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JP6663544B2 - 固体撮像素子 - Google Patents
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Description

本技術は、固体撮像素子に関する。詳しくは、アドレスイベントを検出する固体撮像素子に関する。
従来より、垂直同期信号などの同期信号に同期して画像データ(フレーム)を撮像する同期型の固体撮像素子が撮像装置などにおいて用いられている。この一般的な同期型の固体撮像素子では、同期信号の周期(例えば、1/60秒)ごとにしか画像データを取得することができないため、交通やロボットなどに関する分野において、より高速な処理が要求された場合に対応することが困難になる。そこで、画素の光量が閾値を超えた旨をイベントとしてリアルタイムに検出するアドレスイベント検出回路を画素毎に設けた非同期型の固体撮像素子が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。このアドレスイベント検出回路には、ループ状に接続された2つのN型トランジスタを含む電流電圧変換回路が設けられ、その回路によってフォトダイオードからの光電流が電圧信号に変換される。
特表2016−533140号公報
上述の非同期型の固体撮像素子では、同期型の固体撮像素子よりも遥かに高速にデータを生成して出力することができる。このため、例えば、交通分野において、人や障害物を画像認識する処理を高速に実行して、安全性を向上させることができる。しかしながら、電流電圧変換回路内の2つのN型トランジスタがループ状に接続されているため、このループ状の回路が負帰還回路となり、一定の条件下で電圧信号が発振するおそれがある。このように、上述の従来技術では、電流電圧変換回路が不安定になるという問題がある。
本技術はこのような状況に鑑みて生み出されたものであり、光電流を電圧信号に変換する固体撮像素子において、電流電圧変換回路の安定性を向上させることを目的とする。
本技術は、上述の問題点を解消するためになされたものであり、その第1の側面は、入射光を光電変換して光電流を生成するフォトダイオードと、前記光電流を電圧信号に変換してゲートから出力する変換トランジスタと、所定の定電流を前記ゲートに接続された出力信号線に供給する電流源トランジスタと、前記出力信号線からの前記所定の定電流に応じた一定の電圧を前記変換トランジスタのソースに供給する電圧供給トランジスタと、前記変換トランジスタの前記ゲートと前記ソースとの間に接続された容量とを具備する固体撮像素子である。これにより、出力信号の位相遅れが補償されるという作用をもたらす。
また、この第1の側面において、前記電圧供給トランジスタのゲートは、前記変換トランジスタのソースと入力信号線を介して接続され、前記容量は、前記入力信号線と前記出力信号線との間の配線間容量であってもよい。これにより、配線間容量によって出力信号の位相遅れが補償されるという作用をもたらす。
また、この第1の側面において、前記入力信号線と前記出力信号線とは互いに異なる配線層に配線されてもよい。これにより、異なる配線層に配線された信号線間に容量が生じるという作用をもたらす。
また、この第1の側面において、前記入力信号線と前記出力信号線とは同一の配線層に配線されてもよい。これにより、同一の配線層に配線された信号線間に容量が生じるという作用をもたらす。
また、この第1の側面において、前記容量は、トランジスタのゲート容量であってもよい。これにより、トランジスタのゲート容量によって出力信号の位相遅れが補償されるという作用をもたらす。
また、この第1の側面において、前記電圧信号を補正するバッファと、前記補正された電圧信号のレベルを低減する減算器と、前記低減された電圧信号を量子化する量子化器と
をさらに具備し、前記フォトダイオードは、検出チップに積層された受光チップに設けられ、前記量子化器は、前記受光チップに積層された検出チップに設けられてもよい。これにより、受光チップと検出チップとに回路が分散して配置されるという作用をもたらす。
また、この第1の側面において、前記変換トランジスタ、前記電流源トランジスタ、前記電圧供給トランジスタおよび前記容量は、前記検出チップに設けられてもよい。これにより、検出チップにおいて電流が電圧に変換されるという作用をもたらす。
また、この第1の側面において、前記変換トランジスタおよび前記電圧供給トランジスタは、N型トランジスタであり、前記電流源トランジスタは、P型トランジスタであり、前記変換トランジスタ、前記電圧供給トランジスタおよび前記容量は、前記受光チップに設けられ、前記電流源トランジスタは、前記検出チップに設けられてもよい。これにより、N型トランジスタのみが受光チップに配置されるという作用をもたらす。
また、この第1の側面において、前記減算器は、前記バッファの出力端子に一端が接続された第1容量と、前記第1容量の他端に入力端子が接続されたインバータと、前記インバータに並列に接続された第2容量とを備え、前記容量および前記第2容量のそれぞれの容量値は、前記第1容量よりも小さいものであってもよい。これにより、電圧信号が減算されるという作用をもたらす。
また、この第1の側面において、前記バッファおよび前記第1容量は、前記受光チップに設けられ、前記インバータおよび前記第2容量は、前記検出チップに設けられてもよい。これにより、減算器内の素子が受光チップと検出チップとに分散して配置されるという作用をもたらす。
また、この第1の側面において、前記バッファおよび前記減算器は、前記検出チップに設けられてもよい。これにより、バッファおよび減算器の分、受光チップの回路規模が削減されるという作用をもたらす。
また、この第1の側面において、前記バッファは、前記受光チップに設けられ、前記減算器は、前記検出チップに設けられてもよい。これにより、バッファおよび減算器が受光チップと検出チップとに分散して配置されるという作用をもたらす。
また、この第1の側面において、前記受光チップおよび前記検出チップの間に設けられたシールドをさらに具備することもできる。これにより、電磁ノイズが低減されるという作用をもたらす。
本技術によれば、光電流を電圧信号に変換する固体撮像素子において、電流電圧変換回路の安定性を向上させることができるという優れた効果を奏し得る。なお、ここに記載された効果は必ずしも限定されるものではなく、本開示中に記載されたいずれかの効果であってもよい。
本技術の第1の実施の形態における撮像装置の一構成例を示すブロック図である。 本技術の第1の実施の形態における固体撮像素子の積層構造の一例を示す図である。 本技術の第1の実施の形態における受光チップの平面図の一例である。 本技術の第1の実施の形態における検出チップの平面図の一例である。 本技術の第1の実施の形態におけるアドレスイベント検出部の平面図の一例である。 本技術の第1の実施の形態におけるアドレスイベント検出回路の一構成例を示すブロック図である。 本技術の第1の実施の形態における電流電圧変換回路の一構成例を示す回路図である。 本技術の第1の実施の形態におけるループ回路のボーデ線図の一例である。 本技術の第1の実施の形態における減算器および量子化器の一構成例を示す回路図である。 本技術の第1の実施の形態における受光チップおよび検出チップのそれぞれに設けられる回路の一例を示す図である。 本技術の第2の実施の形態における電流電圧変換回路の一構成例を示す回路図である。 本技術の第2の実施の形態における電流電圧変換回路の配線レイアウトの一例を示す図である。 本技術の第3の実施の形態における電流電圧変換回路の配線レイアウトの一例を示す図である。 本技術の第4の実施の形態における電流電圧変換回路の一構成例を示す回路図である。 本技術の第4の実施の形態における電流電圧変換回路の配線レイアウトの一例を示す図である。 本技術の第5の実施の形態における電流電圧変換回路の一構成例を示す回路図である。 本技術の第6の実施の形態における受光チップおよび検出チップのそれぞれに設けられる回路の一例を示す図である。 本技術の第7の実施の形態における受光チップおよび検出チップのそれぞれに設けられる回路の一例を示す図である。 本技術の第8の実施の形態における受光チップおよび検出チップのそれぞれに設けられる回路の一例を示す図である。 車両制御システムの概略的な構成例を示すブロック図である。 撮像部の設置位置の一例を示す説明図である。
以下、本技術を実施するための形態(以下、実施の形態と称する)について説明する。説明は以下の順序により行う。
1.第1の実施の形態(容量としてコンデンサを設けた例)
2.第2の実施の形態(容量として配線間容量を設けた例)
3.第3の実施の形態(容量として、同一の配線層に配線した信号線間の配線間容量を設けた例)
4.第4の実施の形態(容量としてトランジスタのゲート容量を設けた例)
5.第5の実施の形態(容量とN型トランジスタとを受光チップに設けた例)
6.第6の実施の形態(容量と2つのコンデンサとを受光チップおよび検出チップに分散して配置した例)
7.第7の実施の形態(容量を含む電流電圧変換回路を受光チップに設けた例)
8.第8の実施の形態(容量を含む電流電圧変換回路とバッファとを受光チップに設けた例)
9.移動体への応用例
<1.第1の実施の形態>
[撮像装置の構成例]
図1は、本技術の第1の実施の形態における撮像装置100の一構成例を示すブロック図である。この撮像装置100は、画像データを撮像するものであり、撮像レンズ110、固体撮像素子200、記録部120および制御部130を備える。撮像装置100としては、産業用ロボットに搭載されるカメラや、車載カメラなどが想定される。
撮像レンズ110は、入射光を集光して固体撮像素子200に導くものである。固体撮像素子200は、入射光を光電変換して画像データを撮像するものである。この固体撮像素子200は、撮像した画像データに対して、画像認識処理などの所定の信号処理を画像データに対して実行し、その処理後のデータを記録部120に信号線209を介して出力する。
記録部120は、固体撮像素子200からのデータを記録するものである。制御部130は、固体撮像素子200を制御して画像データを撮像させるものである。
[固体撮像素子の構成例]
図2は、本技術の第1の実施の形態における固体撮像素子200の積層構造の一例を示す図である。この固体撮像素子200は、検出チップ202と、その検出チップ202に積層された受光チップ201とを備える。これらのチップは、ビアなどにより接合される。なお、ビアの他、Cu−Cu接合やバンプにより接合することもできる。
図3は、本技術の第1の実施の形態における受光チップ201の平面図の一例である。受光チップ201には、受光部220と、ビア配置部211、212および213とが設けられる。
ビア配置部211、212および213には、検出チップ202と接続されるビアが配置される。また、受光部220には、二次元格子状に複数のフォトダイオード221が配列される。フォトダイオード221は、入射光を光電変換して光電流を生成するものである。これらのフォトダイオード221のそれぞれには、行アドレスおよび列アドレスからなる画素アドレスが割り当てられ、画素として扱われる。
図4は、本技術の第1の実施の形態における検出チップ202の平面図の一例である。この検出チップ202には、ビア配置部231、232および233と、信号処理回路240と、行駆動回路251と、列駆動回路252と、アドレスイベント検出部260とが設けられる。ビア配置部231、232および233には、受光チップ201と接続されるビアが配置される。
アドレスイベント検出部260は、複数のフォトダイオード221のそれぞれの光電流から検出信号を生成して信号処理回路240に出力するものである。この検出信号は、入射光の光量が所定の閾値を超えた旨をアドレスイベントとして検出したか否かを示す1ビットの信号である。
行駆動回路251は、行アドレスを選択して、その行アドレスに対応する検出信号をアドレスイベント検出部260に出力させるものである。
列駆動回路252は、列アドレスを選択して、その列アドレスに対応する検出信号をアドレスイベント検出部260に出力させるものである。
信号処理回路240は、アドレスイベント検出部260からの検出信号に対して所定の信号処理を実行するものである。この信号処理回路240は、検出信号を画素信号として二次元格子状に配列し、画素毎に1ビットの情報を有する画像データを取得する。そして、信号処理回路240は、その画像データに対して画像認識処理などの信号処理を実行する。
図5は、本技術の第1の実施の形態におけるアドレスイベント検出部260の平面図の一例である。このアドレスイベント検出部260には、二次元格子状に複数のアドレスイベント検出回路300が配列される。アドレスイベント検出回路300のそれぞれには画素アドレスが割り当てられ、同一アドレスのフォトダイオード221と接続される。
アドレスイベント検出回路300は、対応するフォトダイオード221からの光電流に応じた電圧信号を量子化して検出信号として出力するものである。
[アドレスイベント検出回路の構成例]
図6は、本技術の第1の実施の形態におけるアドレスイベント検出回路300の一構成例を示すブロック図である。このアドレスイベント検出回路300は、電流電圧変換回路310、バッファ320、減算器330、量子化器340および転送回路350を備える。
電流電圧変換回路310は、対応するフォトダイオード221からの光電流を電圧信号に変換するものである。この電流電圧変換回路310は、電圧信号をバッファ320に供給する。
バッファ320は、電流電圧変換回路310からの電圧信号を補正するものである。このバッファ320は、補正後の電圧信号を減算器330に出力する。
減算器330は、行駆動回路251からの行駆動信号に従ってバッファ320からの電圧信号のレベルを低下させるものである。この減算器330は、低下後の電圧信号を量子化器340に供給する。
量子化器340は、減算器330からの電圧信号をデジタル信号に量子化して検出信号として転送回路350に出力するものである。
転送回路350は、列駆動回路252からの列駆動信号に従って、検出信号を量子化器340から信号処理回路240に転送するものである。
[電流電圧変換回路の構成例]
図7は、本技術の第1の実施の形態における電流電圧変換回路310の一構成例を示す回路図である。この電流電圧変換回路310は、変換トランジスタ311、コンデンサ312、電流源トランジスタ313および電圧供給トランジスタ314を備える。変換トランジスタ311および電圧供給トランジスタ314として、例えば、N型のMOS(Metal-Oxide-Semiconductor)トランジスタが用いられる。また、電流源トランジスタ313として、例えば、P型のMOSトランジスタが用いられる。
変換トランジスタ311は、対応するフォトダイオード221からの光電流Iinを電圧信号Voutに変換してゲートから出力するものである。この変換トランジスタ311のソースは、入力信号線315を介してフォトダイオード221のカソードと電圧供給トランジスタ314のゲートとに接続される。また、変換トランジスタ311のドレインは電源に接続され、ゲートは、出力信号線316を介して電流源トランジスタ313のドレインと電圧供給トランジスタ314のドレインと、バッファ320の入力端子とに接続される。
電流源トランジスタ313は、所定の定電流を出力信号線316に供給するものである。この電流源トランジスタ313のゲートには所定のバイアス電流Vbiasが印加される。ソースは電源に接続され、ドレインは出力信号線316に接続される。
電圧供給トランジスタ314は、出力信号線316からの定電流に応じた一定の電圧を入力信号線315を介して変換トランジスタ311のソースに供給するものである。これにより、変換トランジスタ311のソース電圧は、一定電圧に固定される。したがって、光が入射した際に、変換トランジスタ311のゲート−ソース間電圧が光電流に応じて上昇し、電圧信号Voutのレベルが上昇する。
コンデンサ312の両端は、入力信号線315および出力信号線316を介して変換トランジスタ311のゲートとソースとに接続される。コンデンサ312は、電圧信号Voutの位相遅れを補償する容量として機能する。なお、コンデンサ312の他、後述するように配線間容量やトランジスタなどの容量素子を容量として用いることもできる。なお、コンデンサ312は、特許請求の範囲に記載の容量の一例である。
上述のように、変換トランジスタ311と電圧供給トランジスタ314とがループ状に接続されているため、このループ回路は、所定の条件下において負帰還回路となり、電圧信号Voutが発振するおそれがある。ループ回路が不安定になると、入射光が誤検出されることがあるため、安定性を向上させることが望ましい。
変換トランジスタ311および電圧供給トランジスタ314からなるループ回路の開ループ伝達関数Topen(s)は、次の式により表される。
Figure 0006663544
上式において、gは、変換トランジスタ311の相互コンダクタンスであり、Gは、電圧供給トランジスタ314の相互コンダクタンスである。Rは、ループ回路の出力抵抗であり、sは複素数である。Cpdは、変換トランジスタ311のソース側の容量であり、Cは、変換トランジスタ311のゲート容量である。相互コンダクタンスの単位は、例えば、ジーメンス(S)であり、抵抗の単位は、例えば、オーム(Ω)である。また、容量の単位は、例えば、ファラッド(F)である。
式1より、開ループ伝達関数は、2次となるが、伝達関数が無限大となるときの、その関数の根である極は光の照度に依存して変化する。このとき、仮に、センサのダイナミックレンジの仕様が120デシベル(dB)であった場合には、変換トランジスタ311が、閾値未満で動作する(すなわち、弱反転動作する)ため、極の位置も6桁ほど移動する。
図8は、本技術の第1の実施の形態におけるループ回路のボーデ線図の一例である。ボード線図は、式1に例示したような伝達関数から得られる周波数ごとのゲインおよび位相をプロットした図であり、ゲインの特性を表すゲイン線図と位相の特性を表す位相線図とからなる。同図におけるaは、式1に基づいて生成されたボーデ線図のうちゲイン線図であり、同図におけるbは、ボーデ線図のうち位相線図である。また、同図におけるaの縦軸は、ループ回路のゲインを示し、横軸は周波数を示す。同図におけるbの縦軸は位相を示し、横軸は周波数を示す。
そして、一点鎖線の曲線は、比較的照度の高いときの特性を示し、実線の曲線は、照度が中程度のときの特性を示す。点線の曲線は、比較的照度が低いときの特性を示す。ボーデ線図より、低照度および高照度においては極分離が十分なされており安定な系となっている。一方、中照度においては2極が近接することにより、位相余裕が30度程度まで悪化する。ここで、位相余裕は、ループ回路のゲインが0デシベル(dB)となる周波数に対応する位相と−180度との差を示し、この位相余裕が大きいほど安定性が高いと評価される。このように、2次系で、かつ、極配置が照度により大きく変化する場合には、想定されるユースケース全域における安定性を考慮する必要が出てくる。2次系では、式1に例示したような2次関数の伝達関数の根(極)が2つとなり、それらが接近すると、位相余裕が小さくなり、不安定になる傾向がある。
ループ回路を安定させるには、次の2つの方法が考えられる。1つ目は、フォトダイオード221のカソード端子側の極を十分に高域に配置しておき、低照度から高照度のいずれの照度下においても、そのカソード端子側が主要極となるように設計しておく方法である。このためには反転増幅器を構成する電流源トランジスタ313のバイアス電流を増やし、式1中のRを低下させる必要がある。この方法では、バイアス電流の増大により、消費電力が増加してしまう。一例として、ボーデ線図において、ループ回路の出力端子側の極が数10キロヘルツ(kHz)付近にあるのに対して高照度下のカソード端子側の極は数メガヘルツ(MHz)付近まで移動する。このため、全照度下で十分な極分離をしようとすると反転増幅器側のバイアス電流を1000倍程度増やす必要が出てくる。多くの場合において、これほどの消費電力増大は許容されないものと思われる。
2つ目は、図7に例示したように、容量(コンデンサ312など)を設ける方法である。容量を設けたループ回路の開ループ利得を考慮した伝達関数は、その容量の容量値Cが出力端子に付く寄生容量よりも小さいことを仮定して、次の式により表される。
Figure 0006663544
また、CとCとの間には、次の関係式が成立するものとする。この関係は、設計上、妥当な仮定である。
<<C ・・・式3
式2より、容量の追加によってg/Cの位置にゼロ点ができていることが分かる。このゼロ点の位置はgに比例し、照度に依存する。このため、対応する照度依存の極(すなわち、g/Cpd+Cの極)との関係を加味し、容量値CとCpd+Ccとが大きく乖離しない値にCを設計することにより、全照度条件下において安定性を確保することができる。なお、容量値Ccは、Cpd/3乃至Cpd/2の範囲内とすることが好ましい。
一方、容量の追加によるデメリットとしては、フォトダイオード221から見て並列に容量が追加される形となるため応答速度が低下することがあげられ、また、小信号特性以上に深刻となり得る問題としてスルーレートが挙げられる。この問題に関し、フォトダイオード221のカソード端子は、仮想接地点のため、動作中は常に一定電位に保たれるのに対して、ループ回路の出力端子側は照度に対して対数応答を示す。仮に高照度から低照度への変化が生じた場合には、出力端子は電圧が低下する方向に変化する。このときの急峻な変化は光電流をIphotoとして、Iphoto/Ccで決まるスルーレートの制限を受けることになり、フォトダイオード221の感度もしくは暗所の光量によっては極から決まる応答速度より大幅に応答が遅くなる可能性がある。
したがって、特性改善にはもともとのフォトダイオード221の容量を可能な限り削減しておき、必要最小限の容量を用いて安定性を確保することが重要となる。容量値Cに必要な大きさとしては、画素サイズに比例する形になるものの、0.1乃至10フェムトファラッド(fF)程度である。
[減算器および量子化器の構成例]
図9は、本技術の第1の実施の形態における減算器330および量子化器340の一構成例を示す回路図である。減算器330は、コンデンサ331および333と、インバータ332と、スイッチ334とを備える。また、量子化器340は、コンパレータ341を備える。
コンデンサ331の一端は、バッファ320の出力端子に接続され、他端は、インバータ332の入力端子に接続される。コンデンサ333は、インバータ332に並列に接続される。スイッチ334は、コンデンサ333の両端を接続する経路を行駆動信号に従って開閉するものである。
インバータ332は、コンデンサ331を介して入力された電圧信号を反転するものである。このインバータ332は反転した信号をコンパレータ341の非反転入力端子(+)に出力する。
スイッチ334をオンした際にコンデンサ331のバッファ320側に電圧Vinitが入力され、その逆側は仮想接地端子となる。この仮想接地端子の電位を便宜上、ゼロとする。このとき、コンデンサ331に蓄積されている電荷Qinitは、コンデンサ331の容量値をC1とすると、次の式により表される。一方、コンデンサ333の両端は、短絡されているため、その蓄積電荷はゼロとなる。
init=C1×Vinit ・・・式4
次に、スイッチ334がオフされて、コンデンサ331のバッファ320側の電圧が変化してVafterになった場合を考えると、コンデンサ331に蓄積される電荷Qafterは、次の式により表される。
after=C1×Vafter ・・・式5
一方、コンデンサ333に蓄積される電荷Q2は、コンデンサ333の容量値をC2とし、出力電圧をVoutとすると、次の式により表される。
Q2=-C2×Vout ・・・式6
このとき、コンデンサ331および333の総電荷量は変化しないため、次の式が成立する。
init=Qafter+Q2 ・・式7
式7に式4乃至式6を代入して変形すると、次の式が得られる。
out=−(C1/C2)×(Vafter−Vinit)・・・式8
式8は、電圧信号の減算動作を表し、減算結果の利得はC1/C2となる。通常、利得を最大化することが望まれるため、容量値C1を大きく、容量値C2を小さく設計することが好ましい。一方、C2が小さすぎると、kTCノイズが増大し、ノイズ特性が悪化するおそれがあるため、C2の容量削減は、ノイズを許容することができる範囲内に制限される。また、画素ごとに減算器330を含むアドレスイベント検出回路300が搭載されるため、容量値C1やC2には、面積上の制約がある。容量値Ccと同様に容量値C1とC2とに関しても画素サイズに比例する形でとり得る範囲が変わるものの通常の設計において例えば、容量値C1は、20乃至200フェムトファラッド(fF)の値に設定される。容量値C2は、1乃至20フェムトファラッド(fF)の値に設定される。
コンパレータ341は、減算器330からの電圧信号と、反転入力端子(−)に印加された所定の閾値電圧Vthとを比較するものである。コンパレータ341は、比較結果を示す信号を検出信号として転送回路350に出力する。
なお、容量素子としてコンデンサ331および333を設けているが、これらの代わりに配線容量や、トランジスタなどを設けることもできる。また、コンデンサ331は、特許請求の範囲における第1容量の一例であり、コンデンサ333は、特許請求の範囲における第2容量の一例である。
また、容量値C1の容量素子と容量値C2の容量素子とのそれぞれの種類は、相対精度が特性に影響を与えるために、同一であることが望ましい。一方、容量値Cの容量素子と容量値C1およびC2の容量素子とのそれぞれの種類は異なるものであってもよい。例えば、容量値Cの容量素子として配線間容量を用い、容量値C1およびC2の容量素子としてコンデンサを用いてもよい。
図10は、本技術の第1の実施の形態における受光チップ201および検出チップ202のそれぞれに設けられる回路の一例を示す図である。受光チップ201には、フォトダイオード221が配置され、検出チップ202には、電流電圧変換回路310、バッファ320、減算器330および量子化器340が配置される。
電流電圧変換回路310内のコンデンサ312の容量値Cと、減算器330内のコンデンサ331および333のそれぞれの容量値C1およびC2とは、次の式のいずれかを満たすことが望ましい。
<C2<C1
C2<C<C1
このように、本技術の第1の実施の形態では、変換トランジスタ311のゲートとソースとの間にコンデンサ312を接続したため、電圧信号の位相遅れを補償することができる。これにより、変換トランジスタ311を設けた電流電圧変換回路310の安定性を向上させることができる。
<2.第2の実施の形態>
上述の第1の実施の形態では、電流電圧変換回路310においてコンデンサ312を容量として用いていたが、コンデンサ312は実装面積が他の容量素子と比較して大きいため、固体撮像素子200全体の実装面積が増大するおそれがある。この第2の実施の形態の電流電圧変換回路310は、配線間容量を用いる点において第1の実施の形態と異なる。
図11は、本技術の第2の実施の形態における電流電圧変換回路310の一構成例を示す回路図である。この第2の実施の形態の電流電圧変換回路310は、コンデンサ312の代わりに配線間容量317を備える点において第1の実施の形態と異なる。
図12は、本技術の第2の実施の形態における電流電圧変換回路310の配線レイアウトの一例を示す図である。同図において、電流源トランジスタ313は、省略されている。
また、入力信号線315と出力信号線316とは、異なる配線層に配線される。例えば、検出チップ202から受光チップ201への方向を上方向として、積層された2つの配線層のうち下側に出力信号線316が配線され、その上側に入力信号線315が配線される。なお、入力信号線315および出力信号線316の上下関係は、逆であってもよい。
そして、入力信号線315と出力信号線316との一部は、交差している。この交差部分において、入力信号線315および出力信号線316は、検出チップ202のチップ面に平行な所定方向に沿って配線され、これらの信号線の間の配線間容量317が容量として用いられる。容量値Cは、その交差部分の長さにより決定される。例えば、交差部分の長さは、200ナノメートル(nm)以上に設定される。
このように、本技術の第2の実施の形態では、配線間容量317を用いるため、コンデンサ312を用いる場合と比較して、固体撮像素子200の実装面積を削減することができる。
<3.第3の実施の形態>
上述の第2の実施の形態では、電流電圧変換回路310において、積層された2つの配線層のそれぞれに配線された入力信号線315と出力信号線316との間の配線間容量317を用いていた。しかし、2つの配線層を積層する必要があるため、積層しない場合と比較して製造工数が増大するおそれがある。この第3の実施の形態の電流電圧変換回路310は、同一の配線層に入力信号線315および出力信号線316を配線する点において第2の実施の形態と異なる。
図13は、本技術の第3の実施の形態における電流電圧変換回路310の配線レイアウトの一例を示す図である。この第3の実施の形態の電流電圧変換回路310は、同一の配線層に入力信号線315および出力信号線316が配線される点において第2の実施の形態と異なる。例えば、入力信号線315と出力信号線316とが並走して配線され、出力信号線316の方が入力信号線315より長く、入力信号線315を囲むように配線される。
このように、本技術の第3の実施の形態では、入力信号線315と出力信号線316とを同一の配線層に配線するため、積層した2つの配線層に配線する場合と比較して配線層の製造工数を削減することができる。
<4.第4の実施の形態>
上述の第1の実施の形態では、電流電圧変換回路310においてコンデンサ312を容量として用いていたが、コンデンサ312は実装面積が他の容量素子と比較して大きいため、固体撮像素子200全体の実装面積が増大するおそれがある。この第4の実施の形態の電流電圧変換回路310は、トランジスタのゲート容量を用いる点において第1の実施の形態と異なる。
図14は、本技術の第4の実施の形態における電流電圧変換回路310の一構成例を示す回路図である。この第4の実施の形態の電流電圧変換回路310は、コンデンサ312の代わりにトランジスタ318を備える点において第1の実施の形態と異なる。
トランジスタ318として、例えば、N型のMOSトランジスタが用いられる。このトランジスタ318のゲートは、入力信号線315に接続される。また、トランジスタ318のソースおよびドレインは、出力信号線316に接続される。このトランジスタ318のゲート容量が、位相を補償する容量として機能する。
図15は、本技術の第4の実施の形態における電流電圧変換回路310の配線レイアウトの一例を示す図である。入力信号線315は、リーク電流により特性が劣化するおそれがあるため、トランジスタ318のゲートに接続される。一方、出力信号線316は、トランジスタ318のソースおよびドレインに接続される。
このように、本技術の第4の実施の形態では、トランジスタ318のゲート容量を容量として用いるため、コンデンサを用いる場合と比較して、固体撮像素子200の実装面積を削減することができる。
<5.第5の実施の形態>
上述の第1の実施の形態では、電流電圧変換回路310の全てを検出チップ202に配置していたが、画素数の増大に伴って、検出チップ202内の回路の回路規模が増大するおそれがある。この第5の実施の形態の固体撮像素子200は、電流電圧変換回路310の一部の回路を受光チップ201に設けた点において第1の実施の形態と異なる。
図16は、本技術の第1の実施の形態の変形例における受光チップ201および検出チップ202のそれぞれに設けられる回路の一例を示す回路図である。同図に例示するように、受光チップ201には、フォトダイオード221に加えて、N型の変換トランジスタ311および電圧供給トランジスタ314とコンデンサ312とがさらに設けられる。一方、検出チップ202には、P型の電流源トランジスタ313と、その後段の回路とが設けられる。
N型の変換トランジスタ311および電圧供給トランジスタ314とコンデンサ312とを受光チップ201に配置することにより、それらの素子の分、検出チップ202の回路規模を削減することができる。また、受光チップ201内のトランジスタをN型のみにすることにより、N型トランジスタおよびP型トランジスタを混在させる場合と比較して、トランジスタを形成する際の工程数を削減することができる。これにより、受光チップ201の製造コストを削減することができる。
なお、第5の実施の形態においても、第2、第3の実施の形態と同様に配線間容量を用いることができる。また、第5の実施の形態においても、第4の実施の形態と同様に、トランジスタのゲート容量を用いることができる。
このように、本技術の第5の実施の形態では、N型の変換トランジスタ311および電圧供給トランジスタ314を受光チップ201に配置したため、製造コストと検出チップ202の回路規模とを削減することができる。
<6.第6の実施の形態>
上述の第1の実施の形態では、減算器330の全てを検出チップ202に配置していたが、画素数の増大に伴って、検出チップ202内の回路の回路規模や実装面積が増大するおそれがある。この第6の実施の形態の固体撮像素子200は、減算器330の一部とを受光チップ201に設けた点において第1の実施の形態と異なる。
図17は、本技術の第6の実施の形態における受光チップ201および検出チップ202のそれぞれに設けられる回路の一例を示す回路図である。
受光チップ201には、電流電圧変換回路310およびバッファ320と、減算器330内のコンデンサ331とが配置される。
一方、検出チップ202には、減算器330内のインバータ332、コンデンサ333およびスイッチ334が配置される。
コンデンサ331および333などのコンデンサは、一般に、トランジスタやダイオードなどと比較して、広い実装面積を要する。コンデンサ331とコンデンサ333とを受光チップ201と検出チップ202とに分散して配置することにより、回路全体の実装面積を削減することができる。
なお、第6の実施の形態においても、第2、第3の実施の形態と同様に配線間容量を用いることができる。また、第6の実施の形態においても、第4の実施の形態と同様に、トランジスタのゲート容量を用いることができる。
このように、本技術の第6の実施の形態では、コンデンサ331を受光チップ201に配置し、コンデンサ333を検出チップ202に配置したため、それらを同一のチップに設ける場合と比較して、実装面積を削減することができる。
<7.第7の実施の形態>
上述の第1の実施の形態では、電流電圧変換回路310を検出チップ202に配置していたが、画素数の増大に伴って、検出チップ202内の回路の回路規模が増大するおそれがある。この第7の実施の形態の固体撮像素子200は、電流電圧変換回路310を受光チップ201に設けた点において第1の実施の形態と異なる。
図18は、本技術の第7の実施の形態における受光チップ201および検出チップ202のそれぞれに設けられる回路の一例を示す回路図である。
受光チップ201には、電流電圧変換回路310がさらに設けられる。一方、検出チップ202には、バッファ320以降の回路が設けられる。
また、受光チップ201と検出チップ202との間には、シールド401が配置される。シールド401は、電流電圧変換回路310の直下に配置され、電流電圧変換回路310とバッファ320とを接続する信号線は、そのシールド401を貫通して配線される。このシールド401として、例えば、電磁シールドが用いられる。シールド401の配置により電磁ノイズを抑制することができる。また、シールド401の形状は、例えば、円形である。なお、シールド401の形状は円形以外であってもよい。
なお、シールド401に加えて、量子化器340や減算器330の直上に、シールドをさらに配置することもできる。また、第7の実施の形態においても、第2、第3の実施の形態と同様に配線間容量を用いることができる。また、第7の実施の形態においても、第4の実施の形態と同様に、トランジスタのゲート容量を用いることができる。
このように、本技術の第7の実施の形態では、電流電圧変換回路310を受光チップ201に配置したため、その回路を検出チップ202に設ける場合と比較して、検出チップ202の回路規模を削減することができる。
<8.第8の実施の形態>
上述の第7の実施の形態では、バッファ320を検出チップ202に配置していたが、画素数の増大に伴って、検出チップ202内の回路の回路規模が増大するおそれがある。この第8の実施の形態の固体撮像素子200は、バッファ320を受光チップ201に設けた点において第7の実施の形態と異なる。
図19は、本技術の第8の実施の形態における受光チップ201および検出チップ202のそれぞれに設けられる回路の一例を示す回路図である。
受光チップ201には、バッファ320がさらに設けられる。一方、検出チップ202には、減算器330以降の回路が設けられる。
また、シールド401は、バッファ320の直下に配置され、バッファ320と減算器330とを接続する信号線は、そのシールド401を貫通して配線される。
なお、第8の実施の形態においても、第2、第3の実施の形態と同様に配線間容量用いることができる。また、第8の実施の形態においても、第4の実施の形態と同様に、トランジスタのゲート容量を用いることができる。
また、固体撮像素子200の積層構造は、第1乃至第8の実施の形態に例示した構成に限定されない。例えば、量子化器340以降の回路を検出チップ202に配置し、それ以外の回路を受光チップ201に配置することもできる。
このように、本技術の第8の実施の形態では、バッファ320を受光チップ201に配置したため、その回路を検出チップ202に設ける場合と比較して、検出チップ202の回路規模を削減することができる。
<9.移動体への応用例>
本開示に係る技術(本技術)は、様々な製品へ応用することができる。例えば、本開示に係る技術は、自動車、電気自動車、ハイブリッド電気自動車、自動二輪車、自転車、パーソナルモビリティ、飛行機、ドローン、船舶、ロボット等のいずれかの種類の移動体に搭載される装置として実現されてもよい。
図20は、本開示に係る技術が適用され得る移動体制御システムの一例である車両制御システムの概略的な構成例を示すブロック図である。
車両制御システム12000は、通信ネットワーク12001を介して接続された複数の電子制御ユニットを備える。図20に示した例では、車両制御システム12000は、駆動系制御ユニット12010、ボディ系制御ユニット12020、車外情報検出ユニット12030、車内情報検出ユニット12040、及び統合制御ユニット12050を備える。また、統合制御ユニット12050の機能構成として、マイクロコンピュータ12051、音声画像出力部12052、及び車載ネットワークI/F(interface)12053が図示されている。
駆動系制御ユニット12010は、各種プログラムにしたがって車両の駆動系に関連する装置の動作を制御する。例えば、駆動系制御ユニット12010は、内燃機関又は駆動用モータ等の車両の駆動力を発生させるための駆動力発生装置、駆動力を車輪に伝達するための駆動力伝達機構、車両の舵角を調節するステアリング機構、及び、車両の制動力を発生させる制動装置等の制御装置として機能する。
ボディ系制御ユニット12020は、各種プログラムにしたがって車体に装備された各種装置の動作を制御する。例えば、ボディ系制御ユニット12020は、キーレスエントリシステム、スマートキーシステム、パワーウィンドウ装置、あるいは、ヘッドランプ、バックランプ、ブレーキランプ、ウィンカー又はフォグランプ等の各種ランプの制御装置として機能する。この場合、ボディ系制御ユニット12020には、鍵を代替する携帯機から発信される電波又は各種スイッチの信号が入力され得る。ボディ系制御ユニット12020は、これらの電波又は信号の入力を受け付け、車両のドアロック装置、パワーウィンドウ装置、ランプ等を制御する。
車外情報検出ユニット12030は、車両制御システム12000を搭載した車両の外部の情報を検出する。例えば、車外情報検出ユニット12030には、撮像部12031が接続される。車外情報検出ユニット12030は、撮像部12031に車外の画像を撮像させるとともに、撮像された画像を受信する。車外情報検出ユニット12030は、受信した画像に基づいて、人、車、障害物、標識又は路面上の文字等の物体検出処理又は距離検出処理を行ってもよい。
撮像部12031は、光を受光し、その光の受光量に応じた電気信号を出力する光センサである。撮像部12031は、電気信号を画像として出力することもできるし、測距の情報として出力することもできる。また、撮像部12031が受光する光は、可視光であっても良いし、赤外線等の非可視光であっても良い。
車内情報検出ユニット12040は、車内の情報を検出する。車内情報検出ユニット12040には、例えば、運転者の状態を検出する運転者状態検出部12041が接続される。運転者状態検出部12041は、例えば運転者を撮像するカメラを含み、車内情報検出ユニット12040は、運転者状態検出部12041から入力される検出情報に基づいて、運転者の疲労度合い又は集中度合いを算出してもよいし、運転者が居眠りをしていないかを判別してもよい。
マイクロコンピュータ12051は、車外情報検出ユニット12030又は車内情報検出ユニット12040で取得される車内外の情報に基づいて、駆動力発生装置、ステアリング機構又は制動装置の制御目標値を演算し、駆動系制御ユニット12010に対して制御指令を出力することができる。例えば、マイクロコンピュータ12051は、車両の衝突回避あるいは衝撃緩和、車間距離に基づく追従走行、車速維持走行、車両の衝突警告、又は車両のレーン逸脱警告等を含むADAS(Advanced Driver Assistance System)の機能実現を目的とした協調制御を行うことができる。
また、マイクロコンピュータ12051は、車外情報検出ユニット12030又は車内情報検出ユニット12040で取得される車両の周囲の情報に基づいて駆動力発生装置、ステアリング機構又は制動装置等を制御することにより、運転者の操作に拠らずに自律的に走行する自動運転等を目的とした協調制御を行うことができる。
また、マイクロコンピュータ12051は、車外情報検出ユニット12030で取得される車外の情報に基づいて、ボディ系制御ユニット12020に対して制御指令を出力することができる。例えば、マイクロコンピュータ12051は、車外情報検出ユニット12030で検知した先行車又は対向車の位置に応じてヘッドランプを制御し、ハイビームをロービームに切り替える等の防眩を図ることを目的とした協調制御を行うことができる。
音声画像出力部12052は、車両の搭乗者又は車外に対して、視覚的又は聴覚的に情報を通知することが可能な出力装置へ音声及び画像のうちの少なくとも一方の出力信号を送信する。図20の例では、出力装置として、オーディオスピーカ12061、表示部12062及びインストルメントパネル12063が例示されている。表示部12062は、例えば、オンボードディスプレイ及びヘッドアップディスプレイの少なくとも一つを含んでいてもよい。
図21は、撮像部12031の設置位置の例を示す図である。
図21では、撮像部12031として、撮像部12101,12102,12103,12104,12105を有する。
撮像部12101,12102,12103,12104,12105は、例えば、車両12100のフロントノーズ、サイドミラー、リアバンパ、バックドア及び車室内のフロントガラスの上部等の位置に設けられる。フロントノーズに備えられる撮像部12101及び車室内のフロントガラスの上部に備えられる撮像部12105は、主として車両12100の前方の画像を取得する。サイドミラーに備えられる撮像部12102,12103は、主として車両12100の側方の画像を取得する。リアバンパ又はバックドアに備えられる撮像部12104は、主として車両12100の後方の画像を取得する。車室内のフロントガラスの上部に備えられる撮像部12105は、主として先行車両又は、歩行者、障害物、信号機、交通標識又は車線等の検出に用いられる。
なお、図21には、撮像部12101ないし12104の撮影範囲の一例が示されている。撮像範囲12111は、フロントノーズに設けられた撮像部12101の撮像範囲を示し、撮像範囲12112,12113は、それぞれサイドミラーに設けられた撮像部12102,12103の撮像範囲を示し、撮像範囲12114は、リアバンパ又はバックドアに設けられた撮像部12104の撮像範囲を示す。例えば、撮像部12101ないし12104で撮像された画像データが重ね合わせられることにより、車両12100を上方から見た俯瞰画像が得られる。
撮像部12101ないし12104の少なくとも1つは、距離情報を取得する機能を有していてもよい。例えば、撮像部12101ないし12104の少なくとも1つは、複数の撮像素子からなるステレオカメラであってもよいし、位相差検出用の画素を有する撮像素子であってもよい。
例えば、マイクロコンピュータ12051は、撮像部12101ないし12104から得られた距離情報を基に、撮像範囲12111ないし12114内における各立体物までの距離と、この距離の時間的変化(車両12100に対する相対速度)を求めることにより、特に車両12100の進行路上にある最も近い立体物で、車両12100と略同じ方向に所定の速度(例えば、0km/h以上)で走行する立体物を先行車として抽出することができる。さらに、マイクロコンピュータ12051は、先行車の手前に予め確保すべき車間距離を設定し、自動ブレーキ制御(追従停止制御も含む)や自動加速制御(追従発進制御も含む)等を行うことができる。このように運転者の操作に拠らずに自律的に走行する自動運転等を目的とした協調制御を行うことができる。
例えば、マイクロコンピュータ12051は、撮像部12101ないし12104から得られた距離情報を元に、立体物に関する立体物データを、2輪車、普通車両、大型車両、歩行者、電柱等その他の立体物に分類して抽出し、障害物の自動回避に用いることができる。例えば、マイクロコンピュータ12051は、車両12100の周辺の障害物を、車両12100のドライバが視認可能な障害物と視認困難な障害物とに識別する。そして、マイクロコンピュータ12051は、各障害物との衝突の危険度を示す衝突リスクを判断し、衝突リスクが設定値以上で衝突可能性がある状況であるときには、オーディオスピーカ12061や表示部12062を介してドライバに警報を出力することや、駆動系制御ユニット12010を介して強制減速や回避操舵を行うことで、衝突回避のための運転支援を行うことができる。
撮像部12101ないし12104の少なくとも1つは、赤外線を検出する赤外線カメラであってもよい。例えば、マイクロコンピュータ12051は、撮像部12101ないし12104の撮像画像中に歩行者が存在するか否かを判定することで歩行者を認識することができる。かかる歩行者の認識は、例えば赤外線カメラとしての撮像部12101ないし12104の撮像画像における特徴点を抽出する手順と、物体の輪郭を示す一連の特徴点にパターンマッチング処理を行って歩行者か否かを判別する手順によって行われる。マイクロコンピュータ12051が、撮像部12101ないし12104の撮像画像中に歩行者が存在すると判定し、歩行者を認識すると、音声画像出力部12052は、当該認識された歩行者に強調のための方形輪郭線を重畳表示するように、表示部12062を制御する。また、音声画像出力部12052は、歩行者を示すアイコン等を所望の位置に表示するように表示部12062を制御してもよい。
以上、本開示に係る技術が適用され得る車両制御システムの一例について説明した。本開示に係る技術は、以上説明した構成のうち、例えば、撮像部12031に適用され得る。具体的には、図1の撮像装置100は、図20の撮像部12031に適用することができる。撮像部12031に本開示に係る技術を適用することにより、回路の安定性を向上させて、車両制御システムの信頼性を高くすることができる。
なお、上述の実施の形態は本技術を具現化するための一例を示したものであり、実施の形態における事項と、特許請求の範囲における発明特定事項とはそれぞれ対応関係を有する。同様に、特許請求の範囲における発明特定事項と、これと同一名称を付した本技術の実施の形態における事項とはそれぞれ対応関係を有する。ただし、本技術は実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において実施の形態に種々の変形を施すことにより具現化することができる。
また、上述の実施の形態において説明した処理手順は、これら一連の手順を有する方法として捉えてもよく、また、これら一連の手順をコンピュータに実行させるためのプログラム乃至そのプログラムを記憶する記録媒体として捉えてもよい。この記録媒体として、例えば、CD(Compact Disc)、MD(MiniDisc)、DVD(Digital Versatile Disc)、メモリカード、ブルーレイディスク(Blu-ray(登録商標)Disc)等を用いることができる。
なお、本明細書に記載された効果はあくまで例示であって、限定されるものではなく、また、他の効果があってもよい。
なお、本技術は以下のような構成もとることができる。
(1)入射光を光電変換して光電流を生成するフォトダイオードと、
前記光電流を電圧信号に変換してゲートから出力する変換トランジスタと、
所定の定電流を前記ゲートに接続された出力信号線に供給する電流源トランジスタと、
前記出力信号線からの前記所定の定電流に応じた一定の電圧を前記変換トランジスタのソースに供給する電圧供給トランジスタと、
前記変換トランジスタの前記ゲートと前記ソースとの間に接続された容量と
を具備する固体撮像素子。
(2)前記電圧供給トランジスタのゲートは、前記変換トランジスタのソースと入力信号線を介して接続され、
前記容量は、前記入力信号線と前記出力信号線との間の配線間容量である
前記(1)記載の固体撮像素子。
(3)前記入力信号線と前記出力信号線とは互いに異なる配線層に配線される
前記(2)記載の固体撮像素子。
(4)前記入力信号線と前記出力信号線とは同一の配線層に配線される
前記(2)記載の固体撮像素子。
(5)前記容量は、トランジスタのゲート容量である
前記(1)記載の固体撮像素子。
(6)前記電圧信号を補正するバッファと、
前記補正された電圧信号のレベルを低減する減算器と、
前記低減された電圧信号を量子化する量子化器と
をさらに具備し、
前記フォトダイオードは、検出チップに積層された受光チップに設けられ、
前記量子化器は、前記受光チップに積層された検出チップに設けられる
前記(1)から(5)のいずれかに記載の固体撮像素子。
(7)前記変換トランジスタ、前記電流源トランジスタ、前記電圧供給トランジスタおよび前記容量は、前記検出チップに設けられる
前記(6)記載の固体撮像素子。
(8)前記変換トランジスタおよび前記電圧供給トランジスタは、N型トランジスタであり、
前記電流源トランジスタは、P型トランジスタであり、
前記変換トランジスタ、前記電圧供給トランジスタおよび前記容量は、前記受光チップに設けられ、
前記電流源トランジスタは、前記検出チップに設けられる
前記(6)記載の固体撮像素子。
(9)前記減算器は、
前記バッファの出力端子に一端が接続された第1容量と、
前記第1容量の他端に入力端子が接続されたインバータと、
前記インバータに並列に接続された第2容量と
を備え、
前記容量および前記第2容量のそれぞれの容量値は、前記第1容量よりも小さい
前記(6)記載の固体撮像素子。
(10)前記バッファおよび前記第1容量は、前記受光チップに設けられ、
前記インバータおよび前記第2容量は、前記検出チップに設けられる
前記(9)記載の固体撮像素子。
(11)前記バッファおよび前記減算器は、前記検出チップに設けられる
前記(9)記載の固体撮像素子。
(12)前記バッファは、前記受光チップに設けられ、
前記減算器は、前記検出チップに設けられる
前記(9)記載の固体撮像素子。
(13)前記受光チップおよび前記検出チップの間に設けられたシールドをさらに具備する
前記(1)から(12)のいずれかに記載の固体撮像素子。
100 撮像装置
110 撮像レンズ
120 記録部
130 制御部
200 固体撮像素子
201 受光チップ
202 検出チップ
211、212、213、231、232、233 ビア配置部
220 受光部
221 フォトダイオード
240 信号処理回路
251 行駆動回路
252 列駆動回路
260 アドレスイベント検出部
300 アドレスイベント検出回路
310 電流電圧変換回路
311 変換トランジスタ
312、331、333 コンデンサ
313 電流源トランジスタ
314 電圧供給トランジスタ
317 配線間容量
318 トランジスタ
320 バッファ
330 減算器
332 インバータ
334 スイッチ
340 量子化器
341 コンパレータ
350 転送回路
401 シールド
12031 撮像部

Claims (12)

  1. 入射光を光電変換して光電流を生成するフォトダイオードと、
    前記光電流を電圧信号に変換してゲートから出力する変換トランジスタと、
    所定の定電流を前記ゲートに接続された出力信号線に供給する電流源トランジスタと、
    前記出力信号線からの前記所定の定電流に応じた一定の電圧を前記変換トランジスタのソースに供給する電圧供給トランジスタと、
    前記変換トランジスタの前記ゲートと前記ソースとの間に接続された容量と
    を具備し、
    前記電圧供給トランジスタのゲートは、前記変換トランジスタのソースと入力信号線を介して接続され、
    前記容量は、前記入力信号線と前記出力信号線との間の配線間容量である
    固体撮像素子。
  2. 前記入力信号線と前記出力信号線とは互いに異なる配線層に配線される
    請求項記載の固体撮像素子。
  3. 前記入力信号線と前記出力信号線とは同一の配線層に配線される
    請求項記載の固体撮像素子。
  4. 前記容量は、トランジスタのゲート容量である
    請求項1記載の固体撮像素子。
  5. 前記電圧信号を補正するバッファと、
    前記補正された電圧信号のレベルを低減する減算器と、
    前記低減された電圧信号を量子化する量子化器と
    をさらに具備し、
    前記フォトダイオードは、検出チップに積層された受光チップに設けられ、
    前記量子化器は、前記受光チップに積層された検出チップに設けられる
    請求項1記載の固体撮像素子。
  6. 前記変換トランジスタ、前記電流源トランジスタ、前記電圧供給トランジスタおよび前記容量は、前記検出チップに設けられる
    請求項記載の固体撮像素子。
  7. 前記変換トランジスタおよび前記電圧供給トランジスタは、N型トランジスタであり、
    前記電流源トランジスタは、P型トランジスタであり、
    前記変換トランジスタ、前記電圧供給トランジスタおよび前記容量は、前記受光チップに設けられ、
    前記電流源トランジスタは、前記検出チップに設けられる
    請求項記載の固体撮像素子。
  8. 前記減算器は、
    前記バッファの出力端子に一端が接続された第1容量と、
    前記第1容量の他端に入力端子が接続されたインバータと、
    前記インバータに並列に接続された第2容量と
    を備え、
    前記容量および前記第2容量のそれぞれの容量値は、前記第1容量よりも小さい
    請求項記載の固体撮像素子。
  9. 前記バッファおよび前記第1容量は、前記受光チップに設けられ、
    前記インバータおよび前記第2容量は、前記検出チップに設けられる
    請求項記載の固体撮像素子。
  10. 前記バッファおよび前記減算器は、前記検出チップに設けられる
    請求項記載の固体撮像素子。
  11. 前記バッファは、前記受光チップに設けられ、
    前記減算器は、前記検出チップに設けられる
    請求項記載の固体撮像素子。
  12. 前記受光チップおよび前記検出チップの間に設けられたシールドをさらに具備する
    請求項記載の固体撮像素子。
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