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JP6655800B2 - 電池モジュール - Google Patents
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Description

本開示は、電池モジュールに関する。
従来、複数の電池が並列接続された電池モジュールとしては、特許文献1に記載されているものがある。この電池モジュールでは、プルアップ抵抗及びプルダウン抵抗を含む電気回路が各電池に電気的に接続され、マイコンにより電池の劣化状態で異常を判定し、プルアップおよびプルダウンの制御により、回路を切り替える構成をとる。電池に異常がないときには、所定電圧によりプルアップされるため、プルダウン抵抗に電流が流れないのに対し、異常を検知するとプルダウンして、プルダウン抵抗に電流が流れるようになっている。この電流モジュールでは、異常電池の個数がプルダウン抵抗に電流が流れることによって変動する信号ラインの電圧に基づいて算出される。
特開2010−19791号公報
特許文献1の電池モジュールでは、電気化学的に使用不可になった電池しか検出することができず、劣化が進行して電気化学的に不活性になる前に起こる異常の検出ができない。また、各電池に電気回路を設ける必要があるため、電池モジュールが大型化する。
本開示の目的は、電気化学的に活性状態のまま異常になった電池を検知でき、サイズも低減し易い電池モジュールを提供することにある。
本開示の一態様に係る電池モジュールは、並列接続された複数の電池と、各電池の一方側電極に電気的に接続された一方側リード板とを有する。さらに、一方側リード板上における少なくとも異なる3点を基準として3以上の2点間電位差を検出する電位差検出部と、電位差検出部からの2点間電位差に基づいて電池の異常を判定する異常判定部と、を備える電池モジュールであって、少なくとも異なる3点は、同一の直線上に位置することはなく、少なくとも異なる3点を通過する円の中心は、一方側リード板の外に位置し、かつ、円上において少なくとも異なる3点のうちの2点に挟まれる1点と2点のうちの一端の点との距離は、挟まれる1点と2点のうちの他端の点との距離と異なり、異常判定部は、2点間電位差に基づいて異常な1の電池の位置及びその1の電池が授受する電流の授受電流値を算出する
また、本開示の一態様に係る電池モジュールは、並列接続された複数の電池と、各電池の一方側電極に電気的に接続された一方側リード板と、一方側リード板上における少なくとも異なる3点を基準として3以上の2点間電位差を検出する電位差検出部と、電位差検出部からの2点間電位差に基づいて電池の異常を判定する異常判定部と、を備える電池モジュールであって、少なくとも異なる3点は、同一の直線上に位置し、かつ、直線上において少なくとも異なる3点のうちの2点に挟まれる1点と2点のうちの一端の点との距離は、挟まれる1点と2点のうちの他端の点との距離と異なり、異常判定部は、2点間電位差に基づいて異常な1の電池の位置及びその1の電池が授受する電流の授受電流値を算出する。
また、本開示の一態様に係る電池モジュールは、並列接続された複数の電池と、各電池の一方側電極に電気的に接続された一方側リード板と、一方側リード板上における1以上の2点間電位差を検出する電位差検出部と、電位差検出部からの1以上の2点間電位差に基づいて1以上の電池の異常を判定する異常判定部と、を備える電池モジュールであって、電位差検出部は、一方側リード板上における少なくとも異なる4点を基準として4以上の2点間電位差を検出可能となっており、少なくとも異なる4点のうち少なくとも1点は、同一の円上に位置しない。
本開示に係る電池モジュールによれば、電気化学的に活性状態のまま異常になった電池を検知でき、サイズも低減し易い。
図1は、本開示の一実施形態に係る電池モジュールの概略構成図である。 図2は、正極側リード板において電位差が検出される3点の位置関係を示す図である。 図3は、モジュール本体の分解斜視図である。 図4は、マイコンが電池モジュールにおける異常な電池を特定でき、かつ、その異常な電池が正極側リード板に授受する電流の授受電流値を算出できる原理及び方法を説明する図である。 図5は、2次元平面をなす正極側リード板を流れる電流を2次元ベクトルで示した図である。 図6は、電池モジュールの異常判定のためにマイコンが行う処理手続の一例を示すフローチャートである。 図7は、図2に対応する変形例の図である。
以下に、本開示に係る実施の形態について添付図面を参照しながら詳細に説明する。以下において複数の実施形態や変形例などが含まれる場合、それらの特徴部分を適宜に組み合わせて新たな実施形態を構築することは当初から想定されている。
並列接続された複数の電池を備える電池モジュールにおいて、ある電池に微小短絡が発生して、その電池の抵抗が異常に低くなると、充放電中に他の電池に比べて大電流で充放電して、Li析出が起こって電池モジュールが不安定状態になることがある。逆に、抵抗が異常に上昇した電池が存在すると、充電後や放電後の開回路状態でその電池のみが他の電池に比べて電圧が高いか若しくは低くなり、その電池が他の電池から大電流で充電されるか他の電池に大電流の放電を行い、好ましくない。
本開示の電池モジュールでは、特許文献1の電池モジュールとは異なり、電池毎に異常を監視するのではなくて、並列接続された複数の電池を備えるモジュール本体を監視することによって、異常な電池を電気化学的に不活性になる前に検出できる。以下、そのような検出が可能となる電池モジュールの構成について説明する。
なお、以下では、一方側電極が正極であって、電位差検出部に電池差を検出させるリード板が正極側リード板である場合について説明を行う。しかし、一方側電極は負極であってもよく、電位差検出部に電池差を検出させるリード板は負極側リード板であってもよい。
図1は、本開示の一実施形態に係る電池モジュール1の概略構成図である。図1に示すように、この電池モジュール1は、モジュール本体10と、電位差検出部50と、異常判定部の一例としてのマイクロコンピュータ(以下、単にマイコンという)70と、アラーム用電源供給回路80と、充電回路90とを備える。
以下の図3で詳述するが、モジュール本体10は、並列接続された複数の電池(図1では図示せず)と、一方側リード板としての正極側リード板41を有する。また、電位差検出部50は、第1電位差検出部51及び第2電位差検出部52を有し、正極側リード板41における異なる3点としてのP点、Q点及びR点を基準として3つの2点間電位差を検出する。第1及び第2電位差検出部51,52の夫々は、半導体チップからなる既存の電位差検出素子で構成されると好ましい。
図2、すなわち、P点、Q点及びR点と、正極側リード板41との位置関係を示す図に示すように、P点、Q点及びR点を通過する円Cの中心Oは、正極側リード板41の外に位置する。また、円C上においてP点及びR点に挟まれるQ点と一端のP点との距離は、Q点と他端のR点との距離と異なる。
再度、図1を参照して、第1電位差検出部51は、P点とQ点との電位差V1を検出し、第2電位差検出部52は、P点とR点との電位差V2を検出する。Q点とR点との電位差は、第2電位差検出部52が検出した電位差V2から第1電位差検出部51が検出した電位差V1を引くことによって算出される。したがって、電位差検出部51,52は、正極側リード板41上における3点P,Q,Rにおける3つの2点間電位差を検出する。Mを2以上の自然数とするとき、リード板上に配置されたM個の点における全ての2点間電位差は、(M‐1)個の電位差検出部で検出できる。図1に示す例では、正極側リード板41上に配置された3点P,Q,Rの3つの2点間電位差が2つの電位差検出部51,52で検出される。
第1及び第2電位差検出部51,52からの電位差を表す信号は、マイコン70に出力される。マイコン70は、第1及び第2電位差検出部51,52からの電位差を表す信号に基づいて、異常な電池の位置とその電池が正極側リード板41に授受している電流の授受電流値を算出し、更に、その授受電流値を電流閾値と比較する。マイコン70は、当該授受電流値が、電流閾値を超えたと判定すると、アラーム用電源供給回路80のスイッチング素子に信号を出力することによってアラームに電力を供給し、アラームに警報音を発生させる。また、マイコン70は、当該授受電流値が、電流閾値を超えたと判定すると、充電回路90のスイッチング素子に信号を出力することによって充電回路90を遮断して、充電ができないようにする。マイコン70における異常な電池の特定と、その電池が正極側リード板41に授受する電流の授受電流値の算出法については、図4以下で詳細に説明する。
上記電流閾値としては、一方側電極としての正極と、正極側リード板41とを電気的に接続する正極側ヒューズ41aの切断が想定されるヒューズ電流値未満の電流値か、または電池の充放電の際に許容される充放電許容電流値未満の電流値を採用すると好ましい。しかし、上記電流閾値として、ヒューズ電流値や充放電許容電流値を採用してもよい。ここで、正極側ヒューズ41aについて簡単に説明する。正極側リード板41には複数の孔41bが設けられる。正極側ヒューズ41aは、正極側リード板41において各孔41bに突出している突出部である。正極側ヒューズ41aは、電池の正極に接触する。
次に図3、すなわち、モジュール本体10の分解斜視図を用いて、モジュール本体10の一例の構造について説明する。
図3に示すように、モジュール本体10は、複数の円筒形電池11と、各円筒形電池11を収容する筒状の収容部が複数設けられた電池ホルダー20とを備える。
円筒形電池11は、金属製の電池ケース12と、当該ケース12内に収容された発電要素とを備える。発電要素には、例えば巻回構造を有する電極体と、非水電解質とが含まれる。電池ケース12は、発電要素を収容する有底円筒形状のケース本体13と、ケース本体13の開口部を塞ぐ封口体14とで構成される。ケース本体13と封口体14の間には、ガスケット(図示せず)が設けられる。封口体14は、例えば弁体、キャップ等を含む積層構造を有し、円筒形電池11の正極端子として機能する。また、円筒形電池11ではケース本体13が負極端子として機能する。円筒形電池11と電池ホルダー20との電気的な絶縁が必要な場合は、ケース本体13の外周側面が絶縁樹脂フィルムで被覆されてケース本体13の底面が負極端子として機能する。円筒形電池11は、電池ホルダー20の筒状の収容部の穴21に収容される。
モジュール本体10は、電池ホルダー20に取り付けられる一対のポスト30を備える。各ポスト30は、電池ホルダー20の横方向両側面を覆う板状部材であって、一方の面に凸部31が設けられる。各ポスト30は、各凸部31を電池ホルダー20側に向け、電池ホルダー20を挟んで互いに対向するように配置される。凸部31は、電池ホルダー20の凹部25に嵌合する。
電池ホルダー20の上には、上述の正極側リード板41が複数の円筒形電池11の各正極端子と電気的に接続された状態で設けられ、その上には正極側集電板40が正極側リード板41と電気的に接続された状態で設けられる。
他方、電池ホルダー20の下には、負極側リード板46が複数の円筒形電池11の各負極端子と電気的に接続された状態で設けられ、その上には負極側集電板45が負極側リード板46と電気的に接続された状態で設けられる。複数の円筒形電池11は、正極及び負極側リード板41,46によって並列接続される。正極側リード板41は、正極側ヒューズ41aを介して円筒形電池11の正極に電気的に接続され、負極側リード板46は、負極側ヒューズ46aを介して円筒形電池11の負極に電気的に接続される。
電池ホルダー20と正極及び負極側リード板41,46の間には、複数の円筒形電池11の各端子部分を露出させる孔が形成された絶縁板42,47がそれぞれ設けられる。正極側集電板40、負極側集電板45等は、例えば図示しないネジを用いて一対のポスト30に固定される。モジュール本体10は、例えば正極側集電板40及び負極側集電板45を用いて、隣接配置される別のモジュール本体10と直列接続される。
次にマイコン70が電池モジュール1における異常な電池11を特定でき、かつ、その電池11が正極側リード板41に授受する電流の授受電流値を算出できる原理及び方法を説明する。
正極側リード板41には抵抗がある。ここで、並列接続された電池11のうち、抵抗が他の電池11よりも大きく異なる電池11が生じると、充放電を行っていない開回路時や充放電時に、複数の電池11間で電流の横流が発生し、その横流が正極側リード板41を流れる。その結果、正極側リード板41内に横流の流れに起因する電位差が生じる。
詳しくは、抵抗が他の電池11よりも異常に大きい異常な電池11が生じると、異常な電池11は充電時に充電されにくいので、充電終了時の電圧が、他の電池11の電圧よりも低くなる。その結果、全ての電池11が、充電終了後の開回路時に電圧を平均化しようとして、電池11間で充放電が起こる。詳しくは、正常な電池11が放電するのに対し、異常な電池11のみが急速に充電され、正常な電池11から異常な電池11に正極側リード板41を介して大きな電流が流れ込む。電池モジュール1は、この流れ込み電流に起因して正極側リード板41に生じる電位差を検知することにより、抵抗値が他の電池11よりも異常に大きい異常な電池11を開回路時に特定する。
他方、電池11内部に短絡が生じる等して、抵抗が他の電池11よりも異常に小さい電池11が生じると、充電時にその異常な電池11に他の電池11よりも異常に大きい電流が流れ込む。また、抵抗が他の電池11よりも異常に小さい電池11が生じると、放電時にその異常な電池11から他の電池11よりも異常に大きな電流が流れ出る。その結果、正極側リード板41に生じる電流の流れが、正常な場合において充放電時に正極側リード板41に生じる電流の流れから変動し、正極側リード板41に生じる電位差が、正常な場合において充放電時に正極側リード板41に生じる電位差から変動する。電池モジュール1は、この変動差を検知することにより、抵抗値が他の電池11よりも異常に小さい異常な電池11を充放電時に特定する。
図4は、異常な電池(以下、異常な電池を電池Kと表す)が生じた場合に正極側リード板41に生じる電位差分布を表す図である。
電池Kから電流が放出される場合を例に説明を行うと、電池Kからの距離が長くなるにしたがって、電池Kが存在する箇所Fからの電位が低下する。詳しくは、図4において、T1,T2,T3〔V〕は、等電位線を表す。等電位線T1,T2,T3の夫々は、Fを中心とする同心円を構成する。この例では、T1,T2,T3の順にFからの距離が近い。したがって、T1>T2>T3の関係が満たされる。
また、電池Kから測定点P,Q,Rまでの距離が遠くなればなる程、電池Kから測定点までの抵抗が大きくなる。その結果、電池Kから測定点P,Q,Rに流れる電流の値が小さくなる。この実施形態では、Q,P,Rの順にFからの距離が近いので、電池Kから流れ込む電流の電流値が、Q,P,Rの順に大きくなる。
次に、本実施形態における電池Kの位置及び電池Kが授受する授受電流値の算出方法について図5を用いて説明する。図5は、2次元平面をなす正極側リード板41を流れる電流を2次元ベクトルで示した図である。
図5において、各点P,Q,Rの3つの2点間距離が既知であり、正極側リード板41の抵抗〔Ω/m〕も既知であるので、3つの2点間距離の抵抗は既知である。また、3つの2点間電位差も、測定により既知である。したがって、ベクトルV=ベクトルI×R〔Ω〕の関係により、点Pから点Qに流れる電流の2次元ベクトルJPQの正極側リード板41上での2つの成分が算出(特定)される。また、同様に、点Qから点Rに流れる電流の2次元ベクトルJQRの正極側リード板41上での2つの成分が算出(特定)され、Rから点Pに流れる電流の2次元ベクトルJRPの正極側リード板41上での2つの成分が算出(特定)される。
ここで、電池Kから点P,Q,Rの夫々に流れる電流の2次元ベクトルを、ベクトルJP、ベクトルJQ及びベクトルJRと表すと、各ベクトルJP,JQ,JRの2つの成分は未知数となるため、合計6つの未知数が生じる。しかし、ベクトルJPQ=ベクトルJQ−ベクトルJP、ベクトルJQR=ベクトルJR−ベクトルJQ、ベクトルJRP=ベクトルJP−ベクトルJRの関係が成立する。それで、各2次元ベクトルの間で成立する3つの関係式から合計6つの方程式が導かれ、上記6つの未知数が算出されることができる。上記の3つの関係式を解き、点P,Q,Rで夫々得られるベクトルの例を図5に示す。
したがって、ベクトルJP,JQ,JRが算出されるので、ベクトルJP,JQ,JRに基づいて電池Kの位置及び電池Kが授受する授受電流値が算出される。マイコン70は、この算出法を用いて、授受電流が最も大きい1の電池11の位置及びその1の電池11が授受する電流の授受電流値を算出する。また、マイコン70は、その授受電流値と電流閾値とを比べることによって、その1の電池11が異常な電池Kか否かを判定する。
以下、図6を用いてマイコン70が電池モジュール1の異常を判定する制御の一例を説明する。図6は、電池モジュール1の異常の判定のためにマイコン70が行う処理手続の一例を示すフローチャートである。
電池モジュール1が製造されると制御がスタートする。制御がスタートするとステップS1で、マイコン70が、第1及び第2電位差検出部51,52からの電位差を表す信号に基づいて授受電流が最も大きい1の電池11の位置及びその1の電池11が授受する電流の授受電流値を算出する。その後、ステップS2に移行する。ステップS2では、マイコン70が、当該1の電池11が授受する電流の授受電流値が電流閾値を超えたか否かを判定する。ステップS2で否定判定されると、ステップS1が繰り返される。
他方、ステップS2で肯定判定されると、ステップS3で、マイコン70が、アラーム用電源供給回路80のスイッチング素子に信号を出力することによってアラームに電力を供給し、アラームに警報音を発生させる。また、マイコン70が、充電回路90のスイッチング素子に信号を出力することによって充電回路を遮断して、充電ができないようにする。そして、その後、制御がエンドになる。
上記実施形態によれば、マイコン70が、電位差検出部51,52からの信号に基づいて授受電流が最も大きい1の電池11の位置及びその1の電池11が授受する授受電流値を時々刻々算出する。したがって、電気化学的に使用不可になった電池しか検出することができない特許文献1の電池モジュールと異なり、電池11の劣化が進行して電気化学的不活性になる前に電池11の異常を検出できる。また、各電池毎に電池の異常を検出する検出部が設けられる特許文献1の電池モジュールと異なり、電位差検出部51,52が、並列接続された複数の電池11を備えるモジュール本体10に設置される。したがって、異常検知が可能な電池モジュール1のコンパクト化が可能になる。
また、電位差検出部51,52が、正極側リード板41上における異なる3点P,Q,Rを基準として3つの2点間電位差を特定する。ここで、3点P,Q,Rを通過する円Cの中心Oが、正極側リード板41の外に位置し、かつ、円C上において2点に挟まれる点Qと一端の点Pとの距離が、点Qと他端の点Rとの距離と異なる。したがって、どの電池11を選んだとしても、その電池11(正極側ヒューズ41a)から3点P,Q,Rへの3つの距離に、同一の距離が含まれることがない。
また、3点P,Q,Rが直線上に位置している場合においては、2点に挟まれる点Qと一端の点Pとの距離が、点Qと他端の点Rとの距離と異なる。したがって、上記と同様にどの電池11を選んだとしても、その電池11(正極側ヒューズ41a)から3点P,Q,Rへの3つの距離に、同一の距離が含まれることがない。
その結果、異常な電池Kが存在すると共に、3つの2点間電位差に0電位差が含まれる場合が生じることがなく、異常な電池Kの位置及びその電池Kが授受する電流の授受電流値を算出できる。
更には、マイコン70は、いずれかの電池11の授受電流値が電流閾値を超えたと判断すると、アラームに警告音を発生させ、充電回路を遮断する。したがって、ユーザが、電池モジュールが異常な状態になったことを認識でき、安全も確保できる。
尚、本開示は、上記実施形態およびその変形例に限定されるものではなく、本願の請求の範囲に記載された事項およびその均等な範囲において種々の改良や変更が可能である。
例えば、上記実施形態では、異常判定部としてのマイコン70が、正極側リード板41の異なる3点P,Q,Rにおける3つの2点間電位差に基づいて、異常な電池Kの位置と、その電池Kが授受する電流の授受電流値を算出した。
しかし、異常判定部は、正極側リード板の異なる4点における4つの2点間電位差に基づいて、異常な電池Kの位置と、その電池Kが授受する電流の授受電流値を算出してもよい。この場合、図7、すなわち、図2に対応する変形例の図に示すように、4点P’,Q’,R’,S’正極側リード板141の同一の円上に位置しない条件が満たされると、1つの異常な電池Kと、その電池Kが授受する電流の授受電流値を算出できる。
又は、異常判定部は、正極側リード板の異なる5点以上における5以上の2点間電位差に基づいて、1以上の異常な電池Kの位置と、その1以上の異常な各電池Kが授受する電流の授受電流値を算出してもよい。例えば、並列接続する電池が、100以上の大容量を有する電池モジュールでは、正極側リード板の面積が大きくなる。それで、3点における3つの2点間電位差では、異常な1の電池の位置と、その1の電池が授受する電流の授受電流値を正確に算出できない虞が生じる場合がある。そのような場合、検出する2点間電位差の数を5以上とすることにより、正確な検出が可能になる。又は、そのような大容量を有する電池モジュールでは、2以上の電池が異常となる虞もある。係る場合、検出する2点間電位差の数を5以上とすることにより、2以上の異常な電池Kの位置と、その2以上の異常な各電池Kが授受する電流の授受電流値を算出することが可能になる。
又は、異常判定部は、正極側リード板の異なる2点における1つの2点間電位差に基づいて、異常な電池Kと、その電池Kが授受する電流の授受電流値を推定してもよい。この場合、上記異なる2点は、それら2点の中心に電池(ヒューズ)が位置しないように選ばれる必要がある。また、この場合には、異常を判定する電流閾値は、例えば、2点の位置と正極側リード板の抵抗値〔Ω/m〕とから特定される2点間の抵抗と、電池の充放電許容電流値(充放電可能電流値)から決定されることができる。
例えば、異常な電池Kがどこかに生じて充放電許容電流値を有する電流を授受したと仮定した場合に、上記2点間で検出される電位差からその2点間に生じると考えられる最小の電流値IMINを求める。そして、実際に2点間に流れているIOBSがIMINを超えたか否かでいずれかの電池の異常を判定してもよい。又は、上記最小の電流値IMINに加えて、その2点間に生じると考えられる最大の電流値IMAXを求め、IOBSが(IMAX+IMIN)/2を超えたか否かでいずれかの電池の異常を判定してもよい。又は、単純にaを1より大きい実数としたとき、IOBSがa×IMIN超えたか否かでいずれかの電池の異常を判定してもよい。
また、上記実施形態では、異常判定部としてのマイコン70が、いずれかの電池11の授受電流値が電流閾値を超えたと判断すると、異常状態であることを意味する報知をする制御と、充電を禁止する制御とを行った。しかし、Nをいずれかの自然数とするとき、異常判定部は、特定又は推定した授受電流値が電流閾値を上回った後に下回った回数が、上記Nに到達したと判断すると、異常状態であることを意味する報知をする制御と、充電を禁止する制御とを行ってもよい。
特定又は推定した授受電流値が電流閾値を上回った後に下回る現象は、異常な電池のヒューズが切れたり異常な電池の電池内の安全装置が働いたりして、異常な電池に電流が流れなくなって、電池モジュールが残りの電池で正常な状態に戻っている場合に起こる。ここで、並列接続される電池の数が大きくて、電池モジュールが大容量である場合、1つや2つの電池が使用できなくなっても、使用条件に耐え得る電力を供給できる場合がある。
例えば、並列接続される電池の数が50の場合、電力に対する1の電池の寄与が2パーセント程度となるため、電池が1つ壊れても、電力供給に大きな影響がでないと考えられる場合がある。このような場合、2以上の電池が壊れたと判断できた状態で、電池モジュールが異常状態であることを意味する報知をし、充電ができなくなるようにしてもよい。なお、この場合、電流閾値として、正極側ヒューズの切断が想定されるヒューズ電流値が採用されると好ましい。
また、上記実施形態や変形例では、異常判定部としてのマイコン70が、異常状態であることを意味する報知をする制御と、充電を禁止する制御との両方を行う場合について説明した。しかし、異常判定部は、異常状態であることを意味する報知をする制御と、充電を禁止する制御とのうちのいずれか一方の制御しか行わなくてもよい。
又は、異常判定部は、モニタに異常な電池の位置と、その異常な電池の授受電流値とを表示させる制御を単独で行うか、又は他の制御とともに行ってもよい。並列接続される電池の数が大きい電池モジュールの場合には、異常な電池を取り換えて使用を持続することが所望される場合がある。この変形例によれば、モニタに異常な電池の位置が表示されるので、異常な電池を容易に交換できる。
本発明は、電池モジュールに利用できる。
1 電池モジュール
11 電池
41,141 正極側リード板
50 電位差検出部
51 第1電位差検出部
52 第2電位差検出部
70 マイコン
P,Q,R 異なる3点
C 3点を通過する円
O 3点を通過する円の中心
P’,Q’,R’,S’ 4点

Claims (6)

  1. 並列接続された複数の電池と、
    前記各電池の一方側電極に電気的に接続された一方側リード板と、
    前記一方側リード板上における少なくとも異なる3点を基準として3以上の2点間電位差を検出する電位差検出部と、
    前記電位差検出部からの前記2点間電位差に基づいて前記電池の異常を判定する異常判定部と、を備える電池モジュールであって、
    前記少なくとも異なる3点は、同一の直線上に位置することはなく、
    前記少なくとも異なる3点を通過する円の中心は、前記一方側リード板の外に位置し、かつ、前記円上において前記少なくとも異なる3点のうちの2点に挟まれる1点と前記2点のうちの一端の点との距離は、前記挟まれる1点と前記2点のうちの他端の点との距離と異なり、
    前記異常判定部は、前記2点間電位差に基づいて異常な1の前記電池の位置及びその1の電池が授受する電流の授受電流値を算出する、
    電池モジュール。
  2. 並列接続された複数の電池と、
    前記各電池の一方側電極に電気的に接続された一方側リード板と、
    前記一方側リード板上における少なくとも異なる3点を基準として3以上の2点間電位差を検出する電位差検出部と、
    前記電位差検出部からの前記2点間電位差に基づいて前記電池の異常を判定する異常判定部と、を備える電池モジュールであって、
    前記少なくとも異なる3点は、同一の直線上に位置し、かつ、前記直線上において前記少なくとも異なる3点のうちの2点に挟まれる1点と前記2点のうちの一端の点との距離は、前記挟まれる1点と前記2点のうちの他端の点との距離と異なり、
    前記異常判定部は、前記2点間電位差に基づいて異常な1の前記電池の位置及びその1の電池が授受する電流の授受電流値を算出する、電池モジュール。
  3. 並列接続された複数の電池と、
    前記各電池の一方側電極に電気的に接続された一方側リード板と、
    前記一方側リード板上における1以上の2点間電位差を検出する電位差検出部と、
    前記電位差検出部からの前記1以上の2点間電位差に基づいて1以上の前記電池の異常を判定する異常判定部と、を備える電池モジュールであって、
    前記電位差検出部は、前記一方側リード板上における少なくとも異なる4点を基準として4以上の前記2点間電位差を検出可能となっており、
    前記少なくとも異なる点のうち少なくとも1点は、同一の円上に位置しない、電池モジュール。
  4. 請求項1からのいずれか1項に記載の電池モジュールにおいて、
    前記異常判定部は、前記1以上の2点間電位差を表す信号に基づいて特定又は推定したいずれかの前記電池が授受する電流の授受電流値が電流閾値を超えたと判断すると、前記いずれかの電池の異常を判定する、電池モジュール。
  5. 請求項に記載の電池モジュールにおいて、
    Nをいずれかの自然数とするとき、前記異常判定部は、特定又は推定した前記授受電流値が前記電流閾値を上回った後に下回った回数が、前記Nに到達したと判断すると、異常状態であることを意味する報知を行う制御と、充電を禁止する制御とのうちの少なくとも一方を行う、電池モジュール。
  6. 請求項4または5に記載の電池モジュールにおいて、
    前記電流閾値は、前記一方側電極と前記一方側リード板とを電気的に接続する一方側ヒューズの切断が想定されるヒューズ電流値未満の電流値か、または充放電の際に許容される充放電許容電流値未満の電流値である、電池モジュール。
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