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JP6647936B2 - 二軸負荷試験体、二軸負荷試験装置および二軸負荷試験方法 - Google Patents
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JP6647936B2 - 二軸負荷試験体、二軸負荷試験装置および二軸負荷試験方法 - Google Patents

二軸負荷試験体、二軸負荷試験装置および二軸負荷試験方法 Download PDF

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Description

本発明は、互いに直交する2本の荷重軸の軸方向に沿って荷重が加えられる二軸負荷試験体、二軸負荷試験装置および二軸負荷試験方法に関する。
一般に、プレス部品設計や金型設計の際に、材料の二軸応力下の応力−ひずみ特性を直接計測する二軸引張試験(二軸負荷試験)方法が知られている。この種の二軸引張試験方法では、2本の荷重軸が直交する本体部と、この本体部から荷重軸の軸方向にそれぞれ延びる4本の腕部とを備えた十字試験体(二軸負荷試験体)が用いられている。従来、この十字試験体では、各荷重軸の軸方向に均等な応力場を発生させ、本体部が所望の二軸応力状態になるようにするため、4本の腕部にそれぞれスリットが設けられている(例えば、特許文献1参照)。スリット幅を広くすると、腕部の断面欠損が大きくなるため、スリットの部分が先に破断して評価部に十分な荷重(負荷)が掛けられなくなる。このため、スリット幅は極力細くする必要があり、一般に、スリットは高価なワイヤカットにより加工されている。
特開2014−228290号公報
ところで、近年、上記した二軸引張試験(二軸負荷試験)方法を用いて、例えば、熱交換器の管板のように、複数の貫通孔が形成された多孔板における貫通孔に生じる応力を解析することが模索されている。本体部に複数の貫通孔を設けた構成においても、各荷重軸の軸方向に均等な応力場を発生させるために、4本の腕部にそれぞれスリットを設ける必要がある。しかし、本体部に複数の貫通孔を設けた構成では、本体部に加えられる引張もしくは圧縮の荷重(応力)は、貫通孔を除いたリガメント部を流れるため、このリガメント部にスムーズに荷重を伝達することが好ましい。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、本体部における貫通孔を除いたリガメント部にスムーズに荷重を伝達できる二軸負荷試験体および二軸負荷試験装置を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る二軸負荷試験体は、互いに直交する2本の荷重軸の軸方向に沿ってそれぞれ整列した複数の貫通孔を有する本体部と、本体部から荷重軸の軸方向にそれぞれ延びる4本の腕部とを備え、腕部は、それぞれ軸方向に整列した貫通孔の延長線上に、該軸方向に沿って延びる複数のスリット溝を備えたことを特徴とする。
この構成によれば、腕部は、それぞれ軸方向に整列した貫通孔の延長線上に、該軸方向に沿って延びる複数のスリット溝を備えるため、腕部に加えられた荷重は、スリット溝間を通じて、本体部における貫通孔を除いたリガメント部に作用する。このため、リガメント部への荷重の伝達をスムーズに行うことができる。
この構成において、スリット溝の中心線は、貫通孔の延長線上に位置すること好ましい。この構成によれば、腕部におけるスリット溝間の中心線は、本体部における貫通孔を除いたリガメント部の中心線と一致するため、リガメント部への荷重の伝達をスムーズに行うことができる。
また、スリット溝の溝幅は、貫通孔の直径と等しいことが好ましい。この構成によれば、スリット幅がワイヤカットによる幅よりも広くなるため、スリット溝を機械加工することが可能となり、加工費用の低減を実現できる。
また、本発明は、互いに直交する第1荷重軸及び第2荷重軸の各軸方向に沿って、試験体にそれぞれ荷重を加えることにより、該試験体の負荷試験を行う二軸負荷試験装置であって、試験体に第1荷重軸の軸方向に沿って、引張もしくは圧縮の荷重を加える第1負荷部を有する第1フレームと、試験体に第2荷重軸の軸方向に沿って、引張もしくは圧縮の荷重を加える第2負荷部を有する第2フレームと、設置面に対して、第1フレームを第1荷重軸の軸方向に摺動する第1摺動部と、設置面に対して、第2フレームを第2荷重軸の軸方向に摺動する第2摺動部と、を備えたことを特徴とする。
この構成によれば、試験体に加えられた軸方向の荷重の反力が第1フレーム及び第2フレームにそれぞれ作用し、第1摺動部及び第2摺動部によって、第1フレーム及び第2フレームがそれぞれ荷重と反対の方向に移動する。このため、試験体の腕部に二軸の合成荷重がかかることが防止され、軸方向に沿った純粋な荷重をかけることができる。
本発明は、互いに直交する第1荷重軸及び第2荷重軸の各軸方向に沿って、試験体にそれぞれ荷重を加えることにより、該試験体の負荷試験を行う二軸負荷試験装置であって、設置面に設置されるフレームと、試験体に第1荷重軸の軸方向に沿って、引張もしくは圧縮の荷重を加える第1負荷部と、試験体に第2荷重軸の軸方向に沿って、引張もしくは圧縮の荷重を加える第2負荷部と、第1負荷部及び試験体を、フレームに対して、第2荷重軸の軸方向に摺動する第1摺動部と、第2負荷部及び試験体を、フレームに対して、第1荷重軸の軸方向に摺動する第2摺動部と、を備えたことを特徴とする。
また、試験体は、互いに直交する2本の荷重軸の軸方向に沿ってそれぞれ整列した複数の貫通孔を有する本体部と、本体部から荷重軸の軸方向にそれぞれ延びる4本の腕部とを備え、腕部は、それぞれ軸方向に整列した貫通孔の延長線上に、該軸方向に沿って延びる複数のスリット溝を備えることが好ましい。
また、本発明に係る二軸負荷試験方法は、上記した二軸負荷試験体の本体部に形成された少なくとも一の貫通孔に該貫通孔を封止する封止栓を設ける工程と、二軸負荷試験体の腕部にそれぞれ荷重軸の軸方向に沿った荷重を加える工程と、荷重を加えた状態で封止栓を貫通孔から引き抜く引抜き荷重を加えることを特徴とする。
この構成によれば、二軸負荷試験体の腕部にそれぞれ荷重軸の軸方向に沿った荷重を加えた状態における本体部に形成された貫通孔の変形などの挙動を正確に知ることができる。
また、本発明に係る二軸負荷試験方法は、上記した二軸負荷試験体の本体部に形成された少なくとも一の貫通孔に配管を固着する工程と、二軸負荷試験体の腕部にそれぞれ荷重軸の軸方向に沿った荷重を加える工程と、荷重を加えた状態で、配管の一端側から配管内に、所定圧力に加圧された流体を充填する工程と、を備えることを特徴とする。
この構成によれば、二軸負荷試験体の腕部にそれぞれ荷重軸の軸方向に沿った荷重を加えた状態における本体部に形成された貫通孔の変形などの挙動を正確に知ることができる。
本発明によれば、腕部は、それぞれ軸方向に整列した貫通孔の延長線上に、該軸方向に沿って延びる複数のスリット溝を備えるため、腕部に課された荷重は、スリット溝間を通じて、本体部における貫通孔を除いたリガメント部に作用する。このため、リガメント部への荷重の伝達をスムーズに行うことができる。
図1は、本実施形態に係る十字試験体の平面図である。 図2は、十字試験体の部分拡大図である。 図3は、十字試験体の貫通孔に設けた封止栓の引抜き試験を説明する模式図である。 図4は、十字試験体の貫通孔に設けた配管の漏えい試験を説明する模式図である。 図5は、十字試験体の二軸負荷試験に好適な二軸負荷試験装置の平面図である。 図6は、図5のA−A断面視図である。 図7は、図5のB−B断面視図である。 図8は、二軸負荷試験装置の動作を示す模式図である。 図9は、二軸負荷試験装置の動作を示す模式図である。 図10は、別の実施形態に係る二軸負荷試験装置の模式図である。
以下に、本発明に係る実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施形態によりこの発明が限定されるものではない。また、実施形態における構成要素には、当業者が置換可能かつ容易なもの、あるいは実質的に同一のものが含まれる。さらに、以下に記載した構成要素は適宜組み合わせることが可能である。
図1は、本実施形態に係る十字試験体の平面図である。図2は、十字試験体の部分拡大図である。十字試験体(二軸負荷試験体)10は、図1に示すように、第1荷重軸S1及び第2荷重軸S2が直交する本体部11と、この本体部11から第1荷重軸S1または第2荷重軸S2の軸方向に沿ってそれぞれ延びる4つの腕部12と、各腕部12に設けられる連結部13とを備えて一体に構成されている。第1荷重軸S1及び第2荷重軸S2は、互いに直交する軸であり、4つの腕部12は、本体部11を中心として、90°ずつ異なる方向に延びている。また、各連結部13は、第1荷重軸S1及び第2荷重軸S2の軸方向に引張もしくは圧縮の荷重(負荷)を加える負荷ユニット(不図示)が連結される孔部13Aを備える。
本体部11は、略矩形状に形成された板状体であり、第1荷重軸S1及び第2荷重軸S2の軸方向に引張もしくは圧縮の荷重が加えられた際に、該本体部11に生じる応力を評価するための評価エリアとして機能する。本実施形態では、本体部11は、例えば、熱交換器の管板を模して構成され、プレス用の板材と比較して肉厚が厚く(例えば30mm〜150mm)形成されている。また、本体部11は、正方配列された複数(図1の例では5列(5×5))の貫通孔14を備える。これら複数の貫通孔14は、熱交換器の伝熱管(不図示)が接続される孔部を模したものであり、第1荷重軸S1及び第2荷重軸S2の軸方向に沿ってそれぞれ整列して形成されている。貫通孔14は、少なくとも2列(2×2)以上あれば良いが、3列(3×3)以上であって、第1荷重軸S1と第2荷重軸S2の交点(中心)Oに中央の貫通孔14が位置する配置がより好ましい。
腕部12は、第1荷重軸S1または第2荷重軸S2の軸方向の荷重を本体部11に伝達する機能を有し、本体部11と同等の肉厚に形成されている。腕部12には、図1に示すように、各腕部12が延びる方向、すなわち第1荷重軸S1または第2荷重軸S2の軸方向に沿ってそれぞれ延びる複数のスリット溝16が設けられている。スリット溝16は、本体部11における各荷重軸S1,S2の軸方向に均等な応力場を発生させるものである。ここで、本体部11に複数の貫通孔14が設けられた構成では、図2に矢印Fで示すように、本体部11に加えられる引張もしくは圧縮の荷重は、貫通孔14を除いたリガメント部15を流れるため、このリガメント部15に荷重をスムーズに伝達することが好ましい。
本実施形態では、各スリット溝16は、図2に示すように、第1荷重軸S1または第2荷重軸S2の軸方向に整列した各貫通孔14の中心を結んだ線Lの延長線LA上に位置している。このため、腕部12に加えられた荷重は、隣接するスリット溝16,16間の部分17を通じて、本体部11のリガメント部15に作用することにより、リガメント部15への荷重の伝達をスムーズに行うことができる。
また、本実施形態では、各スリット溝16は、該スリット溝16の中心線LCが上記した延長線LAと一致するように形成されている。このため、腕部12におけるスリット溝16,16間の部分17は、本体部11におけるリガメント部15と一直線上に位置することにより、リガメント部15への荷重の伝達をスムーズに行うことができる。
また、本実施形態では、図2に示すように、スリット溝16の溝幅DAは、貫通孔14の直径Dと等しく形成されている。この構成では、スリット溝16,16間の部分17の幅DBと、貫通孔14,14間のリガメント幅DCとを等しくすることができる。このため、腕部12に加えられた荷重をリガメント部15へより一層スムーズに伝達することができる。さらに、スリット溝16の溝幅DAは、従来のワイヤカットによるスリット幅よりも格段に広くなるため、スリット溝を機械加工することが可能となり、加工費用の低減を実現できる。特に、本実施形態では、腕部12は、本体部11と共に、プレス用の板材よりも肉厚が厚く形成されているため、加工費用の低減効果はより大きいものとなる。ここで、スリット溝16の溝幅DAを大きくすると、断面欠損が大きくなり、腕部12の破損のおそれが生じる。本実施形態では、十字試験体10に二軸方向の荷重をかけて破損試験を行うのではなく、荷重が加えられた際の貫通孔に生じる応力を解析するものであるため、スリット溝16の溝幅DAを貫通孔14の直径Dと同等に大きくしても試験上の問題はない。
次に、十字試験体10を用いた二軸負荷試験について説明する。本実施形態では、十字試験体10に第1荷重軸S1または第2荷重軸S2の軸方向の荷重を加えた状態で、本体部11に設けた貫通孔14に生じる応力を評価する試験を行う。上述のように、本体部11は、熱交換器の管板を模したものであるため、例えば、熱交換器を含むプラントの運転中に、熱交換器の管板に各方向の応力が生じた際に、所定の貫通孔14(例えば、中心の貫通孔14)がどのような挙動を示すかを確認する試験を行う。
図3は、十字試験体の貫通孔に設けた封止栓の引抜き試験を説明する模式図である。図3に示すように、十字試験体10の本体部11の中央に設けられた中心の貫通孔14に、該貫通孔14を封止する封止栓70を施工する。次に、この封止栓70の上面側に引抜き用ロッド74を接続し、この引抜き用ロッド74は、十字試験体10の本体部11(リガメント部)に載置された反力台73と、センターホールジャッキ71と、センターホールロードセル72を貫通してナット75で固定されている。また、封止栓70には、引抜き用ロッド74とは反対側の下面側に変位計76が設置されている。
引抜き試験は、十字試験体10に第1荷重軸S1及び第2荷重軸S2の荷重を加えた状態で、センターホールジャッキ71より封止栓70に引抜き荷重を与える。そして、この変位計76によって封止栓70が変位(動き始める)際の引抜き荷重の値をセンターホールロードセル72で計測する。この構成によれば、例えば、熱交換器の管板に各方向の応力が生じた際に、所定の貫通孔14(例えば、中心の貫通孔14)に設けた封止栓70の耐荷重を知ることができ、また、貫通孔14がどのように変形するかを正確に知ることができる。また、センターホールロードセル72を用いて引抜き荷重の値を計測することに限らず、一定の引抜き荷重を加えた状態で、封止栓70が抜ける(変位する)か抜けない(変位しない)かで引抜き試験とすることができる。
また、図4は、十字試験体の貫通孔に設けた配管の漏えい試験を説明する模式図である。図4に示すように、十字試験体10の本体部11の中央に設けられた中心の貫通孔14に伝熱管(配管)80を取り付ける(固着する)。伝熱管80は、例えば、拡管、ロウ付け、溶接等の固着手段によって、本体部11の貫通孔14に取り付けられている。これらの固着手段は、熱交換器の管板に伝熱管を取り付ける手段と同一である。次に、伝熱管80の内面に封止栓70を取り付ける。
また、本体部11(リガメント部15)の上面側に伝熱管80の一端側を覆うように容器81を溶接、押付又は接着などの固着手段により固定する。この容器81には、内部空間と連通する配管82を接続し、この配管82に加圧ポンプ86、弁83、エア抜き弁84、圧力計85を接続する。また、本体部11の下方には、封止栓70を挟んだ伝熱管80の他端側にビデオカメラ89などの観察手段を設けている。
漏えい試験は、十字試験体10に第1荷重軸S1及び第2荷重軸S2の荷重を加えた状態で、エア抜き弁84を閉じ、容器81内に流体(例えば水)87を充填し、この流体87を加圧ポンプで加圧する。このため、容器81内に位置する伝熱管80の一端側には、加圧された流体87が充填される。そして、流体87の圧力が所定の圧力になれば、弁83を閉じて流体87の圧力を保持する。封止栓70を挟んだ伝熱管70の他端側では、上記加圧された流体87の漏れ88が生じるか否かをビデオカメラ89の撮影画像に基づき観察する。この構成によれば、例えば、熱交換器の管板に各方向の応力が生じた際に、所定の貫通孔14(例えば、中心の貫通孔14)に設けた伝熱管80の挙動を正確に知ることができる。
ところで、十字試験体10に、第1荷重軸S1及び第2荷重軸S2の軸方向に引張もしくは圧縮の荷重を加える場合、各軸方向の荷重が合成されて十字試験体10の腕部12に加えられると正確な試験を行うことができない。このため、十字試験体10の各腕部12にそれぞれ、軸方向に引張もしくは圧縮の荷重を加える負荷ユニット(不図示)を設ける構成が想定されるが、この構成は装置構成が煩雑になる問題がある。このため、1つの負荷ユニットで4方向に荷重を加える技術が提案されている(例えば、特開昭58‐173450公報参照)。しかし、従来の構成では、第1荷重軸S1及び第2荷重軸S2の各軸方向に独立して荷重をかけることができない問題もある。そこで、簡単な構成で、十字試験体10の腕部12に対して、二軸の合成荷重がかかることを防止すると共に、各軸方向に独立して荷重をかけることができる二軸負荷試験装置が望まれている。
次に、上記した十字試験体10を用いて二軸負荷試験を行う二軸負荷試験装置について説明する。図5は、十字試験体の二軸負荷試験に好適な二軸負荷試験装置の平面図である。図6は、図5のA−A断面視図である。図7は、図5のB−B断面視図である。二軸負荷試験装置100は、図5に示すように、十字試験体10に第1荷重軸S1の軸方向Xに沿って、引張の荷重を加える第1負荷ユニット(第1負荷部)20を有する第1フレーム30と、十字試験体10に第2荷重軸S2の軸方向Yに沿って、引張の荷重を加える第2負荷ユニット(第2負荷部)60を有する第2フレーム50とを備える。
第1フレーム30は、図5及び図6に示すように、第1荷重軸S1の軸方向Xに間隔を開けて配置される一対の反力フレーム31,31と、これら反力フレーム31,31を連結する4本の反力ロッド32とを備えて構成される。また、反力フレーム31,31は、図6に示すように、設置面Gに配置される一対の基台33,33上に、第1直動ベアリング(第1摺動部)34,34を介して設置される。この第1直動ベアリング34,34は、第1フレーム30を第1荷重軸S1の軸方向Xに所定距離(例えば0〜20mm)移動可能に支持する。このため、第1フレーム30は、基台33,33上を第1荷重軸S1の軸方向Xにスライド(摺動)自在に構成される。
第1負荷ユニット20は、一方の反力フレーム31に固定されるセンターホールジャッキ(第1ジャッキ)21と、センターホールロードセル22とを備え、センターホールジャッキ21は、テンションロッド23Aを介して、十字試験体10における第1荷重軸S1の軸方向Xの一端側の連結部13(図5)に連結されている。また、他方の反力フレーム31は、テンションロッド23Bを介して、十字試験体10における第1荷重軸S1の軸方向Xの他端側の連結部13(図5)に連結されている。これにより、十字試験体10は、テンションロッド23A,23Bを介して、第1フレーム30に支持される。
センターホールジャッキ21は、第1荷重軸S1の軸方向Xにテンションロッド23Aを進退可能に移動させる装置であり、テンションロッド23Aを介して、十字試験体10に対して、第1荷重軸S1の軸方向Xの引張荷重を加えることができる。また、センターホールロードセル22は、センターホールジャッキ21が加えた引張荷重の大きさを計測するものである。
一方、第2フレーム50は、図5及び図7に示すように、第2荷重軸S2の軸方向Yに間隔を開けて配置される一対の反力フレーム51,51と、これら反力フレーム51,51を連結する4本の反力ロッド52とを備えて構成される。これら反力ロッド52は、図7に示すように、第1フレーム30の反力ロッド32と干渉しない位置に設けられている。反力フレーム51,51は、設置面Gに配置される一対の基台53,53上に、第2直動ベアリング(第2摺動部)54,54を介して設置される。この第2直動ベアリング54,54は、第2フレーム50を第2荷重軸S2の軸方向Yに所定距離(例えば0〜20mm)移動可能に支持する。このため、第2フレーム50は、基台53,53上を第2荷重軸S2の軸方向Yにスライド(摺動)自在に構成される。
第2負荷ユニット60は、一方の反力フレーム51に固定されるセンターホールジャッキ(第2ジャッキ)61と、センターホールロードセル62とを備え、センターホールジャッキ61は、テンションロッド63Aを介して、十字試験体10における第2荷重軸S2の軸方向Yの一端側の連結部13(図5)に連結されている。また、他方の反力フレーム51は、テンションロッド63Bを介して、十字試験体10における第2荷重軸S2の軸方向Yの他端側の連結部13(図5)に連結されている。これにより、十字試験体10は、テンションロッド63A,63Bを介して、第2フレーム50にも支持され、すなわち、第1フレーム30と第2フレーム50は、十字試験体10を介して接続されている。
センターホールジャッキ61は、第2荷重軸S2の軸方向Yにテンションロッド63Aを進退可能に移動させる装置であり、テンションロッド63Aを介して、十字試験体10に対して、第2荷重軸S2の軸方向Yの引張荷重を加えることができる。また、センターホールロードセル62は、センターホールジャッキ61が加えた引張荷重の大きさを計測する。
次に、二軸負荷試験装置100の動作について説明する。図8、図9は、二軸負荷試験装置の動作を示す模式図である。図8に示すように、十字試験体10をテンションロッドを介して、第1フレーム30及び第2フレーム50にそれぞれ接続する。この状態で、センターホールジャッキ21は、図7に示すように、十字試験体10に第1荷重軸S1の軸方向X1の引張荷重を加える。
この場合、十字試験体10は、引張荷重により変形をして軸方向X1に延びようとするが、十字試験体10にはテンションロッド63A,63B(図5)を介して、第2フレーム50が接続されているため、軸方向X1への延びが規制される。このため、十字試験体10に加えられた引張荷重の反力が軸方向X2に作用し、第1直動ベアリング34,34によって、第1フレーム30が軸方向X2に移動することで、十字試験体10は軸方向X1,X2にそれぞれ延びる。
同様に、センターホールジャッキ61が、十字試験体10に第2荷重軸S2の軸方向Y1の引張荷重を加えると、十字試験体10は、引張荷重により変形をして軸方向Y1に延びようとするが、十字試験体10にはテンションロッド23A,23B(図3)を介して、第1フレーム30が接続されているため、軸方向Y1への延びが規制される。このため、十字試験体10に加えられた引張荷重の反力が軸方向Y2に作用し、第2直動ベアリング54,54によって、第2フレーム50が軸方向Y2に移動することで、十字試験体10は軸方向Y1,Y2にそれぞれ延びる。
このように、本実施形態の二軸負荷試験装置100は、十字試験体10の第1荷重軸S1の軸方向Xに沿って、引張荷重を加える第1負荷ユニット20を有する第1フレーム30と、十字試験体10に第2荷重軸S2の軸方向Yに沿って、引張荷重を加える第2負荷ユニット60を有する第2フレーム50と、設置面Gに対して、第1フレーム30を第1荷重軸S1の軸方向Xに摺動する第1直動ベアリング34と、設置面Gに対して、第2フレーム50を第2荷重軸S2の軸方向Yに摺動する第2直動ベアリング54とを備えるため、十字試験体10に加えられた軸方向X,Yの荷重の反力が第1フレーム30及び第2フレーム50にそれぞれ作用し、第1直動ベアリング34及び第2直動ベアリング54によって、第1フレーム30及び第2フレーム50がそれぞれ荷重と反対の方向に移動する。このため、十字試験体10の腕部12に二軸の合成荷重がかかることが防止され、軸方向X,Yに沿った純粋な荷重をかけることができる。
また、本実施形態では、第1フレーム30及び第2フレーム50がそれぞれ荷重と反対の方向に移動するため、十字試験体10に引張荷重を加えた場合であっても、十字試験体10の中心Oは変動しない。このため、例えば、十字試験体10の中心Oに位置する貫通孔14のプラグの耐荷重測定や、流体の漏れ試験を行う場合に、観察が容易になるといった効果を奏する。
また、本実施形態では、第1負荷ユニット20及び第2負荷ユニット60を備えるため、これら第1負荷ユニット20及び第2負荷ユニット60を独立して動作させることにより、軸方向X,Yに異なる大きさの荷重をかけることができる。
次に、別の実施形態に係る二軸負荷試験装置150について説明する。図10は、別の実施形態に係る二軸負荷試験装置の模式図である。この二軸負荷試験装置150は、図10に示すように、設置面(不図示)に設置されるフレーム110と、十字試験体10に第1荷重軸S1の軸方向Xに沿って、引張もしくは圧縮の荷重を加える第1負荷ユニット20と、十字試験体10に第2荷重軸S2の軸方向Yに沿って、引張もしくは圧縮の荷重を加える第2負荷ユニット60とを備える。第1負荷ユニット20及び第2負荷ユニット60は、上記した構成と同一であるため説明を省略する。また、図10では、ロッド23A,63Aのみを記載し、ロッド23B,63B(図5)に相当するロッドの記載を省略している。
また、二軸負荷試験装置150は、第1負荷ユニット20及び十字試験体10を、フレーム110に対して、第2荷重軸S2の軸方向Yに摺動する第1直動ベアリング(第1摺動部)120,121と、第2負荷ユニット60及び十字試験体10を、フレーム110に対して、第1荷重軸S1の軸方向Xに摺動する第2直動ベアリング(第2摺動部)130,131とを備える。一方の第1直動ベアリング120は、第1負荷ユニット20のジャッキ21をフレーム110に対して摺動自在に支持し、他方の第1直動ベアリング121は、十字試験体10の連結部13(もしくは不図示のロッド23B)をフレーム110に対して摺動自在に支持する。
同様に、一方の第2直動ベアリング130は、第2負荷ユニット60のジャッキ61をフレーム110に対して摺動自在に支持し、他方の第2直動ベアリング131は、十字試験体10の連結部13(もしくは不図示のロッド63B)をフレーム110に対して摺動自在に支持する。
この構成では、ジャッキ21が十字試験体10に第1荷重軸S1の軸方向Xの荷重を加えると、十字試験体10は、荷重により軸方向Xに伸長もしくは短縮の変形をする。この場合、十字試験体10に接続された第2負荷ユニット60は、十字試験体10の軸方向Xへの変形に伴い、第2直動ベアリング130,131によって、十字試験体10と共に軸方向Xに移動する。
同様に、ジャッキ61が十字試験体10に第2荷重軸S2の軸方向Yの荷重を加えると、十字試験体10は、荷重により軸方向Yに伸長もしくは短縮の変形をする。この場合、十字試験体10に接続された第1負荷ユニット20は、十字試験体10の軸方向Yへの変形に伴い、第1直動ベアリング120,121によって、十字試験体10と共に軸方向Yに移動する。
このように、本実施形態の二軸負荷試験装置150は、設置面(不図示)に設置されるフレーム110と、十字試験体10に第1荷重軸S1の軸方向Xに沿って、引張もしくは圧縮の荷重を加える第1負荷ユニット20と、十字試験体10の腕部12に第2荷重軸S2の軸方向Yに沿って、引張もしくは圧縮の荷重を加える第2負荷ユニット60と、第1負荷ユニット20及び十字試験体10を、フレーム110に対して、第2荷重軸S2の軸方向Yに摺動する第1直動ベアリング(第1摺動部)120,121と、第1負荷ユニット20及び第2負荷ユニット60は、十字試験体10と共に、フレーム110に対して、軸方向Xまたは軸方向Yに移動する。このため、十字試験体10に二軸の合成荷重がかかることが防止され、軸方向X,Yに沿った純粋な荷重をかけることができる。
また、本実施形態では、第1負荷ユニット20及び第2負荷ユニット60を備えるため、これら第1負荷ユニット20及び第2負荷ユニット60を独立して動作させることにより、軸方向X,Yに異なる大きさの荷重をかけることができる。
以上、本発明の一実施形態を説明したが、本実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。本実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。本実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。例えば、上記した二軸負荷試験装置100,150では、試験体として、本体部11に整列された複数の貫通孔14が設けられた十字試験体10を用いた構成を説明したが、貫通孔のもうけられていない十字試験体を用いることもできる。また、本実施形態では、二軸負荷試験装置100は、十字試験体10の第1荷重軸S1の軸方向Xに沿って、引張荷重を加える第1負荷ユニット20と、十字試験体10に第2荷重軸S2の軸方向Yに沿って、引張荷重を加える第2負荷ユニット60とを備える構成としたが、軸方向X,Yに沿って引張荷重だけでなく、圧縮荷重を加える第1負荷ユニット及び第2負荷ユニットを備えても良い。
10 十字試験体(試験体、二軸負荷試験体)
11 本体部
12 腕部
13 連結部
13A 孔部
14 貫通孔
15 リガメント部
16 スリット溝
20 第1負荷ユニット(第1負荷部)
21、61 センターホールジャッキ(ジャッキ)
22、62 センターホールロードセル
23A、23B、63A、63B テンションロッド(ロッド)
30 第1フレーム
31、51 反力フレーム
32、52 反力ロッド
33、53 基台
34、120、121 第1直動ベアリング(第1摺動部)
50 第2フレーム
54、130、131 第2直動ベアリング(第2摺動部)
60 第2負荷ユニット(第2負荷部)
100、150 二軸負荷試験装置
110 フレーム
G 設置面
LA 延長線
LC 中心線
S1 第1荷重軸
S2 第2荷重軸

Claims (9)

  1. 互いに直交する2本の荷重軸の軸方向に沿ってそれぞれ整列した複数の貫通孔を有する本体部と、前記本体部から前記荷重軸の軸方向にそれぞれ延びる4本の腕部とを備え、
    前記腕部は、それぞれ前記軸方向に整列した前記貫通孔の延長線上に、該軸方向に沿って延びる複数のスリット溝を備えたことを特徴とする二軸負荷試験体。
  2. 前記スリット溝の中心線は、前記貫通孔の延長線上に位置することを特徴とする請求項1に記載の二軸負荷試験体。
  3. 前記スリット溝の溝幅は、前記貫通孔の直径と等しいことを特徴とする請求項1または2に記載の二軸負荷試験体。
  4. 互いに直交する第1荷重軸及び第2荷重軸の各軸方向に沿って、それぞれ整列した複数の貫通孔を有する本体部と、前記本体部から前記第1荷重軸及び前記第2荷重軸の各軸方向にそれぞれ延びる4本の腕部とを備えた試験体に、それぞれ前記第1荷重軸及び前記第2荷重軸の各軸方向に沿った荷重を加えることにより、該試験体の負荷試験を行う二軸負荷試験装置であって、
    前記試験体に前記第1荷重軸の軸方向に沿って、引張もしくは圧縮の荷重を加える第1負荷部を有する第1フレームと、
    前記試験体に前記第2荷重軸の軸方向に沿って、引張もしくは圧縮の荷重を加える第2負荷部を有する第2フレームと、
    設置面に対して、前記第1フレームを前記第1荷重軸の軸方向に摺動する第1摺動部と、
    前記設置面に対して、前記第2フレームを前記第2荷重軸の軸方向に摺動する第2摺動部と、
    前記試験体の前記腕部にそれぞれ前記荷重を加えた状態で、
    前記本体部の少なくとも一の前記貫通孔に設けられた封止栓を前記貫通孔から引き抜く引抜き荷重を加える手段と、
    を備えたことを特徴とする二軸負荷試験装置。
  5. 互いに直交する第1荷重軸及び第2荷重軸の各軸方向に沿って、それぞれ整列した複数の貫通孔を有する本体部と、前記本体部から前記第1荷重軸及び前記第2荷重軸の各軸方向にそれぞれ延びる4本の腕部とを備えた試験体に、それぞれ前記第1荷重軸及び前記第2荷重軸の各軸方向に沿った荷重を加えることにより、該試験体の負荷試験を行う二軸負荷試験装置であって、
    設置面に設置されるフレームと、
    前記試験体に前記第1荷重軸の軸方向に沿って、引張もしくは圧縮の荷重を加える第1負荷部と、
    前記試験体に前記第2荷重軸の軸方向に沿って、引張もしくは圧縮の荷重を加える第2負荷部と、
    前記第1負荷部及び前記試験体を、前記フレームに対して、前記第2荷重軸の軸方向に摺動する第1摺動部と、
    前記第2負荷部及び前記試験体を、前記フレームに対して、前記第1荷重軸の軸方向に摺動する第2摺動部と、
    前記試験体の前記腕部にそれぞれ前記荷重を加えた状態で、
    前記本体部の少なくとも一の前記貫通孔に設けられた封止栓を前記貫通孔から引き抜く引抜き荷重を加える手段と、
    を備えたことを特徴とする二軸負荷試験装置。
  6. 互いに直交する第1荷重軸及び第2荷重軸の各軸方向に沿って、それぞれ整列した複数の貫通孔を有する本体部と、前記本体部から前記第1荷重軸及び前記第2荷重軸の各軸方向にそれぞれ延びる4本の腕部とを備えた試験体に、それぞれ前記第1荷重軸及び前記第2荷重軸の各軸方向に沿った荷重を加えることにより、該試験体の負荷試験を行う二軸負荷試験装置であって、
    前記試験体に前記第1荷重軸の軸方向に沿って、引張もしくは圧縮の荷重を加える第1負荷部を有する第1フレームと、
    前記試験体に前記第2荷重軸の軸方向に沿って、引張もしくは圧縮の荷重を加える第2負荷部を有する第2フレームと、
    設置面に対して、前記第1フレームを前記第1荷重軸の軸方向に摺動する第1摺動部と、
    前記設置面に対して、前記第2フレームを前記第2荷重軸の軸方向に摺動する第2摺動部と、
    前記試験体の前記腕部にそれぞれ前記荷重を加えた状態で、
    前記本体部の少なくとも一の前記貫通孔に固着された配管の一端側に、所定圧力に加圧された流体を充填する手段と、
    を備えたことを特徴とする二軸負荷試験装置。
  7. 互いに直交する第1荷重軸及び第2荷重軸の各軸方向に沿って、それぞれ整列した複数の貫通孔を有する本体部と、前記本体部から前記第1荷重軸及び前記第2荷重軸の各軸方向にそれぞれ延びる4本の腕部とを備えた試験体に、それぞれ前記第1荷重軸及び前記第2荷重軸の各軸方向に沿った荷重を加えることにより、該試験体の負荷試験を行う二軸負荷試験装置であって、
    設置面に設置されるフレームと、
    前記試験体に前記第1荷重軸の軸方向に沿って、引張もしくは圧縮の荷重を加える第1負荷部と、
    前記試験体に前記第2荷重軸の軸方向に沿って、引張もしくは圧縮の荷重を加える第2負荷部と、
    前記第1負荷部及び前記試験体を、前記フレームに対して、前記第2荷重軸の軸方向に摺動する第1摺動部と、
    前記第2負荷部及び前記試験体を、前記フレームに対して、前記第1荷重軸の軸方向に摺動する第2摺動部と、
    前記試験体の前記腕部にそれぞれ前記荷重を加えた状態で、
    前記本体部の少なくとも一の前記貫通孔に固着された配管の一端側に、所定圧力に加圧された流体を充填する手段と、
    を備えたことを特徴とする二軸負荷試験装置。
  8. 請求項1に記載の二軸負荷試験体の前記本体部に形成された少なくとも一の前記貫通孔に該貫通孔を封止する封止栓を設ける工程と、
    前記二軸負荷試験体の前記腕部にそれぞれ前記荷重軸の軸方向に沿った荷重を加える工程と、
    前記荷重を加えた状態で前記封止栓を前記貫通孔から引き抜く引抜き荷重を加える工程と、
    を備えることを特徴とする二軸負荷試験方法。
  9. 請求項1に記載の二軸負荷試験体の前記本体部に形成された少なくとも一の前記貫通孔に配管を固着する工程と、
    前記二軸負荷試験体の前記腕部にそれぞれ前記荷重軸の軸方向に沿った荷重を加える工程と、
    前記荷重を加えた状態で、前記配管の一端側に、所定圧力に加圧された流体を充填する工程と、
    を備えることを特徴とする二軸負荷試験方法。
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