JP6604300B2 - シリコン接合ウェーハの製造方法 - Google Patents
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Description
(1)単結晶シリコンからなる支持基板用ウェーハと、単結晶シリコンからなる活性層とが接合されたシリコン接合ウェーハの製造方法であって、
単結晶シリコンからなる支持基板用ウェーハの片方の面および単結晶シリコンからなる活性層用ウェーハの片方の面に、真空常温下で、イオン化させた中性元素を照射する活性化処理をして、両方の前記片方の面を活性化面とした後に、引き続き真空常温下で両方の前記活性化面を接触させることで、前記支持基板用ウェーハと前記活性層用ウェーハとを貼り合わせる接合工程と、
前記接合工程の後、前記活性層用ウェーハを薄膜化して、薄膜化後の前記活性層用ウェーハを活性層とする薄膜化工程と、を有し、
前記接合工程の後、熱処理を施して、前記支持基板用ウェーハと前記活性層用ウェーハとを貼り合わせた接合領域に転位を形成する熱処理工程を更に有することを特徴とするシリコン接合ウェーハの製造方法。
該シリコンエピタキシャル層の表面を前記活性層用ウェーハの前記片方の面とする、上記(1)〜(5)のいずれかに記載のシリコン接合ウェーハの製造方法。
前記支持基板用ウェーハと、前記活性層とを接合する接合界面を含む領域に、該接合界面を横断する転位を含むゲッタリング層を有し、
前記転位の長さは1nm以上30nm以下であることを特徴とするシリコン接合ウェーハ。
本発明に従う、支持基板用ウェーハと、単結晶シリコンからなる活性層とが接合されたシリコン接合ウェーハの製造方法の実施形態について説明する。まず、第1実施形態として、単結晶シリコンからなる支持基板用ウェーハおよび単結晶シリコンからなる活性層用ウェーハのそれぞれが、表面にシリコンエピタキシャル層を有しないバルクのシリコンウェーハを用いた実施形態を説明する。次いで、第2実施形態として、シリコンウェーハ上にシリコンエピタキシャル層が形成されたエピタキシャルシリコンウェーハを活性層用ウェーハに用いる場合の実施形態を説明する。
図1は、本発明の第1実施形態に従うシリコン接合ウェーハ100の製造方法のフローチャートを示している。本実施形態に従うシリコン接合ウェーハ100の製造方法では、支持基板用ウェーハ110と、活性層用ウェーハ110とを用いる(図1(A))。まず、支持基板用ウェーハ110と、活性層用ウェーハとを真空常温接合法により貼り合わせる接合工程を行う(図1(B)〜(D))。すなわち、接合工程では、支持基板用ウェーハ110の片方の面110Aおよび活性層用ウェーハ120の片方の面120Aに、真空常温下で、イオン化させた中性元素90を照射する活性化処理をして(図1(B))、両方の片方の面110A,120Aを活性化面141A,142Aとする(図1(C))。引き続き、真空常温下で両方の活性化面141A,142Aを接触させることで、支持基板用ウェーハ110と活性層用ウェーハ120とを貼り合わせる(図1(D))。接合工程の後、活性層用ウェーハ120を薄膜化して、薄膜化後の活性層用ウェーハ120を活性層125とする薄膜化工程を行う(図1(F))。ここで、本実施形態では、接合工程の後、薄膜化工程に先立ち、熱処理を施して、支持基板用ウェーハ110と活性層用ウェーハ120とを貼り合わせた接合領域140に転位を形成する熱処理工程を更に行うものとする(図1(E))。こうして、単結晶シリコンからなる支持基板用ウェーハ110と、単結晶シリコンからなる活性層125とが接合されたシリコン接合ウェーハ100を製造することができる。以下、各工程の詳細を順次説明する。なお、真空常温接合法において、上述した支持基板用ウェーハの上記片方の面110Aと、活性層用ウェーハの上記片方の面120Aとが共に貼り合わせ面となるため、以下、これらを貼り合わせ面と言う。
次に、接合工程において、支持基板用ウェーハ110と、活性層用ウェーハ120とを真空常温接合法により貼り合わせる(図1(B)〜(D))。具体的には、真空下で支持基板用ウェーハ110および活性層用ウェーハ120の貼り合わせ面110A,120Aにイオン化させた中性元素90を照射して、両方の貼り合わせ面110A,120Aを活性化し、活性化面とする。これにより各貼り合わせ面110A,120A(活性化面141A,142A)にはアモルファス層141,142が形成され、その表面にはシリコンが本来持っているダングリングボンド(結合の手)が現れる。このダングリングボンドはエネルギー的に不安定であるため、引き続き真空常温下で両方の活性化面141A,142Aを接触させると、両活性化面141A,142Aのダングリングボンドを消滅させるようにウェーハ間で瞬時に接合力が働き、熱処理等を施すことなく、非結合領域(ボイド)なしに2つのウェーハが強固に接合される。
本実施形態では、空常温接合法により貼り合わせを行う接合工程の後、薄膜化工程に先立ち、熱処理を施して、支持基板用ウェーハ110と活性層用ウェーハ120とを貼り合わせた接合領域140に転位を形成する熱処理工程を行う。接合領域140は、熱処理によりアモルファス状態から結晶回復しつつ、転位を形成し、ゲッタリング層150となる。なお、一旦転位が形成されれば、更なる熱処理を受けたとしても、ゲッタリング層150における転位は残留する。そして、この転位がシリコン接合ウェーハ100におけるゲッタリングサイトとなり、シリコン接合ウェーハ100は金属不純物などを捕獲するゲッタリング能力を有し、かつ、シリコン接合ウェーハ作製後、デバイス形成プロセス時などの更なる熱処理を経た後でもゲッタリング能力を維持することができる。
本実施形態では、真空常温接合法により貼り合わせを行う接合工程を行い、さらに熱処理工程を行った後、薄膜化工程を行う。本工程では、活性層用ウェーハ120を薄膜化して、薄膜化後の活性層用ウェーハを活性層125とする(図1(F))。活性層用ウェーハ120の薄膜化は、周知の平面研削および鏡面研磨法を好適に用いることができる。また、この薄膜化にあたり、周知のスマートカット法等の他の技術を用いて行ってもよい。
次に、図3を参照して、本発明の第2実施形態を説明する。なお、前述の第1実施形態と同一の構成要素には原則として同一の参照番号を付して、説明を省略する。以降も、同様に、同一の構成要素には原則として同一の参照番号を付して、説明を省略する。
なお、エピタキシャルシリコンウェーハを活性層用ウェーハ120として用いる場合、エピタキシャル層の厚さは、活性層125の目標厚みを考慮して適宜決定することができるが、活性層の目標厚みよりも厚くすることが好ましい。つまり、エピタキシャル層のシリコンウェーハ界面から所定厚み部分は、エピタキシャル層の形成プロセスにおいてシリコンウェーハからの酸素の拡散の影響が及んでいるが、当該部分を薄膜化工程で除去することで、活性層となるエピタキシャル層を低酸素濃度とすることができるためである。
FZシリコンウェーハは、浮遊帯域溶融(Floating Zone:FZ)法で育成された単結晶シリコンインゴットをワイヤーソー等でスライスして得られるウェーハであり、その製造プロセスに酸素供給源がないことから、厚み方向全域にわたる酸素濃度が3×1016atoms/cm3以下という検出限界以下のウェーハとなる。そのため、本発明において支持基板用ウェーハ110および活性層用ウェーハ120として用いて好適である。
また、CZシリコンウェーハは、チョクラルスキー(Czochralski:CZ)法で育成された単結晶シリコンインゴットをワイヤーソー等でスライスして得られるウェーハであり、酸素濃度は1×1017atoms/cm3〜18×1017atoms/cm3(ASTM F121-1979)のシリコンウェーハとなる。本発明では、例えば、MCZ(Magnetic field applied Czochralski)法を用いるなどして製造した、厚み方向全域にわたる酸素濃度が3×1017atoms/cm3以下のCZシリコンウェーハを、支持基板用ウェーハ110および活性層用ウェーハ120として用いることがより好ましい。
シリコンウェーハに対して非酸化性雰囲気または還元性雰囲気で熱処理を施して、該シリコンウェーハの表層部の酸素を外方拡散させて当該表層部の酸素濃度を低減させたアニールウェーハを、支持基板用ウェーハ110および活性層用ウェーハ120として用いることも好ましい。
また、シリコンウェーハの素材であるCZ法による単結晶シリコンインゴットの製造にあっては、育成中の単結晶インゴットが受ける熱履歴によって単結晶内に形成される欠陥分布が異なり、単結晶インゴット内には格子間シリコン起因の転位クラスター、空孔起因の空孔凝集欠陥(COP:Crystal Originated Particle)、転位クラスターやCOPが存在しない無欠陥領域などの結晶領域が形成されることが知られている。本実施形態では、支持基板用ウェーハ110および活性層用ウェーハ120として、転位クラスターおよび空孔凝集欠陥(COP:Crystal Originated Particle)を含まないシリコンウェーハを用いることも好ましい。特に、薄膜化後に活性層125となる活性層用ウェーハ120に、転位クラスターおよびCOPを含まないシリコンウェーハを用いることがより好ましい。これにより、転位クラスターおよびCOPを含まない活性層125を得ることができ、フォトダイオード形成領域(空間電荷領域)内における暗電流の発生を抑制できる。
本発明の一実施形態に従うシリコン接合ウェーハ100は、前述の第1実施形態により作製することができる。すなわち、このシリコン接合ウェーハ100は、図1(F)に示すように、単結晶シリコンからなる支持基板用ウェーハ110と、単結晶シリコンからなる活性層125とが接合されてなる。そして、支持基板用ウェーハ110と、活性層125とを接合する接合界面を含む領域に、該接合界面を横断する転位を含むゲッタリング層150を有し、転位の長さは1nm以上30nm以下である。このシリコン接合ウェーハ100は、デバイス形成プロセス時などでの更なる熱処理を経た後でもゲッタリング能力を維持するを維持することができる。
図3に示した手順に従って、発明例1に係るシリコン接合ウェーハを製造した。まず、支持基板用ウェーハとして、直径:200mm、厚み:725μmのn型CZシリコンウェーハ(酸素濃度:0.5×1018atoms/cm3、ドーパント:リン、ドーパント濃度:4.4×1014atoms/cm3、目標抵抗率:10Ω・cm)を用意した。また、活性層用ウェーハとして、直径:200mm、厚み:725μmのn型CZシリコンウェーハ(酸素濃度:0.7×1018atoms/cm3、ドーパント:リン、ドーパント濃度:1.4×1014atoms/cm3、目標抵抗率:30Ω・cm)上に、厚み8μmのシリコンエピタキシャル層(ドーパント:リン、ドーパント濃度:4.4×1014atoms/cm3、目標抵抗率:10Ω・cm)をエピタキシャル成長させたエピタキシャルシリコンウェーハを用意した。
発明例1における熱処理温度:710℃を750℃に変えた以外は、発明例1と同様にして発明例2に係るシリコン接合ウェーハを作製した。
発明例1における熱処理温度:710℃を850℃に変えた以外は、発明例1と同様にして発明例3に係るシリコン接合ウェーハを作製した。
発明例1における熱処理温度:710℃を700℃に変えた以外は、発明例1と同様にして比較例1に係るシリコン接合ウェーハを作製した。
発明例1における熱処理温度:710℃を900℃に変えた以外は、発明例1と同様にして比較例2に係るシリコン接合ウェーハを作製した。
発明例1の支持基板用ウェーハと同じく、直径:200mm、厚み:725μmのn型CZシリコンウェーハ(酸素濃度:0.5×1018atoms/cm3、ドーパント:リン、ドーパント濃度:4.4×1014atoms/cm3、目標抵抗率:10Ω・cm)を用意した。次いで、活性層として、厚み4μmのシリコンエピタキシャル層(ドーパント:リン、ドーパント濃度:4.4×1014atoms/cm3、目標抵抗率:10Ω・cm)を形成し、従来例1に係るエピタキシャルシリコンウェーハを作製した。
発明例1〜3、比較例1〜2および従来例1の各サンプルの、接合領域におけるTEM断面写真を取得した。観察結果を下記の表1に示す。さらに、代表例として、図4(A)に比較例1の、図4(B)に発明例1の、図4(C)に発明例2の、図5(B)に発明例3の、図5(C)に比較例2のTEM断面写真を示す。なお、接合領域を対照比較するため、比較例1のTEM断面写真を図5(A)に再掲している。まず、図4(A)より、熱処理温度が低い場合には、接合領域はアモルファス状態のままであることが確認された。従来例1においても、図4(A)と同様に、接合領域がアモルファスであることが確認された。また、図4(B),(C)および図5(B)に示されるように、発明例1〜3においては、アモルファスであった接合領域において転位が形成され、かつ、結晶回復したことが確認された。図4(B),(C)および図5(B)にて観察される転位の長さは1nm〜10nmの範囲内であった。さらに、図5(C)より、熱処理温度が高い場合には、接合領域は転位を形成することなく、結晶回復することが確認された。
発明例1〜3、比較例1〜2および従来例1の各サンプルの活性層の表面を、Ni汚染液(1×1013atoms/cm2)を用いてスピンコート法により故意に汚染し、次いで、窒素雰囲気中において900℃で30分の熱処理を施した。次いで、ライト液へ3分間浸した後、活性層の表面を光学顕微鏡にて観察し、活性層表面で観察されるピット(ニッケルシリサイド起因の表面ピット:Niピット)の発生の有無を調査した。観察結果を下記の表1に示す。さらに、図6に代表例として、発明例1〜3および従来例1の顕微鏡写真を示す。
代表例として、発明例1および従来例1の活性層の深さ方向の酸素濃度分布を二次イオン質量分析法(SIMS:Secondary Ion Mass Spectrometry)により測定した。結果を図7のグラフに示す。発明例1では、接合界面近傍に酸素が偏析していることが確認される。これは、形成された転位が活性層(エピタキシャル層)への酸素拡散を抑制していることを意味する。一方、従来例1では基板からエピタキシャル層へと、酸素が拡散していることが確認された。ゲッタリング能力評価と併せて考えると、真空常温接合の結果発生したアモルファスの接合領域または結晶回復時に形成された転位が、ゲッタリングシンクとして機能することが示唆される。
(比較例3)
比較例1における熱処理時間:1時間を5分間に変えた以外は、比較例1と同様にして比較例3に係るシリコン接合ウェーハを作製した。比較例1と同様に、比較例3のサンプルの、接合領域におけるTEM断面写真を取得した。TEM断面写真から、図4(A)と同様のアモルファス領域が確認された。したがって、アモルファスの再結晶化には、熱処理温度条件が重要な指標となると考えられる。
110 支持基板用ウェーハ
114 ゲッタリング層
115 改質領域
120 活性層用ウェーハ
121 シリコンウェーハ
122 シリコンエピタキシャル層
125 活性層
140 接合領域
141,142 アモルファス層
150 ゲッタリング層
50 真空常温接合装置
51 プラズマチャンバ
52 ガス導入口
53 真空ポンプ
54 パルス電圧印加装置
55A,55B ウェーハ固定台
90 中性元素
Claims (7)
- 単結晶シリコンからなる支持基板用ウェーハと、単結晶シリコンからなる活性層とが接合されたシリコン接合ウェーハの製造方法であって、
単結晶シリコンからなる支持基板用ウェーハの片方の面および単結晶シリコンからなる活性層用ウェーハの片方の面に、真空常温下で、イオン化させた中性元素を照射する活性化処理をして、両方の前記片方の面を活性化面とした後に、引き続き真空常温下で両方の前記活性化面を接触させることで、前記支持基板用ウェーハと前記活性層用ウェーハとを貼り合わせる接合工程と、
前記接合工程の後、前記活性層用ウェーハを薄膜化して、薄膜化後の前記活性層用ウェーハを活性層とする薄膜化工程と、を有し、
前記接合工程の後、熱処理を施して、前記支持基板用ウェーハと前記活性層用ウェーハとを貼り合わせた接合領域に転位を形成する熱処理工程を更に有することを特徴とするシリコン接合ウェーハの製造方法。 - 前記熱処理工程における熱処理温度が710℃以上850℃以下である、請求項1に記載のシリコン接合ウェーハの製造方法。
- 前記熱処理工程における熱処理時間が30分以上2時間以下である、請求項2に記載のシリコン接合ウェーハの製造方法。
- 前記熱処理工程における熱処理雰囲気が、アルゴン、水素、窒素、酸素からなる群から選ばれる少なくとも一種である、請求項2または3に記載のシリコン接合ウェーハの製造方法。
- 前記中性元素が、アルゴン、ネオン、キセノン、水素、ヘリウムおよびシリコンからな る群から選ばれる少なくとも一種である、請求項1〜4のいずれか一項に記載のシリコン接合ウェーハの製造方法。
- 前記活性層用ウェーハは、シリコンウェーハ上にシリコンエピタキシャル層が形成されたエピタキシャルシリコンウェーハであり、
該シリコンエピタキシャル層の表面を前記活性層用ウェーハの前記片方の面とする、請求項1〜5のいずれか一項に記載のシリコン接合ウェーハの製造方法。 - 前記薄膜化工程において、前記シリコンエピタキシャル層と反対の面側から前記活性層用ウェーハを薄膜化し、前記シリコンウェーハを研削除去する、請求項6に記載のシリコン接合ウェーハの製造方法。
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