JP6628155B2 - リアクトル - Google Patents
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Description
コイルと、前記コイルの内外に配置される環状の磁性コアとを備えるリアクトルであって、
前記コイルは、互いに横並びに配置される2つの巻回部を有し、
前記磁性コアは、前記巻回部の内側に配置される2つの内側コア部と、前記巻回部の外側に配置されて前記両内側コア部の各端部同士を接続する2つの外側コア部とを有し、
前記巻回部の内周面と前記内側コア部との間に充填される内側樹脂部と、
前記巻回部の端面と前記外側コア部との間に介在される端面介在部材と、
前記端面介在部材に一体に形成され、前記両巻回部の互いに対向する内側面同士間の全域に亘って介在されるスペーサ片と、を備える。
最初に本発明の実施態様を列記して説明する。
コイルと、前記コイルの内外に配置される環状の磁性コアとを備えるリアクトルであって、
前記コイルは、互いに横並びに配置される2つの巻回部を有し、
前記磁性コアは、前記巻回部の内側に配置される2つの内側コア部と、前記巻回部の外側に配置されて前記両内側コア部の各端部同士を接続する2つの外側コア部とを有し、
前記巻回部の内周面と前記内側コア部との間に充填される内側樹脂部と、
前記巻回部の端面と前記外側コア部との間に介在される端面介在部材と、
前記端面介在部材に一体に形成され、前記両巻回部の互いに対向する内側面同士間の全域に亘って介在されるスペーサ片と、を備える。
本発明の実施形態に係るリアクトルの具体例を、以下に図面を参照しつつ説明する。図中の同一符号は同一名称物を示す。なお、本発明はこれらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
<リアクトルの構成>
図1〜図6を参照して、実施形態1に係るリアクトル1を説明する。実施形態1のリアクトル1は、図1〜図3に示すように、2つの巻回部2cを有するコイル2と、巻回部2cの内外に配置される磁性コア3と、端面介在部材52を含む絶縁介在部材5との組合体10を備える。両巻回部2cは、互いに横並びに配置されている。磁性コア3は、巻回部2cの内側に配置される2つの内側コア部31と、巻回部2cの外側に配置されて両内側コア部31の各端部同士を接続する2つの外側コア部32とを有する。また、リアクトル1は、図4、図5に示すように、巻回部2cの内周面と内側コア部31との間に充填される内側樹脂部41(モールド樹脂部4)を備える。リアクトル1の特徴の1つは、両巻回部2cの互いに対向する内側面同士間に介在されるスペーサ片55を備える点にある。
コイル2は、図1〜図3に示すように、2本の巻線2wをそれぞれ螺旋状に巻回してなる2つの巻回部2cを有し、両巻回部2cを形成するそれぞれの巻線2wの一方の端部同士が接合部20を介して接続されている。両巻回部2cは、互いの軸方向が平行するように横並び(並列)に配置されている。接合部20は、各巻回部2cから引き出された巻線2wの一方の端部同士を溶接や半田付け、ロウ付けなどの接合方法によって接合することで形成されている。巻線2wの他方の端部はそれぞれ、各巻回部2cから適宜な方向(この例では上方)に引き出され、端子金具(図示せず)が適宜取り付けられて、電源などの外部装置(図示せず)に電気的に接続される。コイル2は、公知のものを利用でき、例えば、両巻回部2cが1本の連続する巻線で形成されたものでもよい。
両巻回部2cは、同じ仕様の巻線2wからなり、形状・大きさ・巻回方向・ターン数が同じであり、巻回部2cを形成する隣り合うターン同士が密着している。巻線2wは、例えば、導体(銅など)と、導体の外周に絶縁被覆(ポリアミドイミドなど)とを有する被覆線(いわゆるエナメル線)である。この例では、巻回部2cが被覆平角線の巻線2wをエッジワイズ巻きした四角筒状(具体的には、矩形筒状)のエッジワイズコイルであり、軸方向から見た巻回部2cの端面形状は角部が丸められた矩形状である(図4も参照)。巻回部2cの外周面は、図4に示すように、4つの平面(上面、下面及び2つの側面)と4つの角部とを有し、2つの側面のうち、両巻回部2cの互いに対向する側面を内側面、その反対側に位置する側面を外側面とする。巻回部2cは、その端面形状の一対の短辺側が上面及び下面になり、一対の長辺側が内側面及び外側面になるように配置されている。巻回部2cの形状は、特に限定されるものではなく、例えば、長円筒状(レーストラック形状)などであってもよい。
内側コア部31の形状は、巻回部2cの内周面に対応した形状である。この例では、内側コア部31が四角柱状(矩形柱状)に形成されており、軸方向から見た内側コア部31の端面形状は角部が面取りされた矩形状である(図4も参照)。内側コア部31の外周面は、図4に示すように、4つの平面(上面、下面及び2つの側面)と4つの角部とを有する。また、この例では、図2、図3及び図5に示すように、内側コア部31が複数の内コア片31mを有し、内コア片31mが長さ方向に連結されて構成されている。
外側コア部32は、1つのコア片で構成されている。外側コア部32は、内コア片31mと同様に、軟磁性材料を含有する材料で形成されており、上述した圧粉成形体や複合材料などが利用できる。この例では、外側コア部32が圧粉成形体で形成されている。
絶縁介在部材5は、コイル2(巻回部2c)と磁性コア3(内側コア部31及び外側コア部32)との間に介在され、コイル2と磁性コア3との間の電気的絶縁を確保する部材であり、内側介在部材51と端面介在部材52とを有する。絶縁介在部材5(内側介在部材51及び端面介在部材52)は、電気絶縁性を有する樹脂で形成され、例えば、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂、シリコーン樹脂、PPS樹脂、PTFE樹脂、LCP、PA樹脂、PI樹脂、PBT樹脂、ABS樹脂などの樹脂で形成することが挙げられる。
内側介在部材51は、図3〜図5に示すように、巻回部2cの内周面と内側コア部31の外周面との間に介在され、巻回部2cと内側コア部31との間の電気的絶縁を確保する。この例では、図3、図5に示すように、内側介在部材51は、内コア片31m間に介在される矩形状の板部510と、板部510の角部に形成され、隣接する両内コア片31mの角部に沿って長さ方向に延在する突片511とを有する。更に、この例では、板部510の外縁部に、隣接する両内コア片31mの端面の周縁部を囲む枠部512が形成されている。板部510は、内コア片31m間の間隔を保持してギャップとして機能する。突片511は、内コア片31mの角部を保持すると共に、巻回部2cの内周面と内コア片31mの外周面との間に介在して、巻回部2c内に内コア片31m(内側コア部31)を位置決めする。図4に示すように、突片511により巻回部2cの内周面と内側コア部31の外周面との間に隙間が形成され、内側コア部31の4面(上面、下面及び両側面)にそれぞれ隙間が確保される。各隙間は、後述する内側樹脂部41(図4、図5参照)を形成する樹脂の流路になり、各隙間に樹脂が充填されることで、内側樹脂部41が形成される。また、図3に示すように、隣り合う内側介在部材51の突片511同士が突き合わされて連結される。
端面介在部材52は、図3、図5に示すように、巻回部2cの端面と外側コア部32の内端面32eとの間に介在され、巻回部2cと外側コア部32との間の電気的絶縁を確保する。端面介在部材52は、巻回部2cの両端にそれぞれ配置され、図3に示すように、内側コア部31が挿入される2つの貫通孔520が形成された矩形状の枠状体である。この例では、図6に示すように、端面介在部材52を外側コア部32側(正面側)から見たとき、内側コア部31(内コア片31m)の端面の角部に当接するように、貫通孔520の内方に突出する突起523が形成されている。突起523が内側コア部31の端面の角部と外側コア部32の内端面32eとの間に介在して、図5に示すように、内側コア部31の端面と外側コア部32の内端面32eとの間に隙間が形成される。また、図6に示すように、各貫通孔520が十字状に形成されており、組合体10の状態において、貫通孔520には、巻回部2cの内周面と内側コア部31の外周面との各隙間に連通する樹脂充填孔524が形成される。この樹脂充填孔524を介して、巻回部2cと内側コア部31との各隙間に樹脂を充填することが可能である。
端面介在部材52には、図1〜図5に示すように、巻回部2cの間に介在されるスペーサ片55が一体に形成されている。スペーサ片55は、図3〜図5に示すように、端面介在部材52の内側コア部31側(裏面側)から突出して、両巻回部2cの互いに対向する内側面同士間の全域に亘って介在されるように設けられる。スペーサ片55は、両巻回部2cの内側面の全面に亘って対向する大きさを有し、巻回部2cの間に内側面の全面(全長及び全高)に亘って接触するように形成されている。この例では、図4、図5に示すように、スペーサ片55が内側面の長さ方向に沿って全長に亘って形成されると共に内側面の高さ方向に沿って全高に亘って形成されており、スペーサ片55の長さが内側面の長さと同等でかつ、スペーサ片55の高さが内側面の高さと同等である。スペーサ片55の厚さは、巻回部2c間の間隔と同等であり、例えば1mm以上5mm以下であることが挙げられる。
内側樹脂部41は、図4、図5に示すように、巻回部2cの内周面と内側コア部31の外周面との間に樹脂が充填されることで形成されており、巻回部2cの内周面及び内側コア部31の外周面に密着している。この内側樹脂部41は、射出成形により樹脂を充填することによって形成されている。
リアクトル1の製造方法の一例を説明する。リアクトルの製造方法は、大別すると、組合体組立工程と、樹脂充填工程とを備える。
組合体組立工程では、コイル2と磁性コア3と絶縁介在部材5との組合体10を組み立てる(図3参照)。
この例では、内コア片31m間に内側介在部材51を配置して内側コア部31を作製して、コイル2の両巻回部2cに内側コア部31をそれぞれ挿入する。その後、巻回部2cの両端に端面介在部材52をそれぞれ配置して、内側コア部31を両端から挟むように外側コア部32をそれぞれ配置する。これにより、内側コア部31と外側コア部32とで環状の磁性コア3(図2参照)を構成する。以上のようにして、コイル2と磁性コア3と絶縁介在部材5とを備える組合体10を組み立てる。
樹脂充填工程では、巻回部2cの内周面と内側コア部31との間に樹脂を充填して内側樹脂部41を形成する(図4、図5参照)。
この例では、組合体10を図示しない成形型にセットして、成形型に端面介在部材52を固定する。この成形型は、組合体10をセットしたとき、コイル2の両巻回部2cの外側面が成形型の内面に接触するように形成されている。そして、組合体10の外側コア部32側から樹脂を射出し、端面介在部材52の樹脂充填孔524を介して、巻回部2cと内側コア部31との隙間に樹脂を充填する。このとき、内側コア部31の端面と外側コア部32の内端面32eとの隙間にも樹脂が充填される。その後、充填した樹脂を固化させることで、内側樹脂部41を形成する。また、この例では、内側樹脂部41の形成と同時に、外側コア部32も樹脂で覆うように外側樹脂部42を形成して、内側樹脂部41と外側樹脂部42とを一体成形する。これにより、内側樹脂部41と外側樹脂部42とでモールド樹脂部4を構成し、内側コア部31及び外側コア部32を一体化すると共に、コイル2、磁性コア3及び絶縁介在部材5を一体化する。
実施形態1のリアクトル1は、次の作用効果を奏する。
巻回部2cの間に介在されるスペーサ片55を備えることで、巻回部2cの内周面と内側コア部31との間に樹脂を充填して内側樹脂部41を形成する際に、樹脂の圧力によって巻回部2cの内側面が外方に変形することを抑制できる。よって、両巻回部2cの内側面同士が接触することを回避できる。特に、巻回部2cの端面形状の長辺側が内側面になるようにコイル2が配置されている場合に、スペーサ片55で巻回部2cの内側面の変形を抑制できるので効果が大きい。
実施形態1のリアクトル1は、例えば、ハイブリッド自動車、プラグインハイブリッド自動車、電気自動車、燃料電池自動車などの車両に搭載される車載用コンバータ(代表的にはDC−DCコンバータ)や、空調機のコンバータなど種々のコンバータ、並びに電力変換装置の構成部品に好適に利用可能である。
上述した実施形態1のリアクトル1では、図4に示すように、スペーサ片55の高さが巻回部2cの内側面の高さと同等である形態を説明した。これに限らず、例えば、図7に示すように、スペーサ片55の高さが巻回部2cの内側面の高さよりも大きくてもよく、スペーサ片55の上端部及び下端部が内側面よりも突出している形態としてもよい。図7では、スペーサ片55の高さが巻回部2cの高さ(上面から下面までの距離)と同等であり、スペーサ片55の上端部及び下端部が両巻回部2cの互いに対向する内側に位置する上下の角部の間の空間に突出している。図7の変形例に示すスペーサ片55のように、スペーサ片55の上端部及び下端部が内側面よりも上下方向に突出している場合、巻回部2c間の沿面距離を長くして、巻回部2c間の電気的絶縁を高めることができる。スペーサ片55の上端部及び下端部の突出長さは、コイル2の印加電圧や使用環境などに応じて必要な沿面距離を確保できるように適宜設定すればよい。
10 組合体
2 コイル
2w 巻線
2c 巻回部
20 接合部
3 磁性コア
31 内側コア部
31m 内コア片
32 外側コア部
32e 内端面
4 モールド樹脂部
41 内側樹脂部
42 外側樹脂部
5 絶縁介在部材
51 内側介在部材
510 板部
511 突片
512 枠部
52 端面介在部材
520 貫通孔
521 突片
523 突起
524 樹脂充填孔
525 嵌合部
55 スペーサ片
Claims (3)
- コイルと、前記コイルの内外に配置される環状の磁性コアとを備えるリアクトルであって、
前記コイルは、互いに横並びに配置される2つの巻回部を有し、
前記磁性コアは、前記巻回部の内側に配置される2つの内側コア部と、前記巻回部の外側に配置されて前記両内側コア部の各端部同士を接続する2つの外側コア部とを有し、
前記巻回部の内周面と前記内側コア部との間に充填される内側樹脂部と、
前記巻回部の端面と前記外側コア部との間に介在される端面介在部材と、
前記端面介在部材に一体に形成され、前記両巻回部の互いに対向する内側面同士間の全域に亘って介在されるスペーサ片と、を備えるリアクトル。 - 前記スペーサ片の上下方向の高さが前記巻回部の内側面の高さよりも大きく、
前記スペーサ片の上端部及び下端部が前記内側面よりも突出している請求項1に記載のリアクトル。 - 前記巻回部は、軸方向から見た端面形状が矩形状で、その端面形状の長辺側が前記内側面になるように配置されている請求項1又は請求項2に記載のリアクトル。
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