以下、本発明に係る実施形態につき、図面を参照しつつ詳細に説明する。以下の実施形態に記載した内容により本発明が限定されるものではない。また、以下に記載した構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のものが含まれる。さらに、以下に記載した構成は適宜組み合わせることが可能である。また、本発明の要旨を逸脱しない範囲で構成の種々の省略、置換または変更を行うことができる。
図1は、実施形態に係るレーザー加工装置を示す斜視図である。図2は、実施形態に係るレーザー加工装置を示す断面図である。図3は、実施形態に係るレーザー加工装置の集光器と加工ノズルとの構造を示す斜視図であり、シャッタと駆動部とを取り外した状態を示す図である。図4は、実施形態に係るレーザー加工装置のシャッタと駆動部との構造を示す斜視図である。図5は、実施形態に係るレーザー加工装置を示す断面図である。
図1を用いて、本実施形態に係るレーザー加工装置1を説明する。レーザー加工装置1は、チャックテーブル110に保持された板状ワークWをレーザー加工手段10で加工する。
板状ワークWは、裏面Wbが環状のフレームFに装着されたダイシングテープTの表面に貼着されている。板状ワークWは、ダイシングテープTを介して環状のフレームFに支持された状態でカセット120aに収容される。板状ワークWの表面Waには、複数の分割予定ラインLで区画された領域にデバイスDが形成されている。
レーザー加工装置1は、略直方体状の装置ハウジング100を有する。この装置ハウジング100には、チャックテーブル110と、カセット載置部120と、第一の搬送手段130と、保護膜形成手段140と、第二の搬送手段150と、レーザー加工手段10と、集光器20と、加工ノズル30とが配置されている。
チャックテーブル110は、吸着チャック支持台111と、吸着チャック支持台111上に装着された吸着チャック112とを有する。吸着チャック112は、その上面に板状ワークWを図示しない吸引手段で保持する。チャックテーブル110は、図示しない回転機構で回動可能に構成されている。このように構成されたチャックテーブル110は、図示しない回転駆動機構で回動させられる。チャックテーブル110は、図示しない加工送り手段でX軸方向に加工送りされる。チャックテーブル110は、図示しない割り出し送り手段でY軸方向に割り出し送りされる。チャックテーブル110は、板状ワークWをチャックテーブル110へ着脱する着脱領域Aと、板状ワークWのレーザー加工を行う加工領域Bとの間を、X軸方向及びY軸方向に移動可能である。
カセット載置部120は、板状ワークWが複数収容可能なカセット120aが載置されている。カセット載置部120は、Z軸方向に昇降可能である。カセット載置部120のY軸方向後方には、板状ワークWを一時的に仮置きする仮置き領域121が配置されている。仮置き領域121には、板状ワークWを所定の位置に合わせる位置合わせ手段122が配置されている。仮置き領域121のY軸方向後方には、板状ワークWのカセット120aからの搬出と、カセット120aへの搬入とを行う搬出入手段123が配置されている。
第一の搬送手段130は、板状ワークWを仮置き領域121と保護膜形成手段140との間で搬送する。
保護膜形成手段140は、レーザー加工前の板状ワークWの表面Waに保護膜P(図2参照)を形成する。保護膜形成手段140は、板状ワークWを保持して回転する保持部141と、保持部141に保持された板状ワークWに液状樹脂を滴下する図示しないノズルとを有する。
第二の搬送手段150は、板状ワークWを保護膜形成手段140から着脱領域Aに位置するチャックテーブル110に搬送する。第二の搬送手段150は、板状ワークWを吸着する吸着パッド151と、吸着パッド151をZ軸方向に昇降させる昇降部152と、吸着パッド151と昇降部152とをY軸方向に移動させるアーム部153とを有する。
レーザー加工手段10は、チャックテーブル110に保持された板状ワークWにレーザー加工を施す。レーザー加工手段10は、レーザー光を発振する発振手段11と、レーザー光の繰り返し周波数を設定する周波数設定手段12と、レーザー光の出力を調整する出力調整手段13とを有する。発振手段11は、図示しない集光点位置調整手段で、集光点位置調整方向(Z軸方向)に移動する。レーザー加工手段10は、発振手段11で発振されたレーザー光を集光する集光器20と、集光器20で集光されたレーザー光を板状ワークWに導くとともに板状ワークWから飛散するデブリを吸引し排出する加工ノズル30とを有する。
図2に示す集光器20は、レーザー光の光軸上に配置された集光レンズ21と、集光レンズ21のZ軸方向下方に配置された集光レンズ保護ウィンドウ22とを有する。集光レンズ保護ウィンドウ22のZ軸方向下方には、レーザー光が通過する第一通過路23が形成されている。第一通過路23の側面には、レーザー光の光路と直交する方向にエアを噴出する加工用エア供給部24が配置されている。加工用エア供給部24は、アブレーション加工時、常時作動している。より詳しくは、加工用エア供給部24は、アブレーション加工時、エアを噴出した状態である。なお、加工用エア供給部24からのエアの噴出は、空気中の微粒子から光学部品を保護するために、加工を行っていない待機中も常に行う。
加工ノズル30は、集光器20のZ軸方向下方に配置されている。加工ノズル30は、集光器20の第一通過路23と連通する第二通過路31と、集光器20が集光したレーザー光を通過させ板状ワークWに導くレーザー光通過口32と、レーザー光通過口32を通過したレーザー光の照射で板状ワークWから飛散するデブリXを吸引する吸引手段33とを有する。
吸引手段33は、アブレーション加工時に発生したデブリXを、吸引口35及び吸引路352を介して加工ノズル30の外部に排出する。吸引手段33は、デブリ捕獲チャンバ34と、デブリ捕獲チャンバ34と吸引源351とを吸引路352を介して連通させる吸引口35と、デブリ捕獲チャンバ34内を洗浄する洗浄手段40とを有する。吸引手段33は、アブレーション加工時、常時作動している。
デブリ捕獲チャンバ34は、アブレーション加工時に発生したデブリXをその内部に捕獲する。デブリ捕獲チャンバ34は、レーザー加工手段10のZ軸方向下方に配置されている。より詳しくは、デブリ捕獲チャンバ34は、集光器20の下端に配置されている。デブリ捕獲チャンバ34は、レーザー光通過口32が形成された上壁341と、上壁341に対向しデブリXを捕獲する開口342を有する下壁343と、上壁341と下壁343との間に延在する側壁344を含む。側壁344は、デブリ捕獲チャンバ34と吸引路352とを区画する隔壁となっている。
吸引口35は、デブリ捕獲チャンバ34から洗浄水やデブリXを吸引して排出する。吸引口35は、側壁に形成されている。言い換えると、吸引口35は、デブリ捕獲チャンバ34と吸引路352との間に配置されている。
図2に戻って、洗浄手段40は、デブリ捕獲チャンバ34の開口342を封鎖するシャッタ41と、開口342が封鎖されたデブリ捕獲チャンバ34内に洗浄水を供給する洗浄水供給手段45とを有する。
図4に示すシャッタ41は、デブリ捕獲チャンバ34の開口342を塞ぐ板状のシャッタ本体42と、デブリ捕獲チャンバ34の開口342を開放させる開放位置及び開口342を塞ぐ閉位置にシャッタ本体42を駆動する駆動部43と、シャッタ本体42に無端で巻回してデブリ捕獲チャンバ34の開口342を塞ぐ幅で形成されシャッタ本体42の駆動に追従してシャッタ本体42の周囲を移動するデブリ付着防止シート44とを有する。シャッタ41は、図2に示すように、アブレーション加工時、デブリ捕獲チャンバ34の開口342を開放させる開放位置にシャッタ本体42が位置付けられる。シャッタ41は、図5に示すように、アブレーション加工をしていない時、デブリ捕獲チャンバ34の開口342を塞ぐ閉位置にシャッタ本体42が位置付けられる。
シャッタ本体42は、デブリ捕獲チャンバ34の下壁343の下面343aに沿う平板状に形成されている。より詳しくは、シャッタ本体42は、水平部42aと水平部42aの端部から上方に延びる垂直部42bとでL字状に形成されている。シャッタ本体42は、デブリ捕獲チャンバ34に対してX軸方向に摺動自在である。シャッタ本体42は、駆動部43で駆動されてX軸方向に移動可能である。シャッタ本体42が駆動部43で駆動されてX軸方向に移動することにより、水平部42aは、開口342を開閉する。図5に示すように、シャッタ本体42がデブリ捕獲チャンバ34の開口342に対して進出すると、開口342がシャッタ本体42で塞がれ、デブリ捕獲チャンバ34が密閉される。水平部42aは、撥水性を有する材料で構成されることが好ましい。
図4に示す駆動部43は、図3に示した加工ノズル30の側面345に取り付けられる。駆動部43は、シャッタ本体42の垂直部42bに連結されたピストン431と、ピストン431をX軸方向に移動させるシリンダ432と、シリンダ432をガイドするガイドレール433とを備えている。
図2に戻って、デブリ付着防止シート44は、張力が作用した状態で、シャッタ本体42に無端で巻回されている。デブリ付着防止シート44は、シャッタ本体42の水平部42aに摺動可能である。デブリ付着防止シート44は、その一部が、シート固定部441を介して、デブリ捕獲チャンバ34の下壁343の下面343aに固定されている。このように構成されたデブリ付着防止シート44は、シャッタ本体42の駆動に追従してシャッタ本体42の水平部42aの周囲を移動する。デブリ付着防止シート44は、デブリ捕獲チャンバ34の開口342を塞ぐ幅を有する。
図2に示すように、デブリ付着防止シート44は、シャッタ本体42が開放位置に位置付けられると、シャッタ本体42に追従してデブリ捕獲チャンバ34の開口342に対して後退する。デブリ付着防止シート44は、先端部44aがデブリ捕獲チャンバ34の開口342に面している。言い換えると、シャッタ本体42が開放位置に位置付けられた状態では、デブリ捕獲チャンバ34の開口342には、デブリ付着防止シート44の先端部44aが面しており、シャッタ本体42は、デブリ捕獲チャンバ34の開口342に面していない。このため、レーザー光の照射で生じたデブリXは、先端部44aの表面に付着し、シャッタ本体42に付着することが抑制される。
図5に示すように、デブリ付着防止シート44は、シャッタ本体42が閉位置に位置付けられると、シャッタ本体42に追従してデブリ捕獲チャンバ34の開口342に対して進出し、シャッタ本体42が開放位置に位置付けられていた状態において、開口342に面していた先端部44aが、開口342を塞ぐように位置付けられる。このように、シャッタ本体42が開放位置に位置付けられた状態において、開口342に面する先端部44aは、デブリ捕獲チャンバ34の開口342内に移動される。これにより、先端部44aの表面に付着したデブリXは、デブリ捕獲チャンバ34の開口342内に移動される。
このようなデブリ付着防止シート44は、高温のデブリが付着しても破損しない耐熱性を有し、シャッタ本体42の周囲を摺動可能な可撓性を有する材料で構成されている。例えば、デブリ付着防止シート44は、テフロン(登録商標)で形成されたシート状部材のテフロンシート等で形成される。デブリ付着防止シート44は、撥水性、防汚性を有する材料で構成されていることが好ましい。デブリ付着防止シート44は、交換可能であってもよい。
図2に戻って、洗浄水供給手段45は、開口342に向けて洗浄水を噴出する。洗浄水供給手段45は、上壁341に配置されている。洗浄水供給手段45は、洗浄水を噴出する洗浄水噴出口(洗浄水供給口)451を備えている。
洗浄エア供給手段46は、レーザー光通過口32に向けてエアを噴出する。より詳しくは、洗浄エア供給手段46は、洗浄エア噴出口461からレーザー光通過口32を横断し吸引口35に向けてエアを噴出する。洗浄エア供給手段46は、レーザー光通過口32の側方に配置されている。洗浄エア供給手段46は、レーザー光の光路と直交する方向にエアを噴出する。洗浄エア供給手段46は、アブレーション加工時、常時作動している。より詳しくは、洗浄エア供給手段46は、アブレーション加工時、レーザー光通過口32を横断するように洗浄エアを噴出した状態とする。
このような構成のチャックテーブル110とカセット載置部120と第一の搬送手段130と保護膜形成手段140と第二の搬送手段150とレーザー加工手段10と集光器20と加工ノズル30との動作は、図1に示した制御手段200で制御する。
次に、本実施形態に係るレーザー加工装置1を用いた板状ワークWのアブレーション加工動作について、図面に基づいて説明する。
図1に示したレーザー加工装置1は、フレームFに支持された板状ワークWをカセット120aに複数収容する。そして、レーザー加工装置1は、搬出入手段123でフレームFを挟持して、フレームFとともに板状ワークWを仮置き領域121に搬出する。
レーザー加工装置1は、仮置き領域121において、位置合わせ手段122で板状ワークWを位置合わせし、第一の搬送手段130で板状ワークWを保護膜形成手段140の保持部141に搬送する。そして、レーザー加工装置1は、保護膜形成手段140で板状ワークWの表面Waの全面を保護膜Pで被覆する。
次に、レーザー加工装置1は、第二の搬送手段150の昇降部152により吸着パッド151を降下させ、吸着パッド151で板状ワークWを吸着する。そして、レーザー加工装置1は、昇降部152により吸着パッド151を上昇させ、アーム部153をY軸方向に移動することにより、第二の搬送手段150で板状ワークWを着脱領域Aに位置するチャックテーブル110の上方に移動する。そして、レーザー加工装置1は、昇降部152により吸着パッド151を降下させて板状ワークWの吸着を解除することにより、板状ワークWを吸着チャック112の上に載置する。そして、レーザー加工装置1は、吸着チャック112で板状ワークWを吸着し、クランプ113でフレームFを固定する。
次に、レーザー加工装置1は、チャックテーブル110をX軸方向に移動し、レーザー加工手段10の集光器20が位置する加工領域Bに位置させて、板状ワークWの一端を集光器20の直下に位置付ける。レーザー加工装置1は、加工すべき分割予定ラインLを検出して、加工ノズル30と検出された分割予定ラインLとのY軸方向の位置合わせをする。そして、レーザー加工装置1は、チャックテーブル110をX軸方向に移動するとともに、発振手段11を作動して集光器20でレーザー光を板状ワークWの表面Waに集光する。このようにして、レーザー加工装置1は、板状ワークWの分割予定ラインLに沿ってアブレーション加工を行う。
アブレーション加工時、集光レンズ21に入射したレーザー光は、集光器20の第一通過路23と、加工ノズル30の第二通過路31と、レーザー光通過口32及び開口342とを通過して、板状ワークWの表面Waに集光される。レーザー光が表面Waに集光されると、板状ワークWが溶融してデブリXが発生する。
こうして1枚の板状ワークWのアブレーション加工が終了すると、レーザー加工装置1は、最初に吸着チャック112で板状ワークWを吸着した位置にチャックテーブル110を戻す。そして、レーザー加工装置1は、吸着チャック112による板状ワークWの吸着を解除するとともに、クランプ113によるフレームFの固定を解除する。そして、レーザー加工装置1は、第一の搬送手段130で板状ワークWを位置合わせ手段122に搬送する。そして、レーザー加工装置1は、位置合わせ手段122に搬送された板状ワークWを、カセット120aに収納する。このようにして、レーザー加工装置1は、加工するすべての板状ワークWに対して、上記のような加工動作を繰り返す。
つづいて、図2を用いて、アブレーション加工時の、レーザー加工装置1の加工ノズル30の動作及び作用について説明する。
レーザー加工装置1は、アブレーション加工時、加工用エア供給部24を常時作動させ、加工用エア供給部24からエアを噴出した状態としている。これにより、発生したデブリXが集光器20の第一通過路23や加工ノズル30の第二通過路31を上昇して、集光レンズ保護ウィンドウ22に付着することが抑制される。エアの噴出量は、例えば、10リットル/分である。
レーザー加工装置1は、アブレーション加工時、駆動部43でシャッタ41をX軸方向に移動させて、デブリ捕獲チャンバ34の開口342に対して後退させた状態とし、開口342を開放する開放位置に位置付ける。デブリ付着防止シート44は、シャッタ本体42に追従してデブリ捕獲チャンバ34の開口342に対して後退し、先端部44aがデブリ捕獲チャンバ34の開口342に位置付けられている。これにより、発生したデブリXは、その一部が開口342からデブリ捕獲チャンバ34に進入しデブリ捕獲チャンバ34で捕獲される。発生したデブリXは、残りの一部が開口342に面したデブリ付着防止シート44の先端部44aの表面に付着する。また、レーザー光が表面Waに集光されると、保護膜Pが溶融することがある。この場合でも、溶融した保護膜Pの一部が開口342からデブリ捕獲チャンバ34に進入してデブリ捕獲チャンバ34で捕獲されたり、溶融した保護膜Pの残りの一部が開口342に面したデブリ付着防止シート44の先端部44aの表面に付着したりする。デブリ捕獲チャンバ34で捕獲されたり、デブリ付着防止シート44の先端部44aの表面に付着した溶融した保護膜Pは、以下の説明におけるデブリXと同様に、デブリXとともに洗浄されたり、加工ノズル30の外部に排出されたりする。
レーザー加工装置1は、アブレーション加工時、吸引手段33を常時作動させた状態としている。これにより、デブリ捕獲チャンバ34で捕獲されたデブリXは、デブリ捕獲チャンバ34に留まらず、吸引口35及び吸引路352を介して加工ノズル30の外部に排出される。
レーザー加工装置1は、アブレーション加工時、洗浄エア供給手段46を常時作動させ、レーザー光通過口32を横断するように洗浄エアを噴出した状態としている。これにより、発生したデブリXは、レーザー光の光路を塞ぐことが抑制される。
つづいて、図5を用いて、アブレーション加工終了時の、レーザー加工装置1の加工ノズル30の動作及び作用について説明する。
レーザー加工装置1は、アブレーション加工が終了すると、洗浄エア供給手段46からの洗浄エアの噴出を停止する。そして、レーザー加工装置1は、加工用エア供給部24からのエアの噴出量を例えば25リットル/分に切り替える。
次に、レーザー加工装置1は、レーザー光が出射されていないことを確認して、駆動部43でシャッタ41をX軸方向に移動させ、シャッタ41で開口342を塞ぐ閉位置に位置付けて、デブリ捕獲チャンバ34を密閉する。デブリ付着防止シート44は、シャッタ本体42に追従してデブリ捕獲チャンバ34の開口342に対して進出し、先端部44aが開口342を塞ぐように位置付けられる。これにより、デブリ付着防止シート44の先端部44aの表面に付着したデブリXがデブリ捕獲チャンバ34の開口342内に移動する。このようにして、シャッタ41で開口342が塞がれているため、洗浄中に、洗浄水がデブリ捕獲チャンバ34から漏れ出て、レーザー加工装置1内に飛散することが抑制される。
次に、レーザー加工装置1は、洗浄エア供給手段46からの洗浄エアの噴出を再開する。そして、レーザー加工装置1は、洗浄水供給手段45の洗浄水噴出口451から洗浄水を噴出し、デブリ捕獲チャンバ34の内部及びデブリ付着防止シート44の先端部44aの表面を洗浄する。これにより、デブリ捕獲チャンバ34が洗浄されるとともに、デブリ付着防止シート44の先端部44aの表面に付着したデブリXが洗浄される。なお、洗浄エア供給手段46からの洗浄エアの噴出は、行わなくてもよい。このような洗浄は、例えば、板状ワークWを所定枚数アブレーション加工した後に、例えば60秒程度行う。
デブリ捕獲チャンバ34とデブリ付着防止シート44との洗浄時は、吸引手段33で洗浄に使用した洗浄水を吸引口35から吸引し外部に排出する。さらに、デブリ捕獲チャンバ34の内部を洗浄した後、洗浄水供給手段45からの洗浄水の噴出を停止すると、洗浄エア供給手段46から噴出されるエア及び吸引手段33からの吸引で、デブリ捕獲チャンバ34内やデブリ付着防止シート44の先端部44aの表面に付着していた洗浄水がデブリXとともに除去される。このようにして、上壁341、側壁344、下壁343等や、デブリ付着防止シート44の先端部44aの表面に洗浄水及びデブリXが付着したままとなることが抑制される。
次に、レーザー加工装置1は、駆動部43がシャッタ41をX軸方向に移動させて開口342を開放する開放位置に位置付ける。そして、レーザー加工装置1は、デブリ捕獲チャンバ34が開放された状態で、洗浄エア供給手段46の洗浄エア噴出口461からエアを噴出してデブリ捕獲チャンバ34及びデブリ付着防止シート44の先端部44aを乾燥する。
その後、レーザー加工装置1は、加工用エア供給部24からのエアの噴出量を例えば10リットル/分に戻して、デブリ捕獲チャンバ34及びデブリ付着防止シート44の先端部44aの洗浄及び乾燥を終了する。このようにして、レーザー加工装置1は、アブレーション加工ができる状態に復帰する。
以上のように、本実施形態に係るレーザー加工装置1によれば、デブリ付着防止シート44がシャッタ本体42の水平部42aに無端で巻回されている。シャッタ41が開放位置に位置付けられると、デブリ付着防止シート44の先端部44aは、デブリ捕獲チャンバ34の開口342に位置付けられる。シャッタ41が開放位置に位置付けられたとき、シャッタ本体42は、デブリ捕獲チャンバ34の開口342に面していない状態とすることができる。このため、レーザー加工装置1は、レーザー光の照射で生じたデブリXを、デブリ付着防止シート44の先端部44aの表面に付着させることができる。言い換えると、レーザー加工装置1は、シャッタ本体42にデブリXが付着することを抑制することができる。
レーザー加工装置1は、デブリ付着防止シート44の一部が、シート固定部441を介して、デブリ捕獲チャンバ34の下壁343の下面343aに固定されている。このため、レーザー加工装置1は、シャッタ41を開閉しても、デブリ付着防止シート44がデブリ捕獲チャンバ34に対して摺動しない。これにより、レーザー加工装置1は、シャッタ41を開閉しても、デブリXが付着したデブリ付着防止シート44がデブリ捕獲チャンバ34と接触しながら摺動することがないので、デブリ付着防止シート44に付着したデブリXがデブリ捕獲チャンバ34に擦り付けられ付着することを抑制できる。
レーザー加工装置1は、シャッタ41がデブリ捕獲チャンバ34の開口342を塞ぎ、吸引口35から吸引を行い、デブリ捕獲チャンバ34内に洗浄水を供給するとともにエアを供給し、供給した洗浄水とエアとを吸引口35から吸引してデブリ捕獲チャンバ34内を洗浄することができる。しかも、シャッタ本体42が閉位置に位置付けられると、デブリ付着防止シート44の先端部44aが開口342を塞ぐ位置に位置付けられる。言い換えると、レーザー加工装置1は、シャッタ本体42が閉位置に位置付けることで、先端部44aの表面に付着したデブリXをデブリ捕獲チャンバ34の開口342内に移動させることができる。このため、レーザー加工装置1は、シャッタ41がデブリ捕獲チャンバ34の開口342を塞いで、デブリ捕獲チャンバ34内を洗浄する際に、デブリXの付着したデブリ付着防止シート44の先端部44aをともに洗浄することができる。
レーザー加工装置1は、吸引手段33でデブリXを十分に吸引することで、捕獲したデブリXがデブリ捕獲チャンバ34内またはデブリ付着防止シート44の先端部44aに残存するのを防ぐことができる。レーザー加工装置1は、吸引口35、吸引路352にデブリXが付着していたとしても、吸引される洗浄水でそのデブリXも洗浄し除去することができる。これにより、レーザー加工装置1は、吸引手段33の吸引能力の低下を防ぐことができる。レーザー加工装置1は、アブレーション加工時にデブリXが光路を塞ぐのを防ぐことができる。
レーザー加工装置1は、制御手段200で、デブリ捕獲チャンバ34及びデブリ付着防止シート44の先端部44aを自動で洗浄することができる。このため、レーザー加工装置1は、メンテナンスに要する工数を削減することができる。
さらに、レーザー加工装置1は、シャッタ41の水平部42aとデブリ付着防止シート44とが撥水性を有する材料で構成されていれば、シャッタ41の水平部42aとデブリ付着防止シート44とを確実かつ速く乾燥させることができる。レーザー加工装置1は、シャッタ41の水平部42aとデブリ付着防止シート44とを確実に乾燥させることで、後にシャッタ41を開放したり、シャッタ41を移動したりしたときに水滴が垂れるのを防止することができる。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。すなわち、本発明の骨子を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。例えば、シャッタ41のシャッタ本体42の形状は、上記に限定されるものではない。シャッタ本体42及び駆動部43の構成は、デブリ捕獲チャンバ34の開口342に対して開放位置と閉位置とに位置付けられる構成であればよい。