JP6648752B2 - 封止構造体 - Google Patents
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Description
Workshop on Low Temperature Bonding for
3D Integration, May 22− June 23, 2012のような常温接合の技術も提案されている。このような常温接合の技術によれば、接着剤等を用いなくとも、平坦な面どうしを容易に接合することができ、接合部の厚さも薄く構成することが可能となる。
of Polymer to Glass Wafers using Surface Activated Bonding (SAB) Method at Room
Temperature,”Proceedings of the 3rd International IEEE Workshop on Low Temperature Bonding for 3D Integration, May 22− June 23, 2012に記載のような接合部を薄くする技術によって接合を行った場合には、得られたデバイスの落下時における衝撃などのようにデバイスに対して局部的に強い力が作用すると、接合部が剥離してしまい、封止が保てなくなってしまうという問題があることが判明した。なお、電子デバイスにおける素子本体からの引き出し電極のように、接合部に凹凸が存在すると、この衝撃による剥離の問題はより顕著に発現する。
前記主基材上に配置された被封止体と、
前記被封止体の周囲に設けられた接合部を介して前記主基材と接合して前記被封止体を封止する封止基材と、
を有する封止構造体であって、
前記封止基材が、支持体と、前記支持体に対して前記被封止体側に配置されたガスバリア層と、を備え、
前記接合部の厚さが0.1〜100nmであり、
前記主基材または前記支持体の少なくとも一方が、下記(A)および(B)の条件を満たす樹脂フィルムであることを特徴とする、封止構造体:
(A)厚さが1μm以上30μm未満である;
(B)25℃におけるヤング率が1〜10GPaである;
2.前記被封止体から露出するように形成され、前記接合部を経て外部に引き出された厚さ10〜500nmの凸状引き出し構造をさらに有する、上記1.に記載の封止構造体;
3.前記被封止体が電子デバイスの電子素子本体であり、前記凸状引き出し構造が前記電子素子本体を制御する引き出し電極である、上記2.に記載の封止構造体;
4.前記支持体が、前記(A)および(B)の条件を満たす樹脂フィルムである、上記1.〜3.のいずれか1項に記載の封止構造体;
5.前記支持体の厚さが1〜15μmであり、前記支持体の25℃におけるヤング率が3〜5GPaである、上記4.に記載の封止構造体;
6.前記ガスバリア層が、前記支持体側に配置された有機層と、前記被封止体側に配置された無機層とを有する、上記1.〜5.のいずれか1項に記載の封止構造体;
7.前記有機層の前記無機層側の表面粗さ(Ra)が0.1〜5nmである、上記6.に記載の封止構造体;
8.前記無機層の伸び率が0.5〜5.0%である、上記6.または7.に記載の封止構造体;
9.前記接合部が、前記主基材の接合面、および前記封止基材の接合面のそれぞれを表面活性化処理して得られた活性化処理層を含む、上記1.〜8.のいずれか1項に記載の封止構造体;
10.前記接合部が、前記主基材の表面に形成された金属層、および前記封止基材の表面に形成された金属層のそれぞれを表面活性化処理して得られた活性化処理層を含む、上記1.〜8.のいずれか1項に記載の封止構造体;
11.前記接合部が、シランカップリング剤または分子接着剤を含む接着層を含む、上記1.〜8.のいずれか1項に記載の封止構造体。
前記被封止体が電子素子本体であり、
前記電子素子本体から露出するように形成され、前記接合部を経て外部に引き出された、前記電子素子本体を制御する引き出し電極をさらに有し、
前記封止基材が、支持体と、前記支持体に対して前記電子素子本体側に配置され、有機層および無機層を有するガスバリア層と、を備え、
前記有機層のナノインデンテーション弾性率(23℃50%RH条件下)が0.01〜1GPaであることを特徴とする、封止構造体;
13.前記接合部が、前記引き出し電極が形成された前記主基材の接合面、および前記封止基材の接合面のそれぞれを表面活性化処理して得られた活性化処理層を含む、上記12.に記載の封止構造体;
14.前記接合部が、前記引き出し電極が形成された前記主基材の表面に形成された金属層、および前記封止基材の表面に形成された金属層のそれぞれを表面活性化処理して得られた活性化処理層を含む、上記12.に記載の封止構造体。
(A)厚さが1μm以上30μm未満である;
(B)25℃におけるヤング率が1〜10GPaである。
主基材は、被封止体(例えば、図1(a)に示す有機EL素子本体13等の電子素子本体)を形成するための基板であるが、その構成は特に制限されない。例えば、ガラス基板、金属箔、樹脂フィルム、支持体(樹脂フィルム)とガスバリア層とを有するガスバリア性フィルム等が挙げられる。
封止基材は、被封止体(例えば、図1(a)に示す有機EL素子本体13等の電子素子本体)の周囲に設けられた接合部を介して主基材と接合して当該被封止体を封止する機能を有するものである。本発明において、封止基材は、支持体とガスバリア層とを備えている。ここで、当該ガスバリア層は、支持体に対して電子素子本体側に配置される。また、当該ガスバリア層は、有機層および無機層を有していることが好ましく、この場合には通常、有機層が支持体側に配置されてアンダーコート層(平滑化層)として機能し、無機層は無機バリア層として被封止体側に配置されて主なガスバリア性を発揮する。
支持体は、長尺なものであって、後述のガスバリア性(単に「バリア性」とも称する)を有するガスバリア層を保持することができるものであり、下記のような材料で形成されるが、特にこれらに限定されるものではない。
本発明に係る封止構造体は、上述した「主基材」または「封止基材を構成する支持体」の少なくとも一方が、下記(A)および(B)の条件を満たす樹脂フィルムである点に特徴がある。以下では、下記(A)および(B)の条件を満たす樹脂フィルムを「本発明の樹脂フィルム」とも称する:
(A)厚さが1μm以上30μm未満である;
(B)25℃におけるヤング率が1〜10GPaである。
封止基材は、ガスバリア層を備えている。そして、当該ガスバリア層は、有機層および無機層の少なくとも2層を含むことが好ましい。よって、以下では、ガスバリア層が有機層(アンダーコート層)および無機層(無機バリア層)の2層から構成される場合を例に挙げて説明するが、かような実施形態のみに制限されるわけではない。なお、図1(a)(b)においては、有機層(アンダーコート層12b)が支持体12a側に配置され、無機層(無機バリア層12c)が電子素子本体(有機EL素子本体13)側に配置されているが、有機層と無機層とが逆に配置された構成であってもよい。ただし、図1に示すように、有機層が支持体側に配置され、無機層が電子素子本体側に配置されることがより好ましい。
ガスバリア層を構成する無機層は、無機化合物を含む層であれば特に制限されないが、典型的には、従来公知の無機化合物を含むバリア層(無機バリア層)である。
図2に示すように、封止基材の無機バリア層が外側に位置するように、封止基材を湾曲させて2枚の平行に位置する板70で挟んで固定し、室温下に24時間保存する。その後、同じ室温下で湾曲部分を顕微鏡で観察し、クラックが発生していないか確認する。クラックが発生していなければ、前回よりも2枚の板70間の距離dを小さくして同様の操作を繰り返す。クラックが発生すると、クラックが発生しなかった直前の操作時の2枚の板の距離dと、封止基材の支持体の厚さから、下記式により無機バリア層の湾曲部分の曲率半径rを求める。
求めた曲率半径rから、下記式により無機バリア層の伸び率を求める。
無機層の伸び率は、無機層の組成を調節することにより制御可能である。例えば、無機層が無機バリア層であり、当該無機バリア層の組成がSiO2を主成分とするものである場合には、当該組成へのAl元素やC元素の導入により、伸び率をより大きい値に制御可能である。具体的には、Si原子に対してAl原子を1〜30原子%含有させることが好ましい。また、C原子については、Si原子に対して3〜30%含有させることが好ましい。一方、無機バリア層がN元素を含む組成(例えば、SiON、SiN)の場合には、当該組成をSiOxNyとした場合に、2x+3yの値が3.5以下であることが伸び率の観点からは好ましいが、バリア性の耐久性の観点からは、2x+3yの値は2.0以上であることが好ましい。
ガスバリア層が有機層を含む場合、当該有機層としては、有機化合物を含む任意の層が用いられうる。
封止基材を構成する支持体の、ガスバリア層を設ける面とは反対側の表面には、ブリードアウト防止層が配置されてもよい。ブリードアウト防止層は、上記有機層等を有するフィルムを加熱した際に、支持体中から未反応のオリゴマー等が表面へ移行して、接触する面を汚染する現象を抑制する目的で設けられる。ブリードアウト防止層は、この機能を有していれば、有機層と同じ構成をとっても構わない。
本発明に係る封止構造体(例えば、有機ELデバイス等の電子デバイス)は、図1に示す有機ELデバイス10における引き出し電極14のような、被封止体から露出するように形成され、接合部を経て外部に引き出された凸状引き出し構造をさらに有するものであることが好ましい。この凸状引き出し構造の厚さは、通常は10〜500nm程度であり、好ましくは50〜300nmである。図1に示す有機ELデバイス10においては、引き出し電極14を備えていることにより、外部から有機EL素子本体13を制御することが可能となっている。
Activated Bonding (SAB) Method at Room Temperature,”Proceedings of the 3rd International IEEE Workshop on Low Temperature Bonding for 3D Integration, May 22− June 23, 2012に記載のような接合部を薄くする技術によって接合しようとしても接合部を確実に封止することが困難であり、接合部からの水分等の侵入によって電子デバイスの耐久性が低下してしまうことが判明した。そして、本発明者は、上記の課題を解決すべく、さらに検討を行った。その結果、後述するように接合部の厚さを100nm以下とし、封止基材として、図1に示すように、支持体と、当該支持体に対して電子素子本体側に配置され、有機層および無機層を有するガスバリア層とを備えるものを用い、さらに当該有機層のナノインデンテーション弾性率(23℃50%RH条件下)を所定の範囲内の値に制御することにより、接合面に凹凸が存在する場合に生じる上記課題が解決されうることを見出した。すなわち、本発明に係る封止構造体の好ましい一形態は、上述した被封止体が電子素子本体であり、当該電子素子本体から露出するように形成され、接合部を経て外部に引き出された、電子素子本体を制御する引き出し電極をさらに有する電子デバイスである。ここで、当該封止基材は、支持体と、当該支持体に対して上記電子素子本体側に配置され、有機層および無機層を有するガスバリア層とを備えるものであり、そして、上記有機層のナノインデンテーション弾性率(23℃50%RH条件下)が0.01〜1GPaであると、上記課題が解決されうることが見出されたのである。なお、本形態においてこのような効果が奏されるメカニズムとしては、従来の技術よりも比較的小さい所定の弾性率を有する有機層が存在することで、凹凸に対してガスバリア層の追随を許容するとともに、この領域の弾性率を有する有機層に隣接して安定した無機層(無機バリア層)を形成することが可能となる結果、ひいては接合部の封止が確実になされ、電子デバイスの耐久性の向上に資するものと推定される。なお、有機層のナノインデンテーション弾性率の値は、後述する実施例の欄に記載の手法により測定される値であり、好ましくは0.05〜1.0GPaであり、特に好ましくは0.1〜0.5Paである。
図1に示すように、接合部は、被封止体(例えば、有機EL素子本体13等の電子素子本体)の周囲に設けられ、かつ、主基材と封止基材との間に存在する。本発明では、接合部の厚さが一般的な接着剤を用いた場合と比較して薄くされており、具体的には0.1〜100nmの範囲とされている点に特徴がある。接合部の厚さが0.1nm以上であれば、主基材と封止基材との接合が十分になされ、主基材と封止基材との間に被封止体を確実に封止することが可能となる。一方、接合部の厚さが100nm以下であれば、接合部からの水分や酸素等の侵入を低減させることができ、これらの侵入に起因する被封止体の劣化を抑制することが可能となる。なお、接合部の厚さは、主基材と封止基材との接合部の断層写真を撮影し、主基材と封止基材との間の距離から求めることができる。なお、接合部の厚さは、好ましくは0.1〜80nmであり、より好ましくは1〜50nmである。
Masashi Nakano,“Direct Bonding of Polymer to Glass Wafers using Surface Activated Bonding (SAB) Method at Room Temperature,”Proceedings of the 3rd International IEEE Workshop on Low Temperature Bonding for 3D Integration, May 22− June 23, 2012に開示されているような、いわゆる常温接合技術を用いて接合を行う方法が挙げられる。この常温接合技術を用いて接合を行うと、主基材や封止基材を構成する樹脂材料を高温に曝す虞がないため、当該樹脂材料の劣化を防止することができるという利点もある。以下、常温接合技術を用いて主基材と封止基材とを接合する方法について、図3および図4を参照しつつ、詳細に説明する。
・接合方法Iと同様の金属マスクを用いて、主基材と封止基材との接合しろをプラズマドライクリーナー等を用いて表面活性化処理(減圧下、酸素雰囲気中でのプラズマ放電処理)を行う。次いで、金属マスクを取り除いた後、主基材および封止基材のそれぞれを高湿度(例えば、80%RH)環境下にさらし、真空ラミネーターを用いてそれぞれの接合しろを接触させ、当該接合しろの領域に対して加圧・加熱処理を施すことで、主基材と封止基材とを接合する方法(後述する実施例における「接合方法II−1」「接合方法II−2」);
・接合方法I−1およびI−2と同様の金属マスクを用いて、主基材と封止基材との接合しろをプラズマドライクリーナー等を用いて表面活性化処理(減圧下、酸素雰囲気中でのプラズマ放電処理)を行う。次いで、第1のシランカップリング剤(例えば、KBM−903(3−アミノプロピルトリメトキシシラン、信越化学工業社製))の飽和蒸気に、金属マスクされた封止基材(または主基材)をさらして、封止基材(または主基材)の周縁部にシランカップリング剤からなる接着層を形成する。一方、上記第1のシランカップリング剤と反応しうる第2のシランカップリング剤(例えば、KBM−403(3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、信越シリコーン社製))の飽和蒸気に、金属マスクされた主基材(または封止基材)をさらして、主基材(または封止基材)の周縁部に第2のシランカップリング剤からなる接着層を形成する。そして、金属マスクを取り除いた後、真空ラミネーターを用いてそれぞれの接合しろを接触させ、当該接合しろの領域に対して加圧・加熱処理を施すことで、主基材と封止基材とを接合する方法(後述する実施例における「接合方法III−1」「接合方法III−2」;この方法の詳細については、特開2013−218805号公報が参照可能である);
・従来公知の紫外線硬化型接着剤または熱硬化型接着剤の構成成分から、従来配合されている大粒径成分である増粘剤・フィラー等を取り除き、得られた接着剤を用いて主基材と封止基材との周縁部を接合する方法(後述する実施例における「接合方法V−1」「接合方法V−2」);
・接合方法I−1および接合方法I−2と同様の金属マスクを用いて、主基材と封止基材との接合しろをプラズマドライクリーナー等を用いて表面活性化処理(減圧下、酸素雰囲気中でのプラズマ放電処理)を行う。次いで、6−(3−トリエトキシシリル)プロピルアミノ)−1,3,5−トリアジン−2,4−ジチオール・モノナトリウム(以下、「TES」とも称する)等の分子接着剤のエタノール水溶液中に、金属マスクされた封止基材(または主基材)を浸漬させ、加熱後に洗浄・乾燥処理を施して、封止基材(または主基材)の接合しろに分子接着剤からなる接着層を形成する。そして、金属マスクを取り除いた後、真空ラミネーターを用いてそれぞれの接合しろを接触させ、当該接合しろの領域に対して加圧・加熱処理を施すことで、主基材と封止基材とを接合する方法(後述する実施例における「接合方法VI−2」;この方法の詳細については、特開2010−254793号公報、および、月刊ディスプレイ、第16巻、第8号、第70〜77頁が参照可能である);
本発明においては、上述した接合方法I〜IIIまたはVIによって形成される接合部のように、引き出し電極が形成された主基材の接合面、および封止基材の接合面のそれぞれを表面活性化処理して得られた活性化処理層を含むことが好ましい。また、場合によっては、引き出し電極が形成された主基材および封止基材の表面にそれぞれ金属層を形成し、形成された金属層のそれぞれを表面活性化処理することにより活性化処理層を形成して、これらを接合してもよい。また、上述した接合方法IIIおよび接合方法VIのように、接合部が、シランカップリング剤または分子接着剤を含む接着層を含む形態もまた、本発明における他の好ましい実施形態である。
本発明に係る封止構造体において、主基材と封止基材とによって封止される被封止体の具体的な構成については特に制限はなく、水分や酸素からの遮蔽が必要とされる従来公知のものが被封止体として特に制限なく用いられる。被封止体の一例は、図1に示す有機EL素子本体13のような、電子デバイスの本体(電子素子本体)である。電子デバイスとしては、有機ELデバイスに限らず、ガスバリア性フィルムによる封止が適用されうる公知の電子デバイスであってもよく、例えば、太陽電池(PV)、液晶表示素子(LCD)、電子ペーパー、薄膜トランジスタ、タッチパネル等が挙げられる。これらの電子デバイスの本体の構成についても、特に制限はなく、公知の構成を有しうる。
第1電極(陽極)としては、仕事関数の大きい(4eV以上)金属、合金、電気伝導性化合物およびこれらの混合物を電極物質とするものが好ましく用いられる。
第1電極(陽極)と発光層または正孔輸送層の間に、正孔注入層(陽極バッファ層)を存在させてもよい。正孔注入層とは、駆動電圧低下や発光輝度向上のために電極と有機層間に設けられる層である。
正孔輸送層とは、正孔を輸送する機能を有する正孔輸送材料からなり、広い意味で正孔注入層、電子阻止層も正孔輸送層に含まれる。正孔輸送層は単層または複数層設けることが出来る。
発光層とは、青色発光層、緑色発光層、赤色発光層を指す。発光層を積層する場合の積層順としては、特に制限はなく、また各発光層間に非発光性の中間層を有していてもよい。
電子輸送層とは、電子を輸送する機能を有する材料からなり広い意味で電子輸送層に含まれる。電子注入層とは、駆動電圧低下や発光輝度向上のために電極と有機層間に設けられる層である。
電子注入層形成工程で形成される電子注入層(陰極バッファ層)とは、電子を輸送する機能を有する材料からなり広い意味で電子輸送層に含まれる。電子注入層とは、駆動電圧低下や発光輝度向上のために電極と有機層間に設けられる層である。
第2電極(陰極)としては、仕事関数の小さい(4eV以下)金属(電子注入性金属と称する)、合金、電気伝導性化合物およびこれらの混合物を電極物質とするものが用いられる。
図1に示すように、本発明に係る被封止体が有機ELデバイス等の電子デバイスである場合、必要に応じて、被封止体(電子素子本体)上に保護層15が設けられてもよい。保護層は、水分や酸素等の被封止体(電子素子本体)の劣化を促進するものが素子内に侵入することを防止する機能、主基材11上に配置された被封止体(電子素子本体)等を絶縁性とする機能、または被封止体(電子素子本体)による段差を解消する機能を有する。保護層は、1層でもよいし、複数の層の積層体であってもよい。
〔封止基材1の作製〕
厚さ0.7μmの2軸延伸ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(ヤング率@25℃:4.2GPa)を支持体として用意した。
まず、PECVD法を用いる成膜装置において、チャンバー内にヘキサメチルジシロキサン(HMDSO)と酸素ガスとの混合ガスを供給した。その後、電圧を印加してプラズマを発生させた放電領域にアンダーコート層付き支持体を搬送し、当該アンダーコート層上に1層目の無機バリア層を形成した。1層目の無機バリア層の厚さは80nmであった。
ガスの混合比:ヘキサメチルジシロキサン/酸素=100/1000(それぞれの原料ガスの供給量の単位はsccm)
真空度:1.5Pa
プラズマ発生用電源の供給電力:1kW
プラズマ発生用電源の周波数:80kHz
支持体の搬送速度:5m/min
次いで、アミン触媒として1質量%のN,N,N’,N’−テトラメチル−1,6−ジアミノヘキサンおよび19質量%のパーヒドロポリシラザンを含むジブチルエーテル溶液NAX120−20(AZエレクトロニックマテリアルズ株式会社製)10gに、0.5gのアルミニウムエチルアセトアセテート・ジイソプロピレートを加え、80℃で1時間の撹拌を行い、放冷して、2層目の無機バリア層の塗布液を調製した。
支持体としての2軸延伸PETフィルムの厚さを下記の表1に示すように変更したこと以外は、上述した封止基材1の作製と同様にして、封止基材2〜11をそれぞれ作製した。封止基材1〜11を構成する支持体の厚さ、アンダーコート層(有機層)の表面粗さ(Ra)、並びに封止基材のガスバリア性(水蒸気透過率(WVTR))について、下記の表1に示す。
主基材(厚さ0.7mmのガラス基板)上に、スパッタリング法によりアルミニウム膜を形成した後、フォトリソグラフィー法によりアルミニウム膜をストライプ状に成形して、1000本の引き出し電極を形成した。また、主基材の引き出し電極を形成した側の中央に、本体ユニットの代わりにマグネシウム層を蒸着法により形成した。
マグネシウム層が形成されたサイズ50mm×50mmの主基材と、サイズ50mm×50mmに切り出した封止基材1とを、主基材上のマグネシウム層と封止基材1のガスバリア層とが向き合うようにして図2に示す常温接合装置130のターゲットステージ1(133)およびターゲットステージ2(134)のホルダーにそれぞれセットした。さらに、主基材および封止基材のそれぞれの対向面上に金属マスクを配置した。なお、この金属マスクには、接合しろに対応する領域にスリットが設けられていた。
上記模擬電子デバイス101の作製において、封止基材として下記の表2に示すものを用い、主基材と封止基材との周縁部どうしの接合を、接合方法I−1または下記の接合方法II−1〜接合方法V−1のいずれかにより行ったこと以外は同様にして、模擬電子デバイス102〜126を作製した。
接合方法I−1と同様の金属マスクを用いて、マグネシウム層が形成された主基材と封止基材1との接合しろをプラズマドライクリーナーModel PC−300(サムコ社製)を用いて表面活性化処理した。表面活性化処理は、真空度30Pa、酸素流量10ml/min、放電電力100W、処理時間5分の処理条件で実施した。金属マスクを取り除き、主基材および封止基材のそれぞれを温度25℃、相対湿度80%RHの環境下に3分間さらした。真空ラミネーターを用いてそれぞれの接合しろを接触させ、当該接合しろの領域に対して0.5MPaの加圧および80℃の加温を5分間行うことにより、主基材と封止基材とを接合した。
接合方法I−1と同様の金属マスクを用いて、マグネシウム層が形成された主基材と封止基材1との接合しろをプラズマドライクリーナーModel PC−300(サムコ社製)を用いて表面活性化処理した。表面活性化処理は、真空度30Pa、酸素流量10ml/min、放電電力100W、処理時間5分の処理条件で実施した。
下記接着剤成分を混合し、80℃に加熱した後、撹拌混合器ホモディスパーL型(プライミクス社製)を用いて、3000rpmの撹拌速度で均一に撹拌および混合し、エポキシ樹脂を主成分とする接着剤を得た。
エポキシ樹脂YL983U(常温で液状のビスフェノールF型エポキシ樹脂、三菱化学社製):50質量部
セロキサイド(登録商標)2021P(常温で液状の脂環式エポキシ樹脂(3’,4’−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート)、ダイセル社製):20質量部
エポキシ樹脂jER1001(常温で固体のビスフェノールA型エポキシ樹脂、三菱化学社製):30質量部
ゲル化剤ゼフィアック(登録商標)F351(アクリル系コアシェル粒子、ガンツ化成社製):20質量部
ナノエース(登録商標)D−600(体積平均粒子径が0.6μmのタルク、日本タルク社製):10質量部
光カチオン重合開始剤CPI(登録商標)−210S(サンアプロ社製):2質量部
シランカップリング剤KBM−403(γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、信越シリコーン社製):1質量部
得られた接着剤をディスペンサーを用いて2mg/cmの吐出量で吐出し、封止基材の接着しろの領域に塗布した。真空ラミネーターを用いて、接着剤を塗布した封止基材を主基材に接触させ、0.1MPaの加圧を行った。その後、高圧水銀灯を用いて積算光量2J/cm2の紫外光を温度80℃で照射し、30分間の硬化処理を行って、主基材と封止基材とを接合した。
上記接合方法IV−1において、接着剤成分からナノエース(登録商標)D−600を除いたこと以外は、接合方法IV−1と同様にして接合を行った。
(耐性試験前・後の封止性能)
まず、上記で作製した模擬電子デバイス101〜126のそれぞれを、耐久性試験を経ずに高温高湿の環境下に置いたものについて、下記の方法により封止性能(耐性試験前の封止性能)を評価した。
模擬電子デバイスを温度85℃、相対湿度85%RHの環境下に500時間放置した後、マグネシウム層の腐食を観察した。マグネシウム層全体に対する腐食部分の面積の割合を求め、この腐食部分の面積の割合(%)を封止性能として下記基準により評価した:
◎:腐食が観察されず、封止性能が非常に高い
○:腐食があるが、腐食部分の面積の割合が0.5%未満であり、封止性能が高い
△:腐食があるが、腐食部分の面積の割合が0.5%以上1.5%未満であり、実用可能な封止性能である
×:腐食部分の面積の割合が1.5%以上であり、封止性能が低い。
〔封止基材12〜15の作製〕
上述したPETフィルムに代えて、下記の樹脂フィルムを支持体として用いたこと以外は、上述した封止基材1と同様の手法により、封止基材12〜15を作製した。
封止基材13:ユーピレックス(登録商標)25SGA、宇部興産社製のポリイミド(略称:PI)フィルム、ヤング率9.2GPa、厚さ25μm
封止基材14:LLリニアローデンシティポリエチレンフィルムLL−XHT、フタムラ化学社製の低密度ポリエチレン(略称:LDPE)フィルム、ヤング率0.7GPa、厚さ25μm
封止基材15:無延伸ポリプロピレンフィルムFG−LTH、フタムラ化学社製の無延伸ポリプロピレン(略称:CPP)フィルム、ヤング率1.1GPa、厚さ25μm
〔模擬電子デバイス201〜204の作製〕
封止基材として封止基材1に代えて封止基材12〜15のいずれかを用いたこと以外は、上述した模擬電子デバイス108の作製と同様にして、模擬電子デバイス201〜204を作製した。
上記で作製した模擬電子デバイス201〜204について、上記と同様にして、耐久性試験前後の封止性能を評価した。結果を下記の表3に示す。
〔封止基材16〜19の作製〕
支持体の表面に形成されるアンダーコート層(有機層)の厚さを下記の表4に示すように変更したこと以外は、上述した封止基材1と同様の手法により、封止基材16〜19を作製した。
封止基材として封止基材1に代えて封止基材16〜19のいずれかを用いたこと以外は、上述した模擬電子デバイス108の作製と同様にして、模擬電子デバイス301〜304を作製した。
上記で作製した模擬電子デバイス301〜304について、上記と同様にして、耐久性試験前後の封止性能を評価した。結果を下記の表4に示す。
〔有機ELデバイス401の作製〕
厚さ0.7mmのガラス基板上に、ポリイミドU−Varnish−S(宇部興産社製)をキャスト成膜し、350℃で30分焼成して厚さ25μmのポリイミド膜を形成し、主基材を作製した。このようにして形成された主基材のポリイミド膜上に、640画素×480画素からなる画素部および駆動回路部を設けた。そして、この画素部および駆動回路部に接するように50nmのモリブデン/200nmのアルミニウム/50nmのモリブデンを順に積層した後、フォトリソグラフィー法により電極形状に成形して、引き出し電極を形成した。この引き出し電極の断面形状は台形であり、底辺の長さが150μm、上辺の長さが145μm、厚さ300nmであった。その後、陽極および陰極の端部を除いて主基材全面を被覆するように、PECVD法により200nmのSiO2膜を保護層として形成して、有機EL素子本体を作製した。
上記有機ELデバイス401の作製において、主基材(ポリイミド膜)の厚さ、封止基材の種類および主基材と封止基材との接合方法を下記の表5に示すように変更したこと以外は同様にして、有機ELデバイス402〜424を作製した。
上記で作製した模擬電子デバイス401〜424について、上記と同様の耐久性試験の前後に、以下の方法を用いて耐性試験後の封止性能を評価した。結果を下記の表5に示す。
有機ELデバイスを、温度40℃、相対湿度50%RHの環境下で10mA/cm2の電流を流しながら250時間保存した。その後、室温下においた有機ELデバイスに1mA/cm2の電流を流して得られた発光像を撮影し、得られた画像の領域全体に対するダークスポットの面積の割合(%)を算出した。このダークスポットの面積の割合を封止性能として、下記基準により評価した:
◎:ダークスポットの面積の割合は0%であり、封止性能が非常に高い
○:ダークスポットの面積の割合が0%より大きく0.2%以下であり、封止性能が高い
△:ダークスポットの面積の割合が0.2%より大きく0.5%以下であり、実用できる程度の封止性能がある
×:ダークスポットの面積の割合が0.5%より大きく、封止性能が低い。
〔封止基材20の作製〕
厚さ50μmのシクロオレフィンコポリマー(略称:COP)フィルムZF−14 50μm(日本ゼオン社製)を支持体として用意した。
エスアイアイナノテクノロジー社製走査型プローブ顕微鏡SPA400、Nano Navi IIを用いて測定を行った。測定には、圧子としてCube corner Tip(先端稜角90°)と呼ばれる三角錘型ダイヤモンド製圧子を用いた。三角錘型ダイヤモンド製圧子を試料表面に直角に当て、最大深さが15nmになるまで徐々に荷重を印加し、最大荷重到達後に荷重を0にまで徐々に戻した。負荷および除荷ともそれぞれ5秒間で行った。
まず、PECVD法を用いる成膜装置において、チャンバー内にヘキサメチルジシロキサン(HMDSO)と酸素ガスとの混合ガスを供給した。その後、電圧を印加してプラズマを発生させた放電領域にアンダーコート層付き支持体を搬送し、当該アンダーコート層上に1層目の無機バリア層を形成した。1層目の無機バリア層の厚さは80nmであった。
ガスの混合比:ヘキサメチルジシロキサン/酸素=100/1000(それぞれの原料ガスの供給量の単位はsccm)
真空度:1.5Pa
プラズマ発生用電源の供給電力:1kW
プラズマ発生用電源の周波数:80kHz
支持体の搬送速度:5m/min
次いで、アミン触媒として1質量%のN,N,N’,N’−テトラメチル−1,6−ジアミノヘキサンおよび19質量%のパーヒドロポリシラザンを含むジブチルエーテル溶液NAX120−20(AZエレクトロニックマテリアルズ株式会社製)10gに、0.5gのアルミニウムエチルアセトアセテート・ジイソプロピレートを加え、80℃で1時間の撹拌を行い、放冷して、2層目の無機バリア層の塗布液を調製した。
酢酸ビニル含有率および重量平均分子量(Mw)、並びにナノインデンテーション弾性率(@23℃50%RH)が異なるエチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA樹脂)をそれぞれ準備し(下記の表6を参照)、溶融押し出し方式により塗布後の膜厚が5μmになるようにコーティングすることによりアンダーコート層(有機層)を形成したこと以外は、上述した封止基材20の作製と同様にして、封止基材21〜27をそれぞれ作製した。封止基材20〜27の構成およびガスバリア性(水蒸気透過率(WVTR))について、下記の表6に示す。
厚さ0.7mmのガラス基板上に、ポリイミドU−Varnish−S(宇部興産社製)をキャスト成膜し、350℃で30分焼成して厚さ25μmのポリイミド膜を形成し、主基材を作製した。このようにして形成された主基材のポリイミド膜(単層でのヤング率@25℃:9.8GPa)上に、640画素×480画素からなる画素部および駆動回路部を設けた。そして、この画素部および駆動回路部に接するように50nmのモリブデン/200nmのアルミニウム/50nmのモリブデンを順に積層した後、フォトリソグラフィー法により電極形状に成形して、引き出し電極を形成した。この引き出し電極の断面形状は台形であり、底辺の長さが20μm、上辺の長さが18μm、厚さ300nmであった。その後、陽極および陰極の端部を除いて主基材全面を被覆するように、PECVD法により100nmのSiN膜を保護層として形成して、有機EL素子本体を作製した。
封止基材20並びに有機EL素子本体が形成された主基材を、封止基材20のガスバリア層が有機EL素子本体と向き合うようにして図2に示す常温接合装置130のターゲットステージ1(133)およびターゲットステージ2(134)のホルダーにそれぞれセットした。さらに、主基材および封止基材のそれぞれの対向面上に金属マスクを配置した。なお、この金属マスクには、接合しろに対応する領域にスリットが設けられていた。
主基材と封止基材との周縁部どうしの接合を、以下の接合方法II−2により行ったこと以外は、有機ELデバイス501の作製と同様にして、有機ELデバイス502を作製した。
接合方法I−2と同様の金属マスクを用いて、主基材と封止基材との接合しろをプラズマドライクリーナーModel PC−300(サムコ社製)を用いて表面活性化処理した。表面活性化処理は、真空度30Pa、酸素流量10ml/min、放電電力100W、処理時間5分の処理条件で実施した。金属マスクを取り除き、主基材および封止基材のそれぞれを温度25℃、相対湿度80%RHの環境下に3分間さらした。真空ラミネーターを用いてそれぞれの接合しろを接触させ、当該接合しろの領域に対して0.5MPaの加圧および80℃の加温を5分間行うことにより、主基材と封止基材とを接合した。
主基材と封止基材との周縁部どうしの接合を、以下の接合方法III−2により行ったこと以外は、有機ELデバイス501の作製と同様にして、有機ELデバイス503を作製した。
接合方法I−2と同様の金属マスクを用いて、主基材と封止基材との接合しろをプラズマドライクリーナーModel PC−300(サムコ社製)を用いて表面活性化処理した。表面活性化処理は、真空度30Pa、酸素流量10ml/min、放電電力100W、処理時間5分の処理条件で実施した。
主基材と封止基材との周縁部どうしの接合を、以下の接合方法VI−2により行ったこと以外は、有機ELデバイス501の作製と同様にして、有機ELデバイス504を作製した。
接合方法I−2と同様の金属マスクを用いて、主基材と封止基材との接合しろをプラズマドライクリーナーModel PC−300(サムコ社製)を用いて表面活性化処理した。表面活性化処理は、真空度30Pa、酸素流量10ml/min、放電電力100W、処理時間5分の処理条件で実施した。
主基材と封止基材との周縁部どうしの接合を、以下の接合方法V−2により行ったこと以外は、有機ELデバイス501の作製と同様にして、有機ELデバイス506を作製した。
下記接着剤成分を混合し、80℃に加熱した後、撹拌混合器ホモディスパーL型(プライミクス社製)を用いて、3000rpmの撹拌速度で均一に撹拌および混合し、エポキシ樹脂を主成分とする接着剤を得た。
エポキシ樹脂YL983U(常温で液状のビスフェノールF型エポキシ樹脂、三菱化学社製):50質量部
セロキサイド(登録商標)2021P(常温で液状の脂環式エポキシ樹脂(3’,4’−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート)、ダイセル社製):20質量部
エポキシ樹脂jER1001(常温で固体のビスフェノールA型エポキシ樹脂、三菱化学社製):30質量部
ゲル化剤ゼフィアック(登録商標)F351(アクリル系コアシェル粒子、ガンツ化成社製):20質量部
光カチオン重合開始剤CPI(登録商標)−210S(サンアプロ社製):2質量部
シランカップリング剤KBM−403(γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、信越シリコーン社製):1質量部
得られた接着剤をディスペンサーを用いて2mg/cmの吐出量で吐出し、封止基材の接着しろの領域に塗布した。真空ラミネーターを用いて、接着剤を塗布した封止基材を主基材に接触させ、0.1MPaの加圧を行った。その後、高圧水銀灯を用いて積算光量2J/cm2の紫外光を温度80℃で照射し、30分間の硬化処理を行って、主基材と封止基材とを接合した。
封止基材として封止基材20に代えて封止基材21〜27のいずれかと、接合方法として接合方法I−2〜VI−2のいずれかとを、下記の表7に示す組み合わせで用いたこと以外は、上述した有機ELデバイス501の作製と同様にして、有機ELデバイス506〜525を作製した。
(耐性試験後の封止性能)
上記で作製した有機ELデバイス501〜525について、実施例4と同様の耐久性試験の前後に、以下の方法を用いて耐性試験後の封止性能を評価した。結果を下記の表7に示す。
◎:ダークスポットの面積の割合は0%であり、封止性能が非常に高い
○:ダークスポットの面積の割合が0%より大きく0.2%以下であり、封止性能が高い
△:ダークスポットの面積の割合が0.2%より大きく0.5%以下であり、実用できる程度の封止性能がある
×:ダークスポットの面積の割合が0.5%より大きく、封止性能が低い。
上記で作製した有機ELデバイス501〜525に対し、温度40℃、相対湿度90%RHの環境下で10mA/cm2の電流を流しながら250時間保存した。その後、室温下においた有機ELデバイスに1mA/cm2の電流を流して得られた発光像を撮影し、得られた画像の領域全体に対するダークスポットの面積の割合(%)を算出した。このダークスポットの面積の割合を封止性能として、上記と同様の基準により評価した。結果を下記の表7に示す。
上記で作製した有機ELデバイス501〜525を直径10mmφの円柱に1秒間かけて巻き取った後、1秒間かけて巻き出して平面に戻す操作を、10万サイクル繰り返す屈曲試験を実施した。
温湿度サイクル試験として下記工程(1)〜(3)を100サイクル実施した後、上記高湿耐性試験後の封止性能の評価と同様にして温湿度サイクル試験後の封止性能を評価した。結果を下記の表7に示す。
(1)各有機ELデバイスを温度25℃、相対湿度20%RHの環境に置いた後、1時間かけて温度85℃に昇温した。さらに、1時間かけて相対湿度を85%RHに上げ、温度85℃、相対湿度85%RHの環境下に1時間保持した。
(2)1時間かけて相対湿度を20%RHに下げて、さらに2時間かけて温度−35℃まで降温し、温度−35℃、相対湿度20%RHの環境下に1時間保持した。
(3)1時間かけて温度を25℃に昇温し、温度25℃、相対湿度20%RHの環境に戻した。
〔封止基材28〜32の作製〕
EVA樹脂に代えて下記の樹脂を用いたこと以外は、上述した封止基材21〜27の作製と同様にして、封止基材28〜32を作製した。
封止基材29:ニュクレル(登録商標)AN4214C(三井・デュポンポリケミカル社製、エチレン−メタクル酸共重合樹脂、アンダーコート層(有機層)のナノインデンテーション弾性率:0.2GPa)
封止基材30:NUC8452D(株式会社NUC社製、エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂、アンダーコート層(有機層)のナノインデンテーション弾性率:0.07GPa)
封止基材31:プリマロイ(登録商標)CP300(三菱化学社製、ポリエステル系エラストマー、アンダーコート層(有機層)のナノインデンテーション弾性率:0.3GPa)
封止基材32:プリマロイ(登録商標)CP200(三菱化学社製、ポリエステル系エラストマー、アンダーコート層(有機層)のナノインデンテーション弾性率:1.1GPa)
〔有機ELデバイス601〜605の作製〕
封止基材として封止基材20に代えて封止基材28〜32のいずれかを用いたこと以外は、上述した有機ELデバイス501の作製と同様にして、有機ELデバイス601〜605を作製した。
上記で作製した有機ELデバイス601〜605について、上記と同様にして、耐久性試験前後における耐性試験後の封止性能、高湿耐性試験後の封止性能、屈曲試験後の封止性能、および温湿度サイクル試験後の封止性能を評価した。結果を下記の表8に示す。
11、81 主基材、
12 封止基材、
12a 支持体
12b アンダーコート層(有機層)
12c 無機バリア層(無機層)
13 有機EL素子本体、
14、82 引き出し電極、
15 保護層、
16 接合部、
17 第1電極(陽極)、
18 正孔輸送層、
19 発光層、
20 電子輸送層、
21 第2電極(陰極)、
70 板、
83 マグネシウム層、
84 接合しろ、
127 主基材と封止基材との界面
130 常温接合装置、
131 真空チャンバー、
132 イオンガン(スパッタリング源)、
133 ターゲットステージ1、
134 ターゲットステージ2。
Claims (12)
- 主基材と、
前記主基材上に配置された被封止体と、
前記被封止体の周囲に設けられた接合部を介して前記主基材と接合して前記被封止体を封止する封止基材と、
を有する封止構造体であって、
前記封止基材が、支持体と、前記支持体に対して前記被封止体側に配置されたガスバリア層と、を備え、
前記接合部の厚さが0.1〜100nmであり、
前記主基材または前記支持体の少なくとも一方が、下記(A)および(B)の条件を満たす樹脂フィルムであることを特徴とする、封止構造体:
(A)厚さが1μm以上30μm未満である;
(B)25℃におけるヤング率が1〜10GPaである。 - 前記被封止体から露出するように形成され、前記接合部を経て外部に引き出された厚さ10〜500nmの凸状引き出し構造をさらに有する、請求項1に記載の封止構造体。
- 前記被封止体が電子デバイスの電子素子本体であり、前記凸状引き出し構造が前記電子素子本体を制御する引き出し電極である、請求項2に記載の封止構造体。
- 前記支持体が、前記(A)および(B)の条件を満たす樹脂フィルムである、請求項1〜3のいずれか1項に記載の封止構造体。
- 前記支持体の厚さが1〜15μmであり、前記支持体の25℃におけるヤング率が3〜5GPaである、請求項4に記載の封止構造体。
- 前記ガスバリア層が、前記支持体側に配置された有機層と、前記被封止体側に配置された無機層とを有する、請求項1〜5のいずれか1項に記載の封止構造体。
- 前記有機層の前記無機層側の表面粗さ(Ra)が0.1〜5nmである、請求項6に記載の封止構造体。
- 前記無機層の伸び率が0.5〜5.0%である、請求項6または7に記載の封止構造体。
- 前記接合部が、前記主基材の接合面、および前記封止基材の接合面のそれぞれを表面活性化処理して得られた活性化処理層を含む、請求項1〜8のいずれか1項に記載の封止構造体。
- 前記接合部が、前記主基材の表面に形成された金属層、および前記封止基材の表面に形成された金属層のそれぞれを表面活性化処理して得られた活性化処理層を含む、請求項1〜8のいずれか1項に記載の封止構造体。
- 前記接合部が、シランカップリング剤または分子接着剤を含む接着層を含む、請求項1〜8のいずれか1項に記載の封止構造体。
- 電子デバイスである、請求項1〜11のいずれか1項に記載の封止構造体であって、
前記被封止体が電子素子本体であり、
前記電子素子本体から露出するように形成され、前記接合部を経て外部に引き出された、前記電子素子本体を制御する引き出し電極をさらに有し、
前記封止基材が、支持体と、前記支持体に対して前記電子素子本体側に配置され、有機層および無機層を有するガスバリア層と、を備え、
前記有機層のナノインデンテーション弾性率(23℃50%RH条件下)が0.01〜1GPaであることを特徴とする、封止構造体。
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