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JP6641682B2 - 光学フィルムの位相差の測定方法、光学フィルムの製造方法、光学フィルム位相差の測定装置、及び光学フィルムの製造装置 - Google Patents
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JP6641682B2 - 光学フィルムの位相差の測定方法、光学フィルムの製造方法、光学フィルム位相差の測定装置、及び光学フィルムの製造装置 - Google Patents

光学フィルムの位相差の測定方法、光学フィルムの製造方法、光学フィルム位相差の測定装置、及び光学フィルムの製造装置 Download PDF

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本発明は、光学フィルムの位相差の測定方法、光学フィルムの製造方法、光学フィルム位相差の測定装置、及び光学フィルムの製造装置に関する。
光学フィルムの製造に際しては、その位相差を、フィルムの面の広い領域において精密に制御することが求められる。光学フィルムの製造に際してはまた、その製造効率の向上のため、製造ラインにおいて高速且つ連続的な製造を行うことが求められる。したがって、高速且つ連続的に搬送される光学フィルムの面の広い領域の位相差を、製造ラインにおいて正確且つ迅速に測定し、それにより測定の結果をフィルム形成の工程にフィードバックしたり、位相差が規格外である部分を最終製品から除去したりする手段が求められる。
位相差の制御においては、面内位相差Re及び厚さ方向位相差Rthが精密に制御されることが求められる場合が多い。Re及びRthを測定する装置としては、フィルム面上のある1点において測定を行う位相差測定器(例えば特許文献1)がこれまで広く用いられている。搬送される光学フィルムについてこれらを測定する場合、そのような位相差測定器を、TD方向に搖動させ、それにより位相差測定器を、搬送されるフィルムに対して波状の軌道を描くよう移動させ、TD方向及びMD方向に広がりを有する測定範囲における測定を行うことが、これまで広く行われている。
また、近年、フィルム面の複数の位置において同時に、面内位相差Reを測定する位相差測定器も提案されている(特許文献2)。
特開平8−201277号公報 特開2007−263593号公報
位相差測定器を製造ラインにおいて搖動させる場合、位相差測定器を移動させる移動装置からの異物の落下、並びに移動装置の駆動部分とフィルムとの接触による不良の発生及び製造の障害等の不所望な現象が発生しうる。また、搬送されるフィルムに対して波状の軌道を描く測定においては、フィルム全面のうち測定されない箇所が広く存在し、それにより規格外の位相差を有する箇所が看過されることがある。このような測定されない箇所は、フィルムを高速に搬送した場合特に増加する。
一方、特許文献2に記載の位相差測定器を用いた測定を行った場合、Reと同時にRthを測定することができない。また、フィルム面の位相差測定器から遠い箇所においては、斜め方向からの測定を行うことになるため、フィルム面の位相差測定器から近い測定箇所と、位相差測定器から遠い測定箇所とで、位相差の測定の基準となる極角が異なってしまうという問題点がある。
本発明の目的は、光学フィルムの製造における製品の品質及び製造の円滑性を妨げず、且つフィルム面の広い領域の多数の測定点において、面内位相差Re及び厚さ方向位相差Rthを精密に測定しうる、光学フィルムの位相差の測定方法及び光学フィルム位相差の測定装置を提供することにある。
本発明のさらなる目的は、面内位相差Re及び厚さ方向位相差Rthが精密に制御された高品質の光学フィルムを、円滑に製造しうる、光学フィルムの製造方法及び光学フィルムの製造装置を提供することにある。
本発明らは前記課題を解決するべく検討した結果、フィルム面の複数の位置において同時に、面内位相差Reを測定する位相差測定器を2以上組み合わせて用い、それらから得られる情報を元に、Re及びRthを同時に多数の点において測定しうることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は以下の通りである。
〔1〕 搬送経路において搬送される光学フィルムの位相差の測定方法であって、
前記搬送経路のTD方向に離隔して設けられた複数の位相差測定器により、TD方向に離隔する複数の測定箇所のそれぞれにおいて、前記測定箇所を通過する前記光学フィルムの面上の複数の測定点の位相差を計測する工程であって、2以上の前記測定点のそれぞれにおいて、前記位相差測定器のうちの2以上により、複数の極角方向から位相差を計測する、計測工程(i)、及び
前記計測工程(i)において計測された複数の位相差の値に基づいて、前記測定点のそれぞれにおいて、面内位相差Re、厚さ方向位相差Rth、又はこれらの両方を計算する計算工程(ii)
を含む、測定方法。
〔2〕 前記計測工程(i)において、
前記複数の位相差測定器が、中央部測定用の位相差測定器(C)、一方の端部測定用の位相差測定器(L)及び他方の端部測定用の位相差測定器(R)を含み、
前記測定箇所が、中央部の測定箇所(C)、前記位相差測定器(L)が位置する側の端部の測定箇所(L)及び前記位相差測定器(R)が位置する側の端部の測定箇所(R)を含み、
前記測定箇所(C)における位相差の計測を、前記位相差測定器(C)、および前記位相差測定器(C)以外の一以上の位相差測定器により行い、
前記測定箇所(L)における位相差の計測を、前記位相差測定器(L)、および前記位相差測定器(L)以外の一以上の位相差測定器により行い、
前記測定箇所(R)における位相差の計測を、前記位相差測定器(R)、および前記位相差測定器(R)以外の一以上の位相差測定器により行う
〔1〕に記載の測定方法。
〔3〕 光学フィルムの製造方法であって、
光学フィルムを連続的に形成する工程(I)、
工程(I)において形成された光学フィルムを搬送経路において搬送し、搬送される前記光学フィルムの面内位相差Re、厚さ方向位相差Rth、又はこれらの両方を測定する工程(II)、及び
工程(II)において測定された前記面内位相差Re、厚さ方向位相差Rth、又はこれらの両方の値に基づいて、工程(I)における形成の条件を調節し、前記面内位相差Re、厚さ方向位相差Rth、又はこれらの両方を所定の値に調整するフィードバック工程(III)
を含み、
前記工程(II)は、
前記搬送経路のTD方向に離隔して設けられた複数の位相差測定器により、TD方向に離隔する複数の測定箇所のそれぞれにおいて、前記測定箇所を通過する前記光学フィルムの面上の複数の測定点の位相差を計測する工程であって、2以上の前記測定点のそれぞれにおいて、前記位相差測定器のうちの2以上により、複数の極角方向から位相差を計測する、計測工程(i)、及び
前記計測工程(i)において計測された複数の位相差の値に基づいて、前記測定点のそれぞれにおいて、面内位相差Re、厚さ方向位相差Rth、又はこれらの両方を計算する計算工程(ii)
を含む、製造方法。
〔4〕 前記計測工程(i)において、
前記複数の位相差測定器が、中央部測定用の位相差測定器(C)、一方の端部測定用の位相差測定器(L)及び他方の端部測定用の位相差測定器(R)を含み、
前記測定箇所が、中央部の測定箇所(C)、前記位相差測定器(L)が位置する側の端部の測定箇所(L)及び前記位相差測定器(R)が位置する側の端部の測定箇所(R)を含み、
前記測定箇所(C)における位相差の計測を、前記位相差測定器(C)、および前記位相差測定器(C)以外の一以上の位相差測定器により行い、
前記測定箇所(L)における位相差の計測を、前記位相差測定器(L)、および前記位相差測定器(L)以外の一以上の位相差測定器により行い、
前記測定箇所(R)における位相差の計測を、前記位相差測定器(R)、および前記位相差測定器(R)以外の一以上の位相差測定器により行う
〔3〕に記載の製造方法。
〔5〕 光学フィルムの位相差の測定装置であって、
光学フィルムを搬送経路において搬送する搬送器、
前記搬送経路のTD方向に離隔して設けられ、TD方向に離隔する複数の測定箇所のそれぞれにおいて、前記測定箇所を通過する前記光学フィルムの面上の複数の測定点の位相差を計測する複数の位相差測定器であって、2以上の前記測定点のそれぞれにおいて、前記位相差測定器のうちの2以上により、複数の極角方向から位相差を計測する、位相差測定器(i)、及び
前記位相差測定器(i)において計測された複数の位相差の値に基づいて、前記測定点のそれぞれにおいて、面内位相差Re、厚さ方向位相差Rth、又はこれらの両方を計算する計算器(ii)
を含む、測定装置。
〔6〕 前記複数の位相差測定器(i)が、中央部測定用の位相差測定器(C)、一方の端部測定用の位相差測定器(L)及び他方の端部測定用の位相差測定器(R)を含み、
前記測定箇所が、中央部の測定箇所(C)、前記位相差測定器(L)が位置する側の端部の測定箇所(L)及び前記位相差測定器(R)が位置する側の端部の測定箇所(R)を含み、
前記位相差測定器(C)、および前記位相差測定器(C)以外の一以上の位相差測定器が、前記測定箇所(C)における位相差の計測を行うよう設けられ、
前記位相差測定器(L)、および前記位相差測定器(L)以外の一以上の位相差測定器が、前記測定箇所(L)における位相差の計測を行うよう設けられ、
前記位相差測定器(R)、および前記位相差測定器(R)以外の一以上の位相差測定器が、前記測定箇所(R)における位相差の計測を行うよう設けられた
〔5〕に記載の測定装置。
〔7〕 光学フィルムの製造装置であって、
光学フィルムを連続的に形成する形成装置(I)、
形成器(I)により形成された光学フィルムを搬送経路において搬送し、搬送される前記光学フィルムの面内位相差Re、厚さ方向位相差Rth、又はこれらの両方を測定する測定装置(II)、及び
測定装置(II)により測定された前記面内位相差Re、厚さ方向位相差Rth、又はこれらの両方の値に基づいて、形成装置(I)による形成の条件を調節し、前記面内位相差Re、厚さ方向位相差Rth、又はこれらの両方を所定の値に調整するフィードバック装置(III)
を含み、
前記測定装置(II)が、
光学フィルムを搬送経路において搬送する搬送器、
前記搬送経路のTD方向に離隔して設けられ、TD方向に離隔する複数の測定箇所のそれぞれにおいて、前記測定箇所を通過する前記光学フィルムの面上の複数の測定点の位相差を計測する複数の位相差測定器であって、2以上の前記測定点のそれぞれにおいて、前記位相差測定器のうちの2以上により、複数の極角方向から位相差を計測する、位相差測定器(i)、及び
前記位相差測定器(i)において計測された複数の位相差の値に基づいて、前記測定点のそれぞれにおいて、面内位相差Re、厚さ方向位相差Rth、又はこれらの両方を計算する計算器(ii)
を含む、製造装置。
〔8〕 前記複数の位相差測定器(i)が、中央部測定用の位相差測定器(C)、一方の端部測定用の位相差測定器(L)及び他方の端部測定用の位相差測定器(R)を含み、
前記測定箇所が、中央部の測定箇所(C)、前記位相差測定器(L)が位置する側の端部の測定箇所(L)及び前記位相差測定器(R)が位置する側の端部の測定箇所(R)を含み、
前記位相差測定器(C)、および前記位相差測定器(C)以外の一以上の位相差測定器が、前記測定箇所(C)における位相差の計測を行うよう設けられ、
前記位相差測定器(L)、および前記位相差測定器(L)以外の一以上の位相差測定器が、前記測定箇所(L)における位相差の計測を行うよう設けられ、
前記位相差測定器(R)、および前記位相差測定器(R)以外の一以上の位相差測定器が、前記測定箇所(R)における位相差の計測を行うよう設けられた
〔7〕に記載の製造装置。
本発明の測定方法及び測定装置によれば、光学フィルムの製造における製品の品質及び製造の円滑性を妨げず、且つフィルム面の広い領域の多数の測定点において、面内位相差Re及び厚さ方向位相差Rthを精密に測定しうる。
本発明の製造方法及び製造装置によれば、面内位相差Re及び厚さ方向位相差Rthが精密に制御された高品質の光学フィルムを、円滑に製造しうる。
図1は、本発明の測定装置を含む、本発明の製造装置の一例を模式的に示す斜視図である。 図2は、図1に示した測定装置200における、位相差測定器と、測定箇所における光学フィルム上の測定点との関係を説明する断面図である。 図3は、図2に示した測定点P1における位相差の測定値及び測定角度から、測定点P1における面内位相差Re及び厚さ方向位相差Rthを求める計算を概念的に示すグラフである。 図4は、本発明の第二実施形態の測定装置における、位相差測定器と、測定箇所における光学フィルム上の測定点との関係を説明する断面図である。 図5は、本発明の第三実施形態の測定装置における、位相差測定器と、測定箇所における光学フィルム上の測定点との関係を説明する断面図である。 図6は、図5に示した測定点P3における位相差の測定値及び測定角度から、測定点P3における面内位相差Re及び厚さ方向位相差Rthを求める計算を概念的に示すグラフである。
以下、実施形態及び例示物を示して本発明について詳細に説明する。ただし、本発明は以下に示す実施形態及び例示物に限定されるものではなく、本発明の特許請求の範囲及びその均等の範囲を逸脱しない範囲において任意に変更して実施しうる。
以下の説明において、「長尺」のフィルムとは、フィルムの幅に対して、5倍程度以上の長さを有するものをいい、好ましくは10倍若しくはそれ以上の長さを有し、具体的にはロール状に巻回されて保管又は運搬される程度の長さを有するものをいう。
以下の説明において、要素の方向が「平行」及び「垂直」とは、別に断らない限り、本発明の効果を損ねない範囲内、例えば±5°の範囲内での誤差を含んでいてもよい。
以下の説明において、MD方向(machine direction)は、製造ラインにおいて搬送されるフィルムの流れ方向であり、通常は搬送される長尺のフィルムの長尺方向に相当する方向を表す。また、長尺のフィルムにおいて長尺方向は、通常、そのフィルムの縦方向に一致する。さらに、以下の説明において「上流」又は「下流」という場合、別に断らない限り、MD方向における上流及び下流のことを指す。
また、TD方向(traverse direction)は、搬送されるフィルム面に平行な方向であって、且つMD方向に垂直な方向であり、通常は搬送される長尺のフィルムの幅方向に相当する方向を表す。また、長尺フィルムにおいて幅方向は、通常、そのフィルムの横方向に一致する。さらに、本願においては、MD方向及びTD方向の両方に対し水平な方向を、TH方向と称する場合がある。
以下の具体例における説明では、単に説明の便宜上、搬送されるフィルムのTD方向の端部の左側及び右側は、それぞれ、水平に搬送されるフィルムをMD方向上流側から観察した場合における左側及び右側であるものと規定する。本願の図面の一部においては、MD方向、TD方向及びTH方向を、それぞれの符号を付した座標軸により示し、さらに左向きのTD方向及び右向きのTD方向をそれぞれTD(L)及びTD(R)の符号を付した座標軸で示す。
[第一実施形態]
図1は、本発明の測定装置を含む、本発明の製造装置の一例を模式的に示す斜視図である。以下において、この例を第一実施形態として、本発明の測定装置及び製造装置並びに本発明の測定方法及び製造方法を説明する。
図1に示す製造装置10は、形成装置100、測定装置200、巻き取り装置300、およびフィードバック装置(不図示)を含む。形成装置100、測定装置200及び巻き取り装置300は、製造装置10の製造ラインにおいて、上流から下流にこの順に配置される。
この例において形成装置100は、溶融押出成形により長尺のフィルムを連続的に形成する装置であり、ダイ101及びキャストロール102を含む。ダイ101から連続的に吐出された溶融樹脂11は、キャストロール102において冷却され、これにより光学フィルム12が連続的に形成される。形成された光学フィルム12は、水平な搬送経路において搬送され、測定装置200に供給される。
本発明において、光学フィルムの形成工程を行う形成装置は、第一実施形態において例示する溶融押出成形装置に限られず、他の方式による装置であってもよく、それにより他の方式の形成工程を行ってもよい。形成工程はまた、フィルムの延伸、加熱、冷却等の工程を含んでもよく、形成装置はそのような工程を行うための構成要素を含みうる。
測定装置200は、光学フィルムを搬送経路において搬送する搬送器(不図示)、複数の位相差測定器、光源280及び計算器290を含む。
搬送器は、搬送ローラーを備える搬送器、フィルムを把持して搬送する把持具を備える搬送器等の任意の形態としうる。この例においては、測定装置200内において、光学フィルム12は水平に、矢印A1で示される方向に搬送される。
この例においては、位相差測定器としては、位相差測定器201L及び201Rの2つが設けられている。位相差測定器201L及び201Rは、搬送される光学フィルム12の上側に、光学フィルム12と離隔して、且つ互いに離隔して設けられる。この例においては、位相差測定器201L及び201RはTD方向に整列し、位相差測定器201Lは光学フィルム12の左側の端部に設けられ、位相差測定器201Rは光学フィルム12の右側の端部に設けられる。
位相差測定器201L及び201Rとしては、ある範囲の領域において、光学フィルムの複数の箇所において位相差を同時に測定しうる装置を適宜選択して用いうる。具体的には、透過偏光の方向が領域ごとに異なるようなパターンを有する偏光子と、その各領域を通過した光の強度を独立に受光することのできる受光素子とを備える位相差測定器を用いうる。より具体的には、例えば特許文献2に記載される測定装置を用いうる。さらに具体的には、かかる偏光子としてフォトニック結晶偏光子を備え、受光素子として、ラインスキャンカメラの受光素子又は二次元カメラの受光素子を利用したものを用いうる。
位相差測定器201L及び201Rは、通常、光学フィルム12を光学的に観察するものであり、具体的には、光学フィルム12を透過する光を観察するものとしうる。この例においては、測定装置200は、光学フィルムの、位相差測定器201L及び201Rとは反対側の位置に、測定箇所Z1及びZ5を照らす光源280を備える。光源280を設け、かかる光源280から出光し光学フィルム12を透過する光を位相差測定器201L及び201Rで受光し測定を行うよう、これらを配置することにより、かかる観察の精度を高めることができる。光源としては、測定に必要な波長の光を安定して出光することができ、且つ、測定箇所を含む領域において均一な出光を行うことができる、冷陰極管、光ファイバー照明、平面発光光源等の既知の光源を用いうる。
位相差測定器201L及び201Rのそれぞれは、TD方向に離隔する複数の測定箇所Z1及びZ5のそれぞれにおいて、測定箇所Z1及びZ5を通過する前記光学フィルム12の面上の複数の測定点P1及びP5の位相差を計測するよう設けられる。即ち、位相差測定器201Lは、固定された状態で測定箇所Z1及びZ5の両方において光学フィルム12の位相差を同時に計測し、位相差測定器201Rも、固定された状態で測定箇所Z1及びZ5の両方において光学フィルム12の位相差を同時に計測するよう設けられる。
図2は、図1に示した測定装置200における、位相差測定器と、測定箇所における光学フィルム上の測定点との関係を説明する断面図である。図2においては、測定装置200における位相差測定器201L及び201Rと、測定箇所Z1及びZ5における光学フィルム12上の測定点P1及びP5とが示される。図2において、光学フィルム12は、TD方向及びTH方向に平行な面で切断した断面として示される。この例においては、位相差測定器201Lが測定点P1及びP2を観察する方向は、光学フィルム12の垂線Lyに対し、TD(L)方向に傾いており、位相差測定器201Rが測定点P1及びP2を観察する方向は、光学フィルム12の垂線Lyに対し、TD(R)方向に傾いている。
上で説明した位相差測定器を用いた光学フィルムの測定において、光学フィルムの面に対して垂直な方向から測定を行った場合は、光学フィルムの面内位相差Reを通常測定しうる。しかしながら、光学フィルムの面に対して非垂直な方向から測定を行った場合、当該方向から観察された、斜め方向の位相差が測定される。しかしながら、ある一の測定点について、そのような斜め方向の位相差の測定を、異なる2以上の方向から行うと、測定角度及び測定された2以上の位相差の値を元に面内位相差Re及び厚さ方向位相差Rthを、計算により求めうる。したがって、それぞれの測定点における位相差測定器201L及び201Rによる測定値を、位相差測定器201L及び201Rから出力して計算器290に入力し、加えて計算機290にそれぞれの測定角度の情報を入力し、計算器290において当該計算を行うことにより、それぞれの測定点における面内位相差Re及び厚さ方向位相差Rthを求めうる。
例えば図2に示す例の測定点P1においては、位相差測定器201Lにより、垂線Lyに対して角度θ1L傾いた方向からの位相差が測定され、且つ、位相差測定器201Rにより、垂線Lyに対して角度θ1R傾いた方向からの位相差が測定される。角度θ1L、角度θ1R及びそれぞれの位相差の値から、測定点P1における面内位相差Re及び厚さ方向位相差Rthを、計算により求めうる。
ある一の測定点における複数の位相差の測定値及び測定角度から面内位相差Re及び厚さ方向位相差Rthを求める計算は、楕円の方程式を解くことにより行いうる。図3は、図2に示した測定点P1における位相差の測定値及び測定角度から、測定点P1における面内位相差Re及び厚さ方向位相差Rthを求める計算を概念的に示すグラフである。
図3に示す計算の例では、座標軸に、原点Poを始点とし、y軸に対して角度θ1R傾いた線分32(R)と、原点Poを始点とし、y軸に対して角度θ1L傾いた線分32(L)とを描く。線分32(R)及び32(L)の長さは、それぞれ、位相差測定器201R及び201Lによる位相差の測定値と、ある比例定数で比例する長さとする。線分32(R)の終点P(R)と、線分32(L)の終点P(L)とを通る楕円31の方程式を求め、さらに当該楕円とx軸との交点Px及び当該楕円とy軸との交点Pyの座標を求める。測定点P1における面内位相差Reは、PoとPxとの距離及び前記比例定数に基づいて求めることができ、測定点P1における厚み方向位相差Rthは、PoとPyとの距離及び前記比例定数に基づいて求めることができる。
このような計算を、測定点P1及び他の測定点において行うことにより、複数の測定点において、面内位相差Re及び厚さ方向位相差Rthを求めることができる。したがって、このような測定及び計算を、測定箇所Z1及びZ5において繰り返し行うことにより、搬送される光学フィルム12のTD方向に離隔し、且つMD方向に離隔して整列する複数の測定点において、面内位相差Re及び厚さ方向位相差Rthの測定を行うことができる。
単位時間当たりの測定の回数を多くすることにより、MD方向の測定点の分布をより密にすることができ、より詳細な面内位相差Re及び厚さ方向位相差Rthの情報を得ることができる。ひいては、光学フィルム12の搬送速度が高速であっても、詳細な面内位相差Re及び厚さ方向位相差Rthの分布を得ることができる。具体的には、測定の回数は、好ましくは3回/秒以上、より好ましくは10回/秒以上としうる。測定の回数の上限は、位相差測定器及び計算器の性能等の要素により定まり、例えば100回/秒以下としうる。
図1示す通り、第一実施形態では、測定装置200を用いた測定方法を実施した後、光学フィルム12は、巻き取り装置300により巻き取られ、ロールとされる。計算器290による計算結果は、保存し、例えば得られたロール状の光学フィルム12から製品を切り出す際に使用しうる。より具体的には例えば、所望の寸法の矩形の製品を切り出すにあたり、面内位相差Re及び/又は厚さ方向位相差Rthが規格外(即ち所望の値の範囲から外れた状態)である箇所を除外して、高品質の製品を得ることができる。本発明の測定方法を実施することにより、測定点の分布が密である詳細な面内位相差Re及び厚さ方向位相差Rthの情報を得ることができるため、規格外の箇所の看過を低減することができ、規格外箇所の除外をより適切に実行することができる。
または、計算器290による計算結果を、通信手段291により形成装置100におけるフィードバック装置(不図示)に送信し、本発明の製造方法を実施することもできる。例えば、計算機290による計算結果を、形成装置100における、位相差に影響を与えうるいずれかの構成要素の操作の調整にフィードバックし、それにより、より均質な光学フィルム12の形成を行うことができる。例えば、ダイ101への樹脂の押出速度、ダイ101の開口の間隔、フィルムの延伸の倍率及びその他の延伸条件、並びに加熱及び冷却の温度及び温度分布等の操作の程度を調整し、それにより所望の面内位相差Re及び厚さ方向位相差Rthを有する光学フィルム12を連続的に製造することができる。
[第二実施形態]
上に述べた第一実施形態では、測定装置200における測定箇所として測定箇所Z1及びZ5の2箇所のみを設定し、光学フィルム12上にMD方向に連続する測定点P1の列及びP5の列の2列のみにおいて測定を行ったが、本発明はこれに限られず、より好ましい態様として、3列以上の測定点において測定を行ってもよい。
第一実施形態における測定箇所を変更した実施形態を、第二実施形態として以下において説明する。図4は、本発明の第二実施形態の測定装置における、位相差測定器と、測定箇所における光学フィルム上の測定点との関係を説明する断面図である。図2と同様図4においても、光学フィルム12は、TD方向及びTH方向に平行な面で切断した断面として示される。
図4に示す第二実施形態は、測定箇所として、測定箇所Z1及びZ5に加えて、測定箇所Z2〜Z4が設定され、これらの箇所において位相差の測定を行う点において、第一実施形態と異なる。測定箇所Z1〜Z5が設定されることにより、測定箇所Z1及びZ5を通過する光学フィルム上の測定点P1及びP5に加えて、測定箇所Z2〜Z4を通過する光学フィルム上の測定点P2〜P4おいても位相差が測定され、その結果光学フィルム12上で、MD方向に連続する測定点P1の列、MD方向に連続する測定点P2の列、MD方向に連続する測定点P3の列、MD方向に連続する測定点P4の列、及びMD方向に連続する測定点P5の列の5列において測定が行われる。
測定点P1〜P5のそれぞれにおいて、位相差測定器201L及び位相差測定器201Rの両方により、斜め方向の位相差が測定される。それぞれの測定点における位相差測定器201L及び201Rによる測定値を、位相差測定器201L及び201Rから出力して計算器に入力し、加えて計算機にそれぞれの測定角度の情報を入力し、計算器において計算を行うことにより、それぞれの測定点における面内位相差Re及び厚さ方向位相差Rthを求めうる。
このように、第一実施形態より多い測定箇所において測定を行うことにより、TD方向の測定点の分布をより密にすることができ、より詳細な面内位相差Re及び厚さ方向位相差Rthの情報を得ることができる。また、幅の広い光学フィルムの製造においても、詳細な面内位相差Re及び厚さ方向位相差Rthの情報を得ることができる。
[第三実施形態]
上に述べた第一実施形態では、位相差測定器として光学フィルムの左側及び右側の端部に2の位相差測定器のみを設けたが、本発明はこれに限られず、より好ましい態様として、3以上の位相差測定器を設けてもよい。
より具体的に説明すると、光学フィルムの左側及び右側の端部に2の位相差測定器のみを設けた場合、両方の位相差測定器から遠い測定箇所においては、両方の位相差測定器の仰角(垂直方向を0°とした観察角度)が大きくなり、測定誤差が大きくなりうる。また、左側及び右側の端部の位相差測定器の両方から等しい距離の位置に、これらの位相差測定器による2の測定値のみでは面内位相差Re及び厚さ方向位相差Rthを求めることができない特異点がある。ここで、左側及び右側の端部の位相差測定器の間に、さらに追加の位相差測定器を設けることにより、測定誤差の低減を図ることができ、且つ、特異点において面内位相差Re及び厚さ方向位相差Rthを求めることを可能としうる。
第二実施形態における位相差測定器の数を変更した実施形態を、第三実施形態として以下において説明する。図5は、本発明の第三実施形態の測定装置における、位相差測定器と、測定箇所における光学フィルム上の測定点との関係を説明する断面図である。図4と同様図5においても、光学フィルム12は、TD方向及びTH方向に平行な面で切断した断面として示される。
図5に示す第三実施形態は、複数の位相差測定器として、左側の端部測定用の位相差測定器201L、及び右側の端部測定用の位相差測定器201Rに加えて、測定箇所Z3の垂直上方に設けられた、中央部測定用の位相差測定器201Cを備える点において、第二実施形態と異なる。
この例において、位相差測定器201Cは、測定箇所Z1〜Z5において位相差を測定する。したがって、この例においては、測定箇所Z1〜Z5を通過する光学フィルム12上の測定点P1〜P5のそれぞれにおいて、位相差測定器201L、201C及び201Rの3つの位相差測定器により、斜め方向又は垂直方向から観察した位相差が測定される。それぞれの測定点における3つの位相差測定器による測定値を、位相差測定器から出力して計算器に入力し、加えて計算機にそれぞれの測定角度の情報を入力し、計算器において計算を行うことにより、それぞれの測定点における面内位相差Re及び厚さ方向位相差Rthを求めうる。
ある一の測定点における複数の位相差の測定値及び測定角度から面内位相差Re及び厚さ方向位相差Rthを求める計算は、第一実施形態について説明した場合と同様に、楕円の方程式を解くことにより行いうる。但し、第三実施形態では、3つの座標に基づいて楕円の方程式を求めうるので、誤差の補正等を行うことができ、より正確な測定結果を得ることができる。また、2の測定値のみでは面内位相差Re及び厚さ方向位相差Rthを求めることができない特異点においても、測定結果を得ることができる。
かかる特異点における計算の例を、図6に示す。図6は、図5に示した測定点P3における位相差の測定値及び測定角度から、測定点P3における面内位相差Re及び厚さ方向位相差Rthを求める計算を概念的に示すグラフである。
図6に示す計算の例では、座標軸に、原点Poを始点とし、y軸に対して角度θ1R傾いた線分62(R)と、原点Poを始点とし、y軸に対して角度θ1L傾いた線分62(L)と、原点Poを始点とし、y軸に平行な線分62(C)とを描く。線分62(R)、62(C)及び62(L)の長さは、それぞれ、位相差測定器201R、201C及び201Lによる位相差の測定値と、ある比例定数で比例する長さとする。
この例において測定点P3は、測定器201L及び201Rのいずれとも等しい距離にある特異点であり、従って、図6に示すグラフでは、線分62(R)と線分62(L)とは、y軸を中心に線対称となる。このような場合において、線分62(R)の終点P(R)と、線分62(L)の終点P(L)のみとに基づいて、それらを通る楕円の方程式を求めると、楕円61以外に加えて、例えば楕円63のような他の楕円も求められ、したがって解が一つに定まらない。ここでさらに、線分62(C)の終点P(C)の情報を加えると、楕円61が定まり、これにより、測定点P3における面内位相差Re及び厚み方向位相差Rthを求めることができる。
[光学フィルム]
本発明の測定装置及び測定方法による測定対象の光学フィルム、及び本発明の製造装置及び製造方法により製造しうる光学フィルムは、特に限定されず、種々の用途に用いる光学フィルムとしうる。具体的には、何等かの形で制御された位相差を有することが求められるフィルムとしうる。
光学フィルムは、単層のフィルムであってもよく、複数の層を有する複層フィルムであってもよい。光学フィルムはまた、延伸フィルムであってもよく、延伸されていないフィルムであってもよい。
光学フィルムは、好ましくは85%〜100%、より好ましくは90%〜100%の全光線透過率を有する。光線透過率は、JIS K0115に準拠して、分光光度計(日本分光社製、紫外可視近赤外分光光度計「V−570」)を用いて測定しうる。
光学フィルムの厚さは、好ましくは1μm以上、より好ましくは5μm以上、さらに好ましくは10μm以上であり、一方好ましくは300μm以下、より好ましくは200μm以下、さらに好ましくは100μm以下である。
光学フィルムの面内位相差Reは、(nx−ny)×dで表される値である。また、厚さ方向位相差Rthは、{((nx+ny)/2)−nz}×dで表される値である。ここで、nxは、フィルムの厚み方向に垂直な方向(面内方向)であって最大の屈折率を与える方向の屈折率を表す。nyは、フィルムの前記面内方向であってnxの方向に垂直な方向の屈折率を表す。nzは、フィルムの厚み方向の屈折率を表す。dは、フィルムの厚みを表す。
本発明の測定方法により測定された位相差が有効に測定された値であるか否かは、既知の位相差測定装置(例えば、王子計測機器社製、「KOBRA−21ADH」、フォトニックラティス社製、「WPA−micro」)あるいはセナルモン法を用いて光学フィルムの位相差を別途測定することにより確認しうる。また、位相差の測定波長は、光学フィルムの用途に応じて任意の波長に設定しうるが、通常は550nmとしうる。
[変形例]
本発明の測定装置及び製造装置並びに本発明の測定方法及び製造方法は、上に述べた第一〜第三実施形態によるものに限られず、例えばこれらの実施形態をさらに変形したものであってもよい。以下において、そのような変形の例を挙げて説明する。
第三実施形態においては、設定された測定箇所Z1〜Z5の5つ全てにおいて、3つの位相差測定器201L、201C及び201Rによる測定を行ったが、本発明はこのように全ての位相差測定器が全ての測定箇所の測定を行う態様に限られない。例えば3つの位相差測定器を用い、一部又は全部の測定箇所においてそれらのうち2つの位相差測定器のみによる測定を行ってもよい。
具体的には、ある測定箇所において、当該測定箇所に近い一の位相差測定器と、それ以外の一以上の位相差測定器とによる測定を行うことで、その測定箇所における2以上の測定結果を得ることができる。このより具体的な例としては、複数の位相差測定器が、中央部測定用の位相差測定器(C)、一方の端部測定用の位相差測定器(L)及び他方の端部測定用の位相差測定器(R)を含み、測定箇所が、中央部の測定箇所(C)、位相差測定器(L)が位置する側の端部の測定箇所(L)及び位相差測定器(R)が位置する側の端部の測定箇所(R)を含み、測定箇所(C)における位相差の計測を、位相差測定器(C)、および位相差測定器(C)以外の一以上の位相差測定器により行い、測定箇所(L)における位相差の計測を、位相差測定器(L)、および位相差測定器(L)以外の一以上の位相差測定器により行い、測定箇所(R)における位相差の計測を、位相差測定器(R)、および位相差測定器(R)以外の一以上の位相差測定器により行う態様が挙げられる。このように、それぞれの測定箇所において、使用する位相差測定器を適宜選択することにより、比較的誤差が少ない測定箇所からの測定に基づいたデータに基づいた計算を行うことができ、その結果、より正確な面内位相差Re及び厚さ方向位相差Rthを求めることができる。
第三実施形態においては、中央部測定用の位相差測定器201Cは、左側の端部測定用の位相差測定器201L、及び右側の端部測定用の位相差測定器201Rの両方から等しい位置に設けたが、本発明なこれに限られず、中央部測定用の位相差測定器は、左側の端部測定用の位相差測定器及び右側の端部測定用の位相差測定器よりも中央部に近い任意の位置に設けうる。例えば、中央部測定用の位相差測定器が、左側の端部測定用の位相差測定器及び右側の端部測定用の位相差測定器のどちらか一方により近い位置に配置されていてもよい。
第一〜第三実施形態において、複数の位相差測定器は、TD方向に離隔して且つTD方向に整列した態様で設けたが、本発明はこれに限られず、例えば一の位相差測定器が他の位相差測定器より上流又は下流に位置していてもよい。より具体的には例えば、光学フィルム12の左側の端部の位相差測定器201Lが、右側の端部の位相差測定器201Rに比べて相対的に下流に位置していてもよい。この場合、搬送される光学フィルム上のある測定点が位相差測定器201Rによる測定箇所を通過し、その後位相差測定器201Lによる測定箇所を通過しうる。この場合、フィルムの搬送速度の情報に基づいて位相差測定器201R及び201Lによる測定の時間的なずれを、計算機290においてオフセットすることにより、ある測定点における、位相差測定器201Lによる測定結果及び位相差測定器201Rによる測定結果の情報を得ることができる。一の位相差測定器を他の位相差測定器より上流又は下流に位置させることにより、それぞれの位相差測定器による測定条件を自由に最適化することが可能となる。
第一〜第三実施形態においては、測定装置200における位相差測定器は2つ又は3つであり、測定箇所は2箇所又は5か所であったが、本発明はこれに限られず、例えば一つの測定装置に4つ以上の位相差測定器を設けてもよく、また、測定箇所は3箇所、4箇所、6箇所以上等の任意の数としうる。例えば、解像度の高い位相差測定器を用い、TD方向に多数の測定箇所を設けることができる。多数の測定箇所を設け、測定箇所の間隔を短くすることにより、TD方向の測定点の分布をさらにより密にすることができ、より詳細な面内位相差Re及び厚さ方向位相差Rthの情報を得ることができる。測定箇所のTD方向の間隔は、好ましくは100mm以下、より好ましくは25mm以下としうる。
また例えば、位相差測定器のTD方向の数及び位置は、光学フィルムの幅に適合させて適宜調整しうる。位相差測定器を3つ以上設ける場合、その間隔は均等な間隔であってもよいが、不均等な間隔であってもよい。位相差測定器のTD方向の間隔は、狭いほうが、より詳細な測定を正確に行うことができる。具体的には、位相差測定器のTD方向の間隔は、好ましくは1000mm以下、より好ましくは500mm以下としうる。また、位相差測定器と光学フィルムとの間隔は、位相差測定器のTD方向の間隔と同程度にすることが、正確な測定を効率的に行う観点から好ましく、従って、好ましくは1000mm以下、より好ましくは500mm以下としうる。
第一〜第三実施形態においては、位相差測定器は位相差のみを測定し、それに基づいて面内位相差Re及び厚さ方向位相差Rthのみを取得したが、本発明はこれに限られず、例えば、位相差測定器により、位相差に加えて、光学フィルムの光学軸の方位等の他の光学的な情報を併せて測定し、これを計算機において計算し、測定方向の仰角によるずれを補正し、情報として取得してもよい。
第一〜第三実施形態においては、長尺の光学フィルムを製造及び測定する形態を例示したが、本発明はこれに限られず、例えば、枚葉状のフィルムを連続して製造及び搬送する製造ラインにも適用しうる。
第一〜第三実施形態においては、計算工程は計算機290により行ったが、本発明の測定方法及び本発明の製造方法はこれに限られず、操作者が、位相差測定器から出力された情報に基づいて操作者が手動で計算を行ってもよい。また、第一〜第三実施形態においては、フィードバック工程は、計算機290による計算結果を通信手段291を介してフィードバック装置に送信することによりフィードバック工程を行ったが、本発明の製造方法はこれに限られず、計算機による計算結果又は操作者による手動の計算結果に基づき、操作者が手動でフィードバック工程を行ってもよい。
10:製造装置
100:形成装置
200:測定装置
300:巻き取り装置
101:ダイ
102:キャストロール
11:溶融樹脂
12:光学フィルム
280:光源
290:計算器
201L、201C、201R:位相差測定器
Z1〜Z5:測定装置における測定箇所
P1〜P5:光学フィルム上の測定点
Ly:垂線
Po:原点
32(R):線分
32(L):線分
31:楕円
Px:楕円とx軸との交点
Py:楕円とy軸との交点
62(R):線分
62(L):線分
62(C):線分
61:楕円
63:楕円

Claims (4)

  1. 搬送経路において搬送される光学フィルムの位相差の測定方法であって、
    前記搬送経路のTD方向に離隔して設けられた複数の位相差測定器により、TD方向に離隔する複数の測定箇所のそれぞれにおいて、前記測定箇所を通過する前記光学フィルムの面上の複数の測定点の位相差を計測する工程であって、2以上の前記測定点のそれぞれにおいて、前記位相差測定器のうちの2以上により、複数の非垂直な極角方向から位相差を計測する、計測工程(i)、及び
    前記計測工程(i)において計測された複数の位相差の値に基づいて、前記測定点のそれぞれにおいて、面内位相差Re、厚さ方向位相差Rth、又はこれらの両方を計算する計算工程(ii)
    を含み、
    前記TD方向は、搬送される光学フィルムのフィルム面に平行な方向であって、且つ、搬送される光学フィルムの流れ方向に垂直な方向であり、
    前記計測工程(i)において、
    前記複数の位相差測定器が、中央部測定用の位相差測定器(C)、一方の端部測定用の位相差測定器(L)及び他方の端部測定用の位相差測定器(R)を含み、
    前記測定箇所が、中央部の測定箇所(C)、前記位相差測定器(L)が位置する側の端部の測定箇所(L)及び前記位相差測定器(R)が位置する側の端部の測定箇所(R)を含み、
    前記測定箇所(C)における位相差の計測を、前記位相差測定器(C)、および前記位相差測定器(C)以外の一以上の位相差測定器により行い、
    前記測定箇所(L)における位相差の計測を、前記位相差測定器(L)、および前記位相差測定器(L)以外の一以上の位相差測定器により行い、
    前記測定箇所(R)における位相差の計測を、前記位相差測定器(R)、および前記位相差測定器(R)以外の一以上の位相差測定器により行う測定方法。
  2. 光学フィルムの製造方法であって、
    光学フィルムを連続的に形成する工程(I)、
    工程(I)において形成された光学フィルムを搬送経路において搬送し、搬送される前記光学フィルムの面内位相差Re、厚さ方向位相差Rth、又はこれらの両方を測定する工程(II)、及び
    工程(II)において測定された前記面内位相差Re、厚さ方向位相差Rth、又はこれらの両方の値に基づいて、工程(I)における形成の条件を調節し、前記面内位相差Re、厚さ方向位相差Rth、又はこれらの両方を所定の値に調整するフィードバック工程(III)
    を含み、
    前記工程(II)は、
    前記搬送経路のTD方向に離隔して設けられた複数の位相差測定器により、TD方向に離隔する複数の測定箇所のそれぞれにおいて、前記測定箇所を通過する前記光学フィルムの面上の複数の測定点の位相差を計測する工程であって、2以上の前記測定点のそれぞれにおいて、前記位相差測定器のうちの2以上により、複数の非垂直な極角方向から位相差を計測する、計測工程(i)、及び
    前記計測工程(i)において計測された複数の位相差の値に基づいて、前記測定点のそれぞれにおいて、面内位相差Re、厚さ方向位相差Rth、又はこれらの両方を計算する計算工程(ii)
    を含み、
    前記TD方向は、搬送される光学フィルムのフィルム面に平行な方向であって、且つ、搬送される光学フィルムの流れ方向に垂直な方向であり、
    前記計測工程(i)において、
    前記複数の位相差測定器が、中央部測定用の位相差測定器(C)、一方の端部測定用の位相差測定器(L)及び他方の端部測定用の位相差測定器(R)を含み、
    前記測定箇所が、中央部の測定箇所(C)、前記位相差測定器(L)が位置する側の端部の測定箇所(L)及び前記位相差測定器(R)が位置する側の端部の測定箇所(R)を含み、
    前記測定箇所(C)における位相差の計測を、前記位相差測定器(C)、および前記位相差測定器(C)以外の一以上の位相差測定器により行い、
    前記測定箇所(L)における位相差の計測を、前記位相差測定器(L)、および前記位相差測定器(L)以外の一以上の位相差測定器により行い、
    前記測定箇所(R)における位相差の計測を、前記位相差測定器(R)、および前記位相差測定器(R)以外の一以上の位相差測定器により行う製造方法。
  3. 光学フィルムの位相差の測定装置であって、
    光学フィルムを搬送経路において搬送する搬送器、
    前記搬送経路のTD方向に離隔して設けられ、TD方向に離隔する複数の測定箇所のそれぞれにおいて、前記測定箇所を通過する前記光学フィルムの面上の複数の測定点の位相差を計測する複数の位相差測定器であって、2以上の前記測定点のそれぞれにおいて、前記位相差測定器のうちの2以上により、複数の非垂直な極角方向から位相差を計測する、位相差測定器(i)、及び
    前記位相差測定器(i)において計測された複数の位相差の値に基づいて、前記測定点のそれぞれにおいて、面内位相差Re、厚さ方向位相差Rth、又はこれらの両方を計算する計算器(ii)
    を含み、
    前記TD方向は、搬送される光学フィルムのフィルム面に平行な方向であって、且つ、搬送される光学フィルムの流れ方向に垂直な方向であり、
    前記複数の位相差測定器(i)が、中央部測定用の位相差測定器(C)、一方の端部測定用の位相差測定器(L)及び他方の端部測定用の位相差測定器(R)を含み、
    前記測定箇所が、中央部の測定箇所(C)、前記位相差測定器(L)が位置する側の端部の測定箇所(L)及び前記位相差測定器(R)が位置する側の端部の測定箇所(R)を含み、
    前記位相差測定器(C)、および前記位相差測定器(C)以外の一以上の位相差測定器が、前記測定箇所(C)における位相差の計測を行うよう設けられ、
    前記位相差測定器(L)、および前記位相差測定器(L)以外の一以上の位相差測定器が、前記測定箇所(L)における位相差の計測を行うよう設けられ、
    前記位相差測定器(R)、および前記位相差測定器(R)以外の一以上の位相差測定器が、前記測定箇所(R)における位相差の計測を行うよう設けられた測定装置。
  4. 光学フィルムの製造装置であって、
    光学フィルムを連続的に形成する形成装置(I)、
    形成器(I)により形成された光学フィルムを搬送経路において搬送し、搬送される前記光学フィルムの面内位相差Re、厚さ方向位相差Rth、又はこれらの両方を測定する測定装置(II)、及び
    測定装置(II)により測定された前記面内位相差Re、厚さ方向位相差Rth、又はこれらの両方の値に基づいて、形成装置(I)による形成の条件を調節し、前記面内位相差Re、厚さ方向位相差Rth、又はこれらの両方を所定の値に調整するフィードバック装置(III)
    を含み、
    前記測定装置(II)が、
    光学フィルムを搬送経路において搬送する搬送器、
    前記搬送経路のTD方向に離隔して設けられ、TD方向に離隔する複数の測定箇所のそれぞれにおいて、前記測定箇所を通過する前記光学フィルムの面上の複数の測定点の位相差を計測する複数の位相差測定器であって、2以上の前記測定点のそれぞれにおいて、前記位相差測定器のうちの2以上により、複数の非垂直な極角方向から位相差を計測する、位相差測定器(i)、及び
    前記位相差測定器(i)において計測された複数の位相差の値に基づいて、前記測定点のそれぞれにおいて、面内位相差Re、厚さ方向位相差Rth、又はこれらの両方を計算する計算器(ii)
    を含み、
    前記TD方向は、搬送される光学フィルムのフィルム面に平行な方向であって、且つ、搬送される光学フィルムの流れ方向に垂直な方向であ
    前記複数の位相差測定器(i)が、中央部測定用の位相差測定器(C)、一方の端部測定用の位相差測定器(L)及び他方の端部測定用の位相差測定器(R)を含み、
    前記測定箇所が、中央部の測定箇所(C)、前記位相差測定器(L)が位置する側の端部の測定箇所(L)及び前記位相差測定器(R)が位置する側の端部の測定箇所(R)を含み、
    前記位相差測定器(C)、および前記位相差測定器(C)以外の一以上の位相差測定器が、前記測定箇所(C)における位相差の計測を行うよう設けられ、
    前記位相差測定器(L)、および前記位相差測定器(L)以外の一以上の位相差測定器が、前記測定箇所(L)における位相差の計測を行うよう設けられ、
    前記位相差測定器(R)、および前記位相差測定器(R)以外の一以上の位相差測定器が、前記測定箇所(R)における位相差の計測を行うよう設けられた製造装置。
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