以下、適宜図面を参照して本発明の実施形態について説明する。なお、以下に説明される実施形態は本発明を具体化した一例にすぎず、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
図1は、本発明の実施形態に係る画像形成装置10の構成を示す図である。なお、説明の便宜上、画像形成装置10が使用可能な設置状態(図1に示される状態)における鉛直方向を上下方向6と定義する。また、前記設置状態において操作表示部17が設けられた側面を正面(前面)として前後方向7を定義する。また、前記設置状態の画像形成装置10の正面を基準にして左右方向8を定義する。
画像形成装置10は複合機であり、プリント機能、コピー機能、ファクシミリ機能、及びスキャン機能などの各機能を備える。画像形成装置10は複合機に限られず、プリント機能を有する装置であればよく、例えば、プリンターや複写機、FAX装置などであってもよい。
図1に示すように、画像形成装置10は、画像読取部12と、画像形成部14とを備える。画像読取部12は、原稿の画像を読み取る処理を行うものであり、画像形成装置10の上部に設けられている。画像形成部14は、電子写真方式に基づいてカラー画像を形成する処理を行うものであり、画像形成装置10の下部に設けられている。
画像読取部12と画像形成部14との間に排出スペース21が設けられている。また、画像形成部14の上面にシートトレイ18が設けられている。画像形成部14によって印刷用紙などのシート部材に画像が形成されると、そのシート部材はシート排出口19からシートトレイ18に排出される。
画像形成部14は、装置本体としての筐体11を備える。筐体11の内部には、画像形成部14を構成する各部が配置されている。筐体11は、画像形成部14の全体を覆う外装フレームと、画像形成部14を構成する各部を支持するための内部フレームとにより構成されている。筐体11は、全体として略直方体形状である。
筐体11は、前面カバー11Aと、サイドカバー11Bとを有する。前面カバー11A及びサイドカバー11Bによって、筐体11の前面の開口11C(図2参照)が覆われている。前面カバー11Aは、シートカセット27の上端付近を回動支点として、筐体11の開口11Cを開放する姿勢(図2参照)と、開口11Cを閉塞する姿勢(図1参照)とに開閉可能である。前面カバー11Aが開けられると、画像形成部14の内部が開放される(図2参照)。サイドカバー11Bは、前面カバー11Aの上側に設けられている。サイドカバー11Bは、ビスなどの固定具によって筐体11に固定されており、これにより、前面カバー11Aでは閉塞できない開口11Cの上部側がサイドカバー11Bによって閉塞される。なお、図2では、画像読取部12の図示が省略されている。また、図2では、サイドカバー11Bが取り外され、前面カバー11Aが開けられた状態が示されている。
図3は、画像形成部14の内部構成を示す図である。図3では、画像読取部12の図示が省略されている。画像形成部14は、所謂タンデム方式に基づいてカラー画像を印刷用紙などのシート部材に形成する。図3に示されるように、画像形成部14は、4つの画像形成ユニット4、中間転写ユニット5、光走査装置13、二次転写ローラー20、定着装置16、シートトレイ18、シートカセット27、給送ユニット28、操作表示部17(図1参照)、搬送経路26、コンテナ装着部25、4つのトナーコンテナ3(本発明のトナー容器の一例)、モーター29(本発明の駆動源の一例、図5参照)、及び制御部30(図5参照)などを備える。
画像形成ユニット4各々は、中間転写ユニット5の下側に設けられている。画像形成ユニット4各々は、感光体ドラム41、帯電装置42、現像装置44、一次転写ローラー45を備えている。各画像形成ユニット4は、イエロー色、シアン色、マゼンタ色、黒色の各色のトナーを用いてトナー像を感光体ドラム41の表面に形成する。
中間転写ユニット5は、画像形成ユニット4の上側に設けられている。感光体ドラム41に形成された各色のトナー像が中間転写ユニット5の転写ベルト5Aに転写される。
感光体ドラム41に対するトナー像の現像処理は現像装置44によって行われる。 現像装置44は、内部に現像剤を貯留する貯留室を有しており、前記貯留室の現像剤を用いて、感光体ドラム41の表面の静電潜像をトナーで現像する。また、現像装置44には、前記貯留室における現像剤のトナーの量を検知するトナーセンサー46(
本発明のトナー検知部の一例)が設けられている。トナーセンサー46は制御部30に接続されている。トナーセンサー46は、現像剤の種類に応じたものを適用可能である。例えば、現像剤が一成分性現像剤である場合は、トナーセンサー46は、トナーの磁性又は非磁性に応じて、透磁率検知方式、マグネット方式、透過光方式、圧電振動子方式、重量検知方式などに基づくセンサーを適用可能である。また、現像剤が二成分性現像剤である場合は、トナーセンサー46は、上述のタイプのセンサーに加えて、透磁率の変化に基づいて現像剤におけるトナー濃度を検知するセンサーなどを適用可能である。制御部30は、トナーセンサー46からの検出値(検知結果)が、予め定められた設定値よりも少ないトナー量を示すものであると判定すると、制御部30は、モーター29を制御して後述の搬送部材74を駆動させて、トナーコンテナ3からトナーを補給する処理を行う。
図3及び図4(A)、(B)に示すように、筐体11の内部において、シートトレイ18の下側の収容スペースにコンテナ装着部25が設けられている。コンテナ装着部25は、中間転写ユニット5とシートトレイ18との間に設けられている。コンテナ装着部25は、複数のトナーコンテナ3を着脱可能に装着する。つまり、トナーコンテナ3は、コンテナ装着部25によって画像形成装置10に着脱可能に装着される。コンテナ装着部25は、各色のトナーコンテナ3を収容する4つの収容室を有しており、各収容室それぞれにおいてトナーコンテナ3を前後方向7へスライド可能に支持する。図4(A)には、4つのトナーコンテナ3が装着された状態が示されている。図4(B)には、4つのトナーコンテナ3のうち右端のトナーコンテナ3Kが引き出された状態が示されている。
本実施形態では、コンテナ装着部25にトナーコンテナ3が装着された状態で、トナーコンテナ3の排出口69(本発明のトナー排出口の一例、図9参照)から現像装置44に設けられた不図示の補給口にトナーが補給可能となる。なお、筐体11の後方側には、コンテナ装着部25と現像装置44との間を接続して、トナーコンテナ3から現像装置44にトナーを搬送する中間搬送装置(不図示)が設けられている。排出口69から排出されたトナーは、前記中間搬送路に設けられたスパイラル状の搬送部材が回転駆動することによって、現像装置44の前記補給口まで搬送される。
なお、4つのトナーコンテナ3のうち右端のトナーコンテナ3Kは、黒色のトナーを収容するものである。本実施形態では、トナーコンテナ3Kは、消費量の最も多い黒色のトナーを収容するものであるため、他のトナーコンテナ3に比べて容積が大きくなるように幅広に形成されている。
制御部30は、画像形成装置10を統括的に制御する。制御部30は、本発明の駆動制御部の一例である。図5に示すように、制御部30は、CPU31、ROM32、RAM33、EEPROM34(登録商標)等を有している。ROM32は不揮発性の記憶装置、RAM33は揮発性の記憶装置、EEPROM34は不揮発性の記憶装置である。RAM33、EEPROM34は、CPU31が実行する各種の処理の一時記憶メモリーとして使用される。また、ROM32には、所定の制御プログラムが記憶されている。なお、制御部30は、集積回路(ASIC、DSP)などの電子回路で構成されたものであってもよい。
制御部30にモーター29が接続されている。モーター29は、後述の搬送部材74を駆動させるための駆動源である。モーター29は制御部30によって双方向に回転駆動するように駆動制御される。また、モーター29は、後述の分割板80(図8参照)を駆動させるための駆動源を兼ねている。モーター29は、後述の駆動伝達部50を介して、搬送部材74及び分割板80それぞれに回転駆動力を供給する。本実施形態では、モーター29として、DCモーターが用いられる。もちろん、他のタイプのモーターが適用されてもよい。
また、制御部30には、モーター29の負荷電流を検知するための負荷電流検出部35が接続されている。負荷電流検出部35は、例えば、モーター29の電源ラインに直列に接続された電流検出回路である。負荷電流検出部35によって検出された負荷電流(検出結果)は、制御部30に入力される。本実施形態では、制御部30は、負荷電流検出部35から入力された電流値が予め定められた閾値(本発明の所定値の一例)よりも大きい場合に、モーター29が過負荷状態であると判定する。本実施形態では、分割板80がモーター29の回転駆動力を受けて後述の遮断姿勢から後述の開放姿勢へ向けて回動されて、分割板80が蓋体62の裏面に当接した状態でモーター29が回転駆動した場合に、前記過負荷状態であると判定する。このように判定された場合に、制御部30は、モーター29を制御して、その回転方向を切り替える。
以下、図6乃至図17を参照して、トナーコンテナ3Kの構成について詳細に説明する。なお、他のトナーコンテナ3は、容量や外形状が異なる点を除きトナーコンテナ3Kと概ね同じ構成であるため、以下においては、他のトナーコンテナ3の構成の説明は省略する。
ここで、図6及び図7は、トナーコンテナ3Kの斜視図である。図8は、蓋体62が取り外された状態のトナーコンテナ3Kの斜視図である。図9は、蓋体62が取り外された状態のトナーコンテナ3Kの上面図である。図10は、トナーコンテナ3Kの前端部の部分拡大図である。図11(A)は分割板80が閉姿勢にある状態を示す部分拡大図であり、図11(B)は分割板80が開姿勢にある状態を示す部分拡大図である。図12及び図13は、分割板80の構成を示す図である。図14及び図15は、駆動伝達部50の構成を示す斜視図である。図16及び図17は、クラッチギヤ521の構成を示す図である。なお、各図では、コンテナ装着部25に装着されているときのトナーコンテナ3Kの姿勢(装着姿勢)を基準にして、鉛直方向を上下方向6とし、コンテナ装着部25に対する挿抜方向を前後方向7とし、前記装着姿勢のときの前面から見て水平方向を左右方向8としている。
トナーコンテナ3Kは、前記画像形成ユニットの現像装置44(図3参照)に供給(補給)されるトナーを収容するものである。トナーコンテナ3Kは、筐体11に設けられたコンテナ装着部25に対して着脱可能に構成されており、コンテナ装着部25に対して挿抜可能なように前後方向7へスライド可能にコンテナ装着部25に支持されている。
図6に示すように、トナーコンテナ3Kは、前後方向7に長い形状に形成されている。トナーコンテナ3Kは、容器本体60と、カバー部材63とを備えている。容器本体60の内部にトナーが収容されている。容器本体60は、前後方向7に長い形状に形成されており、ハウジング61と、蓋体62とにより構成されている。ハウジング61、蓋体62、及びカバー部材63は、ABS樹脂やPET樹脂などの合成樹脂で構成された合成樹脂製品である。
ハウジング61は、トナーを収容するためのものであり、前後方向7に長い箱状に形成されている。ハウジング61は、上面が大きく開放された長方形状の開口部64(図8参照)を有しており、開口部64が蓋体62によって塞がれている。ハウジング61に、現像装置44による現像処理に使用されるトナーが収容される。ハウジング61の開口部64の周縁には、フランジ65が形成されている。フランジ65は、開口部64の周縁の全域に形成されている。フランジ65は、蓋体62の周縁部68と接合される部分である。
蓋体62は、ハウジング61の上面に対応する形状に形成されており、前後方向7に長い長方形状に形成されている。蓋体62は、ハウジング61の開口部64を覆うものである。蓋体62は、ハウジング61のフランジ65に当接される周縁部68を有している。周縁部68とフランジ65とが合わせられた状態で、これらがインパルス溶着機などによって互いに溶着されて接合される。これにより、容器本体60が構成される。
図7に示すように、ハウジング61の後端部には、トナーコンテナ3Kがコンテナ装着部25に装着された装着状態において画像形成装置10のモーター29から入力される回転駆動力を受ける駆動伝達部50が設けられている。前記装着状態で駆動伝達部50にモーター29から回転駆動力が入力されると、その回転駆動力が後述の搬送部材74、撹拌部材76、分割板80(図8参照)に伝達し、これらの各部材を回転駆動させる。なお、駆動伝達部50の詳細については後述する。
図6に示すように、ハウジング61の前面にカバー部材63が取り付けられている。カバー部材63は、ハウジング61の前面を覆っており、前面に設けられている充填口(不図示)を保護している。カバー部材63の前方側に取っ手66が設けられている。取っ手66は、コンテナ装着部25にトナーコンテナ3Kを装着するときや、コンテナ装着部25からトナーコンテナ3Kを引き出して抜き取るとき、トナーコンテナ3Kを持ち運びするときに、ユーザーによって把持される部分である。
図13に示すように、ハウジング61には、下向きに大きく湾曲した円弧形状の撹拌室71と、トナーを搬送するための下向きに円弧形状の搬送路72とが形成されている。ハウジング61の内部において、撹拌室71は右側に形成されており、搬送路72は左側に形成されている。搬送路72は、撹拌室71の底面よりも上側に形成されている。
図9に示すように、ハウジング61の底面に、ハウジング61内のトナーを外部に排出するための排出口69が形成されている。排出口69は、搬送路72の底面の前方側の端部に設けられている。
搬送路72に、搬送部材74が設けられている。搬送部材74は、トナーを排出口69へ向けて搬送する。搬送部材74は、搬送路72の底部に配置されている。搬送部材74は、前後方向7に長い形状に形成されており、搬送路72の長手方向に渡って設けられている。搬送部材74は、回転軸74Aの軸方向に連続して設けられた螺旋形状の羽根を有するものであり、所謂スパイラル軸である。搬送部材74は、搬送路72に回転可能に設けられている。具体的には、回転軸74Aの両端がハウジング61の前面及び奥面61Bに回転可能に支持されている。
搬送部材74には、後述の駆動伝達部50を介してモーター29の回転駆動力が入力される。搬送部材74は、後方から見て反時計回転方向D21(以下「CCW方向D21」という。)の第1回転駆動力(本発明の第1駆動力の一例)を受けることによってCCW方向D21へ回転し、これにより、搬送路72のトナーを前方側に位置する排出口69へ向けて搬送する。なお、前記第1回転駆動力の回転方向D21は、本発明の第1回転方向に相当し、前記第1回転駆動力を受けて搬送部材74が回転する回転方向D21は、本発明の正回転方向に相当する。
図9に示すように、撹拌室71に、撹拌部材76が設けられている。撹拌部材76は、前後方向7に長い形状に形成されており、撹拌室71の長手方向に渡って設けられている。撹拌部材76は、回転軸76Aと、パドル部材76Bとを備えている。撹拌部材76は、撹拌室71に回転可能に設けられている。具体的には、回転軸76Aの両端がハウジング61の前面及び奥面61Bに回転可能に支持されている。パドル部材76Bは、パドル形状に形成されており、PET(ポリエチレンテレフタラート)樹脂などの弾性材料で構成されている。パドル部材76Bは、具体的には、厚みの薄いフィルム部材である。矩形状に形成された複数のパドル部材76Bが、回転軸76Aから突出するように回転軸76Aに固定されている。
撹拌部材76には、後述の駆動伝達部50を介して回転駆動力が入力される。撹拌部材76は、この回転駆動力を受けて回転することにより、撹拌室71に収容されたトナーを撹拌するとともに、トナーを搬送路72に持ち上げるようにして運ぶ。本実施形態では、撹拌部材76は、搬送部材74と同期して同じ方向に回転駆動する。
図9及び図10に示すように、ハウジング61に分割板80が設けられている。分割板80は、容器本体60の内部空間を2つのトナー収容室に区分けするための仕切り部材である。図9に示すように、分割板80は、容器本体60の内部空間を、排出口69側(前方側)の第1トナー収容室81と、排出口69とは反対側(後方側)の第2トナー収容室82とに分けている。本実施形態では、分割板80は、前後方向において後方側に設けられている。具体的には、分割板80は、第2トナー収容室82におけるトナー収容量が、25%濃度のベタ塗り画像をA4サイズの印刷用紙に100枚印刷可能な量となるような位置に設けられている。例えば、分割板80は、第1トナー収容室81の容積がトナーコンテナ3Kの容積の9割であり、第2トナー収容室の容積がトナーコンテナ3Kの容積の1割となるような位置に設けられている。
なお、図9に示すように、搬送路72及び搬送部材74は、分割板80の下側に配置されており、第1トナー収容室81から第2トナー収容室82に渡って設けられている。また、撹拌部材76は、分割板80を貫通して、第1トナー収容室81から第2トナー収容室82に渡って設けられている。
図12に示すように、分割板80は、第1トナー収容室81と第2トナー収容室82との間を遮断する板状のベース板84と、第2トナー収容室82において搬送路72の上部開口73を閉塞するための閉塞板85と、ベース板84の両側の端部84Cそれぞれの上端から側方へ突出する支軸86と、により構成されている。
ベース板84は、ABS樹脂などの合成樹脂を用いて板状に形成された樹脂成形品であり、支軸86と一体に形成されている。ベース板84の下端は、撹拌室71の底面の円弧形状に対応して形成された同じ曲率の円弧形状の湾曲部84Aと、搬送路72の上部開口73を左右方向8に渡すように直線状に延びる直線部84Bとを有する。後述する遮断姿勢(図10及び図11(A)参照)において、湾曲部84Aが撹拌室71の底面に接触し、直線部84Bが上部開口73の両サイドの縁部に接触する。
閉塞板85は、ベース板84の下端からベース板84に対して垂直に突出した矩形状の部材である。具体的には、閉塞板85は、ベース板84の直線部84Bから垂直に突出している。閉塞板85は、例えば、PET(ポリエチレンテレフタラート)樹脂などの合成樹脂で形成されている。閉塞板85は、ベース板84に下端に溶着されている。また、閉塞板85は、厚みが薄くフィルム状に形成されることにより可撓性を有している。なお、分割板80は、ベース板84及び閉塞板85がPET樹脂などでフィルム状に一体に形成されており、支軸86がABS樹脂などにより別部材として構成されており、支軸86がベース板84に溶着された構成であってもよい。
分割板80は、ハウジング61に回動可能に支持されている。図10に示すように、ハウジング61には、分割板80の支軸86が挿通される軸孔90が形成されている。軸孔90は、ハウジング61の左右方向8の両側の内壁61Cの上端に形成されている。支軸86が軸孔90に挿通されることにより、分割板80は、後述の遮断姿勢(図10及び図11(A)に示す姿勢)と、後述の開放姿勢(図11(B)に示す姿勢)との間で回動可能に支持される。ここで、前記遮断姿勢は本発明の第1姿勢に相当し、前記開放姿勢は本発明の第2姿勢に相当する。
前記遮断姿勢は、図10及び図11(A)に示す姿勢であり、第1トナー収容室81と第2トナー収容室82との間を遮断する姿勢である。具体的には、ベース板84が上下方向6に沿って延伸した姿勢である。分割板80が前記遮断姿勢にあるときには、第2トナー収容室82のトナーは、第1トナー収容室81に移動することができない。また、図11(A)に示すように、分割板80が前記遮断姿勢にあるときは、閉塞板85が上部開口73を覆って閉塞している。そのため、第2トナー収容室82のトナーは、閉塞板85によって搬送路72に入り込むことができない。そのため、搬送部材74がCCW方向D21へ回転しても、第2トナー収容室82のトナーが搬送路72を経由して第1トナー収容室81に搬送されることもない。つまり、分割板80が前記遮断姿勢にあるときに搬送部材74がCCW方向D21に回転しても、第2トナー収容室82のトナーは減少しない。
前記開放姿勢は、図11(B)に示す姿勢であり、第1トナー収容室81と第2トナー収容室82との間でトナーの移動を可能にする姿勢である。具体的には、前記遮断姿勢から後方へ所定角度回動して、第1トナー収容室81と第2トナー収容室82とが連通する姿勢である。分割板80が前記開放姿勢にあるときに、第2トナー収容室82のトナーが、第1トナー収容室81に移動することが可能となる。また、図11(B)に示すように、分割板80が前記開放姿勢にあるときは、閉塞板85が上部開口73を覆っていない。そのため、第2トナー収容室82のトナーは、搬送路72に入り込むことができる。そのため、搬送部材74がCCW方向D21へ回転すると、第2トナー収容室82のトナーが搬送路72を経由して第1トナー収容室81に搬送される。つまり、分割板80が前記開放姿勢にあるときに搬送部材74がCCW方向D21に回転すると、第2トナー収容室82のトナーが排出口69へ向けて搬送される。
また、図12に示すように、分割板80のベース板84には、撹拌部材76の回転軸76Aを挿通するための貫通溝87(本発明の貫通部の一例)が形成されている。貫通溝87は、湾曲部84Aの概ね中央部から鉛直上方へ延びており、その上端が閉塞されており、下端が下方された上下方向6に長い矩形状の切り欠き溝である。分割板80が前記遮断姿勢にあるときに、貫通溝87に撹拌部材76の回転軸76Aが挿通されている。
貫通溝87には、シール部材88が設けられている。シール部材88は、例えばスポンジや不織布などのような柔軟な材質で構成されている。シール部材88は、貫通溝87を埋めるように設けられている。シール部材88の左右方向8の中心には、上下方向6に延びる切り込み88Aが施されている。このため、貫通溝87にシール部材88が設けられていても、貫通溝87に回転軸76Aを挿通させることが可能である。また、シール部材88が貫通溝87に設けられているため、前記遮断姿勢において、第2トナー収容室82から第1トナー収容室81へのトナーの移動を阻止することができる。更に、シール部材88は柔軟な材質であるため、回転軸76Aが貫通溝87に挿通されたときにシール部材88が回転軸76Aの外周面に隙間無く密着する。
図10及び図11に示すように、ハウジング61の内壁61Cには、分割板80を前記開放位置で保持するためのストッパー91(本発明の保持部の一例)が設けられている。ストッパー91は、ハウジング61と一体に形成されている。ストッパー91は、内壁から突出する微小突起であり、その下部には、内壁61Cに向けて傾斜する傾斜面を有する。ストッパー91は、分割板80が前記遮断姿勢から前記開放姿勢まで回動されたときに、分割板80のベース板84に係合して、分割板80を前記開放姿勢に保持する。ストッパー91の下部には前記傾斜面が設けられているため、分割板80が前記遮断姿勢から前記開放姿勢に回動される過程で、ベース板84の両側の端部84C(図12参照)が前記傾斜面に当接して円滑に上方へ案内される。このとき、ベース板84の左右方向8の両端部がストッパー91を乗り越えることができるように、ベース板84は左右方向8の内側へ撓まされる。そして、ベース板84がストッパー91を通り過ぎると、ベース板84の撓みが元に戻される。これにより、ストッパー91の上側の頂部にベース板84の端部が係合し、ベース板84がストッパー91によって支持されるため、分割板80が前記開放姿勢に保持される。なお、ベース板84がPET樹脂などでフィルム状に形成されている場合は、ストッパー91を上方へ乗り越えるときに容易に撓むことができる。一方、ベース板84がABS樹脂などで板状に形成されている場合は、その厚みによっては撓みにくい場合がある。そのため、ベース板84の左右方向8の両端部においてストッパー91に接触する部分に切り欠きを形成し、その切り欠き部分に、フィルム部材あるいはゴムまたはスポンジなどの弾性部材などに代表されるベース板84よりも軟質な可撓性部材を設ける構成としてもよい。
図10に示すように、駆動伝達部50は、ハウジング61の右側面61Aの後端部からハウジング61の後方側の奥面61Bに渡って設けられている。駆動伝達部50は、モーター29から入力される回転駆動力を分割板80に伝達して、分割板80を前記遮断姿勢から前記開放姿勢に回動させる。本実施形態では、駆動伝達部50は、モーター29からの回転駆動力を、分割板80だけでなく、搬送部材74の回転軸74A、及び撹拌部材76の回転軸76Aにも伝達する。
具体的には、駆動伝達部50は、第1伝達部51と、第2伝達部52と、第3伝達部53とを有する。第2伝達部52は、右側面61Aの後端部に取り付けられている。図14に示すように、第1伝達部51及び第3伝達部53は、奥面61Bに取り付けられている。
図14及び図15に示すように、第1伝達部51は、モーター29からの回転駆動力が入力されるジョイント部材であり、前記回転駆動力を受けるジョイント部511と、入力ギヤ512と、回転軸74Aに連結される連結部513とが一体に形成されて構成されている。第1伝達部51は、奥面61Bに形成された軸孔(不図示)回転可能に設けられており、ジョイント部511及び入力ギヤ512が奥面61Bの外側に配置され、連結部513がハウジング61の内部の搬送路72に挿入されている。ジョイント部511にCCW方向D21の前記第1回転駆動力が入力されると、搬送部材74が同方向に回転する。また、ジョイント部511に時計回転方向D22(以下「CW方向D22」という。)の第2回転駆動力(本発明の第2駆動力の一例)が入力されると、搬送部材74も同方向に回転する。なお、上述したように、搬送部材74がCCW方向D21に回転した場合に、搬送部材74は排出口69へ向けてトナーを搬送する。なお、前記第2回転駆動力の回転方向D22は、本発明の第2回転方向に相当する。
第2伝達部52は、モーター29からの前記第1回転駆動力を分割板80に伝達せずに遮断し、CCW方向D21とは反対のCW方向D22の前記第2回転駆動力を分割板80に伝達するものである。図15に示すように、第2伝達部52は、クラッチギヤ521と、中間ギヤ522,523と、出力ギヤ524によって構成されている。これらのギヤ521〜524がギヤボックス52A(図10参照)に格納されている。クラッチギヤ521及び中間ギヤ522,523がギヤボックス52Aに回転可能に支持されており、出力ギヤ524は分割板80の支軸86に固定されている。
クラッチギヤ521は、第1ギヤ521Aと、クラッチ部521Bと、第2ギヤ521Cとを有する。第1ギヤ521Aは、入力ギヤ512に噛合している。第1ギヤ521Aは、平歯車である。第1ギヤ521Aは、クラッチ部521Bとは別部材として構成されており、クラッチ部521Bに対して特定の回転方向(CCW方向D21)の回転駆動力を伝達する。図17(A)に示すように、第1ギヤ521Aの一方の側面には、クラッチ部521Bが有する後述の被係合部104と係合可能な2つの突出リブ101が設けられている。各突出リブ101は円弧形状のリブである。突出リブ101の円弧形状の中心はクラッチ部521Bの中心とは一致しておらず、突出リブ101の一方の端部101Aは他方の端部101Bよりもクラッチ部521Bの外周部側に位置している。
図16に示すように、クラッチ部521Bと第2ギヤ521Cは一体に形成されている。クラッチ部521Bは、円盤状の部材であり、第1ギヤ521Aに対して特定の回転方向(CCW方向D21)に係合する被係合部104が形成されている。クラッチ部521Bの一方の側面に凹陥部102が形成されており、その凹陥部102の周縁103に被係合部104が形成されている。具体的には、凹陥部102は、半円形状の2つの凹部がクラッチ部521Bの径方向に沿って相反する方向へずらされた状態で一つに合せられた形状であり、被係合部104は、半円形状の各凹部の接合部に形成される段差である。
第1ギヤ521Aとクラッチ部521Bとは、クラッチ部521Bの凹陥部102に突出リブ101が挿入された状態で、互いに回転可能なように連結されている。本実施形態では、第1ギヤ521AがCCW方向D21に回転した場合に、突出リブ101におけるCCW方向D21の端部101Aが被係合部104に係合して、CCW方向D21の回転駆動力が第1ギヤ521Aからクラッチ部521Bに伝達する。一方、第1ギヤ521AがCW方向D22に回転した場合は、突出リブ101が被係合部104に係合せず、CW方向D22の回転駆動力は第1ギヤ521Aからクラッチ部521Bに伝達しない。つまり、クラッチギヤ521は、CCW方向D21の回転駆動力だけを伝達列の後方に位置する分割板80に伝達し、CW方向D22の回転駆動力は遮断して、分割板80に伝達しない。
第2ギヤ521Cはクラッチ部521Bの他方の側面から突出する円筒形状のウォームである。中間ギヤ522はウォームホイールであり、中間ギヤ522と第2ギヤ521Cとによってウォームギヤを構成している。中間ギヤ522は、平歯車である中間ギヤ523に噛合している。また、中間ギヤ523は、平歯車である出力ギヤ524に噛合している。
このように第2伝達部52が構成されているため、前記第1回転駆動力によって第1伝達部51がCCW方向D21に回転した場合に、その回転駆動力は第1ギヤ521Aに伝達して第1ギヤ521AをCW方向D22に回転させるが、クラッチ部521Bによって後方の中間ギヤ522等には伝達されない。一方、前記第2回転駆動力によって第1伝達部51がCW方向D22に回転した場合に、その回転駆動力は第1ギヤ521Aに伝達して第1ギヤ521AをCCW方向D21に回転させ、クラッチ部521Bを介して第2ギヤ521Cも同方向へ回転させる。そして、中間ギヤ522,523を経て出力ギヤ524がCW方向D22に回転し、分割板80を前記遮断姿勢から前記開放姿勢へ回動させる回転駆動力を支軸86に付与する。
第3伝達部53は、第1伝達部51から撹拌部材76の回転軸76Aに前記第1回転駆動力又は前記第2回転駆動力を伝達するものである。第3伝達部53は、小径の中間ギヤ531と、大径の中間ギヤ532とにより構成されている。各ギヤ531,532は平歯車であり、奥面61Bに回転可能に支持されている。中間ギヤ531は入力ギヤ512及び中間ギヤ532それぞれに歯合している。中間ギヤ532には、ハウジング61の内部に設けられた撹拌部材76の回転軸76Aに連結される連結部(不図示)を有している。
このように第3伝達部53が構成されているため、前記第1回転駆動力によって第1伝達部51がCCW方向D21に回転した場合に、第3伝達部53を介してその回転駆動力が回転軸76Aに伝達し、撹拌部材76をCCW方向D21に回転させる。これにより、撹拌室71に収容されたトナーが撹拌部材76によって搬送路72に運ばれる。なお、前記第1回転駆動力によって第1伝達部51がCW方向D22に回転した場合は、撹拌部材76もCW方向D22に回転する。
上述したように構成されたトナーコンテナ3Kが未使用である場合、トナーコンテナ3Kの第1トナー収容室81及び第2トナー収容室82それぞれにトナーが収容されており、更に分割板80は前記遮断姿勢に予め配置されている。このようなトナーコンテナ3Kがコンテナ装着部25に装着された状態で、トナーコンテナ3Kから黒色用の現像装置44にトナーを補給する場合、制御部30は、モーター29を制御して、モーター29をCCW方向D21に回転させる。このとき、搬送部材74が回転して、第1トナー収容室81のトナーが搬送路72を通って排出口69に搬送され、排出口69から現像装置44に補給される。なお、このときのモーター29の回転駆動力は第2伝達部52で遮断されるため、分割板80には伝達されない。
現像装置44では、トナーセンサー46によって、現像装置44のトナー量が検出され、その検出値が制御部30に入力される。そして、制御部30は、トナーセンサー46からの検出値が、予め定められた設定値よりも大きくなった場合に、モーター29の駆動を停止して、トナーの補給処理を終了する。
一方、トナーの補給が繰り返されて、第1トナー収容室81のトナーが空になると、制御部30は、モーター29を制御して、モーター29をトナー補給処理時とは逆のCW方向D22に回転させる。なお、第1トナー収容室81のトナーが空になったかどうかの判断は、トナー補給中に、トナーセンサー46から入力される検出値が一定である場合に、現像装置44内のトナーが増加していないと判断し、すなわち、第1トナー収容室81のトナーが空であると判断する。
モーター29がトナー補給処理時とは逆のCW方向D22に回転されると、上述したように、その回転駆動力が駆動伝達部50の第2伝達部52を経て、分割板80に伝達し、分割板80を前記遮断姿勢から前記開放姿勢へ向けて回動させる。これにより、第2トナー収容室82と第1トナー収容室81とが連通する。このとき、搬送部材74及び撹拌部材76は、トナー補給時とは逆の方向に回転する。
分割板80が前記遮断姿勢から前記開放姿勢へ向けて回動されて、分割板80が蓋体62の裏面に当接した状態でモーター29が回転駆動した場合に、負荷電流検出部35で検知された電流値が予め定められた閾値よりも大きくなる。この場合、制御部30は、モーター29が過負荷状態であると判定する。前記過負荷状態が判定された場合に、制御部30は、モーター29を制御して、モーター29の回転方向をCW方向D22から元の回転方向、つまり、CCW回転方向D21に切り替える。これにより、第2トナー収容室82内のトナーが搬送路72を経て搬送部材74によって排出口69へ搬送される。つまり、第2トナー収容室82に収容されていたトナーを現像装置44に補給することができる。
現像装置44のトナーセンサー46の検出値を用いてトナーコンテナ3のトナー残量を検知する従来方法では、トナーコンテナ3のトナー残量が、10数枚の印刷が可能な程度の量にならないと検知することができなかった。そのため、トナーコンテナ3の残量が残り僅かであることを報知する報知タイミングからトナーが空になるまでの期間が短すぎるため、トナーコンテナ3の準備期間として十分な時間を確保することができない。一方、トナーコンテナ3の搬送部材74の回転回数を用いてトナーコンテナ3のトナー残量を検知する従来方法では、トナー残量が任意の量になった場合に前記報知タイミングを判定することができるが、トナー残量の検知のためにトナーコンテナ3にセンサーを設ける必要がある。
これに対して、上述したように構成された本実施形態のトナーコンテナ3及び画像形成装置10では、第1トナー収容室81のトナーが空になってから第2トナー収容室82のトナーが補給可能な状態となる。そのため、第2トナー収容室82を前記準備期間として十分な時間を確保可能な容積とすることにより、トナーコンテナ3に新たにセンサーなどの電気部品を追加することなく、前記準備期間を十分に確保することができる。