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JP6608348B2 - 金属製接着補助器具及び当該金属製接着補助器具を備える接着補助システム - Google Patents
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JP6608348B2 - 金属製接着補助器具及び当該金属製接着補助器具を備える接着補助システム - Google Patents

金属製接着補助器具及び当該金属製接着補助器具を備える接着補助システム Download PDF

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Description

本発明は、コンクリート構造体に対するモルタルや石貼り用接着剤の接着を補助するに適した金属製接着補助器具及び当該金属製接着補助器具を備える接着補助システムに関する。
従来、コンクリート構造体を建造するにあたっては、互いに対向する2枚の型枠を複数本のスペーサボルトでもって所定間隔に維持する。このような状態において、生コンクリートを当該2枚の型枠の間に打ち込んだ後硬化させ、その後、当該2枚の型枠を除去することで、コンクリート構造体を建造する。
また、このように建造したコンクリート建造体は、型枠を除去しただけの状態にあるため、コンクリート構造体の表面の見栄えは良くない。
そこで、この見栄えを改善するために、モルタル壁にあっては、当該モルタル壁が、コンクリート建造体の表面に対する生モルタルの塗布及びその後の硬化でもって形成される。また、石貼り壁にあっては、当該石貼り壁が、コンクリート建造体の表面に対する石貼り用接着剤の複数の石貼り用接着部としての分散塗布及びコンクリート建造体の表面への当該複数の石貼り用接着部を介する石板の接着並びに各石貼り用接着部の塗布後の硬化でもって形成される。
ここで、上述のように形成されるモルタル壁のモルタルや石貼り壁の各石貼り用接着部は経年変化する。これにより、当該モルタルや各石貼り用接着部のコンクリート建造体の表面に対する接着状態が経年的に劣化すると、当該モルタル壁や石貼り壁が、コンクリート建造体の表面から剥がれ落ち易くなる。特に、石貼り壁では、石板の自重が各石貼り用接着部に対し作用するため、上述した樹脂製のモルタル接着補助器具は、石板の自重を支えきることは困難である。
これに対しては、下記特許文献1に記載のモルタル接着補助器具が提案されている。当該モルタル接着補助器具は、円錐台状の埋栓部と、当該埋栓部上に形成してなる複数のループ状係止部とを有するように、樹脂でもって一体的に形成されている。
このように形成してなるモルタル接着補助器具を用いて、駆体コンクリートに、例えば、上述のようにモルタルや石貼り用接着剤を塗布するにあたっては、埋栓部用接着剤が埋栓部の外周面や底面に塗布される。然る後、当該埋栓部が、躯体コンクリートの表面に後述のように形成されるコーン跡内に 埋栓部接着剤を介し埋設される。このとき、当該埋設は、係止部を躯体コンクリートの表面から露出させるように行われる。
ここで、上述したコーン跡は次のようにして駆体コンクリートに形成される。即ち、2枚の型枠内にコーン跡に対応する外形形状を有するコネクターを設け、然る後、生コンクリートを2枚の型枠内にコネクターを介して打ち込んで硬化させることで、駆体コンクリートを形成する。ついで、型枠を駆体コンクリートからコネクターと共に除去すると、駆体コンクリートが、コネクターに対応する形状のコーン跡を有するように形成される。
上述のようにモルタル接着補助器具が躯体コンクリートのコーン跡に埋設された後、生モルタルにあっては、当該生モルタルが、モルタル接着補助器具及び駆体コンクリートの双方の表面に亘るように塗布され、また、石貼り用接着剤にあっては、当該石貼り用接着剤が、モルタル接着補助器具及び駆体コンクリートの双方の表面に亘り点在するように石貼り用接着部として塗布される。
このように生モルタルや石貼り用接着剤が塗布された段階では、当該生モルタルや石貼り用接着部が未硬化の状態にあるため、当該生モルタルや石貼り用接着部は、モルタル接着補助器具の係止部内に浸入する。従って、このような状態で生モルタルや石貼り用接着部が硬化すると、モルタル接着補助器具は、硬化したモルタルからなるモルタル壁や点在する石貼り用接着部に対してアンカー効果を発揮し得る。
特開2000−45480号公報
しかしながら、上述のように構成してなるモルタル接着補助器具を、生モルタルや石貼り用接着剤の駆体コンクリートに対する接着に利用するには、上述のように型枠に用いられたコネクターを型枠の駆体コンクリートから取り外すという余分な作業が必要となる。
また、上述のようにコネクターを除去した上で、モルタル接着補助器具を改めてコーン跡に取り付ける作業が必要となり、面倒である。
また、上述のように取り外したコネクターは、数回使用された後には、廃棄される。従って、当該コネクターは廃棄物としての環境汚染を招くという不具合を生ずる。
また、上述したモルタル壁にあっては、当該モルタル壁が、生モルタルのみではなく、当該生モルタルに、例えば、小石を散りばめた上で、当該生モルタルを硬化させてなるモルタル壁である場合において、当該モルタル壁に対し上述のように構成してなるモルタル接着補助器具を適用してみても、このモルタル接着補助器具は、樹脂で形成されているため、散りばめた小石の自重をも含めたモルタル壁の自重を支えきることは困難である。その結果、小石を散りばめたモルタル壁が躯体コンクリートから剥がれ落ちるという不具合を招く。このような不具合は、小石を散りばめたモルタル壁の経年劣化に伴い、より一層、発生し易い。
そこで、本発明は、以上のようなことに対処するため、小石等の装飾部品を散りばめたモルタル壁や石板を装飾部品として有する石貼り壁のコンクリート構造体からの剥がれ落ちを、余分な作業や廃材部品の発生を伴うことなく、未然に防止し得るようにした金属製接着補助器具及び当該金属製接着補助器具を備える接着補助システムを提供することを目的とする。
本発明に係る金属製接着補助器具は、請求項1の記載によれば、
コンクリート壁の表面に固定される基板(110)と、係合リング(130)と、基板と係合リングとの間に連結されるように基板及び係合リングと共に金属材料でもって一体に形成してなる複数の係合片(120)とを備えている。
当該金属製接着補助器具において、
複数の係合片は、それぞれ、基板の外周部から径方向に外方へ延出する基端部(121)と、当該基端部の延出端部から当該基端部の延出方向に沿いコンクリート壁の表面から基板の表面の半径方向に交差して離れる方向に傾斜状に延出する傾斜部(122)と、当該傾斜部の延出端部から基板の径方向に沿い外方へ延出する先端部(123)とでもって構成されており、
係合リングは、その内周部にて、複数の係合片によりその各上記先端部の延出端部でもって支持されて、基板の径方向に沿い外方へ延出するようになっている。
これによれば、金属製接着補助器具は、上述のように、コンクリート壁の表面に固定される基板、係合リング及び複数の係合片を金属材料でもって一体に形成されることで、非常に簡単でコンパクトな構成となる。そして、当該金属製接着補助器具のコンクリート壁への適用にあたっては、当該金属製接着補助器具は、上述のような簡単な構成のもとに、複数の係合片をコンクリート壁の表面から基板の表面の半径方向に交差して離れる方向に傾斜状に延出させることで、係合リングをコンクリート壁の表面から離れて位置させるように、基板が、その裏面にて、当該コンクリート体の表面に装着される。
このような状態にて、生モルタルが当該金属製接着補助器具を介しコンクリート壁の表面に塗布されると、当該金属製接着補助器具が、生モルタルに埋設されることになる。このため、生モルタルが、基板にその表面側から一様に密着するとともに、コンクリート壁の表面及び基板の表面から離れて位置する係合リングとコンクリート壁の表面から基板の表面の半径方向に交差して離れる方向に基板の外周部から傾斜状に延出する複数の係合片との双方の各外表面に密着することで、当該生モルタルは、金属製接着補助器具としっかりと係合し得る。
従って、生モルタルが小装飾部品を散りばめられて硬化することで、小装飾部品を散りばめたモルタル壁として形成されても、当該モルタル壁は、コンクリート壁の表面に対し、金属製接着補助器具により、その基板、複数の係合片及び係合リングでもってしっかりと保持され得る。
特に、コンクリート壁が、例えば、縦壁である場合には、小装飾部品を散りばめたモルタル壁は、モルタル自体の重量に加えて、各小装飾部品自体の総重量がモルタル壁に対し下方に向けて作用する。
しかしながら、当該金属製接着補助器具は、その名の通り、金属材料で形成されている。従って、当該金属製接着補助器具は、合成樹脂製接着補助器具に比べて、非常に高い剛性を有する。その結果、コンクリート壁が縦壁であっても、小装飾部品を散りばめたモルタル壁は、モルタル自体の重量及び各小装飾部品自体の総重量にもかかわらず、コンクリート壁から剥がれ落ちたりすることなく、金属製接着補助器具によって、コンクリート壁の表面に対し良好に保持され得る。
以上要するに、当該金属製接着補助器具は、コンクリート壁と小装飾部品を散りばめたモルタル壁との間に埋設された状態におかれると、コンクリート壁の表面から離れて位置する係合リング及び複数の係合片にてモルタル壁の内部にしっかりと係合することで、当該金属製接着補助器具は、当該モルタル壁のコンクリート壁に対する接着力を高めるという優れたアンカー効果を良好に維持し得る。その結果、小装飾部品を散りばめたモルタル壁は、モルタル自体の重量及び各小装飾部品自体の総重量にもかかわらず、経年的にも、コンクリート壁の表面から剥がれ落ちたりすることなく、良好に、コンクリート壁の表面に保持され得る。
また、当該金属製接着補助器具は、上述のごとく、基板、複数の係合片及び係合リングのみからなるため、非常に簡単でコンパクトな構成を有する。このため、上述のようにコンクリート壁に対し金属製接着補助器具の接着補助力でもってモルタル壁を保持するにあたっても、余分な作業や廃材部品の発生を伴うことはない。
また、本発明に係る金属製接着補助器具は、請求項2の記載によれば
コンクリート壁の表面に固定される基板(210)と、係合リング(230)と、基板と係合リングとの間に連結されるように基板及び係合リングと共に金属材料でもって一体に形成してなる複数の係合片(220)とを備えており、
当該複数の係合片は、それぞれ、基板の外周部から径方向に外方へ延出する基端部(221)と、当該基端部の延出端部から基板の表面とは離れる方向へL字状に立ち上がるように延出する立ち上がり部(222)と、当立ち上がり部の立ち上がり端部から基板の径方向に沿い外方へ延出する先端部(223)とでもって構成さており、
係合リングは、その内周部にて、複数の係合片によりその各先端部の延出端部でもって支持されて、基板の径方向に沿い外方へ延出するようになっている
このような構成によれば、金属製接着補助器具は、請求項1に記載の発明とは異なり、複数の係合片において、それぞれ、コンクリート壁の表面に固定される板の外周部から径方向に外方へ延出する基端部と、当該基端部の延出端部から基板の表面とは離れる方向へL字状に立ち上がるように延出する立ち上がり部と、当該立ち上がり部の立ち上がり端部から基板の径方向に沿い外方へ延出する先端部とでもって構成されているものの、請求項1に記載の発明と同様に、非常に簡単でコンパクトな構成を有する。
そして、当該金属製接着補助器具のコンクリート壁への適用にあたっては、当該金属製接着補助器具は、上述のような簡単な構成のもとに、複数の係合片をコンクリート壁の表面から離れる方向に立ち上げるように延出させることで、係合リングをコンクリート壁の表面から離れて位置させるように、基板が、その裏面にて、当該コンクリート体の表面に装着される。これにより、請求項1に記載の発明と同様の作用効果が達成され得る。
また、本発明に係る接着補助システムは、請求項3の記載によれば、
コンクリート壁の表面に形成されるモルタル壁(M)のコンクリート壁との接着を補助するためのものである。
当該接着補助システムにおいて、
コンクリート壁の表面に互いに異なる位置にて分散して配設される複数の金属製接着補助器具(100)を備えており、
当該複数の金属製接着補助器具は、それぞれ、基板(110)と、係合リング(130)と、基板と係合リングとの間に連結されるように基板及び係合リングと共に金属材料でもって一体に形成してなる複数の係合片(120)とを備えており、
当該複数の係合片は、それぞれ、基板の外周部から径方向に外方へ延出する基端部(121)と、当該基端部の延出端部から当該基端部の延出方向に沿いコンクリート壁の表面から基板の表面の半径方向に交差して離れる方向に傾斜状に延出する傾斜部(122)と、当該傾斜部の延出端部から基板の径方向に沿い外方へ延出する先端部(123)とでもって構成されており、
係合リングは、その内周部にて、複数の係合片によりその各上記先端部の延出端部でもって支持されて、基板の径方向に沿い外方へ延出するようになっており、
複数の金属製接着補助器具の各々の基板は、各ネジによりコンクリート壁の表面に締着されており、
モルタル壁は、コンクリート壁の表面に複数の金属製接着補助器具を介し生モルタルを所定の厚さにて塗布するとともに小装飾部品を散りばめてなる生モルタル壁を硬化することによって形成されていることを特徴とする。
このような構成によれば、接着補助システムが備える複数の金属製接着補助器具は、それぞれ、基板、係合リング及び複数の係合片という非常に簡単でコンパクトな一体構成のもと、上述のように、コンクリート壁の表面に互いに異なる位置にて分散して配設され、かつ、それぞれ、基板にて、各ネジによりコンクリート壁の表面に締着されている。しかも、モルタル壁が、コンクリート壁の表面に複数の金属製接着補助器具を介し生モルタルを所定の厚さにて塗布するとともに小装飾部品を散りばめてなる生モルタル壁を硬化することによって形成されている。
従って、当該複数の金属製接着補助器具は、それぞれ、係合リングにてコンクリート壁の表面及び基板の表面から離れて位置するとともに、複数の係合片にて、コンクリート壁の表面から離れるように基板の外周部から傾斜状に延出するように、基板にて、ネジによりコンクリート壁の表面にしっかりと組み付けられている。このような状態で、生モルタルが上述のようにコンクリート壁の表面に塗布されて生モルタル壁として形成されるとともに小装飾部品が当該生モルタル壁に散りばめられることで、当該小装飾部品を散りばめた生モルタル壁が、各金属製接着補助器具の複数の係合片及び係合リングに、コンクリート壁の表面上にてしっかりと係合し得る。
このように小装飾部品を散りばめた生モルタル壁が硬化して小装飾部品を散りばめたモルタル壁として形成されることで、複数の金属製接着補助器具の各々の複数の係合片及び係合リングは、コンクリート壁の表面から離れた位置にて、モルタル壁の内部に、しっかりと係合し得る。
その結果、複数の金属製接着補助器具は、それぞれ、コンクリート壁の表面から離れて位置する複数の係合片及び係合リングでもって、基板を基準として、モルタル壁のコンクリート壁に対する接着を良好に補助し、モルタル壁のコンクリート壁に対する接着力、即ちアンカー効果を良好に高め得る。
また、モルタル壁は、小装飾部品を散りばめたモルタル壁であることから、各小装飾部品自体の重量が、モルタル自体の重量に加わる。このため、小装飾部品を散りばめたモルタル壁の全体の重量は、例えば、コンクリート壁が縦壁である場合には、その表面に沿い下方に向けて作用することとなる。従って、小装飾部品を散りばめたモルタル壁は、小装飾部品を散りばめてないモルタル壁に比べて、剥がれ落ち易い。
しかしながら、各金属製接着補助器具は、金属材料からなることから、従来の合成樹脂からなる接着補助器具に比べて、非常に高い剛性及び弾性を有する。従って、当該各金属製接着補助器具は、小装飾部品を散りばめたモルタル壁に対する接着補助力、ひいてはアンカー効果を強力に発揮しかつ維持し得る。その結果、小装飾部品を散りばめたモルタル壁は、各金属製接着補助器具によって、コンクリート壁に対し長期に亘り良好に接着保持され得る。
以上によれば、接着補助システムにおいて、複数の金属製接着補助器具は、コンクリート壁と小装飾部品を散りばめたモルタル壁との間に分散して埋設されることで、ともに、各複数の係合片及び係合リングでもって、小装飾部品を散りばめたモルタル壁のコンクリート壁に対するアンカー効果を相乗的にコンクリート壁の表面に亘り高め得る。
その結果、接着補助システムにおいては、複数の金属製接着補助器具による相乗的な接着補助のもと、小装飾部品を散りばめたモルタル壁が、コンクリート壁から剥がれ落ちたりすることなく、長期に亘り、コンクリート壁の表面に対する接着を良好に維持し得る。
また、接着補助システムに備えられる複数の金属製接着補助器具は、上述のような構成を有することから、従来技術にて述べたような取外し作業や新たな取付け作業を繰り返す必要もなく作業性を向上し得るのは勿論のこと、従来技術にて述べたような廃棄に起因する環境汚染問題の発生をも未然に防止し得る。
また、本発明に係る接着補助システムは、請求項4の記載によれば、
コンクリート壁の表面に形成されるモルタル壁(M)のコンクリート壁との接着を補助するためのものである。
当該接着補助システムにおいて、
コンクリート壁の表面に互いに異なる位置にて分散して配設される複数の金属製接着補助器具(200)を備えており、
当該複数の金属製接着補助器具は、それぞれ、基板(210)と、係合リング(230)と、基板と係合リングとの間に連結されるように基板及び係合リングと共に金属材料でもって一体に形成してなる複数の係合片(220)とを備えており、
当該複数の係合片は、それぞれ、基板の外周部から径方向に外方へ延出する基端部(221)と、当該基端部の延出端部から基板の表面とは離れる方向にL字状に立ち上がるように延出する立ち上がり部(222)と、当該立ち上がり部の立ち上がり端部から基板の径方向に沿い外方へ延出する先端部(223)とでもって構成されており、
係合リングは、その内周部にて、複数の係合片によりその各上記先端部の延出端部でもって支持されて、基板の径方向に沿い外方へ延出するようになっており、
複数の金属製接着補助器具の各々の基板は、各ネジによりコンクリート壁の表面に締着されており、
モルタル壁は、コンクリート壁の表面に複数の金属製接着補助器具を介し生モルタルを所定の厚さにて塗布するとともに小装飾部品を散りばめてなる生モルタル壁を硬化することによって形成されていることを特徴とする。
このような構成によれば、接着補助システムに備えられる複数の金属製接着補助器具は、請求項3に記載の発明とは異なり、複数の係合片において、それぞれ、基板の外周部から径方向に外方へ延出する基端部と、当該基端部の延出端部から基板の表面とは離れる方向にL字状に立ち上がるように延出する立ち上がり部と、当該立ち上がり部の立ち上がり端部から基板の径方向に沿い外方へ延出する先端部とでもって構成されているものの、係合リングにてコンクリート壁の表面及び基板の表面から離れて位置するとともに、複数の係合片の立ち上がり部及び先端部にて、コンクリートの表面から離れて位置するように、基板にて、ネジによりコンクリート壁の表面にしっかりと組み付けられている。これによっても、請求項3に記載の発明と同様の作用効果が達成され得る。
また、本発明は、請求項5の記載によれば、請求項3または4に記載の接着補助システムにおいて、
複数の金属製接着補助器具は、その5つの金属製接着補助器具ごとに、4つの金属製接着補助器具にて、対応の矩形状輪郭(RL)の各隅角部に位置するようにコンクリート壁の表面に配設されるとともに、残りの1個の金属製接着補助器具にて、対応の矩形状輪郭の中央に位置するようにコンクリート壁の表面に配設されていることを特徴とする。
このように、5つの金属製接着補助器具ごとに、4つの金属製接着補助器具を、対応の矩形状輪郭の各隅角部に位置するようにコンクリート壁の表面に配設するとともに、残りの1個の金属製接着補助器具を、対応の矩形状輪郭の中央に位置するようにコンクリート壁の表面に配設することで、複数の金属製接着補助器具が、ともに、コンクリート壁の表面から離れて位置する係合リング及びコンクリート壁の表面から立ち上がるように延出して位置する立ち上がり部及び先端部を有する各複数の係合片でもって、小装飾部品を散りばめたモルタル壁のコンクリート壁に対するアンカー効果をコンクリート壁の表面に亘り相乗的にバランスよく高め得る。
その結果、接着補助システムにおいては、複数の金属製接着補助器具による相乗的な接着補助のもと、小装飾部品を散りばめたモルタル壁が、コンクリート壁から剥がれ落ちたりすることなく、長期に亘り、コンクリート壁の表面に対する接着を、より一層良好に維持し得ることで、請求項3または4に記載の発明の作用効果をより一層向上し得る。
また、本発明に係る接着補助システムは、請求項6の記載によれば、
縦方向のコンクリート壁の表面に複数の石貼り部材(Q)の配列でもって形成される石貼り壁のコンクリート壁との接着を補助するためのものである。
当該接着補助システムにおいて、
複数の金属製接着補助器具(100)を備えており、
石貼り壁において、複数の石貼り部材は、その一石貼り部材ごとに、石貼り用接着剤からなる複数の石貼り用接着部(Ba、Bb、Bc)と、コンクリート壁の表面のうち一石貼り部材に対する対応表面部に上記複数の石貼り用接着部を介し装飾部品として接着される石板(P)とを備えており、
複数の金属製接着補助器具は、それぞれ、基板(110)と、係合リング(130)と、基板と係合リングとの間に連結されるように基板及び係合リングと共に金属材料でもって一体に形成してなる複数の係合片(120)とを備えており、
当該複数の係合片は、それぞれ、基板の外周部から径方向に外方へ延出する基端部(121)と、当該基端部の延出端部から当該基端部の延出方向に沿いコンクリート壁の表面から基板の表面の半径方向に交差して離れる方向に傾斜状に延出する傾斜部(122)と、当該傾斜部の延出端部から基板の径方向に沿い外方へ延出する先端部(123)とでもって構成されており、
係合リングは、その内周部にて、複数の係合片によりその各上記先端部の延出端部でもって支持されて、基板の径方向に沿い外方へ延出するようになっており、
複数の金属製接着補助器具のうち2つの金属製接着補助器具は、その各基板でもって、コンクリート壁の表面にその上記対応表面部の左右上部から各ねじにより締着されており、
上記複数の石貼り用接着部のうち2つの石貼り用接着部は、2つの金属製接着補助器具及び各対応のねじの頭部を覆うようにして、コンクリート壁の上記対応表面部の左右上部に塗布され、上記複数の石貼り用接着部のうち他の2つの石貼り用接着部は、コンクリート壁の上記対応表面部の左右下部に塗布されており、
石板は、左右上部にて、2つの石貼り用接着部によりコンクリート壁の上記対応表面部の左右上部に接着されるとともに、左右下部にて、他の2つの石貼り用接着部によりコンクリート壁の上記対応表面部の左右下部に接着されて、コンクリート壁の上記対応表面部に対し押圧され、かつ上記各石貼り用接着部が硬化されていることを特徴とする。
これによれば、接着補助システムにおいて、石板は、2つの石貼り用接着部及び他の2つの石貼り用接着部により、コンクリート壁10aの表面に接着保持され得る。
このとき、石板の下方への重力が作用しても、2つの金属製接着補助器具が、硬化した2つの石貼り用接着部の内部において係合リング及び複数の係合片をコンクリート壁の表面から離れて位置させて当該2つの石貼り用接着部と密着させることで、当該2つの石貼り用接着部を、コンクリート壁の表面からの剥がれを招くことなく、長期に亘りしっかりとコンクリート壁の表面に保持し得る。これにより、石板の左右上部を良好にコンクリート壁の表面に支持し得る。換言すれば、2つの金属製接着補助器具は、コンクリート壁の表面との2つの石貼り用接着部の接着力を良好に補助することで、石板を左右上部にてしっかりとコンクリート壁の表面に2つの石貼り用接着部を介し接着保持し得る。
従って、接着補助システムによれば、石板が重くても、他の2つの石貼り用接着部に対し金属製接着補助器具を用いることなく、石板は、コンクリート壁の表面への2つの石貼り用接着部の接着力に対する2つの金属製接着補助器具の補助力と相まって、石板の下方への重力にもかかわらず、上述した石貼り用接着剤の強力な接着力を発揮し得る2つの石貼り用接着部及び他の2つの石貼り用接着部のコンクリート壁の表面からの剥がれを招くことなく、これら石貼り用接着部でもって、長期に亘りコンクリート壁の表面にしっかりと接着保持され得る。
また、本発明に係る接着補助システムは、請求項7の記載によれば、
縦方向のコンクリート壁の表面に複数の石貼り部材の配列でもって形成される石貼り壁のコンクリート壁との接着を補助するためのものである。
当該接着補助システムにおいて、
複数の金属製接着補助器具(200)を備えており、
石貼り壁において、複数の石貼り部材は、その一石貼り部材ごとに、石貼り用接着剤からなる複数の石貼り用接着部(Ba、Bb、Bc)と、コンクリート壁の表面のうち一石貼り部材に対する対応表面部に上記複数の石貼り用接着部を介し装飾部品として接着される石板(P)とを備えており、
複数の金属製接着補助器具は、それぞれ、基板(210)と、係合リング(230)と、基板と係合リングとの間に連結されるように基板及び係合リングと共に金属材料でもって一体に形成してなる複数の係合片(220)とを備えており、
当該複数の係合片は、それぞれ、基板の外周部から径方向に外方へ延出する基端部(221)と、当該基端部の延出端部から基板の表面とは離れる方向へL字状に立ち上がるように延出する立ち上がり部(222)と、当該立ち上がり部の立ち上がり端部から基板の径方向に沿い外方へ延出する先端部(223)とでもって構成されており、
係合リングは、その内周部にて、複数の係合片によりその各上記先端部の延出端部でもって支持されて、基板の径方向に沿い外方へ延出するようになっており、
複数の金属製接着補助器具のうち2つの金属製接着補助器具は、その各基板でもって、コンクリートの表面にその上記対応表面部の左右上部から各ねじにより締着されており、
上記複数の石貼り用接着部のうち2つの石貼り用接着部は、2つの金属製接着補助器具及び各対応のねじの頭部を覆うようにして、コンクリート壁の上記対応表面部の左右上部に塗布され、上記複数の石貼り用接着部のうち他の2つの石貼り用接着部は、コンクリート壁の上記対応表面部の左右下部に塗布されており、
石板は、左右上部にて、上記2つの石貼り用接着部によりコンクリート壁の上記対応表面部の左右上部に接着されるとともに、左右下部にて、他の2つの石貼り用接着部によりコンクリート壁の上記対応表面部の左右下部に接着されて、コンクリート壁の上記対応表面部に対し押圧され、かつ上記各石貼り用接着部が硬化されていることを特徴とする。
このような構成によれば、接着補助システムに備えられる複数の金属製接着補助器具は、請求項6に記載の発明とは異なり、複数の係合片において、それぞれ、基板の外周部から径方向に外方へ延出する基端部と、当該基端部の延出端部から基板の表面側へL字状に立ち上がるように延出する立ち上がり部と、当該立ち上がり部の立ち上がり端部から基板の径方向に沿い外方へ延出する先端部とでもって構成されているものの、係合リングにてコンクリートの表面及び基板の表面から離れて位置するとともに、複数の係合片の立ち上がり部及び先端部にて、コンクリートの表面から離れて位置するように、2つの石貼り用接着部により被覆されることで、基板にて、ネジによりコンクリート壁の表面にしっかりと組み付けられている。これによっても、請求項6に記載の発明と同様の作用効果が達成され得る。
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す。
本発明に係る接着補助システムの第1実施形態がコンクリート壁に適用される例を示す模式的部分破断正面図である。 図1の金属製接着補助器具がコンクリート壁の表面上にてモルタル壁に埋設された状態を示す部分断面図である。 図4の3−3線に沿う断面図である。 上記第1実施形態における金属製接着補助器具を示す平面図である。 上記第1実施形態においてモルタル壁を形成する工程を示す工程図である。 図5の金属製接着補助器具組み付け工程において金属製接着補助器具をコンクリート壁に組み付ける過程を説明するための縦断面図である。 図5の金属製接着補助器具組み付け工程において金属製接着補助器具をコンクリート壁に組み付ける過程を説明するための正面図である。 図6の座金を示す縦断面図である。 図5の生モルタル塗布工程において図6のコンクリート壁の表面に金属製接着補助器具を介し生モルタルを塗布する過程を説明するための縦断面図である。 本発明に係る接着補助システムの第2実施形態がコンクリート壁に適用される例を示す模式的正面図である。 図10の金属製接着補助器具がコンクリート壁の表面上にてモルタル壁に埋設された状態を示す部分断面図である。 図13の12−12線に沿う断面図である。 上記第2実施形態における金属製接着補助器具を示す平面図である。 上記第2実施形態において、金属製接着補助器具をコンクリート壁に組み付ける過程を説明するための縦断面図である。 上記第2実施形態において、金属製接着補助器具をコンクリート壁に組み付ける過程を説明するための正面図である。 上記第2実施形態において、コンクリート壁の表面に金属製接着補助器具を介し生モルタルを塗布する過程を説明するための縦断面図である。 本発明に係る接着補助システムの第3実施形態がコンクリート壁に適用される例を示す断面図である。 本発明に係る接着補助システムの第3実施形態がコンクリート壁に適用される例を示す模式的部分破断正面図である。 図18の部分拡大断面図である。 上記第3実施形態において石貼り壁を形成する工程を示す工程図である。
以下、本発明の各実施形態を図面により説明する。
(第1実施形態)
図1は、本発明に係る接着補助システムの第1実施形態が、コンクリート構造体10に適用される例を示す。コンクリート構造体10は、例えば、鉄筋コンクリート建造物において、複数のコンクリート壁でもって構成されている。
当該接着補助システム(以下、接着補助システムMSともいう)は、コンクリート構造体10の複数のコンクリート壁の各表面に形成してなる各モルタル壁の対応コンクリート壁に対する接着補助の役割を果たすものである。本第1実施形態では、上述した各モルタル壁は、小石(図1にて符号S参照)を散りばめたモルタル壁として構成されている。
以下、本第1実施形態では、当該接着補助システムMSが、上述の複数のコンクリート壁のうちの図1にて示すコンクリート壁10aの表面11に形成してなるモルタル壁Mに適用される例について説明する。
ここで、モルタル壁Mは、生モルタルをコンクリート壁10aの表面11に接着補助システムを介し所定の厚さでもって塗布した後小石Sを後述のごとく散りばめた上で当該生モルタルを硬化させることにより形成されている。なお、コンクリート壁10aは、例えば、コンクリート構造体10の縦壁(上下方向に延在する壁)の一例をいう。
当該接着補助システムMSは、複数の金属製接着補助器具100(図1では5個の金属製接着補助器具100のみを示す)を備えている。
複数の金属製接着補助器具100は、それぞれ、図2にて例示するごとく、コンクリート壁10aの表面に着座するように、モルタル壁M内に埋設されている。
当該複数の金属製接着補助器具100は、5個の金属製接着補助器具100ごとに、その4個の金属製接着補助器具100にて、コンクリート壁10aの表面11にて、図1にて例示するごとく、矩形状輪郭RL(後述する)の各隅角部に位置するように配設されるとともに、残りの1個の金属製接着補助器具100にて、図1にて例示するごとく、コンクリート壁10aの表面11にて、各対応の矩形状輪郭RLの中央(矩形状輪郭RLの対角線上の中央)に位置するように配設されている。 なお、以下、上述の4個の金属製接着補助器具100の各々は、外側金属製接着補助器具100ともいい、上述の残りの1個の金属製接着補助器具100は、中央側金属製接着補助器具100ともいう。
本第1実施形態では、図1にて例示するように配列してなる4個の外側金属製接着補助器具100を例に挙げると、当該4個の外側金属製接着補助器具100の各中央を矩形状に結ぶことで、上述の矩形状輪郭RLが構成される。このことは、矩形状輪郭RLが、コンクリート壁10aの表面11にて、矩形状に配列してなる4個の外側金属製接着補助器具100ごとに構成されることを意味する。
換言すれば、複数の金属製接着補助器具100は、一隅角部を共有する4個の矩形状輪郭RLの各々の中央に位置する4個の金属製接着補助器具100(中央側金属製接着補助器具100)でもって、コンクリート壁10aの表面11にて矩形状に配設されて、上記矩形状輪郭と同様の矩形状輪郭を構成する。
本第1実施形態では、4個の外側金属製接着補助器具100でもって構成される矩形状輪郭RLの各辺の長さは、D=60(cm)と設定されている(図1参照)。
これにより、複数の金属製接着補助器具100は、矩形状輪郭RLを構成する4個の外側金属製接着補助器具100毎に、モルタル壁Mのコンクリート壁10aに対する接着補助力を良好に発揮する役割を果たし、また、上述した矩形状輪郭RLと同様の矩形状輪郭を構成する4個の中央側金属製接着補助器具100ごとに、モルタル壁Mのコンクリート壁10aに対する接着補助力を良好に発揮する役割を果たす。
さらに、矩形状輪郭RLの4つの隅角部に位置する4個の外側金属製接着補助器具100と、矩形状輪郭RLの中央に位置する1個の中央側金属製接着補助器具100とでもって、モルタル壁Mのコンクリート壁10aに対する接着補助力を、外側金属製接着補助器具100による接着補助力のみの場合に比べて、さらに強化する役割を果たす。
次に、複数の金属製接着補助器具100の構成について詳細に説明する。当該複数の金属製接着補助器具100は、共に、同一の構成を有するように形成されている。
そこで、複数の金属製接着補助器具100のうち、図1にて図示左上側に位置する外側金属製接着補助器具100(以下、左上側金属製接着補助器具100ともいう)を例に挙げその構成について説明する。
当該左上側金属製接着補助器具100は、図2〜図4のいずれかにて示すごとく、基板110、複数の係合片120及び係合リング130を一体的に有するように、金属板材料(例えば、ステンレス鋼SUS304からなる板材料)でもって、プレス加工成形により形成されている。
基板110は、円板状のもので、当該基板110は、図3及び図4のいずれかにて示すごとく、中央孔部111を備えている。当該中央孔部111は、基板110の中央部に円形貫通状に形成されている。
本第1実施形態において、基板110の厚さT、内径D1(中央孔部111の内径D1)及び外径D2は、それぞれ、T=0.3(mm)、D1=4.2(mm)及びD2=13.7(mm)に設定されている(図3参照)。
複数の係合片120は、図3及び図4のいずれかにて示すごとく、それぞれ、板状のもので、当該複数の係合片120は、基板110とその外側に位置する係合リング130との間にて、基板110の外周部から等角度間隔にて係合リング130に向けて放射状に延出している。
ここで、複数の係合片120の構成について詳細に説明すると、当該複数の係合片120は、偶数(本第1実施形態では8)の係合片120からなるもので、当該複数の係合片120の各々は、基端部121と、傾斜部122と、先端部123とでもって、一体的に構成されている(図3及び図4参照)。本第1実施形態において、係合片120の幅は、2(mm)である。
複数の係合片120において、各基端部121は、図4にて示すごとく、基板110の外周部からその周方向に亘り等角度間隔にて径方向に沿い外方に向け放射状に延出されている。
また、当該複数の係合片120の各々において、傾斜部122は、対応の基端部121の延出端部から基板110の表面側へ所定の傾斜角度αにて傾斜状に延出されている。上述の所定の傾斜角度αは、図3にて示すごとく、基板110の径方向に対する傾斜部122の傾斜角度をいい、本第1実施形態では、45度に設定されている。また、基板110の径方向において互いに対向する両傾斜部122の各延出端部の間の基板110の表面に沿う距離Lは、L=23.1(mm)と設定されている。
また、当該複数の係合片120の各々において、先端部123は、対応の傾斜部122の延出端部から基板110の表面に平行となるように外方に向け放射状に延出されている。本第1実施形態において、先端部123の表面の基板110の裏面からの高さH(基板110の中央軸に沿う高さ)は、5(mm)に設定されている(図3参照)。なお、係合片120の厚さは、基板110の厚さと同一である。
係合リング130は、基板110の表面に平行となるように、複数の係合片120により支持されている。具体的には、当該係合リング130は、その内周部のうちの複数の係合片120の各先端部123の延出端部に対する各対応部位にて、複数の係合片120の各先端部123と同一面内にて当該各先端部123の延出端部と一体に形成されている。これにより、係合リング130は、上述したごとく、基板110の表面に平行となるように、複数の係合片120により支持されている。
本第1実施形態において、係合リング130の内径D3は、D3=28.6(mm)に設定されるとともに、当該係合リング130の外径D4は、D4=32(mm)に設定されている(図4及び図3参照)。本第1実施形態においては、各係合片120及び係合リング130からなる形状は、生モルタル内に浸入可能な剛性を有し、かつ、小石Sを散りばめた生モルタルの硬化後のモルタル壁Mを支持し得るような破断強度を有する。なお、係合リング130の厚さは、基板110の厚さと同一である。
以上のように構成した本第1実施形態において、モルタル壁Mを、接着補助システムMSによる接着補助のもとに、コンクリート構造体10の複数のコンクリート壁に接着する例について、図5にて示す工程図に基づき説明する。
ここでは、モルタル壁Mを、図1に示す構成において、接着補助システムMS による接着補助のもとに、上記複数のコンクリート壁のうちのコンクリート壁10aに接着形成する例について説明する。
まず、図5の型枠設置工程S1において、両コンクリート型枠(図示しない)を互いに対向するように組み立てて設置する。なお、以下、コンクリート型枠は、型枠ともいう。
型枠設置工程S1の処理後、生コンクリート打ち込み工程S2において、生コンクリートが両型枠の間に打ち込まれる。これに伴い、生コンクリートが、両型枠の間に流入する。なお、生コンクリートは、いまだ硬化していないコンクリートをいう。
然る後、次の生コンクリート硬化待ち工程S3において、両型枠間に充満している生コンクリートが硬化するまで所定待ち時間の間待つ。このようにして生コンクリートが硬化すると、コンクリート壁10aが形成される。
ついで、型枠取り外し工程S4において、両型枠が、コンクリート壁10aから取り外される。これにより、コンクリート壁10aが立設した露出状態におかれる。
然る後、金属製接着補助器具組み付け工程S5において、複数の金属製接着補助器具100のうちの5つの金属製接着補助器具100が、次のようにして、コンクリート壁10aにその表面側から組み付けられる。
即ち、5つの金属製接着補助器具100のうちの4つの金属製接着補助器具100が、外側金属製接着補助器具100として、それぞれ、基板110にて、コンクリート壁10aの表面11のうち矩形状輪郭RLの各隅角部に設置されるとともに、残りの1つの金属製接着補助器具100が、中央側金属製接着補助器具100として、基板110にて、コンクリート壁10aの表面11のうち矩形状輪郭RLの中央に対する対応部位に設置される(図1及び図6参照)。
このとき、5つの金属製接着補助器具100は、図6及び図7のいずれかにて例示するごとく、複数の係合片120を外方に向け傾斜状に延出させるように、それぞれ、基板110の裏面にて、コンクリート壁10aの表面11に設置される。
このような設置状態において、図8に示す座金WSが、図6及び図7にて例示するごとく、5つの金属製接着補助器具100のうちの一金属製接着補助器具100ごとに、基板110及び複数の係合片120の各基端部121上に亘り設置される。
本第1実施形態において、座金WSは、平座金として、例えば、ステンレススチールでもって環状に形成されており、当該座金WSの厚さZ、内径Ri及び外径Roは、それぞれ、Z=0.8(mm)、Ri=4.2(mm)及びRo=13(mm)に設定されている。
上述のように金属製接着補助器具100毎に座金WSを設置した後、コンクリートネジSCが、図6及び図7のいずれかにて例示するごとく、その首下部にて、座金WSの中空部及び基板110の中央孔部111を通してコンクリート壁10aに締着される。なお、コンクリート壁10aは縦壁であるため、コンクリートネジSCの締着は、金属製接着補助器具100の設置状態にて座金WSを基板110及び複数の係合片120の各基端部121上に亘り設置するごとに落下しないように保持しながら行う。
この締着は、電気工具(図示しない)によりコンクリート壁10aに座金WSの中空部及び基板110の中央孔部111を通して下孔部を形成した後に、コンクリートネジSCを、その首下部にて、座金WSの中空部及び基板110の中央孔部111を通して上記下孔部に締着することで行われる。
このような締着状態においては、座金WSの内径Riが基板110の中央孔部111の内径と同一であることから、コンクリートネジSCは、その頭部にて、座金WSを基板110の中央孔部111の外周部にて、座金WS及びコンクリートネジSCによってコンクリート壁10aに安定状態にてしっかりと組み付けられ得る(図6及び図7参照)。
以上のようにして5個の金属製接着補助器具100の各々のコンクリート壁10aに対する組み付けが終了すると、次の生モルタル塗布工程S6において、生モルタルが、図9にて示すごとく、所定の厚さにて、コンクリート壁10aの表面11の全体に亘り塗布される。これに伴い、塗布された生モルタルが生モルタル壁M1(図9参照)として形成される。なお、生モルタルとは、未だ硬化していないモルタルをいう。
このとき、当該塗布は、5個の金属製接着補助器具100をコンクリート壁10aの表面上にて生モルタルで覆うようになされる。従って、各金属製接着補助器具100は、コンクリート壁10aの表面11上にて生モルタル内に埋設されることとなる。
これに伴い、当該生モルタルは、各金属製接着補助器具100の複数の係合片120のうちの各両隣接係合片120の間を通りその裏側へ浸入するとともに、係合リング130及び複数の係合片120とコンクリート壁10aの表面11との間に浸入する。従って、生モルタルは、5個の金属製接着補助器具100の各々の複数の係合片120及び係合リング130とコンクリート壁10aの表面11との間に行き亘る。これにより、当該生モルタルが生モルタル壁M1(図9参照)として形成される。
上述のような生モルタル塗布工程S6の後、次の小石散りばめ工程S7において、色々の立体形状の小石Sが、生モルタル壁M1にその表面側から多数散りばめた状態にて埋め込まれる(図2参照)。このとき、各小石Sは、その一部にて、生モルタル壁M1の表面から外方へ露出あるいは突出している。また、このような生モルタルM1に対する各小石Sの散りばめは、後述するモルタル壁Mの表面に装飾的美観を提供し得るように行われる。
然る後、次の生モルタル硬化待ち工程S8において、上述のようにコンクリート壁10aの表面11に塗布した生モルタルからなる生モルタル壁M1が硬化するまで所定時間の間待つ。これに伴い、当該生モルタル壁M1が硬化すると、モルタル壁Mが、硬化したモルタル壁であって小石Sを散りばめたモルタル壁として、コンクリート壁10aの表面11上に形成される(図2参照)。
以上説明したように、本第1実施形態では、接着補助システムMSが、上述したように構成してなる複数の金属製接着補助器具100を備えて、当該複数の金属製接着補助器具100のうちの5つの金属製接着補助器具100が、上述のように、コンクリート壁10aが両型枠の間に打ち込まれる生コンクリートの硬化により形成された上で、両型枠が除去された後において、コンクリート壁10aの表面11に矩形状輪郭RLの各隅角部及び中央部にて分散して配設されるとともに、それぞれ、中央孔部111にて、各ネジSCにより各ワッシャWSをコンクリート壁10aの表面11に締着されている。なお、複数の金属製接着補助器具100は、上述した5つの金属製接着補助器具100以外の残りの5つの金属製接着補助器具100ごとについても、上述した5つの金属製接着補助器具100と同様にコンクリート壁10aの表面11に締着されている。
従って、5つの金属製接着補助器具100毎に、各金属製接着補助器具100は、基板110にて、ネジSCによりワッシャWSを介しコンクリート壁10aの表面にしっかりと組み付けられている。このような状態で、生モルタルが上述のようにコンクリート壁10aの表面11に塗布されて生モルタル壁M1として形成されるとともに小石Sが当該生モルタル壁M1に散りばめられることで、当該小石Sを散りばめた生モルタル壁M1が、各金属製接着補助器具100の複数の係合片120及び係合リング130に、コンクリート壁10aの表面上にてしっかりと係合し得る。
このように小石Sを散りばめた生モルタル壁M1が硬化して小石Sを散りばめたモルタル壁Mとして形成されることで、5つの金属製接着補助器具100毎に、各金属製接着補助器具100は、その複数の係合片120及び係合リング130にて、モルタル壁Mの内部に、しっかりと係合し得る。
ここで、金属製接着補助器具100毎に、複数の係合片120は、それぞれ、基端部121にて、基板110の外周部からその周方向に亘り等角度間隔にて外方に向け放射状に延出され、傾斜部122にて、対応の基端部121の延出端部から基板110の表面側へ所定の傾斜角度α=45度にて傾斜状に延出され、かつ、先端部123にて、対応の傾斜部122の延出端部から基板110の表面に平行となるように外方に向け放射状に延出されている。そして、係合リング130が、上述のごとく複数の係合片120によりその各先端部123にて支持されている。
このように複数の係合片120が屈曲して形成されていることに加えて、各係合片120の傾斜部122の傾斜角度αが45度であり、かつ係合リング130の高さHが5(mm)と大きいことから、モルタル壁Mのうち複数の係合片120及び係合リング130とコンクリート壁10aの表面との間に挟持されるモルタル壁部分が、上述のようにコンクリート壁10aの表面にしっかりと締着されている基板110を基準として、複数の係合片120及び係合リング130によりしっかりと挟持され得る。これにより、金属製接着補助器具100毎に、複数の係合片120及び係合リング130によるモルタル壁Mに対する接着補助力は、基板110を基準として、バランスよく均一に発生され得る。
その結果、複数の金属製接着補助器具100は、5つの金属製接着補助器具100ごとに、各金属製接着補助器具100の複数の係合片120及び係合リング130でもって、基板110を基準として、モルタル壁Mのコンクリート壁10aに対する接着を良好に補助し、モルタル壁Mのコンクリート壁10aに対する接着力、即ちアンカー効果をバランスよく良好に高め得る。
また、各金属製接着補助器具100は、上述のごとく、ステンレス鋼でもって形成されていることから、経年的に錆びにくく、劣化しにくい。その結果、各金属製接着補助器具100のモルタル壁Mに対する接着補助力を長期に亘り良好に維持し得る。
また、モルタル壁Mは、小石Sを散りばめたモルタル壁であることから、各小石Sの自重が、モルタル自体の自重に加わる。このため、小石Sを散りばめたモルタル壁の全体の自重は、縦壁であるコンクリート壁10aの表面に沿い下方に向けて作用することとなる。従って、小石Sを散りばめたモルタル壁は、小石を散りばめてないモルタル壁に比べて、剥がれ落ち易い。
しかしながら、本第1実施形態では、各金属製接着補助器具100は、金属材料であるステンレス鋼でもって、形成されていることから、合成樹脂等に比べて非常に高い剛性及び弾性を有する。従って、当該各金属製接着補助器具100は、小石Sを散りばめたモルタル壁Mに対する接着補助力、ひいてはアンカー効果を強力に発揮しかつ維持し得る。その結果、小石Sを散りばめたモルタル壁Mは、各金属製接着補助器具100によって、コンクリート壁10aに対し長期に亘り良好に接着保持され得る。
以上によれば、複数の金属製接着補助器具100のうち5つの金属製接着補助器具100ごとに、各外側金属製接着補助器具100が、コンクリート壁10aと小石Sを散りばめたモルタル壁Mとの間に矩形状輪郭RLのもとに格子状に分散して埋設されるとともに、中央側金属製接着補助器具100が矩形状輪郭RLの中央に埋設されることで、各外側金属製接着補助器具100及び各中央側金属製接着補助器具100が、ともに、各複数の係合片120及び係合リング130でもって、小石Sを散りばめたモルタル壁Mのコンクリート壁10aに対するアンカー効果をコンクリート壁10aの表面に亘り相乗的にバランスよく高め得る。
このことは、複数の金属製接着補助器具100による相乗的な接着補助のもと、小石Sを散りばめたモルタル壁Mが、コンクリート壁10aから剥がれ落ちたりすることなく、長期に亘り、コンクリート壁10aの表面11に対する接着を良好に維持し得ることを意味する。
また、複数の金属製接着補助器具100は、上述のような構成を有することから、従来技術にて述べたような取外し作業や新たな取付け作業を繰り返す必要もなく作業性を向上し得るのは勿論のこと、従来技術にて述べたような廃棄に起因する環境汚染問題の発生をも未然に防止し得る。
(第2実施形態)
図10は、本発明に係る接着補助システムの第2実施形態を示している。本第2実施形態にいう接着補助システム(以下、接着補助システムMS1という)は、上記第1実施形態にて述べた接着補助システムMSに代えて、上記第1実施形態にて述べたモルタル壁Mに適用される。
本第2実施形態においては、複数の金属製接着補助器具200が、上記第1実施形態にて述べた複数の金属製接着補助器具100(図1参照)に代えて、採用されている(図10参照)。
当該接着補助システムMS1は、上記第1実施形態にて述べた接着補助システムMSにおいて、複数の金属製接着補助器具100に代えて、複数の金属製接着補助器具200(図10では5個の金属製接着補助器具200のみを示す)を備える構成となっている。
複数の金属製接着補助器具200は、それぞれ、図10にて例示するごとく、コンクリート壁10aの表面に着座するように、上記第1実施形態にて述べたモルタル壁M内に埋設されている。
当該複数の金属製接着補助器具200は、上記第1実施形態にて述べた5個の金属製接着補助器具100と同様に、5個の金属製接着補助器具200ごとに、その4個の金属製接着補助器具200にて、コンクリート壁10aの表面11にて、図10にて例示するごとく、上記第1実施形態にて述べた矩形状輪郭RLの各隅角部に位置するように配設されるとともに、残りの1個の金属製接着補助器具200にて、図10にて例示するごとく、コンクリート壁10aの表面11にて、各対応の矩形状輪郭RLの中央(矩形状輪郭RLの対角線上の中央)に位置するように配設されている。なお、以下、本第2実施形態においては、上記第1実施形態と同様に、上述の4個の金属製接着補助器具200の各々は、外側金属製接着補助器具200ともいい、上述の残りの1個の金属製接着補助器具200は、中央側金属製接着補助器具200ともいう。
ここで、複数の金属製接着補助器具200は、一隅角部を共有する4個の矩形状輪郭RLの各々の中央に位置する4個の金属製接着補助器具200(中央側金属製接着補助器具100)でもって、コンクリート壁10aの表面11にて矩形状に配設されて、上記矩形状輪郭RLと同様の矩形状輪郭を構成する。なお、本第2実施形態において、4個の外側金属製接着補助器具200でもって構成される矩形状輪郭RLの各辺の長さは、上記第1実施形態と同様にD=60(cm)と設定されている(図9参照)。
これにより、複数の金属製接着補助器具200は、上記第1実施形態にて述べた複数の金属製接着補助器具100と同様に、矩形状輪郭RLを構成する4個の外側金属製接着補助器具200毎に、モルタル壁Mのコンクリート壁10aに対する接着補助力を良好に発揮する役割を果たし、また、矩形状輪郭RLと同様の上記矩形状輪郭を構成する4個の中央側金属製接着補助器具200ごとに、モルタル壁Mのコンクリート壁10aに対する接着補助力を良好に発揮する役割を果たす。
さらに、矩形状輪郭RLの4つの隅角部に位置する4個の外側金属製接着補助器具200と、矩形状輪郭RLの中央に位置する1個の中央側金属製接着補助器具200とでもって、モルタル壁Mのコンクリート壁10aに対する接着補助力を、外側金属製接着補助器具100による接着補助力のみの場合に比べて、さらに強化する役割を果たす。
次に、複数の金属製接着補助器具200の構成について詳細に説明する。当該複数の金属製接着補助器具200は、共に、同一の構成を有するように形成されている。
そこで、上記第1実施形態と同様に、複数の金属製接着補助器具200のうち、図10にて図示左上側に位置する外側金属製接着補助器具200(以下、左上側金属製接着補助器具200ともいう)を例に挙げその構成について説明する。
当該左上側金属製接着補助器具200は、図11〜図13のいずれかにて示すごとく、基板210、複数の係合片220及び係合リング230を一体的に有するように、上記第1実施形態と同様、金属板材料(例えば、ステンレス鋼SUS304からなる板材料)でもって、プレス加工成形により形成されている。
基板210は、上記第1実施形態にて述べた基板110と同様に円板状のもので、当該基板210は、図12及び図13のいずれかにて示すごとく、中央孔部211を備えている。当該中央孔部211は、基板210の中央部に円形貫通状に形成されている。
本第2実施形態において、基板210の厚さU、内径D5(中央孔部211の内径D5)及び外径D7は、それぞれ、上記第1実施形態にて述べた厚さT、内径D1及び外径D4と同様の値を有し、U=0.3(mm)、D5=4.2(mm)及びD7=13.7(mm)に設定されている(図3及び図12参照)。
複数の係合片220は、図12及び図13のいずれかにて示すごとく、それぞれ、板状のもので、当該複数の係合片220は、基板210とその外側に位置する係合リング230との間にて、基板210の外周部から等角度間隔にて係合リング230に向けて外方へクランク状に屈曲して放射状に延出されている。
当該複数の係合片220は、上記第1実施形態にて述べた係合片120と同様に偶数の係合片220からなり、当該複数の係合片220の各々は、基端部221と、立ち上がり部222と、先端部223とでもって、一体的に構成されている。本第2実施形態において、係合片220の幅は、2(mm)である。
複数の係合片220において、各基端部221は、図12或いは図13にて示すごとく、基板110の外周部からその周方向に亘り等角度間隔にて径方向に沿い外方に向け放射状に延出されている。
また、当該複数の係合片220の各々において、立ち上がり部222は、対応の基端部221の延出端部から基板210の表面側へ所定の立ち上がり角度β(図12参照)にて立ち上がるように延出されている。上述の所定の立ち上がり角度βは、図12にて示すごとく、基板210の径方向に対する立ち上がり部222の立ち上がり角度をいい、本第2実施形態では、90度に設定されている。
また、当該複数の係合片220の各々において、先端部223は、対応の立ち上がり部222の延出端部から基板210の表面に平行となるように外方に向け放射状に延出されている。本第2実施形態において、先端部223の表面の基板210の裏面からの高さJ(図12参照)は、上記第1実施形態にて述べた高さH(図3参照)と同様に、5(mm)に設定されている。なお、係合片220の厚さは、基板210の厚さと同一である。
係合リング230は、その内周部にて、複数の係合片220の各先端部223の延出端部と一体に連結されている。ここで、係合リング230の内周部は、その周方向に亘り、等角度間隔にて、複数の係合片220の各先端部223の延出端部と一体に形成されている。
本第2実施形態において、係合リング230の内径D6は、上記第1実施形態にて述べた係合リング130の内径D3と同様に、28.6(mm)に設定されるとともに、当該係合リング230の外径D7は、上記第1実施形態にて述べた係合リング130の外径D4と同様に、32(mm)に設定されている(図12参照)。
本第2実施形態においては、各係合片220及び係合リング230からなる形状は、上記第1実施形態にて述べた各係合片120及び係合リング130からなる形状とは異なるものの、上記第1実施形態と同様に、生モルタル内に浸入可能な剛性を有し、かつ、生モルタルの硬化後のモルタル壁Mを支持し得るような破断強度を有する。なお、係合リング230の厚さは、基板210の厚さと同一である。その他の構成は、上記第1実施形態と同様である。
以上のように構成した本第2実施形態において、モルタル壁Mを、接着補助システムMS1による接着補助のもとに、コンクリート構造体10の複数のコンクリート壁に接着する例について、上記第1実施形態にて述べた図5にて示す工程図に基づき説明する。
ここでは、モルタル壁Mを、図10に示す構成において、接着補助システムMS1による接着補助のもとに、上記複数のコンクリート壁のうちのコンクリート壁10aに接着する例について説明する。
上記第1実施形態と同様に型枠設置工程S1〜型枠取り外し工程S4の処理を行った後、金属製接着補助器具組み付け工程S5において、複数の金属製接着補助器具200のうちの5つの金属製接着補助器具200が、上記第1実施形態にて述べた5つの金属製接着補助器具100に代えて、次のようにして、コンクリート壁10aにその表面側から組み付けられる。
即ち、5つの金属製接着補助器具200のうちの4つの金属製接着補助器具200が、外側金属製接着補助器具200として、それぞれ、基板210にて、コンクリート壁10aの表面11のうち矩形状輪郭RLの各隅角部に設置されるとともに、残りの1つの金属製接着補助器具200が、中央側金属製接着補助器具200として、基板210にて、コンクリート壁10aの表面11のうち矩形状輪郭RLの中央に対する対応部位に設置される(図10及び図14参照)。
このとき、5つの金属製接着補助器具200は、図14及び図15のいずれかにて例示するごとく、基板210の裏面にて、複数の係合片220を基板210の表面から外方に向け立ち上げるように延出させるべく、それぞれ、コンクリート壁10aの表面11に設置される。
このような設置状態において、上記第1実施形態にて述べた座金WS(図8参照)が、図14及び図15にて例示するごとく、5つの金属製接着補助器具200のうちの一金属製接着補助器具200ごとに、基板210及び複数の係合片220の各基端部221上に亘り設置される。
このように金属製接着補助器具200毎に座金WSを設置した後、コンクリートネジSCが、図14及び図15のいずれかにて例示するごとく、その首下部にて、座金WSの中空部及び基板210の中央孔部211を通してコンクリート壁10aに対し、上記第1実施形態にて述べたと同様に締着される。
このような締着状態においては、座金WSの内径Riが基板210の中央孔部211の内径と同一であることから、コンクリートネジSCは、その頭部にて、座金WSを基板210の中央孔部211の外周部にて、座金WS及びコンクリートネジSCによってコンクリート壁10aに安定状態にてしっかりと組み付けられ得る(図14及び図15参照)。
以上のようにして5個の金属製接着補助器具200の各々のコンクリート壁10aに対する組み付けが終了すると、次の生モルタル塗布工程S6において、生モルタルが、図16にて示すごとく、所定の厚さにて、コンクリート壁10aの表面11の全体に亘り塗布される。これに伴い、塗布された生モルタルが、上記第1実施形態と同様に、生モルタル壁M1(図16参照)として形成される。このとき、各金属製接着補助器具200は、上記第1実施形態にて述べた各金属製接着補助器具100と同様に、コンクリート壁10aの表面11上にて生モルタル内に埋設される。
これに伴い、当該生モルタルは、各金属製接着補助器具200の複数の係合片220のうちの各両隣接係合片220の間を通りその裏側へ浸入するとともに、係合リング230及び複数の係合片120の各先端部223とコンクリート壁10aの表面11との間に浸入する。従って、生モルタルは、5個の金属製接着補助器具200の各々の複数の係合片220及び係合リング230の各先端部223とコンクリート壁10aの表面11との間に行き亘る。これにより、当該生モルタルが生モルタル壁M1として形成される。
上述のような生モルタル塗布工程S6の後、次の小石散りばめ工程S7において、上記第1実施形態と同様に生モルタル壁M1に対する小石Sの散りばめ処理がなされる(図11参照)。然る後、次の生モルタル硬化待ち工程S8において、上記第1実施形態と同様に、生モルタル壁M1の硬化待ちをし、モルタル壁Mが、小石Sを散りばめたモルタル壁として、コンクリート壁10aの表面11上に形成される(図11参照)。
以上説明したように、本第2実施形態では、接着補助システムMS1が、上述したように構成してなる複数の金属製接着補助器具200を備えて、当該複数の金属製接着補助器具200のうちの5つの金属製接着補助器具200が、上述のように、コンクリート壁10aが両型枠の間に打ち込まれる生コンクリートの硬化により形成された上で、両型枠が除去された後において、コンクリート壁10aの表面11に矩形状輪郭RLの各隅角部及び中央部にて分散して配設されるとともに、それぞれ、中央孔部211にて、各ネジSCにより各ワッシャWSをコンクリート壁10aの表面11に締着されている。なお、複数の金属製接着補助器具200は、上述した5つの金属製接着補助器具200以外の残りの5つの金属製接着補助器具200ごとについても、上述した5つの金属製接着補助器具200と同様にコンクリート壁10aの表面11に締着されている。
従って、5つの金属製接着補助器具200毎に、各金属製接着補助器具200は、基板210にて、ネジSCによりワッシャWSを介しコンクリート壁10aの表面にしっかりと組み付けられている。このような状態で、生モルタルが上述のようにコンクリート壁10aの表面11に塗布されて生モルタル壁M1として形成されるとともに小石Sが当該生モルタル壁M1に散りばめられることで、当該小石Sを散りばめた生モルタル壁M1が、各金属製接着補助器具200の複数の係合片220及び係合リング230に、コンクリート壁10aの表面上にてしっかりと係合し得る。
このように、本第2実施形態においても、上記第1実施形態と同様に、小石Sを散りばめた生モルタル壁M1が硬化して小石Sを散りばめたモルタル壁Mとして形成されることで、5つの金属製接着補助器具200の各々の複数の係合片220は、上記第1実施形態にて述べた金属製接着補助器具100の複数の係合片120とは構成を異にするものの、係合リング230とともに、モルタル壁Mの内部に、しっかりと係合し得る。なお、このようなことは、上述した残りの5つの金属製接着補助器具200ごとについても、同様である。
ここで、金属製接着補助器具200毎に、各係合片220は、基端部221にて、上記第1実施形態にて述べた各係合片120の基端部121と同様に、各係合片120の基板110に対応する基板210の外周部からその周方向に亘り等角度間隔にて外方に向け放射状に延出されているものの、当該各係合片220は、上記第1実施形態にて述べた各係合片120の傾斜部122とは形状を異にする立ち上がり部222にて、対応の基端部221の延出端部から基板210の表面側へ所定の立ち上がり角度β=90度にて立ち上がるように延出されている。そして、各係合片220は、先端部223にて、対応の立ち上がり部222の延出端部から基板210の表面に平行となるように外方に向け放射状に延出され、かつ、係合リング230が、上述のごとく複数の係合片220によりその各先端部223にて支持されている。
上述のように、複数の係合片220が、上記第1実施形態にて述べた複数の係合片120とは異なる構成を有することに加えて、各係合片230の高さJが上記第1実施形態にて述べた各係合片130の高さH=5(mm)であることを前提に、各係合片220の立ち上がり部222の立ち上がり角度βが、各係合片120の傾斜部122の傾斜角度α=45度とは異なり、90度となっている。
従って、モルタル壁Mのうち複数の係合片220の各先端部223及び係合リング230とコンクリート壁10aの表面との間に挟持されるモルタル壁部分が、上述のようにコンクリート壁10aの表面にしっかりと締着されている基板210を基準として、複数の係合片220及び係合リング230によりしっかりと挟持され得る。これにより、金属製接着補助器具200毎に、複数の係合片220及び係合リング230によるモルタル壁Mに対する接着補助力は、基板210を基準として、バランスよく均一に発生され得る。
その結果、複数の金属製接着補助器具200は、5つの金属製接着補助器具200ごとに、各金属製接着補助器具200の複数の係合片220及び係合リング230でもって、基板210を基準として、上記第1実施形態と実質的に同様に、モルタル壁Mのコンクリート壁10aに対する接着を良好に補助し、モルタル壁Mのコンクリート壁10aに対する接着力、即ちアンカー効果をバランスよく良好に高め得る。
また、本第2実施形態でも、上記第1実施形態と同様に、小石Sを散りばめたモルタル壁の全体の自重は、縦壁であるコンクリート壁10aの表面に沿い下方に向けて作用するが、本第2実施形態では、各金属製接着補助器具200は、上記第1実施形態にて述べた各金属製接着補助器具100と同様に、金属材料であるステンレス鋼でもって形成されている。従って、当該各金属製接着補助器具200は、その各係合片220において、上記第1実施形態にて述べた各金属製接着補助器具100の係合片120とは上述のごとく構成を異にするものの、上記第1実施形態と実質的に同様に、小石Sを散りばめたモルタル壁Mに対する接着補助力、ひいてはアンカー効果を強力に発揮しかつ維持し得る。その結果、本第2実施形態においても、小石Sを散りばめたモルタル壁Mは、各金属製接着補助器具200によって、コンクリート壁10aに対し長期に亘り良好に接着保持され得る。
このことは、各外側金属製接着補助器具200及び各中央側金属製接着補助器具200が、ともに、各複数の係合片220及び係合リング230でもって、上記第1実施形態と同様に、小石Sを散りばめたモルタル壁Mのコンクリート壁10aに対するアンカー効果を相乗的に高め得ることを意味し、本第2実施形態においても、複数の金属製接着補助器具200による相乗的な接着補助のもと、小石Sを散りばめたモルタル壁Mが、コンクリート壁10aから剥がれ落ちたりすることなく、長期に亘り、コンクリート壁10aの表面11に対する接着を良好に維持し得る。その他の作用効果は上記第1実施形態と同様である。
(第3実施形態)
図17及び図18は、本発明に係る接着補助システムの第3実施形態が、上記第1実施形態にて述べた接着補助システムMSに代えて、コンクリート構造体10に適用される例を示す。
本第3実施形態にいう接着補助システム(以下、接着補助システムSSともいう)は、図17或いは図18にて示すごとく、上記第1実施形態にて述べたコンクリート構造体10の複数のコンクリート壁の各表面に形成してなる各石貼り壁(各石張り壁)の対応コンクリート壁に対する接着補助の役割を果たすものである。なお、本第3実施形態において、当該各石貼り壁は、それぞれ、図17にて例示するごとく、複数の石貼り部材Qでもって構成されている。
以下、本第3実施形態では、当該接着補助システムSSが、上述の複数のコンクリート壁のうちの図17にて示すコンクリート壁10aの表面11に形成してなる石貼り壁のうちの一石貼り部材Qに適用される例について説明する。
一石貼り部材Qは、図17或いは図18にて示すごとく、石板Pと、左右上側石貼り用接着部Baと、左右下側石貼り用接着部Bbと、中央側石貼り用接着部Bcとでもって、構成されている。
当該石板Pは、矩形板状の大理石からなるもので、当該石板Pは、その左右上側隅角部にて、左右上側石貼り用接着部Ba並びに左右上側金属製接着補助器具100を介しコンクリート壁10aの表面11の対応部位に支持されている。また、当該石板Pは、その左右下側隅角部にて、左右下側石貼り用接着部Bbを介しコンクリート壁10aの表面11の対応部位に支持されている。なお、石板Pの形成材料は、大理石に限ることなく、装飾用石材であればなんでもよい。
また、当該石板Pは、その中央部にて、中央側石貼り用接着部Bcを介しコンクリート壁10aの表面11の対応部位に支持されている。本第3実施形態において、石板Pの縦方向及び横方向の各長さは、400(mm)であり、また、石板Pの厚さは、10(mm)である。また、当該石板Pの重量は約40(kg)である。
ここで、左右上側金属製接着補助器具100は、図18及び図19のいずれかにて例示するごとく、コンクリート壁10aの表面11のうち矩形状輪郭RL1(後述する)の各隅角部(石板Pの左右上側隅角部に対応)に対する各対応表面部側からコンクリート壁10aに上記第1実施形態と同様に座金WS及びコンクリートネジSCでもって組み付けられている。
また、左上側石貼り用接着部Baは、図19にて拡大して示すごとく、左上側金属製接着補助器具100を座金WS及びコンクリートネジSCの頭部とともに被覆するようにコンクリート壁10aの表面11のうち石板Pの左上側隅角部に対する対応部位に接着されている。一方、右上側石貼り用接着部Baは、図18及び図19から分かるように、右上側金属製接着補助器具100を座金WS及びコンクリートネジSCの頭部とともに被覆するようにコンクリート壁10aの表面11のうち石板Pの右上側隅角部に対する対応部位に接着されている。
また、左右下側石貼り用接着部Bb及び中央側石貼り用接着部Bcは、それぞれ、左右上側石貼り用接着部Baとは異なり、金属製接着補助器具100を被覆することなく、コンクリート壁10aの表面11のうち石板Pの左右下側隅角部及び中央側部に対する各対応部位に接着されている。
本第3実施形態において、左右上側石貼り用接着部Ba、左右下側石貼り用接着部Bb及び中央側石貼り用接着部Bcの接着剤としては、株式会社タイトルメント製EPS−20型石貼り(石張り)用接着剤が採用されている。JISA5548タイプIの判定基準によれば、当該石貼り用接着剤の標準の接着強さは、327.7(N/cm)である。この接着強さによれば、石板Pは、その重量にもかかわらず、左右上側金属製接着補助器具100を被覆する左右上側石貼り用接着部Ba、左右下側石貼り用接着部Bb及び中央側石貼り用接着部Bcでもって、コンクリート壁10aの表面11に良好に支持され得る。
また、上述した矩形状輪郭RL1は、左右上側石貼り用接着部Ba(左右上側金属製接着補助器具100)の各中心及び左右下側石貼り用接着部Bbの各中心を矩形状に直線で結ぶことで形成される。なお、左右上側石貼り用接着部Ba及び左右下側石貼り用接着部Bbのうち各両隣接接着部間の距離Dsは、石板Pの外形寸法を考慮して、例えば、約360(mm)となっている。その他の構成は、上記第1実施形態と同様である。
以上のように構成した本第3実施形態において、石貼り壁を、接着補助システムSSによる接着補助のもとに、コンクリート構造体10の複数のコンクリート壁に接着する例について、図20にて示す工程図に基づき説明する。
ここで、石貼り壁の各石貼り部材(各石張り部材)のコンクリート壁10aへの接着工程は、同様であるので、当該各石貼り部材のうちの一石貼り部材Qが、図17及び図18にて示す構成において、接着補助システムSSによる接着補助のもとに、上記複数のコンクリート壁のうちのコンクリート壁10aに接着する例について説明する。
上記第1実施形態と同様に型枠設置工程S1〜型枠取り外し工程S4の処理を終了した後、次の金属製接着補助器具組み付け工程S5において、左右上側金属製接着補助器具100が、それぞれ、図6にて例示するごとく、上記第1実施形態と同様に、座金WS及びコンクリートネジSCでもって、コンクリート壁10aの表面11に組み付けられる。
然る後、石貼り用接着部塗布工程S9において、左右上側石貼り用接着部Baが、上述した石貼り用接着剤でもって、それぞれ、コンクリート壁10aの表面11に対し左右上側金属製接着補助器具100及び各コンクリートネジSCの頭部を被覆するように塗布される。このとき、左右上側石貼り用接着部Ba、換言すれば、石貼り用接着剤は、それぞれ、左右上側金属製接着補助器具100の基板110、複数の係合片120及び係合リング130の外面及びコンクリートネジSCの頭部の表面と共に覆いながら基板110と係合リング130との間や各両隣接係合片120の間に浸入する。
ついで、左右下側石貼り用接着部Bb及び中央側石貼り用接着部Bcが、上述した石貼り用接着剤でもって、それぞれ、コンクリート壁10aの表面11のうち石板Pの左右下側隅角部及び中央側部に対する各対応部位に塗布される。なお、左右上側石貼り用接着部Ba、左右下側石貼り用接着部Bb及び中央側石貼り用接着部Bcを介し石板Pを後述のように押圧した状態におけるこれら各石貼り用接着部のコンクリート壁10aの表面11及び石板Pの裏面に対する各接着面積は、それぞれ、石板Pをコンクリート壁10aに保持するに必要な石貼り用接着剤の接着力を確保し得る値、例えば、石板Pの裏面の面積の8分の1程度である。
すると、石板貼り工程S10において、上述した石貼り用接着剤が石板Pの左右上側隅角部、左右下側隅角部及び中央部にその裏面側から塗布された後、当該石板Pが、左右上側石貼り用接着部Ba、左右下側石貼り用接着部Bb及び中央側石貼り用接着部Bcを介し、コンクリート壁10aの表面11に貼り付けられる。
ここで、石板Pが、その左右上側隅角部、左右下側隅角部及び中央部にて、左右上側石貼り用接着部Ba、左右下側石貼り用接着部Bb及び中央側石貼り用接着部Bcに接着されるようにして、コンクリート壁10aの表面11に押圧されて維持される(図19参照)。
然る後、石貼り用接着部硬化待ち工程S11において、左右上側石貼り用接着部Ba、左右下側石貼り用接着部Bb及び中央側石貼り用接着部Bcが硬化するのを所定の時間待つ。
しかして、左右上側石貼り用接着部Ba、左右下側石貼り用接着部Bb及び中央側石貼り用接着部Bcが硬化することで、石板Pは、左右上側石貼り用接着部Ba、左右下側石貼り用接着部Bb及び中央側石貼り用接着部Bcにより、コンクリート壁10aの表面11に接着保持され得る。
このとき、石板Pの下方への重力が作用しても、左右上側金属製接着補助器具100が、その構成のもと、硬化した左右上側石貼り用接着部Baの内部にて、当該左右上側石貼り用接着部Baを、コンクリート壁10aの表面からの剥がれを招くことなく、長期に亘りしっかりとコンクリート壁10aの表面11に保持し得ることで、石板Pの左右上側隅角部を良好にコンクリート壁10aの表面11に支持し得る。換言すれば、左右上側金属製接着補助器具100は、コンクリート壁10aの表面11との左右上側石貼り用接着部Baの接着力を良好に補助することで、石板Pを左右上側隅角部にてしっかりとコンクリート壁10aの表面11に左右上側石貼り用接着部Baを介し接着保持し得る。
従って、石板Pが重くても、左右下側石貼り用接着部Bb及び中央側石貼り用接着部Bcに対し金属製接着補助器具100を用いることなく、石板Pは、コンクリート壁10aの表面11への左右上側石貼り用接着部Baの接着力に対する左右上側金属製接着補助器具100の補助力と相まって、石板Pの下方への重力にもかかわらず、上述した石貼り用接着剤の強力な接着力を発揮し得る左右上側石貼り用接着部Ba、左右下側石貼り用接着部Bb及び中央側石貼り用接着部Bcのコンクリート壁10aの表面11からの剥がれを招くことなく、これら石貼り用接着部でもって、長期に亘りコンクリート壁10aの表面11にしっかりと接着保持され得る。
なお、本発明の実施にあたり、上記各実施形態に限ることなく、次のような種々の変形例が挙げられる。
(1)本発明の実施にあたり、上記第1或いは第2の実施形態にて述べた金属製接着補助器具100或いは200の形成材料は、ステンレス鋼に限ることなく、各種の金属材料であってもよい。
(2)本発明の実施にあたり、金属製接着補助器具100或いは200を基板110或いは210に組み付けるにあたり採用される座金WSは、上記第1或いは第2の実施形態とは異なり、必要に応じて、廃止するようにしてもよい。
(3)本発明の実施にあたり、上記第1或いは第2の実施形態にて述べた複数の係合片120或いは220の数は、8個に限ることなく、適宜、変更してもよく、また、偶数に限ることなく、奇数であってもよい。
(4)本発明の実施にあたり、上記第1実施形態に述べた各係合片120の傾斜部122の傾斜角度は、45度に限ることなく、例えば、50度或いは40度等の各種の鋭角に適宜変更してもよい。
(5)本発明の実施にあたり、上記第2実施形態にて述べた各係合片220の立ち上がり角度は、90度に限ることなく、例えば、95度或いは85度等の各種の角度に変更してもよい。
(6)本発明の実施にあたり、上記第1実施形態にて述べた各係合片120は、その傾斜部122にて、上側或いは下側へ凸な湾曲形状に形成してもよい。
(7)本発明の実施にあたり、上記第2実施形態にて述べた各係合片220は、その立ち上がり部222にて、その板厚方向に凸な湾曲形状に形成してもよい。
(8)本発明の実施にあたり、上記第1実施形態にて述べた座金WSは、ネジSCをコンクリート壁10aに締着する際における基板110の中央穴部111の強度を補助することができればよい。従って、座金WSは、ステンレス鋼板に限らず、鉄等の環状板であってもよく、また、環状樹脂板や環状バネ座金であってもよい。
(9)本発明の実施にあたり、上記第1実施形態にて述べた複数の金属製接着補助器具100のうち、各外側接着補助器具100或いは中央側接着補助器具100に代えて、上記第2実施形態にて述べた金属製接着補助器具200を配設するようにしてもよい。
(10)本発明の実施にあたり、上記第1或いは第2の実施形態にて述べた複数の接着補助器具100或いは200は、格子状に配設することに限らず、互いに異なる位置にて、分散してコンクリート壁10aの表面に配設されていてもよい。
(11)また、本発明の実施にあたり、接着補助システムは、複数の金属製接着補助器具100のみに依存することなく、当該金属製接着補助器具100及び金属製接着補助器具200を混在させて基板の表面に分散して配設するようにしてもよい。
(12)本発明の実施にあたり、金属製接着補助器具100或いは200の基板は、上記第1或いは第2の実施形態とは異なり、例えば、三角形状や四角形状等の多角形状に形成してもよい。
(13)本発明の実施にあたり、上記第1或いは第2の実施形態にて述べた各係合片120或いは220の基端部121或いは211は、基板110或いは210の外周部の外周縁部或いは、基板110或いは210の表面からその外方へ傾斜して放射状に延出するようにしてもよい。
(14)本発明の実施にあたり、上記第1或いは第2の実施形態にて述べた各係合片120或いは220の先端部123或いは223は、対応の傾斜部122の延出端部或いは立ち上がり部222の立ち上がり端部から基板110或いは210の表面に対し交差する方向に外方へ延出するようにしてもよい。
(15)また、本発明の実施にあたり、上記第1或いは第2の実施形態にて述べた各係合片120或いは220の係合リング130或いは230は、対応の先端部123或いは223の延出端部或いは基板110或いは210の表面に交差する方向に外方へ延出するようにしてもよい。
(16)また、本発明の実施にあたり、上記第3実施形態にて述べた石板の形状は、矩形板状に限ることなく、円板状、三角板状等の色々な板形状であってもよい。
(17)また、本発明の実施にあたり、上記第3実施形態において、左右上側金属製接着補助器具100の各々に代えて、上記第2実施形態にて述べた金属製接着補助器具200を採用しても、上記第3実施形態と同様の作用効果を達成し得る。
(18)また、本発明の実施にあたり、上記第3実施形態において、左右上側石貼り用接着部Ba、左右下側石貼り用接着部Bb及び中央側石貼り用接着部Bcのうち、中央側石貼り用接着部Bcは、廃止しても、実用上支障を招くこともない。
(19)また、本発明の実施にあたり、上記第3実施形態において、左右上側石貼り用接着部Baに限ることなく、左右下側石貼り用接着部Bbの各々に対して金属製接着補助器具100を、左右上側石貼り用接着部Baの場合と同様に用いてもよく。さらには、中央側石貼り用接着部Bcに対しても、金属製接着補助器具100を用いてもよい。
(20)また、本発明の実施にあたり、上記第3実施形態にて述べた左右上側石貼り用接着部Ba、左右下側石貼り用接着部Bb及び中央側石貼り用接着部Bcのうち、中央側石貼り用接着部Bcに代えて、モルタル壁を採用し、このモルタル壁及び複数の石板でもって石貼り壁を構成してコンクリート壁の表面に形成するようにしてもよい。この場合、上記第1或いは第2の実施形態にて述べた金属製接着補助器具を上記第1或いは第2の実施形態と実質的に同様にコンクリート壁に組み付けてモルタル壁のコンクリート壁に対する接着力を補助するようにしてもよい。
(21)また、本発明の実施にあたり、上記第1実施形態にて述べた小石に代えて、例えば、貝殻、ガラス片やレンガ調タイルを生モルタルの表面に散りばめるようにしてもよく、一般的には、小石、貝殻、ガラス片やレンガ調タイルその他の小装飾部品を生モルタルの表面に散りばめるようにしてもよい。
Ba…上側石貼り用接着部、Bb…下側石貼り用接着部、
Bc…中央側石貼り用接着部、M…モルタル壁、Q…石貼り部材、
RL…矩形状輪郭、SC,SC1…コンクリートネジ、WS…座金、
10…コンクリート壁、110、210…基板、
100、200…金属製接着補助器具、121、221…基端部、
122…傾斜部、123、223…先端部、120、220…係合片、
130、230…係合リング、223…立ち上がり部。

Claims (7)

  1. コンクリート壁の表面に固定される基板と、係合リングと、前記基板と前記係合リングとの間に連結されるように前記基板及び前記係合リングと共に金属材料でもって一体に形成してなる複数の係合片とを備えており、
    当該複数の係合片は、それぞれ、前記基板の外周部から径方向に外方へ延出する基端部と、当該基端部の延出端部から当該基端部の延出方向に沿い前記コンクリート壁の表面から前記基板の表面の半径方向に交差して離れる方向に傾斜状に延出する傾斜部と、当該傾斜部の延出端部から前記基板の径方向に沿い外方へ延出する先端部とでもって構成されており、
    記係合リングは、その内周部にて、前記複数の係合片によりその各前記先端部の延出端部でもって支持されて、前記基板の径方向に沿い外方へ延出するようになっている金属製接着補助器具。
  2. コンクリート壁の表面に固定される基板と、係合リングと、前記基板と前記係合リングとの間に連結されるように前記基板及び前記係合リングと共に金属材料でもって一体に形成してなる複数の係合片とを備えており、
    当該複数の係合片は、それぞれ、前記基板の外周部から径方向に外方へ延出する基端部と、当該基端部の延出端部から前記基板の表面とは離れる方向へL字状に立ち上がるように延出する立ち上がり部と、当該立ち上がり部の立ち上がり端部から前記基板の径方向に沿い外方へ延出する先端部とでもって構成さており、
    前記係合リングは、その内周部にて、前記複数の係合片によりその各前記先端部の延出端部でもって支持されて、前記基板の径方向に沿い外方へ延出するようになっている金属製接着補助器具。
  3. コンクリート壁の表面に形成されるモルタル壁の前記コンクリート壁との接着を補助するための接着補助システムにおいて、
    前記コンクリート壁の表面に互いに異なる位置にて分散して配設される複数の金属製接着補助器具を備えており、
    当該複数の金属製接着補助器具は、それぞれ、基板と、係合リングと、前記基板と前記係合リングとの間に連結されるように前記基板及び前記係合リングと共に金属材料でもって一体に形成してなる複数の係合片とを備えており、
    当該複数の係合片は、それぞれ、前記基板の外周部から径方向に外方へ延出する基端部と、当該基端部の延出端部から当該基端部の延出方向に沿い前記コンクリート壁の表面から前記基板の表面の半径方向に交差して離れる方向に傾斜状に延出する傾斜部と、当該傾斜部の延出端部から前記基板の径方向に沿い外方へ延出する先端部とでもって構成されており、
    前記係合リングは、その内周部にて、前記複数の係合片によりその各前記先端部の延出端部でもって支持されて、前記基板の径方向に沿い外方へ延出するようになっており、
    前記複数の金属製接着補助器具の各々の前記基板は、各ネジにより前記コンクリート壁の表面に締着されており、
    前記モルタル壁は、前記コンクリート壁の表面に前記複数の金属製接着補助器具を介し生モルタルを所定の厚さにて塗布するとともに小装飾部品を散りばめてなる生モルタル壁を硬化することによって形成されていることを特徴とする接着補助システム。
  4. コンクリート壁の表面に形成されるモルタル壁の前記コンクリート壁との接着を補助するための接着補助システムにおいて、
    前記コンクリート壁の表面に互いに異なる位置にて分散して配設される複数の金属製接着補助器具を備えており、
    当該複数の金属製接着補助器具は、それぞれ、基板と、係合リングと、前記基板と前記係合リングとの間に連結されるように前記基板及び前記係合リングと共に金属材料でもって一体に形成してなる複数の係合片とを備えており、
    当該複数の係合片は、それぞれ、前記基板の外周部から径方向に外方へ延出する基端部と、当該基端部の延出端部から前記基板の表面とは離れる方向にL字状に立ち上がるように延出する立ち上がり部と、当該立ち上がり部の立ち上がり端部から前記基板の径方向に沿い外方へ延出する先端部とでもって構成されており、
    前記係合リングは、その内周部にて、前記複数の係合片によりその各前記先端部の延出端部でもって支持されて、前記基板の径方向に沿い外方へ延出するようになっており、
    前記複数の金属製接着補助器具の各々の前記基板は、各ネジにより前記コンクリート壁の表面に締着されており、
    前記モルタル壁は、前記コンクリート壁の表面に前記複数の金属製接着補助器具を介し生モルタルを所定の厚さにて塗布するとともに小装飾部品を散りばめてなる生モルタル壁を硬化することによって形成されていることを特徴とする接着補助システム。
  5. 前記複数の金属製接着補助器具は、その5つの金属製接着補助器具ごとに、4つの金属製接着補助器具にて、対応の矩形状輪郭の各隅角部に位置するように前記コンクリート壁の表面に配設されるとともに、残りの1個の金属製接着補助器具にて、対応の矩形状輪郭の中央に位置するように前記コンクリート壁の表面に配設されていることを特徴とする請求項3または4に記載の接着補助システム。
  6. 縦方向のコンクリート壁の表面に複数の石貼り部材の配列でもって形成される石貼り壁の前記コンクリート壁との接着を補助するための接着補助システムにおいて、
    複数の金属製接着補助器具を備えており、
    前記石貼り壁において、前記複数の石貼り部材は、その一石貼り部材ごとに、石貼り用接着剤からなる複数の石貼り用接着部と、前記コンクリート壁の表面のうち前記一石貼り部材に対する対応表面部に前記複数の石貼り用接着部を介し装飾部品として接着される石板とを備えており、
    前記複数の金属製接着補助器具は、それぞれ、基板と、係合リングと、前記基板と前記係合リングとの間に連結されるように前記基板及び前記係合リングと共に金属材料でもって一体に形成してなる複数の係合片とを備えており、
    当該複数の係合片は、それぞれ、前記基板の外周部から径方向に外方へ延出する基端部と、当該基端部の延出端部から当該基端部の延出方向に沿い前記コンクリート壁の表面から前記基板の表面の半径方向に交差して離れる方向に傾斜状に延出する傾斜部と、当該傾斜部の延出端部から前記基板の径方向に沿い外方へ延出する先端部とでもって構成されており、
    前記係合リングは、その内周部にて、前記複数の係合片によりその各前記先端部の延出端部でもって支持されて、前記基板の径方向に沿い外方へ延出するようになっており、
    前記複数の金属製接着補助器具のうち2つの金属製接着補助器具は、その各前記基板でもって、前記コンクリート壁の表面にその前記対応表面部の左右上部から各ねじにより締着されており、
    前記複数の石貼り用接着部のうち2つの石貼り用接着部は、前記2つの金属製接着補助器具及び各対応のねじの頭部を覆うようにして、前記コンクリート壁の前記対応表面部の左右上部に塗布され、前記複数の石貼り用接着部のうち他の2つの石貼り用接着部は、前記コンクリート壁の前記対応表面部の左右下部に塗布されており、
    前記石板は、左右上部にて、前記2つの石貼り用接着部により前記コンクリート壁の前記対応表面部の左右上部に接着されるとともに、左右下部にて、前記他の2つの石貼り用接着部により前記コンクリート壁の前記対応表面部の左右下部に接着されて、前記コンクリート壁の前記対応表面部に対し押圧され、かつ前記各石貼り用接着部が硬化されていることを特徴とする接着補助システム。
  7. 縦方向のコンクリート壁の表面に複数の石貼り部材の配列でもって形成される石貼り壁の前記コンクリート壁との接着を補助するための接着補助システムにおいて、
    複数の金属製接着補助器具を備えており、
    前記石貼り壁において、前記複数の石貼り部材は、その一石貼り部材ごとに、石貼り用接着剤からなる複数の石貼り用接着部と、前記コンクリート壁の表面のうち前記一石貼り部材に対する対応表面部に前記複数の石貼り用接着部を介し装飾部品として接着される石板とを備えており、
    前記複数の金属製接着補助器具は、それぞれ、基板と、係合リングと、前記基板と前記係合リングとの間に連結されるように前記基板及び前記係合リングと共に金属材料でもって一体に形成してなる複数の係合片とを備えており、
    当該複数の係合片は、それぞれ、前記基板の外周部から径方向に外方へ延出する基端部と、当該基端部の延出端部から前記基板の表面とは離れる方向へL字状に立ち上がるように延出する立ち上がり部と、当該立ち上がり部の立ち上がり端部から前記基板の径方向に沿い外方へ延出する先端部とでもって構成されており、
    前記係合リングは、その内周部にて、前記複数の係合片によりその各前記先端部の延出端部でもって支持されて、前記基板の径方向に沿い外方へ延出するようになっており、
    前記複数の金属製接着補助器具のうち2つの金属製接着補助器具は、その各前記基板でもって、前記コンクリート壁の表面にその前記対応表面部の左右上部から各ねじにより締着されており、
    前記複数の石貼り用接着部のうち2つの石貼り用接着部は、前記2つの金属製接着補助器具及び各対応のねじの頭部を覆うようにして、前記コンクリート壁の前記対応表面部の左右上部に塗布され、前記複数の石貼り用接着部のうち他の2つの石貼り用接着部は、前記コンクリート壁の前記対応表面部の左右下部に塗布されており、
    前記石板は、左右上部にて、前記2つの石貼り用接着部により前記コンクリート壁の前記対応表面部の左右上部に接着されるとともに、左右下部にて、前記他の2つの石貼り用接着部により前記コンクリート壁の前記対応表面部の左右下部に接着されて、前記コンクリート壁の前記対応表面部に対し押圧され、かつ前記各石貼り用接着部が硬化されていることを特徴とする接着補助システム。
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