(第1実施形態)
以下、本発明を具体化した実施形態を図面に基づいて説明する。本実施形態では、エンジン(内燃機関)を駆動源として走行する車両において当該車両の各種機器に電力を供給する車載電源システムを具体化するものとしている。
図1に示すように、本電源システムは、第1蓄電池としての鉛蓄電池11と第2蓄電池としてのリチウムイオン蓄電池12とを有する2電源システムであり、各蓄電池11,12からはスタータ13や、各種の電気負荷14,15への給電が可能となっている。また、各蓄電池11,12に対しては発電機16による充電が可能となっている。本システムでは、発電機16に対して並列に鉛蓄電池11及びリチウムイオン蓄電池12が接続されるとともに、電気負荷14,15に対して並列に鉛蓄電池11及びリチウムイオン蓄電池12が接続されている。
鉛蓄電池11は周知の汎用蓄電池である。これに対し、リチウムイオン蓄電池12は、鉛蓄電池11に比べて、充放電における電力損失が少なく、出力密度、及びエネルギ密度の高い高密度蓄電池である。リチウムイオン蓄電池12は、鉛蓄電池11に比べて充放電時のエネルギ効率が高い蓄電池であるとよい。また、リチウムイオン蓄電池12は、それぞれ複数の単電池を有してなる組電池として構成されている。これら各蓄電池11,12の定格電圧はいずれも同じであり、例えば12Vである。
リチウムイオン蓄電池12は、収容ケースに収容されて基板一体の電池ユニットUとして構成されている(ただし、その点については後述する)。本実施形態では、電池ユニットUにより「電源回路装置」が構成されている。電池ユニットUは、出力端子P0,P1,P2を有しており、このうち出力端子P0,P1に鉛蓄電池11とスタータ13と電気負荷14と発電機16が接続され、出力端子P2に電気負荷15が接続されている。
各電気負荷14,15は、各蓄電池11,12から供給される供給電力の電圧について要求が相違するものである。このうち電気負荷15には、供給電力の電圧が一定又は少なくとも所定範囲内で変動するよう安定であることが要求される定電圧要求負荷が含まれる。これに対し、電気負荷14は、定電圧要求負荷以外の一般的な電気負荷である。電気負荷15は被保護負荷とも言える。また、電気負荷15は電源失陥が許容されない負荷であり、電気負荷14は、電気負荷15に比べて電源失陥が許容される負荷であるとも言える。
定電圧要求負荷である電気負荷15の具体例としては、ナビゲーション装置やオーディオ装置、メータ装置、エンジンECU等の各種ECUが挙げられる。この場合、供給電力の電圧変動が抑えられることで、上記各装置において不要なリセット等が生じることが抑制され、安定動作が実現可能となっている。電気負荷15として、電動ステアリング装置やブレーキ装置等の走行系アクチュエータが含まれていてもよい。また、電気負荷14の具体例としては、シートヒータやリヤウインドウのデフロスタ用ヒータ、ヘッドライト、フロントウインドウのワイパ、空調装置の送風ファン等が挙げられる。
発電機16は、図示しないエンジンの出力軸にベルト等により連結されており、エンジン出力軸の回転により発電し、発電電力を各蓄電池11,12や電気負荷14,15に供給する。
電池ユニットUには、ユニット内電気経路として、各出力端子P1,P2を繋ぐ電気経路L1と、電気経路L1上の点N1とリチウムイオン蓄電池12とを繋ぐ電気経路L2とが設けられている。このうち電気経路L1にスイッチ21が設けられ、電気経路L2にスイッチ22が設けられている。発電機16の発電電力は、電気経路L1,L2を介してリチウムイオン蓄電池12や電気負荷15に供給される。なお、鉛蓄電池11からリチウムイオン蓄電池12までの電気経路で言えば、発電機16との接続点N0と電気負荷15との接続点N1との間にスイッチ21が設けられ、接続点N1よりもリチウムイオン蓄電池12の側にスイッチ22が設けられている。スイッチ21が「通電制御スイッチ」に相当する。
これら各スイッチ21,22は、例えば2×n個のMOSFET(半導体スイッチング素子)を備え、その2つ一組のMOSFETの寄生ダイオードが互いに逆向きになるように直列に接続されている。この寄生ダイオードによって、各スイッチ21,22をオフ状態とした場合にそのスイッチが設けられた経路に流れる電流が完全に遮断される。なお、スイッチ21,22として、MOSFETに代えて、IGBTやバイポーラトランジスタ等を用いることも可能である。スイッチ21,22としてIGBTやバイポーラトランジスタを用いた場合、上記の寄生ダイオードの代わりに、スイッチ21,22それぞれに逆向きのダイオードを並列接続させてもよい。
また、電池ユニットUには、スイッチ21を迂回するバイパス経路Lbが設けられている。バイパス経路Lbは、出力端子P0と電気経路L1上の点N1とを接続するようにして設けられている。バイパス経路Lbによって、スイッチ21を介さずとも、鉛蓄電池11と電気負荷15との接続が可能となっている。バイパス経路Lbには、バイパス経路Lbを通電又は通電遮断の状態とするバイパス開閉回路REが設けられている。バイパス開閉回路REを閉鎖状態にすれば、スイッチ21がオフされている状況下にあっても、バイパス経路Lbを介して、電気負荷15への発電機16の発電電力の供給が可能となっている。バイパス経路Lbは、電源システムの停止状態下において電気負荷15に対して暗電流を供給する暗電流経路と、フェイルセーフ処理の実施時に電気負荷15に対して発電機16の発電電流を供給するフェイル給電経路とを兼ねるものである。
バイパス開閉回路REは、例えば常閉式の機械式リレーからなるバイパスリレー23,24を有し、これらのバイパスリレー23,24がバイパス経路Lb上において互いに並列に接続された状態で設けられている。バイパス開閉回路REが「バイパス開閉部」に相当し、バイパスリレー23,24が「第1,第2スイッチ部」に相当する。
バイパスリレー23,24は、通電により励磁されるコイル23a,24aと、コイル23a,24aの励磁に応じて移動する可動接点により開閉されるスイッチ23b,24bとを有するリレーモジュールである。コイル23a,24aの一端側は、電気経路L1上においてスイッチ21よりも出力端子P1側の点A1にダイオード25を介して接続されるとともに、電気経路L1上においてスイッチ21よりも出力端子P2側の点A2にダイオード26を介して接続されている。また、コイル23a,24aの他端側は接地されている。各コイル23a,24aの通電経路にはリレー駆動スイッチ27,28が設けられており、リレー駆動スイッチ27,28がオンされることによりコイル23a,24aが通電される。そして、コイル23a,24aの通電により、スイッチ23b,24bが開放される。なお、バイパスリレー23,24を同時駆動することを前提とすれば、リレー駆動スイッチ27,28を1つのスイッチで兼用してもよい。
なお、出力端子P1は、ヒューズ31を介して鉛蓄電池11や発電機16に接続され、出力端子P0は、ヒューズ32を介して鉛蓄電池11や発電機16に接続されている。
ここで、図2を用い、機械式リレーであるバイパスリレー23,24の具体的な構成を説明する。なお本実施形態では、バイパスリレー23,24をいずれも同じ構成としており、図2にはバイパスリレー23の構成が示されている。図2では、基板Kにバイパスリレー23が実装された状態が示されている。
バイパスリレー23は、固定接点41と、可動部としての可動鉄片42の先端に設けられた可動接点43とを有している。可動鉄片42は、戻りバネ44により図の下方、すなわち可動接点43を固定接点41に押し当てる方向に付勢されている。可動鉄片42の近接位置にはコイル45が設けられている。基板Kとの関係で言えば、基板面に直交する方向に固定接点41と可動接点43とが並べて配置されており、可動鉄片42の回動変位により、可動接点43は基板Kに対して近づく又は離れる方向に変位する。図1に示すバイパスリレー23との対応関係で言えば、各接点41,43により図1のスイッチ23bが構成され、コイル45によりコイル23aが構成されている。
コイル45の非通電時には、戻りバネ44の付勢力により可動接点43が固定接点41に押し当てられた状態が維持される。これが、バイパスリレー23が閉鎖された状態である。また、コイル45の通電時には、コイル45に生じる電磁力により可動鉄片42が戻りバネ44の付勢力に抗して図の上方に変位し、それに伴い可動接点43が固定接点41から離れる。これが、バイパスリレー23が開放された状態である。
図1の説明に戻り、電池ユニットUは、各スイッチ21,22のオンオフ(開閉)やバイパスリレー23,24の駆動を制御する制御部30を備えている。制御部30は、CPU、ROM、RAM、入出力インターフェース等を含むマイコンにより構成されている。制御部30は、車両の走行状態や各蓄電池11,12の蓄電状態に基づいて、各スイッチ21,22のオンオフを制御する。これにより、鉛蓄電池11とリチウムイオン蓄電池12とを選択的に用いて充放電が実施される。例えば、制御部30は、リチウムイオン蓄電池12のSOC(残存容量:State Of Charge)を算出し、そのSOCが所定の使用範囲内に保持されるようにリチウムイオン蓄電池12への充電量及び放電量を制御する。
制御部30は、車載電源システムの停止状態(すなわちイグニッションスイッチのオフ状態)においてバイパスリレー23,24を閉鎖させるとともに、車載電源システムの稼働状態(すなわちイグニッションスイッチのオン状態)においてバイパスリレー23,24を開放させる制御を実施する。
また、制御部30は、リチウムイオン蓄電池12の充放電に関する異常判定を実施するとともに、異常発生時においてフェイルセーフ処理として、スイッチ21,22を強制的に開放状態にするとともに、バイパス開閉回路REのバイパスリレー23,24を閉鎖状態にする制御を実施する。例えば、制御部30は、電流センサや温度センサを用い、リチウムイオン蓄電池12に過電流が流れていることや、リチウムイオン蓄電池12の温度が過上昇していることを検出し、こうした異常発生時にフェイルセーフ処理を実施する。要するに、各バイパスリレー23,24は、スイッチ21,22の開放時に閉鎖される。なお、リチウムイオン蓄電池12の異常判定を、例えばスイッチ22の開放時においてリチウムイオン蓄電池12の出力電圧を検出することで実施してもよい。
図3は、車両のイグニッションスイッチ(IG)のオンオフに応じた電源制御の概要を示すタイムチャートである。
図3において、タイミングt1以前はIGオフの状態(例えば駐車状態)にあり、スイッチ21,22がオフ状態で保持され、かつコイル23a,24aが非通電であるためにバイパスリレー23,24が閉鎖状態となっている。そして、タイミングt1でIGオンされると、スイッチ21がオンされ、その後タイミングt2では、コイル23a,24aの通電開始に伴いバイパスリレー23,24が開放される。なお、IGオン直後には、スイッチ21がオン、かつバイパスリレー23,24が閉鎖状態となるオーバーラップ期間(t1〜t2)が設けられている。さらに、タイミングt3では、スイッチ22がオンされることに伴いリチウムイオン蓄電池12の充放電が開始される。タイミングt3以降においては、スイッチ21,22の少なくともいずれかがオンとなる状態で、これら各スイッチ21,22のオンオフが適宜制御される。
その後、タイミングt4でIGオフされると、先にコイル23a,24aの通電停止に伴いバイパスリレー23,24が閉鎖され、その後タイミングt5でスイッチ21,22がオフされる。
IGオンの状態では、図4(a)に示すように、スイッチ21,22がオン、バイパスリレー23,24が開放の状態になっている。そして、かかる状態において発電機16の発電が実施されていれば、鉛蓄電池11や電気負荷14に対して発電電力が供給されるとともに、電池ユニットUの電気経路L1、L2を介してリチウムイオン蓄電池12や電気負荷15に発電電力が供給される。
また、IGオフの状態では、図4(b)に示すように、スイッチ21,22がオフ、バイパスリレー23,24が閉鎖の状態になっており、かかる状態では、鉛蓄電池11から電気負荷14に暗電流が供給される。また、鉛蓄電池11からバイパス経路Lbを介して電気負荷15に暗電流が供給される。
さらに、IGオンの状態でフェイルセーフ処理が実施される場合には、図4(c)に示すように、スイッチ21,22がオフ、バイパスリレー23,24が閉鎖の状態になっている。そして、かかる状態において発電機16の発電が実施されていれば、鉛蓄電池11や電気負荷14に対して発電電力が供給されるとともに、電池ユニットUのバイパス経路Lbを介して電気負荷15に発電電力が供給される。
制御部30には、例えばエンジンECUからなるECU40が接続されている。ECU40は、CPU、ROM、RAM、入出力インターフェース等を含むマイコンにより構成されており、都度のエンジン運転状態や車両走行状態に基づいてエンジンの運転を制御する。制御部30及びECU40は、CAN等の通信ネットワークにより接続されて相互に通信可能となっており、制御部30及びECU40に記憶される各種データが互いに共有できるものとなっている。
ところで、電池ユニットUにおけるフェイルセーフ処理として、スイッチ21,22が強制的にオフされるとともにバイパス経路Lb上のバイパス開閉回路REが閉鎖される場合、バイパス経路Lbを介して、発電機16から電気負荷15に対して発電電力が供給されることが考えられる。かかる場合、バイパス開閉回路REに過電流が流れることに起因する不具合の発生が懸念される。この点、上記のとおりバイパス経路Lbには、2並列の状態でバイパスリレー23,24が設けられているため、発電機16から電気負荷15への発電電力の供給に際し、通電電流が各バイパスリレー23,24に分散される。これにより、バイパス開閉回路REに許容値を超える電流が流れることが抑制され、バイパス開閉回路REの保護を図ることができる。また、バイパス経路Lbを流れる許容電流を増大できるため、発電機16の発電電力が制限されるといった不都合も抑制される。
また他方で、電池ユニットUにおいては、車両走行時等に生じる振動に起因して、バイパス開閉回路REを構成するバイパスリレーが意図せず開放されることが考えられる。これを、図2で説明したバイパスリレー23の構成を用いて説明する。なおここでは、バイパス開閉回路REが単一のバイパスリレー23により構成されていることを想定して、そのバイパス開閉回路REが意図せず開放されることについて説明する。
つまり、車両停車中(IGオフ中)は、コイル45への通電が停止され、戻りバネ44の付勢力により接点41,43が互いに接触した状態(スイッチ閉鎖状態)で保持される。この状態下において、バイパスリレー23に振動が付加されると、戻りバネ44の付勢力に抗して可動鉄片42が変位する。これにより、可動接点43が一時的に開位置に移動してしまい、結果としてバイパスリレー23が意図せず開放状態になってしまう。そして、バイパスリレー23が意図せず開放状態になることに伴い、電気負荷15に対する暗電流の供給が意図せず停止されるといった不都合が生じる。
また、車両走行中(IGオン中)にフェイルセーフ処理が実施される場合にも、車両停車中(IGオフ中)と同様に、コイル45への通電が停止され、バネ付勢力により接点41,43が接触状態で保持される。この状態下においても振動に起因してバイパスリレー23が意図せず開放状態になることが懸念される。そして、バイパスリレー23が意図せず開放状態になることに伴い、電気負荷15に対する電力の供給が意図せず停止されるといった不都合が生じる。
そこで本実施形態では、バイパス開閉回路REにおいて意図せず給電遮断が生じることに対して以下の対策を講じることとしている。すなわち、バイパス開閉回路REとして2並列のバイパスリレー23,24を設けるとともに、それら各バイパスリレー23,24について振動が生じる際の振動条件を互いに異ならせる構成としている。より具体的には、各バイパスリレー23,24が実装される回路基板において、各バイパスリレー23,24を、基板固定部からの離間距離が互いに異なる位置に実装するようにしている。
以下、電池ユニットUにおいて回路基板に対するバイパスリレー23,24の実装状態について、電池ユニットUの構成を示しつつ具体的に説明する。図5は、電池ユニットUにおいてカバーを取り外して内部を露出させた状態を示す斜視図であり、図6は、図5の状態における電池ユニットUの平面図である。
電池ユニットUは、主要な構成として、アルミニウム等の金属材料又は合成樹脂材料により形成される収容ケース61と、その収容ケース61内に収容される組電池モジュール62と、組電池モジュール62の上方に重ねて配置される回路基板63とを備えている。収容ケース61は、有底箱状をなすベースと、そのベースの上方に組み付けられるカバーとを有するものであるが、図5及び図6には収容ケース61としてベースのみが示されている。電池ユニットUは、収容ケース61(ベース)を所定の搭載場所に固定することで車両に搭載されるようになっており、図5の状態、すなわち回路基板63を上にした状態で車両に固定される。
組電池モジュール62は、直列接続された複数の単電池を一体化して構成されており、これが図1のリチウムイオン蓄電池12に相当する。図6では、組電池モジュール62の位置を明確化するために、組電池モジュール62の外縁を太線にて示している。組電池モジュール62は、複数の固定部64においてビス等の固定具により収容ケース61に対して固定されている。
回路基板63には、組電池モジュール62における充放電の制御等を実施するための制御部30としてのマイコンや、スイッチ21,22、バイパスリレー23,24が実装されている。図6には、スイッチ21,22の実装位置とバイパスリレー23,24の実装位置とが示されている。スイッチ21,22は、それぞれ複数の半導体スイッチング素子(電力制御用パワー素子)により構成されており、この半導体スイッチング素子の開閉(オン/オフ)により、組電池モジュール62に対する電力の入出力(すなわち組電池モジュール62の充放電)が適宜制御される。なお本実施形態では、図示のとおりスイッチ21を6個の半導体スイッチング素子により構成し、スイッチ22を4個の半導体スイッチング素子により構成している。
回路基板63は、組電池モジュール62に対向する対向部分と対向しない非対向部分とを有しており、そのうち非対向部分にスイッチ21,22が実装されている。なお、図示は省略するが、収容ケース61には、組電池モジュール62の側方となる位置に放熱部が設けられており、その放熱部が、回路基板63において組電池モジュール62に対向しない非対向部分に対向配置されている。つまり、電力制御用パワー素子よりなるスイッチ21,22は、発熱部材でもあるため、組電池モジュール62と回路基板63とにおいては相互に熱の影響を考慮する必要が生じる。そのため、スイッチ21,22は、熱の影響を考慮して、回路基板63において組電池モジュール62に対向せず、かつ放熱部に対向する位置に実装されている。
これに対し、バイパスリレー23,24は、スイッチ21,22に比べて素子発熱量が小さい。さらに、バイパスリレー23,24は、並列化されて設けられている。そのため、発熱の影響をさほど考慮する必要がなく、回路基板63において組電池モジュール62に対向する位置に実装されている。
回路基板63は、複数の固定部65においてビス等の固定具により収容ケース61に対して固定されている。本実施形態では、収容ケース61が「固定対象」に相当し、固定部65は「基板固定部」に相当する。なお、回路基板63には、ビス等による固定部として固定部65,66が示されているが、このうち、固定部66は、信号出力用のコネクタ部67を回路基板63に固定するための固定部である。
図7は、回路基板63について、スイッチ21,22及びバイパスリレー23,24の実装位置と、収容ケース61に対する回路基板63の固定部65とを示す平面図である。図7に示すように、バイパスリレー23,24は、互いに横並びとなる位置に実装され、その実装位置は、複数の固定部65のうちバイパスリレー23,24に最も近い固定部65Aを基準として離間距離が各々異なる位置となっている。なお、図7では、固定部65Aから、各バイパスリレー23,24の中心近くの位置までの距離をD1,D2として示しており、D1<D2となっている。図7では、各距離D1,D2を、バイパスリレー23,24の並び方向の距離としているが、これ以外に、バイパスリレー23,24の重心までの距離であってもよい。
バイパスリレー23,24は、所定の固定部65Aからの離間距離が互いに相違しているために、振動が生じる際の振動条件が互いに異なっている。したがって、車両実装状態において電池ユニットUに振動が付与される状況にあっても、各バイパスリレー23,24において意図しない開放が同時に生じるといった不都合が生じにくくなっている。
つまり、各バイパスリレー23,24では、固定部65Aからの離間距離が互いに異なっているため、各バイパスリレー23,24で振動の共振点が互いにずれることになる。これにより、回路基板63に振動が付与され、その回路基板63を介して振動が各バイパスリレー23,24に伝わる際に、バイパスリレー23,24ごとに振動の状況が相違する。具体的には、固定部65Aに近い方のバイパスリレー23では、低周波の振動時において共振により意図せず接点が開放されてしまうことが生じにくくなると考えられる。これに対し、固定部65Aに遠い方のバイパスリレー24では、高周波の振動時において共振により意図せず接点が開放されてしまうことが生じにくくなると考えられる。また、電池ユニットUへの衝撃に対しては、固定部65Aに遠い方のバイパスリレー24では、回路基板63による減衰のために意図せず接点が開放されてしまうことが生じにくくなると考えられる。
上記構成では、IGオフ時やフェイルセーフ時において、振動の発生によりバイパスリレー23,24のうち一方で接点開放が生じても、他方が閉鎖状態で維持される。そのため、鉛蓄電池11及び発電機16の側と電気負荷15の側との間において経路が意図せず開放されることが抑制され、鉛蓄電池11及び発電機16の側から電気負荷15の側への電力供給を継続的に実施することが可能となる。
なお、回路基板63には複数の固定部65が設けられている。この点、それら各固定部65と各バイパスリレー23,24との位置関係において、バイパスリレー23,24では、各固定部65との離間距離の合計値が互いに異なっているとよい。また、複数の固定部65のうち、バイパスリレー23,24に最も近い固定部65A以外の所定の固定部65を基準として離間距離が各々異なる位置となっていてもよい。なお、離間距離は、固定部65とバイパスリレー23,24それぞれの中心との最短距離に相当する。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の優れた効果が得られる。
スイッチ21がオフされた状態で、バイパス開閉回路REを介して通電が行われる場合には、通常時の給電経路に代えてバイパス経路Lbを介して通電が行われるため、バイパス開閉回路REにおいて許容値を超える過剰な電流が流れることが懸念される。この点、バイパス開閉回路REは、互いに並列に設けられるバイパスリレー23,24を有し、それら各バイパスリレー23,24が、スイッチ21の開放時に閉鎖されるようになっているため、スイッチ21がオフされた状態で、バイパス開閉回路REを介して通電が行われる場合であっても、バイパス開閉回路REに流れる電流が許容値を超えるといった不都合を抑制できる。つまり、バイパス開閉回路REのバイパスリレー23,24を並列化して構成することで、バイパス開閉回路REの許容電流を大きくすることができ、ひいてはバイパス開閉回路REでの部品保護を図ることができる。その結果、電源システムにおける通電の適正化を図ることができる。
また、バイパス開閉回路REの許容電流が大きくなることで、バイパス経路Lbを介して供給できる発電電力を大きくすることができる。そのため、例えばフェイルセーフ処理の実施に際し、スイッチ21,22がオフ、バイパスリレー23,24が閉鎖の状態になっている場合において、発電機16の発電電力の制限を緩和することができる。したがって、フェイルセーフ処理の実施時において鉛蓄電池11に対する充電や各電気負荷14,15に対する電力供給を好適に実施することができる。
バイパス開閉回路REをバイパスリレー23,24により並列化し、さらにそれら各バイパスリレー23,24について、振動が生じる際の振動条件を互いに異ならせる構成とした。これにより、仮に振動が生じやすい環境下に各バイパスリレー23,24が設置されていても、各バイパスリレー23,24において意図しない開放が同時に生じるといった不都合が生じにくくなる。そのため、バイパス開閉回路REの作動を適正化させることができる。
各バイパスリレー23,24の振動条件を相違させる構成として、各バイパスリレー23,24を、回路基板63において所定の固定部65Aからの離間距離が互いに異なる位置に実装することとした。この場合、各バイパスリレー23,24で振動の共振点が互いにずれることにより、振動に起因して各バイパスリレー23,24で意図しない開放が同時に生じることが抑制され、バイパス開閉回路REの作動の適正化が可能となる。なお、本構成では、バイパスリレー23,24の意図しない同時開放を抑制する上で、リレー構造等を変更したりすることが不要であり、簡易な構成を用いつつも所望の効果を得ることができる。
回路基板63において組電池モジュール62に対向する対向部分に、並列化したバイパスリレー23,24を実装するようにしたため、バイパスリレー1個あたりの発熱が抑えられる。この場合、組電池モジュール62と回路基板63との相互の熱の影響を考慮しつつも、バイパスリレー23,24について放熱構造を付加することが不要となっている。
なお、バイパス開閉回路REにおける上記構成によれば、閉鎖状態にある各バイパスリレー23,24が振動に起因して意図せず同時開放されることを抑制できることに加え、開放状態にある各バイパスリレー23,24が振動に起因して意図せず同時閉鎖されることを抑制できるものとなっている。
(第2実施形態)
次に、第2実施形態について、第1実施形態との相違点を中心に説明する。図8は、本実施形態におけるシステム構成図である。
図8に示すように、本電源システムは、図1と同様に鉛蓄電池11とリチウムイオン蓄電池12とを有する2電源システムであり、電池ユニットUの出力端子P1には鉛蓄電池11とスタータ13と電気負荷14とが接続され、出力端子P2には回転電機70が接続され、出力端子P3には電気負荷15が接続されている。回転電機70は、3相交流モータや電力変換装置としてのインバータを有するモータ機能付き発電機であり、機電一体型のISG(Integrated Starter Generator)として構成されている。回転電機70は、エンジン出力軸や車軸の回転により発電(回生発電)を行う発電機能と、エンジン出力軸に回転力を付与する力行機能とを備えている。
電池ユニットUにおいて、各出力端子P1,P2を繋ぐ電気経路L1にはスイッチ21が設けられ、電気経路L1上の点N1とリチウムイオン蓄電池12とを繋ぐ電気経路L2にはスイッチ22が設けられている。また、本実施形態の電池ユニットUでは、電気経路L1,L2以外に、電気経路L1上の点N2と出力端子P3とを接続する電気経路L3と、電気経路L2の点N3と電気経路L3上の点N4とを接続する電気経路L4とを有しており、電気経路L3(詳しくはN2−N4の間)にスイッチ71が設けられ、電気経路L4(詳しくはN3−N4の間)にスイッチ72が設けられている。電気経路L3,L4により、各蓄電池11,12及び回転電機70のいずれかから電気負荷15への電力供給を可能とする給電経路が形成されている。
また、電池ユニットUには、ユニット内のスイッチ21,71を介さずに、鉛蓄電池11を回転電機70及び電気負荷15に接続可能とするバイパス経路B1,B2が設けられている。バイパス経路B1の一端は出力端子P0に接続され、他端はユニット内部において電気経路L1上の接続点N1に接続されている。バイパス経路B1には、バイパス開閉回路RE1が設けられている。バイパス開閉回路RE1は、例えば常閉式の機械式リレーからなるバイパスリレー73,74を有し、これらのバイパスリレー73,74がバイパス経路B1上において互いに並列に接続された状態で設けられている。
また、バイパス経路B2の一端は電気経路L1上の接続点N1に接続され、他端は出力端子P3に接続されている。バイパス経路B2には、バイパス開閉回路RE2が設けられている。バイパス開閉回路RE2は、例えば常閉式の機械式リレーからなるバイパスリレー75,76を有し、これらのバイパスリレー75,76がバイパス経路B2上において互いに並列に接続された状態で設けられている。なお、バイパス経路B2は、電気負荷15と回転電機70との間の給電経路上のスイッチ21,71を迂回するように設けられている。本実施形態では、バイパス開閉回路RE1,RE2が「バイパス開閉部」に相当し、バイパスリレー73,75が「第1スイッチ部」に相当し、バイパスリレー74,76が「第2スイッチ部」に相当する。
ここで、IGオン状態において、スイッチ21に開異常(常時オフ異常)が生じた場合には、各スイッチ21,22,71,72が全てオフされるとともに、バイパスリレー73〜76が閉鎖状態とされる。これにより、バイパス経路B1,B2を通じて、回転電機70から鉛蓄電池11や電気負荷15への電力供給が可能になる。また、バイパス経路B1,B2を通じて、鉛蓄電池11から電気負荷15への電力供給(IGオフ時の暗電流供給を含む)が可能になる。
バイパス開閉回路RE1に設けられるバイパスリレー73,74、バイパス開閉回路RE2に設けられるバイパスリレー75,76は、それぞれ上述したバイパスリレー23,24(図1参照)と同様に、振動条件が互いに異なるものとなっている。具体的には、各バイパスリレー73〜76が実装される回路基板において、バイパス開閉回路RE1の各バイパスリレー73,74を、基板固定部からの離間距離が互いに異なる位置に実装するとともに、バイパス開閉回路RE2の各バイパスリレー75,76を、基板固定部からの離間距離が互いに異なる位置に実装するようにしている。
また、図9は、上記した図8に示す構成と関連のある本実施形態のシステム構成図である。図9では、図8の構成の一部を変更しており、以下には変更部分を説明する。
図9に示すように、電池ユニットUの出力端子P1には鉛蓄電池11とスタータ13とが接続され、出力端子P2には回転電機70が接続され、出力端子P3には電気負荷15が接続され、出力端子P4には電気負荷14が接続されている。
電池ユニットUにおいて、バイパス経路B1には、図8と同様に、並列接続されたバイパスリレー73,74を有するバイパス開閉回路RE1が設けられている。また、バイパス経路B2は、図8とは異なり、一端が出力端子P5に接続され、他端が電気経路L3上の接続点N4に接続されている。そして、バイパス経路B2には、図8と同様に、並列接続されたバイパスリレー75,76を有するバイパス開閉回路RE2が設けられている。
ここで、IGオン状態において、スイッチ21に開異常(常時オフ異常)が生じた場合には、各スイッチ21,22,71,72が全てオフされるとともに、バイパスリレー73〜76が閉鎖状態とされる。これにより、バイパス経路B1,B2を通じて、回転電機70から鉛蓄電池11や電気負荷15への電力供給が可能になる。また、バイパス経路B1,B2を通じて、鉛蓄電池11から電気負荷15への電力供給(IGオフ時の暗電流供給を含む)が可能になる。
上記図8及び図9の電源システムにおいても、各バイパス開閉回路RE1,RE2のバイパスリレー73〜76をそれぞれ2並列に設ける構成にしたため、各バイパス開閉回路RE1,RE2の許容電流を大きくすることができ、ひいてはバイパス開閉回路RE1,RE2での部品保護を図ることができる。その結果、電源システムにおける通電の適正化を図ることができる。また、回転電機70の発電電力の制限を緩和することができる。
さらに、バイパス開閉回路RE1に設けられるバイパスリレー73,74、バイパス開閉回路RE2に設けられるバイパスリレー75,76について、それぞれに振動条件を互いに異ならせる構成としたため、並列関係にあるバイパスリレーどうしが意図せず同時開放されるといった不都合が生じにくくなる。そのため、バイパス開閉回路RE1,RE2の作動を適正化させることができる。
(他の実施形態)
上記実施形態を例えば次のように変更してもよい。
・バイパス開閉回路REの各バイパスリレー23,24において、以下の構成を採用して、振動が生じる際の振動条件を互いに異ならせるようにしてもよい。例えば、各バイパスリレー23,24において、回路基板63に対する可動接点の移動方向を互いに異ならせる。具体的には、図2の構成のバイパスリレー23と、図10の構成のバイパスリレー24とを用いることとする。図2に示すバイパスリレー23は、可動接点の移動方向が上下方向(基板面に対して直交する方向)、図10に示すバイパスリレー23は、可動接点の移動方向が左右方向(基板面に対して平行な方向)となっている。図2に示すバイパスリレー23の構成については説明済みであるため、ここでは、バイパスリレー24の構成例について説明する。
図10に示すように、バイパスリレー24は、固定接点81と、可動部としての可動鉄片82の先端に設けられた可動接点83とを有している。可動鉄片82は、戻りバネ84により図の左方、すなわち可動接点83を固定接点81に押し当てる方向に付勢されている。可動鉄片82の近接位置にはコイル85が設けられている。基板K(回路基板63に相当)との関係で言えば、基板面に平行な方向に固定接点81と可動接点83とが並べて配置されており、可動鉄片82の回動変位により、可動接点83は基板Kに沿って左右いずれかに変位する。図1に示すバイパスリレー24との対応関係で言えば、各接点81,83により図1のスイッチ24bが構成され、コイル85によりコイル24aが構成されている。
図2の構成のバイパスリレー23と、図10の構成のバイパスリレー24とを用いる場合、各バイパスリレー23,24では、回路基板63に対する可動接点の移動方向が互いに異なっているため、回路基板63に対してある方向の振動が付与された場合において、接点が意図せず開閉される可能性がバイパスリレー23,24ごとに相違する。例えば、回路基板63の基板面に対して直交する方向の振動が生じた際には、バイパスリレー24では、バイパスリレー23に比べて意図しない接点の開閉が生じにくくなる。本構成により、振動に起因して各バイパスリレー23,24で意図しない開放が同時に生じることが抑制され、バイパス開閉回路REの作動の適正化が可能となる。
各バイパスリレー23,24における可動接点の移動方向は互いに異なっていればよく、その方向は、基板面に対して直交する方向と平行な方向とに限られない。基板面に対して平行な方向どうしで、各可動接点の移動方向が互いに異なっていてもよい。
なお、可動接点の移動方向が互いに異なるバイパスリレー23,24を用いる場合において、図7に示すように、回路基板63において所定の固定部65Aからの離間距離を互いに異ならせてもよいし、所定の固定部65Aからの離間距離を互いに同じにしてもよい。また、回路基板63において所定の固定部65Aからの離間距離を互いに異ならせることを前提にして、いずれも図10の構成のバイパスリレー23,24を用いることも可能である。
可動接点の移動方向を互いに異ならせることに加えて又は代えて、各バイパスリレー23,24として以下の少なくともいずれか一方の構成を採用してもよい。
(1)バイパスリレー23,24において、可動鉄片の長さが相違する構成とする。
(2)バイパスリレー23,24において、可動鉄片の重さが相違する構成とする。
なお、可動鉄片の長さとして、可動鉄片において支点から回動先端までの長さ(可動長さ)が相違しているとよい。
可動鉄片の長さ及び重さの少なくともいずれかを相違させることで、各バイパスリレー23,24において振動条件を互いに異ならせることが可能となり、各バイパスリレー23,24が意図せず同時に開閉されることを抑制できる。
・回路基板63やバイパスリレー23,24に、振動を減衰する振動減衰部を付加してもよい。例えば、回路基板63の固定部65に振動減衰部としての制振シートを介在させて設ける構成や、バイパスリレー23,24において回路基板63に結合される結合端子部に振動吸収部(屈曲部)を設ける構成とする。
・バイパスリレー23,24を、回路基板上ではない別の位置に固定する構成としてもよい。例えば、電池ユニットUの収容ケースに各バイパスリレー23,24を固定し、その上で、バイパスリレー23,24と回路基板63とを電気的に接続する構成とする。ただしこの場合にも、上記同様、各バイパスリレー23,24において振動が生じる際の振動条件を互いに異ならせるようにする。
・図11は、バイパス開閉回路REにおいて、スイッチ部としてバイパスリレー(リレーモジュール)と半導体スイッチング素子とを並列に設けた構成を示す回路図である。
図11では、鉛蓄電池11とリチウムイオン蓄電池12との間となる電気経路L1にスイッチ21が設けられるとともに、スイッチ21を迂回するバイパス経路Lbが設けられ、そのバイパス経路Lbに、常閉式のバイパスリレー91と半導体スイッチング素子92とが並列に設けられている。バイパスリレー91は、通電により励磁されるコイル91aと、コイル91aの励磁に応じて移動する可動接点により開閉されるスイッチ91bとを有する。この場合、IGオン時には、バイパスリレー91と半導体スイッチング素子92とが共に開放状態とされ、かかる状態ではバイパス経路Lbが遮断される。また、IGオフ時には、バイパスリレー91が閉鎖、半導体スイッチング素子92が開放(オフ)の状態とされ、かかる状態では、バイパスリレー91を介して暗電流の供給が行われる。また、IGオンでのフェイルセーフ処理の実施時には、バイパスリレー91と半導体スイッチング素子92とが共に閉鎖状態とされ、かかる状態ではバイパスリレー91と半導体スイッチング素子92とを介して発電電流の供給等が行われる。
図11の構成では、バイパス開閉回路REの許容電流を大きくするという効果を得つつ、しかもバイパス開閉回路REの意図しない開放を抑制できるものとなる。特に、常閉式のバイパスリレー91と半導体スイッチング素子92とを用いた構成であるため、電源システムの停止状態では常閉式のバイパスリレー91のみを用いて暗電流の供給を実施できる。また、電源システムの稼働状態における異常発生時には、バイパスリレー91及び半導体スイッチング素子92の両方を用いることで、振動に起因してバイパス開閉回路REが意図せず開放されることを抑制できることとなる。
・図1の構成において、制御部30が、バイパス開閉回路REのバイパスリレー23,24の開閉を個別に制御する構成であってもよい。つまり、バイパスリレー23,24は、互いに同じタイミングで開閉されなくてもよく、例えばフェイルセーフ処理の実施に際し、閉鎖のタイミングが個々に異なっていてもよい。具体的には、例えば、バイパスリレー23,24としてリレー容量(許容電流)が互いに異なるものを用い、フェイルセーフ処理の開始当初は突入電流の対応としてリレー容量が大きい方のバイパスリレーを閉鎖し、その後、通電電流の増加に応じてリレー容量の小さい方のバイパスリレーを閉鎖する構成とする。
ここで、リレー容量が相違すること等により各バイパスリレー23,24の重さが相違することが考えられる。また、回路基板63において固定部65Aに近い側は剛性が高く、固定部65Aに遠い側は剛性が低いと考えられる。この場合、重い方のバイパスリレーを、回路基板63において固定部65Aに近い側に設け、軽い方のバイパスリレーを、回路基板63において固定部65Aに遠い側に設けるとよい。これにより、基板全体における振動の大きさを一定にすることができる。
・バイパス開閉回路REにおける2並列のスイッチ部として、常閉式のバイパスリレーに代えて、常開式のバイパスリレー23,24を用いることも可能である。また、バイパス開閉回路REにおける2並列のスイッチ部として、いずれも半導体スイッチング素子を用いる構成とすることも可能である。
・電池ユニットUの電気経路L2に設けられるスイッチ22として、コイル及びスイッチを有してなるリレーモジュールを設ける構成としてもよい。この場合、スイッチ22として2つの常開式リレーを用い、これが2並列に設けられる構成であるとよい。スイッチ22は、IGオンに伴いオンされてその状態が維持されるため、車両走行中の接点音を考慮することが不要となっている。本構成においても、2並列のリレーモジュールについて振動条件を互いに異ならせることで、車両振動に起因して各リレーモジュールが意図せず同時に開閉されることを抑制することができる。
・上記実施形態では、第1蓄電池として鉛蓄電池11を設けるとともに、第2蓄電池としてリチウムイオン蓄電池12を設ける構成としたが、これを変更してもよい。第2蓄電池として、リチウムイオン蓄電池12以外の高密度蓄電池、例えばニッケル−水素電池を用いてもよい。その他、第1蓄電池及び第2蓄電池として、いずれも同じ蓄電池(例えば鉛蓄電池、又はリチウムイオン蓄電池等)を用いることも可能である。
・バイパス開閉部において、3並列にスイッチ部(例えばバイパスリレー)を設けることも可能である。各スイッチ部を機械式のバイパスリレーにて構成する場合、これら各バイパスリレーの振動条件を互いに異ならせるとよい。
・本発明が適用される電源システムを、車両以外の用途で用いることも可能である。