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JP6639733B2 - 球状の窒化アルミニウム粉末を製造するための方法 - Google Patents
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球状の窒化アルミニウム粉末を製造するための方法 Download PDF

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Description

[関連出願の相互参照]
本出願は、2018年6月7日に出願された国際出願第PCT/KR2018/006485号のうちの35 U.S.C.§371に基づく国内段階出願であり、これは2017年8月11日付の韓国特許出願第10−2017−0102525号に基づく優先権の利益を主張し、当該韓国特許出願の文献に開示されたすべての内容は本明細書の一部として含まれる。
本発明は、球状の窒化アルミニウム粉末を製造するための方法に関する。
窒化アルミニウムは、高い熱伝導性と優れた電気絶縁性を有し、高熱伝導性基板、放熱部品、絶縁放熱用フィラーなどに用いられている。最近、ノートパソコンおよび情報端末などに代表される高性能電子機器に搭載されるICやCPUなどの半導体電子部品は次第に小型化や高集積化が進められていて、これによって、放熱部材も小型化が必須になっている。これらに用いられる放熱部材としては、例えば、樹脂やゴムなどのマトリックスに高熱伝導フィラーを充填させた放熱シートやフィルム状スペーサ、シリコーンオイルに高熱伝導フィラーを充填させて流動性を持たせた放熱グリス、エポキシ樹脂に高熱伝導フィラーを充填させた放熱性接着剤などが挙げられる。
ここで、高熱伝導フィラーとしては、窒化アルミニウム、窒化ホウ素、アルミナ、酸化マグネシウム、シリカ、グラファイト、各種金属粉末などが用いられる。
しかし、放熱材料の熱伝導率を向上させるためには、高熱伝導性を有するフィラーを高充填することが重要であり、このため、球状で、かつ、数μm〜数十μmの窒化アルミニウム粒子からなる窒化アルミニウム粉末が要求されている。
一般的な窒化アルミニウム粉末の製造方法としては、アルミナとカーボンを窒素雰囲気で焼成する還元窒化法、金属アルミニウムと窒素を直接反応させる直接窒化法、アルキルアルミニウムとアンモニアを反応させた後、加熱する気相法などが知られている。
しかし、還元窒化法および気相法で得られる窒化アルミニウム粉末は、球状を有することが困難な上に、粒径はサブミクロン程度にとどまる。
一方、直接窒化法で、粒径の制御は比較的容易で、数μm〜数十μmの窒化アルミニウム粒子を得ることができるが、粉砕工程を必須とし、このため、得られる窒化アルミニウム粉末の粒子は角形または無定形の形状であり、流動性が悪く、フィラーとして樹脂に高充填することが難しい。
そのため、球状で所望の平均粒径を有する窒化アルミニウム粉末を得る方法として多様な検討が行われている。
例えば、特許文献1では、アルミナ粉末と炭素粉末との混合物を不活性雰囲気中で焼成して酸化アルミニウムを生成させることによって粒子成長(grain growth)させ、続いて、窒素を含む非酸化性雰囲気中で焼成(窒化)することによって、平均粒径3μm以上の丸い形状を有する窒化アルミニウム粉末を得る方法が開示されている。しかし、この方法で得られた窒化アルミニウム粉末の形状は、楕円形で真球度(sphericity)が低く、焼成雰囲気の転換を伴うため、アルミナ粒子の成長を制御すること、つまり、得られる窒化アルミニウム粉末の粒度分布を制御することが難しい問題があった。
また、特許文献2には、球状のアルミナをカーボンの存在下に窒素ガスまたはアンモニアガスによって還元窒化させ、その後、表面酸化させることによって、平均粒径が50μm以下、真球度が0.8以上である、耐水性に優れた球状窒化アルミニウム粉末を製造する方法が開示されている。しかし、前記製造方法は、原料となるアルミナの球状をそのまま最終製品の窒化アルミニウム粉末の形状とするため、目的の粒径と同等な、大きい粒径のアルミナを使用することが必要である。このような粒径が大きいアルミナに対する還元窒化では、その転換率を向上させるために、長時間の反応が必要になる。
一方、特許文献3には、酸化アルミニウム粉末と炭素粉末と希土類化合物との混合粉末を出発原料として、窒素を含む非酸化性雰囲気中で焼成させて窒化アルミニウム粉末を製造する方法が開示されている。この方法は、アルカリ土類金属化合物や希土類化合物が反応を促進させる機能を利用して、1500℃以下の低温で窒化アルミニウムを生成させようとするものである。しかし、この方法で得られる窒化アルミニウム粉末は、具体的には、粒径がわずか1μm程度と、数μmのオーダーの比較的大きい粒径のものは得られていない。
また、特許文献4には、不定形の窒化アルミニウム粉末を、アルカル土類金属、希土類金属などの化合物からなるフラックス中で焼成して球状化させた後、フラックスを溶解して単離する窒化アルミニウム粉末の製造法が開示されている。この方法では、流動性と充填性に優れた窒化アルミニウム粉末を得ることができるが、熱処理工程において酸素などの不純物が混入されやすい問題がある。
さらに、特許文献5には、所定の方法で製造されたAlN(Aluminum Nitride)粉末に成形助剤を配合して、湿式粉砕し、続いて、スプレードライヤーを用いて造粒し、得られた造粒物(granule)にBN粉末を混合し、前記混合物を、窒素雰囲気下に、高温で焼成して焼結させることによって、球状の窒化アルミニウム粉末を製造することが開示されている。しかし、この方法では、アルミニウムの窒化のための焼成のほか、得られた粒子を焼結するための焼成が必要で、焼結温度が非常に高くて高温での焼成を2回行わなければならないなど造粒化が容易でない。また、AlNは、水分に弱くて水を溶媒として噴霧乾燥できず、水系噴霧乾燥のためには、別途の表面改質が必要である。
この問題の解決のために、水系で安定したAl、Al(OH)、ベーマイト(boehmite)などの前駆体を活用して噴霧乾燥し、これをカーボンと混合して、窒素雰囲気下、1200℃〜1800℃で熱処理する方法も提案されているが、α相のAlを前駆体として用いる場合、AlN転換率が100%であるが、Al(OH)やベーマイト(boehmite)、他の相のAlを前駆体として用いる場合、AlN転換率が低く、よって、前駆体の使用に制限がある問題がある。
したがって、フィラー用途に最適な球状の形状を有し、平均粒径が数十μmの大きさである球状の窒化アルミニウム粉末を効率的に製造できる製造方法に対する必要性が大きい。
特開平3−23206号公報 特開2005−162555号公報 特開平5−221618号公報 特開2002−179413号公報 特開平11−269302号公報
本発明は、上記の従来技術の問題点と過去から要請されてきた技術的課題を解決することを目的とする。
具体的には、本発明の目的は、水系の噴霧乾燥法を利用して一般的な噴霧乾燥装備を用いながらも、水系で安定した出発物質からAlNへの転換率が非常に高く、AlNを合成するのに比較的低い温度領域で可能で、フィラー用途として最適な球状の形状を有しながらも、平均粒径が数十μmの大きさである球状の窒化アルミニウム粉末を効率的に製造できる方法を提供することである。
上記の目的を達成するための、球状の窒化アルミニウム粉末を製造するための方法は、
(i)Al前駆体、およびフラックス(Flux)を溶媒下で混合して混合溶液を製造する過程;
(ii)前記過程(i)で製造される混合溶液を噴霧乾燥する過程;
(iii)前記噴霧乾燥した乾燥粉末をカーボン系物質と混合する過程;
(iv)前記過程(iii)の混合物を窒素雰囲気下で熱処理する過程;および
(v)前記過程(iv)の熱処理化合物を空気雰囲気下で脱炭素処理する過程;を含み、
前記フラックスは、
CuO、TiO、Bi、およびCuOからなる群より選択される1種以上;またはCuO、TiO、Bi、およびCuOからなる群より選択される1種以上と、CaF、およびYからなる群より選択される1種以上との混合物であることを特徴とする。
つまり、本発明によれば、Al前駆体を前記のようなフラックスと共に混合して噴霧乾燥し、これをカーボン系物質と混合して熱処理する場合、Al前駆体とフラックスの低い共融点によって、比較的低い温度領域でAlNの合成が可能なだけでなく、転換率が99.5%以上と非常に高い転換率を有することから、フィラー用途として最適な球状の形状を有しながらも、平均粒径が数十μmの大きさである球状の窒化アルミニウム粉末を効率的に得られる効果がある。
この時、前記Al前駆体は、Al(OH)、ベーマイト(boehmite)(AlO(OH))、およびAlからなる群より選択される1種以上であってもよい。このような前駆体は水分安定性が高く、後で説明するように、噴霧乾燥時、前処理が不必要で、工程段階を低減できることから、工程効率の面で好ましい。
前記Alは、α、γ、θ、δ、η、κ、χなどの結晶構造を有することを含み、限定はない。
このようなAl前駆体は、平均粒径(D50)が還元窒化のために5マイクロメートル以下、詳しくは0.1マイクロメートル〜2マイクロメートルであってもよい。万一、前記範囲を超えて、大きすぎる場合には、粒子の内部まで還元窒化反応が行われにくく、内部にアルミナが残存する場合がある。また、液相を通した物質移動の比率が減少するため、得られる窒化アルミニウム粒子の真球度が低下する。一方、前記平均粒径が小さすぎると、低温、短時間に還元窒化反応が完了する傾向があり、粒子成長、物質の移動が難しく、大粒径の窒化アルミニウム粉末を得にくくなりうる。
前記フラックスは、Al前駆体との低い共融点(摂氏1200度〜1800度)で共融液相が形成されることが好ましいので、前記のようなフラックスを使用することができる。ただし、CaF、またはYを単独で用いる場合、合成転換率が低下することから、前記のように、CuO、TiO、Bi、およびCuOからなる群より選択される1種以上のフラックスを使用するか、前記物質と、CaF、およびYからなる群より選択される1種以上との混合物が使用可能であり、より詳しくは、CuOとその他の物質の1種が共に使用可能である。
この時、前記フラックスは粒状であり、粒径に限定はないが、平均粒径が0.01〜50マイクロメートルであってもよく、BET比表面積も特に限定されないが、0.01〜500m/g、詳しくは0.1〜100m/gであってもよい。
このような前記Al前駆体とフラックスは、溶媒下で混合されるが、この時、前記溶媒は、極性溶媒であってもよいし、詳しくは、水であってもよい。
前記溶媒がトルエンのような非極性溶媒の場合、防爆設備などの特殊な設備が施されている噴霧乾燥装備でのみ使用可能なため、生産および費用効率の面で好ましくない。
反面、本願発明は、水を溶媒として用いるので、一般的な噴霧乾燥装備においても容易に使用可能で、非常に効率的である。
前記溶媒下での混合は、各原料が均一に混合できる方法であれば限定されないが、一般に、固相の物質を混合する時に使用できるもので、例えば、ブレンダ、ミキサ、またはボールミルによって行われる。
この時、Al前駆体とフラックスとの混合量は、前記Al前駆体の重量を100%とする時、Al前駆体の重量を基準として、フラックスが0.1〜10重量%含まれる。
前記範囲を超えて、フラックスの含有量が前記範囲を超えて少なすぎる場合には、熱処理中に十分な量の共融液相が形成されず、結果的に窒化アルミニウム相への転換率が減少し、所望する程度の粒径を有する粉末が得られない問題があり、逆に、フラックスの含有量が多すぎると、フラックスが不純物として残存しかねず、熱伝導度の低下の原因になりうる。
一方、前記Al前駆体とフラックスとの混合溶液には、本発明の効果を損なわない範囲で、必要に応じて、バインダー、分散剤、またはバインダーおよび分散剤を追加的に含んでもよいが、必須ではない。
前記バインダーは、噴霧乾燥時、粒子の形状維持を容易にするために使用可能であり、混合溶液の全体重量を基準として、0.1〜5重量%含まれる。使用されるバインダーとしては、例えば、ポリエチレングリコール、ポリビニルピロリドン、ポリフッ化ビニリデン、ポリビニルアルコール、カルボキシメチルセルロース(CMC)、デンプン、ヒドロキシプロピルセルロース、再生セルロース、ポリビニルピロリドン、テトラフルオロエチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン‐プロピレン‐ジエンターポリマー(EPDM)、スルホン化EPDM、スチレンブチレンゴム、フッ素ゴム、多様な共重合体、高分子高ケン化ポリビニルアルコールなどであってもよい。
前記分散剤は、Al前駆体およびフラックスが溶媒下で均一に混合されることをより容易にするために使用可能であり、混合溶液の全体重量を基準として、0.1〜5重量%含まれる。前記分散剤は、例えば、陽イオン性界面活性剤、陰イオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤、または高分子物質などであってもよい。
このような混合溶液は、球状の乾燥粉末に製造するために多様な方法を行うことができるが、乾燥粉末粒径の調節の容易性、および経済性の観点から噴霧乾燥法によって行われる。この時、乾燥粉末の粒径や比表面積などは、混合溶液の固形分濃度を調節するか、噴霧乾燥の条件を調節することによって調節可能である。
前記噴霧乾燥の方式としては、ノズル式、ディスク式などが可能であり、噴霧乾燥の条件は、使用される乾燥機の大きさ、種類、混合溶液の濃度、粘度などに応じて適切に選択可能である。
このように形成された乾燥粉末は、後で行われる熱処理で還元されるために、還元剤としてカーボン系物質と混合されるが、この時、前記カーボン系物質は、カーボンブラック、黒鉛粉末などを使用することができ、詳しくは、カーボンブラックであってもよい。カーボンブラックの例としては、ファーネスブラック、チャンネルブラック、ケッチェンブラック、およびアセチレンブラックなどがある。
前記カーボン系物質のBET比表面積は、0.01〜500m/gであってもよい。
このようなカーボン系物質は、Al前駆体の重量を基準として、30〜70重量%含まれ、詳しくは40〜60重量%含まれる。
前記範囲を超えて、カーボン系物質が過度に少なく含まれる場合には、十分な還元が行われず、所望する程度の窒化アルミニウムを得ることができず、つまり、転換率が低下し、過度に多く含まれる場合には、製造費用が上昇して効率的でない。
前記カーボン系物質との混合は、還元剤としての役割以外にも、乾燥粉末との混合で乾燥粉末を互いに分離させて、熱処理後にも粉末同士で互いに結合しないようにする効果も発揮できる。
カーボン系物質と乾燥粉末との混合も、撹拌機、ブレンダ、ミキサ、ボールミルなどによって、球状の乾燥粉末が維持される条件下で両者を乾式混合して行われる。
一方、このように、乾燥粉末とカーボン系物質との混合物は、窒素雰囲気下で熱処理されることによって、還元窒化される。
この時、反応容器内の窒素雰囲気は、原料として使用される乾燥粉末の窒化反応が十分に進行するだけの量の窒素ガスを、連続的または間欠的に供給することによって形成される。
また、前記熱処理は、例えば、本来の窒化アルミニウムの焼成温度より低い温度である、例えば、摂氏1200〜1900度、詳しくは摂氏1300〜1900度の温度で、1〜10時間行われる。この焼成温度は、前記温度範囲よりも低い場合には、窒化反応が十分に進行せず、目的の窒化アルミニウム粉末が得られない場合がある。
前記熱処理温度が前記範囲を超えて、高すぎる場合には、窒化反応は十分に進行するが、時々熱伝導率が低い酸窒化物(AlON)が生成されやすく、また、粒子の凝集が起こりやすくなって、目的の粒径の窒化アルミニウム粉末を得にくくなる恐れがある。さらに、熱処理温度が低すぎる場合には、窒化アルミニウムへの転換率が低く、得られる粉末自体の熱伝導率が低くなりうる。
また、熱処理時間が1時間未満であれば、窒化反応が完了しないことがあり、熱処理時間が10時間を超えて長すぎると、形成される窒化アルミニウム粉末同士で凝集しかねず、好ましくない。
本発明においては、前記熱処理後、得られる窒化アルミニウム粉末に存在する余剰のカーボン系物質を除去するために、脱炭素処理を行うことができる。
このような脱炭素処理は、カーボンを酸化させて除去することであり、酸化性ガスを用いて行われるので、詳しくは、空気雰囲気下で行われ、この時、脱炭素処理は、摂氏600〜800度で1〜3時間行われる。
前記脱炭素処理温度が高すぎたり、長時間行われると、窒化アルミニウム粉末の表面が過度に酸化して熱伝導率が低下するなど適切でなく、低すぎたり、短時間行われる場合には、余剰のカーボン系物質が完全に除去されず、不純物として残存することから、好ましくない。
このような方法で製造する場合、Al前駆体から窒化アルミニウム粉末への転換率が90%以上、詳しくは99%以上、より詳しくは99.5%以上であってもよい。
製造された窒化アルミニウム粉末は、平均粒径が5マイクロメートル〜200マイクロメートルであってもよく、詳しくは10マイクロメートル〜100マイクロメートルであってもよいし、より詳しくは10〜70マイクロメートルであってもよい。
前記範囲を超える場合には、フィラーとしての使用に好適でないので、前記範囲を満足することが好ましく、前記範囲内で必要に応じて大きさを適切に調節して使用することができる。
また、本発明により製造される前記窒化アルミニウム粉末の球状化度は0.98以上と非常に高く、樹脂との混合における熱伝導度も2.7W/m・Kと高い熱伝導度を有することができる。
以上説明したように、本発明による製造方法は、水系で安定したAl前駆体をフラックスと共に混合し、水系噴霧乾燥して乾燥粉末を製造し、これをカーボン系物質と混合して熱処理することによって、球状化造粒のために噴霧乾燥法を利用する時、水を溶媒として用いることで、効率的でありながらも、99.5%以上の高いAlN転換率を示すことから、フィラー用途に最適な球状の形状を有し、平均粒径が数十μmの大きさである球状の窒化アルミニウム粉末を効率的に製造できる効果がある。
実施例1により製造された窒化アルミニウム粉末(AlN powder)のXRDグラフである。 実施例1により製造された窒化アルミニウム粉末のSEM写真である。
以下、本発明による実施例を参照して説明するが、これは本発明のさらなる理解のためのもので、本発明の範疇がそれによって限定されるものではない。
本発明において、比表面積はBET一点法で測定し、平均粒径は試料をエタノール中に分散させて、レーザ回折粒度分布装置(Horiba LA‐960)で平均粒径(D50)を測定した。
AlN転換率は、リートベルト法(Rietveld refinement)で計算した。
本発明による球状化度は、SEM写真における任意の一粒子の最も長い直径に対する、最も短い直径の比率で計算した。
熱伝導度は、シリコーンゴムと各ケースのAlNとを混合して100×60×3mmに成形後、摂氏150度で1時間熱処理した後、測定した。
<実施例1>
10gのAl(OH)(平均粒径:1μm)と0.3gのCuO(平均粒径:1μm)を、ジルコニアボールを用いて、水を溶媒として24時間混合した。この後、ボールを分離し、inlet230℃、outlet60℃の条件で噴霧乾燥して乾燥粉末を得た。得られた乾燥粉末とカーボンブラック(比表面積:70m/g)4gを乳鉢で混合し、混合物を、N雰囲気下、1600℃で3時間熱処理した。この後、熱処理された窒化アルミニウム熱処理化合物を、空気雰囲気下、700℃で2時間脱炭素処理して、球状の窒化アルミニウム粉末を得た。
このように得られた窒化アルミニウム粉末のXRDグラフを図1に示し、SEM写真を図2に示した。
図1および図2を参照すれば、純度のAlNを得ただけでなく、その形状も球状であって、平均粒径が約20μm程度であることを確認できる。
<実施例2>
実施例1において、10gのAl(OH)(平均粒径:1μm)と0.3gのCuO(平均粒径:1μm)と共に、0.2gのTiO(平均粒径:1μm)をさらに添加して混合したことを除けば実施例1と同様の方法により、球状の窒化アルミニウム粉末を得た。
<実施例3>
実施例1において、0.3gのCuO(平均粒径:1μm)の代わりに、0.3gのTiO(平均粒径:1μm)と0.2gのBi(平均粒径:1μm)を用いたことを除けば実施例1と同様の方法により、球状の窒化アルミニウム粉末を得た。
<実施例4>
実施例1において、10gのAl(OH)(平均粒径:1μm)の代わりに、10gのBoehmite(平均粒径:1μm)を用いたことを除けば実施例1と同様の方法により、球状の窒化アルミニウム粉末を得た。
<実施例5>
実施例1において、10gのAl(OH)(平均粒径:1μm)の代わりに、10gのγ‐Al(平均粒径:1μm)を用いたことを除けば実施例1と同様の方法により、球状の窒化アルミニウム粉末を得た。
<比較例1>
実施例1において、10gのAl(OH)(平均粒径:1μm)の代わりに、10gのBoehmite(平均粒径:1μm)を用い、0.3gのCuOを用いないことを除いて実施例1と同様の方法により、球状の窒化アルミニウム粉末を得た。
<比較例2>
実施例1において、10gのAl(OH)(平均粒径:1μm)の代わりに、10gのγ‐Al(平均粒径:1μm)を用い、0.3gのCuOを用いないことを除いて実施例1と同様の方法により、球状の窒化アルミニウム粉末を得た。
<比較例3>
実施例1において、0.3gのCuO(平均粒径:1μm)の代わりに、0.3gのY(平均粒径:1μm)を用いたことを除けば実施例1と同様の方法により、球状の窒化アルミニウム粉末を得た。
<比較例4>
10gのγ‐Al(平均粒径:1μm)と4gのカーボンブラック(比表面積:70m/g)、0.3gのY(平均粒径:1μm)を混合した。前記混合粉末を、N雰囲気下、1700℃で10時間熱処理した。この後、熱処理された窒化アルミニウム熱処理化合物を、空気雰囲気下、700℃で10時間脱炭素処理して、窒化アルミニウム粉末を得た。
<比較例5>
比較例4において、0.3gのY(平均粒径:1μm)の代わりに、0.3gのCuO(平均粒径:1μm)を用いたことを除いて比較例4と同様の方法により、窒化アルミニウム粉末を得た。
<実験例>
実施例1〜5、比較例1〜5で製造された窒化アルミニウム粉末のAlN転換率、球状化度、および熱伝導度を測定して下記表1に示した。
前記表1を参照すれば、実施例1〜5のような、本願発明により製造される場合、高い球状化度と熱伝導度を有しながらも、AlN転換率が非常に高いのに対し、比較例1〜4は、AlN転換率が非常に低下することを確認できる。一方、比較例4および5は、脱炭素過程でAlNの内部にあったカーボンブラックが除去されて熱伝導度を測定できなかった。

Claims (10)

  1. 球状の窒化アルミニウム粉末を製造するための方法であって、
    (i)Al前駆体、およびフラックスを溶媒下で混合して混合溶液を製造する過程、
    (ii)前記過程(i)で製造される混合溶液を噴霧乾燥する過程、
    (iii)噴霧乾燥した乾燥粉末をカーボン系物質と混合する過程、
    (iv)前記過程(iii)の混合物を窒素雰囲気下で熱処理する過程、および、
    (v)前記過程(iv)の熱処理化合物を空気雰囲気下で脱炭素処理する過程、を含み、
    前記フラックスは、
    CuO、TiO、Bi、およびCuOからなる群より選択される1種以上であり、または、
    CuO、TiO、Bi、およびCuOからなる群より選択される1種以上と、CaF、およびYからなる群より選択される1種以上との混合物である、球状の窒化アルミニウム粉末の製造方法。
  2. Al前駆体は、Al(OH)、ベーマイト(AlO(OH))、およびAlからなる群より選択される1種以上である、請求項1に記載の球状の窒化アルミニウム粉末の製造方法。
  3. 前記溶媒は、水である、請求項1に記載の球状の窒化アルミニウム粉末の製造方法。
  4. 前記混合溶液は、
    バインダー、
    分散剤、または、
    バインダーおよび分散剤を追加的に含む、請求項1に記載の球状の窒化アルミニウム粉末の製造方法。
  5. 前記フラックスの含有量は、Al前駆体の重量を基準として、0.1〜10重量%である、請求項1に記載の球状の窒化アルミニウム粉末の製造方法。
  6. 前記カーボン系物質は、カーボンブラックである、請求項1に記載の球状の窒化アルミニウム粉末の製造方法。
  7. 前記カーボン系物質は、Al前駆体の重量を基準として、30〜70重量%で混合される、請求項1に記載の球状の窒化アルミニウム粉末の製造方法。
  8. 前記過程(iv)の熱処理は、摂氏1200度〜1900度で1〜10時間行われる、請求項1に記載の球状の窒化アルミニウム粉末の製造方法。
  9. 前記過程(v)の脱炭素処理は、摂氏600度〜800度で1〜3時間行われる、請求項1に記載の球状の窒化アルミニウム粉末の製造方法。
  10. 前記球状の窒化アルミニウム粉末は、5マイクロメートル〜200マイクロメートルの平均粒径(D50)を有する、請求項1に記載の球状の窒化アルミニウム粉末の製造方法。
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