以下、本開示の実施形態について図面を参照して説明する。なお、以下の実施形態において、先行する実施形態で説明した事項と同一もしくは均等である部分には、同一の参照符号を付し、その説明を省略する場合がある。また、実施形態において、構成要素の一部だけを説明している場合、構成要素の他の部分に関しては、先行する実施形態において説明した構成要素を適用することができる。以下の実施形態は、特に組み合わせに支障が生じない範囲であれば、特に明示していない場合であっても、各実施形態同士を部分的に組み合わせることができる。
(第1実施形態)
本実施形態について、図1〜図11を参照して説明する。図1、図2に示す前後を示す矢印DRfrは、車両における前後方向を示している。また、図2における運転席11側および助手席13側を示す矢印DRwは、車両における幅方向を示している。なお、図1では、車室内1における運転席11側の空間11aだけを図示している。
図1、図2に示すように、本実施形態の車両用空調装置2は、車室内1における運転席11側の空間11aに空気を吹き出す運転席側吹出部12、および助手席13側の空間13aに空気を吹き出す助手席側吹出部14を備える車両に適用されている。
運転席側吹出部12は、フロントガラスWの曇りを防止するために、運転席11側のフロントガラスWに向けて空気を吹き出す運転席側デフロスタ吹出部12aを有する。
また、運転席側吹出部12は、運転席11側の乗員の快適性を確保するために、運転席11側の乗員の上半身に向けて空気を吹き出す運転席側フェイス吹出部12b、および運転席11側の乗員の下半身に向けて空気を吹き出す運転席側フット吹出部12cを有する。
助手席側吹出部14は、図示しないが、運転席側吹出部12と同様に、フロントガラスWの曇りを防止するために、助手席13側のフロントガラスWに向けて空気を吹き出す助手席側デフロスタ吹出部を有する。
助手席側吹出部14は、助手席13側の乗員の快適性を確保するために、助手席13側の乗員の上半身に向けて空気を吹き出す図示しない助手席側フェイス吹出部、および助手席13側の乗員の下半身に向けて空気を吹き出す助手席側フット吹出部14cを有する。
本実施形態の車両用空調装置2は、車室内1の前部に配置されたダッシュボード15の内側に収容されている。本実施形態の車両用空調装置2は、空調ケース20が車両の幅方向DRwの略中央部に配置される、いわゆるセンタ置き型のレイアウトとなっている。
車両用空調装置2は、その外殻を構成する空調ケース20を備えている。本実施形態の空調ケース20は、運転席11側の空間11aおよび助手席13側の空間13aの双方を跨ぐように、車両の幅方向DRwの略中央部に配置されている。
図1に示すように、空調ケース20の空気流れ最上流部には、車室外空気(すなわち、外気)を導入するための外気導入口201が設けられている。また、空調ケース20には、外気導入口201を開閉する外気ドア21が収容されている。なお、図示しないが、外気ドア21には、駆動手段としてのサーボモータが連結され、該サーボモータにより開閉駆動される。
空調ケース20の内部には、外気導入口201の空気流れ下流側に、エアフィルタ22が収容されている。このエアフィルタ22は、外気に含まれる塵や埃等の異物を除去するものである。
また、空調ケース20の内部には、エアフィルタ22の空気流れ下流側に、車室内1へ向けて空気を送風する送風機23が収容されている。本実施形態の送風機23は、車両の幅方向DRwの略中央部に位置するように空調ケース20の内部に収容されている。
図2に示すように、本実施形態の送風機23は、遠心式の羽根車231、この羽根車231を回転させる送風用モータ232により構成されている。本実施形態の羽根車231は、その軸方向の両側から空気を吸い込む両吸込みファンで構成されている。また、送風用モータ232は、後述する制御装置100からの制御信号に応じて、その回転数が制御される。
空調ケース20には、羽根車231の軸方向の一方側に対向する部位に、助手席13側の空間13aから空気を吸い込むための助手席側吸込部202が開口している。助手席側吸込部202は、助手席13側の空間13aから直接的に空気が吸い込まれるように、空調ケース20における助手席13側の空間13aに露出する部位に形成されている。
また、空調ケース20には、羽根車231の軸方向の他方側に対向する部位に、運転席11側の空間11aから空気を吸い込むための運転席側吸込部203が開口している。運転席側吸込部203は、運転席11側の空間11aから直接的に空気が吸い込まれるように、空調ケース20における運転席11側の空間11aに露出する部位に形成されている。
さらに、空調ケース20には、助手席側吸込部202を開閉する助手席側吸込ドア28、および運転席側吸込部203を開閉する運転席側吸込ドア29が収容されている。図示しないが、各吸込ドア28、29には、駆動手段としてのサーボモータが連結され、該サーボモータにより開閉駆動される。
空調ケース20の内部には、送風機23の空気流れ下流側に、車室内1へ送風する空気を冷却する冷却手段としての蒸発器24が収容されている。本実施形態の蒸発器24は、図示しない圧縮機、放熱器、減圧機構と共に周知の冷凍サイクルを構成している。
本実施形態の蒸発器24は、冷凍サイクル内を流れる低圧冷媒を空調ケース20の内部を流れる空気と熱交換させて蒸発させることで、空調ケース20の内部を流れる空気を冷却する熱交換器で構成されている。
空調ケース20の内部には、蒸発器24の空気流れ下流側に、車室内1へ送風する空気を加熱する加熱手段としてのヒータコア25が収容されている。ヒータコア25は、図示しない車両エンジンを冷却するエンジン冷却水を熱源として、車室内1へ送風する空気を加熱する加熱用熱交換器である。なお、本実施形態では、蒸発器24およびヒータコア25が、空調ケース20の内部に収容されて車室内1へ吹き出す空気の温度を調整する温調機器を構成している。
図1に示すように、空調ケース20の内部におけるヒータコア25の側方には、迂回通路26が形成されている。この迂回通路26は、車室内1へ送風する空気を、ヒータコア25を迂回して流すための通路である。
また、空調ケース20の内部における蒸発器24とヒータコア25との間には、エアミックスドア27が配置されている。エアミックスドア27は、ヒータコア25へ流す空気と迂回通路26へ流す空気との風量を調整して、車室内1へ吹き出す空気の温度を調整する温度調整手段である。なお、図示しないがエアミックスドア27には、駆動手段としてのサーボモータが連結されている。
空調ケース20の内部における空気流れ最下流部には、吹出ダクト16a〜16cを介して運転席側吹出部12の各吹出部12a〜12cに連通する複数の運転席側開口部30a〜30cが設けられている。
そして、各運転席側開口部30a〜30cには、各開口部30a〜30cを開閉する吹出モード切替ドア31a〜31cが設けられている。なお、図示しないが吹出モード切替ドア31a〜31cは、駆動手段としてのサーボモータが連結され、該サーボモータにより開閉駆動される。
図2に示すように、空調ケース20内における空気流れ最下流部には、吹出ダクト17cを介して助手席側吹出部14の各吹出部14cに連通する複数の助手席側開口部32cが設けられている。なお、都合上、図2では、助手席側フット吹出部14cに連通する助手席側開口部32cだけを図示している。
そして、各助手席側開口部32cには、各開口部32cを開閉する吹出モード切替ドア33cが設けられている。なお、吹出モード切替ドア33cは、図示しない駆動手段としてのサーボモータが連結され、該サーボモータにより開閉駆動される。
ここで、本実施形態の車両用空調装置2は、外気ドア21、各吸込ドア28、29の設定に応じて、空調ケース20の内部への空気の吸込モードが切替可能となっている。従って、本実施形態では、外気ドア21、各吸込ドア28、29が吸込モードを切り替える吸込モード切替機構を構成している。
本実施形態の車両用空調装置2は、空調ケース20の内部への空気の吸込モードを、外気を吸い込む外気モードおよび車室内1の空気を吸い込む内気モードに切替可能に構成されている。
また、本実施形態の車両用空調装置2は、吸込モードのうち、内気モードを通常内気モード、運転席吸込モード、および助手席吸込モードに切替可能に構成されている。
通常内気モードは、外気ドア21を閉鎖位置とし、各吸込ドア28、29の双方を開放位置として、運転席側吸込部203および助手席側吸込部202の双方から空気を吸い込むモードである。
運転席吸込モードは、外気ドア21および助手席側吸込ドア28を閉鎖位置とし、運転席側吸込ドア29を開放位置として、運転席側吸込部203から空気を吸い込むモードである。
助手席吸込モードは、外気ドア21および運転席側吸込ドア29を閉鎖位置とし、助手席側吸込ドア28を開放位置として、助手席側吸込部202から空気を吸い込むモードである。
また、本実施形態の車両用空調装置2は、各吹出モード切替ドア31a〜31c、33cの設定に応じて、車室内1への吹出モードが切替可能となっている。従って、本実施形態では、各吹出モード切替ドア31a〜31c、33cが吹出モードを切り替える吹出モード切替手段を構成している。
本実施形態の車両用空調装置2は、車室内1への空気の吹出モードをフェイスモード、バイレベルモード、フットモード等に切替可能に構成されている。また、本実施形態の車両用空調装置2は、運転席11側の空間11aだけに空気を吹き出すことで、運転席11側の空間11aをスポット的に空調可能に構成されている。具体的には、本実施形態の車両用空調装置2は、吹出モードを通常吹出モード、および運転席吹出モードに切替可能に構成されている。
通常吹出モードは、運転席側開口部30a〜30cおよび助手席側開口部32cの双方から蒸発器24およびヒータコア25で所望の温度に調整された空気を吹き出すモードである。また、運転席吹出モードは、運転席側開口部30a〜30cから蒸発器24およびヒータコア25で所望の温度に調整された空気を吹き出すモードである。
続いて、車両用空調装置2の電子制御部である制御装置100について、図3を参照して説明する。制御装置100は、CPU、記憶部等を含む周知のマイクロコンピュータとその周辺回路から構成されており、記憶部等に記憶された制御プログラムに基づいて各種演算、処理を行う装置である。なお、制御装置100の記憶部は、非遷移的実体的記憶媒体で構成される。
制御装置100の入力側には、車室内1の温度を検出する内気センサ、外気温度を検出する外気センサ、車室内1の日射量を検出する日射センサ、蒸発器24の温度を検出する蒸発器温度センサという空調用のセンサ群101が接続されている。
また、制御装置100の入力側には、エンジン冷却水の温度を検出する冷却水温度センサ102、各座席11、13への乗員の着座の有無を検出する着座センサ103等が接続されている。
さらに、制御装置100の入力側には、空調作動スイッチ、車室内1の設定温度を設定する温度設定スイッチ、吹出モードおよび吸込モードを指定する選択スイッチ等の各種スイッチが設けられた操作部104が接続されている。
本実施形態の操作部104は、乗員の選択スイッチの操作に基づいて吸込モードおよび吹出モードを所定のモードに切り替える切替要求信号を制御装置100に対して出力可能に構成されている。
一方、制御装置100の出力側には、制御対象機器として送風機23の送風用モータ232、各種ドア21、27、28、29、31a〜31c、33cを駆動するサーボモータ等が接続されている。
ここで、本実施形態の制御装置100は、その出力側に接続された各種制御機器を制御するハードウェアおよびソフトウェアで構成される複数の制御部を集約した装置である。例えば、本実施形態の制御装置100には、吹出モード切替機構および吸込モード切替機構を制御するモード制御部100a等が集約されている。
次に、上記構成において、本実施形態の車両用空調装置2の作動について説明する。制御装置100は、電源供給された状態で操作部104の空調作動スイッチがオンされると、記憶部に記憶された制御プログラムに従って、空調制御処理を実行する。
本実施形態では、制御装置100が実行する空調制御処理の概要について、図4に示すフローチャートを参照して説明する。図4に示す空調制御処理の各制御ステップは、制御装置100が実行する各種機能を実現する機能実現部を構成している。
図4に示すように、制御装置100は、ステップS10にて、各種センサ101〜103のセンサ信号および操作部104の操作信号を読み込む。そして、制御装置100は、ステップS20にて、車室内1へ吹き出す空気の目標温度である目標吹出温度TAOを算出する。なお、制御装置100は、目標吹出温度TAOを例えば以下の[数1]により算出する。
TAO=Kset×Tset−Kr×Tr−Kam×Tam−Ks×Ts+C…[数1]
但し、Tsetは、温度設定スイッチに設定された車室内1の設定温度、Trは、内気センサの検出値、Tamは外気センサの検出値、Tsは日射センサの検出値である。また、Kset、Kr、Kam、Ksは、制御ゲインであり、Cは補正用の定数である。
続いて、制御装置100は、ステップS30にて、冷凍サイクルの冷凍能力を決定する。具体的には、制御装置100は、蒸発器24が吸熱作用を発揮するように、目標吹出温度TAO等に基づいて、予め記憶部に記憶された制御マップを参照して圧縮機の回転数、減圧器の絞り開度等を決定する。
続いて、制御装置100は、ステップS40にて、送風機23の送風能力を決定する。具体的には、制御装置100は、目標吹出温度TAO等に基づいて、予め記憶部に記憶された制御マップを参照して送風機23の送風用モータ232の回転数を決定する。制御装置100は、例えば、TAOが極高温域や極低温域となって高い空調性能が必要となる際に、最大風量となるように送風用モータ232の回転数を高回転数に決定する。また、制御装置100は、例えば、TAOと車室内1の温度との温度差が縮小されるに伴って風量が低下するように送風用モータ232の回転数を決定する。
続いて、制御装置100は、ステップS50にて、エアミックスドア27のドア開度を決定する。制御装置100は、例えば、TAOが極低温域となって高い冷房性能が必要となる際に、迂回通路26が全閉されるようにエアミックスドア27のドア開度を決定する。また、制御装置100は、例えば、TAOが極高温域となって高い暖房性能が必要となる際に、迂回通路26が全開されるようにエアミックスドア27のドア開度を決定する。
続いて、制御装置100は、ステップS60にて、吹出モードを決定する吹出モード決定処理を実行する。本実施形態の制御装置100が実行する吹出モード決定処理の概要については、図5のフローチャートを参照して説明する。図5に示す空調制御処理の各制御ステップは、制御装置100が実行する各種機能を実現する機能実現部を構成している。
図5に示すように、制御装置100は、ステップS600にて、操作部104の選択スイッチによる吹出モードの指定があるか否かを判定する。具体的には、制御装置100は、操作部104から吹出モードを所定のモードに切り替える切替要求信号が出力されたか否かを判定する。
ステップS600の判定処理にて吹出モードの指定があると判定された場合、制御装置100は、ステップS602にて、吹出モードを操作部104の選択スイッチによって指定された吹出モードに決定する。
一方、ステップS600の判定処理にて吹出モードの指定がないと判定された場合、制御装置100は、ステップS604にて、目標吹出温度TAOが所定の第1基準温度Th1よりも小さいか否かを判定する。
ステップS604の判定処理にて目標吹出温度TAOが第1基準温度Th1よりも小さいと判定された場合、制御装置100は、ステップS606にて吹出モードをフェイスモードに決定する。
また、ステップS604の判定処理にて目標吹出温度TAOが第1基準温度Th1以上と判定された場合、制御装置100は、ステップS608にて目標吹出温度TAOが所定の第2基準温度Th2よりも小さいか否かを判定する。第2基準温度Th2は、第1基準温度Th1よりも高い温度に設定されている。
ステップS608の判定処理にて目標吹出温度TAOが第2基準温度Th2よりも小さいと判定された場合、制御装置100は、ステップS610にて吹出モードをバイレベルモードに決定する。
一方、ステップS608の判定処理にて目標吹出温度TAOが第2基準温度Th2以上と判定された場合、制御装置100は、ステップS612にて吹出モードをフットモードに決定する。
ステップS606、ステップS610、ステップS612にて吹出モードを決定した後、制御装置100は、ステップS614にて運転席11以外の座席に乗員が不在であるか否かを判定する。換言すれば、制御装置100は、ステップS614にて運転席11にだけ乗員が着座しているか否かを判定する。
具体的には、制御装置100は、ステップS614にて、各座席11、13それぞれに設けられた着座センサ103の検出値に基づいて、運転席11以外の座席に乗員が不在であるか否かを判定する。
ステップS614にて運転席11以外の座席にも乗員が存在すると判定された場合、制御装置100は、ステップS616にて通常吹出モードに決定する。これにより、蒸発器24およびヒータコア25で所望の温度に調整された空気が、運転席側開口部30a〜30cおよび助手席側開口部32cの双方から吹き出される。
一方、ステップS614にて運転席11以外の座席に乗員が不在となると判定された場合、制御装置100は、ステップS618にて運転席吹出モードに決定する。これにより、蒸発器24およびヒータコア25で所望の温度に調整された空気が、運転席側開口部30a〜30cから運転席11側の空間11aに吹き出される。
図4に戻り、制御装置100は、ステップS70にて、吸込モードを決定する吸込モード決定処理を実行する。吸込モード決定処理の詳細については後述する。
続いて、制御装置100は、ステップS80にて、車室内1の空調を停止するか否か、すなわち、空調作動スイッチがオフされたか否かを判定する。制御装置100は、ステップS80の判定処理にて空調停止と判定された場合に空調制御処理を終了し、ステップS80の判定処理にて空調維持と判定された場合にステップS10に戻る。
次に、本実施形態の制御装置100が実行する吸込モード決定処理の概要について、図6のフローチャートを参照して説明する。図6に示す空調制御処理の各制御ステップは、制御装置100が実行する各種機能を実現する機能実現部を構成している。
図6に示すように、制御装置100は、ステップS70にて、操作部104の選択スイッチによる吸込モードの指定があるか否かを判定する。具体的には、制御装置100は、操作部104から吸込モードを所定のモードに切り替える切替要求信号が出力されたか否かを判定する。
ステップS70の判定処理にて吸込モードの指定があると判定された場合、制御装置100は、ステップS72にて、吸込モードを操作部104の選択スイッチによって指定された吸込モードに決定する。
一方、ステップS70の判定処理にて吸込モードの指定がないと判定された場合、制御装置100は、ステップS74にて、外気導入条件が成立したか否かを判定する。外気導入条件は、例えば、車室内1の換気が必要となる場合、フロントガラスWに曇りが生ずる可能性がある場合等に成立する条件である。
ステップS74にて外気導入条件が成立したと判定された場合、制御装置100は、ステップS76にて吸込モードを外気モードに決定する。これにより、空調ケース20の内部には、外気導入口201を介して外気が導入される。
一方、ステップS74にて外気導入条件が不成立と判定された場合、制御装置100は、ステップS78にて内気モード決定処理を実行する。制御装置100が実行する内気モード決定処理については、図7のフローチャートを参照して説明する。
図7に示すように、制御装置100は、ステップS780にて運転席11以外の座席に乗員が不在であるか否かを判定する。換言すれば、制御装置100は、ステップS780にて運転席11にだけ乗員が着座しているか否かを判定する。
具体的には、制御装置100は、ステップS780にて、各座席11、13それぞれに設けられた着座センサ103の検出値に基づいて、運転席11以外の座席に乗員が不在であるか否かを判定する。
ステップS780にて運転席11以外の座席にも乗員が存在すると判定された場合、制御装置100は、ステップS782にて内気モードを通常内気モードに決定する。これにより、空調ケース20の内部には、助手席側吸込部202および運転席側吸込部203の双方から車室内1の空気が導入される。
一方、ステップS780にて運転席11以外の座席に乗員が不在であると判定された場合、制御装置100は、ステップS784にて空調を開始してから所定のモード切替条件が成立したか否かを判定する。
ここで、本実施形態のモード切替条件は、空調を開始してからの予め定めた基準時間(例えば、5分〜10分程度)を経過した場合に成立する条件となっている。なお、モード切替条件は、目標吹出温度TAOが、所定の温度範囲内(例えば、設定温度との差が5℃以内)となった場合に成立する条件となっていてもよい。また、モード切替条件は、送風機23からの空気の送風量が所定の基準風量以下となった場合に成立する条件となっていてもよい。
ステップS784の判定処理にてモード切替条件が不成立となったと判定された場合、制御装置100は、ステップS786にて吸込モードを助手席吸込モードに決定する。すなわち、本実施形態の制御装置100は、空調を開始してからモード切替条件が成立するまでの期間、吸込モードが助手席吸込モードとなるように吸込モード切替機構を構成する外気ドア21、各吸込ドア28、29を制御する。これにより、空調ケース20の内部には、助手席側吸込部202から車室内1の空気が導入される。
一方、ステップS784の判定処理にてモード切替条件が成立したと判定された場合、制御装置100は、ステップS788にて吸込モードを運転席吸込モードに決定する。すなわち、本実施形態の制御装置100は、モード切替条件が成立すると、吸込モードが運転席吸込モードとなるように吸込モード切替機構を構成する外気ドア21、各吸込ドア28、29を制御する。これにより、空調ケース20の内部には、運転席側吸込部203から車室内1の空気が導入される。
このような空調制御処理によって、車両用空調装置2では、車室内1の空調時に運転席11以外の座席にも乗員が存在する場合、吹出モードが通常吹出モードに切り替わると共に、吸込モードが外気モードまたは内気モードの通常内気モードに切り替わる。
この場合、吸込モードが内気モードの通常内気モードに切り替わると、空調ケース20の内部には、助手席側吸込部202および運転席側吸込部203の双方から車室内1の空気が導入される。そして、図8の矢印AF1に示すように、蒸発器24およびヒータコア25で所望の温度に調整された空気が、運転席側開口部30a〜30cおよび助手席側開口部32cの双方を介して車室内1に吹き出される。
これによると、運転席11以外の座席にも乗員が存在する場合、運転席11側および助手席13側の双方から吸い込んだ空気を運転席11側および助手席13側の双方に空気を吹き出すことになるので、車室内1全体の快適性を確保することができる。
ところで、従来の車両用空調装置では、空調負荷の低減を図るために、吹出モードを運転席吹出モードに切り替える際に、吸込モードを運転席吸込モードとすることがある。この場合、運転席11側の空間11aだけがスポット的に空調されることなると考えられる。
しかしながら、車室内1の空調を開始した直後に、吹出モードが運転席吹出モードとなり、吸込モードが運転席吸込モードなると、空調されていない他の座席が配置された空間から運転席11側の空間に向かう風戻りが生ずる。
図9は、本実施形態の車両用空調装置2において、車室内1の空調を開始した直後に、吹出モードが運転席吹出モードとなり、吸込モードが運転席吸込モードになった際の車室内1における空気流れを説明するための説明図である。
図9に示すように、車両用空調装置2にて、車室内1の空調開始直後に、吹出モードが運転席吹出モードとなり、吸込モードが運転席吸込モードとなると、蒸発器24およびヒータコア25で温度調整された空気が、運転席11側の空間11aに吹き出される。この際、運転席11側の空間11aに向かって吹き出され空気は、図9の矢印AF2に示すように、運転席11の後方側の空間まで到達する。
これにより、運転席11の後方側において空調されていない空気が、運転席11の後方側から前方側に向かって流れる風戻りRWが生ずる。この際、運転席11の後方側から前方側に向かって流れる空気は、運転席側吸込部203に向かって流れ易くなるので、運転席11側の空間11aにおける快適性の確保に時間を要する。なお、図9に示す風戻りRWは、送風機23からの送風量が多くなる車室内1の空調を開始時に特に生じ易い傾向がある。
これに対して、本実施形態の車両用空調装置2は、吹出モードが運転席吹出モードになる際、車室内1の空調を開始してからモード切替条件が成立するまでの期間、吸込モードが助手席吸込モードに切り替わる構成となっている。
このため、車両用空調装置2では、運転席吹出モードによる空調開始時に、蒸発器24およびヒータコア25で温度調整された空気が、図10の矢印AF3に示すように、運転席側開口部30a〜30cを介して運転席11側の空間11aに吹き出される。この際、運転席11側の空間11aに向かって吹き出された空気が運転席11の後方側の空間まで到達することで、当該空気によって風戻りRWが生ずることがある。
しかし、本実施形態の車両用空調装置2は、車室内1の空調を開始してからモード切替条件が成立するまでの期間、吸込モードが助手席吸込モードに切り替わる。このため、運転席11の後方側から前方側に向かって流れる空気は、助手席側吸込部202に向かって流れ易くなるので、運転席11側の空間11aにおける快適性の確保を早期に実現することができる。
また、本実施形態の車両用空調装置2は、車室内1の空調を開始した後、モード切替条件が成立すると、吸込モードが助手席吸込モードから運転席吸込モードに切り替わる構成となっている。すなわち、本実施形態の車両用空調装置2は、車室内1の空調開始時の過渡期を過ぎると、吸込モードが助手席吸込モードから運転席吸込モードに切り替わる。
このため、本実施形態の車両用空調装置2では、運転席吹出モードによる空調開始時の過渡期を過ぎると、図11に示すように、運転席側開口部30a〜30cから吹き出す空気の温度に近い温度となる運転席11側の空間11aから空気を吸い込まれる。これによると、空調ケース20の内部に導入される空気と車室内1に吹き出す空気の温度差が縮小されるので、車両用空調装置2の空調負荷の低減を図ることができる。
以上説明した本実施形態の車両用空調装置2は、吹出モードを通常吹出モードおよび運転席吹出モードに切替可能に構成されると共に、吸込モードの内気モードを通常内気モード、運転席吸込モード、および助手席吸込モードに切替可能に構成されている。
本実施形態の車両用空調装置2は、内気モードの切り替えによって車室内1における空気の流れを変化させることができる。本実施形態の車両用空調装置2は、例えば、運転席吸込モード時において、運転席11以外の座席から運転席11側に向かって空気が流れる場合には、運転席吸込モードから助手席吸込モードに切り替える。これにより、運転席11側に向かう空気の流れを助手席13側に向かう空気の流れに変化させることができる。
このように、本実施形態の車両用空調装置2は、内気モードの切り替えによって、車室内1における空気の流れを変化させることで、乗員の快適性を確保することが可能となる。
具体的には、本実施形態の車両用空調装置2は、車室内1の空調時に運転席11以外の座席に乗員が不在となる場合、制御装置100が、空調を開始してからモード切替条件が成立するまでの期間、内気モードを助手席吸込モードに切り替える構成となっている。すなわち、本実施形態の車両用空調装置2は、車室内1の空調時に運転席11以外の座席に乗員が不在となる場合、空調開始時の過渡期に内気モードが助手席吸込モードに切り替わる。
これにより、本実施形態の車両用空調装置2では、運転席11以外の座席から運転席11側に向かって空気が流れることによる乗員の快適性の悪化を抑えることができるので、乗員の快適性を確保することができる。
また、本実施形態の車両用空調装置2は、車室内1の空調時に運転席11以外の座席に乗員が不在となる場合にモード切替条件が成立すると、制御装置100が、内気モードを運転席吸込モードに切り替える構成となっている。すなわち、本実施形態の車両用空調装置2は、車室内1の空調時に運転席11以外の乗員が不在となる場合、空調開始時の過渡期を過ぎると、内気モードが助手席吸込モードから運転席吸込モードに切り替わる。
このように、本実施形態の車両用空調装置2は、運転席11以外の座席に乗員が不在となる場合、空調開始時の過渡期を過ぎると、運転席側開口部30a〜30cから吹き出す空気の温度に近い温度となる運転席11側の空気が吸い込まれる構成となる。これによると、空調ケース20の内部に導入される空気と車室内1に吹き出す空気の温度差が縮小されるので、車両用空調装置2の空調負荷の低減を図ることができる。
さらに、本実施形態の車両用空調装置2は、運転席11以外の座席に乗員が不在となる場合、制御装置100が、吹出モードを通常吹出モードから運転席吹出モードに切り替える構成となっている。すなわち、本実施形態の車両用空調装置2では、運転席11以外の座席に乗員が不在となる場合、運転席11側の空間11aに向けてスポット的に空気が吹き出されることになる。このため、本実施形態の車両用空調装置2では、常に運転席11側の空間11aおよび助手席13側の空間13aの双方に対して空気を吹き出す場合に比べて、車両用空調装置2の省動力化を図ることができる。
さらにまた、本実施形態の車両用空調装置2では、運転席11以外の座席にも乗員が存在する場合、制御装置100が、吹出モードを通常吹出モードに切り替えると共に、吸込モードを通常内気モードに切り替える構成となっている。
これによると、運転席11以外の座席にも乗員が存在する場合、運転席11側および助手席13側の双方から吸い込んだ空気を運転席11側および助手席13側の双方に空気を吹き出すことになるので、車室内1全体の快適性を確保することができる。
ここで、車両のユーザには、空調負荷の低減による省動力化よりも乗員の快適性を優先させたいユーザもいれば、乗員の快適性よりも空調負荷の低減による省動力化を優先させたいユーザもいる。このため、車両用空調装置2は、車両のユーザの意向を反映させることが可能な構成となっていることが望ましい。
これに対して、本実施形態の車両用空調装置2は、乗員からの要求に従って吸込モードおよび吹出モードを設定可能に構成されているので、乗員の意向に即した空調を乗員に対して提供することが可能となる。
また、本実施形態の車両用空調装置2は、空調ケース20が車両の幅方向DRwの略中央部に位置するように配置されている。そして、本実施形態の車両用空調装置2は、運転席側吸込部203が空調ケース20における車両の幅方向DRwの運転席11側に設けられ、助手席側吸込部202が空調ケース20における車両の幅方向DRwの助手席13側に設けられている。
このように、空調ケース20が車両の幅方向DRwの略中央部に配置された構成では、運転席側吸込部203および助手席側吸込部202から空気を吸い込む際の損失を運転席側吸込部203および助手席側吸込部202で同等のものとすることができる。すなわち、本実施形態の車両用空調装置2では、運転席吸込モード時において、助手席吸込モード時と同様に空気を吸い込むことができるので、運転席吸込モードと助手席吸込モードとの切り替えに伴う吹き出し風量の変化を抑えることができる。
ここで、本実施形態では、車室内1に設置された複数の座席11、13のうち運転席11が特定席に相当し、複数の座席11、13のうち助手席13が特定席以外の別座席に相当する。本実施形態では、運転席側開口部30a〜30cが特定席側開口部に相当し、助手席側開口部32cが別座席側開口部に相当する。本実施形態では、運転席側吸込部203が特定席側吸込部に相当し、助手席側吸込部202が別座席側吸込部に相当している。
また、本実施形態では、運転席吹出モードが特定席吹出モードに相当する。本実施形態では、運転席吸込モードが特定席吸込モードに相当し、助手席吸込モードが別座席吸込モードに相当する。
(第2実施形態)
次に、第2実施形態について図12を参照して説明する。本実施形態では、車両用空調装置2における送風機23Aの配置形態が第1実施形態と相違している。なお、本実施形態では、第1実施形態と同様または均等な部分についての説明を省略、または簡略化して説明する。
図12に示すように、本実施形態の車両用空調装置2は、送風機23Aが、蒸発器24の空気流れ下流側であって、ヒータコア25の空気流れ上流側に配置されている。また、本実施形態の車両用空調装置2は、エアミックスドア27が、送風機23Aの空気流れ下流側であって、ヒータコア25の空気流れ上流側に配置されている。
その他の構成は、第1実施形態と同様である。本実施形態の車両用空調装置2は、第1実施形態と共通の構成から奏される作用効果を第1実施形態の車両用空調装置2と同様に得ることができる。
ここで、本実施形態では、送風機23Aが蒸発器24の空気流れ下流側であって、ヒータコア25の空気流れ上流側に配置される車両用空調装置2を例示したが、これに限定されない。車両用空調装置2は、例えば、送風機23がヒータコア25の空気流れ下流側に配置される構成となっていてもよい。
(他の実施形態)
以上、本開示の代表的な実施形態について説明したが、本開示は、上述の実施形態に限定されることなく、例えば、以下のように種々変形可能である。
上述の各実施形態では、複数の座席のうち運転席11を特定席とし、助手席13を別座席として、図4〜図7に示す空調制御処理を実行する例について説明したが、これに限定されない。
例えば、上述の各実施形態では、特定席である運転席11以外の座席に乗員が不在となる場合、吹出モードが通常吹出モードから運転席吹出モードに切り替わる例について説明したが、これに限定されない。また、上述の各実施形態では、特定席である運転席11以外の座席に乗員が不在となる場合、車室内1の空調を開始してからモード切替条件が成立するまでの期間、助手席吸込モードに切り替わる例について説明したが、これに限定されない。
車両用空調装置2は、例えば、複数の座席のうち運転席11以外の座席(例えば、助手席13)を特定席とし、運転席11を別座席として空調制御処理を実行する構成になっていてもよい。
例えば、助手席13を特定席とする場合、車両用空調装置2は、助手席13以外の座席に乗員が不在となると、助手席吹出モードに切り替わり、空調を開始してからモード切替条件が成立するまでの期間、運転席吸込モードに切り替わる構成となっていてもよい。この場合、車両用空調装置2は、モード切替条件が成立した際に、内気モードを助手席吸込モードまたは通常内気吸込モードに切り替えればよい。
これによると、助手席13以外の座席に乗員が不在となる場合、空調開始時の過渡期に内気モードが運転席吸込モードに切り替わるので、助手席13以外の座席から助手席13側に向かって空気が流れることによる乗員の快適性の悪化を抑えることができる。
また、助手席13以外の乗員が不在となる場合、空調開始時の過渡期を過ぎると、内気モードが運転席吸込モードから助手席吸込モードまたは通常内気吸込モードに切り替わる。これにより、空調ケース20の内部に導入される空気と車室内1に吹き出す空気の温度差が縮小されるので、車両用空調装置2の空調負荷の低減を図ることができる。なお、この例では、運転席側開口部30a〜30cが別座席側開口部に相当し、助手席側開口部32cが特定席側開口部に相当する。運転席側吸込部203が別座席側吸込部に相当し、助手席側吸込部202が特定席側吸込部に相当する。また、助手席吹出モードが特定席吹出モードに相当する。さらに、運転席吸込モードが別座席吸込モードに相当し、助手席吸込モードが特定席吸込モードに相当する。なお、助手席吹出モードは、助手席13側の空間13aだけに空気を吹き出す吹出モードである。
上述の各実施形態では、特定席である運転席11以外の座席に乗員が不在となる場合、車室内1の空調を開始してからモード切替条件が成立するまでの期間、助手席吸込モードに切り替わる例について説明したが、これに限定されない。
車両用空調装置2は、例えば、特定席である運転席11以外の座席に乗員が不在となる場合、車室内1の空調を開始してからモード切替条件が成立するまでの期間、図13に示すように、内気モードが通常内気モードに切り替わる構成となっていてもよい。この場合、車両用空調装置2は、モード切替条件が成立した際に、内気モードを運転席吸込モードに切り替えればよい。この例では、通常内気モードが別座席吸込モードとなり、運転席吸込モードが特定席吸込モードとなる。
上述の各実施形態では、特定席である運転席11以外の座席に乗員が不在となる場合にモード切替条件が成立すると、内気モードが運転席吸込モードに切り替わる例について説明したが、これに限定されない。
車両用空調装置2は、例えば、特定席である運転席11以外の座席に乗員が不在となる場合にモード切替条件が成立すると、内気モードが通常内気モードに切り替わる構成となっていてもよい。この場合、車両用空調装置2は、車室内1の空調を開始してからモード切替条件が成立するまでの期間、内気モードを助手席吸込モードに切り替えればよい。この例では、助手席吸込モードが別座席吸込モードとなり、通常内気モードが特定席吸込モードとなる。
上述の各実施形態では、運転席11以外の座席に乗員が存在する場合、吹出モードが通常吹出モードに切り替わると共に、吸込モードが通常内気モードに切り替わる例について説明したが、これに限定されない。
車両用空調装置2は、例えば、運転席11以外の座席に乗員が存在する場合、吹出モードが通常吹出モードに切り替わると共に、吸込モードが通常内気モード以外のモードに切り替わる構成となっていてもよい。
上述の各実施形態の如く、操作部104からの切替要求信号が出力された場合、制御装置100がモード切替条件の成否によらず、吸込モードおよび吹出モードを操作部104からの切替要求信号に応じたモードに切り替えることが望ましいが、これに限定されない。車両用空調装置2は、例えば、操作部104が吸込モードおよび吹出モードを所定のモードに切り替える切替要求信号を出力しない構成となっていてもよい。
上述の各実施形態では、蒸発器24およびヒータコア25によって温調機器が構成された車両用空調装置2を例示したが、これに限定されない。車両用空調装置2は、例えば、温調機器が蒸発器24およびヒータコア25の一方によって構成されていてもよい。また、温調機器は、ヒータコア25に限らず、例えば、冷凍サイクルの放熱器や、電気ヒータで構成されていてもよい。
上述の各実施形態では、空調ケース20が車両の幅方向DRwの略中央部に配置される、いわゆるセンタ置き型のレイアウトとなっている構成を例示したが、これに限定されない。車両用空調装置2は、センタ置き型のレイアウトに限らず、例えば、空調ケース20が車両の幅方向DRwの中央部から助手席13側までの空間に配置される、いわゆるセミセンタ置き型のレイアウトになっていてもよい。
上述の実施形態において、実施形態を構成する要素は、特に必須であると明示した場合および原理的に明らかに必須であると考えられる場合等を除き、必ずしも必須のものではないことは言うまでもない。
上述の実施形態において、実施形態の構成要素の個数、数値、量、範囲等の数値が言及されている場合、特に必須であると明示した場合および原理的に明らかに特定の数に限定される場合等を除き、その特定の数に限定されない。
上述の実施形態において、構成要素等の形状、位置関係等に言及するときは、特に明示した場合および原理的に特定の形状、位置関係等に限定される場合等を除き、その形状、位置関係等に限定されない。
(まとめ)
上述の実施形態の一部または全部で示された第1の観点によれば、車両用空調装置は、特定席以外の座席に乗員が不在となる場合、モード切替条件が成立するまでの期間、吹出モードが特定席吹出モードとなり、内気モードが別座席吸込モードとなる。また、車両用空調装置は、特定席以外の座席に乗員が不在となる場合にモード切替条件が成立すると、吹出モードが特定席吹出モードとなり、且つ、内気モードが特定席吸込モードとなる。
また、第2の観点によれば、車両用空調装置が適用される車両の車室内には、特定席として運転席が設置されると共に、別座席として助手席が設置されている。別座席吸込部は、前記助手席側の空間から空気を吸い込む助手席側吸込部である。特定席吸込部は、前記運転席側の空間から空気を吸い込む運転席側吸込部である。別座席吸込モードは、前記助手席側吸込部から空気を吸い込む助手席吸込モードである。そして、車両用空調装置は、モード制御部が、車室内の空調時に運転席以外の座席に乗員が不在となる場合、空調を開始してからモード切替条件が成立するまでの期間、内気モードが助手席吸込モードとなるように吸込モード切替機構を制御する構成となっている。
これによれば、車室内の空調時に運転席以外の座席に乗員が不在となる場合、空調を開始してから所定の期間は、内気モードが助手席吸込モードに切り替わる。すなわち、本構成では、車室内の空調時に運転席以外の座席に乗員が不在となる場合、空調開始時の過渡期に内気モードが助手席吸込モードに切り替わる。このため、本構成では、運転席以外の座席から運転席側に向かって空気が流れることによる乗員の快適性の悪化を抑えることができる。
また、第3の観点によれば、車両用空調装置の特定席吸込モードは、運転席側吸込部から空気を吸い込む運転席吸込モードである。そして、車両用空調装置は、モード制御部が、運転席以外の座席に乗員が不在となる場合にモード切替条件が成立すると、内気モードが運転席吸込モードとなるように吸込モード切替機構を制御する構成となっている。
これによれば、車室内の空調時に運転席以外の座席に乗員が不在となる場合、空調を開始してから所定の期間を経過した後、内気モードが運転席吸込モードに切り替わる。すなわち、本構成では、車室内の空調時に運転席以外の座席に乗員が不在となる場合、空調開始時の過渡期を過ぎると、内気モードが助手席吸込モードから運転席吸込モードに切り替わる。
このように、本構成では、車室内の空調時に運転席以外の座席に乗員が不在となる場合、空調開始時の過渡期を過ぎると、運転席側開口部から吹き出す空気の温度に近い温度となる運転席側の空気を吸い込む。これによれば、車両用空調装置の空調負荷の低減を図ることができる。
また、第4の観点によれば、車両用空調装置の特定席側開口部は、運転席側の空間に空気を吹き出す運転席側開口部である。また、特定席吹出モードは、運転席側開口部から温調機器で所望の温度に調整された空気を吹き出す運転席吹出モードである。そして、車両用空調装置は、モード制御部が、運転席以外の座席に乗員が不在となる場合、吹出モードが通常吹出モードから運転席吹出モードに切り替わるように吹出モード切替機構を制御する構成となっている。
本構成では、運転席以外の座席に乗員が不在となる場合、運転席側の空間に向けてスポット的に空気が吹き出されることになる。このため、本構成では、常に運転席側の空間および助手席側の空間の双方に対して空気を吹き出す場合に比べて、車両用空調装置の省動力化を図ることができる。
また、第5の観点によれば、車両用空調装置は、モード制御部が、運転席以外の座席にも乗員が存在する場合、通常吹出モードとなるように吹出モード切替機構を制御する。この際、モード制御部は、運転席側吸込部および助手席側吸込部の双方から空気を吸い込む通常内気モードとなるように吸込モード切替機構を制御する。
本構成では、運転席以外の座席にも乗員が存在する場合、運転席側および助手席側の双方から吸い込んだ空気を運転席側および助手席側の双方に空気を吹き出すことになるので、車室内全体の快適性を確保することができる。
また、第6の観点によれば、車両用空調装置は、乗員の操作に基づいて吸込モードおよび吹出モードを所定のモードに切り替える切替要求信号を出力可能に構成された操作部(104)を備える。そして、車両用空調装置は、モード制御部が、操作部から切替要求信号が出力された場合、モード切替条件の成否によらず、所定のモードに切り替わるように、吸込モード切替機構および吹出モード切替機構を制御する構成となっている。
ここで、車両のユーザには、空調負荷の低減による省動力化よりも乗員の快適性を優先させたいユーザもいれば、乗員の快適性よりも空調負荷の低減による省動力化を優先させたいユーザもいる。このため、車両用空調装置は、ユーザの意向を反映させることが可能な構成となっていることが望ましい。
これに対して、本構成では、乗員からの要求に従って吸込モードおよび吹出モードを設定可能に構成されているので、乗員の意向に即した空調を乗員に対して提供することが可能となる。
また、第7の観点によれば、車両用空調装置は、空調ケースが、車両の幅方向の中央部に位置するように配置されている。そして、車両用空調装置は、運転席側吸込部が空調ケースにおける車両の幅方向の運転席側に設けられ、助手席側吸込部が空調ケースにおける車両の幅方向の助手席側に設けられている。
このように、空調ケースが車両の幅方向の中央部に位置するように配置された構成では、運転席側吸込部および助手席側吸込部から空気を吸い込む際の損失を運転席側吸込部および助手席側吸込部で同等のものとすることができる。すなわち、本構成では、運転席吸込モード時において、助手席吸込モード時と同様に空気を吸い込むことができるので、運転席吸込モードと助手席吸込モードとの切り替えに伴う吹き出し風量の変化を抑えることができる。