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JP6651785B2 - 粒状物の貯蔵方法、粒状物貯蔵及び輸送容器、及びそれらを用いた押出成形方法 - Google Patents
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JP6651785B2 - 粒状物の貯蔵方法、粒状物貯蔵及び輸送容器、及びそれらを用いた押出成形方法 - Google Patents

粒状物の貯蔵方法、粒状物貯蔵及び輸送容器、及びそれらを用いた押出成形方法 Download PDF

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Description

本発明は、粒状物の貯蔵方法、粒状物貯蔵及び輸送容器、及びそれらを用いた押出成形方法に関する。
ポリカーボネート樹脂は、耐熱性、機械的特性に優れ、しかも、寸法精度が高い等、多くの優れた特性を有し、多岐に亙る分野で広く用いられている。しかしながら、ポリカーボネート樹脂製の成形品(以下、単に[成形品]と呼ぶ)における、導光板のように平面に平行に光を入射する用途の増加に従い、従来では問題とならなかった透明性の問題が顕在化している。即ち、成形品が黄色(琥珀色)に着色していることが目立ち、そのままでは、高い透明性を要求される分野に用いることが困難である。
このような問題を解決するために、例えば、特許文献1には、ポリカーボネート樹脂の合成時の前処理が規定されているし、特許文献2や特許文献3には、合成時の酸素濃度を制御する技術が開示されている。また、特許文献4には、ポリカーボネート共重合体に酸化防止剤を配合する技術が開示されている。更には、押出成形樹脂加工品の製造方法において、押出成形の前に樹脂原料に一般的な真空乾燥によって脱酸素処理を施す技術が特許文献5に開示されている。また、成形装置に備えられたホッパー内に不活性ガスを流す技術が特許文献6に開示されている。
特開平06−145337号公報 特開平05−331277号公報 特表2002−533544号公報 特開平06−145492号公報 特開2009−029031号公報 特開2001−088176号公報
しかしながら、ポリカーボネート樹脂の合成時に前処理を施し、あるいは又、合成時の酸素濃度を制御しても、また、ポリカーボネート樹脂に酸化防止剤を配合しても、ポリカーボネート樹脂が合成・製造されてからポリカーボネート樹脂を大気に晒したままでは、即ち、粒状物を大気に晒したままでは、実際に成形に使用されるまでの間にポリカーボネート樹脂の溶存酸素ガス量が増加し、即ち、粒状物における溶存酸素ガス量が増加し、最適な酸化防止剤の量が変化する。即ち、製造直後に成形するのに十分な酸化防止剤量を添加したとしても、製造後、大気中に放置した後では不十分な量となり、ポリカーボネート樹脂は着色される。一方、製造後、長い時間を経た状況において充分な添加量とすれば、製造直後に成形する場合には過量となり、金型や転写ロールへの付着(モールドデポジット)の原因となると共に、添加剤によって透明性を損なうこととなる。また、押出成形の直前に樹脂原料(粒状物)に脱酸素処理を施しても、あるいは、成形装置に備えられたホッパー内に不活性ガスを流す程度では、貯蔵体内で一旦増加したポリカーボネート樹脂(粒状物)の溶存酸素ガス量を減少させることは困難である。そして、ポリカーボネート樹脂(粒状物)の溶存酸素ガス量が多いまま、係るポリカーボネート樹脂に基づき成形を行っても、得られた成形品には黄色(琥珀色)の着色が目立つことが、本発明者らの検討によって明らかになってきた。尚、例えば、本間精一編「ポリカーボネート樹脂ハンドブック」の第323ページ、図7.128には、140゜Cの熱処理によるポリカーボネート樹脂の酸素吸収量が示されている。ポリカーボネート樹脂の成形前の乾燥温度は120゜Cであり、一般に、成形前乾燥によって、酸素が樹脂中に取り込まれると解釈される。これらの測定方法は、Journal of Appiled Polymer Science Vol.10 P843−857 に記載されているが、熱天秤による質量増加を測定している。
また、ポリカーボネート樹脂以外にも、アクリロニトリル樹脂やシクロオレフィンポリマー系樹脂を用いた場合でも、得られた成形品に黄色(琥珀色)の着色が目立つことが、しばしば繰り返しある。
従って、本発明の目的は、粒状物における溶存酸素ガス量の増加を確実に防ぎ得る粒状物の貯蔵方法、及び、貯蔵方法の実行に適した粒状物貯蔵装置を提供することにある。
以上の課題を解決するために、本発明の粒状物貯蔵及び輸送容器は、以下に示される。
(1)
不活性ガス導入管、
不活性ガス排出管及び
それぞれを密閉する機構および装置を備えており、密閉容器内に粒状物が充填された状態において、不活性ガスを注入した状態で輸送する事を特徴とする粒状物の貯蔵及び輸送容器。
(2)開口部を開口状態とした密閉容器の内部に、粒状物を充填する際、不活性ガス導入管を介して不活性ガスを導入しながら粒状物を充填する事を特徴とする(1)に記載の粒状物貯蔵および輸送容器。
(3)不活性ガス導入管及び不活性ガス排出管を設置し、且つ、(2)に記載の方法で密閉容器の内部を粒
状物で充填した状態において、開口部を閉鎖し、次いで、不活性ガス導入管を介して密閉容器内部に不
活性ガスを導入し、密閉容器内部に導入された不活性ガスを、不活性ガス排出管を介して排出し、以て、密閉容器内部を不活性ガスで置換し、その後、密閉容器から不活性ガス導入管及び不活性ガス排出管を封鎖し、密閉容器の開口部を密閉することを特徴とする(1)に記載の粒状物の貯蔵および輸送容器。
(4)酸素透過率が100cm/(m・24h・atm)以下であり、40゜C、90%RHにおける水蒸気透過率が0.1g/(m・24時間)以下である密閉容器を使用し、
粒状物1グラム当たりの溶存酸素ガス量が0.015cm以下である粒状物で密閉容器の内部を充填し
た状態として、開口部を仮閉鎖し、密閉容器内部の雰囲気の酸素ガス濃度を2体積%以下とした状態で、密閉容器の開口部を閉鎖することを特徴とする(1)に記載の粒状物の貯蔵および輸送容器。
(5)水分量が2×10ppm以下である粒状物で密閉容器の内部を充填した状態として、開口部を仮閉
鎖し、密閉容器内部の雰囲気の全水分量を、粒状物1グラム当たり0.2mg以下とした状態で、密閉
容器の開口部を閉鎖することを特徴とする(1)に記載の粒状物の貯蔵および輸送容器。
(6)密閉容器内部に導入された不活性ガスを、減圧状態にある不活性ガス排出管を介して不活性ガス廃
棄部へ排出することを特徴とする粒状物の保管方法。
(7)密閉容器内部に酸素ガス吸収剤を同梱することを特徴とする(1)に記載の粒状物の貯蔵及び輸送容器。
(8)密閉容器内部の圧力を1.3×10Pa以下とすることを特徴とする(1)及び(7)に記載の粒状物の貯蔵及び輸送容器。
(9)密閉容器は、SUS系金属からなる金属コンテナである事を特徴とする(1)〜(7)に記載の
粒状物貯蔵及び輸送容器。
(10)粒状物はポリカーボネート樹脂から成ることを特徴とする(1)〜(7)に記載の粒状物の貯蔵
及び輸送容器。
(11)(10)に記載の粒状物の貯蔵および輸送容器により、輸送された原料を用いて、溶融押出成形法
を用いて製造されたポリカーボネート樹脂シート又はフィルムの製造方法。
(12)押出機直上に設置されている原料供給ホッパー中へ不活性ガスを挿入し、ホッパー内の酸素濃度を2.0×10ppm以下で管理しながら成形する事を特徴とする(11)に記載された方法で製造されたシート又はフィルムの製造方法。
(13)ホッパーへ原料を供給する際に本発明の粒状物の貯蔵および輸送容器へ不活性ガスを挿入しながら、粒状物の貯蔵および輸送容器を開封する事を特徴とする(12)に記載のシート又はフィルムの製造方法。
本発明の粒状物貯蔵および輸送容器にあっては、開口部を介して原料を投入した密閉容器に、不活性ガス導入管及び不活性ガス排出管と開口部との間を密閉状態として、粒状物が充填された密閉容器の開口部を仮閉鎖する仮閉鎖装置を備えており、しかも、密閉容器内に粒状物が充填された状態において、不活性ガス導入管に設けられた不活性ガス導入部、及び、不活性ガス排出管に設けられた不活性ガス排出部は、粒状物によって非露出状態に置かれるので、密閉容器の内部を、確実に、しかも、短時間で、不活性ガスにて置換することができる。
また、本発明の粒状物の貯蔵方法にあっては、密閉容器内部を不活性ガスで置換した後、密閉容器を閉鎖するので、粒状物における溶存酸素ガス量の増加を確実に防ぐことができる。それ故、このような粒状物を用いて成形を行うに際して、溶存酸素ガス量が少ない粒状物を原料として用いることができる結果、例えば、黄色(琥珀色)の着色が無視できる程度に少なく、極めて高い透明性を有する熱可塑性樹脂製の成形品を得ることができる。
本発明を示す概略説明図 本発明を示す概略説明図 本発明を示す概略説明図 本発明を示す概略説明図
以下に、本願発明の最良の実施形態の例を図1乃至図4において説明する。なお、以下の
実施形態は本願発明の範囲を限定するものではない。すなわち、当業者であれば本願発明の原理の範囲で、他の実施形態を採用することが可能である。
(コンテナの構造)
コンテナは、ペレットの投入口と、ペレットの抜き出し管を有するもので、抜き出し管の途中に開閉バルブを有する。コンテナ内部は清浄な状態でペレットを封入することが必要であり、また、ペレット封入後は、外部から異物の侵入が無いようにシールドされていることが必要である。
不活性ガスの供給は、窒素ガスを高圧充填された窒素タンクから配管を通して、コンテナの下方のペレットの抜き出し管に設置された不活性ガス導入管から供給され、コンテナ上方のペレットの投入口のふたに不活性ガス排出管を設け、この開口部からコンテナ内部の排気をおこない、空気から不活性ガスへ置換する。不活性ガス導入管及び不活性ガス排出管は、鉄やステンレス鋼、真鍮といった金属、合金から作製すればよい。不活性ガス源から、配管、不活性ガス導入管及び複数の貫通孔やスリット部を介して、密閉容器の内部に不活性ガスが導入される。排出管から出た不活性ガスは、必要に応じて、不活性ガス源にて回収される。また、粒状物が排出されないよう適切な大きさのフィルターを設置してもよい。
限定するものではないが、コンテナ内部において、離れた位置に不活性ガス導入管及び排出管を配する。更には、コンテナ内部において、不活性ガス導入管及び排出管が最も離れて位置するように、あるいは又、出来る限り離れて位置するように、配置することが一層好ましい。
更には、以上に説明した好ましい形態、構成を含む本発明の粒状物の貯蔵および輸送方法にあっては、コンテナ内部に酸素ガス吸収剤を設置する構成とすることができる。尚、密閉容器内部に酸素ガス吸収剤を同梱する構成として、例えば、密閉容器内部に貯蔵された粒状物1kgに対して、小袋に入れられた酸素ガス吸収剤(例えば、三菱ガス化学株式会社製、脱酸素剤RP−20A)を2個、封入すればよい。密閉容器内部に気相として残存する酸素を確実に吸収できるように、密閉容器内部の雰囲気に併せ、封入量を調整することが好ましい。
ここで、酸素ガス吸収剤は、酸化鉄系酸素ガス吸収剤から成る形態とすることもできるし、あるいは又、有機化合物系酸素ガス吸収剤から成る形態とすることができる。鉄分が酸素と化学的に反応して脱酸素する酸化鉄系酸素ガス吸収剤として、具体的には、三菱ガス化学株式会社製のエージレスを挙げることができる。酸化鉄系酸素ガス吸収剤には、環境に存在する水分に触れて酸素吸収を開始する水分依存型のFX型、自力反応型のSA型、Z−PT型、E型がある。アスコルビン酸やカテコールが酸素と反応して脱酸素する有機化合物系酸素ガス吸収剤として、具体的には、三菱ガス化学株式会社製のエージレスを挙げることができ、自力反応型であるGL型がある。また、金属・電子部品類の酸化・吸湿・変色を防止する目的で、三菱ガス化学株式会社が製造しているRPシステムを使用することも可能である。酸素ガス吸収剤を密閉容器内部に同梱することによって、密閉容器内部を、一層確実に無酸素・無水分の環境とすることができる。吸収量によって、種々の製品が流通している。
(コンテナの材質)
コンテナとしては、一般的にはステンレス製、鉄製が使用され、大きさは縦6m×横2.4m×高さ2.6m程度である。ポリエチレンフイルム等の内袋が装着されていてもよい。しかし、ガスの置換時間が余り長くならないように、大きすぎない容積を有する。また、内部が真空になっても外部の大気圧に十分に耐えられる耐圧強度を有する。
不活性ガス導入管及び不活性ガス排出管の開口部を仮閉鎖とする(密閉状態とする)ことができるような厚さ及び柔軟性の度合とすればよい。不活性ガス導入管及び不活性ガス排出管は、金属(例えば、鉄やアルミニウム)、合金(例えば、ステンレス鋼やアルミニウム合金、真鍮)、あるいは、プラスチックから作製すればよい。
(不活性ガス供給手段)
ペレットをコンテナに充填する際から、不活性ガスの供給を行う。ペレット投入口を閉じ、不活性ガスの排気口を開け、不活性ガスが高圧充填されたタンクから配管を通して、コンテナの下方のペレットの抜き出し管から不活性ガスが供給され、コンテナ上方のガスの排気口からコンテナ内部に排気され、コンテナ内は空気から不活性ガスへ置換される。
不活性ガス導入管及び不活性ガス排出管は、鉄やステンレス鋼、真鍮といった金属、合金から作製すればよい。不活性ガス源から、配管、不活性ガス導入管及び複数の貫通孔やスリット部を介して、密閉容器の内部に不活性ガスが導入される。排出管から出た不活性ガスは、必要に応じて、不活性ガス源にて回収される。また、粒状物が排出されないよう適切な大きさのフィルターを設置してもよい。
窒素ガスをコンテナ内に注入すると、コンテナ内の空気が押し出され、排気管から排気される。酸素測定器により、排気された空気の酸素濃度を測定する。この酸素濃度が、2.0体積%以下になったら、コンテナ内は、不活性ガス雰囲気下であるとする。コンテナ内が不活性ガス(窒素ガス)雰囲気下になった後、窒素ガスの注入を停止し、不活性ガスの排気口を密閉閉鎖することで完了する。
本発明の粒状物の貯蔵方法においては、粒状物1グラム当たりの溶存酸素ガス量が0.015cm以下である粒状物で密閉容器の内部を充填した状態として、開口部を閉鎖し、密閉容器内部の雰囲気の酸素ガス濃度を2.0体積%以下、好ましくは1.5体積%以下、より好ましくは1体積%(1.0×103ppm)以下とした状態で、密閉容器の開口部を密閉する形態とすることができる。
(不活性ガスの種類、性状)
不活性ガスとしては、窒素ガス、炭酸ガス、アルゴン、ヘリウムなどを挙げることができるが、窒素ガスを用いることが経済面から好ましい。不活性ガスとして窒素ガスを用いる場合、不活性ガス源として市販の窒素ガスボンベ等を挙げることができるが、ボンベ等の交換が煩雑であること、及び経済面から、低コストで簡便な不活性ガス源として、分離膜方式若しくはPSA方式の窒素ガス発生装置とすることが望ましい。一方、環境からの酸素除去を考えた場合、窒素ガス純度が高いボンベの使用が好ましい。
(粒状物)
以上に説明した各種の好ましい形態、構成を含む本発明の粒状物の貯蔵方法においては、あるいは又、以上に説明した各種の好ましい形態、構成を含む本発明の粒状物貯蔵装置においては、粒状物として、具体的には、熱可塑性樹脂、より具体的には、熱可塑性樹脂ペレットおよびフレークを挙げることができ、例えばポリカーボネート樹脂、シクロオレフィンポリマー系樹脂とすることもできる。尚、粒状物の形状として、ペレット状、球状、円盤状等を例示することができる。
ポリカーボネートは、公知の方法に基づき合成することができ、例えば、界面重合法、ピリジン法、エステル交換法、環状カーボネート化合物の開環重合法をはじめとする各種の合成方法を挙げることができる。具体的には、芳香族ジヒドロキシ化合物又はこれと少量のポリヒドロキシ化合物と、一般にホスゲンとして知られている塩化カルボニル、又は、ジメチルカーボネートやジフェニルカーボネートに代表される炭酸ジエステル、一酸化炭素や二酸化炭素と云ったカルボニル系化合物とを、反応させることによって得られる、直鎖状、又は、分岐していても良い熱可塑性芳香族ポリカーボネートの重合体又は共重合体である。
原料の芳香族ジヒドロキシ化合物として、例えば、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン[=ビスフェノールA]、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジエチルフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−(3,5−ジフェニル)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジブロモフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ペンタン、2,4’−ジヒドロキシ−ジフェニルメタン、ビス−(4−ヒドロキシフェニル)メタン、ビス−(4−ヒドロキシ−5−ニトロフェニル)メタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、3,3−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ペンタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホン、2,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルフィド、4,4’−ジヒドロキシジフェニルエーテル、4,4’−ジヒドロキシ−3,3’−ジクロロジフェニルエーテル、4,4’−ジヒドロキシ−2,5−ジエトキシジフェニルエーテル、1−フェニル−1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)シクロヘキサン、1−フェニル−1,1−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)エタン等を挙げることができるが、好ましくは、ビス(4−ヒドロキシフェニル)アルカン類であり、特に好ましくは、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン[ビスフェノールAと呼ばれる]である。これらの芳香族ジヒドロキシ化合物は、単独で、又は、2種以上を混合して使用することができる。
分岐したポリカーボネートを得るには、フロログルシン、4,6−ジメチル−2,4,6−トリス(4−ヒドロキシフェニル)ヘプテン−2、4,6−ジメチル−2,4,6−トリス(4−ヒドロキシフェニル)ヘプタン、2,6−ジメチル−2,4,6−トリス(4−ヒドロキシフェニル)ヘプテン−3、1,3,5−トリス(4−ヒドロキシフェニル)ベンゼン、1,1,1−トリス(4−ヒドロキシフェニル)エタン等で示されるポリヒドロキシ化合物、あるいは、3,3ビス(4−ヒドロキシアリール)オキシインドール(=イサチンビスフェノール)、5−クロルイサチンビスフェノール、5,7−ジクロルイサチンビスフェノール、5−ブロムイサチンビスフェノール等を上述した芳香族ジヒドロキシ化合物の一部として用いればよく、使用量は、0.01〜10モル%、好ましくは、0.1〜2モル%である。
界面重合法による反応にあっては、反応に不活性な有機溶媒、アルカリ水溶液の存在下で、通常pHを10以上に保ち、芳香族ジヒドロキシ化合物及び分子量調整剤(末端停止剤)、必要に応じて芳香族ジヒドロキシ化合物の酸化防止のための酸化防止剤を用い、ホスゲンと反応させた後、第三級アミン若しくは第四級アンモニウム塩等の重合触媒を添加し、界面重合を行うことによってポリカーボネートを得ることができる。分子量調節剤の添加は、ホスゲン化時から重合反応開始時までの間であれば、特に限定されない。尚、反応温度は0〜35゜Cであり、反応時間は数分〜数時間である。
ここで、反応に不活性な有機溶媒として、ジクロルメタン、1,2−ジクロルエタン、クロロホルム、モノクロルベンゼン、ジクロルベンゼン等の塩素化炭化水素類、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素等を挙げることができる。分子量調節剤あるいは末端停止剤として、一価のフェノール性水酸基を有する化合物を挙げることができ、具体的には、m−メチルフェノール、p−メチルフェノール、m−プロピルフェノール、p−プロピルフェノール、p−tert−ブチルフェノール、p−長鎖アルキル置換フェノール等を挙げることができる。重合触媒として、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリブチルアミン、トリプロピルアミン、トリヘキシルアミン、ピリジン等の第三級アミン類;トリメチルベンジルアンモニウムクロライド、テトラメチルアンモニウムクロライド、トリエチルベンジルアンモニウムクロライド等の第四級アンモニウム塩等を挙げることができる。
エステル交換法による反応は、炭酸ジエステルと芳香族ジヒドロキシ化合物とのエステル交換反応である。通常、炭酸ジエステルと芳香族ジヒドロキシ化合物との混合比率を調整したり、反応時の減圧度を調整したりすることによって、所望のポリカーボネートの分子量と末端ヒドロキシル基量が決められる。末端ヒドロキシル基量は、ポリカーボネートの熱安定性、加水分解安定性、色調等に大きな影響を及ぼし、実用的な物性を持たせるためには、好ましくは1000ppm以下であり、700ppm以下が特に好ましい。芳香族ジヒドロキシ化合物1モルに対して炭酸ジエステルを等モル量以上用いることが一般的であり、好ましくは1.01〜1.30モルの量で用いられる。
エステル交換法によりポリカーボネートを合成する際には、通常、エステル交換触媒が使用される。エステル交換触媒としては、特に制限はないが、主としてアルカリ金属化合物及び/又はアルカリ土類金属化合物が使用され、補助的に塩基性ホウ素化合物、塩基性リン化合物、塩基性アンモニウム化合物、あるいは、アミン系化合物等の塩基性化合物を併用することも可能である。このような原料を用いたエステル交換反応では、100〜320゜Cの温度で反応を行い、最終的には2.7×10Pa(2mmHg)以下の減圧下、芳香族ヒドロキシ化合物等の副生成物を除去しながら溶融重縮合反応を行う方法が挙げられる。溶融重縮合は、バッチ式、又は、連続的に行うことができるが、本発明での使用に適したポリカーボネートにあっては、安定性等の観点から、連続式で行うことが好ましい。エステル交換法において、ポリカーボネート中の触媒の失活剤として、触媒を中和する化合物、例えばイオウ含有酸性化合物、又は、それより形成される誘導体を使用することが好ましく、その量は、触媒のアルカリ金属に対して0.5〜10当量、好ましくは1〜5当量の範囲であり、ポリカーボネートに対して通常1〜100ppm、好ましくは1〜20ppmの範囲で添加する。
得られたポリカーボネートを周知の方法に基づき単離した後、例えば、周知のストランド方式のコールドカット法(一度溶融させたポリカーボネート樹脂をストランド状に成形、冷却後、所定の形状に切断してペレット化する方法)、空気中ホットカット方式のホットカット法(一度溶融させたポリカーボネート樹脂を、空気中で水に触れぬうちにペレット状に切断する方法)、水中ホットカット方式のホットカット法(一度溶融させたポリカーボネート樹脂を、水中で切断し、同時に冷却してペレット化する方法)によって、ポリカーボネート樹脂ペレットを得ることができる。尚、得られたポリカーボネート樹脂ペレットは、必要に応じて、熱風乾燥炉、真空乾燥炉、脱湿乾燥炉を用いた乾燥といった方法に基づき乾燥させることが好ましい。ペレットの形状は、本質的に任意であり、円筒状、碁石状、球状、立方体状を挙げることができる。他の熱可塑性樹脂から成る粒状物も同様の方法で製造することができる。
シクロオレフィンポリマー系樹脂は公知の方法に基づき製造することができ、例えば、メタセシス触媒の存在下で、有機溶剤中でモノマーの開環重合を行うなどの製造方法を挙げることができる。
シクロオレフィンポリマー系樹脂のモノマーの例として、シクロペンタジエン、シクロペンタジエン3量体、テトラシクロドデセン、アルキル基置換テトラシクロドデセン,アルキリデン基置換テトラシクロドデセン、ノルボルネン,アルキル基置換ノルボルネン、アルキリデン基置換ノルボルネン等を上げることができる。
これらは、1種単独で、または数種以上を併用することができる。
また、シクロブテン、シクロペンテン、シクロヘプテン、シクロオクテン、ジシクロペンタジエンなどのシクロオレフィン、エチレン、プロピレン、ブテンなどのオレフィン系化合物、4−ビニルシクロヘキセン、4−ビニルシクロヘキサンなどのビニル系環状炭化水素化合物、スチレン、α―メチルスチレ
ンなどのスチレン系化合物、メチルメタクリレートなどアクリレート化合物と共重合してもよい。
熱可塑性樹脂(粒状物)には、0.02質量%乃至1質量%の酸化防止剤が混合されていてもよい。ここで、酸化防止剤として、フェノール系酸化防止剤、ヒンダードフェノール系酸化防止剤、ビスフェノール系酸化防止剤、ポリフェノール系酸化防止剤、有機イオウ化合物、ホスファイト等の有機リン化合物を挙げることができる。具体的には、フェノール系酸化防止剤として、2,6−ジ−オブチル−4−メチルフェノール、n−オクタデシル−3−(3’,5’−ジ−tert−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、テトラキス[メチレン−3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン、トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4―ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート、4,4’−ブチリデンビス−(3−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、トリエチレングリコール−ビス[3−(3−tert−ブチル−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオネート]、3,9−ビス{2−[3−(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ]−1,1−ジメチルエチル}−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカンを挙げることができる。また、ヒンダードフェノール系酸化防止剤として、ペンタエリスリト−ルテトラキス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、オクタデシル−3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、チオジエチレンビス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、N,N’−ヘキサン−1,6−ジイルビス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニルプロピオナミド)、2,4−ジメチル−6−(1−メチルペンタデシル)フェノール、ジエチル[[3,5−ビス(1,1−ジメチルエチル)−4−ヒドロキシフェニル]メチル]ホスフォエート、3,3’,3”,5,5’,5”−ヘキサ−tert−ブチル−a,a’,a”−(メシチレン−2,4,6−トリイル)トリ−p−クレゾール、4,6−ビス(オクチルチオメチル)−o−クレゾール、エチレンビス(オキシエチレン)ビス[3−(5−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−m−トリル)プロピオネート]、ヘキサメチレンビス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、1,3,5−トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−1,3,5−トリアジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオン,2,6−ジ−tert−ブチル−4−(4,6−ビス(オクチルチオ)−1,3,5−トリアジン−2−イルアミノ)フェノール等を挙げることができる。
本発明の粒状物には、酸化防止剤以外にも、添加剤として、フェノール系やリン系、硫黄系の熱安定剤;ベンゾトリアゾール系やベンゾフェノン系の紫外線吸収剤;カルボン酸エステル、ポリシロキサン化合物、パラフィンワックス(ポリオレフィン系)、ポリカプロラクトン等の離型剤;帯電防止剤等を添加してもよい。
熱安定剤として、分子中の少なくとも1つのエステルがフェノール及び/又は炭素数1〜25のアルキル基を少なくとも1つ有するフェノールでエステル化された亜リン酸エステル化合物(a)、亜リン酸(b)及びテトラキス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)−4,4’−ビフェニレン−ジ−ホスホナイト(c)の群から選ばれた少なくとも1種を挙げることができる。亜リン酸エステル化合物(a)の具体例として、トリオクチルホスファイト、トリデシルホスファイト、トリフェニルホスファイト、トリスノニルフェニルホスファイト、トリス(オクチルフェニル)ホスファイト、トリス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ホスファイト、トリデシルホスファイト、ジデシルモノフェニルホスファイト、ジオクチルモノフェニルホスファイト、ジイソプロピルモノフェニルホスファイト、モノブチルジフェニルホスファイト、モノデシルジフェニルホスファイト、モノオクチルジフェニルホスファイト、ジステアリルペンタエリスリトールジホスファイト、ジフェニルペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、2,2−メチレンビス(4,6−ジ−tert−ブチルフェニル)オクチルホスファイト、ビス(ノニルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,6−ジ−tert−ブチル−4−エチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト等を挙げることができる。これらは、単独で使用してもよいし、2種以上を混合して使用してもよい。
離型剤として、脂肪族カルボン酸、脂肪族カルボン酸とアルコールとのエステル、数平均分子量200〜15000の脂肪族炭化水素化合物、ポリシロキサン系シリコーンオイルの群から選ばれる少なくとも1種の化合物を挙げることができる。脂肪族カルボン酸としては、飽和又は不飽和の脂肪族1価、2価又は3価カルボン酸を挙げることができる。ここで、脂肪族カルボン酸とは、脂環式のカルボン酸も包含する。これらの中でも、好ましい脂肪族カルボン酸は、炭素数6〜36の1価又は2価カルボン酸であり、炭素数6〜36の脂肪族飽和1価カルボン酸が更に好ましい。脂肪族カルボン酸の具体例として、パルミチン酸、ステアリン酸、カプロン酸、カプリン酸、ラウリン酸、アラキン酸、ベヘン酸、リグノセリン酸、セロチン酸、メリシン酸、テトラリアコンタン酸、モンタン酸、アジピン酸、アゼライン酸等を挙げることができる。脂肪族カルボン酸とアルコールとのエステルにおける脂肪族カルボン酸として、前記脂肪族カルボン酸と同じものが使用できる。一方、アルコールとして、飽和又は不飽和の1価又は多価アルコールを挙げることができる。これらのアルコールは、フッ素原子、アリール基等の置換基を有していてもよい。これらの中では、炭素数30以下の1価又は多価の飽和アルコールが好ましく、炭素数30以下の脂肪族飽和1価アルコール又は多価アルコールが更に好ましい。ここで、脂肪族には脂環式化合物も包含される。アルコールの具体例として、オクタノール、デカノール、ドデカノール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、グリセリン、ペンタエリスリトール、2,2−ジヒドロキシペルフルオロプロパノール、ネオペンチレングリコール、ジトリメチロールプロパン、ジペンタエリスリトール等を挙げることができる。尚、上記のエステル化合物は、不純物として脂肪族カルボン酸及び/又はアルコールを含有していてもよく、複数の化合物の混合物であってもよい。脂肪族カルボン酸とアルコールとのエステルの具体例として、蜜ロウ(ミリシルパルミテートを主成分とする混合物)、ステアリン酸ステアリル、ベヘン酸ベヘニル、ベヘン酸ステアリル、グリセリンモノパルミテート、グリセリンモノステアレート、グリセリンジステアレート、グリセリントリステアレート、ペンタエリスリトールモノパルミテート、ペンタエリスリトールモノステアレート、ペンタエリスリトールジステアレート、ペンタエリスリトールトリステアレート、ペンタエリスリトールテトラステアレート等を挙げることができる。数平均分子量200〜15000の脂肪族炭化水素として、流動パラフィン、パラフィンワックス、マイクロワックス、ポリエチレンワックス、フィッシャートロプシュワックス、炭素数3〜12のα−オレフィンオリゴマー等を挙げることができる。ここで、脂肪族炭化水素には脂環式炭化水素も含まれる。また、これらの炭化水素化合物は部分酸化されていてもよい。これらの中では、パラフィンワックス、ポリエチレンワックス又はポリエチレンワックスの部分酸化物が好ましく、パラフィンワックス、ポリエチレンワックスが更に好ましい。数平均分子量は、好ましくは200〜5000である。これらの脂肪族炭化水素は単一物質であっても、構成成分や分子量が様々なものの混合物であってもよく、主成分が上記の範囲内であればよい。ポリシロキサン系シリコーンオイルとして、例えば、ジメチルシリコーンオイル、フェニルメチルシリコーンオイル、ジフェニルシリコーンオイル、フッ素化アルキルシリコーン等を挙げることができる。これらの2種類以上を併用してもよい。
紫外線吸収剤の具体例として、酸化セリウム、酸化亜鉛等の無機紫外線吸収剤の他、ベンゾトリアゾール化合物、ベンゾフェノン化合物、トリアジン化合物等の有機紫外線吸収剤を挙げることができる。これらの中では、有機紫外線吸収剤が好ましい。特に、ベンゾトリアゾール化合物、2−(4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン−2−イル)−5−[(ヘキシル)オキシ]−フェノール、2−[4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン−2−イル]−5−(オクチロキシ)フェノール、2,2’−(1,4−フェニレン)ビス[4H−3,1−ベンゾキサジン−4−オン]、[(4−メトキシフェニル)−メチレン]−プロパンジオイックアシッド−ジメチルエステルの群から選ばれる少なくとも1種が好ましい。ベンゾトリアゾール化合物の具体例として、メチル−3−[3−tert−ブチル−5−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−ヒドロキシフェニル]プロピオネート−ポリエチレングリコールとの縮合物を挙げることができる。また、その他のベンゾトリアゾール化合物の具体例として、2−ビス(5−メチル−2−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(3,5−ジ−tert−ブチル−2−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(3’,5’−ジ−tert−ブチル−2’−ヒドロキシフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(3−tert−ブチル−5−メチル−2−ヒドロキシフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−tert−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(3,5−ジ−tert−アミル−2−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−[2−ヒドロキシ−3,5−ビス(α,α−ジメチルベンジル)フェニル]−2H−ベンゾトリアゾール、2,2’−メチレン−ビス[4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)−6−(2N−ベンゾトリアゾール2−イル)フェノール][メチル−3−[3−tert−ブチル−5−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−ヒドロキシフェニル]プロピオネート−ポリエチレングリコール]縮合物等を挙げることができる。これらの2種以上を併用してもよい。上記の中では、好ましくは、2−(2’−ヒドロキシ−5’−tert−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−[2−ヒドロキシ−3,5−ビス(α,α−ジメチルベンジル)フェニル]−2H−ベンゾトリアゾール、2−(4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン−2−イル)−5−[(ヘキシル)オキシ]−フェノール、2−[4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン−2−イル]−5−(オクチロキシ)フェノール、2,2’−メチレン−ビス[4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)−6−(2N−ベンゾトリアゾール2−イル)フェノール]である。
光安定剤として、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤、トリアジン系紫外線吸収剤、オギザニリド系紫外線吸収剤、マロン酸エステル系紫外線吸収剤、ヒンダードアミン等を挙げることができる。光安定剤の具体例として、例えば、2,2−メチレンビス[4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)−6−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)フェノール]、2−(2−ヒドロキシ−5−tert−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(3−tert−ブチル−5−メチル−2−ヒドロキシフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(5−メチル−2−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−[2−ヒドロキシ−3,5−ビス(α,α−ジメチルベンジル)フェニル]−2H−ベンゾトリアゾール、2,2’−メチレンビス(4−クミル−6−ベンゾトリアゾールフェニル)、p−フェニレンビス(1,3−ベンゾオキサジン−4−オン)、[(4−メトキシフェニル)−メチレン]−マロン酸ジメチルエステル等を挙げることができる。
(溶存酸素の測定方法)
以上に説明した各種の好ましい形態、構成を含む本発明の粒状物の貯蔵方法において、粒状物の溶存酸素ガス量の測定方法として、粒状物の飽和溶存酸素量を質量変化によって測定し、被測定サンプルに溶存酸素を飽和吸収させた場合の質量変化との比較に基づき求める方法、脱酸素された有機溶媒、例えば、メチレンクロライド等に粒状物を溶解させ、溶存酸素を溶媒中に溶存させ、溶存酸素濃度を有機溶媒用溶存酸素計にて直接測定する方法、メチレンクロライド等に粒状物を溶解させて得られたポリマー溶液を窒素ガス中で加熱、又は、窒素ガスにてバブリングすることで酸素を大気中に放出させ、それを酸素検知液にて定量する方法等を挙げることができる(例えば、Journal of Appiled Polymer Science Vol.10 P843−857 参照)。あるいは又、日本ベル株式会社製全自動昇温脱離スペクトル装置TPD−MASS(TPD−1−AT)を使用し、質量1.2グラムの試料をキャリアガスであるHeガス(ガス流量50cc/分)中において、30゜Cから、昇温速度10゜C/分で150゜Cまで昇温し、30分保持し、その間に排出された酸素量を定量する方法を挙げることができる。
酸素透過率(単位厚み当たりの酸素透過率)は、JIS K 7126−1に規定されている差圧法、又は、JIS K 7126−2に規定されている等圧法によって求めることができる。尚、差圧法は、フィルムを介して、片側に気体を導入し、反対側を真空として、真空側の圧力上昇を水銀マノメータあるいは圧力センサーで測定し、透過速度を測定する方法である。等圧法は、フィルムの両側の全圧を等しくし、測定する気体の分圧差に基づく透過量をガスクロマトグラフィーやセンサーを用いて検出して、透過速度を測定する方法である。
(ペレット移送方法)
無酸素コンテナのペレット抜き出し管と押し出し機のホッパーを金属管および金属フレキ管で連結し、押し出し機直上のホッパーに不活性ガスを注入し、十分空気から置換した後で、コンテナ付属の不活性ガス挿入管から不活性ガスを導入、ペレット抜き出し管のバルブを開き、その後、不活性ガス排出管を開放する事で、ペレットを押し出し機のホッパーへ移送する。十分な不活性ガスへの置換とは、ホッパー内の酸素濃度が、2.0体積%以下である事を意味する。
また、無酸素コンテナが、押し出し機のホッパーより十分高い位置にあるときは、重力によって完全に移送することが可能であるが、重力で完全に移送できないときは、不活性ガスによる圧送を用いて、空送する方法も使用できる。
(押出成形)
本発明の粒状物の貯蔵および輸送容器にて貯蔵された原料である熱可塑性樹脂ペレットを使用して、押出成形方法によって成形品を成形することができる。
ここで、このような押出成形方法は、押出成形機を用いて、原料である熱可塑性樹脂ペレットを溶融、押し出し、成形する熱可塑性樹脂の押出成形方法であって、
本発明の粒状物の貯蔵および輸送方法にて包装された粒状物(原料熱可塑性樹脂ペレット)を原料として用いることを特徴とする。
ここで、押出成形機は、
(a)ダイを有し、原料熱可塑性樹脂ペレットを、可塑化、溶融するための加熱シリンダー(バレルとも呼ばれる)、及び、
(b)加熱シリンダーに取り付けられ、加熱シリンダーに原料熱可塑性樹脂ペレットを供給するためのホッパー、
を備えている。尚、押し出されたシート又はフィルムの表面が平滑性を要求される場合には、押出成形機は、更に、
(c)平滑な表面を転写されるための複数の鏡面ロール、及び、
(d)必要に応じて保護フィルムを貼付けるための装置、所定長さに切断するための装置、又は、巻き取り装置、を備えていることが好ましい。そして、原料熱可塑性樹脂ペレットが投入されたホッパー内の雰囲気を、酸素ガス濃度2.0体積%(2.0×10ppm)以下とする形態とすることができる。また、原料熱可塑性樹脂ペレットが投入されたホッパー内の圧力を、1.3×10Pa以下とする形態とすることができる。
押出成形機は、
(a)ダイを有し、原料熱可塑性樹脂ペレットを、可塑化、溶融するための加熱シリンダー、及び、
(b)加熱シリンダーに取り付けられ、加熱シリンダーに原料熱可塑性樹脂ペレットを供給するためのホッパー、を備えている。そして、加熱シリンダーには排気口(ベント部)が設けられており、原料熱可塑性樹脂ペレットを、可塑化、溶融するときの加熱シリンダー内の雰囲気を、酸素ガス濃度2×10ppm以下とする形態とすることができる。あるいは、加熱シリンダーには排気口(ベント部)が設けられており、原料熱可塑性樹脂ペレットを、可塑化、溶融するときの加熱シリンダー内の圧力を、1.3×10Pa以下とする形態とすることができる。
ここで、押出成形機として、ベント式押出機やタンデム式押出機を含む周知の一軸押出機、パラレル式二軸押出機やコニカル式二軸押出機を含む周知の二軸押出機を用いることができるし、ダイの構造、構成、形式も、本質的に任意である。加熱シリンダーは、一般に、供給部(フィードゾーン)、圧縮部(コンプレッションゾーン)、計量化部(メタリングゾーン)から構成され、計量化部の下流にダイが配置されており、供給部にホッパーが取り付けられている。使用する押出成形機によっては、加熱シリンダーを密閉構造とし、加熱シリンダーに不活性ガスを導入できるような改造が必要とされる場合がある。ホッパーに投入された原料熱可塑性樹脂ペレットは、加熱シリンダーの供給部では固形のまま圧縮部に送られ、圧縮部の前後で原料熱可塑性樹脂ペレットの可塑化、溶融が進行し、計量化部で計量され、ダイを通って押し出される。尚、排気口(ベント部)を設ける場合、排気口(ベント部)を圧縮部あるいはその下流(例えば、圧縮部と計量部との間)に設ければよい。加熱シリンダー、スクリュー、ホッパーの形式、構造、構成は、本質的に任意であり、公知の加熱シリンダー、スクリュー、ホッパーを用いることができる。連続して成形を行う場合、原料熱可塑性樹脂ペレットをホッパーに空送する必要があるが、搬入方式は任意の方式とすることができる。例えば、ホッパー内を負圧とし、原料樹脂貯蔵部から配管を経由してホッパー内に原料熱可塑性樹脂ペレットを気流搬入する方式(例えば、窒素ガスを用いた気流搬送方式)とすることができる。
押出成形機は、例えば、更に、材料供給部に、
(c)不活性ガス源、及び、
(d)不活性ガス源からの不活性ガスを加熱シリンダー内に導入するための配管、
を備えていることが好ましい。
そして、配管は、ホッパーが取り付けられた加熱シリンダーの部位よりも上流の部分に取り付けられていることが望ましい。尚、配管の途中には、加熱シリンダー内に導入される不活性ガスの流量や圧力を一定とするために、圧力制御弁及び圧力センサーが配設されている構成とすることが望ましい。このような構成にすることで、原料熱可塑性樹脂ペレットが投入されたホッパー内の雰囲気を、確実に、酸素ガス濃度2×10ppm以下とすることができる。
不活性ガスは、不活性ガス源から、配管、加熱シリンダー、ホッパーを経由して系外へと流れることが望ましい。また、素材バンカー(貯蔵庫)に流入、排出させることが、不活性ガスを有効に利用するといった観点から好ましい。この場合、不活性ガスが流れる加熱シリンダーの部分は気密にされていることが好ましい。但し、不活性ガスが流れる加熱シリンダーの部分は厳密に気密にされている必要は無く、不活性ガスが流れる加熱シリンダーの部分における不活性ガスの圧力がほぼ一定に保たれるならば、不活性ガスが流れる加熱シリンダーの部分から若干の不活性ガスの漏出があっても差し支えない。また、この場合、ホッパー内に原料熱可塑性樹脂ペレットが充填され、ホッパーが取り付けられた加熱シリンダーの部位から加熱シリンダーの先端部まで、原料熱可塑性樹脂ペレットが可塑化された状態において、不活性ガスが流れる加熱シリンダーの部分の圧力は大気圧よりも高いことが好ましい。不活性ガスが流れる加熱シリンダーの部分の圧力は、例えば、大気圧よりも2×10Pa(0.02kgf/cm)程度、あるいはそれ以上高いことが好ましい。
また、原料熱可塑性樹脂ペレットが投入されたホッパー内の圧力を1.3×10Pa以下とするためには、真空ポンプを用いてホッパー内を真空引きすればよい。
更には、原料熱可塑性樹脂ペレットを、可塑化、溶融するときの加熱シリンダー内の雰囲気を酸素ガス濃度2×10ppm以下とするためには、真空ポンプによって減圧、排出すればよいし、あるいは又、真空ポンプで減圧しながら窒素ガスを導入すればよいし、あるいは又、充分な窒素ガスで置換するといった手段・方策を採用すればよい。
また、原料熱可塑性樹脂ペレットを、可塑化、溶融するときの加熱シリンダー内の圧力を1.3×10Pa以下とするためには、真空ポンプによって減圧すればよい。
本発明の粒状物貯蔵および輸送容器にあっては、開口部を介して密閉容器の内部に挿入された不活性ガス導入管及び不活性ガス排出管と開口部との間を密閉状態として、粒状物が充填された密閉容器の開口部を閉鎖する閉鎖装置を備えており、しかも、密閉容器内に粒状物が充填された状態において、不活性ガス導入管に設けられた不活性ガス導入部、及び、不活性ガス排出管に設けられた不活性ガス排出部は、粒状物によって非露出状態に置かれるので、密閉容器の内部を、確実に、しかも、短時間で、不活性ガスにて置換することができる。
また、本発明の粒状物の貯蔵および輸送容器にあっては、密閉容器内部を不活性ガスで置換した後、密閉容器を閉鎖するので、粒状物における溶存酸素ガス量の増加を確実に防ぐことができる。それ故、このような粒状物を用いて成形を行うに際して、溶存酸素ガス量が少ない粒状物を原料として用いることができる結果、例えば、黄色(琥珀色)の着色が無視できる程度に少なく、極めて高い透明性を有する熱可塑性樹脂製の成形品を得ることができる。
以下、図面を参照して、好ましい実施例に基づき本発明を説明するが、本発明は実施例に限定されるものではなく、実施例における種々の数値や材料は例示である。
実施例1
実施例1は、本発明の粒状物貯蔵及び輸送容器に関する。また、実施例1は、熱可塑性樹脂の押出成形方法に関し、更には、押出成形機の第1の形態に関する。尚、以下の説明において、「粒状物」という用語を、「原料熱可塑性樹脂ペレット」という用語で置き換えて説明を行う場合がある。
本発明の粒状物貯蔵及び輸送容器を説明するための密閉容器等の概念図を図1に示す。これらの図面においては、密閉容器の一部を切り欠いて図示している。また、これらの図面においては、少量の原料熱可塑性樹脂ペレットが整列したように図示しているが、実際には、密閉容器一杯に原料熱可塑性樹脂ペレットが充填されているし、ランダムな状態で充填されている。
図1に示すように、実施例1の粒状物の貯蔵および輸送容器は、
不活性ガス導入管71、
不活性ガス排出管73、並びに、
開口部61を介して密閉容器60の内部に接続された不活性ガス導入管71及び不活性ガス排出管73と開口部61との間を密閉状態として、粒状物が充填された密閉容器60の開口部61を仮閉鎖する仮閉鎖装置80、を備えている。そして、密閉容器60内に粒状物が充填された状態において、不活性ガス導入管71に設けられた不活性ガス導入部、及び、不活性ガス排出管73に設けられた不活性ガス排出部は、粒状物によって非露出状態に置かれる。
仮閉鎖装置80は、具体的には、密閉容器60の開口部61を外側から遮断しうる構成からなっている。ここで、密閉容器60の開口部61と接触する押さえ部材81は、柔軟性を有する材料、具体的には、ゴムやウレタンといった弾性部材から構成されている。接触部分82は、例えば、接着剤を用いて、蓋状の支持部材83に取り付けられている。接触部分82を、柔軟性を有する材料から構成することで、開口部61を介して密閉容器60の内部に接続された不活性ガス導入管71、及び不活性ガス排出管73と開口部61との間を確実に密閉状態とすることができる。
接触部分82の厚さ及び柔軟性の度合として、開口部61を介して密閉容器60の内部に接続された不活性ガス導入管71及び不活性ガス排出管73と開口部61との間を密閉状態とすることができ、仮閉鎖装置80で、密閉容器60の開口部61を仮閉鎖しながら(密封状態としながら)、開口部61の仮閉鎖状態を保持する(密閉状態とする)ことができるような厚さ及び柔軟性の度合を、適宜、選択する。
限定するものではないが、図示するように、密閉容器60の内部において、離れた位置に不活性ガス導入管71及び不活性ガス排出管73を配する。更には、密閉容器60の内部において、不活性ガス導入管71及び不活性ガス排出管73が最も離れて位置するように、あるいは又、出来る限り離れて位置するように、配することが一層好ましい。
実施例1の粒状物の貯蔵および輸送容器においては、酸素透過率が100cm/(m・24h・atm)以下であり、40゜C、90%RHにおける水蒸気透過率が0.1g/(m・24時間)以下である密閉容器60を使用する。具体的には、密閉容器60は、実施例1にあっては、SUS304で構造を形成した、より具体的には、図1に記載のコンテナである。
実施例1あるいは後述する実施例2〜実施例10において使用した粒状物、具体的には、原料熱可塑性樹脂ペレットは、より具体的には、ポリカーボネート樹脂(より具体的には、三菱エンジニアリングプラスチックス株式会社製のHL−4000)から成る。そして、溶融したポリカーボネート樹脂をストランド状とし、ストランドカッターを使用したコールドカット法に基づきペレット化した。ここで、原料熱可塑性樹脂ペレットのこの時点における温度は約100゜Cであり、このペレット化した時点では、原料熱可塑性樹脂ペレットは大気雰囲気下にある。その後、直ちに、内部を不活性ガス雰囲気(具体的には、例えば、窒素ガス雰囲気)としたタンクにペレットを貯蔵し、ペレットを冷却した。
そして、図2に示すように、密閉容器60の内部を原料熱可塑性樹脂ペレット40で充填した状態とする。尚、このとき、原料熱可塑性樹脂ペレット40の1グラム当たりの溶存酸素ガス量が0.015cm以下であり、更には、水分量が2×10ppm以下、好ましくは1.5×10ppm以下である原料熱可塑性樹脂ペレット40で、密閉容器60の内部を充填する。即ち、原料熱可塑性樹脂ペレット40の製造直後、原料熱可塑性樹脂ペレット40を密閉容器60の内部に収納した。その際、密閉容器60の内部を予め、不活性ガスで充填した状態で行ってもよい。尚、原料熱可塑性樹脂ペレット40の造粒後、密閉容器60への充填までの原料熱可塑性樹脂ペレット40の平均温度を、60゜C以上、熱可塑性樹脂のガラス転移点温度T以下であって、しかも、密閉容器60の耐熱温度以下とする。それ故、このような温度の原料熱可塑性樹脂ペレット40を密閉容器60の内部に直接納めても、密閉容器60に熱による損傷が発生することはない。また、この状態にあっては、原料熱可塑性樹脂ペレット1グラム当たりの溶存酸素ガス量は0.015cm以下であり、原料熱可塑性樹脂ペレットの水分量は2×10ppm以下である。
尚、密閉容器60を原料熱可塑性樹脂ペレット40で充填した後、不活性ガス導入管71及び不活性ガス排出管73を接続してもよいし、密閉容器60の一部を原料熱可塑性樹脂ペレット40で充填した後、不活性ガス導入管71及び不活性ガス排出管73を接続し、更に、密閉容器60を原料熱可塑性樹脂ペレット40で充填してもよい。
そして、不活性ガス源から不活性ガス導入管71を介して密閉容器60の内部に不活性ガスを導入し、密閉容器60の内部に導入された不活性ガスを、不活性ガス排出管73を介して不活性ガス廃棄部へと排出し、以て、密閉容器60の内部を不活性ガスで置換する。密閉容器60の内部に不活性ガスを連続的に導入してもよいし、不連続に導入してもよい。後者の場合、密閉容器60の内部に不活性ガスを導入しているときには、不活性ガス排出管73を介しての不活性ガスの排出を中断させる。そして、密閉容器60の内部に不活性ガスを導入していないとき、真空ポンプを作動させて、不活性ガス排出管73を介して不活性ガスを排出する。こうして、密閉容器60の内部の雰囲気の酸素ガス濃度を2体積%以下(より具体的には、0.1体積%、1×10ppm以下)とする。また、密閉容器60の内部の雰囲気の全水分量を、原料熱可塑性樹脂ペレット40の1グラム当たり0.2mg以下とする。
その後、密閉容器60の不活性ガス導入管71及び不活性ガス排出管73を密閉し、密閉容器60の開口部61をパッキンにて閉鎖する。その後、不活性ガス導入管71および不活性ガス排出管73をねじ込み式キャップを用いて閉鎖し、さらに接合部にシーリングを実施する。こうして、図3に示す密閉容器60を得ることができた。
密閉容器60の内部の不活性ガスでの置換の開始から40秒後には、密閉容器60の内部の雰囲気の酸素ガス濃度は、表1に示すとおりとなった。
以降、密閉容器60の内部の雰囲気の酸素ガス濃度を2体積%以下(より具体的には、0.1体積%以下、1×10ppm以下)とした状態で、原料熱可塑性樹脂ペレット1グラム当たりの溶存酸素ガス量が0.015cm以下である原料熱可塑性樹脂ペレットをこの密閉容器60の内部に保管することができた。後述する実施例2〜実施例20にあっても同様である。そして、更には、実施例1あるいは後述する実施例2〜実施例20にあっては、原料熱可塑性樹脂ペレットの水分量を2×10ppm以下とし、密閉容器60の内部の雰囲気の全水分量を、原料熱可塑性樹脂ペレット1グラム当たり0.2mg以下とする状態で、原料熱可塑性樹脂ペレットを保管することができた。
ここで、密閉容器60の内部に原料熱可塑性樹脂ペレット40を保管した直後における実測値は、以下の表1のとおりであった。また、密閉容器60の内部に原料熱可塑性樹脂ペレットを、2週間、保管した後の実測値は、表1に示した値と同じであった。
Figure 0006651785
以下の説明において、溶存酸素ガス量を、以下のように定義する。
溶存酸素ガス量[A]:
密閉容器中で保管直後の原料熱可塑性樹脂ペレットにおける溶存酸素ガス量
溶存酸素ガス量[B]:
密閉容器中で保管し、密閉容器を開封した直後の原料熱可塑性樹脂ペレットにおける溶存酸素ガス量
溶存酸素ガス量[C]:
成形に使用される直前の原料熱可塑性樹脂ペレットにおける溶存酸素ガス量
実施例1あるいは後述する実施例2〜実施例10における熱可塑性樹脂の押出成形方法にあっては、図3に押出成形機の概念図を示すように、基本的には、
(a)ダイ111を有し、原料熱可塑性樹脂ペレットを、可塑化、溶融するための加熱シリンダー(バレルとも呼ばれる)110、及び、
(b)加熱シリンダー110に取り付けられ、加熱シリンダー110に原料熱可塑性樹脂ペレットを供給するためのホッパー120、
を備えている。そして、更に、
(c)不活性ガス源130、及び、
(d)不活性ガス源130からの不活性ガスを加熱シリンダー110内に導入するための配管132、
を備えている。尚、スクリュー駆動装置118によってスクリュー115の駆動が制御されるが、スクリュー115はスクリュー駆動装置118によって回転させられる。また、スクリュー駆動装置118とスクリュー115を連結する加熱シリンダー110の後端部を密閉構造とし、例えば密閉部分に不活性ガスを導入できるような構造となっている。
より具体的には、この押出成形機は、先端にダイ111を備えた加熱シリンダー110、加熱シリンダー110に内蔵されたスクリュー115、加熱シリンダー110に取り付けられ、加熱シリンダー110内に原料熱可塑性樹脂ペレット(原料ポリカーボネート樹脂ペレット)40を供給するためのホッパー120、及び、スクリュー115の後端部116に取り付けられたスクリュー駆動装置118から構成されている。尚、加熱シリンダー110に配設されたスクリュー115は、上述したとおり、樹脂を可塑化、溶融する。加熱シリンダー110の外周には図示しないヒータ(図示せず)が取り付けられており、加熱シリンダー110とスクリュー115との間の空隙117に存在する原料熱可塑性樹脂ペレットを可塑化、溶融することができる。
原料熱可塑性樹脂ペレット40がホッパー120内に搬入される。原料樹脂貯蔵部からホッパー120への原料熱可塑性樹脂ペレットの搬入方式は、重力による直落とし、もしくは不活性ガスを用いた圧送方式が望ましいが、それに限定されるわけではない。
ホッパー120から加熱シリンダー110に搬入された原料熱可塑性樹脂ペレット40は、加熱シリンダー110、スクリュー115によって加熱、可塑化、溶融、搬送される。スクリュー駆動装置118の作動によってスクリュー115を回転させ、加熱シリンダー110内の溶融熱可塑性樹脂41をダイ111に向かって送り出す。溶融熱可塑性樹脂41は、ホッパー120が取り付けられた加熱シリンダー110の部位からダイ111までの加熱シリンダー110とスクリュー115との間の空隙117内に充填されているが、図7には、その内の一部分のみを示した。
スクリュー駆動装置側の加熱シリンダー110の部分である加熱シリンダー110の後端部112には、この後端部112を気密構造とするための気密用部材113が取り付けられており、気密用部材113とスクリュー115との間を気密にするためのシール部材114が気密用部材113に取り付けられている。これによって、不活性ガス(例えば、純度約99.99%の窒素ガス)が流れる加熱シリンダー110の部分の気密状態を保持することができる。尚、加熱シリンダー110それ自体が気密性を有している場合には、気密用部材やシール部材は不要である。図7に、不活性ガスの流れを矢印で示した。
押出成形機は、更に、不活性ガス源130である99.999%純度のボンベ、及び、不活性ガス源130からの不活性ガスを加熱シリンダー110内に導入するための配管132を備えている。配管132は、ホッパー120が取り付けられた加熱シリンダー110の部位よりもスクリュー駆動装置側の加熱シリンダー110の部分、より具体的には、気密用部材113に取り付けられている。尚、配管132を、スクリュー駆動装置側の加熱シリンダー110の後端部112に取り付けてもよい。配管132の途中には、圧力制御弁133及び圧力センサー134が配設されている。また、ホッパー120内の圧力を検出するために、ホッパー120には第2の圧力センサー135が取り付けられている。圧力制御弁133及び圧力センサー134,135は周知の方式、構造、構成のものを使用することができる。圧力センサー134,135の出力は、圧力制御装置131に送られ、圧力制御装置131の出力によって、圧力制御弁133及び不活性ガス源130の作動が制御される。
このような構成により、不活性ガスは、不活性ガス源130から、配管132、加熱シリンダー110、ホッパー120の排気部121を経由して系外へと流れる。即ち、ホッパー120内に原料熱可塑性樹脂ペレット40を充填し、ホッパー120が取り付けられた加熱シリンダー110の部位からダイ111までの加熱シリンダー110とスクリュー115との間の空隙117内において原料熱可塑性樹脂ペレットを可塑化した状態にて、不活性ガスを、不活性ガス源130から、配管132、加熱シリンダー110、ホッパー120を経由して系外へと流す。
この状態で、不活性ガスが流れる加熱シリンダーの部分(具体的には、後端部112)の圧力は、例えば、大気圧よりも2×10Pa(0.02kgf/cm)程度高い。尚、後端部112における不活性ガスの圧力あるいは圧力変化は、圧力センサー134によって検出することができ、かかる圧力の検出結果に基づき、圧力制御装置131を介して圧力制御弁133を制御し、不活性ガスの流量を制御することができる。また、ホッパー120内の圧力変化を第2の圧力センサー135で検出し、しかも、圧力センサー134によって後端部112における不活性ガスの圧力を検出し、かかる圧力の検出結果に基づき、圧力制御装置131を介して圧力制御弁133及び不活性ガス源130を制御し、不活性ガスの流量を制御することができる。これによって、ホッパー120内の圧力が変化しても、不活性ガス源130から、配管132、加熱シリンダー110、ホッパー120を経由して系外へと流れる不活性ガスを出来る限り一定とすることができる。
また、加熱シリンダー110とスクリュー115との間の空隙117内において可塑化、溶融熱可塑性樹脂41から発生したガスは、加熱シリンダー110内を流れる不活性ガスと共にホッパー120を経由して排気部121から系外に排出される。
そして、実施例1あるいは後述する実施例2〜実施例10における熱可塑性樹脂の押出成形方法にあっては、原料熱可塑性樹脂ペレット1グラム当たりの溶存酸素ガス量が0.015cm/グラム以下である原料熱可塑性樹脂ペレット(具体的には、ポリカーボネート樹脂ペレット)を原料として用いる。
密閉容器60の内部に原料熱可塑性樹脂ペレットを、2週間、保管した。その後、密閉容器60を開封し、原料熱可塑性樹脂ペレットを射出成形機に配設されたホッパー20内に、直ちに投入した。後述する実施例2〜実施例10においても、基本的には、同様とした。溶存酸素ガス量[A]、溶存酸素ガス量[B]、溶存酸素ガス量[C]の測定値を表2に示す。
密閉容器60として、実施例1にあっては、ステンレス鋼で作成された図1に示したコンテナを用いた。その後、密閉容器60の不活性ガス導入管に窒素を導入し、その後不活性ガス排出管を開放した。原料熱可塑性樹脂ペレットを押出成形機に配設されたホッパー内(ホッパー内は窒素で充満)とペレット排出口と金属フレキ配管を接続し、酸素に触れない状態で直ちに投入した。後述する実施例2〜実施例6においても、基本的には、同様とした。
実施例1あるいは後述する実施例2〜実施例7にあっては、原料熱可塑性樹脂ペレットが投入されたホッパー120内の雰囲気を、酸素ガス濃度2×10ppm以下とする、押出成形機の第1の形態を採用した。具体的には、充分な窒素ガスを、不活性ガス源130から、配管132、加熱シリンダー110、ホッパー120を経由して系外へと流し、ホッパー内の空気中の酸素ガスを排出するといった方法に基づき、ホッパー120内の雰囲気を、酸素ガス濃度2×10ppm以下とした。
そして、押出成形を行ったが、押出成形品は、最終的に、幅900mm、厚さ2mm、長さ1200mmに切断された薄肉の矩形形状を有する。後述する実施例2〜実施例10においても同様である。
得られた実施例1の成形品の光源としてC光源を用いたときの、厚さ30cmの成形品の波長460nmにおける30cm平行透過率、YI値、残存有機溶媒の濃度、メチレンクロライド溶液に15質量%溶解したときの溶解液の溶液YI値のそれぞれの値は、表2に示したと同じ値であった。ここで、実施例1における成形品にあっては、平行透過率は65%以上、YI値は18以下、残存有機溶媒の濃度が4×10ppm以下、メチレンクロライド溶液に15質量%溶解したときの溶解液の溶液YI値は2.1以下を満足している。
比較例1
実施例1と同様の方法で合成・製造されたポリカーボネート樹脂ペレットを紙袋に詰め、1ヶ月間、室温にて放置した。その後、ポリカーボネート樹脂ペレットを押出成形機に配設されたホッパー内に、直ちに投入した。そのときの溶存酸素ガス量[C]の測定値は、表2に示したと同じ値であった。尚、ホッパー内の雰囲気を大気雰囲気とした。実施例1と同じ成形条件にて得られた比較例1の成形品の30cm平行透過率、YI値、残存有機溶媒の濃度、溶液YI値のそれぞれの値は、表2に示したと同じ値であった。
実施例1では、所定の条件を満たす雰囲気中を有する密閉容器で原料熱可塑性樹脂ペレットを貯蔵及び輸送し、この雰囲気を原料熱可塑性樹脂ペレットが使用されるまで保持する。それ故、例えば、原料熱可塑性樹脂ペレット1グラム当たりの溶存酸素ガス量が0.015cm以下である原料熱可塑性樹脂ペレットを原料として用いることができる結果、比較例1と比べ、実施例1にあっては、黄色(琥珀色)の着色が無視できる程度に少なく、極めて高い透明性を有するポリカーボネート樹脂製の成形品、例えば、PMMA樹脂製の成形品並みの極めて高い透明性を有する成形品を得ることができた。
Figure 0006651785
実施例2
実施例2は、実施例1の変形である。実施例2にあっては、更に、密閉容器60の内部の圧力を1.3×10Pa以下とした。原料熱可塑性樹脂ペレット(原料ポリカーボネート樹脂ペレット)の製造直後、原料熱可塑性樹脂ペレットを密閉容器60の内部に収納し、真空ポンプを用いて密閉容器60の内部を真空引きすることで、密閉容器60の内部におけるこのような雰囲気を得た。
実施例1と同じ原料熱可塑性樹脂ペレットを実施例1と同じように密閉容器60で貯蔵し、実施例1と同じ時間、保管した。その後、密閉容器60の不活性ガス導入管に窒素を導入し、その後不活性ガス排出管を開放した。原料熱可塑性樹脂ペレットを押出成形機に配設されたホッパー内(ホッパー内は窒素で充満)とペレット排出口と金属フレキ配管を接続し、酸素に触れない状態で直ちに投入した。溶存酸素ガス量[C]は、0.015cm/グラム以下であった。また、成形品にあっては、平行透過率は65%以上、YI値は18以下、残存有機溶媒の濃度が4×10ppm以下、溶液YI値が2.1以下を満足していた。
実施例3
実施例3は、実施例1の変形である。実施例3にあっては、密閉容器60の内部に酸素ガス吸収剤を同梱した。そして、実施例1と同様に、密閉容器60の内部の酸素ガス濃度を1×10ppm以下とした。
実施例1と同じ原料熱可塑性樹脂ペレットを実施例1と実質的に同じように密閉容器60で貯蔵し、実施例1と同じ時間、保管した。密閉容器60の不活性ガス導入管に窒素を導入し、その後不活性ガス排出管を開放した。原料熱可塑性樹脂ペレットを押出成形機に配設されたホッパー内(ホッパー内は窒素で充満)とペレット排出口と金属フレキ配管を接続し、酸素に触れない状態で直ちに投入した。溶存酸素ガス量[C]は、0.015cm/グラム以下であった。また、成形品にあっては、平行透過率は65%以上、YI値は18以下、残存有機溶媒の濃度が4×10ppm以下、溶液YI値が2.1以下を満足していた。
実施例4
実施例4も、実施例1の変形であり、押出成形機の第2の形態を採用した。即ち、原料熱可塑性樹脂ペレットが投入されたホッパー内の圧力を1.3×10Pa以下とした。尚、原料熱可塑性樹脂ペレットが投入されたホッパー内の圧力をこのような圧力とするためには、真空ポンプを用いてホッパー内を真空引きすればよい。この点を除き、実施例18の熱可塑性樹脂の押出成形方法は、実施例1の熱可塑性樹脂の押出成形方法と同様とすることができるので、詳細な説明は省略する。
実施例1と同じ原料熱可塑性樹脂ペレットを実施例1と同じように密閉容器60で貯蔵し、実施例1と同じ時間、保管した。その後、密閉容器60の不活性ガス導入管に窒素を導入し、その後不活性ガス排出管を開放した。原料熱可塑性樹脂ペレットを押出成形機に配設されたホッパー内(ホッパー内は窒素で充満)とペレット排出口と金属フレキ配管を接続し、酸素に触れない状態で直ちに投入した。溶存酸素ガス量[C]は、0.015cm/グラム以下であった。また、成形品にあっては、平行透過率は65%以上、YI値は18以下、残存有機溶媒の濃度が4×10ppm以下、溶液YI値が2.1以下を満足していた。
尚、実施例4にて説明した押出成形機の第2の形態、あるいは、後述する実施例5にて説明する押出成形機の第3の形態、実施例6にて説明する押出成形機の第4の形態に対して、実施例1〜実施例3を適用することができることは云うまでもない。
実施例5
実施例5も、実施例1の変形であり、押出成形機の第3の形態を採用した。即ち、実施例5にあっては、図4に押出成形機の概念図を示すように、加熱シリンダーには排気口(ベント部)119が設けられている。実施例5あるいは後述する実施例6における押出成形機は、基本的には、図7に示した押出成形機と同じ構成、構造を有している。但し、排気口(ベント部)119が圧縮ゾーンに設けられている点が相違している。
そして、実施例5にあっては、原料熱可塑性樹脂ペレットを、可塑化、溶融するときの加熱シリンダー内の雰囲気を、酸素ガス濃度2×10ppm以下とする。尚、加熱シリンダー内をこのような雰囲気とするためには、排気口(ベント部)119を介して真空ポンプによって減圧、排出すればよいし、あるいは又、真空ポンプで減圧しながら窒素ガスを導入すればよいし、あるいは又、充分な窒素ガスで置換すればよい。この点を除き、実施例5の熱可塑性樹脂の押出成形方法は、実施例1の熱可塑性樹脂の押出成形方法と同様とすることができるので、詳細な説明は省略する。
実施例1と同じ原料熱可塑性樹脂ペレットを実施例1と同じように密閉容器60で貯蔵し、実施例1と同じ時間、保管した。その後、密閉容器60の不活性ガス導入管に窒素を導入し、その後不活性ガス排出管を開放した。原料熱可塑性樹脂ペレットを押出成形機に配設されたホッパー内(ホッパー内は窒素で充満)とペレット排出口と金属フレキ配管を接続し、酸素に触れない状態で直ちに投入した。溶存酸素ガス量[C]は、0.015cm/グラム以下であった。また、成形品にあっては、平行透過率は65%以上、YI値は18以下、残存有機溶媒の濃度が4×10ppm以下、溶液YI値が2.1以下を満足していた。
実施例6
実施例6も、実施例1の変形であり、押出成形機の第4の形態を採用した。即ち、実施例6にあっては、実施例5と同様に、加熱シリンダーには排気口(ベント部)119が設けられている。そして、原料熱可塑性樹脂ペレットを、可塑、溶融するときの加熱シリンダー内の圧力を、1.3×10Pa以下とする。尚、加熱シリンダー内をこのような雰囲気とするためには、排気口(ベント部)119を介して真空ポンプによって減圧すればよい。この点を除き、実施例6の熱可塑性樹脂の押出成形方法は、実施例1の熱可塑性樹脂の押出成形方法と同様とすることができるので、詳細な説明は省略する。
実施例1と同じ原料熱可塑性樹脂ペレットを実施例1と同じように密閉容器60で包装し、実施例1と同じ時間、保管した。その後、密閉容器60の不活性ガス導入管に窒素を導入し、その後不活性ガス排出管を開放した。原料熱可塑性樹脂ペレットを押出成形機に配設されたホッパー内(ホッパー内は窒素で充満)とペレット排出口と金属フレキ配管を接続し、酸素に触れない状態で直ちに投入した。溶存酸素ガス量[C]は、0.015cm/グラム以下であった。また、成形品にあっては、平行透過率は65%以上、YI値は18以下、残存有機溶媒の濃度が4×10ppm以下、溶液YI値が2.1以下を満足していた。
以上、本発明を好ましい実施例に基づき説明したが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。実施例にて説明した粒状物の貯蔵および輸送容器の構造、押出成形機、押出成形方法、成形品の形状、使用した材料、成形条件等は例示であり、適宜、変更することができる。
実施例において、ポリカーボネート樹脂から成るペレットの製造にあっては、大気雰囲気下、ストランドカッターを使用したコールドカット法に基づき熱可塑性樹脂をペレット化した後、不活性ガス雰囲気としたタンクに原料熱可塑性樹脂ペレットを貯蔵した。そして、大気雰囲気下、密閉容器の内部に原料熱可塑性樹脂ペレットを納めた後、密閉容器の内部に不活性ガスを導入した。但し、このような方法に限定するものではなく、以下の方法を採用してもよい。即ち、ペレット化した直後から、原料熱可塑性樹脂ペレットの置かれる雰囲気を不活性ガス雰囲気(具体的には、例えば、窒素ガス雰囲気)としてもよい。具体的には、ストランドカッターを使用したコールドカット法に基づき熱可塑性樹脂をペレット化した後、不活性ガス雰囲気としたタンクに原料熱可塑性樹脂ペレットを、不活性ガス雰囲気下で搬送して貯蔵し、更に、不活性ガス雰囲気下で搬送して、不活性ガス雰囲気下とされた密閉容器の内部に原料熱可塑性樹脂ペレットを納めた後、密閉容器の開口部を閉鎖してもよい。
111・・・ダイ、112・・・加熱シリンダーの後端部、113・・・気密用部材、114・・・シール部材、115・・・スクリュー、116・・・スクリューの後端部、117・・・空隙、118・・・スクリュー駆動装置、119・・・排気口(ベント部)、120・・・ホッパー、121・・・排気部、130・・・不活性ガス源、131・・・圧力制御装置、132・・・配管、133・・・圧力制御弁、134・・・圧力センサー、135・・・第2の圧力センサー、40・・・原料熱可塑性樹脂ペレット、41・・・溶融熱可塑性樹脂、60・・・密閉容器、61・・・密閉容器の開口部、62・・・密閉容器の底部、71・・・不活性ガス導入管、73・・・不活性ガス排出管、80・・・仮閉鎖装置、81・・・押さえ部材、82・・・接触部分、83・・・支持部材

Claims (12)

  1. 密閉容器と
    前記密閉容器の上部に粒状物の投入口である開口部と
    前記密閉容器の下部に前記粒状物の抜き出し管と、
    前記抜き出し管に設けた不活性ガス導入管と、
    前記開口部の押さえ部材に設けた不活性ガス排出管と、
    前記不活性ガス導入管を密閉する機構および装置と、
    前記不活性ガス排出管を密閉する機構および装置と
    を備え、前記密閉容器内に粒状物が充填され、不活性ガスを注入した状態で輸送するための粒状物の貯蔵及び輸送容器。
  2. 前記開口部を開口状態とした前記密閉容器の内部に、粒状物を充填する際、前記不活性ガス導入管を介して不活性ガスを導入しながら粒状物を充填する事を特徴とする請求項1に記載の粒状物貯蔵および輸送容器。
  3. 前記開口部を閉鎖し、次いで、前記不活性ガス導入管を介して前記密閉容器内部に不活性ガスを導入し、前記密閉容器内部に導入された不活性ガスを、前記不活性ガス排出管を介して排出し、以て、前記密閉容器内部を不活性ガスで置換し、その後、前記密閉容器から前記不活性ガス導入管及び前記不活性ガス排出管を封鎖し、前記密閉容器の開口部を密閉することを特徴とする請求項2に記載の粒状物の貯蔵および輸送容器。
  4. 酸素透過率が100cm/(m・24h・atm)以下であり、40゜C、90%RHにおける水蒸気透過率が0.1g/(m・24時間)以下である前記密閉容器を使用し、粒状物1グラム当たりの溶存酸素ガス量が0.015cm以下である粒状物で前記密閉容器の内部を充填した状態として、前記開口部を仮閉鎖し、前記密閉容器内部の雰囲気の酸素ガス濃度を2体積%以下とした状態で、前記密閉容器の前記開口部を閉鎖することを特徴とする請求項1に記載の粒状物の貯蔵および輸送容器。
  5. 水分量が2×10ppm以下である粒状物で前記密閉容器の内部を充填した状態として、前記開口部を仮閉鎖し、前記密閉容器内部の雰囲気の全水分量を、粒状物1グラム当たり0.2mg以下とした状態で、前記密閉容器の前記開口部を閉鎖することを特徴とする請求項1に記載の粒状物の貯蔵および輸送容器。
  6. 前記密閉容器内部に酸素ガス吸収剤を同梱することを特徴とする請求項1に記載の粒状物の貯蔵及び輸送容器。
  7. 前記密閉容器内部の圧力を1.3×10Pa以下とすることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の粒状物の貯蔵及び輸送容器。
  8. 前記密閉容器は、SUS系金属からなる金属コンテナである事を特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の粒状物貯蔵及び輸送容器。
  9. 前記粒状物はポリカーボネート樹脂から成ることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の粒状物の貯蔵及び輸送容器。
  10. 請求項9に記載の粒状物の貯蔵および輸送容器により、輸送された原料を用いて、溶融押出成形法を用いて製造されたポリカーボネート樹脂シート又はフィルムの製造方法。
  11. 押出機直上に設置されている原料供給ホッパー中へ不活性ガスを挿入し、ホッパー内の酸素濃度を2.0×10ppm以下で管理しながら成形する事を特徴とする請求項10に記載された方法で製造されたシート又はフィルムの製造方法。
  12. ホッパーへ原料を供給する際に、請求項9に記載の粒状物の貯蔵および輸送容器へ不活性ガスを挿入しながら、前記粒状物の貯蔵および輸送容器を開封する事を特徴とする請求項11に記載のシート又はフィルムの製造方法。
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