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JP6653214B2 - プレキャストコンクリート部材を用いたパラペット構造 - Google Patents
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JP6653214B2 - プレキャストコンクリート部材を用いたパラペット構造 - Google Patents

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本発明は、プレキャストコンクリート部材を用いたパラペット構造に関するものである。
建築物の屋上には、その外周に沿ってパラペットを施工するのが一般的である。パラペットは、屋上の防水、端部保護、手摺等の役割を果たす重要な部材であり、その構造や施工方法について種々の提案がなされている。また、施工の手間を省き、コストを低減するために、パラペットをプレキャスト化する技術の提案もなされている(特許文献1、特許文献2、特許文献3、特許文献4参照)。
特許文献1に記載された技術は、接合端面に発泡スチロール等の断熱材を設けるとともに、接合端面から連結筋およびせん断補強筋が突出したバルコニー用プレキャストコンクリート板に関するものである。そして、このようなバルコニー用プレキャストコンクリート板を用いることにより、断熱性能や躯体への接合強度を高めるとともに、パラペットの外断熱を効率的に行うことができるとしている。
特許文献2に記載された技術は、床版部と、この床版部の一端から立ち上がるパラペット部とを一体に形成して屋根用プレキャスト床版とする。また、パラペット部の上端面は、床版部側へ下降する勾配面とし、パラペット部の床版部側の側面には、その上端縁に沿って突条を一体に形成し、突条の下面には、その基端部に沿って水切用溝を設ける。そして、このような構成とすることにより、パラペット部の上端面に落ちた雨水は床版部側に流れ、パラペット部の床版部側の側面の上端縁の突条に達するが、その突条下面の水切用溝のためにパラペット部の側面を伝って流れ落ちることなく、突条から直接床版部上に流れ落ちるとしている。
特許文献3に記載された技術は、鉄骨構造の建物の屋上床にその外周部を残してコンクリートを打設し、次いで、建物の最上階にプレキャストコンクリート製の外周壁としてのALC板を取り付け、その後、このALC板の上辺に重ねるようにしてプレキャストコンクリート製のパラペットを載置し、このパラペットと打設された屋上床コンクリートの外周とを鉄筋の溶接とコンクリートで結合したものである。
特許文献4に記載された技術は、現場サイトにて基部から接続用鉄筋を突出させたプレキャストコンクリート屋上パラペットを作製し、当該プレキャストコンクリート屋上パラペットを躯体最上部の躯体型枠上の適所に配して、接続用鉄筋を躯体の配筋に結合させ、躯体コンクリートの打設に伴い躯体と一体化させたものである。
特開2002−339451号公報 特開平10−237964号公報 特開平6−108557号公報 特開平5−156706号公報
ところで、建築物の最上階(屋上)において、柱部材の主筋と梁部材の主筋との納まりには種々の制約がある。例えば、最上階の梁部材の一段筋に対して定着プレートを使用することはできないので、一段筋のテール部は曲げ下げしなければならない。そして、曲げ下げ長を確保すると、柱部材の天端部をえぐる必要があり、プレキャスト化することはできない。この点、柱部材の主筋をパラペットと同等の高さまで伸張することにより、梁主筋(一段筋)のテール部を曲げ下げせずに、定着プレートを使用して定着させることができる。
したがって、建築物の最上階における柱部材の主筋及び梁部材の主筋に対する種々の制約を回避して、パラペットをプレキャスト化することにより、建築物の施工を効率良く行ってコストを低減することができる。
上述したように、従来提案されている技術では、パラペットをプレキャスト化することについては言及しているが、柱部材の主筋と梁部材の主筋との納まりに対する種々の制約を回避する点については何ら開示されておらず、その示唆もない。
また、高層建築物では、足場の重量や強度に制約があるため、建築物の外部において、下層階から上層階まで連続する足場を用いることは現実的ではない。そこで、吊り足場等からなる仮設足場を使用するのが一般的であるが、最上階(屋上)にはパラペットを構築する必要があり、吊り足場を取り付けるための工夫が必要となる。すなわち、建築物の最上階において、パラペットの構築作業と吊り足場の吊り下げ作業を両立させるための技術の開発が望まれている。
本発明は、上述した事情に鑑み提案されたもので、柱部材の主筋と梁部材の主筋との納まりに対する種々の制約を回避して、パラペットをプレキャスト化することにより、施工効率の向上を図って施工コストを低減することが可能なプレキャストコンクリート部材を用いたパラペット構造を提供することを目的とする。
本発明に係るプレキャストコンクリート部材を用いたパラペット構造は、上述した事情に鑑み提案されたもので、以下の特徴点を有している。すなわち、本発明に係るプレキャストコンクリート部材を用いたパラペット構造は、柱頭の柱筋をパラペットと同等の高さまで延長するとともに、当該柱筋のテール部に定着プレートを取り付けた最上階の柱部材と、主筋のテール部に定着プレートを取り付けた最上階の梁部材と、柱部材及び梁部材の上部に取り付けたプレキャストコンクリート製のパラペットとを備えたことを特徴とするものである。
また、上述した構成に加えて、パラペットは、建築物の外側に取り付ける仮設足場の取付部材を備えた構成とすることが可能である。
また、上述した構成に加えて、パラペットは、柱部材の上部に取り付ける柱型部パラペットと、梁部材の上部に取り付ける梁上部パラペットとから構成することが可能である。
また、上述した構成に加えて、屋上に固定した固定部材に対してパラペットを仮設支持された状態とする仮設支持部を備えた構成とすることが可能である。
本発明に係るプレキャストコンクリート部材を用いたパラペット構造によれば、柱頭の柱筋をパラペットと同等の高さまで延長することにより、梁主筋(一段筋)のテール部を曲げ下げせずに、定着プレートを使用して定着させることができる。また、柱部材の主筋と梁部材の主筋との納まりに対する種々の制約を回避しているので、パラペットをプレキャスト化することが可能となる。そして、パラペットをプレキャスト化することにより、施工効率の向上を図って施工コストを低減することが可能となる。
また、パラペットに仮設足場(吊り足場)の取付部材を設けることにより、建築物の最上階において、パラペットの構築作業と吊り足場の吊り下げ作業を両立させることが可能となる。
本発明の実施形態に係るプレキャストコンクリート部材を用いたパラペット構造(柱型部パラペット)の構造を示す説明図。 本発明の実施形態に係るプレキャストコンクリート部材を用いたパラペット構造(梁上部パラペット)の構造を示す説明図。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態に係るプレキャストコンクリート部材を用いたパラペット構造について説明する。図1及び図2は、本発明の実施形態に係るプレキャストコンクリート部材を用いたパラペット構造を説明するもので、図1は柱型部パラペットの構造を示す説明図、図2は梁上部パラペットの構造を示す説明図である。なお、図1及び図2は、パラペット構造を側面から見た状態の内部構造を示している。
<パラペット構造の概要>
本発明の実施形態に係るパラペット構造は、プレキャストコンクリート部材によりパラペットを作製して、このパラペットを建築物の屋上部分に採用し、従来の技術で存在していた柱部材の主筋と梁部材の主筋との納まりに対する種々の制約を回避したものである。すなわち、本発明の実施形態に係るパラペット構造は、特に、柱部材の主筋と梁部材の主筋との納まりを考慮して、プレキャストコンクリート部材からなるパラペットを使用している。
<柱部材>
最上階の柱部材10は、柱頭の柱筋11をパラペット(柱型部パラペット30)と同等の高さまで延長するとともに、当該柱筋11のテール部(端部)に定着プレート12を取り付けてある。すなわち、最上階の柱部材10において、柱頭の柱筋11を柱型部パラペット30の内側凹部31に収まる高さまで延長し、当該柱頭の柱筋11のテール部(端部)は定着プレート12により定着を行うようになっている。このように、柱頭の柱筋11をパラペット(柱型部パラペット30)と同等の高さまで延長することにより、梁主筋(一段筋)21のテール部を曲げ下げせずに、定着プレート22を使用して定着させることができる。
<梁部材>
最上階の梁部材20は、主筋21のテール部(端部)に定着プレート22を取り付けてある。上述したように、柱頭の柱筋11をパラペット(柱型部パラペット30)と同等の高さまで延長することにより、最上階の梁部材20において、梁主筋(一段筋)21のテール部を曲げ下げせずに、定着プレート22を使用して定着させることができるので、柱部材10の主筋11と梁部材20の主筋21との納まりに対する種々の制約を回避することができる。このように、最上階の梁部材20において、主筋(一段筋)21のテール部(端部)に定着プレート22を取り付けることができるだけでなく、柱部材10の天端をえぐる必要がないので、パラペットをプレキャスト化することができる。
<パラペット>
パラペットはプレキャスト化されており、柱部材10の上部に取り付ける柱型部パラペット30と、梁部材20の上部に取り付ける梁上部パラペット40とからなる。柱型部パラペット30には、柱頭の柱筋11を収めるための内側凹部31が設けてある。また、梁上部パラペット40には、仮設足場(連層足場)を取り付けるための取付部材70を着脱することが可能である。
<仮設足場の取付部材>
取付部材70は、仮設足場(連層足場/図示せず)を取り付けるための部材であり、詳細には図示しないが、梁上部パラペット40に設けた取付部(アンカー)42に仮設置する基台部71と、基台部71から建築物の外側へ向かって延長して設けたアーム72とを備えている。この取付部材70を用いて仮設足場(連層足場/図示せず)を建築物の外側に取り付けることができる。
<仮設支持部/固定部材>
仮設支持部41は、屋上に固定した固定部材50に対してパラペット(梁上部パラペット40)を仮設支持された状態とするための部材であり、梁上部パラペット40の内側側面及び梁部材20の上面に設けてある。仮設支持部41は、梁上部パラペット40の内側側面及び梁部材20の上面に設けたアンカーからなり、固定部材50は、側面が開放した箱形の部材からなる。
そして、ボルト(図示せず)を用いて、梁部材20の上面に設けた仮設支持部(アンカー)41に固定部材50の下面を固定するとともに、ボルト(図示せず)を用いて、梁上部パラペット40の内側側面に設けた仮設支持部(アンカー)41に固定部材50の側面を固定することにより、梁上部パラペット40を屋上に固定した固定部材50に仮設支持された状態とする。
<パラペット構造の施工手順>
本発明の実施形態に係るパラペット構造を施工するには、屋上部の外壁面に柱型部パラペット30と梁上部パラペット40とを取り付ける。この際、柱頭の柱筋11を柱型部パラペット30の内側凹部31に位置させる。また、固定部材50を用いて、梁上部パラペット40を屋上に仮設支持された状態とする。
そして、取付部材70を用いて、建築物の外側に仮設足場(連層足場/図示せず)を取り付けて、所定の位置に型枠を設置する。また、隣り合う梁上部パラペット40同士、隣り合う柱型部パラペット30と梁上部パラペット40は、その上部に連結部材(図示せず)を掛け渡すことにより連結する。
そして、柱型部パラペット30の内側凹部31及び柱頭の柱筋11を覆うようにコンクリートを打設する。また、柱型部パラペット30及び梁上部パラペット40に設けたグラウト材注入口32、43からグラウト材を注入し、屋上部の外壁面と柱型部パラペット30及び梁上部パラペット40との隙間を充填する。そして、柱型部パラペット30及び梁上部パラペット40の上部に笠木60を取り付ける等の仕上作業を行い、取付部材70や固定部材50を撤去する。
10 柱部材
11 柱筋
12 定着プレート
20 梁部材
21 主筋
22 定着プレート
30 柱型部パラペット
31 内側凹部
32 グラウト材注入口
40 梁上部パラペット
41 仮設支持部(アンカー)
42 取付部(アンカー)
43 グラウト材注入口
50 固定部材
60 笠木
70 取付部材
71 基台部
72 アーム

Claims (4)

  1. 建築物のパラペット構造であって、
    柱頭の柱筋をパラペットと同等の高さまで延長するとともに、当該柱筋のテール部に定着プレートを取り付けた最上階の柱部材と、
    主筋のテール部に定着プレートを取り付けた最上階の梁部材と、
    前記柱部材及び前記梁部材の上部に取り付けたプレキャストコンクリート製のパラペットと、
    を備えたことを特徴とするプレキャストコンクリート部材を用いたパラペット構造。
  2. 前記パラペットは、建築物の外側に取り付ける仮設足場の取付部材を備えたことを特徴とする請求項1に記載のプレキャストコンクリート部材を用いたパラペット構造。
  3. 前記パラペットは、前記柱部材の上部に取り付ける柱型部パラペットと、梁部材の上部に取り付ける梁上部パラペットとからなることを特徴とする請求項1または2に記載の建築物のパラペット構造。
  4. 屋上に固定した固定部材に対して前記パラペットが仮設支持された状態とする仮設支持部を備えたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のプレキャストコンクリート部材を用いたパラペット構造。
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