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JP6656746B2 - 標識 - Google Patents
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Description

本発明は、屋内外に設置され、周囲が暗い環境においても発光することで良好な視認性を有する標識に関する。
従来より、夜間の屋外や無人の施設などの暗い環境下において標識の表示内容の視認を容易にする様々な技術が知られている。たとえば照明手段を用いて表示を照らすことで当該表示内容を視認可能にできる。また、電源を必要とする照明手段を用いずとも、蓄光材料を用いることで表示を照らし、又は表示自体を発光させ当該表示内容を視認可能とする技術も広く知られている。特許文献1には、主に黄色から緑色の発色をする蓄光材で記号、文字等を発光させこれを視認可能にするための技術が開示されている。
特開2007−108473号公報
上記のとおり、特許文献1記載の技術で記号、文字、図形等は発光し、その記号、文字、図形等を認識できるものの、記号、文字、図形等の背景に関しては情報を与えることはできなかった。これに対し、標識の中には記号、文字、図形等の背景も含めて意味をなすものもある。特に屋外に設置される標識のなかには文字だけではなく、その表示色もが重要な意味を持ち、特定の意味と関連付けられることが法令上、又は習慣上求められているものも多い。
例えば、赤色の表示を含む標識は何らかの禁止事項を含む意味をもつ標識(規制標識など)であり、黄色表示を含む標識は、何らかの注意を促す内容の標識(警戒標識など)であることが多い。ブルー表示を含む標識には情報伝達の意味をもつもの(指示標識、案内標識など)が多く、グリーン表示を含む標識には見る者をリラックスさせるとともに安全・安心の意味をもつもの(避難誘導標識、高速道路標識など)が多い。
このような標識は昼間や、照明下の夜間であれば記号、文字、図形等も背景も含めて狙い通りの色彩で見る者が認識可能であるが、夜間、照明のない環境下では標識のなかで蓄光材料などによって発光する領域はそれなりに色彩を認められるが、蓄光材料などを用いずに例えば光透過性のないフィルムなどで構成された発光しない領域はたとえフィルム自体が彩色を有するとしても黒色に視認され標識本来の色彩が損なわれてしまうという問題があった。
以上のような課題を解決するために、本発明は、ベースと、ベース上に配置される発光層と、発光層上の少なくとも一部に文字又は/及び図形を表すために配置され、発光層まで達する細かい穴を多数有する非発光のグラフィック層と、からなる標識などを提案する。
主に上記のような構成をとる本発明によって、屋内外の暗い環境下においても、その図形ないし文字の色をも視認可能とする標識を提供することが可能になる。
実施例1の標識の断面図の一例を示す図 従来からある標識の一例を示す図 図2で示した各標識と同内容を示す本実施例の標識の一例を示す図 実施例1の標識のベースの一例を示す斜視図 実施例1の標識の断面図の別の一例を示す図 実施例1の標識の断面図の別の一例を示す図 実施例1の標識の断面図の別の一例を示す図 実施例1の標識の断面図の別の一例を示す図 実施例の標識の一例を示す拡大斜視図 図9を用いて説明した実施例1の標識のAA面における断面図 図3を用いて示した標識のうち円形状の規制標識の製造方法を説明するための概念図 図11の一部の拡大図 実施例2の標識の断面図の一例を示す図 実施例2の標識の断面図の別の一例を示す図 実施例2の標識にて光を放出する一例を示す概念図
以下、本発明の各実施例について図面と共に説明する。実施例と請求項の相互の関係は、以下のとおりである。まず、実施例1は、主に請求項1、3、4、5、6、7、8、9、10等に対応する。実施例2は、主に請求項2などに対応する。なお、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内において、様々な態様で実施し得る。
<<実施例1>>
<概要>
本実施例の標識は、ベース上に配置される発光層上の少なくとも一部に標識の一部となる文字または図形を表す非発光のグラフィック層を配置するとともに、そのグラフィック層は発光層まで達する細かい穴を多数有していることを特徴として備えている。
<構成>
図1は、本実施例の標識の断面図の一例を示す図である。本実施例の「標識」0100は、「ベース」0101と、「発光層」0102と、「グラフィック層」0103とからなり、グラフィック層は多数の細かい「穴」0110を有している。
本実施例の標識は、その大きさや形状を特に限定しない。したがって例えば、道路標識や看板のように大型のものから、足元付近の壁に貼付されるような誘導標識のような小型のものまで様々な大きさ、形状の標識にて実現可能である。
「ベース」0101は標識の機械的強度を高めるために用いられるものであって各種金属や丈夫なプラスティック、硬質ゴムなどで構成される。屋外に設置される標識である場合には耐候性が良いものである必要がある。ベースの厚みなどはその標識の大きさ、利用用途に応じて適宜設計される。またベースは単一材料からできている必要はなく複数材料から構成されていてもよいし、単なる素材の積み重ねでなく発光機能を有していたり、製造工程で後の工程を効率的に進めるために皿型の形状をしていたりしてもよい。素材としてはアルミニウム、ステンレスなどを利用することが多く、お椀型にする場合には押出成形や、掘り込み成形などを用いて形成してもよい。
図4(a)(b)(c)はいずれも本実施例の標識のベースをお椀型に構成する場合のベースの部分のみを表す斜視図である。同図(a)は円形状、(b)は方形状、(c)は三角形状の標識のベースである。特徴的な点は、いずれもベースの底面(0401a、0401b、0401c)は平らであり、底面の周囲は壁面(0402a、0402b、0402c)が立設されている点である。この壁面はベース上に構成される発光層や発光層の上に配置されるグラフィック層の側端面を保護する役割を果たす。従って、この壁面の高さは発光層の厚みとグラフィック層の厚みを足した値よりも大きな値であることが好ましい。
このお椀型のベースの上に発光層を形成するプロセスは工夫することができる。例えば蓄光材料は溶媒に溶かされた状態で保存されているが、これをこのお椀に流し込み乾燥させることで蓄光層を構成することができる。このようなプロセスをとれば表面が平坦な発光層を得ることができ好都合である。
なお、このように発光層の材料を流し込む前にお椀型のベースの底面に反射層を設けておくことも可能である。反射層は通常白色の物質からなり、代表的なものは酸化チタンである。他にも例えばシリカなどの白色顔料をアクリル樹脂やポリカーボネイト樹脂等の溶液に混合したもの用いてこれをベースの発光層界面に膜状に塗布する方法にて形成することが考えられる。そのうち酸化チタンは、特に反射性に優れており反射材として最も好適である。酸化チタンも溶媒にとかされて供給される場合には発光層の蓄光材料と同様に流し込みによって形成することができる。やはり平坦な面を持つ反射層をえることができるからである。
ここで図8は、ベースの上面側に反射層を設けた場合の本件発明の標識の断面図である。「標識」0800は、お椀型形状の「ベース」0801と、「反射層」0820と、「発光層」0801と、「グラフィック層」0802とからなり、グラフィック層は多数の細かい「穴」0810を有している。
なお、お椀型のベースを用いた場合に発光層を構成するために、別途同じ形状の型枠で予め固化しておいた蓄光材料を単に嵌め込む方式で発光層を構成することも可能である。このようにすると固化した蓄光材料を大量に生産しておき、注文が発生した段階でベースを調達して迅速に組み立てることで短納期で製品の納入が可能になると言うメリットがある。
図5はこのようなお椀型のベースに発光層、グラフィック層を形成した場合の断面図である。同図の「標識」0500は、お椀型形状の「ベース」0501と、「発光層」と、「グラフィック層」0503とからなり、グラフィック層は多数の細かい「穴」0510を有している。おおよその厚みは、発光層の厚みが0.3ミリメートルから4.2ミリメートル程度、さらには0.8ミリメートルから3.5ミリメートル程度が良い。ベースの厚みはおよそ0.8ミリメートルからから1ミリメートル程度でもよいが、上述のとおりその設置場所や形状により種々設計されてよい。
図6は図5と同じくお椀型のベースを採用した標識の例であるが、同図に示したのは発光層が蓄光材料でなくLED等の光源である場合の例である。同図の「標識」0600は、お椀型形状の「ベース」0601と、蛍光材料からなる「発光層」0602と、「グラフィック層」0603とからなり、グラフィック層は多数の細かい「穴」0610を有している。発光層の下にはLEDライト等の「光源」0605が透明板等の「透明材料」0604に埋め込まれるかたちで配されている(透明材料については後ほど詳述する)。
この場合には電源がLEDに供給されて初めて発光層が機能するのであるが、停電時などに対応するためにこの標識で利用する電源に関しては二次蓄電池などに非常用として常時蓄電しておくことが好ましい。電源は通常の電力線でもよいし、太陽光発電によって昼間に蓄電するようなシステムでもよい。また非常時のみに利用するようなものであれば一次蓄電池でもよい。なお、同図では「蓄光層ないしは蛍光層」0602を設ける一例を示したが、これを省略することも可能である。
ちなみに、光源から射出する光は可視光である必要はなく、不可視光(紫外光)を射出する構成を採用することももちろん可能である。特に紫外光を射出する構成を採用することで、蛍光材料からなる発光層に効率よく光を照射することが可能になる。
図7はやはりお椀型のベースを応用した標識の断面図である。基本的な構成は図6のものと同様であり、「標識」0700は、お椀型形状の「ベース」0701と、蛍光材料からなる「発光層」0702と、「グラフィック層」0703とからなり、グラフィック層は多数の細かい「穴」0710を有している。発光層の下には透明の「透明層」0705が配されており、ベースの下にはさらにLEDライト等の「光源」0704が配されている。
相違点は図6のものに比較してガラス等を用いて形成される透明層0705を有している点である。図6の標識ではLEDは「透明材料」0604に埋め込まれていたが、図7の標識ではLEDの上部空間0706は何も配置されていない空間となっており、代わりにガラス等の透明板を配している。このようにすることで、蓄光材料ないしは蛍光材料からなる発光層0702に入射した光が上面で反射して戻ってきた場合でもこの透明板によって再反射し、有効に光エネルギーを活用できるというメリットがある。
「発光層」はその層自体が発光する層である。代表的には蓄光材料層であるが、これに限定されず、上述のように電気によって発光するLED層であってもよい。発光層は標識の表面側から観察した場合に露出するように設計してもよいし、後に述べるグラフィック層に全面的に覆われていてもよい。これは基本的には標識のデザインに依存する。ただし、表側から観察して露出する場合にはその太陽光の下ではあるいは照明のもとでは標識が本来狙っている色に視認されるように色調節が必要である。例えば狙いの色として薄緑であるならその蓄光材料は太陽光の下で薄緑色に視認される材料を選択する。
また狙いの色が蓄光材料本来の色でない場合には染料、顔料などを混入して色調整した蓄光材料を選択する。なお発光層の厚みは0.3ミリメートルから4.2ミリメートル程度が良い。さらには0.8ミリメートルから3.5ミリメートル程度が良い。蓄光材料の種類は特に限定されないが、例えばアクリル系、ビニル系、エボキシ系、ウレタン系、シリコーン系その他の樹脂を使用することが可能である。発光層は塗料を用いて形成されてもよいし、フィルム等を貼付する方法により形成されてもよい。標識を屋内に設置する場合にはアクリル系樹脂などでも好適な発光を持続的に実現可能であるが、屋外に設置する場合には、耐候性の高いウレタン系樹脂を使用した塗料を塗布する構成によることが望ましい。
なお、特にシリコーン系樹脂を用いることで、屋内外で継続的に照射される紫外線からの高い耐候性を実現することも可能である。
発光層の発光色については、概ね黄緑色とするか青緑色とすることが考えられ、いずれの発光色を採用してもかまわない。ただし発光層の発光色は、後記グラフィック層の配色と近い色に配色することが好ましい。ここではRGBの値が近似する色を近い色とすることが一例として考えられるが、広くはグラフィック層を暖色に配色する場合には黄緑色を、寒色に配色する場合には青緑色を選択することが好ましい。当該構成を採用することで、発光層からの光が後記グラフィック層の穴を通じて外部に射出される際によりグラフィック層の配色を明確に認識可能とすることができる。
「グラフィック層」は、標識の背景を除外した記号、文字、図形等を構成するために発光層上に配置される。グラフィック層の色彩も太陽光の下で標識本来の狙いの色である必要がある。例えば緑、赤、黄色、等である。前述の通り本件発明は太陽光のもとでも、夜間照明がない環境でも標識が本来狙っていた色彩にて視認されるようにすることを目的とするものだからである。ただし、特に本件発明ではグラフィック層が非発光かつ不透光性である場合に解決を与える。本来不透光性のフィルムを発光層の上に配置して、これによって記号、文字、図形等を表そうとすると、太陽光の下ではそのフィルム本来の色彩に視認されるが、夜間など外光がない環境では背景の蓄光層が発光するもののフィルムの領域は黒く視認され、標識が本来狙っていた色彩にて視認されないという問題を解決するのである。したがって、本実施例の標識においては、グラフィック層が蓄光材料や蛍光材料等の発光層では表現できない色彩の材料からなる場合、標識が本来狙っていた色彩で視認可能となる点において特に優れた効果を生ぜしめる。
本件発明においてはその手段として特に不透光性のフィルムに小さな穴を多数設け、その穴を下の層である発光層の表面に至るように貫通させる。この狙いはその領域から穴に入射した発光層からの光が不透光のフィルムの断面等に乱反射してそのフィルムの色彩を顕在化させ、太陽光の下で視認できるフィルム本来の色彩に視認可能となるのである。なお、上記発光層での説明と同様の理由により、グラフィック層にも特にシリコーン系樹脂を用いることが好ましい。
穴の径は0.1ミリメートルから5ミリメートル程度が適している。あまり穴の径が小さすぎると発光層からの光がグラフィック層の表面に至る前に減衰して十分グラフィック層の色彩を表面まで届けられないからである。また4ミリメートルを超えてしまうと発光層の色彩がかってしまって、むしろグラフィック層の本来の色彩が薄れてしまうからである。
さらに、穴の形状は空洞円柱状のドット穴形状とすることが好ましい。円柱状形状とすることにより穴内部側面にて光が乱反射しやすくなり、その結果外部に射出される光の発光色がより鮮明にグラフィック層の色彩を視認することができる。
グラフィック層の厚みは0.01ミリメートルから1ミリメートル程度が適している。これは穴の径との関係で最適化されなくてはいけないが、あまりにも薄すぎると、つまり0.01ミリメートルよりも薄いと発光層からの光がグラフィック層の断面で乱反射する度合いが少なくなり十分にグラフィック層の色彩を標識の表面まで伝えられない。逆に1ミリメートルよりも厚すぎると発光層からの光が標識の表面に至る前に減衰してしまいグラフィック層の色彩を表面まで伝えられないからである。
多数の繰返しの試行錯誤によると穴の径は1ミリメートルから2.5ミリメートルの場合にグラフィック層の厚みは0.02ミリメートルから0.3ミリメートルの範囲が適していると考えられる。
なおグラフィック層は予め穴が設けられたフィルムを発光層の上に接着剤などを用いて配置してもよいし、穴が設けられていないフィルムを発光層の上に配置し、その後発光層に達する穴をあけていってもよい。
また、グラフィック層に設けられる穴の径は必ずしも全体で同一でなくてもよく、その記号、文字、図形等の部分の幅、面積等に応じて穴の径を変化させてもよい。一般に記号、文字、図形等の部分の幅が狭く、また面積が小さい領域では穴の径を相対的に小さく、逆にこの幅が広く、また面積が広い領域では穴の径を相対的に大きくするとよい。人間の目の特性により細かく見る部分と大雑把にみる部分とで感度が違うからである。
ここで標識のデザインをも併せて本件発明の効果を説明する。
図2は従来の標識である。同図中(a)は、道路法や道路交通法および道路標識令等の法令によって定められた通行止の標識、(b)は、前記法令で定められた災害時避難口を示す標識、(c)は、前記法令で定められた一般注意標識である。それぞれ法令によって色彩が定められており、(a)の通行止の標識については0200aないし0204aの部分は白色、0205aおよび0206aの部分は赤色、0207aの文字部分は青色である。(b)の災害時避難口を示す標識では0200bの部分は白色、0201bおよび0202bの部分は緑色である。(c)の一般注意標識においては0201cおよび0202cの部分は黒色、0203cの部分は黄色である。
注意すべき点は法令等によって色彩が厳格に定められている点である。仮に法令の厳格な定めがない標識においても、社会通念上色彩から特定の意味を認識するような色彩があり、これらの特色を生かした標識もまた少なからず存在する。そしてこれらの標識にについて、従来の夜間でも視認可能とする手法では例えば(a)通行止標識の0205a、0206aおよび0207aの各部分はいずれも不透光性のフィルムで構成され、0200aないし0204aの部分は蓄光材料で構成される。この場合には、0205aおよび0206aの部分と0207aの部分は、夜間では赤色もしくは青色でなく黒色に視認される。
また、(b)災害時避難口を示す標識の0201bおよび0202bの各部分はいずれも不透光性のフィルムで構成され、0200bの部分は蓄光材料で構成される。この場合には、0201bおよび0202bの部分は、夜間では緑色でなく黒色に視認される。
さらに、(c)一般注意標識の各部分はいずれも不透光性のフィルムで構成される。この場合には、0203cの部分は、夜間では黄色でなく黒色に視認される。
以上のように法令等で定められた色彩に太陽光の下で視認させるためにされた着色が夜間の照明がない環境では視認できず、背景の蓄光材料の色彩のみが発光色として視認され、フィルム部分は黒く視認されてしまう。このような事態を緩和する折衷案としてフィルムを半透光にすることも考えられるが、半透光にすると太陽光の下での色彩が所定の色とすることができなくなってしまう。以上の問題を解決して太陽光のもとでも夜間の照明がない環境下でも意図通りの色彩にて視認可能としたのである。
図3は本件発明の標識を示す図である。先ほどの図2の(a)(b)(c)にそれぞれ、図3の(a)(b)(c)が対応する。図2の従来の技術の標識との相違点は(a)の0205aおよび0206aの部分と0207aに、(b)の0201bおよび0202bの部分に、そして(c)の全体にそれぞれ細かな穴(0310a、0310b、0310c)が多数設けられている点である。
すでに述べたように、このように多数の穴をフィルムの部分に設けてグラフィック層とすることにより、穴の中を通過してくる発光層からの光が穴の内側面で乱反射しグラフィック層の色彩の光となって標識表面に現れる。また発光層からの光は空気層でも細かいちりや水蒸気によって乱反射されグラフィック層の表面に当たり、グラフィック層の色彩の光となって標識を見る者に視認される。
一方、この穴は細かいので目立つことなく穴があいていることが標識を見る者にとって違和感を覚えさせることもない。
なお標識の例はこれに限定されるものでなく、多種多様な標識についてこの構造が採用されうる。
図9は、グラフィック層の細かな穴の効果を斜視図にて説明したものである。同図にて示された「ベース」0901上の「発光層」0902の上に配置された「グラフィック層」0903にはいずれも発光層まで達する複数の「穴」0910がある。そして発光層から射出された光がそれぞれ「矢印」0920で示されている様子が示されている。同図において示されているように、発光層のうち、グラフィック層の穴と接している面からから発せられる光については、そのまま外部に射出されるほか、グラフィック層の側面に反射して外部に射出される。
さらに図10を示す。同図は図9を用いて説明した本実施例の標識のAA面における断面図である。「発光層」1001からの光は、「グラフィック層」1002の側面に接して反射する際、当該グラフィック層の色に応じた発光色にて外部に射出されることなる。そのため、本実施例の標識を見た者は、当該穴の周辺の色、すなわちグラフィック層の色彩を視認することが可能になる。
図11は図3(a)の円形状の規制標識の製造方法を説明するための概念図である。同図に示された「ベース」1101はお椀型形状であり、あらかじめ成形された「蓄光材料」1102をベース上にはめ込む方法により発光層を形成する。さらには当該発光層の上にあらかじめ模様が印刷された「フィルム」1103を貼付する方法によりグラフィック層を形成し、かかる態様により本実施例の標識を製造することが可能である。
さらに図12は、図11に示したグラフィック層のうち、破線で囲った部分の拡大図である。同図に示されているように、「グラフィック層」1203の表面には複数の細かい「穴」1210が形成されており、図示されていないものの、かかる穴はいずれも裏面まで貫通している。
<効果>
以上の構成を有する本発明によって、屋内外の暗い環境下においても、その図形ないし文字の色をも視認可能とする標識を提供することが可能になる。
<<実施例2>>
<概要>
本実施例の発明は実施例1にて説明した本件標識発明と基本的な構成は共通であるが、グラフィック層の上層の全部または一部に透明なコーティング層をさらに有する点にある。
<構成>
本実施例の発明は実施例1の構成を基本としえ、さらにグラフィック層上の少なくとも一部に透明なコーティング層を有する。以下「コーティング層」の構成と作用について説明する。
<各構成の説明>
「コーティング層」とはグラフィック層の上層に設けられる透明な層である。グラフィック層の直上でもよいし、間に第三の層を挟んだ後に上に形成されるものであってもよい。
コーティング層と命名したが、必ずしもコーティングによって形成される必要はなく、透明フィルムを貼り付けることで構成してもよい。もちろんコーティングによって形成してもよい。コーティングの場合には溶剤に溶かされたコーティング液をグラフィック層の上層に塗り、これを乾燥させることで形成するが、厚みは設計通りに均一化することが好ましい。例えば蒸気コーティングしてもよい。この層の形成の仕方によって多少の差がこの標識に生まれる。これは液体や蒸気を吹き付けたり、ぬったり、あてたりする場合にはグラフィック層の穴の中にこれらの物質が入り込む場合があるが、フィルムを貼り付ける場合にはグラフィック層の内部は空間となる点である。前者の場合には穴の上部周縁に凹凸ができる場合があるが、これは光の乱反射に有効であり、本件発明の目的を達成するための補助手段として有効である。
コーティング層の材料としては、ガラスを吹きつける方法などが考えられるが、ここでも実施例1の発光層で説明したのと同じ理由により、コーティング層にも特にシリコーン系樹脂を用いることが好ましい。
フィルムを用いてコーティング層を形成する場合にはコーティング層を起因いつ化しやすいというメリットがある。なを、コーティング層を完全につるつるの表面のフィルムを利用しないで艶消しのフィルムをもしいれば艶消し面にて光の散乱が活発になるのでやはり本件発明の目的を達成するための有効な補助手段となる。なお、言った表面がつるつるのフィルムを貼り付けておいて事後的に表面を荒らす手順にてコーティング層を形成してもよい。表面を荒らす方法としては物理的に荒らす方法、例えばサンドペーパーやサンドブラスト等を利用する方法の他に化学的処理によって表面を荒らすことも考えられる。
図13は本実施例の標識の断面図の一例を示す図である。同図の「標識」1300は、「ベース」1301と、「発光層」1302と、「グラフィック層」1303と、「コーティング層」1304とからなり、グラフィック層は多数の細かい「穴」1310を有している。
図14は本実施例の標識の断面図の別の一例を示す図である。同図の「標識」1400は、「ベース」1401と、「発光層」1402と、「グラフィック層」1403と、「コーティング層」1404とからなり、さらに「反射層」1405を有する。グラフィック層は多数の細かい「穴」1410を有している。
図15は本実施例の標識における光の放射態様を説明するための概念図である。「発光層」1501から放出された光は、「グラフィック層」1502が有する穴を通る際グラフィック層の内側壁にぶつかり乱反射してグラフィック層の色の光として外側に射出する。グラフィック層の内側壁にぶつからずに放出された光も「コーティング層」1503の表面にて乱反射した結果グラフィック層の表面にてさらに反射する際、やはりグラフィック層の色の光として外側に射出する。
<効果>
以上の構成を有する本発明によって、実施例1の標識よりもその色を視認しやすくすることができる。
0100…標識、0101…ベース、0102…発光層、0103…グラフィック層、0110…穴

Claims (9)

  1. ベースと、
    ベース上に配置される発光層であって、グラフィック層が暖色の色彩である部分では発光色が黄緑色であり、グラフィック層が寒色の色彩である部分では発光色が青緑色である層全体が発光する発光層と、
    発光層上の少なくとも一部に文字又は/及び図形を表すために配置され、暗い環境下において、発光層からの光がその断面等に乱反射してグラフィック層で構成される標識の表面に至り、グラフィック層の色彩を顕在化させ、グラフィック層の全体を標識として視認可能とすることができるようにするための複数の穴を有する非発光のグラフィック層と、
    からなる標識。
  2. グラフィック層上の少なくとも一部に透明なコーティング層をさらに有する請求項1に記載の標識。
  3. 発光層は蓄光材料又は/及び蛍光材料からなる請求項1又は2に記載の標識。
  4. グラフィック層は発光層の発光色とは異なる色彩の材料からなる請求項3に記載の標識。
  5. グラフィック層はシリコーン系の材料をベースにした材料である請求項1から4のいずれか一に記載の標識。
  6. コーティング層はシリコーン系の材料をベースにした材料である請求項2から5のいずれか一に記載の標識。
  7. 発光層はシリコーン系の材料をベースにした材料である請求項3又は請求項3に従属する請求項4から6のいずれか一に記載の標識。
  8. 細かい穴は空洞円柱状のドット穴である請求項1から7のいずれか一に記載の標識。
  9. ベースの発光層界面は反射層が形成されている請求項1から8のいずれか一に記載の標識。
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