JP6607893B2 - 不織布 - Google Patents
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Description
しかし、汚れ等の有色物に対する隠ぺい性と、有色物がしっかりと奥に引き込まれていることを確認できる視認性とは、相反する性質であり、両者をしっかりと不織布において両立することは容易ではなかった。特許文献1の樹脂フィルムのように開口部を設けることは、繊維の集合体からなる不織布では強度の点において問題がある。また、不織布に開口部を設けた場合、該不織布の親水性と相俟って液戻りを生じかねないという問題がある。そのため、不織布において、排泄物に対する十分な視認性を開口部によって付与することは難しい。
また本発明は、不織布の一方の面側に、凸頂部、凹底部及び前記凸頂部と前記凹底部とを繋ぐ壁部を備えた凹凸面を有し、前記壁部は、前記一方の面又は反対側の面に対して垂直方向に延出しており、前記壁部の目付量が、前記凸頂部及び前記凹底部の目付量よりも少ない不織布を提供する。
また、「斜め方向S」とは、前述した基準面10SSに対して30°以上80°以下の角度βであり、一方の面10SAから上方に離れる方向をいう。この基準面10SSに対する角度βは、好ましくは30°以上70°以下であり、より好ましくは50°以上65°以下であり、更に好ましくは50°以上60°以下である。「斜め方向S上方から目視する」とは、角度βにおいて、一方の面10SA側から上方に離れた位置から、斜め方向Sに沿って一方の面10SAに対して目視することをいう(以下、この目視する位置を斜め視点という。)。
「斜め方向上方から目視した場合の有色物に対する隠ぺい性が低くなる」とは、上述した斜め方向S(例えば、基準面10SSに対して30°以上80°以下)の範囲の少なくとも一点において、目視した場合の有色物に対する隠ぺい性が低くなることを言う。
色差によって示される隠ぺい性は、完全に隠ぺいしている状態を白色(基準値L93:a128:b128)とし、白色により近いと隠ぺい性が高くなることから、下記の方法によって測定される(図2参照)。
(1)不織布10の測定面(一方の面10SA)を上に向け、下側に向けた面(他方の面10SB)側に日本電色工業株式会社製赤色標準板(以下、標準板ともいう。)210を置く。
(2)不織布10の測定面に対して測定位置M1を決め、角度計を用いて測定位置M1における垂直方向V(角度α)を定める。測定位置M1の垂直方向V上方20cmの位置から撮像装置220を用いて、画像補正用カラーチャート230とともに不織布10越しの標準板210を撮像する(以下、この撮像画像を垂直視点の画像ともいう。)。上記測定位置M1を含む測定面(一方の面10SA)は、不織布10の最上面であり、不織布基準面10SSと平行に設定されている。
(3)不織布10の測定面の測定位置M1において、角度計を用いて斜め方向S(角度β)を定める。測定位置M1の斜め方向S上方20cmの位置から撮像装置220を用いて、画像補正用カラーチャート230とともに不織布10越しの標準板210を撮像する(以下、この撮像画像を斜め視点の画像ともいう。)。
(4)垂直方向上方から撮像した画像、斜め方向上方から撮像した画像を、画像に写しこんだ画像補正用カラーチャートを用いて色情報レベルの均一補正の画像処理を行う。次いで、画像処理された画像データを基に、基準値(白色)からの色差ΔE* abを下記数式(A1)に基づいて求める。
ΔE* ab=[(ΔL*)2+(Δa*)2+(Δb*)2]1/2 ・・・(A1)
(式中、L*は明度を示し、a*及びb*は色度を示す。ΔL*、Δa*及びΔb*は、白色である基準値と不織布10の垂直方向上方から撮像した画像、不織布10の斜め方向上方から撮像した画像との差を示す。)
不織布10の垂直方向上方から撮像した画像のΔE* abは、垂直方向上方から目視した場合の有色物300に対する隠ぺい率Eαを表す。不織布10の斜め方向上方から撮像した画像のΔE* abは、斜め方向上方から目視した場合の有色物300に対する隠ぺい率Eβを表す。隠ぺい率Eα及びEβはいずれも、値が低いほど白色に近く、隠ぺい性が高いことを示す。ここで、隠ぺい率の差が0.5未満の時、JIS L 0804、JIS L 0805に基づき、色差を人が判断できない識別限界となる。つまり、人間は、0.5以上の差がある場合に、隠ぺい率の差を認識できる。隠ぺい率Eαに対する隠ぺい率Eβの差(Eβ−Eα)を隠ぺい率の差とする。
上記(2)に示した垂直方向Vの角度αは90°にして、画像補正用カラーチャート230とともに垂直視点の画像を撮像する。また、上記(3)に示した斜め方向Sの角度βは、30°以上80°以下の範囲において、所定間隔に角度を変えて、それぞれの斜め視点の画像を撮像する。例えば、垂直方向Vから測定位置M1を支点にして、撮像装置220の光軸L1を30°から80°まで10°ずつ、傾けた位置において、画像補正用カラーチャート230とともに斜め視点の画像を撮像する。なお、100°の位置は実質的に80°の位置と同様になる。角度計には、例えば、シンワ測定株式会社製ブルースラントダイヤル式 品番78544(商品名)を用いることができる。上記測定方法の(2)及び(3)において、撮像位置は、不織布の表面から撮像装置のレンズ最表面まで20cmの距離であり、撮像装置のレンズの光軸が撮像位置から撮影位置M1を向いているようにする。
撮像装置220としては、キヤノン株式会社製デジタルカメラPowerShot S120(商品名)を用いることができる。画像補正用カラーチャート230には、例えば、CASMATCH(商品名:株式会社ベアーメディック製)を用いることができる。また、撮影時の照明には色温度約5000Kの太陽光に近い自然な光白色とされる昼白色の電球を用い、撮像領域に対して垂直方向上方200cmの方向から照らすことが好ましい。撮影時には光源以外の光が入らないよう、カメラのフラッシュを使用しないことが好ましい。
次いで、垂直視点の画像及び斜め視点の画像について、補正後の画像をLabチャネルに設定し、画像の標準板210の赤色領域相当の領域を選択し、ヒストグラムを確認する。そして、後述する、CIE1976 L*a*b*色空間(CIELAB色空間)の3次元直交座標(L*,a*,b*)を求める。
L*=116×(Y/Yn)1/3−16 ・・・(B1)
a*=500×[(X/Xn)1/3−(Y/Yn)1/3] ・・・(B2)
b*=200×[(Y/Yn)1/3−(Z/Zn)1/3] ・・・(B3)
Xn,Yn,Znは照明光源の3刺激値である。
標準の光Cの場合(2度視野XYZ系)
Yn=100、Xn=98.072、Zn=118.225
標準の光D65の場合(2度視野XYZ系)
Yn=100、Xn=95.045、Zn=108.892
ただし、X/Xn≧0.008856、Y/Yn≧0.008856、Z/Zn≧0.008856の場合に適用される。
また、隠ぺい率の差が−0.5以下となる場合、垂直方向V上方から目視した場合の有色物300に対する隠ぺい性よりも、斜め方向S上方から目視した場合の有色物300に対する隠ぺい性が高くなると判断される。また、隠ぺい率の差が0.5より小さく、−0.5より大きくなる場合、垂直方向V上方から目視した場合の有色物300に対する隠ぺい性と、斜め方向S上方から目視した場合の有色物300に対する隠ぺい性とは同等であると判断される。
不織布10Aは、厚さ方向に3つの繊維層からなる。セミダル繊維からなるセミダル層21を挟んで、一方の面10SA側及び他方の面10SB側に、セミダル層22とフルダル繊維からなるフルダル層23とを平面方向に交互に配した層を有する。本態様において、一方の面10SA側のセミダル層22及びフルダル層23とからなる層を第1表面層24と言う。他方の面10B側のセミダル層22及びフルダル層23とからなる層を第2表面層25と言う。また、中間のセミダル層21を中間層21ともいう。フルダル繊維からなるフルダル層23は、セミダル繊維からなるセミダル層21及び22よりも光透過率が低く、着色物に対する隠ぺい性が高くなる。
一方、斜め方向上方から目視したときに、第1表面層24のセミダル層22、中間のセミダル層21、第2表面層25のセミダル層22を介して、光が透過されやすくされている。この斜め方向において、垂直方向よりも隠ぺい性が低くされている。
すなわち、第1表面層24、中間層21及び第2表面層25の積層領域において、一方の面10SA側に対して垂直視点から目視した場合の有色物(図1参照)に対する隠ぺい性よりも、斜め視点から目視した場合の有色物に対する隠ぺい性が低くされている。これにより、不織布10Aにおいて、有色物に対する隠ぺい性と有色物が奥に引き込まれていることを認識できる視認性とが両立される。
不織布10Bは、前述した不織布10Aの積層構造において、第1表面層24及び第2表面層25にセミダル層22が無い態様である。すなわち、中間層であるセミダル層21を挟んで、一方の面10SA側及び他方の面10SB側にフルダル層23を離間配置させて凹凸面を形成した第1表面層24及び第2表面層25を有する。第1表面層24及び第2表面層25それぞれにおいて、フルダル層23の間は繊維が配されない凹部26となっている。すなわち、フルダル層23が凸部23となり、該凸部23と凹部26とが交互配置されている。これにより、不織布10Bの両面10SA及び10SBが凹凸面となっている。凸部23はフルダル層の繊維からなる凸頂部23Aを有し、凹部26はセミダル層の繊維からなる凹底部26Aを有する。また凸部23は、凸頂部23Aと凹底部26Aとを繋ぐフルダル層の繊維からなる壁部3を有する。
すなわち、第1表面層24、中間層21及び第2表面層25の積層領域において、一方の面10SA側に対して垂直視点から目視した場合の有色物(図1参照)に対する隠ぺい性よりも、斜め視点から目視した場合の有色物に対する隠ぺい性が低くされている。これにより、不織布10Bにおいて、有色物に対する隠ぺい性と有色物が奥に引き込まれていることを認識できる視認性とが両立される。
不織布10Aは、まず、セミダル繊維から成るウエブ又は不織布を2種類(以下、第1セミダル素材、第2セミダル素材という。)、及び、フルダル繊維から成るウエブ又は不織布(以下、フルダル素材という。)を準備する。
次いで、第1セミダル素材及びフルダル素材をMD方向にスリットする。第2セミダル素材の表面に、スリットした第1セミダル素材及びスリットしたフルダル素材を交互に配して積層する。第1セミダル素材の前記表面と対向する裏面に、スリットした第1セミダル素材及びフルダル素材を交互に配して積層する。その際、前記表面に積層した順と互い違いになるように交互に積層し、適宜接合させて不織布10Aを製造する。
その結果、図3に示したように、第2セミダル素材からなる中間層(セミダル層)21を挟んで、第1セミダル素材からなるセミダル層22およびフルダル素材からなるフルダル層23が対向して配される。
また別の方法として、セミダル繊維を用いて、不織布の賦形処理に通常用いられる種々の方法により凹凸面を有する凹凸セミダル素材を形成する。そして、フルダル素材を、凹凸セミダル素材の凹部に積層し、適宜接合させて不織布10Aを製造することもできる。
不織布10Bは、セミダル繊維から成るウエブ又は不織布(以下、セミダル素材という。)、及び、フルダル繊維から成るウエブ又は不織布(以下、フルダル素材という。)を準備する。
フルダル素材をMD方向にスリットする。セミダル素材の表面、及び、その表面に対向する裏面に、スリットしたフルダル素材を段違いになるように交互に配して積層し、適宜接合させて不織布10Bを製造する。
その結果、図4に示したように、セミダル素材からなる中間層(セミダル層)21の両面に位置する第1表面層24及び第2表面層25それぞれにおいて、フルダル素材からなる凸部(フルダル層)23と、凸部間におけるフルダル素材が配されない凹部26とが交互に配置される。
また、不織布10Bにおける凹凸面は、不織布の賦形処理に通常用いられる種々の方法により、さらに追加して凹凸を形成することもできる。
不織布10Cが有する凹凸面は、凸部28と凹部29とが交互に配置されて形成されている。該凹凸面には、さらに凸部28の頂部28A(以下、凸頂部28Aという。)と凹部29の底部29A(以下、凹底部29Aという。)を繋ぐ壁部3が配されている。凸頂部28A、凹底部29A及び壁部3が、一方の面10SA側に露出して前記凹凸面を形成している。
不織布10Cにおいて、凸頂部28A、凹底部29Aには色調変化材6が配されている。一方、壁部3においては、凸頂部28A及び凹底部29Aよりも色調変化材6の含有量が少なくされている。図5においては、壁部3には色調変化材6が含有されない態様として示されている。
色調変化材6の含有量の測定方法は、JIS L 1013:2010 化学繊維フィラメント糸試験方法、8.25 灰分の測定方法によって求めることができる。または、色調変化材6が酸化チタンである場合には、JIS L 1013:2010 化学繊維フィラメント糸試験方法、8.26 酸化チタンの測定方法、熱触媒活性量による推定方法など各種の測定方法によって求めることができる。熱触媒活性量による推定方法は、示差熱−熱重量同時測定(TG−DTA)方法により色調変化材の熱触媒活性量から測定することができる。そして、質量変化速度:DTG(Derivative Thermogravimetry)[μg/min]を繊維投入量にて割ったDTG/繊維投入量[%/min]が繊維中の色調変化材の含有量[wt%]に相当し、推定値として利用できる。なお、この示差熱−熱重量同時測定(TG−DTA)は、JIS K0129に準拠して行われる。
無機紛体としては、例えば、酸化チタン、多孔質酸化ケイ素(シリカ)、多孔質シリカ、酸化アルミニウム(アルミナ)、石灰、粘土鉱物が挙げられる。粘土鉱物としては、スメクタイト、モンモリナイト、ベントナイト、カオリナイト、セリサイト、イライト、グローコナイト、クロライト、ゼオライト、タルク、ミズカナイト、等が挙げられる。
有機紛体としては、ポリエチレン紛体、ポリエステル紛体、ポリプロピレン紛体、ポリアクリル紛体、ポリアクリレート紛体、セルロース紛体、ビスコース紛体、シルク紛体、シリコーン化合物紛体、フッ素化合物紛体、等が挙げられる。またこれらの有機紛体を色素によって着色したものが挙げられる。
このような配置は、凸頂部28A及び凹底部29Aの表面への塗布処理によって行うことができる。塗布処理としては、通常用いられる方法により行うことができる。例えば、凸版印刷、凹版印刷、平版印刷、孔版印刷などの印刷塗付処理やスプレー塗付処理、インクジェット塗付処理などが挙げられる。凸頂部28A及び凹底部29Aよりも壁部3の色調変化材の含有量を少なくさせる方法としては、凸頂部28Aおよび凹底部29Aの凹凸の位相を合わせ、凸頂部28A及び凹底部29Aに塗付処理をする方法が挙げられる。また静電誘導を用い凸頂部28A及び凹底部29Aに色調変化材を多く含んだ塗料を塗付処理する方法や、壁部3にマスキングをかけて塗付処理する方法などが挙げられる。
すなわち、前記凹凸面の領域において、凸頂部28A及び凹底部29Aに対する垂直方向上方から目視した場合の有色物(図1参照)に対する隠ぺい性よりも、壁部3に対する斜め方向上方から目視した場合の有色物に対する隠ぺい性が低くされている。これにより、不織布10Cにおいて、有色物に対する隠ぺい性と有色物が奥に引き込まれていることを認識できる視認性とが両立される。
不織布10Dは、一方の面側である第1面側Z1に凹凸面8を有し、第1面側Z1とは反対側の他方の面側である第2面側Z2に凹凸面9を有する。凹凸面8は、第1面側Z1側から見た凹部81と凸部82とを有する。また、凹凸面9は、第2面側Z2側からみた凹部91と凸部92とを有する。ここで、凹部81と凸部92とは表裏の関係にあり、凹部91と凸部82とは表裏の関係にある。
凹凸面8は、凹部81の底部81B(以下、凹底部81Bともいう。)、凸部82の頂部82T(以下、凸頂部82Tともいう。)、凸頂部82Tと凹底部81Bを繋ぐ壁部3を備える。凹底部81Bは、第2面側Z2の平坦面をなす外面繊維層2から構成されている。凸頂部82Tは、第1面側のZ1の平坦面をなす外面繊維層1から構成されている。壁部3は、凹部81及び凸部82の側面部をなし、凹部81と凸部82とを区分する共通の壁である。
凹凸面9は、凹部91の底部91B(以下、凹底部91Bともいう。)、凸部92の頂部92T(以下、凸頂部92Tともいう。)、凸頂部92Tと凹底部91Bを繋ぐ壁部3を備える。凹底部91Bは、第1面側Z1の平坦面をなす外面繊維層1から構成されている。凸頂部92Tは、第2面側Z2の平坦面をなす外面繊維層2から構成されている。壁部3は、凹部91及び凸部92の側面部をなし、凹部91と凸部92との共通の壁である。
頂部82Tと底部91Bとは共通の外面繊維層1にて構成される。頂部92Tと底部81Bとは共通の外面繊維層2にて構成される。さらに、壁部3は、凹部81と凹部91との共通の壁である。
すなわち、例えば、開口部83側から壁部を介し開口部93を通して有色物(図1参照)を見る場合、角度βと凹部81の深さH8、開口部83の開口径W8、開口部93の開口径W9との間には、下記数式(R1)のような関係があることが好ましい。
(H8/W8)≧tanβ≧(H8/(W8+W9)) ・・・(R1)
壁部3から次の開口部93を通して有色物を見る場合は、角度βと凹部81の深さH8、開口部83の開口径W8、開口部93の開口径W9との間には、下記数式(R2)の関係があることが好ましい。
(H8/(2×W8+W9))≧tanβ≧(H8/(2×W8+2×W9)) ・・・(R2)
壁部3からN個先の開口部93を通して有色物を見る場合は、角度βと凹部81の深さH8、開口部83の開口径W8、開口部93の開口径W9との間には、下記数式(R3)の関係があることが好ましい。
(H8/(N×(W8+W9)−W9))≧tanβ≧(H8/(N×(W8+W9))) ・・・(R3)
上記した、斜め視点の角度βと凹部81の深さH8、開口部83の開口径W8、開口部93の開口径W9との間の関係は、不織布10Dに限らず、前述した不織布10Bなど凹凸面を有する種々の態様の不織布に適用され得る。
角度θは、不織布基準面10SSに対して垂直方向上方から見た場合に、壁部3から不織布10の内部又は下方の有色物を見えにくくする観点から、80°より大きく、好ましくは85°以上であり、より好ましくは89°以上である。そして上記角度θは、100°より小さく、好ましくは95°以下であり、より好ましくは91°以下である。すなわち、壁部3の延出する垂直方向は、図1に示す垂直方向V上方から目視する方向に沿うようにされている。
なお、壁部3の上端部3Aと下端部3Bとの間において、不織布基準面10SSに対する壁部3の角度θが部分的に上記範囲外であっても許容される。例えば、壁部3の上端部3Aと下端部3Bとの間において、上記縦断面にて見た壁部3が波打った形状であってもよい。
まず、不織布10を、凹凸面8または凹凸面9を含むように、第1面側Z1面から第2面側Z2面に向かって、若しくは第2面側Z2面から第1面側Z1面に向かって切り、縦断面(F1−F1断面又はF2−F2断面)を得る。
次に不織布10の基準面10SSが水平になるように静置し、凹部81、凸部82、壁部3、または凹部91、凸部92、壁部3を含む縦断面(F1−F1断面又はF2−F2断面)を撮像し、断面画像を得る。撮像した断面画像から壁部3の角度θを測定する。
角度θの測定方法の一つとしては、目視される壁部3の面と基準面10SSとの成す角度を測定し、壁部3の角度θとする。具体的には、凹底部81Bと壁部3の交点3Bから凸部82の端部3Aに向かう仮想面J1、または凹底部91Bと壁部3の交点3Cから凸部92の端部3Dに向かう仮想面J2を設定する。その仮想面J1又はJ2と基準面10SSとの成す角度を測定し、壁部3の角度θとすることができる(図9(A)参照)。
目視される壁部3の面が平坦ではなく凹凸面である場合は、壁部3の凹凸面のうち、壁部外側(目視する側に合わせて凹部8側又は凹部9側)にある凸面頂部に接するように仮想面J3又はJ4を設定する。その仮想面J3又はJ4と基準面10SSとの成す角度を測定し、壁部3の角度θとする(図9(B)参照)。
壁部3が開孔している場合は、凹底部81Bと壁部3の交点3Bから凸部82の端部3Aに向かう仮想面J5、または凹底部91Bと壁部3の交点3Cから凸部92の端部3Dに向かう仮想面J6を設定する。その仮想面J5又はJ6と基準面10SSとの成す角度を測定し、壁部3の角度θとすることができる(図9(C)参照)。
なお、凸部82の端部3Aは、該凸部82に隣接する凹部81において、開口部83の開口径W8の始点又は終点である。凸部92の端部3Dは、該凸部92に隣接する凹部81において、開口部93の開口径W9の始点又は終点である。
不織布基準面10SSに対する各壁部3の角度θが同じであることによって、不織布のMD方向、CD方向から見た時、同角度にて隠ぺい性が低下する効果が得られ、不織布が均一に見えるという効果を奏する。
また、凹部81を側部から囲む壁部3は、それぞれ異なる角度に傾いていることも好ましい。つまり各壁部の角度θの値が異なることが好ましい。不織布基準面10SSに対する各壁部3の角度θが異なることによって、不織布の目視する面10SAを様々な角度から見た時、異なる角度にて隠ぺい性が低下する効果が得られ、吸収後の見た目に意匠をつける効果を奏する。
更にまた、凹部81を側部から囲む壁部3の内、一部が同程度に傾いて、一部が異なる角度にて傾いていることも好ましい。つまり各壁部の角度θの内、一部の角度θが同じであり、他のの角度θが異なる場合である。例えば、不織布のMD方向、CD方向、それぞれの壁部の角度が同じである場合である。この場合、不織布のMD方向、CD方向、それそれより見た時、それぞれが同角度にて隠ぺい性が低下する効果が得られ、吸収後の見た目に意匠をつける効果を奏する。
すなわち、壁部3に対する斜め方向上方から目視した場合の有色物に対する隠ぺい性が、凸頂部82T(凹底部91B)及び凹底部81B(凸頂部92T)に対する垂直方向上方から目視した場合の有色物に対する隠ぺい性よりも低くされている。これにより、不織布10Dにおいて、有色物に対する隠ぺい性と有色物が奥に引き込まれていることを認識できる視認性とが両立される。不織布10Dは、両面の凹凸面において壁部3を斜め視点で目視することができ、いずれの面側においても上記効果を奏する。
なお、垂直視点及び斜め視点は、前述の不織布10A〜10Cに示したものと同様の意味である。また、「隠ぺい性」の差異は、不織布10Aによって定義した△E* abによって示される色差として判断される。
壁部3の目付量を、凸頂部82T(凹底部91B)及び凹底部81B(凸頂部92T)の目付量よりも少なくさせる方法として、新たに繊維や不織布を部分的に積層する方法の他、予めウエブに粗密をつける方法が挙げられる。特に、ウエブに加工を加えると、ウエブに粗密をつけることができ好ましい。このような場合、壁部3の目付が、凸頂部82T(凹底部91B)、凹底部81B(凸頂部92T)の目付より少なくする方法の一つの例として、ウエブの延伸加工による方法がある。この延伸加工は、予め繊維を融着前のウエブに成形し、該ウエブを凹凸賦形する際に行う。該延伸加工においては、凸頂部82T(凹底部91B)となる部分(図7、8参照)と凹底部81B(凸頂部92T)となる部分(図7、8参照)の構成繊維36、36との間に、壁部3となる構成繊維37の部分がZ(Z1、Z2)方向に延伸される(図10参照)。このとき延伸されることで壁部3の目付は減り、凸頂部82T(凹底部91B)、凹底部81B(凸頂部92T)より目付が少なくなる。これによって、壁部3の光散乱度が低下するため光透過量が向上し、斜め方向から壁部3を通して不織布の内部が見え易くなる。
なお、この場合、不織布化前のウエブに対して延伸処理を行うため、繊維は壁部3がなす垂直方向に沿った繊維の配向性を強められる。このことが、より斜め視点の目視において、下側奥の有色物に対する視認性が高まり、垂直視点の目視による「隠ぺい性」との差がより明確となり好ましい。
不織布の各部位の目付量の測定方法は、測定対象の不織布から各部位を切り出す。切り出した幅及び長さをmm単位にて小数点第1位まで精密に測定し、合計が50mm2以上になるまで試料を切り出す。その合計が50mm2以上になった試料の質量を、精密天秤を用いてg単位にて小数点第4位まで測定し、その測定値を試料の面積にて割った値を目付量とする。
市販の吸収性物品に測定対象の不織布が組み込まれている場合は、コールドスプレーを用いて吸収性物品から不織布を丁寧に剥がして試料に用いる。この際、試料にホットメルト接着剤が付着している場合には、有機溶媒を用いてホットメルト接着剤を除去する。この手法は、本願明細書における他の不織布の測定に関して、すべて同様である。
このような観点から、見掛け厚さ及び目付量について次の範囲であることが好ましい。
不織布の見掛け厚さの測定方法は、まず、測定対象の不織布を10cm×10cmに切って試料とする。10cm×10cmの試料がとれない場合はできるだけ大きな面積に切って試料とする。試料全面に均等に50Paの圧力をかけた状態にして、変位センサを使用して、不織布の見掛け厚さを測定する。3か所測定し、3か所の測定値の平均を不織布の見掛け厚さとする。変位センサには、例えば、オムロン株式会社製高精度変位センサZS−LD80(商品名)を挙げることができる。
前記延伸加工により壁部3を不織布10Dの厚さ方向に引き延ばすことによって、壁部3の単位体積当たりの色調変化材量を減少させることができる。これによって、壁部3の光透過量が向上し、斜め方向から壁部3を通して不織布の内部が見え易くなる。一方、延伸加工により頂部82T及び底部81Bの色調変化材量は変化しない。
なお、この場合、不織布化前のウエブに対して延伸処理を行うため、繊維は壁部3がなす垂直方向に沿った繊維の配向性を強められる。このことが、より斜め視点の目視において、下側奥の有色物に対する視認性が高まり、垂直視点の目視による「隠ぺい性」との差がより明確となり好ましい。
すなわち、凸頂部82T(凹底部91B)を構成する繊維の繊度および凹底部81B(凸頂部92T)を構成する繊維の繊度より、壁部3を構成する繊維の繊度を大きくすることが好ましい。これにより、壁部3に入射される光の散乱は凸頂部82T(凹底部91B)及び凹底部81B(凸頂部92T)よりも抑えられる。すなわち、壁部3における光透過率は凸頂部82T(凹底部91B)及び凹底部81B(凸頂部92T)よりも高くなる。これにより、両者の「隠ぺい性」の差異がより明確となる。
繊維の繊度を変化させる方法として、新たに繊度の異なる繊維を部分的に積層する方法の他、予め不織布の構成繊維に繊度の異なる繊維を含有させる方法が挙げられる。特に、複数の繊維から成るウエブに加工を加えると、不織布内での繊度を変化させることができ好ましい。このような場合、壁部3に含まれる繊維の繊度が、凸頂部82T(凹底部91B)、凹底部81B(凸頂部92T)に含まれる繊維の繊度より太くする方法の一つの例として、ウエブの延伸加工による方法がある。この延伸加工は、予め繊維を融着前のウエブに成形し、該ウエブを凹凸賦形する際に行う。該延伸加工においては、凸頂部82T(凹底部91B)となる部分(図7、8参照)と凹底部81B(凸頂部92T)となる部分(図7、8参照)の構成繊維36、36との間に、壁部3となる構成繊維37の部分がZ(Z1、Z2)方向に延伸される(図10参照)。このとき構成繊維36と構成繊維37の繊維の繊度が異なると、繊度の比較的細い構成繊維36が凸頂部82T(凹底部91B)と凹底部81B(凸頂部92T)になり、繊度の比較的太い構成繊維37が壁部3になる。また、構成繊維36と構成繊維37の繊度を変化させることで、凸頂部82T(凹底部91B)と凹底部81B(凸頂部92T)と壁部3の繊度を異ならせることもできる。
前記延伸加工により壁部3を不織布10Dの厚さ方向に引き延ばすことによって、壁部3の繊維の繊度を太くさせることができる。これによって、壁部3の繊維の光散乱度が低下するため光透過量が向上し、斜め方向から壁部3を通して不織布の内部が見え易くなる。
なお、この場合、不織布化前のウエブに対して延伸処理を行うため、繊維は壁部3がなす垂直方向に沿った繊維の配向性を強められる。このことが、より斜め視点の目視において、下側奥の有色物に対する視認性が高まり、垂直視点の目視による「隠ぺい性」との差がより明確となり好ましい。
不織布加工前の繊維の繊度はJIS L1015に準拠して求めることができる。
不織布となった繊維の繊度、不織布の各部位における繊維の繊度は、繊維断面の繊維径から求めることができる。電子顕微鏡等により繊維の断面形状を計測し、繊維の断面積(複数の樹脂より形成されている繊維では各々の樹脂成分の断面積)を計測する。それとともに、DSC(示差熱分析装置)により、樹脂の種類(複数樹脂の場合は、およその成分比)を特定して、比重を割り出し、繊度を算出する。例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)から構成される短繊維であれば、まず断面を観察し、その断面積を算出する。その後、DSCにて測定することによって、融点やピーク形状から単成分の樹脂から構成されており、それがPET芯であることを同定する。その後、PET樹脂の密度と断面積を用いて、繊維の質量を算出することによって、繊度を算出する。
不織布10Dは、図6に示したように、第1面側Z1の外面繊維層1として、第1、第2外面繊維層11、12を有する。第1、第2外面繊維層11、12は、不織布10Dの平面視交差する異なる方向のそれぞれに沿って延出する長さを有する。延出する方向は、不織布10Dの辺に沿う、互いに直交するX方向とY方向である。Y方向は不織布10Dの長手方向であり、X方向は不織布10Dの幅方向である。
第2外面繊維層12は、X方向に延出しており、X方向に離間して並列する第1外面繊維層11、11の間を繋いで配されている。「第1外面繊維層11、11間を繋いで」いるとは、第1外面繊維層11を挟んで隣り合う第2外面繊維層12同士が直線状に並んでいることをいう。具体的には、第2外面繊維層12の中心線と、第1外面繊維層11を挟んで隣り合った第2外面繊維層12の中心線とのズレが、第2外面繊維層12の幅(長手方向の長さ)の範囲であることをいい、例えば5mm以内であることをいう。第2外面繊維層12は、第1外面繊維層11よりも第1面側Z1の位置が若干低く形成されていることが好ましい。そのため第2外面繊維層12は、第1外面繊維層11の介在によりX方向の長さが分断され、複数個が互いに離間しながらX方向に列をなしている。また、第2外面繊維層12の幅(Y方向の長さ)は、第1外面繊維層11の幅(X方向の長さ)よりも狭くされていることが好ましい。このような第2外面繊維層12のX方向の列は、更にY方向について複数が互いに離間して配されている。なお、第2外面繊維層の形状は本実施形態のものに限定されず、例えば、前記第1面側Z1の位置や幅を第1外面繊維層11と同様にしてもよい。
これにより、壁部3を透過する光の乱反射が低減され、不織布の厚さ方向奥まで引き込まれた有色物(例えば、排泄物)が確認しやすくなり、しかも不織布の表面から厚さ方向奥に吸収しているように見える。
凹凸面8は、4つの壁部3(2つの第1壁部31と2つの第2壁部32)に囲まれた凹部81を有する。凹部81は、第1外面繊維層11と第2外面繊維層12とによって区画される第1面側Z1の領域から、第2面側Z2の外面繊維層2までの厚さ方向の領域にある。凹部81は、第2面側Z2の外面繊維層2を底部とし、第1面側Z1に開口している。凹部81が配されていることによって、不織布基準面10SSに対してあらゆる方向の斜め方向からの光の少なくとも一部は、壁部3を透過しやすくなる。これによって、斜め視点のどの方向から見た場合であっても、不織布10の厚さ方向奥の方まで引き込まれた有色物(例えば、排泄物)が見えやすくなる。
凹凸面9は、外面繊維層1(第1外面繊維層11、第2外面繊維層12)の2種それぞれに対応して、2種類の凹部91を有する。具体的には、第1外面繊維層11が底部となる凹部911及び第2外面繊維層12が底部となる凹部912を有する。第2面側Z2において、凹部911がY方向に連続し、凹部912がX方向に連続し、凹部911と凹部912とが連通している。
本実施形態の不織布10Dの製造方法においては、不織布化する前の繊維ウエブ110を賦形するための支持体雄材120と支持体雌材130とを用いる。図12(A)に示すように、支持体雄材120の上に繊維ウエブ110を載置し、繊維ウエブ110の上から支持体雌材130にて抑えて挟み込んで賦形する。
さらに、突起121の頂部と支持体凹部132の底部との間では、第1の熱風W1の吹き抜けが抑えられ、繊維が平面方向において融着される。これにより、第2面側Z2の外面繊維層2に相当する繊維層が賦形される。また、支持体凹部122の底部と突起部131の頂部との間において、繊維が平面方向に配向する。突起部131は熱風を阻害しているので、形成される繊維層には融着が少なく、滑らかな繊維層が得られる。これにより、第1面側Z1の外面繊維層1に相当する繊維層が賦形される。このとき厚み方向に配向している壁部の形状も保持される。
なお、図面中の矢印は第1の熱風W1の流れを模式的に示している。
第1の熱風W1の風速は、効果的に融着させる観点から、2m/s以上が好ましく、3m/s以上がより好ましい。また、第1の熱風W1の風速は、装置規模をコンパクトにできる観点から、100m/s以下が好ましく、80m/s以下がより好ましい。
このようにして、繊維ウエブ110を仮融着させて凹凸形状に保持する。
なお、支持体雄材120の突起121の高さ及び支持体雄材130の突起131の高さは、製造する不織布10の見掛け厚さ等によって適宜決定される。例えば、2mm以上が好ましく、3mm以上がより好ましく、5mm以上が更に好ましく、また、15mm以下が好ましく、10mm以下がより好ましく、9以下が更に好ましい。
第2の熱風W2の風速は、支持体雄材120の突起121の高さにもよるが、2m/s以上が好ましく、3m/s以上がより好ましい。これにより、繊維への熱伝達を十分なものとして繊維同士を融着させ、凹凸形状の固定を十分なものとすることができる。また、第2の熱風W2の風速は、100m/s以下が好ましく、80m/s以下がより好ましい。これにより、繊維へ過度な熱伝達を抑えて、不織布10の風合いを良好なものとすることができる。
なお、支持体雌材の表面粗さを小さくすることによって、第1の熱風W1の吹き付けの工程を省略することが可能である。また表面粗さを小さくすることによって、融着していない繊維をまとわりつかせることがなく、第2の熱風W2の吹き付けの工程において支持体雌材130を取り外すことが可能である。つまりウエブを作製後、支持体雄材120と支持体雌材130とを嵌合し、そのまま支持体雌材130を取り外し、第2の熱風W2によって処理をすることが可能である。これにより、より簡便な加工となる。
熱可塑性繊維として低融点成分及び高融点成分を含む複合繊維(例えば鞘が低融点成分、芯が高融点成分の芯鞘型複合繊維)を用いる場合、繊維ウエブ110に吹き付ける熱風の温度は、低融点成分の融点以上であり、かつ高融点成分の融点未満であることが好ましい。より好ましくは、低融点成分の融点以上高融点成分の融点より10℃低い温度であり、さらに好ましくは、低融点成分の融点より5℃以上高く高融点成分の融点より20℃以上低い温度である。
吸収体103には、例えば、繊維集合体またはこれと吸収性ポリマーとを併用させたもの等を用いることができる。例えば特開2013−128628号公報に記載されているような繊維集合体が用いられる。また吸収体103を被覆する被覆シート(図示せず)を用いてもよい。
上記ウイング105は、撥水性を有し、嵩高であり、繊維密度の疎な柔らかい不織布からなり、その基部が上記表面シート101と裏面シート102とに挟持され固定されている。ウイング105は、例えば特開2013−128628号公報に記載されているような不織布が用いられる。
図6に示す不織布を、色調変化材として酸化チタン(TiO2)が2.7〜3質量%入った繊度1.5〜1.6dtexの熱可塑性繊維を用い、図12に示す製造工程を含むエアスルー製造方法によって作製した。これを実施例1の不織布試料とした。第1の熱風W1による吹き付け処理は、温度160℃、風速55m/s、吹き付け時間3s条件にて行った。第2の熱風による吹き付け処理は、温度160℃、風速55m/s、吹き付け時間3sの条件にて行った。
実施例1の不織布試料は、見掛け厚さが7.2mmであった。凹部81の深さH8は6mmであり、開孔径W8はCD方向に2mm、MD方向に3mmであった。凹部91の深さH9は6mmであり、開孔径W9はCD方向に2mm、MD方向に1.5mmであった。また凸頂部82Tは、質量変化速度(以下、DTGとも称す。)/繊維投入量が30%/minであった。凹底部81Bは、DTG/繊維投入量が30%/minであった。壁部3は、DTG/繊維投入量が27%/minであった。壁部の角度θ、目付量、TiO2比率、隠ぺい率、繊度は表1に示したとおりであった。
実施例2の不織布試料は、実施例1と同様に作製した不織布試料を裏返したものとした。
実施例2の不織布試料は、見掛け厚さが7.2mmであった。凹部81の深さH8は6mmであり、開孔径W8はCD方向に2mm、MD方向に1.5mmであった。凹部91の深さH9は6mmであり、開孔径W9はCD方向に2mm、MD方向に3mmであった。また凸頂部82Tは、DTG/繊維投入量が30%/minであった。凹底部81Bは、DTG/繊維投入量が30%/minであった。壁部3は、DTG/繊維投入量が27%/minであった。壁部の角度θ、目付量、TiO2比率、隠ぺい率、繊度は表1に示したとおりであった。
(実施例3)
実施例3の不織布試料は、図3に示した不織布10Aであり、色調変化材としてTiO2が0.15質量%入った繊度2.5dtexの熱可塑性繊維を用い、エアスルー製造方法によってセミダル不織布と別のセミダル不織布を作製した。また、色調変化材としてTiO2が3質量%入った繊度2.5dtexの熱可塑性繊維を用い、エアスルー製造方法によってフルダル不織布を作製した。セミダル不織布、フルダル不織布をスリットし、別のセミダル不織布の両面にスリットしたそれぞれを交互に積層し、エアスルーにより接合させて、表1に示した目付量、TiO2比率、隠ぺい率、繊度を有する不織布10Aを作製した。その際、別のセミダル不織布を挟んでセミダル不織布とフルダル不織布とを対向させて配した。
(実施例4)
実施例4の不織布試料は、図4に示した不織布10Bであり、色調変化材としてTiO2が0.15質量%入った繊度2.5dtexの熱可塑性繊維を用い、エアスルー製造方法によってセミダル不織布を作製した。また、色調変化材としてTiO2が3質量%入った繊度2.5dtexの熱可塑性繊維を用い、エアスルー製造方法によってフルダル不織布を作製した。フルダル不織布をスリットし、セミダル不織布の両面に、フルダル不織布を離間して配した。その際、セミダル不織布の一方の面に配されたフルダル不織布の対向する位置には、セミダル不織布の他方の面に配されたフルダル不織布間の凹部が対向するするように配した。すなわち、フルダル不織布を凸部とし、該凸部と凹部とを交互配置し、セミダル不織布を挟んでフルダル不織布と凹部とを対向して配置した。このように配した後、エアスルーにより接合させて、表1に示した壁部の角度θ、目付量、TiO2比率、隠ぺい率、繊度を有する不織布10Bを作製した。
実施例4の不織布試料において、実施例1の凹部81に相当する、第1表面層24の凹部26の深さは6mmであり、開孔径はCD方向に3mmであった。また、実施例1の凹部91に相当する、第2表面層25の凹部26の深さは6mmであり、開孔径はCD方向に3mmであった。
(実施例5)
実施例5の不織布試料は、図5に示した不織布10Cであり、色調変化材としてTiO2が0.15質量%入った繊度2.5dtexの熱可塑性繊維を用い、エアスルー製造方法によって不織布と別の不織布を作製した。そして、不織布をスリットし、別の不織布の片面に間隔を開けて積層し、エアスルーにより接合させて不織布10Cを作製した。その後、作製した不織布試料に、スプレーのりを用いて色調変化材6の酸化チタン(TiO2)を3質量%となるよう塗布して、表1に示した壁部の角度θ、目付量、TiO2比率、隠ぺい率、繊度を有する実施例5の不織布試料とした。
実施例5の不織布試料において、実施例1の凹部81に相当する、一方の面10SA側の凹部29の深さは6mmであり、開孔径はCD方向に3mmであった。
色調変化材6として酸化チタン(TiO2)が3wt%入った繊度2.5dtexの熱可塑性繊維を用い、エアスルー製造方法によって凹凸賦形しないフラットな不織布を作製し、比較例1の不織布試料とした。不織布試料は全体の厚さ2.0mm、目付量、TiO2比率、隠ぺい率、繊度は表1に示したとおりであった。
(比較例2)
ロリエFしあわせ素肌(商品名、花王株式会社2016年製)から表面シートを剥がして、その剥がした表面シートを比較例2の不織布試料とした。比較例2の不織布試料は全体の厚さが2.2mmであり、壁部の角度θ、目付量、TiO2比率、隠ぺい率、繊度は表1に示したとおりであった。比較例2の不織布試料において、実施例1の凹部81に相当する凹部の深さは1.5mmであり、開孔径はCD方向に3mm、MD方向に3mmであった。
(比較例3)
上記比較例1の製造方法によって作製した開孔のあるフラット不織布に半径3mmの円をMD方向に6mm間隔、CD方向に6mmの間隔に切り取って、比較例3の不織布試料とした。比較例3の不織布試料は全体の厚さが2.0mmであり、目付量、TiO2比率、隠ぺい率、繊度は表1に示したとおりの開孔のあるフラット不織布であった。比較例3の不織布試料において、実施例1の凹部81に相当する凹部の深さとして、開孔部の深さを測定し、その値は2mmであり、開孔径はCD方向に6mm、MD方向に6mmであった。
(比較例4)
ムーニーエアフィット Sサイズ(商品名、ユニ・チャーム株式会社2016年製)から表面シートを剥がして、その剥がした表面シートを比較例4の不織布試料とした。比較例4の不織布試料は全体の厚さが1.1mmであり、壁部の角度θ、目付量、TiO2比率、隠ぺい率、繊度は表1に示したとおりであった。比較例4の不織布試料において、実施例1の凹部81に相当する凹部の深さは0.5mmであり、開孔径はCD方向に2mmであった。
(比較例5)
パンパース パンパースのはじめての肌へのいちばん Sサイズ(商品名、ザ プロクター エンド ギャンブル カンパニー2016年製)から開孔のある表面シートを剥がして、その剥がした表面シートを比較例5の不織布試料とした。比較例5の不織布試料は全体の厚さが0.5mmであり、目付量、TiO2比率、隠ぺい率、繊度は表1に示したとおりの開孔のあるフラット不織布であった。比較例5の不織布試料において、実施例1の凹部81に相当する凹部の深さとして、開孔部の深さを測定し、その値は0.5mmであり、開孔径はCD方向に2mm、MD方向に3mmであった。
前述した(隠ぺい性の測定方法)に基づいて、撮像装置の光軸L1(図2参照)を30°から90°まで10°ずつ傾けた位置にして撮像し、それぞれの角度におけるL*a*b*色空間の3次元直交座標(L*,a*,b*)を測定した。測定した値と白色基準値の色座標との色差を隠ぺい率(ΔE* ab)として算出した。隠ぺい率(ΔE* ab)のうち、垂直方向(90°)から見た場合の結果を隠ぺい性Eαとし、斜め方向(80°〜30°)から見た場合の隠ぺい性Eβとした。両者の差を隠ぺい率の差(Eβ−Eα)として判定した。結果は、表1及び2に示す通りであった。また、凹部の深さ及び開孔径と角度βとの関係は、表3に示すとおりであった。
また、実施例1、2、4及び5は、表3に示すとおり、凹凸面について、前述した数式(R1)、(R2)及び(R3)の関係を満たすβが80°〜30°内に存在しており、比較例2〜5は上記関係を満たすβが80°〜30°内に存在しなかった。実施例1、2、4及び5は、表2及び3に示す通り、上記関係式を満たす、凹部の深さ、開孔径、視認角度の組み合わせがより高い視認性のコントラストを奏することが分かった。具体的には、表2に示す通り、実施例1ではMD60°・CD60°、実施例2ではMD60°・MD30°・CD60°、実施例4ではCD60°・CD30°、実施例5ではCD60°・CD30°の斜め視点の隠ぺい率と垂直視点の隠ぺい率との差が大きくなっていた。
10、10A〜10D 不織布
10SA 一方の面(第1面)
10SB 他方の面(第2面)
26、29 凹部
28 凸部
28A 凸頂部
29A 凹底部
300 有色物
S 斜め方向
V 垂直方向
Claims (7)
- 不織布の一方の面側に対して、垂直方向上方から目視した場合の有色物に対する隠ぺい性よりも、斜め方向上方から目視した場合の有色物に対する隠ぺい性が低くなる領域を備え、
前記領域に、凸頂部、凹底部、及び前記凸頂部と前記凹底部とを繋ぐ壁部を備えた凹凸面を有し、前記壁部は、前記凸頂部及び前記凹底部よりも、構成繊維の繊度が大きい、不織布。 - 前記不織布は色調変化材を含有しており、
前記壁部は、前記凸頂部及び前記凹底部よりも、該色調変化材の含有量が少ない請求項1記載の不織布。 - 不織布の一方の面側に対して、垂直方向上方から目視した場合の有色物に対する隠ぺい性よりも、斜め方向上方から目視した場合の有色物に対する隠ぺい性が低くなる領域を備え、
前記領域に、凸頂部、凹底部、及び前記凸頂部と前記凹底部とを繋ぐ壁部を備えた凹凸面を有し、
前記不織布は色調変化材を含有しており、
前記壁部は、前記凸頂部及び前記凹底部よりも、該色調変化材の含有量が少ない、不織布。 - 前記壁部に対する前記斜め方向上方から目視した場合の有色物に対する隠ぺい性が、前記凸頂部及び前記凹底部に対する前記垂直方向上方から目視した場合の有色物に対する隠ぺい性よりも低い請求項1〜3のいずれか1項に記載の不織布。
- 不織布の一方の面側に前記凹凸面を有し、前記壁部は、前記一方の面又は反対側の面に対して垂直方向に延出しており、
前記壁部の目付量が、前記凸頂部及び前記凹底部の目付量よりも少ない、請求項1〜4のいずれか1項に記載の不織布。 - 請求項1〜5のいずれか1項に記載の不織布を用いた吸収性物品。
- 請求項1〜5のいずれか1項に記載の不織布を表面シートとして用いた吸収性物品。
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