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JP6606416B2 - マイクロホン - Google Patents
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Description

本発明は、マイクロホンに関する。
マイクロホンの中には、ボーカルなどに用いられる手持ち式マイクロホンがある。手持ち式マイクロホンは、例えば、円筒状のグリップ筐体と、グリップ筐体の一端側に保持されるマイクロホンユニット(以下「ユニット」という。)と、を有してなる。
手持ち式マイクロホンは、グリップとして機能するグリップ筐体が使用者に把持されて使用される。手持ち式マイクロホンの使用時には、手ぶれや落下などによる振動がグリップ筐体に加えられる。この振動は、グリップ筐体からユニットに伝播される。その結果、手持ち式マイクロホンは、雑音を発生する。
振動のユニットへの伝播を抑制する技術として、グリップ筐体の内部において、ショックマウント部材を介して防振支持された中筒にユニットを取り付ける技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に開示されたマイクロホンは、円筒状のグリップ筐体と、円筒状のキャビティスリーブ(中筒)と、ユニットと、ショックマウント部材と、略円筒状の押えリングと、を有してなる。中筒は、グリップ筐体の内部に配置される。ユニットは、中筒の前端側に取り付けられる。
ショックマウント部材は、グリップ筐体と中筒との間に介装されて、グリップ筐体から中筒への振動の伝播を抑制する。ショックマウント部材の材料は、ゴム弾性体である。ショックマウント部材には、フロントショックマウント部材と、リアショックマウント部材と、がある。
フロントショックマウント部材の形状は、略円筒状である。フロントショックマウント部材は、中筒の前端側の外周面に取り付けられる。フロントショックマウント部材の後端面は、中筒の外周面に形成された鍔部に当接する。フロントショックマウント部材の外周面には、押えリングが被せられる。押えリングの前端側は、内側に屈曲形成されて、内周面がフロントショックマウント部材の前端面に接する。
リアマウントショック部材の形状は、有底円筒状である。リアショックマウント部材は、中筒の後端に取り付けられる。
このように、ユニットが取り付けられた中筒は、中筒の前端側と後端とに取り付けられた2つのショックマウント部材により防振支持される。すなわち、グリップ筐体から中筒への振動は、ショックマウント部材の弾性により減衰される。
特許第4411112号明細書
しかし、ショックマウント部材と中筒との接触面積が大きいと、グリップ筐体からの振動は、縦波としてショックマウント部材を介して中筒へ伝播される。特に、フロントショックマウント部材は、ユニットの近くに取り付けられる。そのため、フロントショックマウント部材は、リアショックマウント部材よりもユニットに振動を伝播しやすい。
また、フロントショックマウント部材は、略円筒状であり、フロントショックマウント部材の内周面が中筒の外周面に比較的広い面積で密着する。ここで、フロントショックマウント部材に前後方向の力が加わると、フロントショックマウント部材は、前後方向に圧縮される。そのため、フロントショックマウント部材の内周面と中筒の外周面との密着の度合は高まる。その結果、グリップ筐体からの振動は、縦波としてフロントショックマウント部材と中筒とを介してユニットへ伝播される。振動が伝播されたマイクロホンは、雑音を発生する。
本発明は、以上のような従来技術の問題点を解消するためになされたもので、グリップ筐体からの振動に起因する雑音の発生を抑制することを目的とする。
本発明は、マイクロホンであって、筒状のグリップ筐体と、グリップ筐体に取り付けられるヘッドケースと、ヘッドケースの内部に配置されるマイクロホンユニットと、マイクロホンユニットが取り付けられる中筒と、グリップ筐体の長手方向に剪断変形する弾性体と、を有してなり、中筒は、弾性体を介してグリップ筐体の内部に配置される、ことを特徴とする。
本発明によれば、グリップ筐体からの振動に起因する雑音の発生を抑制することができる。
本発明にかかるマイクロホンの実施の形態を示す正面図である。 図1のマイクロホンのA−A線断面図である。 図2のマイクロホンの分解断面図である。 図2のマイクロホンが備える第1弾性体の拡大断面図である。 図2のマイクロホンの第1組立体の分解断面図である。 図5のマイクロホンの第1組立体の断面図である。 図2のマイクロホンの第2組立体の分解断面図である。 図7のマイクロホンの第2組立体の断面図である。 図7のマイクロホンの第2組立体と、第2組立体に取り付けられる部材と、を示す分解断面図である。 図2のマイクロホンの要部拡大断面図である。
●マイクロホン●
以下、図面を参照しながら、本発明にかかるマイクロホンの実施の形態について説明する。
●マイクロホンの構成
図1は、本発明にかかるマイクロホンの実施の形態を示す正面図である。
マイクロホン1は、音源(不図示)からの音波を収音する。マイクロホン1は、手持ち式マイクロホンである。
図2は、マイクロホン1のA−A線断面図である。
図3は、マイクロホン1の分解断面図である。
マイクロホン1は、グリップ筐体10と、ヘッドケース20と、ヘッドケース取付部材30と、取付ねじ40と、マイクロホンユニット(以下「ユニット」という。)50と、中筒60と、第1弾性体70と、第2弾性体80と、出力コネクタ90と、ネームリング100と、を有してなる。
以下の説明において、収音時にマイクロホン1が向けられる方向(図2の紙面上側)を前方という。
グリップ筐体10は、マイクロホン1のグリップとして機能する。グリップ筐体10の材料は、例えば、真鍮などの金属である。グリップ筐体10は、例えば、ダイカストで製造される。グリップ筐体10の形状は、円筒状である。グリップ筐体10の外径は、グリップ筐体10の後端(図2の紙面下側)からグリップ筐体10の前端(図2の紙面上側)に向かうに連れて連続的に大きくなる。
グリップ筐体10の前端側には、固定部11が形成される。固定部11は、ヘッドケース取付部材30を固定する。固定部11の外径は一定である。固定部11の内径は一定である。固定部11の周壁には、ねじ挿通孔11hが形成される。取付ねじ40は、ねじ挿通孔11hに挿通される。
グリップ筐体10の後端側には、コネクタ収納部12が形成される。コネクタ収納部12は、出力コネクタ90を収納する。コネクタ収納部12の内径は、グリップ筐体10の他の部位の内径よりも小さい。コネクタ収納部12の周壁には、工具挿通孔12hが形成される。工具挿通孔12hについては、後述する。
グリップ筐体10のうち、コネクタ収納部12の前端に隣接する部分には、嵌合部13が形成される。嵌合部13は、第2弾性体80を嵌合する。嵌合部13の内径は、コネクタ収納部12の内径よりも大きい。
グリップ筐体10の外周面には、サイドカット部14が形成される。サイドカット部14は、マイクロホン1の使用者のグリップ筐体10の把持時のフィーリング性を高める。サイドカット部14は、前後方向に沿って平坦に形成される。
ヘッドケース20は、ユニット50を収納して、ユニット50を保護する。ヘッドケース20は、ケース部21と固定部22とを備える。ケース部21は、ユニット50を保護する。ケース部21は、例えば、鋼鉄製のアウターグリルと、金属メッシュ(不図示)と、ウレタンフォーム(不図示)との3層構造である。ケース部21の形状は、後端に開口を有する樽状である。固定部22は、ケース部21をヘッドケース取付部材30に固定する。固定部22の形状は、リング状である。固定部22は、ケース部21の後端(開口端)に取り付けられる。固定部22の内周面には、雌ねじ部22aが形成される。
ヘッドケース取付部材30は、ヘッドケース20をグリップ筐体10に取り付ける。ヘッドケース取付部材30の材料は、例えば、真鍮などの金属である。ヘッドケース取付部材30の形状は、略円筒状である。ヘッドケース取付部材30の前後方向の中央部の外周面には、雄ねじ部30aが形成される。ヘッドケース取付部材30の後半部の周壁には、雌ねじ孔30hが形成される。取付ねじ40は、雌ねじ孔30hに螺合される。
取付ねじ40は、ヘッドケース取付部材30をグリップ筐体10に固定する。取付ねじ40は、例えば、皿小ねじである。
ユニット50は、音源からの音波を収音する。ユニット50は、例えば、単一指向性のダイナミック型マイクロホンユニットである。
なお、ユニット50の指向性は、単一指向性に限定されない。また、ユニット50の型は、ダイナミック型に限定されない。
中筒60は、ユニット50を保持するとともに、中筒60の内部に後述する空気室Aを形成する。中筒60の材料は、例えば、真鍮などの金属である。中筒60は、例えば、ダイカストで製造される。中筒60の形状は、円筒状である。中筒60の前半部の外周面には、中筒60の外周面から中筒60の周方向にわたり突出する鍔部61が形成される。鍔部61については、後述する。中筒60の後半部の内周面には、区画壁62が形成される。区画壁62は、中筒60の内部空間を前後に区画する。区画壁62には、挿通孔62hが形成される。ユニット50と出力コネクタ90とを電気的に接続するケーブル(不図示)は、挿通孔62hに挿通される。
第1弾性体70は、グリップ筐体10からユニット50を保持する中筒60への振動の伝播を抑制する。第1弾性体70は、本発明にかかるマイクロホンが備える弾性体の例である。第1弾性体70の材料は、例えば、ゴムなどの弾性を有する合成樹脂である。第1弾性体70の形状は、円環状である。
図4は、第1弾性体70の拡大断面図である。
第1弾性体70は、スキン層71と凹部72とを備える。スキン層71は、第1弾性体70の平面である前端面70aと、第1弾性体70の底面である後端面70bと、のそれぞれの表層が熱により硬化した層である。スキン層71の弾性率は、第1弾性体70のスキン層71以外の部分(以下「弾性部」という。)の弾性率よりも大きい。
なお、スキン層は、第1弾性体と別体で構成されてもよい。すなわち、例えば、スキン層は、第1弾性体の前端面と、第1弾性体の後端面と、のそれぞれに取り付けられてもよい。この場合においても、スキン層の弾性率は、第1弾性体の弾性率よりも大きい。また、スキン層は、第1弾性体の前端面と、第1弾性体の後端面と、の少なくとも一方に取り付けられるとよい。
スキン層71の外径は、中筒60の鍔部61の外径よりも大きい。スキン層71の外径は、グリップ筐体10の固定部11の内径と略一である。
弾性部の形状は、断面視において、前後方向(紙面上下方向)の中央部が括れた鼓状である。すなわち、弾性部の外径は、前後方向において、二つのスキン層71から中央に向かうに連れて段階的に小さくなる。第1弾性体70の弾性部の内径は、前後方向(紙面上下方向)において、二つのスキン層71から中央に向かうに連れて段階的に大きくなる。つまり、凹部72は、第1弾性体70の外周面と、第1弾性体70の内周面と、において、第1弾性体70の全周にわたり形成される。
なお、凹部72は、第1弾性体70の外周面と、第1弾性体70の内周面と、の少なくとも一方に形成されるとよい。
図2と図3とに戻る。
第2弾性体80は、グリップ筐体10からユニット50を保持する中筒60への振動の伝播を抑制する。第2弾性体80の材料は、例えば、ゴムなどの弾性を有する合成樹脂である。第2弾性体80の形状は、後端側に断面視Uの字状の折返部を有する二重筒状である。
出力コネクタ90は、例えば、JEITA RC−5236「音響機器用ラッチロック式丸形コネクタ」に規定される出力コネクタである。出力コネクタ90は、円柱状の基台91と、有底円筒状のシールドカバー92と、接地用の1番ピン(不図示)と、信号のホット側の2番ピン93と、信号のコールド側の3番ピン94と、雄ねじ95と、を備える。
基台91には、基台91の外周面から基台の半径方向に沿う雌ねじ孔91aが形成される。雄ねじ95は、雌ねじ孔91aに螺入される。シールドカバー92は、基台91に被せられて、基台91の雌ねじ孔91aを除く周面と、基台91の前面と、を覆う。1番ピンと2番ピン93と3番ピン94は、基台91とシールドカバー92とを前後方向に貫通する。雄ねじ95の頭部の外径は、雄ねじ95のねじ部の外径と、グリップ筐体10の工具挿通孔12hの内径と、比較して小さい。雄ねじ95のねじ部と頭部との間には、段状の肩部が形成される。
ネームリング100は、グリップ筐体10の固定部11と、取付ねじ40と、を覆って、マイクロホン1の外観の美感を高める。ネームリング100の材料は、例えば、金属である。ネームリング100の形状は、略円筒状である。
マイクロホン1を構成する部材のうち、ヘッドケース取付部材30とユニット50と中筒60と第1弾性体70と第2弾性体80とは、第1組立体を構成する。第1組立体とグリップ筐体10と出力コネクタ90とは、第2組立体を構成する。
●マイクロホンの製造方法
次に、マイクロホン1の組立方法(製造方法)について、説明する。
図5は、マイクロホン1の第1組立体の分解断面図である。
図6は、マイクロホン1の第1組立体の断面図である。
図7は、マイクロホン1の第2組立体の分解断面図である。
図8は、マイクロホン1の第2組立体の断面図である。
先ず、ヘッドケース取付部材30と中筒60と第1弾性体70と第2弾性体80とにより、第1組立体が組み立てられる。
第1弾性体70は、中筒60の前端側から中筒60の外周面に取り付けられる。第1弾性体70のスキン層71の内周面は、中筒60の外周面に当接される。第1弾性体70の後端面70bの一部は、中筒60の鍔部61に当接される。すなわち、中筒60に対する第1弾性体70の位置は、鍔部61により決められる。第2弾性体80は、中筒60の後端に陥装される。
ヘッドケース取付部材30は、中筒60の前端側から中筒60に取り付けられる。ヘッドケース取付部材30の後端は、第1弾性体70の前端面70aの一部に当接される。ヘッドケース取付部材30の内周面と、中筒60の外周面と、の間には、隙間が形成される。
次いで、ユニット50が中筒60に取り付けられる。ユニット50の後端側は、中筒60の前端の開口に嵌合される。すなわち、ユニット50は、中筒60の前端に取り付けられる。中筒60の内部において、ユニット50の後端と中筒60と中筒60の区画壁62がユニット50の空気室Aを形成する。
次いで、第1組立体と出力コネクタ90とが、グリップ筐体10に取り付けられて、第2組立体が組み立てられる。
第1組立体は、グリップ筐体10の前端側からグリップ筐体10に挿入される。第2弾性体80の後端部は、グリップ筐体10の嵌合部13に嵌合される。取付ねじ40は、グリップ筐体10のねじ挿通孔11hに挿通される。ねじ挿通孔11hに挿通された取付ねじ40は、ヘッドケース取付部材30の雌ねじ孔30hに螺合される。すなわち、第1組立体は、取付ねじ40によりグリップ筐体10に締結される。
次いで、出力コネクタ90は、グリップ筐体10の後端側からコネクタ収納部12に収納される。このとき、雄ねじ95は、出力コネクタ90の基台91の雌ねじ孔91aに予め螺入されている。出力コネクタ90がコネクタ収納部12に収納された後、雄ねじ95は、工具挿通孔12hに挿入されたドライバなどにより雌ねじ孔91aから引き出される。雄ねじ95の頭部は、工具挿通孔12hに挿入される。雄ねじ95の肩部は、コネクタ収納部12の内周面に当接する。そのため、基台91は、雄ねじ95により、雄ねじ95の引出方向(図7の紙面右方向)の反対側に押圧される。その結果、出力コネクタ90のシールドカバー92は、グリップ筐体10の内周面に押圧される。
ここで、ユニット50は、第1組立体の組み立て前に予めケーブルにより出力コネクタ90と接続される。ケーブルは、中筒60の区画壁62の挿通孔62hに挿通されて、中筒60の内側に通される。
なお、ケーブルは、ケーブルの一端が予めユニット50に接続されて、ケーブルの他端が第2組立体の組立時に出力コネクタ90に接続されてもよい。
次いで、ネームリング100とヘッドケース20とが、第2組立体に取り付けられる。
図9は、マイクロホン1の第2組立体と、第2組立体に取り付けられる部材と、の分解断面図である。
ネームリング100は、第2組立体の前方からグリップ筐体10の固定部11の外周面に取り付けられる。このとき、取付ねじ40は、ネームリング100により外部から隠される。
次いで、ヘッドケース20は、第2組立体の前方からヘッドケース取付部材30に取り付けられる。ヘッドケース20の固定部22の雌ねじ部22aは、ヘッドケース取付部材30の雄ねじ部30aに螺合される。すなわち、ヘッドケース20は、ヘッドケース取付部材30を介して、グリップ筐体10に取り付けられる。ユニット50は、ヘッドケース20の内部に配置される。
このように組み立てられたマイクロホン1は、図2に示された完成体となる。マイクロホン1において、中筒60は、第1弾性体70と第2弾性体80とを介して、グリップ筐体10の内部に配置される。すなわち、中筒60は、第1弾性体70と第2弾性体80とにより、グリップ筐体10の内部に防振支持される。
●第1弾性体と各部材との当接状態
次に、マイクロホン1における、第1弾性体70と各部材との当接状態について説明する。
図10は、マイクロホン1の要部拡大断面図である。同図は、第1弾性体70が受ける剪断力(後述)を矢印で示す。
第1弾性体70のスキン層71の外周面は、グリップ筐体10の内周面に当接する。すなわち、第1弾性体70の外周面は、スキン層71とその近傍の弾性部のみがグリップ筐体10の内周面に当接する。つまり、第1弾性体70は、グリップ筐体10と小さい接触面積で接触する。そのため、マイクロホン1においては、グリップ筐体10から第1弾性体70への振動の伝播は抑制される。
一方、第1弾性体70のスキン層71の内周面は、中筒60の外周面に当接する。すなわち、第1弾性体70の内周面は、スキン層71とその近傍の弾性部のみが中筒60の外周面に当接する。つまり、第1弾性体70は、中筒60と小さい接触面積で接触する。そのため、マイクロホン1においては、第1弾性体70から中筒60への振動の伝播は抑制される。
第1弾性体70の前端面70aの一部は、第1弾性体70の外周面側において、ヘッドケース取付部材30の後端面に当接する。すなわち、ヘッドケース取付部材30は、第1弾性体70の外周面側に当接する。第1弾性体70の後端面70bの一部は、第1弾性体70の内周面側において、中筒60の鍔部61に当接する。すなわち、鍔部61は、第1弾性体70の内周面側に当接する。つまり、第1弾性体70は、ヘッドケース取付部材30と鍔部61とに対角線状に支持される。
この状態において、ヘッドケース取付部材30と鍔部61とにより、第1弾性体70に前後方向(紙面上下方向)に向かう力が加えられると、第1弾性体70は、前後方向に向かう剪断力を受ける。すなわち、第1弾性体70の内周面は、鍔部61により、ユニット50の配置される前方に向かう方向(紙面上方)の剪断力を受ける。一方、第1弾性体70の外周面は、ヘッドケース取付部材30により、後方に向かう方向(紙面下方)の剪断力を受ける。
このとき、第1弾性体70は、前後方向に向かう圧縮力も受ける。しかし、前述したとおり、第1弾性体70は、内周面と外周面のそれぞれに凹部72が形成されるとともに、ヘッドケース取付部材30と鍔部61とに対角線状に支持される。そのため、第1弾性体70には、前後方向に向かう剪断力が強く作用する。その結果、第1弾性体70は、前後方向に剪断変形する。したがって、第1弾性体70は、前後方向、つまり、グリップ筐体10の長手方向に剪断変形することにより、中筒60を防振支持する。
●まとめ
以上説明した実施の形態によれば、ユニット50を保持する中筒60は、前後方向に剪断変形する第1弾性体70を介して、グリップ筐体10の内部に配置される。そのため、第1弾性体70に前後方向に向く力が作用したとき、第1弾性体70と中筒60との密着の度合は、ほとんど変化しない。すなわち、マイクロホン1は、グリップ筐体10からの振動に起因する雑音の発生を抑制する。
また、第1弾性体70の内周面には、凹部72が第1弾性体70の全周にわたり形成される。凹部72を備える第1弾性体70と中筒60との接触面積は、弾性体の内周面のほぼ全てが中筒の外周面に当接する従来のマイクロホン(以下「従来のマイクロホン」という。)における弾性体と中筒との接触面積と比較して小さい。一方、第1弾性体70の外周面には、凹部72が第1弾性体70の全周にわたり形成される。凹部72を備える第1弾性体70とグリップ筐体10との接触面積は、従来のマイクロホンにおける弾性体とグリップ筐体との接触面積と比較して小さい。その結果、第1弾性体70に前後方向に向く力が作用したとき、第1弾性体70は、前後方向に容易に剪断変形する。また、第1弾性体70に前後方向に向く力が作用したとき、第1弾性体70の弾性部は、中筒60に密着しない。すなわち、マイクロホン1は、従来のマイクロホンに比べて、グリップ筐体10からの振動に起因する雑音の発生を抑制する。
さらに、第1弾性体70は、ヘッドケース取付部材30と鍔部61とに対角線状に支持される。そのため、第1弾性体70に前後方向に向く力が作用したとき、第1弾性体70は、前後方向に向かう剪断力を受けやすい。すなわち、マイクロホン1は、グリップ筐体10からの振動に起因する雑音の発生を抑制する。
さらにまた、第1弾性体70は、第1弾性体70の前端面70aと、第1弾性体70の後端面70bのそれぞれにスキン層71を備える。スキン層71の弾性率は、弾性部の弾性率よりも大きい。そのため、第1弾性体70に前後方向に向く力が作用したとき、スキン層71は大きく変形することなく弾性部を対角線状に押圧する。その結果、弾性部は、前後方向に容易に剪断変形する。すなわち、マイクロホン1は、グリップ筐体10からの振動に起因する雑音の発生を抑制する。
1 マイクロホン
10 グリップ筐体
20 ヘッドケース
30 ヘッドケース取付部材
40 取付ねじ
50 ユニット
60 中筒
70 第1弾性体(弾性体)
80 第2弾性体
90 出力コネクタ
100 ネームリング


Claims (7)

  1. 筒状のグリップ筐体と、
    前記グリップ筐体に取り付けられるヘッドケースと、
    前記ヘッドケースの内部に配置されるマイクロホンユニットと、
    前記マイクロホンユニットが取り付けられる中筒と、
    前記グリップ筐体の長手方向に剪断変形する弾性体と、
    前記ヘッドケースが取り付けられるヘッドケース取付部材と、
    を有してなり、
    前記中筒は、前記弾性体を介して前記グリップ筐体の内部に配置され、
    前記弾性体は、環状で、前記中筒の外周面に取り付けられ、
    前記弾性体の外周面と、前記弾性体の内周面と、の少なくとも一方には凹部が形成され、
    前記ヘッドケースは、前記ヘッドケース取付部材を介して、前記グリップ筐体に取り付けられ、
    前記中筒の外周面には、鍔部が形成され、
    前記弾性体の平面の一部は、前記ヘッドケース取付部材に当接し、
    前記弾性体の底面の一部は、前記鍔部に当接し、
    前記弾性体は、前記ヘッドケース取付部材と、前記鍔部と、に対角線状に支持される、
    ことを特徴とするマイクロホン。
  2. 前記凹部は、前記弾性体の全周にわたり形成される、
    請求項記載のマイクロホン。
  3. 前記ヘッドケース取付部材は、前記弾性体の外周面側に当接し、
    前記鍔部は、前記弾性体の内周面側に当接する、
    請求項記載のマイクロホン。
  4. 前記弾性体の内周面は、前記マイクロホンユニットに向かう方向の剪断力を受け、
    前記弾性体の外周面は、前記マイクロホンユニットに向かう方向と反対の方向の剪断力を受ける、
    請求項記載のマイクロホン。
  5. 前記弾性体は、前記弾性体の平面と、前記弾性体の底面と、の少なくとも一方にスキン層を備える、
    請求項記載のマイクロホン。
  6. 前記スキン層は、前記弾性体の一部で形成され、
    前記スキン層の弾性率は、前記弾性体の前記スキン層以外の部分の弾性率よりも大きい、
    請求項記載のマイクロホン。
  7. 前記スキン層は、前記弾性体とは別体で、
    前記スキン層の弾性率は、前記弾性体の弾性率よりも大きい、
    請求項記載のマイクロホン。
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