JP6627914B2 - 蛍光部材、光学部品、及び発光装置 - Google Patents
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Description
図1に本実施形態に係る発光装置1000の概略図を示す。図2に光学部品100の上面図を示し、図3に図2のIII−III線における断面図を示す。また、図4に図3の点線枠内の拡大図を示し、図5に図3のV−V線における断面図の一部を拡大した図を示す。
図2及び図3に示すように、光学部品100は、基部50と、基部50の上面に接合された蛍光部材10と、を含む。蛍光部材10の下面には反射膜20が設けられている。そして、反射膜20の下面には拡散防止層30が設けられており、拡散防止層30の下面と基部50の上面とが接合部材40により接合されている。
図3に示すように蛍光部材10は、光取出し面となる上面と、上面と反対側に位置する下面と、上面と下面とをつなぐ側面と、を有する。蛍光部材10は、複数の蛍光体粒子11と、無機バインダー12と、複数の空隙13と、を含む。そして、図5に示すように、蛍光部材10の上面と平行であり、且つ、蛍光体粒子11及び空隙13の双方を横切る一断面(以下「横断面X」という。)において、複数の空隙13が蛍光体粒子11の近傍に偏在している。これにより、蛍光部材10において光の伝搬を抑制して輝度を高くすることができるため、空隙がない場合に比較して、コントラスト比の高い蛍光部材10とすることができる。コントラスト比は、例えば、蛍光部材10の上面における発光強度分布をみて、最大輝度と、そこから1mm離れた位置における輝度と、の比として認識できる。上述の「偏在」とは、例えば、走査型電子顕微鏡(SEM)により蛍光体粒子11が10個明確に確認できるスケールで撮影した写真を観察して、少なくとも1つの蛍光体粒子11において、蛍光体粒子11の表面と、そこから離間距離が0.1μmである線とで挟まれた領域における空隙13の密度が、それよりも外側の領域における空隙13の密度よりも高いことを指す。また、「蛍光部材10の上面と平行」には、蛍光部材10の上面に完全に平行なものはもちろんのこと、±10度傾いているものも含まれることとする。また、蛍光部材10の上面が微視的に見て粗面である場合は、横断面Xは、巨視的に見たときの蛍光部材10の平坦な上面と平行な一断面とする。
蛍光体粒子11としては、例えば、YAG(Yttrium Aluminum Garnet)系蛍光体、ユウロピウム及び/又はクロムで賦活された窒素含有アルミノ珪酸カルシウム(CaO−Al2O3−SiO2)蛍光体、ユウロピウムで賦活されたシリケート((Sr,Ba)2SiO4)蛍光体、αサイアロン蛍光体、βサイアロン蛍光体を用いることができる。中でも特に、YAG系蛍光体を用いることが好ましい。YAG系蛍光体は、比較的耐熱性の高い材料であるため、励起光による劣化を低減できるためである。ここで、YAG系蛍光体には、例えばYの少なくとも一部をTbに置換したものや、Yの少なくとも一部をLuに置換したものも含まれる。また、YAG系蛍光体は、組成中にGdやGa等が含まれるものであってもよい。
無機バインダー12は、蛍光体粒子11を結着するものである。無機バインダー12は、蛍光部材10の熱膨張係数に近い熱膨張係数である材料からなることが好ましい。無機バインダー12としては、酸化アルミニウム、酸化イットリウム等を用いることができる。
複数の空隙13は蛍光体粒子11の近傍に偏在して設けられる。空隙13は、真空、大気等により構成される。
蛍光部材10の下面には、反射膜20が設けられている。これにより、蛍光部材10から下面に向かう光を上方に向けて反射することができる。
反射膜20が金属膜を含む場合は、反射膜20の下面に拡散防止層30が設けられることが好ましい。これにより、接合部材40が金属膜に拡散することを低減することができる、拡散防止層30としては、例えば、Ti、Pt、Au、Pd、及びTaの少なくも一種を含むものを用いることができる。
接合部材40は、蛍光部材10と基部50とを固定するものである。接合部材40としては、例えば、AuSn、Ag、Al、Au、などを主成分とする部材又は散乱材が入った樹脂を用いることができる。なかでも接合強度の高さから、AuSn等の共晶合金を用いることが好ましい。
基部50は、蛍光部材10よりも熱伝導率が高い材料からなり、蛍光部材10の下面と基部50の上面とが接続されている。これにより、蛍光部材10からの熱を基部50に発散しやすくなるため、蛍光体粒子11の劣化を低減することができる。反射膜20と基部50とが直接接合されている場合は、接合部材40を介することなく蛍光部材10と基部50とは接合される。
蛍光部材10の上面には保護膜60を設けてもよい。保護膜60としては、例えば、酸化ケイ素、酸化ニオブを用いる。
光学部品に含まれる蛍光部材10は、例えば、以下の方法により作製することができる。
光源200としては、例えば、発光ダイオード素子や半導体レーザ素子を含む。特に半導体レーザ素子を含むことが好ましい。半導体レーザ素子は指向性に富む光であるため、蛍光部材10を高輝度にできる効果が顕著となるためである。半導体レーザ素子は発光ダイオード素子に比べて出力が高く蛍光部材10が発熱しやすいため、図1に示すような反射型の光学部品100の使用に適している。光源200は複数の半導体レーザ素子を含んでいてもよい。また、発光装置1000は複数の光源200を含んでいてもよい。
ミラー300は励起光を蛍光部材10に向けて反射するものである。ミラー300としては例えば、MEMS(Micro Electro-Mechanical Systems)を用いることができる。これにより、光を走査しながら蛍光部材10に励起光を照射することができる。
蛍光部材10からの光はレンズ400を通って外部に出射される。レンズ400としては、石英ガラスを用いることができる。蛍光部材10からの光が広がりすぎるとレンズ400に入射する光が減るが、蛍光部材10によれば輝度を高くすることができるため、蛍光部材10からの光をレンズ400に入射させやすい。
図10及び11に示すように、実施形態2では、実施形態1とは、蛍光部材10の下面に反射膜20が設けられておらず、基部50の上面に反射膜20が設けられている点が異なる。また、蛍光部材10の下面が少なくとも1つの凹部を有し、蛍光部材10と基部50とを透明接合部材40aで接続している点が異なる。それ以外については、実施形態1と同様である。
以下の製造方法により光学部品を作製した。まず、粒径が5μmのYAG蛍光体からなる蛍光体粒子11と、粒径が0.5μmのAl2O3からなるセラミックス粒子と、を50質量%ずつ準備して混合した。次に、混合したものを、1310℃で10分、SPS法により加熱してセラミックス粒子を焼結した。得られた蛍光部材10の焼結密度は、93.7%であった。次に得られた蛍光部材10を市販のワイヤーソーでスライスした。そして、蛍光部材10の上面側から厚みが100μmになるまで研磨及び研削を行った。
比較例は、1450℃で15分焼結した以外は実施例と実質的に同様である。得られた蛍光部材の焼結密度は99.5%であった。
11…蛍光体粒子
12…無機バインダー
13…空隙
20…反射膜
30…拡散防止層
31…第1層
32…第2層
33…第3層
40…接合部材
40a…透明接合部材
50…基部
60…保護膜
100…光学部品
200…光源
300…ミラー
400…レンズ
1000…発光装置
Claims (14)
- 複数の蛍光体粒子と、無機バインダーとを含み、光取出し面となる上面を有する蛍光部材であって、
前記蛍光部材は複数の空隙を含み、
前記上面と平行であり、且つ、前記蛍光体粒子及び前記空隙の双方を横切る一断面において、前記複数の空隙は、前記複数の蛍光体粒子のうちの少なくとも一つの蛍光体粒子に沿うように設けられて該蛍光体粒子の近傍に偏在し、
前記複数の空隙のうちの一部の空隙は、前記蛍光体粒子に直接接していることを特徴とする蛍光部材。 - 前記無機バインダーは焼結体である請求項1に記載の蛍光部材。
- 前記空隙の屈折率は、前記無機バインダーの屈折率よりも低く、
前記無機バインダーの屈折率は、前記蛍光体粒子の屈折率よりも低いことを特徴とする請求項1又は2に記載の蛍光部材。 - 前記蛍光部材における前記蛍光体粒子は40質量%以上70質量%以下の範囲にあり、
前記蛍光部材において、前記蛍光体粒子を励起する励起光の入射面と前記光取出し面となる上面とは同じ面であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の蛍光部材。 - 前記蛍光体粒子の粒径は、1μm以上20μm以下の範囲にあることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の蛍光部材。
- 前記蛍光部材の焼結密度は、90%以上98%以下の範囲にあることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の蛍光部材。
- 前記複数の空隙は、前記蛍光体粒子の全周の1/3以上にわたって設けられていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の蛍光部材。
- 請求項1〜請求項7のいずれか1項に記載の蛍光部材であって、前記上面と反対側に位置する下面を有する蛍光部材と、
前記蛍光部材の下面と接続され、前記蛍光部材よりも熱伝導率が高い基部とを備えることを特徴とする光学部品。 - 前記基部は、金属及び拡散反射性のセラミックスの少なくとも一方を含むことを特徴とする請求項8に記載の光学部品。
- 前記基部は、反射性を備えた上面を有し、
前記蛍光部材の下面と前記基部の上面とは透明接合部材で接続されていることを特徴とする請求項8又は9に記載の光学部品。 - 前記基部の上面は、反射膜が成膜されていることを特徴とする請求項10に記載の光学部品。
- 前記蛍光部材の下面は、少なくとも1つの凹部を有し、
前記少なくとも1つの凹部が前記透明接合部材で充填されており、前記蛍光部材の下面と前記基部の上面とが前記透明接合部材で接続されていることを特徴とする請求項10又は11に記載の光学部品。 - 請求項1〜請求項7のいずれか1項に記載の蛍光部材、又は、請求項7〜請求項11のいずれか1項に記載の光学部品と、
前記蛍光部材に対して可視領域の励起光を照射する半導体レーザ素子と、を備え、
前記半導体レーザ素子は、前記励起光が前記蛍光部材の上面に対して斜めから入射するように配置されている発光装置。 - 前記半導体レーザ素子からの前記励起光を、前記蛍光部材の上面に向けて反射するミラーをさらに備えることを特徴とする請求項13に記載の発光装置。
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