JP6629015B2 - Floating structure - Google Patents
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Description
本発明は、例えば洋上発電施設や洋上貯蔵施設等、浮力によって水上に支持される構造を備えた浮体構造物に関する。 The present invention relates to a floating structure having a structure supported on water by buoyancy, such as an offshore power generation facility or an offshore storage facility.
近年、洋上において風力発電や太陽光発電、各種資源の採掘や製造、貯蔵等を行うための施設として、浮遊型の浮体構造物が提案されている(例えば、下記特許文献1参照)。
2. Description of the Related Art In recent years, a floating type floating structure has been proposed as a facility for offshore wind power generation, solar power generation, mining, production, storage, and the like of various resources (for example, see
特許文献1に記載されている浮体構造物は洋上風力発電に用いられるもので、上部構造物としての風車を柱状のコラム部の上端部に接続してなる。コラム部は内部が空洞の浮力体として構成され、上部構造物を直立した状態で水上に浮遊可能に支持するようになっており、このような単数の縦長の浮力体を用いる型式の浮体構造物は「スパー型」に分類される。さらに、特許文献1記載の浮体構造物の場合、スパー型の構造を基礎とする一方、コラム部の喫水線近傍には外周に浮力体としてのアウターハルを配置したアッパーハルを備え、下端には錘としてのロワーハルを備えて、浮体構造物の復元力を向上させるようになっている。このように浮力体を水平方向に展開し、メタセンタ半径を大きくして復元力を確保する構造は「セミサブ(Semi-Submersible:半潜水)型」と呼ばれる浮体構造物の特徴であり、特許文献1に記載の如き浮体構造物は、「アドバンストスパー型」と呼ぶことができる。
The floating structure described in
その他、洋上風力発電用の浮体構造物には、「ポンツーン型」や「TLP(Tension Leg Platform:緊張係留型)」等、種々の型式がある。尚、セミサブ型の浮体構造物を記載した文献としては、例えば、下記特許文献2がある。
In addition, there are various types of floating structures for offshore wind power generation, such as “pontoon type” and “TLP (Tension Leg Platform: tension mooring type)”. As a document describing a semi-sub type floating structure, there is, for example,
ところで、上記特許文献1に記載の如き浮体構造物の場合、アッパーハルは喫水線近傍に配置され、その一部は静止状態で水没するように設計されている。しかし、水面に波が起こったり、風荷重等によって浮体構造物に傾きが生じると、アッパーハルを構成する水平ブレースやアウターハル、張出部等が浮き上がって底部が水面上に露出し、次いで水中に潜り込むスラミングが起こる場合がある。そして、水中への突入には衝撃が伴うため、この衝撃が原因で浮体構造物の寿命が短くなってしまうことが懸念される。また、スラミングによる衝撃圧を考慮して浮体構造物に十分な強度を持たせようとすれば、製造コストが嵩んでしまう。
By the way, in the case of the floating structure as described in
上記特許文献2に記載されているようなセミサブ型の浮体構造物の場合には、喫水線より上に位置し且つ水平方向に沿った底面を有する部材を水面からなるべく高い位置に設置し、水面から底面までの距離を十分に長く取ってスラミング自体を回避することが一般的である。しかしながら、このような方法では浮体構造物の重心が高くなる結果として動揺性能の低下を招くほか、動揺に対する構造強度を保つ強度設計が必要となり、やはり製造コストが嵩んでしまう。
In the case of a semi-sub type floating structure as described in
本発明は、斯かる実情に鑑み、簡単な構成でスラミングによる衝撃圧を低減し得る浮体構造物を提供しようとするものである。 The present invention has been made in view of the above circumstances, and has as its object to provide a floating structure capable of reducing the impact pressure due to slamming with a simple configuration.
本発明は、係留された状態で使用され、上部構造物を浮力によって水上に支持する浮体構造物であって、喫水線近傍に位置する部材の下面に、スラミングの発生時に水面に対して着水し得るよう、下に向かって窄まる断面形状を有する凸部を備えた浮体構造物にかかるものである。
The present invention is a floating structure that is used in a moored state and supports an upper structure on the water by buoyancy.When a slamming occurs , the lower surface of a member located near a waterline hits a water surface. The present invention relates to a floating structure having a convex portion having a cross-sectional shape narrowing downward.
本発明の浮体構造物において、前記凸部は、水平面に沿った一側面と、該一側面から下側に張り出す他の二側面を備えた三角柱状の形状を有することが好ましい。 In the floating structure of the present invention, it is preferable that the projection has a triangular prism shape having one side surface along a horizontal plane and two other side surfaces projecting downward from the one side surface.
本発明の浮体構造物において、前記他の二側面は、各々が水平面に対し20度以上の角度を有して配されることが好ましい。 In the floating structure of the present invention, it is preferable that each of the other two side surfaces is arranged at an angle of 20 degrees or more with respect to a horizontal plane.
本発明の浮体構造物は、上部構造物を上端部に接続して水上に支持するよう構成した柱状のコラム部と、該コラム部の喫水線近傍で径方向に張り出して浮力を生じるよう構成したアッパーハルとを備えることができ、前記凸部は、前記アッパーハルを構成する部材の下面に備えることができる。 A floating body structure according to the present invention comprises a columnar column portion configured to connect an upper structure to an upper end portion to support on water, and an upper configured to protrude radially near a waterline of the column portion to generate buoyancy. A hull may be provided, and the projection may be provided on a lower surface of a member constituting the upper hull.
本発明の浮体構造物は、鉛直方向に沿って伸びる複数の浮体同士を水平方向に連結してなるセミサブ型の浮体構造物とすることができる。 The floating structure of the present invention can be a semi-sub type floating structure in which a plurality of floating structures extending in the vertical direction are connected in the horizontal direction.
本発明の浮体構造物によれば、簡単な構成でスラミングによる衝撃圧を低減し得るという優れた効果を奏し得る。 ADVANTAGE OF THE INVENTION According to the floating body structure of this invention, the outstanding effect that the impact pressure by slamming can be reduced with a simple structure can be produced.
以下、本発明の実施の形態を添付図面を参照して説明する。 Hereinafter, embodiments of the present invention will be described with reference to the accompanying drawings.
図1、図2は本発明の第一実施例を示すもので、基本的な構造は上記特許文献1に記載されたアドバンストスパー型の浮体構造物と共通している。図1に示す如く、本第一実施例の浮体構造物1は、上部構造物2を柱状のコラム部3の上端部に接続して浮力により水上に支持するよう構成されている。コラム部3の喫水線近傍には、コラム部3から径方向に張り出すようにアッパーハル4を備え、コラム部3の下端部には、コラム部3から径方向に張り出すようにロワーハル5を備えて、浮体構造物1の復元力を向上させるようになっている。尚、ここでいう「喫水線近傍」とは、「使用時において水面が到達し得る範囲」を意味する。
FIGS. 1 and 2 show a first embodiment of the present invention. The basic structure is common to the advanced spar type floating structure described in
上部構造物2は、例えば風力発電用の風車であり、図1に示す如く、支柱21、ナセル22、ブレード23を備えて構成される。支柱21はコラム部3の上端に備えた連結部31を介してコラム部3上に立設され、ナセル22は内部に図示しない発電機を備えてブレード23の回転により電力を発生するようになっている。尚、上部構造物2はここに図示したような風力発電設備に限定されない。例えば太陽光発電設備であっても良いし、その他、上部構造物2としては、各種の観測設備や通信設備、照明設備や採掘設備等、水上に設置され得る各種の設備が想定される。
The
コラム部3は、アドバンストスパー型の浮体構造物1の中心軸をなす略円柱形状の浮力体であり、内部は空洞に形成されている。空洞の一部はバラストタンクとして利用するようにしても良い。また、内部には、必要に応じてポンプルーム(図示せず)や、各種の制御装置や電源装置等を備えた機械室(図示せず)等が備えられる。
The
アッパーハル4は、図1及び図2(A)、(C)に示す如く、コラム部3に接続するセンターハル41と、該センターハル41から水平方向に沿って放射状に伸びる水平ブレース42と、該水平ブレース42の先端に配したアウターハル43とを備えてなる。センターハル41は、水平ブレース42をコラム部3に連結してアッパーハル4全体をコラム部3に支持する部材である。水平ブレース42は、センターハル41とアウターハル43を連結する部材であり、喫水線下の没水部に配置されて浮力で自重を支持するよう構成されることが好ましい。また、内部を空洞にしてバラストタンクとして利用することもできる。
The
アウターハル43は直方体形状の浮力体であり、コラム部3を中心軸から離間した位置で周方向に取り囲み、メタセンタ半径を大きくして浮体構造物1の復元力を確保するようになっている。内部はバラストタンクとして利用される。尚、形状はここに示した直方体に限らず、球状や回転楕円体状、円柱状等、各種の形状を取り得る。隣り合うアウターハル43同士の間には一定の隙間が設定され、該隙間に波を通過させることで波荷重を低減させると共に、作業船等がセンターハル41の近傍にアクセスすることを容易にしている。
The
ロワーハル5は、図1に示す如きコラム部3の下端部に配置された略円盤形状あるいは多角形状の錘である。内部は、例えば放射状に複数の空間に分割されており、該各空間がバラストタンクを構成している。このように、コラム部3の下端部にロワーハル5という重量物を配置することで浮体構造物1の重心を下げて重心高さを低く保つと同時に、ロワーハル5のなす水平方向に沿った平面によって上下方向の移動に対する抗力を増大させ、上下揺れ(Heaving)や縦揺れ(Pitching)、横揺れ(Rolling)を低減させるようになっている。
The
また、ロワーハル5には、図1及び図2(B)に示す如きフィン51を備えていても良い。フィン51は鉛直方向に沿った平面を成してロワーハル5の上面に放射状に備えられ、コラム部3を中心とした浮体構造物1の回転に対する抗力を増大させ、船首揺れ(Yawing)を低減させるようになっている。
Further, the
浮体構造物1は、複数の係留索6を介して海底に係留され、所定の海域に滞留する。係留索6の下端は海底に固定され、上端は浮体構造物1の所定の位置に接続される。係留索6の浮体構造物1への連結位置は、図1に示す如く、例えばアウターハル43の外側面とすることができる。このように、係留索6をコラム部3から径方向になるべく離間した位置に連結すると、浮体構造物1がコラム部3を中心に回転しようとする船首揺れへの抗力を増大させる点で効果的である。
The floating
そして、本第一実施例では、図1及び図2(A)、(C)に示す如く、浮体構造物1の喫水線近傍に位置する部材の下面に凸部44を備え、スラミングへの対策としている。
In the first embodiment, as shown in FIGS. 1 and 2A and 2C, a
ここに示した例では、凸部44は、アッパーハル4の外周部をなすアウターハル43の下面に備えた三角柱状の部材として構成されている。凸部44をなす三角柱は、一側面がアウターハル43の下面に接するよう、水平面に沿って取り付けられ、他の二側面が前記一側面から下側に張り出すように配される。下側に張り出した前記二側面は、図2(C)に示す如く、浮体構造1の静止状態において、水平面に対してそれぞれ角度θ1,θ2をなしている。この角度θ1とθ2は、互いに等しい値であっても良いし、異なった値を取っても良いが、それぞれが20°以上90°以下となるよう設定されていることが好ましい(尚、角度θ1,θ2のうち一方を90°に設定する場合、他方は90°未満に設定することは言うまでもない)。ここに示した例では、角度θ1,θ2は各々約40°である。このようにして、凸部44は、下に向かって窄まる断面形状を有するよう、アウターハル43の下面に配置される。
In the example shown here, the
次に、上記した本第一実施例の作動を説明する。 Next, the operation of the first embodiment will be described.
図3は浮体構造物1の使用時に発生するスラミングの様子を示すものである。アドバンストスパー型の浮体構造物1が波や風による荷重を受けると、図3に実線と仮想線で示す如く、コラム部3内の重心を中心とした縦揺れや横揺れが発生する場合がある。このとき、喫水線近傍でコラム部3を取り囲むように配置されているアッパーハルで4は、例えば、ある時点においては一端側が持ち上がる一方で他端側が沈み込み、続く揺り返しにより、持ち上がっていた一端が沈み込んで他端が持ち上がる、といった運動が繰り返される。そして、揺れが大きくなると、一端側の部材が下面まで水面上に露出した後、続く揺り返しによって水面に叩きつけられるスラミングが発生する。この際、アッパーハル4の構成部材に対し、水から衝撃が加えられる。
FIG. 3 shows how slamming occurs when the floating
縦揺れや横揺れの場合、揺れの中心がコラム部3にあるため、揺れによるアッパーハル4の動きは、コラム部3から径方向に離間した位置ほど大きくなる。このため、スラミングの発生時には、アッパーハル4の構成部材のうちでも、コラム部3から離間した位置にある部材(この場合、アウターハル43)に対し、特に強い衝撃圧が加えられる。
In the case of pitching or rolling, since the center of the rocking is located in the
ここで、一般に、物体が水面に叩きつけられる場合、物体の下面と水面がなす角度(アタックアングル)が小さいほど、物体に対して水から加わる衝撃は大きくなる。図4は、物体が静止水面へ着水する際の衝撃の大きさを説明するWagnerのモデルを示している(非特許文献1参照)。Wagnerの理論によれば、水面に向かって速度Vで突入する楔形の物体Bに対して水から加えられる衝撃圧の最大値(最大衝撃圧)pmaxは、以下の式
[数1]
pmax=(1+π2/4tan2β)×ρV2/2
で与えられる。βは物体Bの下面が水面に対してなす角度、すなわちアタックアングルであり、ρは水の密度を表す。この関係式によれば、最大衝撃圧pmaxは物体Bの水面に対する突入速度Vの2乗、及び水の密度ρに比例し、その係数はアタックアングルβが大きいほど大きくなる。以下、この係数を衝撃圧係数Kと称する。すなわち、
[数2]
K=pmax×2/ρV2=1+π2/4tan2β
である。
Here, in general, when an object is hit against the water surface, the smaller the angle (attack angle) between the lower surface of the object and the water surface, the greater the impact applied to the object from water. FIG. 4 shows a Wagner model for explaining the magnitude of impact when an object lands on a still water surface (see Non-Patent Document 1). According to Wagner's theory, the maximum value (maximum impact pressure) p max of the impact pressure applied from the water to the wedge-shaped object B entering at a velocity V toward the water surface is represented by the following equation [Equation 1].
p max = (1 + π 2 /
Given by β is the angle formed by the lower surface of the object B with respect to the water surface, that is, the attack angle, and ρ represents the density of water. According to this relational expression, the maximum impact pressure p max is proportional to the square of the entry speed V of the object B with respect to the water surface and the density ρ of water, and the coefficient increases as the attack angle β increases. Hereinafter, this coefficient is referred to as an impact pressure coefficient K. That is,
[Equation 2]
K = p max × 2 / ρV 2 = 1 +
It is.
図5はアタックアングルβと衝撃圧係数Kの関係を示すグラフで、一点鎖線が上記Wagnerの理論式を表している(非特許文献2参照)。これに対し、実線はChuangの研究により実験的に示されたアタックアングルβと衝撃圧係数Kの関係を表している(非特許文献3参照)。Wagnerの理論式では、アタックアングルβがゼロに近づけば衝撃圧係数Kないし最大衝撃圧pmaxは無限に大きくなるが、実際には物体Bと水面の間に挟まれた空気によりエアクッション効果が生じて衝撃が緩和されるため無限大とはならない。ただし、アタックアングルβがおよそ10°以上の範囲では、Wagnerの理論式はChuangの実験値とよく一致する。いずれにしても、基本的にはアタックアングルβが大きいほど衝撃圧係数Kないし最大衝撃圧pmaxは小さくなると言え、特に、アタックアングルβがおよそ20°以上あれば、最大衝撃圧pmaxは著しく緩和されることが図5のグラフから確認できる。具体的には、アタックアングルβがゼロに近い場合、Chuangの実験式によれば衝撃圧係数Kは200〜300程度であるが、アタックアングルβが20°の場合、衝撃圧係数Kは20〜30程度と、約10分の1にまで低減される。 FIG. 5 is a graph showing the relationship between the attack angle β and the impact pressure coefficient K, and the dashed line represents the above-mentioned Wagner's theoretical formula (see Non-Patent Document 2). On the other hand, the solid line represents the relationship between the attack angle β and the impact pressure coefficient K experimentally shown by Chuang's research (see Non-Patent Document 3). According to Wagner's theoretical formula, when the attack angle β approaches zero, the impact pressure coefficient K or the maximum impact pressure p max increases infinitely. It does not become infinity because it occurs and the impact is reduced. However, when the attack angle β is in the range of about 10 ° or more, Wagner's theoretical formula agrees well with Chuang's experimental value. In any case, basically, it can be said that the larger the attack angle β, the smaller the impact pressure coefficient K or the maximum impact pressure p max becomes. In particular, when the attack angle β is about 20 ° or more, the maximum impact pressure p max becomes remarkably large. This can be confirmed from the graph of FIG. Specifically, when the attack angle β is close to zero, the shock pressure coefficient K is about 200 to 300 according to Chuang's empirical formula, but when the attack angle β is 20 °, the shock pressure coefficient K is 20 to 300. It is reduced to about 30 and about 1/10.
そして、本第一実施例の浮体構造物1の場合、アウターハル43の下面に下に向かって窄まる断面形状を有する凸部44を備えており、スラミングの発生時、アウターハル43の下面において水面に対し所定のアタックアングルを確保するようになっている。すなわち、下に向かって張り出した凸部44の二側面が水平面に対してなす角度θ1,θ2(図2(C)参照)が、概ね図4におけるアタックアングルβに相当する(凸部44自体の傾斜により、実際のアタックアングルは角度θ1,θ2からは多少ずれる)。
In the case of the floating
図6は、このような凸部44による衝撃緩和作用を確認するため、コンピュータ上で浮体構造物1の凸部44周辺の構造を模したモデルを作成して流体解析を行った結果を示している。解析に使用したモデルは図6(A)に示す如き形状をなしており、直方体状の本体の一端側(図中左側)の下面に楔形の凸部を形成してある。この凸部が浮体構造物1の凸部44に相当し、該凸部を備えた物体全体は、凸部44を備えたアッパーハル4の一部の構造に相当する(図1及び図2(C)参照)。物体の前記凸部を構成する二側面が水平面に対してなす角度θ1,θ2は、それぞれ約40°である。
FIG. 6 shows a result of performing a fluid analysis by creating a model simulating the structure around the
このような物体が、図6(B)に示す如く、図中右側が相対的に下に、図中左側が相対的に上に位置するように傾斜した状態で、下方の水面に着水する場合を考える。すなわち、図3に示す如く、浮体構造物1に縦揺れ又は横揺れによるスラミングが発生した状態において、アッパーハル4の一端に位置するアウターハル43及び水平ブレース42が示す挙動に近い動きを想定している。
As shown in FIG. 6 (B), such an object lands on the lower water surface in a state where the right side in the figure is relatively lower and the left side in the figure is relatively higher. Consider the case. That is, as shown in FIG. 3, in a state where slamming due to pitching or rolling has occurred in the floating
この場合に物体の各部に対して加わる衝撃圧を解析した結果を図6(C)に示している。図6(C)のグラフの横軸の数値は、図6(B)における物体の横方向の位置に対応した座標を示しており、一端側の下面に備えた楔形の頂点の位置座標をゼロとし、頂点より右側をプラス、左側をマイナスの数値で示している。座標にしておよそマイナス2〜プラス2の範囲が楔形を形成した部分にあたり、プラス2〜プラス8の範囲が、楔形の形成されていない平板状の底面を有する部分にあたる。縦軸は物体の各位置における衝撃圧係数Kを示しており、プラス5〜プラス8の下面が平板状の部分では衝撃圧係数Kは16前後であるのに対し、下面に楔形を形成したマイナス2〜プラス2の範囲においては3前後となっており、5分の1程度にまで軽減されている。
FIG. 6C shows the result of analyzing the impact pressure applied to each part of the object in this case. The numerical values on the horizontal axis of the graph of FIG. 6C indicate the coordinates corresponding to the horizontal position of the object in FIG. 6B, and the position coordinate of the wedge-shaped vertex provided on the lower surface at one end is set to zero. The right side of the vertex is indicated by a plus value, and the left side is indicated by a minus value. The range of approximately minus 2 to
このように、下面に楔形を形成した部分においては、楔形を形成しない平板状の部分と比較して衝撃圧係数Kを著しく低減させることができる。図1に示す如く、浮体構造物1のアウターハル43の下面に凸部44を備えれば、図3に示す如き揺れによりスラミングが発生しても、アウターハル43に加わる衝撃が大幅に軽減されることになる。
As described above, the impact pressure coefficient K can be significantly reduced in the portion having the wedge shape formed on the lower surface as compared with the flat portion in which the wedge shape is not formed. As shown in FIG. 1, if the
また、凸部44を備えない場合には、アウターハル43が着水すると、アウターハル43の下面全体が一瞬で水面に叩きつけられることになるが、アウターハル43の下面に凸部44が突出していれば、凸部44の下端から順にある程度の時間をかけて水中に没していくことになるので、アッパーハル4を構成する部材が単位時間あたりに水面から受ける力も小さくなる。
In the case where the
尚、図1、図2に示した例の場合、水平ブレース42には凸部44を備えていないため、水平ブレース42においては衝撃圧係数Kは小さくならない。しかし、図3に示す如き縦揺れや横揺れによるスラミングでは、アウターハル43よりも径方向内側に位置する水平ブレース42の水面への突入速度はアウターハル43の突入速度よりも小さいので、衝撃圧係数Kが大きくても衝撃圧はさほど大きくはならない。また、水平ブレース42より先に凸部44が着水していれば、凸部44の着水によりアッパーハル4全体の水面に対する速度が減じられる結果、水平ブレース42が着水する時点では水平ブレース42の速度が小さくなり、衝撃圧が軽減されるという効果も期待できる。
In the example shown in FIGS. 1 and 2, the impact pressure coefficient K does not decrease in the
また、凸部44には、スラミングによる衝撃を緩和するだけでなく、スラミング自体を発生しにくくする効果もある。凸部44は、アウターハル43の下面の没水部に突出するので、アッパーハル4の喫水が見かけ上、深くなっている。浮体構造物1のスラミングは、揺れの発生に伴ってアウターハル43や凸部44が浮き上がり、下面が水面から露出することで発生するが、アウターハル43の下面に凸部44が突出していれば、アウターハル43と凸部44の全体が水面に露出するまでに必要な浮き上がり量が大きくなり、スラミングが発生しにくくなるのである。
Further, the
このように、アウターハル43の下面に凸部44を備えるだけで、スラミング発生時の衝撃を大幅に緩和すると同時にスラミングの発生自体をも抑制することができる。また、凸部44を図1や図2に示す如き三角柱状の部材として構成すれば、容易且つ安価に製造でき、しかも既存の浮体構造物1にも簡単に取り付けることができる。
Thus, by merely providing the
尚、浮体構造物1の構成は、図1や図2に示した例に限定されない。例えば、図7(A)に示す如く、アウターハル43の外周に必要に応じて張出部45を備えても良い。張出部45はアウターハル43外周の没水部から径方向外側に向かって張り出したフランジであり、水平方向に沿った面を成して浮体構造物1の傾斜に伴い生じる抗力を増大させ、揺れを低減するようになっている。張出部45の内部を空洞に形成し、バラストタンクとして利用するようにしても良い。
The configuration of the floating
また、アウターハル43を支持する補強材として、図7(B)に示す如き斜めブレース7やミドルブレース8を備えても良い。ここに図示した例では、斜めブレース7は、上端がアウターハル43の下面に、下端がロワーハル5の中央部上面に連結され、全体として上方に向かって放射状に広がるように配置される。ミドルブレース8は、隣り合う斜めブレース7の中間部同士を連結するように水平方向に沿って配置される。尚、斜めブレース7やミドルブレース8の配置や本数等は、ここに図示した例に限定されない。斜めブレース7は、例えば水平ブレース42やコラム部3に連結されていても良いし、ミドルブレース8は、例えば鉛直方向にも配置されていても良い。また、斜めブレース7やミドルブレース8の内部を空洞に形成してバラストタンクとして利用することもできる。
Further, as a reinforcing material for supporting the
そして、凸部44の設置位置も、図1、図2に示す如きアウターハル43の下面に限定されない。喫水線近傍に位置する部材の下面に取り付けられていれば良く、例えば、水平ブレース42の下面に取り付けることもできるし、張出部45を備えている場合には、その下面に取り付けることもできる。また、水平ブレース42、アウターハル43、張出部45各々の下面に凸部44を備えるようにしても良い。あるいは、コラム部3の喫水線近傍にデッキ等を備えることも考えられるが、その場合には、該デッキの下面に取り付けても良い。ただし、スラミングによる衝撃を緩和する観点からは、コラム部3からなるべく径方向に離間した部材(すなわち、アウターハル43や張出部45)の下面に取り付けることが効果的である。
And the installation position of the
尚、凸部44の形状は、ここに例示した三角柱状の形状に限定されない。例えば、台形状の断面を有する四角柱として構成し、前記台形の底辺をなす平行な二面のうち、短辺を構成する側面を下方に向け、長辺を構成する側面をアウターハル43の下面に取り付けても良い。あるいは、頂点を下方に向け、底面をアウターハル43の下面に取り付けた多角錐や円錐状等の形状としても良いし、また例えば、アウターハル43の下面から下方に突出する半球状の部材としても良い。その他、凸部44は、下に向かって窄まる断面形状を有する限りにおいて、種々の形状を取り得る。
Note that the shape of the
凸部44は中空であっても中実であっても良いが、中空とする場合には、内部の空洞をバラストタンクとして利用することができる。凸部44を取り付ける部材(図1及び図2に図示した例では、アウターハル43)の内部も空洞として構成している場合には、両者の内部の空洞を連通させても良い。
The
また、図1や図7(A)、(B)に示した形態では、凸部44はアウターハル43の下面に取り付ける部材としているが、アウターハル43を凸部44と一体のものとして形成しても良い。あるいは、図7(C)に示す如く、アウターハル43自体が凸部44の機能を兼ねるよう、アウターハル43を下に向かって窄まる断面形状を有する形状とすることもできる。
In the embodiments shown in FIGS. 1, 7A and 7B, the
また、凸部44を張出部45に備える場合には、該張出部45を凸部44と一体のものとして形成しても良いし、張出部45自体を下に向かって窄まる断面形状を有する形状としても良い。
When the
以上のように、上記本第一実施例は、上部構造物2を浮力によって水上に支持する浮体構造物1であって、喫水線近傍に位置する部材(アッパーハル4、ないし該アッパーハル4を構成するアウターハル43、あるいは水平ブレース42、張出部45)の下面に、下に向かって窄まる断面形状を有する凸部44を備えているので、前記喫水線近傍に位置する部材にスラミングが発生した際、水面に対するアタックアングルを大きくして衝撃圧を低減することができる。
As described above, the first embodiment is a floating
本第一実施例において、凸部44は、水平面に沿った一側面と、該一側面から下側に張り出す他の二側面を備えた三角柱状の形状を有して構成されているので、簡単な構成でスラミングへの対策を行うことができる。
In the first embodiment, since the
本第一実施例において、前記他の二側面は、各々が水平面に対し20度以上の角度θ1,θ2を有して配されているので、衝撃圧の低減をより効果的に行うことができる。 In the first embodiment, since the other two side surfaces are each disposed at an angle θ 1 or θ 2 of 20 degrees or more with respect to the horizontal plane, the impact pressure can be reduced more effectively. Can be.
本第一実施例の浮体構造物1は、上部構造物2を上端部に接続して水上に支持するよう構成した柱状のコラム部3と、該コラム部3の喫水線近傍で径方向に張り出して浮力を生じるよう構成したアッパーハル4とを備え、凸部44は、アッパーハル4を構成する部材の下面に備えられているので、スパー型の浮体構造物1に関し、スラミングへの対策を確実に行うことができる。
The floating
したがって、上記本第一実施例によれば、簡単な構成でスラミングによる衝撃圧を低減し得る。 Therefore, according to the first embodiment, the impact pressure due to slamming can be reduced with a simple configuration.
図8、図9は本発明の第二実施例を示すもので、第一実施例のスパー型(アドバンストスパー型)の浮体構造物1(図1、図2参照)とは異なり、セミサブ型と呼ばれる型式の浮体構造物100を示している。上部構造物としては発電用の風車101を備えているが、風車に特に限定されるものではなく、太陽光発電設備や、各種の観測設備や通信設備、照明設備や採掘設備等であっても良い。
8 and 9 show a second embodiment of the present invention. Unlike the spar type (advanced spar type) floating
ここに示した浮体構造物100は、鉛直方向に沿って伸びる複数の浮体102同士を水平方向に連結してなり、中央に位置する浮体102の上部に上部構造物101を接続している。浮体102同士の間は、各該浮体102の上端部同士を水平方向に橋渡しする上部連結部材103と、各浮体102の下端部同士を水平方向に橋渡しする下部連結部材104とにより連結されており、使用時においては、上部連結部材103は喫水線より上に位置し、下部連結部材104は没水部に位置する。さらに、上部連結部材103と下部連結部材104の間には、各浮体102同士の間を斜めに橋渡しするように斜めブレース105が備えられ、構造全体が補強されている。各浮体102、及び上部連結部材103の上面は平らなデッキ106として構成されており、各種の機器類が設置されるほか、作業員が通行できるようになっている。
In the floating
そして、本第二実施例の場合、上部連結部材103の下面に凸部107を備え、上部連結部材103におけるスラミングへの対策としている。凸部107は、上記第一実施例の凸部44(図1、図2参照)と同様の三角柱状の部材であり、一側面が上部連結部材103の下面に接するよう、水平面に沿って取り付けられ、他の二側面が前記一側面から下側に張り出すように配される。下側に張り出した前記二側面は、浮体構造物100の静止状態において、水平面に対してそれぞれ所定の角度をなしている。各該角度は20°以上90°以下であることが好ましく、ここに示した例では各々約40°である。
In the case of the second embodiment, a
スラミングへの対策としての凸部107の作用は、上記第一実施例の凸部44と同様であるので説明を省略するが(図3〜図6参照)、本第二実施例の如きセミサブ型の浮体構造物100の場合には、強度設計の面で特に大きな効果が期待できる。すなわち、一般的なセミサブ型の浮体構造物では、連結部材やデッキ等、水平方向に沿った底面を有する部分を水面からなるべく高い位置に設置し、水面から底面までの距離(エアギャップと呼ばれる)を十分に長くしてスラミング自体を回避する方策を取っており、その場合、高い重心に起因する動揺性能の低下に対応するため、相応の強度を保つ必要がある。ここで、本第二実施例の浮体構造物100の如く凸部107を備えてスラミングへの対策とすれば、上部連結部材103ないしデッキ106を必ずしも水面から高い位置に設置する必要がなくなる。よって、浮体構造物100全体の重心を低くして動揺性能の改善を図ることができ、必要とされる強度を下げて製造にかかるコストを抑えることができる。
The operation of the
尚、ここでは凸部107を上部連結部材103の下面に設置しているが、凸部107を取り付ける位置はこれに限定されない。浮体構造物100の設置の状況により、例えば斜めブレース105にスラミングが発生する可能性が想定される場合には、斜めブレース105の下面に凸部107を備えても良い。また、浮体構造物100の設計によっては、例えば浮体102の中間部等にデッキ等が備えられることも考えられ、その場合には該デッキの下面に凸部107を備えることもできる。その他、喫水線近傍に位置し、下面にスラミングが発生する可能性のある部材や部位に対しては、適宜凸部107を備えることができる。
Here, the
以上のように、上記本第二実施例は、上部構造物101を浮力によって水上に支持する浮体構造物100であって、喫水線近傍に位置する部材(上部連結部材103)の下面に、下に向かって窄まる断面形状を有する凸部107を備えているので、前記喫水線近傍に位置する部材にスラミングが発生した際、水面に対するアタックアングルを大きくして衝撃圧を低減することができる。
As described above, the second embodiment is a floating
本第二実施例において、凸部107は、水平面に沿った一側面と、該一側面から下側に張り出す他の二側面を備えた三角柱状の形状を有して構成されているので、簡単な構成でスラミングへの対策を行うことができる。
In the second embodiment, the
本第二実施例において、前記他の二側面は、各々が水平面に対し20度以上の角度を有して配されているので、衝撃圧の低減をより効果的に行うことができる。 In the second embodiment, the other two side surfaces are each disposed at an angle of 20 degrees or more with respect to the horizontal plane, so that the impact pressure can be more effectively reduced.
本第二実施例の浮体構造物100は、鉛直方向に沿って伸びる複数の浮体102同士を水平方向に連結してなるセミサブ型の浮体構造物100であるので、セミサブ型の浮体構造物100に関し、スラミングへの対策を確実に行うことができる。
The floating
したがって、上記本第二実施例によれば、簡単な構成でスラミングによる衝撃圧を低減し得る。 Therefore, according to the second embodiment, the impact pressure due to slamming can be reduced with a simple configuration.
尚、本発明の浮体構造物は、上述の実施例にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。 It should be noted that the floating structure of the present invention is not limited to the above-described embodiment, and various changes can be made without departing from the spirit of the present invention.
1 浮体構造物
2 上部構造物
3 コラム部
4 アッパーハル
44 凸部
100 浮体構造物
101 上部構造物
102 浮体
107 凸部
DESCRIPTION OF
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