JP6652738B2 - 光硬化型樹脂組成物及びこれを用いた光学用フィルム - Google Patents
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Description
上記水酸基を有さない重合性不飽和基含有モノマー(A)(以下、「(A)成分」ともいう。)は、後述する条件を満たす水酸基を有さない重合性不飽和モノマーであれば特に限定されず、具体的には、N−ビニルホルムアミド、ジメチル(メタ)アクリルアミド、ジエチル(メタ)アクリルアミド、メチルメタクリレート、エチル(メタ)クリレート、N−ビニルアセトアミド、N−ビニルピロリドン、(メタ)アクリル酸、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、4−アクリロイルモルホリン、ベンジルアクリレート、1−4ブタンジオールジ(メタ)アクリレート等のアルキルジオール類のアクリル、酸付加物、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート等のエチレンングリコール類のアクリル酸付加物、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート等のプロピレングリコール類のアクリル酸付加物などが挙げられる。また、(A)成分としては、これらの1種または2種以上の化合物を併用してもよい。水酸基を有する重合性不飽和モノマーを用いると、表面抵抗値が高くなる。好ましくは、分子量と溶解パラメータのバランスに優れ、少量でも密着性が上がり、表面抵抗値が出る点で、N−ビニルホルムアミド等、ジメチルアクリルアミド等のビニルアミド系、アクリルアミド系のモノマーである。
要件(1):樹脂系フィルムは、測定試料200mgあたりの120℃における揮発性分量が100ppm以下であって、厚み125μmの樹脂系フィルムを測定試料としてメチルブチルケトン溶液中に常温で1分間浸漬した場合において、浸漬前に対する浸漬後のフィルムの表面ヘイズの上昇値が0.5以下である。
本発明で用いるウレタンアクリレート(B)(以下、「(B)成分」ともいう。)は、分子中に1つの水酸基を有する重合性不飽和基含有モノマー(b1)(以下、「(b1)成分」ともいう。)と分子中にイソシアネート基を有しイソシアヌレート環構造、ビウレット構造及びアロファネート構造から選ばれる少なくとも1つの構造を有するイソシアネート化合物(b2)(以下、「(b2)成分」ともいう。)を反応させて得られるものであり、重量平均分子量が500以上、アクリロイル基当量140〜400g/eqである。以下、上記(b1)成分と(b2)成分を反応させて得られるウレタンアクリレートについてさらに説明する。
本発明で用いる導電性材料(C)(以下、「(C)成分」ともいう。)としては、電気抵抗値が107Ω・cm以下の材料であれば、特に限定されず、カーボンブラック・金属・金属酸化物・金属化合物の微粒子(導電性フィラー)、4級アンモニウム塩構造を含む化合物、導電性高分子、イオン性液体等が挙げられる。これらの中でも帯電防止性の経時安定性の点で、4級アンモニウム塩構造を含む化合物、導電性高分子及びカーボンブラック・金属酸化物の微粒子のいずれか1種が好ましい。透明性の観点から特に好ましくは、4級アンモニウム塩構造を含む化合物と導電性高分子である。
(A)〜(C)成分の使用割合は、密着性の確保および硬化皮膜の強度の観点から、上記(A)成分:(B)成分:(C)成分の固形重量部比が10〜70:10〜70:0.2〜25である。好ましくは、20〜60:10〜60:0.2〜20である。より好ましくは、30〜60:15〜60:0.3〜20である。
光重合開始剤(D)(以下、(D)成分という)としては、特に限定されず公知のものを用いることができる。具体的には、例えば、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニルケトン、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、1−シクロヘキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド、2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−フォスフィンオキサイド、4−メチルベンゾフェノン等が挙げられる。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。なお、(D)成分は、紫外線硬化を行なう場合に使用するが、電子線硬化をする場合には、必ずしも必要ではない。(D)成分を使用する場合の使用量は特に限定されないが、通常、(A)〜(C)成分の合計量100重量部に対し、1〜10重量部程度とすることが好ましい。
難燃性のアクリル樹脂系フィルムに対して高い密着性を有しつつ・優れた帯電防止性を有することから、保護フィルムとして、光学部品用途や、フラットパネルディスプレイ等のディスプレイ用途に好適に使用できるものである。
水酸基を有さない重合性不飽和モノマーとして、N−ビニルホルムアミド、テトラヒドロフルフリルアクリレート、ベンジルアクリレート、ジメチルアクリルアミド、ステアリルアクリレート、ポリエチレングリコール(PEG#400)ジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレートを用いた。
一方、水酸基を有する重合性不飽和モノマーとして、HEA(ヒドロキシエチルアクリレート、共栄社化学(株)製:ライトアクリレートHOA(N))、PETA(ペンタエリスリトールトリアクリレート、共栄社化学(株)製:ライトアクリレートPE−3A)を用いた。
本実施例において、重量平均分子量は、ゲルパーメーションクロマトグラフィー(東ソー(株)製、商品名「HLC−8220」、カラム:東ソー(株)製、商品名「TSKgel superHZ2000」、「TSKgel superHZM−M」)により測定した値を示す。
合成例1
撹拌装置、冷却管、滴下ロート及び窒素導入管を備えた反応容器に、イソホロンジイソシアネートのイソシアヌレート体200部、オクチル酸スズ0.2部、PETA268部を仕込んだ後、約1時間かけて、系内の温度を約80℃に昇温した。次いで、同温度において、反応系を3時間保持した後、冷却して、ウレタンアクリレート(B−1)を得た。(B−1)成分の(メタ)アクリロイル基当量は約173g/eq、重量平均分子量は1,560であった。
撹拌装置、冷却管、滴下ロート及び窒素導入管を備えた反応容器に、ヘキサメチレンジイソシアネートのビウレット体(以下、HDIビウレットという)200部、オクチル酸スズ0.2部、PETA334部を仕込んだ後、約1時間かけて、系内の温度を約80℃に昇温した。次いで、同温度において、反応系を3時間保持した後、冷却して、ウレタンアクリレート(B−2)を得た。(B−2)成分の(メタ)アクリロイル基当量は約155g/eq、重量平均分子量は1,400であった。
撹拌装置、冷却管、滴下ロート及び窒素導入管を備えた反応容器に、ヘキサメチレンジイソシアネートのアロファネート体(以下、HDIアロファネートという)200部、オクチル酸スズ0.2部、PETA273部を仕込んだ後、約1時間かけて、系内の温度を約80℃に昇温した。次いで、同温度において、反応系を3時間保持した後、冷却して、ウレタンアクリレート(B−3)を得た。(B−3)成分の(メタ)アクリロイル基当量は約183g/eq、重量平均分子量は1,100であった。
撹拌装置、冷却管、滴下ロート及び窒素導入管を備えた反応容器に、ヘキサメチレンジイソシアネートのイソシアヌレート体縮合物(以下、HDIイソシアネート縮合物という)200部、オクチル酸スズ0.3部、PETA458部を仕込んだ後、約1時間かけて、系内の温度を約80℃に昇温した。次いで、同温度において、反応系を3時間保持した後、冷却して、ウレタンアクリレート(B−4)を得た。(B−4)成分の(メタ)アクリロイル基当量は約146g/eq、重量平均分子量は21,000であった。
撹拌装置、冷却管、滴下ロート及び窒素導入管を備えた反応容器に、HDI200部、オクチル酸スズ0.3部、PETA709部を仕込んだ後、約1時間かけて、系内の温度を約80℃に昇温した。次いで、同温度において、反応系を3時間保持した後、冷却して、ウレタンアクリレート(B−5)を得た。(B−5)成分のアクリロイル基当量は127g/eq、重量平均分子量は764であった。
撹拌装置、冷却管、滴下ロート及び窒素導入管を備えた反応容器に、イソホロンジイソシアネートのイソシアヌレート体200部、オクチル酸スズ0.2部、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルアクリレート(以下、HPPAという)205部を仕込んだ後、約1時間かけて、系内の温度を約80℃に昇温した。次いで、同温度において、反応系を3時間保持した後、冷却して、ウレタンアクリレート(B−6)を得た。(B−6)成分のアクリロイル基当量は約440g/eq、重量平均分子量は914であった。
撹拌装置、冷却管、滴下ロート及び窒素導入管を備えた反応容器に、HDI200部、オクチル酸スズ0.2部、ヒドロキシエチルアクリレート(以下、HEAという)276部を仕込んだ後、約1時間かけて、系内の温度を約80℃に昇温した。次いで、同温度において、反応系を3時間保持した後、冷却して、ウレタンアクリレート(B−7)を得た。(B−7)成分のアクリロイル基当量は200g/eq、重量平均分子量は400であった。
撹拌装置、冷却管、滴下ロート及び窒素導入管を備えた反応容器に、イソホロンジイソシアネートのイソシアヌレート体200部、オクチル酸スズ0.1部、グリセリンモノメタクリレート(以下、GLMという)80部を仕込んだ後、系内の温度を昇温したが、途中で系全体が溶解しないゲル物となり目的の化合物は得られなかった。
合成例9(C)成分の共重合モノマー(c−1)成分の合成例
撹拌装置、冷却管を備えた反応装置に、HEAを130部、ε−カプロラクトンを1140部、及びオクチル酸スズを1.3部加え、150℃まで昇温し、6時間保温した後に冷却することにより、重量平均分子量約5500のポリエステル構造含有単官能ビニルモノマー(「(c−1)成分」)を得た。
撹拌装置、冷却管、滴下ロート及び窒素導入管を備えた反応容器に、四級アンモニウム塩構造を含むメタクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウムクロリド(以下、DMCという。)を100部、(c−1)成分を60部、tert−ブチルメタアクリレート(以下、t−BMAという。)を40部、及びプロピレングリコールモノメチルエーテル(PGM)を800部加え、90℃まで昇温した。次いで2,2´−アゾビス(メチルブチロニトリル)(AMBN)8部及びPGM 32部加え、重合反応を開始、100℃で6時間保温した後に冷却し、四級アンモニウム塩構造含有共重合体の溶液(不揮発分20%)(「(C−1)成分」)を得た。
硬化被膜を形成させるアクリル樹脂系フィルムとしては、厚み125μmの住友化学株式会社製 テクノロイS001を使用した。なお、本フィルム200mgを採取し、120℃における揮発成分量を測定したところ、55ppmであり、このフィルムをメチルブチルケトン100%溶25℃)に1分間浸漬させた後、直ちに表面ヘイズ値を測定したところヘイズの上昇値は0.0%であった。よって、上述の要件(1)を満たす事を確認している。
硬化被膜を形成させるポリエステル樹脂系フィルムとしては、厚み75μmの、東レ株式会社製 ルミラー75−T60を使用した。なお、本フィルム200mgを採取し、120℃における揮発成分量を測定したところ、92ppmであり、このフィルムをメチルブチルケトン100%溶液(25℃)に1分間浸漬させた後、直ちに表面ヘイズ値を測定したところヘイズの上昇値は0.1%であった。よって、上述の要件(1)を満たす事を確認している。
実施例1
(A−1)成分を40部、(B−1)成分を50部、(C)成分として上述の4級塩構造を有する共重合体(C−1)を10部、及び(D)成分として1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニルケトン(BASFジャパン(株)製、商品名「イルガキュアー184」、以下HCPKという。)を5部、固形分割合で配合し、メチルエチルケトン(MEK)、プロピレングリコールモノメチルエーテル(PGME)、1−プロパノールで希釈して、不揮発分50%の活性エネルギー線硬化型組成物を調製した。
表1に記載のとおりに各成分及び配合比を変更した以外は、実施例1と同様に光硬化型樹脂組成物を製造した。実施例5の(C)成分は、上記(C−2)成分であるビームセット−EL1の固形分(有機オリゴマ−・分散剤を含む)が1.5部、このうち導電性材料(C)の固形分であるPEDOT/PSSは0.3部であった。
基材をポリエステル系樹脂フィルムに変更した以外は、表1に記載のとおりに各成分及び配合比を変更し、実施例1と同様に光硬化型樹脂組成物を製造した。
(A)成分としてHEAを40部、(B−1)成分を50部、(C−1)成分を10部、及び(D)成分として1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニルケトン(BASFジャパン(株)製、商品名「イルガキュアー184」、以下HCPKという。)を5部、固形分割合で配合し、メチルエチルケトン(MEK)、プロピレングリコールモノメチルエーテル(PGME)、1−プロパノールで希釈して、不揮発分50%の活性エネルギー線硬化型組成物を調製した。
表1に記載のとおりに各成分及び配合比を変更した以外は、比較例1と同様に光硬化型樹脂組成物を製造した。
基材をポリエステル系樹脂フィルムに変更し、表1に記載のとおりに各成分及び配合比を変更し、比較例1と同様に光硬化型樹脂組成物を製造した。
上記アクリル樹脂系フィルム上に、表1に記載の実施例1に係る樹脂組成物を、硬化後の被膜の膜厚が5μmとなるように#10バーコーターにて塗布し、60℃で1分乾燥させた。次いで、得られたフィルムを紫外線硬化装置(製品名:UBT−080−7A/BM、(株)マルチプライ製、高圧水銀灯600mJ/cm2))を使用し、硬化被膜を供えたプラスチックフィルムを得た。実施例2〜10、および比較例1〜15に係る樹脂組成物についても同様にフィルム作成した。結果を表1に示す。
表1に記載の実施例1に係るプラスチックフィルムについて、JIS K5600−5−4に準じ、100マス碁盤目剥離試験により、硬化被膜の密着性を評価した。実施例2〜13、および比較例1〜15に係るプラスチックフィルムについても同様にした。結果を表1に示す。
表1に記載の実施例1に係るプラスチックフィルムについて、表面抵抗値を、市販抵抗率計(三菱化学(株)製、製品名「ハイレスタMCP−HT−450」)を用い、JIS K 6911に準じ、印加電圧500Vで測定した。実施例2〜13、および比較例1〜15に係るプラスチックフィルムについても同様にした。結果を表1に示す。
表1に記載の実施例1に係るプラスチックフィルムについて、JIS K5600−5−4に準じ、荷重500gの鉛筆引っかき試験により、硬化被膜の硬度を評価した。実施例2〜13、および比較例1〜15に係るプラスチックフィルムについても同様にした。結果を表1に示す。
NVF:N−ビニルホルムアミド
(荒川化学工業(株)製:ビームセット770)
HEA:ヒドロキシエチルアクリレート
(共栄社化学(株)製:ライトアクリレートHOA(N))
THF−A:テトラヒドロフルフリルアクリレート
(共栄社化学(株)製:ライトアクリレートTHF−A)
BZA:ベンジルアクリレート
(大阪有機化学(株)製:ビスコート#160)
DMAA:ジメチルアクリルアミド
(KJケミカルズ(株)製:DMAA)
PETA:ペンタエリスリトールトリアクリレート
(共栄社化学(株)製:ライトアクリレートPE−3A)
AN:アクリロニトリル(三菱レイヨン製:アクリロニトリル)
SA:ステアリルアクリレート(共栄社化学(株)製:ライトアクリレートS−A)
9EGA:ポリエチレングリコール(PEG#400)ジアクリレート
(共栄社化学(株)製:ライトアクリレート9EGA)
TMPTA:トリメチロールプロパントリアクリレート
(共栄社化学(株)製:ライトアクリレートTMP−A)
C−2:荒川化学工業(株)製 ビームセットEL−1
(PEDOT/PSSの他官能アクリレート溶液の分散体、PEDOT/PSS:約20%)
C−3:日産化学工業(株)製 セルナックス CX−Z610M−F2
(アンチモン含有酸化亜鉛のメタノール分散体)
Claims (4)
- 水酸基を有さない重合性不飽和基含有モノマー(A)、ウレタンアクリレート(B)、導電性材料(C)を含み、
該水酸基を有さない重合性不飽和基含有モノマー(A)は、溶解度パラメータが9〜13(cal/cm3)1/2、分子量が350以下、25℃での粘度が30mPa・s以下であり、
該ウレタンアクリレート(B)が、分子中に1つの水酸基を有する(メタ)アクリレート(b1)と分子中にイソシアネート基を有しイソシアヌレート環構造、ビウレット構造及びアロファネート構造から選ばれる少なくとも1つの構造を有するイソシアネート化合物(b2)との反応物であり、重量平均分子量が500以上、アクリロイル基当量140〜400g/eqであり、(b2)成分がイソホロンジイソシアネートの3量体であるイソシアヌレート体、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネートの3量体であるイソシアヌレート体、水添キシリレンジイソシアネートの3量体であるイソシアヌレート体、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネートのビウレット体、又は1,6−ヘキサメチレンジイソシアネートのアロファネート体であり、
水酸基を有さない重合性不飽和基含有モノマー(A):ウレタンアクリレート(B):導電性材料(C)の固形重量部比が10〜70:10〜70:0.2〜25であることを特徴とする光硬化型樹脂組成物。 - 前記導電性材料(C)が、4級アンモニウム塩構造を含む化合物、導電性高分子及び金属酸化物微粒子の少なくともいずれか1種を含む請求項1記載の光硬化型樹脂組成物。
- フィルムの少なくとも片面に請求項1又は2記載の光硬化型樹脂組成物の硬化被膜が形成された光学用フィルム。
- 前記硬化皮膜表面における表面抵抗値が、1.0×1012Ω/□以下である請求項3記載の光学用フィルム。
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