JP6620466B2 - ミトコンドリアに局在する性質を有する蛍光性化合物 - Google Patents
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[1]式(1)で表される化合物。
波線は、幾何異性体E、Zを表し、
Xは、以下の縮合多環基(i)〜(v)
[2]縮合多環基が、以下の縮合多環基(i’)〜(v’)のいずれかであることを特徴とする上記[1]の化合物。
[3]カウンターアニオンが、ハロゲン化物イオン、スルホネート、過塩素酸イオンであることを特徴とする上記[1]又は[2]の化合物。
[4]上記[1]〜[3]のいずれかの化合物からなる群より選ばれる少なくとも一つを用いることを特徴とする蛍光色素組成物。
[5]ミトコンドリアの可視化に用いるための上記[4]の蛍光色素組成物。
本発明の化合物は、式(1)で表される化合物である。
波線は、幾何異性体E、Zを表し、
Xは、以下の縮合多環基(i)〜(v)
で表される縮合多環基(i’)〜(v’)であり、さらに好ましくは、
本発明の式(1)で表される化合物の合成法は、縮合多環部分とピリジン部分とを二重結合を介して連結する方法が挙げられる。具体的には、式(I)で表されるアルデヒドと式(II)で表されるN−アルキル−4−メチルピリジン−1−イウム化合物とを、触媒量の塩基の存在下、必要に応じて適当な反応溶媒中で反応することにより式(1)の化合物を合成することができる。
本発明の蛍光色素組成物は、式(1)で表される化合物の少なくとも一つを含むものであれば特に制限されず、上記化合物に加えて、試薬の調製に通常用いられる添加剤である、溶解補助剤、pH調節剤、緩衝剤、等張化剤等を含んでいてもよい。また、細胞や生体組織の染色をしやすくするためにも、上記組成物はさらに溶媒を含むことが好ましく、かかる溶媒としては、ジメチルスルホキシド(DMSO)を好適に用いることができる。また、蛍光色素組成物の形態としては、粉末形態の形態、凍結乾燥物の形態、顆粒剤の形態、錠剤の形態、液剤の形態等を挙げることができる。
得られた4−メチル−1−ブチルピリジニウムヨージド(1mmol)と4,4’−ビフェニルジカルボキシアルデヒド(0.5mmol)をエタノール(5mL)に溶解させた。そこにピペリジンを2滴滴下し、60℃で撹拌した。12時間加熱した後、析出した黄色粉末を濾過して冷エタノールで数回洗浄し、N,N’−ジブチル−4,4’−(ビフェニル−2,1−エテンジイル)ジピリジニウムジヨージド(0.15g)を得た。
得られた4−メチル−1−ペンチルピリジニウムヨージド(1mmol)と4,4’−ビフェニルジカルボキシアルデヒド(0.5mmol)をエタノール(5mL)に溶解させた。そこにピペリジンを2滴滴下し、60℃で撹拌した。12時間加熱した後、析出した黄色粉末を濾過して冷エタノールで数回洗浄し、N,N’−ジペンチル−4,4’−(ビフェニル−2,1−エテンジイル)ジピリジニウムジヨージド(0.10g)を得た。
得られた4−メチル−1−(2−メチルブチル)ピリジニウムヨージド(1mmol)と4,4’−ビフェニルジカルボキシアルデヒド(0.5mmol)をエタノール(5mL)に溶解させた。そこにピペリジンを2滴滴下し、60℃で撹拌した。析出した黄色粉末を濾過して冷エタノールで数回洗浄し、N,N’−ジ(2−メチルブチル)−4,4’−(ビフェニル−2,1−エテンジイル)ジピリジニウムジヨージド(0.13g)を得た。
得られた4−メチル−1−ヘキシルピリジニウムヨージド(1mmol)と4,4’−ビフェニルジカルボキシアルデヒド(0.5mmol)をエタノール(5mL)に溶解させた。そこにピペリジンを2滴滴下し、60℃で撹拌した。析出した黄色粉末を濾過して冷エタノールで数回洗浄し、N,N’−ジヘキシル−4,4’−(ビフェニル−2,1−エテンジイル)ジピリジニウムジヨージド(0.15g)を得た。
得られた4−メチル−1−オクチルピリジニウムヨージド(1mmol)と4,4’−ビフェニルジカルボキシアルデヒド(0.5mmol)をエタノール(5mL)に溶解させた。そこにピペリジンを2滴滴下し、60℃で撹拌した。析出した黄色粉末を濾過して冷エタノールで数回洗浄し、N,N’−ジオクチル−4,4’−(ビフェニル−2,1−エテンジイル)ジピリジニウムジヨージド(0.17g)を得た。
染色のモデル細胞としてヒト胎児腎細胞であるHek293細胞を使用した。Hek293細胞は、10%(v/v)のウシ胎児血清、1%(v/v)のトリプシン及びストレプトマイシンを含むダルベッコ改変イーグル培地(DMEM)中、37℃、5%CO2条件下で培養した。
顕微鏡観察を行う準備のために、Hek293細胞を35mmガラスベースディッシュに細胞密度1×105cells/dishとなるように継代した。継代して24時間後、細胞がディッシュへ付着していることを顕微鏡観察により確認した。ディッシュより培地を除き、リン酸緩衝生理食塩水(PBS)を用いて2回細胞を洗浄した。実施例2、4、5、6の化合物、比較例1、2の化合物の1×10−3mol dm−3のジメチルスルホキシド(DMSO)溶液2μLを添加したフェノールレッド不含DMEM培地2mL(PY最終濃度1μmol dm−3、最終DMSO濃度0.1%(v/v))をディッシュに入れ、12時間インキュベートすることにより染色を行った。顕微鏡観察の直前に、色素を含む培地をディッシュから取り除き、PBSを用いて2回細胞を洗浄し、フェノールレッド不含DMEM培地2mLをディッシュに加えた。
(比較例1)
蛍光顕微鏡は、NikonのECRIPSE50iを用いた。蛍光画像の取得にはNikonのDS-Ri1を用いた。対物レンズは倍率100倍、NA=1.2の無限遠補正対物レンズを用いた。蛍光フィルターとしては、NikonのB-2Aフィルターキューブを用いた。
上記の図面より、実施例4、5及び6の化合物は、TMRMを用いて細胞を染色したときと同様に、ミトコンドリアに局在することがわかった。一方、比較例2の化合物は、ミトコンドリアには局在しないことがわかった。
また、実施例2の化合物及び比較例1の化合物により染色した細胞の画像をそれぞれ図5、図6に示す。上記図5及び図6の対比からもわかるように、実施例2の化合物の方が強い蛍光を発する。
実施例1〜6の化合物をジメチルスルホキシドに溶解し、実施例1〜6の化合物の溶液が入ったセルに、レーザー光を集光して照射したところ、レーザー光の焦点のみで発光が観察された(図7〜12参照)。したがって、本発明の化合物は二光子吸収によって励起され蛍光を発する化合物といえる。
Claims (5)
- 式(1)で表される化合物。
[式中、R1はC4〜C8の直鎖又は分岐鎖のアルキル基を表し、
波線は、幾何異性体E、Zを表し、
Xは、以下の縮合多環基(i)又は(iv)
(式中、R2は水酸基、アルキル基、アルコキシ基、アルコキシアルキル基を表し、aは0〜4の整数であり、dは0〜3の整数である。a、dが2以上の整数のとき、R2は同一又は相異なっていてもよい。波線は隣接する炭素原子に対する結合位置を示す。)のいずれかを表し、Z−はピリジニウムカチオンに対するカウンターアニオンを表す。] - 縮合多環基が、以下の縮合多環基(i’)又は(iv’)であることを特徴とする請求項1に記載の化合物。
(R2は水酸基、アルキル基、アルコキシ基、アルコキシアルキル基を表し、aは0〜4の整数であり、dは0〜3の整数である。a、dが2以上の整数のとき、R2は同一又は相異なっていてもよい。波線は隣接する炭素原子に対する結合位置を示す。) - カウンターアニオンが、ハロゲン化物イオン、スルホネート、過塩素酸イオンであることを特徴とする請求項1又は2のいずれかに記載の化合物。
- 請求項1〜3のいずれかに記載の化合物からなる群より選ばれる少なくとも一つを用いることを特徴とする蛍光色素組成物。
- ミトコンドリアの可視化に用いるための請求項4に記載の蛍光色素組成物。
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