JP6605779B2 - 接着シート、及び積層体の製造方法 - Google Patents
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Description
分子接着剤を用いた例としては、特許文献1には、2つの基板の間に、エントロピー弾性分子接着層を形成してなる積層体であって、該エントロピー弾性分子接着層が、エントロピー弾性体層及び分子接着剤層からなることを特徴とするものが記載されている。
このような積層体を製造する際の分子接着剤の使用方法としては、2つの層を接着する直前に、一方の層の表面に分子接着剤を塗布して分子接着剤層を形成した後、分子接着剤層ともう一つの層を重ねて接着させるという方法や、基材上に分子接着剤層を形成した接着シートを得た後、得られた接着シートを被着体に貼着するという方法が考えられる。
しかしながら、本発明者らの検討によれば、分子接着剤層上に保護フィルムを設けた接着シートにおいては、分子接着剤が本来有する接着力が十分に発現しない場合があることが分かった。
(i)分子接着剤層の接着力の低下は、分子接着剤層と保護フィルムとの接触によって生じる化学結合が原因であること、及び、
(ii)分子接着剤層と接する側の面に少なくとも1以上の凸部が存在するエンボス表面を有する保護フィルムを用いることで、分子接着剤層の接着力の低下を抑制し得ること、
を見出し、本発明を完成するに至った。
〔2〕前記分子接着剤層は、前記分子接着剤が有する反応性基(Zα)と前記樹脂(S)が有する反応性部分構造(Zγ)との化学結合により、前記分子接着剤が、前記樹脂層に化学的に固定されてなるものであることを特徴とする〔1〕に記載の接着シート。
〔3〕前記分子接着剤が有する反応性基(Zα)が、アミノ基、メルカプト基、イソシアネート基、ウレイド基及びエポキシ基からなる群から選ばれる少なくとも1種であって、前記樹脂(S)が有する反応性部分構造(Zγ)が、ヒドロキシ基、カルボキシ基、アルデヒド基、及びアミノ基からなる群から選ばれる少なくとも1種である、〔1〕又は〔2〕に記載の接着シート。
〔4〕前記分子接着剤が有する反応性基(Zα)が、アジド基であって、前記樹脂(S)が有する反応性部分構造(Zγ)が、炭素−炭素単結合、炭素−炭素二重結合、及び炭素−水素単結合からなる群から選ばれる少なくとも1種である、〔1〕又は〔2〕に記載の接着シート。
〔5〕前記分子接着剤が、下記式(1)で示される化合物である、〔1〕〜〔4〕のいずれかに記載の接着シート。
〔6〕前記分子接着剤層の厚さが、200nm以下である、〔1〕〜〔5〕のいずれかに記載の接着シート。
〔7〕前記保護フィルムの、分子接着剤層と接する側の面の表面粗さ(Ra)が、0.1〜2.0μmである、〔1〕〜〔6〕のいずれかに記載の接着シート。
〔8〕前記樹脂(S)は、23℃におけるヤング率が1×108〜1×1010Paであることを特徴とする〔1〕〜〔7〕のいずれかに記載の接着シート。
〔9〕前記樹脂層の片側のみに、分子接着剤層を有するものである、〔1〕〜〔8〕のいずれかに記載の接着シート。
〔10〕前記樹脂層の両側に、分子接着剤層を有するものである、〔1〕〜〔8〕のいずれかに記載の接着シート。
〔11〕さらに支持体を有する、〔1〕〜〔10〕のいずれかに記載の接着シート。
〔12〕前記樹脂層上に前記分子接着剤層を形成し、次いで、形成された分子接着剤層上に前記保護フィルムを重ねる工程を有する接着シートの製造方法により得られる、〔1〕〜〔11〕のいずれかに記載の接着シート。
〔13〕〔1〕〜〔12〕のいずれかに記載の接着シートを構成する保護フィルムを剥離し、露出した分子接着剤層を被着体に圧着することを特徴とする、樹脂層/分子接着剤層/被着体の層構造を有する積層体の製造方法。
〔14〕圧着する際の温度Tp(℃)が、下記式(I)を満たすものである、〔13〕に記載の積層体の製造方法。
〔15〕樹脂層、又は被着体の少なくとも一方の、圧着する際の温度Tp(℃)におけるヤング率が1×106〜1×109Paである、〔13〕又は〔14〕に記載の積層体の製造方法。
本発明の接着シートは、樹脂(S)を含む樹脂層、アミノ基、アジド基、メルカプト基、イソシアネート基、ウレイド基及びエポキシ基からなる群から選ばれる少なくとも1種の反応性基(Zα)と、シラノール基、及び加水分解反応によりシラノール基を生成させる基からなる群から選ばれる少なくとも1種の反応性基(Zβ)とを有する分子接着剤を含む分子接着剤層、及び、保護フィルム、がこの順に直接積層されてなるものである。
前記樹脂(S)は、前記分子接着剤の反応性基(Zα)と化学結合を形成し得る反応性部分構造(Zγ)を有する。
前記保護フィルムは、分子接着剤層と接する側の面に少なくとも1以上の凸部が存在するエンボス表面を有するものである。
本発明において、「分子接着剤を含む分子接着剤層」の「分子接着剤を含む」とは、「分子接着剤及び/又は分子接着剤由来の化合物(例えば、反応を経て、反応性基の構造が変化した化合物)を含む」を意味するものである。
また、「樹脂(S)は、前記分子接着剤の反応性基(Zα)と化学結合を形成し得る反応性部分構造(Zγ)を有する」とは、樹脂層上に分子接着剤層が形成される前の状態を表したものである。分子接着剤層が形成された後の樹脂層においては、樹脂(S)は、反応性部分構造(Zγ)及び/又は反応性部分構造(Zγ)由来の構造を有する。
本発明の接着シートを構成する樹脂層は、樹脂(S)を含有する層である。
本発明の接着シートにおいて、樹脂層は、分子接着剤を固定する役割を担う。
なお、本明細書において、まだ他の層が積層されていない状態(樹脂フィルム等の原材料の状態)であっても、接着シートの製造方法等を説明する中で、それを「樹脂層」と表すことがある。
樹脂(S)が反応性部分構造(Zγ)を有することで、分子接着剤層を効率よく形成することができる。
例えば、前記分子接着剤が有する反応性基(Zα)が、アミノ基、メルカプト基、イソシアネート基、ウレイド基及びエポキシ基からなる群から選ばれる少なくとも1種である場合、反応性部分構造(Zγ)としては、ヒドロキシ基、カルボキシ基、アルデヒド基、及びアミノ基からなる群から選ばれる少なくとも1種が好ましく用いられる。
また、前記分子接着剤が有する反応性基(Zα)が、アジド基である場合、反応性部分構造(Zγ)としては、炭素−炭素単結合、炭素−炭素二重結合、及び炭素−水素単結合からなる群から選ばれる少なくとも1種が好ましく用いられる。
樹脂(S)は、1種単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
例えば、重合反応を行う際に、ヒドロキシ基、カルボキシ基、アルデヒド基、アミノ基等の官能基を有する単量体を使用したり、重合反応を行って得られた重合体に、無水マレイン酸変性等の変性処理を施したりすることにより、反応性部分構造(Zγ’)を形成することができる。
表面処理としては、ヒドロキシ基やカルボキシ基を生じさせるものであれば、特に限定されない。表面処理としては、コロナ処理、プラズマ処理、紫外線照射処理、電子線照射処理、オゾン処理、エキシマ紫外線処理、酸処理、及び塩基処理等が挙げられる。
これらの表面処理は、公知の方法に従って行うことができる。
樹脂層に含まれる樹脂(S)が、炭素−炭素単結合、炭素−炭素二重結合、炭素−水素単結合を反応性部分構造(Zγ)として有する樹脂(S”)である場合、通常、市販の樹脂フィルムをそのまま樹脂層として用いることができる。
また、樹脂(S”)を適当な有機溶媒で希釈して塗布液を調製し、これを、支持体、工程シート、剥離シート等の表面に塗布し、得られた塗膜に対して乾燥処理や硬化処理を施すことにより、樹脂層を形成することもできる。
(a)樹脂(S’)の前駆体である樹脂を含有する層(s1)として市販の樹脂フィルムや樹脂シートを用い、層(s1)に前述の表面処理を施すことにより、樹脂(S’)を含む樹脂層を形成する。
(b)樹脂(S’)の前駆体である樹脂を適当な有機溶媒で希釈して塗布液を調製し、これを、支持体、工程シート、剥離シート等の表面に塗布し、得られた塗膜に対して乾燥処理や硬化処理を施すことにより、層(s1)を形成する。次いで、この層(s1)に前述の表面処理を施すことにより、樹脂(S’)を含む樹脂層を形成する。
(c)樹脂(S’)を含む市販の樹脂フィルムや樹脂シートをそのまま樹脂層として用いる。
(d)樹脂(S’)を適当な有機溶媒で希釈して塗布液を調製し、これを、支持体、工程シート、剥離シート等の表面に塗布し、得られた塗膜に対して乾燥処理や硬化処理を施すことにより、樹脂層を形成する。
本発明の接着シートを構成する分子接着剤層は、アミノ基、アジド基、メルカプト基、イソシアネート基、ウレイド基及びエポキシ基からなる群から選ばれる少なくとも1種の反応性基(Zα)と、シラノール基、及び加水分解反応によりシラノール基を生成させる基からなる群から選ばれる少なくとも1種の反応性基(Zβ)とを有する分子接着剤を含むものである。
本発明の接着シートにおいては、この化学結合により、分子接着剤は樹脂層表面に化学的に固定されると考えられる。このときの化学結合としては、共有結合、水素結合、イオン結合、分子間力等が挙げられるが、共有結合が好ましい。
R2は、炭素数1〜10の2価の炭化水素基、好ましくは炭素数2〜6の2価の炭化水素基を表す。R2の2価の炭化水素基としては、エチレン基、トリメチレン基、プロピレン基等のアルキレン基;o−フェニレン基、m−フェニレン基、p−フェニレン基等のアリーレン基;が挙げられる。
R3、R4の炭化水素基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、n−ノニル基、n−デシル基等のアルキル基;ビニル基、1−プロペニル基、2−プロペニル基、イソプロペニル基、3−ブテニル基、4−ペンテニル基、5−ヘキセニル基等のアルケニル基;エチニル基、プロパルギル基、ブチニル基等のアルキニル基;フェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基等のアリール基;等が挙げられる。
R5、R6は、それぞれ独立に、反応性基(Zα)又は前記式(2)で示される基を表す。
Aの炭素数2〜20のアルケニレン基としては、ビニレン基、プロペニレン基、ブテニレン基、ペンテニレン基等が挙げられる。
Aの炭素数2〜20のアルキニレン基としては、エチニレン基、プロピニレン基等が挙げられる。
Aの炭素数6〜20のアリーレン基としては、o−フェニレン基、m−フェニレン基、p−フェニレン基、2,6−ナフチレン基、1,5−ナフチレン基等が挙げられる。
これらの置換基は、アルキレン基、アルケニレン基、アルキニレン基及びアリーレン基等の基において任意の位置に結合していてよく、同一若しくは相異なって複数個が結合していてもよい。
Xのハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子等が挙げられる。
Yの炭素数1〜20の炭化水素基としては、R3、R4の炭化水素基として示したものと同様のものが挙げられる。
これらの化合物においては、R1にトリアジン環を有する。トリアジン環を有する分子接着剤は、樹脂層上により効率よく固定される傾向がある。
例えば、反応性基(Zα)が、アミノ基、メルカプト基、イソシアネート基、ウレイド基及びエポキシ基からなる群から選ばれる少なくとも1種である場合、反応性部分構造(Zγ)としては、ヒドロキシ基、カルボキシ基、アルデヒド基、及びアミノ基からなる群から選ばれる少なくとも1種が好ましく用いられる。
なかでも反応性基(Zα)と反応性部分構造(Zγ)の好ましい組み合わせ〔反応性基(Zα)/反応性部分構造(Zγ)〕としては、(アミノ基/ヒドロキシ基)、(アミノ基/カルボキシ基)、(イソシアネート基/ヒドロキシ基)、(イソシアネート基/カルボキシ基)、(ヒドロキシ基/カルボキシ基)等が挙げられる。
これらは1種単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
なお、これら乾燥機構の一部としても用いることができる装置、例えば、高周波加熱、オイルヒーター等の熱媒循環式ヒーター、及び遠赤外線式ヒーター等のヒーター自体も乾燥機構として用いることができる。これらの中でも生産性の向上の観点からホットエアースルー機構が好ましい。
当該乾燥機構で調整される乾燥温度は、通常、20〜250℃、好ましくは50〜200℃、より好ましくは65〜150℃、特に好ましくは80〜120℃である。乾燥時間は、通常、1秒から120分、好ましくは5秒から10分、より好ましくは10秒から5分、特に好ましくは20秒から3分である。
したがって、分子接着剤層を形成する際は、通常、分子接着剤を樹脂層に固定する処理(以下、固定処理ということがある。)が行われる。固定処理は、分子接着剤の反応性基(Zα)の特性に応じて適宜選択することができる。通常は、分子接着剤を樹脂層上に塗布することにより化学結合が生成し、加熱することにより化学結合の生成が促進するため、加熱処理を行うことが生産性の向上の観点から好ましい。加熱温度は、通常、40〜250℃、好ましくは60〜200℃、より好ましくは80〜120℃である。加熱時間は、通常、1秒から120分、好ましくは1〜60分、より好ましくは1〜30分である。
加熱方法としては、特に限定されず上述の乾燥機構と同様の機構及び装置を用いることができる。
紫外線の照射は、水銀ランプ、メタルハライドランプ、紫外線LED、無電極ランプ等の光源を使用した紫外線照射装置を用いて行うことができる。
本発明の接着シートを構成する保護フィルムは、分子接着剤層上に設けられるものである。保護フィルムは、本発明の接着シートの製造後、使用されるまでの間、分子接着剤層を保護する役割を有する。
このようなエンボス表面を有しない、平滑な保護フィルム(以下、「平滑保護フィルム」ということがある。)を有する接着シートにおいては、平滑保護フィルムと分子接着剤層の接触が全体的に起こり得るため、分子接着剤の反応性基(Zβ)は平滑保護フィルムを構成する化合物と反応し易い状態にあり、接着シートの保管中に多くの反応性基(Zβ)が失活し、分子接着剤層の接着力が低下することがあった。
例えば、保護フィルムの材料となるフィルム(以下、「フィルム(A)」ということがある。)をエンボスロールと弾性ロールの間を通過させ、エンボスロール周面の形状をフィルム(A)に反映させることにより、目的のエンボス表面を有する保護フィルムを製造することができる。
また、スクリーン印刷法等の印刷技術を利用してフィルム(A)上に、フィルム(A)と同じ材質もしくは異なる材質からなる凸部を設けることにより、目的のエンボス表面を有する保護フィルムを製造することができる。
凸部の高さは特に限定されないが、通常、10〜200μm、好ましくは30〜100μmである。
凸部の面積の合計の保護フィルム全体に対する割合は特に限定されないが、通常、3〜50%、好ましくは5〜30%である。
本発明の接着シートは、前記樹脂層、前記分子接着剤層、及び、前記保護フィルム、がこの順に直接積層されてなるものである。
本発明の接着シートは、前記樹脂層の片側のみに、分子接着剤層を有するものであってもよいし、前記樹脂層の両側に、分子接着剤層を有するものであってもよい。
樹脂層、分子接着剤層、保護フィルム以外の層としては、支持体が挙げられる。
すなわち、樹脂層がある程度の厚さを有する場合は、樹脂層は支持体としての機能も有するが、樹脂層が薄すぎる場合は、別途支持体を設けることが好ましい。
樹脂層/分子接着剤層/保護フィルム
支持体/樹脂層/分子接着剤層/保護フィルム
支持体/分子接着剤層/樹脂層/分子接着剤層/保護フィルム
分子接着剤層/樹脂層/支持体/樹脂層/分子接着剤層/保護フィルム
本発明の積層体の製造方法は、本発明の接着シートを構成する保護フィルムを剥離し、露出した分子接着剤層を被着体に圧着することを特徴とする、樹脂層/分子接着剤層/被着体の層構造を有する積層体の製造方法である。
したがって、通常、被着体としては、反応性基(Zβ)との反応性を有する基をその表面に有するものが用いられる。
そのような被着体としては、ガラス、無機酸化物、シリコーン樹脂等が挙げられる。
また、表面にこれらの成分を含有しないものであっても、表面処理を施して、反応性基(Zβ)との反応性を有する基を含む層を表面に設けることにより、被着体として用いることができる。
また、樹脂層、又は被着体の少なくとも一方の、圧着する際の温度Tp(℃)におけるヤング率は、好ましくは1×106〜1×109Pa、より好ましくは1×107〜9×108Pa、更に好ましくは1×108〜8×108Paである。
各例中の部及び%は、特に断りのない限り、質量基準である。
無延伸ポリエチレンテレフタレートシート(帝人株式会社製、厚さ280μm)に対して、コロナ処理機(信光電気計測株式会社製、製品名「コロナ・スキャナー ASA−4」、出力電圧;9kV(表面電圧)、発振周波数:20kHz)にてコロナ照射を行い、樹脂層(1)を得た。
WO2012/046651号に記載の方法に従って、6−(3−トリエトキシシリルプロピル)アミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジアジド(前記式(10)で示される化合物)を含有する分子接着剤溶液(1)(溶媒:エタノール、濃度0.1g/L)を得た。
ポリイソブチレン系樹脂(BASF社製、製品名「OppanolB50」、質量平均分子量34万)100部と、ポリイソブチレン系樹脂(BASF社製、製品名「OppanolB30」、質量平均分子量20万)10部と、水素化石油樹脂(荒川化学工業株式会社、製品名「アルコンP−125」、軟化点125℃)20部と、トルエンを混合してポリイソブチレン系樹脂溶液(溶媒:トルエン、濃度20%)を調製した。
別途用意したポリエチレンテレフタレートフィルム(東レ株式会社製、製品名「ルミラー」、厚さ75μm)に対して、コロナ処理機(信光電気計測株式会社製、製品名「コロナ・スキャナー ASA−4」、出力電圧;9kV(表面電圧)、発振周波数:20kHz)にてコロナ照射を行った。
次いで、このポリエチレンテレフタレートフィルムのコロナ照射を行った面に、上記のポリイソブチレン系樹脂溶液を、直径500μm、高さ50μmの円柱状の凸部が複数形成するようにスクリーン印刷機にて塗布し、次いで、このものを100℃で2分間乾燥して、凸部の総面積が全体の10%である保護フィルム(1)を得た。
製造例3において、円柱状の凸部の密度を変えたことを除き、製造例3と同様にして、凸部の総面積が全体の20%である保護フィルム(2)を得た。
ポリエチレンテレフタレートフィルム(東レ株式会社製、製品名「ルミラー」、厚さ75μm)の片面に、ピッチが200μm、線幅が40μm、高さが50μmの縞状のエンボス加工を幅方向と平行となる方向に施した。
次いで、このポリエチレンテレフタレートフィルムのエンボス加工を行った面に、シリコーン系剥離剤を塗布し、得られた塗膜を100℃で30秒乾燥し、さらに紫外線照射装置(ヘレウス株式会社製、製品名「ライトハンマー 10 MARK II」、光源:水銀ランプ)を用いて、下記の条件で紫外線照射を行い、厚さが0.1μmの剥離剤層を形成して、保護フィルム(3)を得た。保護フィルム(3)において、凸部の総面積は全体の15%である。
(紫外線照射条件)
紫外線照射条件は、照度84mW/cm2、光量100mJ/cm2とし、当該照度及び光量は照度・光量計(EIT社製、製品名「UV Power Puck II」)を用いてUVCの領域の照度および光量を測定した。
製造例3において、ポリエチレンテレフタレートフィルムの全面にポリイソブチレン系樹脂溶液を塗布したことを除き、製造例3と同様にして保護フィルム(4)を得た。
<樹脂層>
樹脂層(1):製造例1で得た表面処理済み樹脂フィルム
<分子接着剤溶液>
分子接着剤溶液(1):製造例2で調製した溶液
<保護フィルム>
保護フィルム(1):製造例3で得た保護フィルム
保護フィルム(2):製造例4で得た保護フィルム
保護フィルム(3):製造例5で得た保護フィルム
保護フィルム(4):製造例6で得た保護フィルム
保護フィルム(5):剥離フィルム(リンテック株式会社製、製品名「SP−PET381130」、厚さ38μmのポリエチレンテレフタレートフィルムにシリコーン系剥離剤を積層したもの)
樹脂層(1)に、分子接着剤溶液(1)をディッピング法にて5秒間浸漬塗布し、得られた塗膜を100℃で30秒乾燥させた。
次いで、紫外線照射装置(ヘレウス株式会社製、製品名「ライトハンマー 10 MARK II」、光源:水銀ランプ)を用いて、この塗膜に紫外線を照射することにより固定処理を行い、樹脂層(1)と分子接着剤層からなる積層体を得た。
なお、紫外線照射条件は、照度84mW/cm2、光量29mJ/cm2とし、当該照度及び光量は照度・光量計(EIT社製、製品名「UV Power Puck II」)を用いてUVCの領域の照度および光量を測定した。
次いで、得られた積層体の分子接着剤層上に、保護フィルム(1)を重ね、接着シートを得た。
樹脂層、分子接着剤溶液、保護フィルムとして、第1表に記載のものを使用したこと以外は、実施例1と同様にして接着シートを得た。
実施例及び比較例で作製した接着シートに、0.5MPaの圧力を面方向にかけて3日間静置した。次いで、接着シートを縦25mm×横300mmの大きさに切断した後、その保護フィルムを取り除き、露出した分子接着剤層をガラスと接触させ、このものを160℃、0.85MPaで10分間プレスし、残留接着強度測定用のサンプルを作製した。
このサンプルを23℃、50%RH(相対湿度)の環境下24時間静置後、JIS Z0237:2000に基づき、180°引き剥がし法により、引っ張り速度300mm/分にて、各接着シートの接着力を測定した。
保護フィルムを設けることなく、分子接着剤層を形成した後そのままガラスと接触させプレスして得られたサンプルの接着力を100とした時の、実施例及び比較例の接着力を残留接着強度として算出した。結果を第1表に示す。
実施例1〜3で得られた接着シートにおいては、製造から24時間経過後においても十分な接着力を有している。
一方、分子接着剤層と接する側の面に凸部を有しない保護フィルムを用いた比較例1、2では、接着力が大きく低下している。
Claims (15)
- 樹脂(S)を含む樹脂層、アミノ基、アジド基、メルカプト基、イソシアネート基、ウレイド基及びエポキシ基からなる群から選ばれる少なくとも1種の反応性基(Zα)と、シラノール基、及び加水分解反応によりシラノール基を生成させる基からなる群から選ばれる少なくとも1種の反応性基(Zβ)とを有する分子接着剤を含む分子接着剤層、及び、保護フィルム、がこの順に直接積層されてなる接着シートであって、
前記樹脂(S)は、前記分子接着剤の反応性基(Zα)と化学結合を形成し得る反応性部分構造(Zγ)を有し、
前記保護フィルムが、分子接着剤層と接する側の面に少なくとも1以上の凸部が存在するエンボス表面を有するものである接着シート。 - 前記分子接着剤層は、前記分子接着剤が有する反応性基(Zα)と前記樹脂(S)が有する反応性部分構造(Zγ)との化学結合により、前記分子接着剤が、前記樹脂層に化学的に固定されてなるものであることを特徴とする請求項1に記載の接着シート。
- 前記分子接着剤が有する反応性基(Zα)が、アミノ基、メルカプト基、イソシアネート基、ウレイド基及びエポキシ基からなる群から選ばれる少なくとも1種であって、
前記樹脂(S)が有する反応性部分構造(Zγ)が、ヒドロキシ基、カルボキシ基、アルデヒド基、及びアミノ基からなる群から選ばれる少なくとも1種である、請求項1又は2に記載の接着シート。 - 前記分子接着剤が有する反応性基(Zα)が、アジド基であって、前記樹脂(S)が有する反応性部分構造(Zγ)が、炭素−炭素単結合、炭素−炭素二重結合、及び炭素−水素単結合からなる群から選ばれる少なくとも1種である、請求項1又は2に記載の接着シート。
- 前記分子接着剤層の厚さが、200nm以下である、請求項1〜5のいずれかに記載の接着シート。
- 前記保護フィルムの、分子接着剤層と接する側の面の表面粗さ(Ra)が、0.1〜2.0μmである、請求項1〜6のいずれかに記載の接着シート。
- 前記樹脂(S)は、23℃におけるヤング率が1×108〜1×1010Paであることを特徴とする、請求項1〜7のいずれかに記載の接着シート。
- 前記樹脂層の片側のみに、分子接着剤層を有するものである、請求項1〜8のいずれかに記載の接着シート。
- 前記樹脂層の両側に、分子接着剤層を有するものである、請求項1〜8のいずれかに記載の接着シート。
- さらに支持体を有する、請求項1〜10のいずれかに記載の接着シート。
- 前記樹脂層上に前記分子接着剤層を形成し、次いで、形成された分子接着剤層上に前記保護フィルムを重ねる工程を有する接着シートの製造方法により得られる、請求項1〜11のいずれかに記載の接着シート。
- 請求項1〜12のいずれかに記載の接着シートを構成する保護フィルムを剥離し、露出した分子接着剤層を被着体に圧着することを特徴とする、樹脂層/分子接着剤層/被着体の層構造を有する積層体の製造方法。
- 樹脂層、又は被着体の少なくとも一方の、圧着する際の温度Tp(℃)におけるヤング率が1×106〜1×109Paである、請求項13又は14に記載の積層体の製造方法。
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