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JP6631066B2 - ラジアルニードル軸受用保持器の製造方法 - Google Patents
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Description

本発明は、ラジアルニードル軸受用保持器の製造方法に関し、より詳細には、例えば、複数のニードルを回転自在に保持する金属製のラジアルニードル軸受用保持器の製造方法に関する。
従来、ギヤの内周面と動力伝達軸の外周面との間等、大きなラジアル荷重を支承しつつ高速で回転する回転支持部にはラジアルニードル軸受が多用されている。例えば、自動車用変速機に用いられるプラネタリギヤ機構では、ラジアルニードル軸受がピニオンギヤと、キャリアに固定するシャフトとの間に配置されるプラネタリピニオンが設けられている。
ラジアルニードル軸受に適用される金属製保持器は、軸方向両端部に、互いに同心且つ平行に配置された1対のリム部と、両リム部同士の間に掛け渡された状態で、円周方向に間欠的に設けられた複数本の柱部とを備え、金属板に塑性加工及び打ち抜き加工を施すことで形成されている(特許文献1及び2参照。)。
例えば、金属製保持器100は、図7に示すように、金属板の幅方向両端縁部を同方向に折り曲げることで形成されるリム部101と、軸方向中央部の内径側部分102、内径側部分102の両外側に形成される外径側部分103、及び内径側部分102と外径側部分103とを連続させる連結部104を有する柱部105と、を備える。そして、保持器100は、円周方向に隣り合う柱部105と両リム部101とによって、ニードルを回転自在に保持するポケットを画成している。
特開2009−41757号公報 特許第3826986号公報
ところで、近年、プラネタリピニオンにおいては、軽量化や複列化によりラジアルニードル軸受の小型化、特に幅狭化が強く要望されている。軸受の幅狭化には、組み込まれる保持器の幅狭化が必須要件となる。
図7に示す金属製保持器100は、ポケットからニードルが脱落することを防止するため、ピッチ円よりも径方向内方でニードルを保持する内径側部分102の幅W1、及びピッチ円よりも径方向外方でニードルを保持する外径側部分103の幅W2を、所定寸法以上に確保する必要がある。また、内径側部分102と連結部104とのなす角度θは、金属製保持器100の加工上の制約から、所定の角度より大きな角度(例えば、105°以上)に設定される必要である。このため、従来の加工方法によると、連結部104の軸方向幅W3の最小値が決まり、製作可能な金属製保持器100の最小幅Wが制限されて、保持器100の幅狭化が困難であった。また、特許文献1及び2に記載の保持器においても、保持器の小型化については考慮されていない。
本発明は、前述した課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、従来の加工では困難であった幅狭化が可能なラジアルニードル軸受用保持器の製造方法を提供することにある。
本発明の上記目的は、下記の構成により達成される。
) 軸方向両端部に互いに平行に配置され、それぞれが円輪状の1対のリム部と、
前記1対のリム部間に掛け渡されて円周方向に間欠的に設けられた複数本の柱部と、
を備え、円周方向に隣り合う前記柱部と前記両リム部とによって、ニードルを保持するポケットを画成し、
前記柱部は、軸方向中央部で、軸方向に延びる内径側部分と、前記内径側部分の軸方向外側で、軸方向に延びる1対の外径側部分と、前記内径側部分と1対の前記外径側部分とをそれぞれ連続させる1対の連結部と、を有するラジアルニードル軸受用保持器の製造方法であって、
帯状の金属板を塑性加工することで、金属板の幅方向両端部を略垂直に折り曲げて形成された1対の予備リム部と、前記幅方向両端部間に長尺方向に亘ってそれぞれ形成される、予備内径側部分、1対の予備外径側部分、及び1対の予備連結部と、を有する第1中間素材を形成する工程と、
前記第1中間素材に所定の間隔で複数の予備ポケットを打ち抜き、前記予備ポケットと前記柱部とが長尺方向に関して交互に連続した第2中間素材を形成する工程と、
前記第2中間素材を所定の長さに切断して単位中間素材を形成する工程と、
前記単位中間素材を円筒状に曲げ形成して円筒状中間素材を形成する工程と、
前記円筒状中間素材の円周方向両端縁同士を溶接する工程と、
を備え、
前記第2中間素材を形成する工程以降において、前記予備内径側部分と前記予備連結部とのなす角度が前記第1中間素材を形成した際の所定の角度よりも小さくなるように、前記予備連結部を折り曲げる工程を更に備え、
前記予備連結部を折り曲げる工程は、前記1対の予備リム部を軸方向内方に押し込むことで、前記予備連結部を折り曲げることを特徴とするラジアルニードル軸受用保持器の製造方法。
) 前記予備内径側部分と前記予備連結部とのなす角度が90°以下となるように、前記予備連結部を折り曲げることを特徴とする()に記載のラジアルニードル軸受用保持器の製造方法。
また、本発明のラジアルニードル軸受用保持器の製造方法によれば、1対の予備リム部、予備内径側部分、1対の予備外径側部分、及び1対の予備連結部を有する第1中間素材に対して、所定の間隔で複数の窓部を打ち抜いて第2中間素材を形成する工程以降において、予備内径側部分と予備連結部とのなす角度が、第1中間素材を形成した際の所定の角度よりも小さくなるように予備連結部を折り曲げる工程を更に備える。また、この予備連結部を折り曲げる工程は、1対の予備リム部を軸方向内方に押し込むことで、予備連結部を折り曲げる。これにより、従来製作が困難であった、幅狭のラジアルニードル軸受用保持器を容易に製作することができる。
(a)は、本発明に係るラジアルニードル軸受用保持器の斜視図であり、(b)は、保持器の断面図である。 図1のラジアルニードル軸受用保持器の製造手順を示す説明図である。 (a)は第2中間素材の要部平面図、(b)は断面図である。 (a)は左右からリム部を押圧して内径側部分と連結部とのなす角度が小さくなるように連結部を折り曲げる状態を示す説明図、(b)は内径側部分と連結部とのなす角度が90°に折り曲げ形成された単位中間素材の断面図である。 内径側部分と連結部とのなす角度が90°より小さく形成された変形例のラジアルニードル軸受用保持器の断面図である。 (a)は、他の変形例の単位中間素材の断面図、(b)は更に他の変形例の単位中間素材の断面図である。 従来のラジアルニードル軸受用保持器の断面図である。
以下、本発明に係るラジアルニードル軸受用保持器の一実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1に示すように、本実施形態のラジアルニードル軸受用保持器10は、軸方向両端部に互いに平行に配置され、それぞれが円輪状の1対のリム部20と、1対のリム部20間に掛け渡されて円周方向に間欠的に設けられた複数本の柱部30と、を備える。そして、円周方向に隣り合う柱部30、30と両リム部20,20とで、ニードル(図示せず)を回転自在に保持するポケット40を画成している。
各柱部30は、軸方向中央且つ径方向内側に形成される内径側部分31と、軸方向両端部且つ径方向外側でリム部20に連続して形成される1対の外径側部分32と、内径側部分31と1対の外径側部分32とを連続させる1対の連結部33と、を有する。内径側部分31と1対の外径側部分32とは、それぞれ軸方向に延びて形成されている。
柱部30は、周方向に隣り合う内径側部分31同士の間隔、及び外径側部分32同士の間隔が、それぞれニードルの外径よりも小さくなっている。内径側部分31は、ニードルのピッチ円よりも径方向内方でニードルを保持し、外径側部分32は、ニードルのピッチ円よりも径方向外方でニードルを保持する。これにより、ポケット40からのニードルの脱落が防止される。また、内径側部分31及び1対の外径側部分32は、ニードルの脱落防止に必要な最小幅W1、W2をそれぞれ有している。
なお、内径側部分31及び1対の外径側部分32において、円周方向両側に突出して設けられる抜け止め部は、ニードルを保持可能な形状であれば、任意に設計される。
ここで、本実施形態のラジアルニードル軸受用保持器10では、図1(b)に示すように、内径側部分31と連結部33とのなす角度θ2が90°になるように設計されている。このように設計されたラジアルニードル軸受用保持器10は、ニードルの脱落防止に必要な内径側部分31の最小幅W1及び外径側部分32の最小幅W2を確保しつつ、連結部33の軸方向幅W3を保持器10の板厚まで狭くすることができ、ラジアルニードル軸受用保持器10の幅W4を大幅に短縮することができる。
次に、ラジアルニードル軸受用保持器10の製造方法について、図2〜図4を参照して説明する。
図2は、ラジアルニードル軸受用保持器10の製造手順を示す概略図であり、先ず、図2(a)に示すように、長尺素材である金属製帯板(コイル材)の幅方向両端部を略垂直に折り曲げて1対の予備リム部20Aを形成すると共に、1対の予備リム部20Aの間に、柱部30の内径側部分31となる予備内径側部分31A、1対の外径側部分32となる1対の予備外径側部分32A、及び1対の連結部33となる1対の予備連結部33Aを塑性加工して、第1中間素材10Aを作成する。
次いで、図2(b)に示すように、第1中間素材10Aに、複数の窓部40Aを所定の間隔で打ち抜いて第2中間素材10Bを作成する。なお、窓部40Aは、ラジアルニードル軸受用保持器10の完成時に、ポケット40となる。
複数の窓部40Aの打抜きにより、図3に示すように、隣り合う窓部40A間に予備柱部30Aが形成される。予備柱部30Aは、幅方向中央に一段低く形成された予備内径側部分31Aと、予備内径側部分31Aより一段高く位置し、予備内径側部分31Aの両外側に、予備リム部20Aに連続して形成された1対の予備外径側部分32Aと、予備内径側部分31Aと予備外径側部分32Aとを連続させる1対の予備連結部33Aと、を有する。
予備内径側部分31A及び予備外径側部分32Aの幅W1,W2は、ニードルがポケット40から脱落することを防止するのに必要な所定の幅より長くなっている。予備連結部33Aの長さ(長尺方向)B1は、予備内径側部分31Aの長さB2及び予備外径側部分32Aの長さB3よりも僅かに狭くなっている。また、予備内径側部分31Aと予備連結部33Aとのなす角度θ1は、窓部40Aの打ち抜き作業を容易にするため、所定の角度より大きな角度、例えば、最小で105°になっている。
そして、図2(c)に示すように、複数の窓部40Aが連続形成された長尺の第2中間素材10Bを、ラジアルニードル軸受用保持器10に必要な所定の長さで切断して単位中間素材10Cを作成する。
次いで、図2(d)及び図4に示すように、単位中間素材10Cの予備リム部20Aを両側から押圧して予備連結部33Aを折り曲げ、予備内径側部分31Aと予備連結部33Aとのなす角度θ2が、単位中間素材10Cにおける予備内径側部分31Aと予備連結部33Aとのなす角度θ1より小さくなるように形成する(θ2<θ1)。
これにより、図4(a)に示す予備連結部33Aの軸方向幅W3は、折り曲げ加工することで、保持器10の板厚まで狭めることができるので、折り曲げ加工前のラジアルニードル軸受用保持器10の幅W0を、幅W4まで短くすることができる。
なお、予備連結部33Aの折り曲げ加工の際、図4(a)に示すように、予備内径側部分31Aの外面を外型51で押えながら予備連結部33Aを折り曲げ加工することで安定した加工が可能となる。また、予備連結部33Aの折り曲げ加工は、予備内径側部分31Aの内面を内型52で押えながら加工するようにしてもよい。
次いで、図2(e)に示すように、所定の長さに切断され、幅Wが短くされた単位中間素材10Dを、円筒状に曲げ形成して円筒状中間素材10Eとし、更に、図2(f)に示すように、互いに当接する円周方向両端縁11同士を溶接する。その後、両リム部20の両外側面、及び外径面などを研磨して所定の寸法に仕上げた後、浸炭窒化処理などによる熱処理、更にバリ取り加工を施してラジアルニードル軸受用保持器10が完成する。
なお、上記説明では、長尺の第2中間素材10Bを所定の長さで切断して単位中間素材10Cとした後、リム部20を両側から押圧して、角度θ2=90°となるように予備連結部33Aを折り曲げたが、この予備連結部33Aを折り曲げ加工は、単位中間素材10Cの成形後に限定されず、複数の窓部40Aを所定の間隔で連続して打ち抜いて第2中間素材10Bとした後(図2(b)相当)であれば、任意のタイミングで行うことができる。例えば、図2(b)に示す長尺の第2中間素材10Bの両リム部20を押圧してもよく、円筒状中間素材10Eに成形した後(図2(e)参照)、或いは、円筒状中間素材10Eの円周方向両端縁11同士を溶接した後(図2(f)参照)に設定してもよい。
以上説明したように、本実施形態のラジアルニードル軸受用保持器10によれば、柱部30は、軸方向中央部で軸方向に延びる内径側部分31と、内径側部分31の軸方向外側で軸方向に延びる1対の外径側部分32と、内径側部分31と1対の外径側部分32とをそれぞれ連続させる1対の連結部33と、を有し、内径側部分31と連結部33とのなす角度θが、90°であるので、ニードルの脱落防止に必要な内径側部分31の幅W1及び外径側部分32の幅W2を確保しつつ、ラジアルニードル軸受用保持器10の幅狭化が可能となる。
また、本実施形態のラジアルニードル軸受用保持器の製造方法によれば、1対の予備リム部20A、予備内径側部分31A、1対の予備外径側部分32A、及び1対の予備連結部33Aを有する第1中間素材10Aを形成する工程と、第1中間素材10Aに所定の間隔で複数の窓部40Aを打ち抜いて第2中間素材10Bを形成する工程と、第2中間素材10Bを所定の長さに切断して単位中間素材10Cを形成する工程と、単位中間素材10Cを円筒状に曲げ形成して円筒状中間素材10Eを形成する工程と、円筒状中間素材10Eの円周方向両端縁11同士を溶接する工程と、を備える。そして、第2中間素材10Bを形成する工程以降において、予備内径側部分31Aと予備連結部33Aとのなす角度θ2が、第1中間素材10Aを形成した際の所定の角度θ1よりも小さくなるように、予備連結部33Aを折り曲げる工程を更に備えるので、従来製作が困難であった、幅狭のラジアルニードル軸受用保持器10を容易に製作することができる。
尚、本発明は、前述した実施形態に限定されるものではなく、適宜、変形、改良、等が可能である。
図5は、変形例のラジアルニードル軸受用保持器10aの断面図であり、内径側部分31と連結部33とのなす角度θ2が90°以下となっている。この場合、連結部33の軸方向幅W3によるラジアルニードル軸受用保持器10の幅W5の増加分を保持器10の板厚以下、さらには、マイナスにまでできる(図5では、W3=0)。したがって、ニードルの脱落防止に必要な内径側部分31及び外径側部分32の幅W1,W2を確保しつつ、連結部33の軸方向幅W3を保持器10の板厚以下、或いは、内径側部分31の幅W1と外径側部分32の幅W2とを軸方向でオーバーラップさせて、ラジアルニードル軸受用保持器10の幅W5を更に小さくすることができる。
また、図6(a)に示すように、予備連結部33Aの折り曲げ加工を容易にするため、単位中間素材10C1において、内径側部分31と連結部33との接続部、及び外径側部分32と連結部33との接続部に、それぞれ肉盗み部34,35が設けられてもよい。
さらに、図6(b)に示すように、予備連結部33Aの折り曲げ加工を容易にするため、単位中間素材10C2において、連結部33、内径側部分31、及び外径側部分32の各板厚をそれぞれ異ならせるようにしてもよい。
10 ラジアルニードル軸受用保持器
10A 第1中間素材
10B 第2中間素材
10C 単位中間素材
10E 円筒状中間素材
11 円周方向両端縁
20 リム部
20A 予備リム部
30 柱部
31 内径側部分
31A 予備内径側部分
32 外径側部分
32A 予備外径側部分
33 連結部
33A 予備連結部
40 ポケット
40A 窓部
W ラジアルニードル軸受用保持器の幅
θ1 予備内径側部分と予備連結部とのなす角度
θ2 内径側部分と連結部とのなす角度

Claims (2)

  1. 軸方向両端部に互いに平行に配置され、それぞれが円輪状の1対のリム部と、
    前記1対のリム部間に掛け渡されて円周方向に間欠的に設けられた複数本の柱部と、
    を備え、円周方向に隣り合う前記柱部と前記両リム部とによって、ニードルを保持するポケットを画成し、
    前記柱部は、軸方向中央部で、軸方向に延びる内径側部分と、前記内径側部分の軸方向外側で、軸方向に延びる1対の外径側部分と、前記内径側部分と1対の前記外径側部分とをそれぞれ連続させる1対の連結部と、を有するラジアルニードル軸受用保持器の製造方法であって、
    帯状の金属板を塑性加工することで、金属板の幅方向両端部を略垂直に折り曲げて形成された1対の予備リム部と、前記幅方向両端部間に長尺方向に亘ってそれぞれ形成される、予備内径側部分、1対の予備外径側部分、及び1対の予備連結部と、を有する第1中間素材を形成する工程と、
    前記第1中間素材に所定の間隔で複数の予備ポケットを打ち抜き、前記予備ポケットと前記柱部とが長尺方向に関して交互に連続した第2中間素材を形成する工程と、
    前記第2中間素材を所定の長さに切断して単位中間素材を形成する工程と、
    前記単位中間素材を円筒状に曲げ形成して円筒状中間素材を形成する工程と、
    前記円筒状中間素材の円周方向両端縁同士を溶接する工程と、
    を備え、
    前記第2中間素材を形成する工程以降において、前記予備内径側部分と前記予備連結部とのなす角度が前記第1中間素材を形成した際の所定の角度よりも小さくなるように、前記予備連結部を折り曲げる工程を更に備え、
    前記予備連結部を折り曲げる工程は、前記1対の予備リム部を軸方向内方に押し込むことで、前記予備連結部を折り曲げることを特徴とするラジアルニードル軸受用保持器の製造方法。
  2. 前記予備内径側部分と前記予備連結部とのなす角度が90°以下となるように、前記予備連結部を折り曲げることを特徴とする請求項に記載のラジアルニードル軸受用保持器の製造方法。
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