JP6668125B2 - 液体柔軟剤組成物 - Google Patents
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Description
(A)エステル基を有し、炭素数9以上23以下の炭化水素基を分子内に1つ以上有する、第3級アミン又はその中和物もしくは4級化物〔以下、(A)成分という〕を10質量%以上30質量%以下、
(B)炭素数2以上20以下の脂肪酸と炭素数1以上20以下の一価のアルコールとのエステル化合物であって、全炭素数が18以上28以下であるエステル化合物〔以下、(B)成分という〕を0.1質量%以上5質量%以下、
(C)(B)成分以外の油剤〔以下、(C)成分という〕を0.1質量%以上5質量%以下、
(D)カチオン性ポリマー〔以下、(D)成分という〕を0.1質量%以上1.5質量%以下、及び
水
を含有する、液体柔軟剤組成物に関する。
[(A)成分]
(A)成分は、エステル基を有し、炭素数9以上23以下の炭化水素基を分子内に1つ以上有する第3級アミン、該第3級アミンの中和物、及び該第3級アミンの4級化物から選ばれる1種以上の化合物である。
(A)成分が有する炭化水素基は、好ましくは炭素数11以上、より好ましくは13以上であり、そして、好ましくは炭素数21以下である。
〔R1−C(=O)−O−(CpH2pO)r−CqH2q〕mN(R2)3−m (1)
〔式中、R1は炭素数11以上23以下の炭化水素基であり、R2は炭素数1以上3以下の炭化水素基及びHO−(CpH2pO)r−CqH2q基から選ばれる基であり、mは1以上3以下の数であり、p及びqは2又は3の数であり、rは0以上5以下の数である。同一分子内にR1、R2、HO−(CpH2pO)r−CqH2q基、p、q、rが複数存在する場合、それらは同一でも異なっていても良い。〕
R1の炭化水素基の具体例は、繊維製品の柔軟化の観点から、炭素数11以上、更に13以上、そして23以下、更に21以下のアルキル基及び炭素数11以上、更に13以上、そして23以下、更に21以下のアルケニル基から選ばれる基である。液体柔軟剤組成物の製造容易性の観点から、R1は炭素数11以上23以下のアルキル基及び炭素数11以上23以下のアルケニル基から選ばれる基が好ましい。より好ましくは、R1は炭素数13以上21以下のアルキル基及び炭素数13以上21以下のアルケニル基から選ばれる基である。
rは、繊維製品の柔軟化の点から、0以上2以下の数が好ましく、0がより好ましい。
第3級アミン化合物の酸塩で存在する場合の酸としては、無機酸又は有機酸が挙げられる。無機酸の具体例としては、塩酸、硫酸が使用できる。有機酸の具体例としては、炭素数1以上10以下の1価又は多価のカルボン酸、又は炭素数1以上20以下の1価又は多価のスルホン酸が挙げられる。より具体的にはメチル硫酸、エチル硫酸、p−トルエンスルホン酸、(o−、m−、p−)キシレンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸、ギ酸、グリコール酸、クエン酸、安息香酸、サリチル酸が挙げられる。
(HO−CqH2q)m’N(R2’)3−m’ (2)
〔式中、R2’は炭素数1以上3以下の炭化水素基であり、m’は1以上3以下の数であり、qは、前記一般式(1)と同じ意味を表す。〕
(B)成分は、炭素数2以上22以下の脂肪酸と炭素数1以上20以下の一価のアルコールとのエステル化合物であって、全炭素数が18以上28以下であるエステル化合物である。
(i)炭素数2以上、好ましくは6以上、そして炭素数10以下、好ましくは8以下の脂肪酸と炭素数12以上、好ましくは14以上、そして炭素数20以下、好ましくは18以下の一価のアルコールとのエステル化合物であって、全炭素数が16以上24以下であるエステル化合物
(ii)炭素数10以上、好ましくは12以上、そして22以下、好ましくは14以下の脂肪酸と炭素数1以上、そして炭素数5以下、好ましくは3以下の一価のアルコールとのエステル化合物であって、全炭素数14以上22以下であるエステル化合物
また、(ii)の化合物としては、より具体的には、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸及びアラキジン酸から選ばれる脂肪酸と、メタノール、エタノール、イソプロパノールから選ばれる一価のアルコールとのエステル化合物が挙げられる。
(C)成分は、(B)成分以外の油剤である。
本発明において用いられる油剤は、保存後の粘度の増加を抑制するために用いられ、また(A)成分の加水分解抑制にも効果を有する。
(C)成分としては、例えば、炭素数14以上の炭化水素、炭素数8以上22以下の脂肪族アルコール、(B)成分以外のエステル化合物が挙げられる。前記炭化水素基としては、好ましくはオクタデカン、流動パラフィン、前記脂肪族アルコールとしては、ステアリルアルコール等が挙げられる。また、(B)成分以外のエステルとしては、ヒドロキシ基を2以上6以下有する炭素数2以上10以下の多価アルコールと炭素数12以上24以下の脂肪酸とのエステル化合物が挙げられる。このエステル化合物を併用すると(A)の加水分解がより抑制されることから好ましい。前記エステル化合物としては、好ましくは、グリセリン脂肪酸エステル、ペンタエリスリトール脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル等が挙げられる。柔軟性能向上の点から、前記エステル化合物の脂肪酸としては、パルミチン酸、ステアリン酸、及びこれらの混合物が好ましい。
(D)成分は、カチオン性ポリマーである。
(D)成分は、アミン又は4級アンモニウム基を有する重合性モノマー由来の構造単位を有するカチオン性ポリマーが好ましい。
(D)成分は、下記一般式(D1)で表される化合物、その酸塩及びその4級塩から選ばれる1種以上の化合物に由来するモノマー単位〔以下、モノマー単位(D1)という〕を含有するカチオン性ポリマーがより好ましい。
Yの−C(O)O−(R14d−O)n−R15dでは、R15dは、炭素数8以上、更に10以上、そして、18以下、更に14以下のアルキル基が好ましい。R14dは、エチレンが好ましい。nは0以上、好ましくは20以下、より好ましくは10以下の数である。nは0が更に好ましい。
なお(D)成分のカチオン性ポリマーは、本発明の液体柔軟剤組成物を調製する際には後述する(H)成分の水溶性有機溶媒に溶解ないし分散させた形態で用いてもよい。その際の水溶性有機溶媒の使用量は、最終製品としての柔軟剤組成物の貯蔵安定性や粘度物性のみならず、製造方法や製造設備等を考慮して必要最小限の量で用いることが好ましい。なお(D)成分は親水性のカチオン性ポリマーが好ましい。
本発明の液体柔軟剤組成物中の(A)成分の含有量は、10質量%以上30質量%以下である。洗濯1回当たりの使用量を少なくできる点から、濃縮タイプとして使用する場合は、本発明の液体柔軟剤組成物中の(A)成分の含有量は、好ましくは12質量%以上、より好ましく15質量%以上であり、そして、好ましくは28質量%以下、より好ましくは25質量%以下である。
本発明の液体柔軟剤組成物は、任意成分として、(A)成分以外の界面活性剤〔以下、(E)成分という〕、キレート剤〔以下、(F)成分という〕、無機電解質〔以下、(G)成分という〕、水溶性有機溶剤〔以下、(H)成分という〕及び香料組成物〔以下、(I)成分という〕から選ばれる1種以上の成分を含有することが好ましい。
また、本発明の液体柔軟剤組成物は、任意成分として、酸化防止剤、染料、防腐剤、シリコーン化合物、(D)成分以外のポリマー、(A)成分の安定化に好適なpHに調整するためのpH調整剤を含有することが出来る。
本発明の液体柔軟剤組成物は、(E)成分として、(A)成分以外の界面活性剤を含有することが好ましく、非イオン界面活性剤〔〔以下、(E1)成分という〕及び(A)成分以外の陽イオン界面活性剤(E2)〔〔以下、(E2)成分という〕から選ばれる1種以上の界面活性剤を含有することがより好ましい。
(E11):下記一般式(3)で表される非イオン界面活性剤
R1e−O−[(C2H4O)s(C3H6O)t]−H (3)
〔式中、R1eは、炭素数8以上、好ましくは10以上、そして、18以下、好ましくは16以下のアルキル基又はアルケニル基である。s及びtは平均付加モル数であって、sは2以上、好ましくは10以上、そして、50以下、好ましくは40以下の数、tは0以上、好ましくは1以上、そして、5以下、好ましくは3以下の数である。(C2H4O)と(C3H6O)はランダム重合体又はブロック重合体であってもよい。〕
(E12):下記一般式(4)で表される非イオン界面活性剤
(E21):アルキル基又はアルケニル基の炭素数が10以上22以下のジ長鎖アルキル又はアルケニルジメチルアンモニウム塩
(E22):アルキル基又はアルケニル基の炭素数が10以上22以下のモノ長鎖アルキル又はアルケニルトリメチルアンモニウム塩
(E23):アルキル基又はアルケニル基の炭素数が10以上22以下のモノ長鎖アルキル又はアルケニルベンジルジメチルアンモニウム塩
本発明の液体柔軟剤組成物は、水中の銅や鉄などの金属イオンやアルカリ土類金属イオンを捕捉するために、(F)成分として、キレート剤を含有することが好ましい。
本発明の液体柔軟剤組成物は、(G)成分として、無機電解質を配合することが好ましい。(G)成分の無機電解質は、20℃の水100gに5g以上、溶解するものが好ましい。
(G)成分の無機電解質は、柔軟剤組成物を使用に適した粘度に調整するのに好ましく用いられる。例えば、(G)成分としては、陽イオンが、アルカリ金属及びアルカリ土類金属から選ばれる物質のイオンであり、陰イオンが、ハロゲン化合物及び硫酸塩から選ばれる物質のイオンである無機塩が挙げられる。従って本発明の組成物は、アルカリ金属及びアルカリ土類金属から選ばれる物質の陽イオンとハロゲン化合物及び硫酸塩から選ばれる物質の陰イオンとの組合せを含有するものであってもよい。アルカリ金属としては、リチウム、ナトリウム、カリウム等が挙げられる。アルカリ土類金属としては、マグネシウム、カルシウム等が挙げられる。ハロゲン化合物としては、塩化物、臭化物、ヨウ化物、が挙げられる。
(G)成分の無機電解質は、具体的には、塩化ナトリウム、硫酸ナトリウム、塩化カルシウム、硫酸カルシウム、塩化マグネシウム、及び硫酸マグネシウムから選ばれる1種以上の無機電解質が挙げられる。
本発明の柔軟剤組成物は、組成物の安定性や粘度の観点から、(H)成分として、水溶性有機溶剤を含有することが好ましい。(H)成分としては、柔軟剤に配合することが知られている水溶性の有機溶剤が挙げられる。(H)成分について「水溶性有機溶剤」とは100gの20℃の脱イオン水に対して20g以上溶解することをいう。(H)成分としては、具体的には、プロピレングリコール、エチレングリコール、グリセリン、ジエチレングリコール、モノエチレングリコールモノフェニルエーテル、ジエチレングリコールモノフェニルエーテル、トリエチレングリコールモノフェニルエーテル、イソプロパノール、エタノール等を挙げることができる。好ましくはエチレングリコール及びエタノールから選ばれる1種以上の水溶性有機溶剤である。液体柔軟剤組成物の粘度が高い場合や相安定性を調整したいときは水溶性有機溶剤を用いることが好ましい。本発明の液体柔軟剤組成物は、(H)成分を、好ましくは1.0質量%以上、そして、好ましくは10質量%以下含有する。
本発明の柔軟剤組成物は、組成物自体の賦香のためのみならず、繊維製品への賦香目的のために香料組成物を含有することが好ましい。
本発明において用いられる香料組成物は、柔軟剤組成物に対して消費者に高い嗜好性を与えるために用いられる。嗜好性とは、高揚感や鎮静感、爽快感、など単に心地良い感情を与える効果だけではなく、汗臭やタバコ臭、生乾き臭など不快なニオイを防臭する効果、冷涼作用や温熱作用、催眠作用、催淫作用、抗うつ作用、抗菌作用、ダイエット作用など機能的な効果についても含み得る。香料成分としては、例えば「香料と調香の基礎知識、中島基貴 編著、産業図書株式会社発行、2005年4月20日 第4刷」に記載の香料、特表平10−507793号公報記載の香料を使用することができる。
具体的には、シス−3−へキセノール(1.4)、ゲラニオール(2.8)、ネロール(2.8)、2,6−ジメチル−2−ヘプタノール(3.0)、メントール(3.2)、シトロネロール(3.3)、ロジノール(3.3)、9−デセノール(3.5)、テトラヒドロリナロール(3.5)、テトラヒドロゲラニオール(3.7)、4−メチル−3−デセン−5−オール(3.7)、テトラヒドロゲラニオール(3.7)等が挙げられる。ここで、( )内は、logP値〔以下のii)とiii)についても同様〕である。
具体的には、アニスアルコール(1.0)、ラズベリーケトン(1.1)、フェニルエチルアルコール(1.2)、オイゲノール(2.4)、イソオイゲノール(2.6)、ジメチルベンジルカルビノール(3.0)、フェニルエチルメチルエチルカルビノール(3.0)、3−メチル−5−フェニルペンタノール(3.2)、チモール(3.4)等が挙げられる。
具体的には、p−tert−ブチルシクロヘキサノール(3.1)、o−tert−ブチルシクロヘキサノール(3.1)、l−メントール(3.2)、4−イソプロピルシクロヘキシルメタノール(3.3)、1−(4−イソプロピルシクロヘキシル)エタノール(3.6)、サンタロール(3.9)、2−メチル−4−(2,2,3−トリメチル−3−シクロペンテン−1−イル)−2−ブテン−1−オール(3.9)ベチベロール(4.2)等が挙げられる。
本発明の柔軟剤組成物は、酸化防止剤を含有することができる。酸化防止剤は、例えば、分子内にフェノール基を有する酸化防止剤である。分子内にフェノール基を有する酸化防止剤は、香料の臭いの変化を抑制する為に用いられる。酸化防止剤を香料と併用すると、臭いの変化を抑制できるが、酸化を受けたフェノール基を有する酸化防止剤が着色されることで、柔軟剤組成物の変色が促進されることから、酸化防止剤の配合量は、酸化の影響を受けやすい香料成分とその含有量とともに、十分に確認した上で使用される。
入手の容易性の点から、分子内にフェノール基を有する酸化防止剤としては、2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール、2,6−ジ−tert−ブチル−4−エチルフェノール及びブチルヒドロキシアニソールから選ばれる1種又は2種以上の酸化防止剤が好ましい。変色抑制の点から、2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール及び2,6−ジ−tert−ブチル−4−エチルフェノールから選ばれる1種又は2種以上の酸化防止剤が好ましい。
酸化防止剤は(A)成分などの他の基材の保存安定性のために配合されていることがあり(A)成分を配合することで、本発明の柔軟剤組成物に混入することもある。
カラーインデックス酸性赤色染料の具体例としては、C.I.Acid Red 18C.I.Acid Red 27、C.I.Acid Red 52、C.I.Acid Red 82、C.I.Acid Red 114、C.I.Acid Red 138、C.I.Acid Red 186が挙げられる。
カラーインデックス酸性黄色染料の具体例としては、C.I.Acid Yellow 1 、C.I.Acid Yellow 7、C.I.Acid Yellow 23、C.I.Acid Yellow 141が挙げられる。
カラーインデックス酸性青色染料の具体例としては、C.I.Acid Blue 5、C.I.Acid Blue 9、C.I.Acid Blue 74が挙げられる。
〔(A)成分〕
(a−1):下記合成例a−1で得られたエステル化反応生成物
(a−2):下記合成例a−2で得られたエステル化反応生成物
トリエタノールアミンと脂肪酸(混合脂肪酸、組成は以下に示す)とを、反応モル比(脂肪酸/トリエタノールアミン)1.65/1でエステル化反応させ、一般式(1)で表されるアミン化合物を含むエステル化反応生成物を得た。
エステル化反応生成物のmz〔(A)成分全体における前記一般式(1)中のmの数平均〕は1.57であった。また、エステル化反応生成物中には、未反応の脂肪酸が5質量%含まれていた。エステル化反応生成物中のアミン化合物のアミンに対して、メチル基が0.96等量となるように、ジメチル硫酸で4級化反応を行った。4級化反応後に反応物の質量に対して10質量%のエタノールを添加し、均一に混合した。
得られたエステル化反応生成物をHPLC法で各成分の組成比を分析し、臭化テトラオクチルアンモニウムを内部標準物質として使用し定量した結果、得られたエステル化反応生成物は、(A1)成分の第3級アミン化合物、(A2)成分の4級化物、及び未反応の脂肪酸を合計で90質量%含有する混合物であった。該混合物中、脂肪酸は2質量%含まれていたことから、該混合物中の(A1)成分及び(A2)成分の合計は、90質量%−2質量%=88質量%であった。また、該混合物における(A1)成分/(A2)成分の質量比は13/87であり、(A1)成分及び(A2)成分の一般式(1)中のアシル基R1−C(=O)が、それぞれ、不飽和脂肪酸/飽和脂肪酸の質量比が0.4である脂肪酸から構成されていた。
パルミチン酸:45質量%
ステアリン酸:25質量%
炭素数18で、不飽和結合を1つ有する脂肪酸:27質量%
炭素数18で、不飽和結合を2つ有する脂肪酸:3質量%
前記組成は、原料に使用した脂肪酸をガスクロマトグラフィーで組成分析し、各脂肪酸の面積%を質量%とみなした。前記不飽和基のシス/トランス体比は85/15(1H−NMRによる、積分比)である。
トリエタノールアミンと脂肪酸(混合脂肪酸、組成は以下に示す)とを、反応モル比(脂肪酸/トリエタノールアミン)1.86/1でエステル化反応させ、一般式(1)で表されるアミン化合物を含むエステル化反応生成物を得た。
エステル化反応生成物のmz〔(A)成分全体における前記一般式(1)中のmの数平均〕は1.77であった。また、エステル化反応生成物中には、未反応の脂肪酸が5質量%含まれていた。エステル化反応生成物中のアミン化合物のアミンに対して、メチル基が0.98等量となるように、ジメチル硫酸で4級化反応を行った。4級化反応後に反応物の質量に対して10質量%のエタノールを添加し、均一に混合した。
得られたエステル化反応生成物をHPLC法で各成分の組成比を分析し、臭化テトラオクチルアンモニウムを内部標準物質として使用し定量した結果、得られたエステル化反応生成物は、(A1)成分の第3級アミン化合物、(A2)成分の4級化物、及び未反応の脂肪酸を合計で85質量%含有する混合物であった。該混合物中、脂肪酸は2質量%含まれていたことから、該混合物中の(A1)成分及び(A2)成分の合計は、85質量%−2質量%=83質量%であった。また、該混合物における(A1)成分/(A2)成分の質量比は9/91であり、(A1)成分及び(A2)成分の一般式(1)中のアシル基R1−C(=O)が、それぞれ、不飽和脂肪酸/飽和脂肪酸の質量比が0.64である脂肪酸から構成されていた。
ミリスチン酸:2質量%
パルミチン酸:27質量%
パルミトレイン酸:3質量%
ステアリン酸:32質量%
炭素数18で、不飽和結合を1つ有する脂肪酸:33質量%
炭素数18で、不飽和結合を2つ有する脂肪酸:3質量%
前記組成は、原料に使用した脂肪酸をガスクロマトグラフィーで組成分析し、各脂肪酸の面積%を質量%とみなした。前記不飽和基のシス/トランス体比は85/15(1H−NMRによる、積分比)である。
(b−1):2−エチルヘキサン酸セチル
(b−2):ステアリン酸2−エチルヘキシル
(b−3):パルミチン酸2−エチルヘキシル
(c−1):ペンタエリスリトールステアリン酸エステル(エキセパールPEMS、花王(株))
(c−2):下記合成例c−2で得られたグリセリン脂肪酸エステル
グリセリン158g、脂肪酸(ラウリン酸/ミリスチン酸/パルミチン酸/ステアリン酸/その他=51質量%/23質量%/7質量%/17質量%/2質量%)932g(グリセリン1モルに対して脂肪酸2.44モル)、NaOH1.7gを、4つ口フラスコに仕込み、窒素ガスを導入しながら加熱し、反応で生成する水を除去しながら、220℃で5時間反応させた。反応物の酸価が0.3mgKOH/g以下、水酸基価が32〜38mgKOH/gの間になったことを確認し、(c−2)を合成した。
(c−2)は、モノエステル構造体の割合が、(c−2)全量中7質量%、脂肪酸ジエステル構造体と脂肪酸トリエステル構造体との合計が93質量%であった。脂肪酸モノエステル、脂肪酸ジエステル、脂肪酸トリエステル、及び脂肪酸テトラエステルの割合は、高速GPC装置 HCL−8220GPC(東ソー株式会社製)を用いて下記条件で測定した。
<HPLC条件>
カラム:TSKgel G1000HXL+G2000HXL(直列連結)
移動相:THF(テトラヒドロフラン)
流速:0.7ml/min
温度:25℃
検出器:RI
試料濃度及び注入量:1%THF溶液、20μl
(d−1):下記合成例d−1で得られたカチオン性ポリマー
(d−2):下記合成例d−2で得られたカチオン性ポリマー
(d−3):下記合成例d−3で得られたカチオン性ポリマー
(d−4):下記合成例d−4で得られたカチオン性ポリマー
(d−5):下記合成例d−5で得られたカチオン性ポリマー
プロペラ式攪拌機、窒素導入管、ジムロート還流器、温度計を備えた1L4つ口セパラブルフラスコを一定時間窒素置換した。そこにプロピレングリコールモノメチルエーテルを73.3g添加し、撹拌しながら内容物温度が80℃になるまで加熱し、保持した。
別途ジメチルアミノエチルメタクリレート213.6g(1.36mol)、ラウリルメタクリレート86.4g(0.34mol)、プロピレングリコールモノメチルエーテル164.1gを均一に混合したモノマー溶液を作製した。
また、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)(v−65B:和光純薬工業(株)製)4.22g、プロピレングリコールモノメチルエーテル40.11gを均一に混合した開始剤溶液も別途作製した。
モノマー溶液と開始剤溶液を上記セパラブルフラスコ中に3時間かけて滴下した。次に2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)(和光純薬工業(株)製、v−65B)8.44gをプロピレングリコールモノメチルエーテル75.9gに溶解した溶液を上記フラスコに4時間かけて一定速度で滴下した。滴下終了後、80℃で2時間保持し、その後プロピレングリコールモノメチルエーテルを添加することにより、(D)成分であるジメチルアミノエチルメタクリレートとラウリルメタクリレートの共重合体〔カチオン性ポリマー(d−1)〕を含有するポリマー溶液1563gを得た。得られたカチオン性ポリマーの重量平均分子量(Mw)は14000であった。また1H−NMRより分析したこの共重合体の組成は、ジメチルアミノエチルメタクリレート/ラウリルメタクリレート=8/2(モル比)であった。ポリマー溶液の組成は、ジメチルアミノエチルメタクリレートとラウリルメタクリレートの共重合体であるカチオン性ポリマー(d−1)20質量%、プロピレングリコールモノメチルエーテル80質量%であった。このポリマー溶液を、共重合体(d−1)の量が表の通りとなるように用いた。
攪拌機、還流冷却器、温度計、窒素導入管のついた反応器に、2−メタクリロイルオキシ−エチルトリメチルアンモニウムクロリド(QDM)50.0g、及び重合溶媒イソプロピルアルコール200.0gと、重合開始剤V−65B(和光純薬工業(株)製)6.0gを仕込み、85℃にて6時間重合反応を行った。その後、アセトン3000.0gで再沈殿させた後に乾燥させることで、カチオン性ポリマーである、ポリ(2−メタクリロイルオキシ−エチルトリメチルアンモニウムクロリド)(d−2)(Mw10000)を得た。
攪拌機、還流冷却器、温度計、窒素導入管のついた反応器に、2−メタクリロイルオキシ−エチルトリメチルアンモニウムクロリド(QDM)50.0g、及び重合溶媒として水50.0gと、重合開始剤として過硫酸ナトリウム(和光純薬(株)製)2.3gを仕込み、80℃にて6時間重合反応を行った。その後、アセトン3000.0gで再沈殿させた後に乾燥させることで、カチオン性ポリマーである、ポリ(2−メタクリロイルオキシ−エチルトリメチルアンモニウムクロリド)(d−3)(Mw58000)を得た。
攪拌機、還流冷却器、温度計、窒素導入管のついた反応器に、2−メタクリロイルオキシ−エチルトリメチルアンモニウムクロリド(QDM)100.0g、及び重合溶媒エタノール150.0gと、重合開始剤V−65B(和光純薬(株)製)0.4gを仕込み、70℃にて6時間重合反応を行った。その後、アセトン3000.0gで再沈殿させた後に乾燥させることで、カチオン性ポリマーである、ポリ(2−メタクリロイルオキシ−エチルトリメチルアンモニウムクロリド)(d−4)(Mw100000)を得た。
攪拌機、還流冷却器、温度計、窒素導入管のついた反応器に、2−メタクリロイルオキシ−エチルトリメチルアンモニウムクロリド(QDM)100.0g、及び重合溶媒としてエタノール66.7gと、重合開始剤V−65B(和光純薬(株)製)0.1gを仕込み、85℃にて6時間重合反応を行った。その後、アセトン3000.0gで再沈殿させた後に乾燥させることで、カチオン性ポリマーである、ポリ(2−メタクリロイルオキシ−エチルトリメチルアンモニウムクロリド)(d−5)(Mw230000)を得た。
(e−1):非イオン界面活性剤(オキシエチレン基の平均付加モル数が30モルであるポリオキシエチレンラウリルエーテル)
(f−1):メチルグリシン二酢酸3Na(トリロンMリキッド、BASFジャパン(株))(有効分のメチルグリシン二酢酸3Naが表2、3の値となるように用いた。)
(f−2):クエン酸
(g−1):塩化カルシウム
(h−1):エチレングリコール
(i−1):表1に示される香料組成物i1
(i−2):表1に示される香料組成物i2
(j−1):1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オン(プロキセルBDN(ロンザジャパン(株)))
(k−1):高重合ジメチコンエマルジョン:25℃における動粘度が500,000mm2/sのジメチルポリシロキサン60質量%、オキシエチレン基の平均付加モル数(以下、平均EO付加モル数、という)が5モルのポリオキシエチレンラウリルエーテル1.5質量%、平均EO付加モル数23モルのポリオキシエチレンラウリルエーテル4.5質量%、ラウリル硫酸エステルナトリウム塩0.1質量%、水 残部のエマルジョン、分散粒子の平均粒子径500nm(有効分のジメチルポリシロキサンが表2、3の値となるように用いた。)
表2に示す配合組成となるように各成分を混合することにより、乳濁状態の液体柔軟剤組成物を調製した。具体的には、以下の通りである。
300mLビーカーに、乳濁状態の液体柔軟剤組成物のでき上がり質量が200gとなるのに必要な量の90質量%相当量のイオン交換水と、(E)成分(非イオン界面活性剤)、(F)成分(キレート剤)、(H)成分(エチレングリコール)、(j−1)成分(抗菌剤)を入れ、ウォーターバスを用いてイオン交換水の温度を60±2℃に調温した。次いで、(D)成分(カチオン性ポリマー)を添加した後、pH調整剤(塩酸)を添加し、水性組成物を得た。この水性組成物のpHは、65℃で、2.5〜3.5であった。これらの成分がイオン交換水中に均一に溶解するように、必要に応じて下記の攪拌羽根を用いて攪拌した。
60±2℃の温度に調温した上記成分を含むイオン交換水を、直径が5mmの攪拌棒の回転中心軸を基準として、長辺が90度方向になるように配置された撹拌羽根(羽根の数:3枚、羽根の長辺/短辺:3cm/1.5cm、羽根の設置:回転面に対して45度の角度)で撹拌(450r/m)しながら、65℃で(B)成分、(C)成分とともに加熱溶解させた(A)成分を3分間掛けて投入した。投入終了後に15分間撹拌した。
(G)成分(塩化カルシウム)の35質量%水溶液を投入し、10分間攪拌した。5℃のウォーターバスを用いて、内容物の温度が30±2℃になるまで冷却し、乳化組成物を得た。
得られた乳化組成物に、(I)成分(香料組成物)を添加し5分間攪拌した。次いで(k−1)(高重合ジメチコンエマルジョン)成分を添加し5分間攪拌し、表2の組成の衣料用液体柔軟組成物を得た。
表2に示す液体柔軟剤組成物30gを、容器(ガラス製広口規格ビンNo.6)に充填し、組成物の温度を30℃に調整した。B型粘度計(型番;TVB−10東機産業株式会社製、No.2のローターを使用、60r/min)を用いて、前記温度で液体柔軟剤組成物の粘度測定を開始し、1分後の値を読み取った(粘度の単位は「mPa・s」)。結果を表2に示す。この評価では、粘度は50mPa・s以下が好ましい。
また長期保存は、30℃の恒温室に1年静置することで実施した。保存後の液体柔軟剤組成物の粘度は上記方法にて測定した。粘度は100mPa・s以下が好ましい。結果を表2に合わせて示す。
(I)評価タオルの前処理方法
あらかじめ市販の粉末洗剤(花王株式会社製、「アタック」2015年5月生産品)を用いて、市販の木綿タオル(武井タオル製、「TW−220」)24枚を日立全自動洗濯機NW−6CYを用いて一連の洗濯工程を5回繰り返した(アタック使用量34g、標準コース、水量45L、水温20℃、洗浄時間10分、ため濯ぎ2回)。その後、20℃、45%RHの条件下で乾燥した。
National製電気バケツ式洗濯機(MiniMini、型番「NA−35」)に、20℃の水を4.5L注水し、前記(1)の方法で前処理した木綿タオル2枚を投入し、1分間攪拌した。攪拌後、前記(1)の条件で1年保存した後の液体柔軟剤組成物を、木綿タオル1.5kg当たり7mlとなる量にて投入し、攪拌しながら5分間処理した。処理後、脱水槽で2分間脱水し、20℃、45%RHの条件下で乾燥した。
(III)評価
柔軟効果は、表2に記載の組成の液体柔軟剤組成物で処理、乾燥した木綿タオルの柔らかさを、比較例5の液体柔軟剤組成物で処理、乾燥した木綿タオルの柔らかと対比して評価した。
各実施例又は比較例の液体柔軟剤組成物で処理、乾燥した木綿タオルの2枚について、それぞれ、10人のパネラーが、比較例5の液体柔軟剤組成物で処理、乾燥した木綿タオルのうちの任意の1枚と、手で触ったときの柔らかさを比較し、以下の基準で点数を付けた。結果を表2に示す。表2中の柔軟効果の数値は、10人のパネラーの平均値を表している。この評価では、柔らかさは平均の点数が1.5以上であることが好ましい。
柔軟効果の評価基準:
0:比較例5よりも柔らかくない
1:比較例5と同等の柔らかさ
2:比較例5より柔らかい
本発明の液体柔軟剤組成物の配合例を表3に示す。
Claims (5)
- (A)エステル基を有し、炭素数9以上23以下の炭化水素基を分子内に1つ以上有する、第3級アミン又はその中和物もしくは4級化物を10質量%以上30質量%以下、
(B)炭素数2以上10以下の脂肪酸と炭素数12以上20以下の一価のアルコールとのエステル化合物であって、全炭素数が16以上24以下であるエステル化合物を0.1質量%以上5質量%以下、
(C)(B)成分以外の油剤を0.1質量%以上5質量%以下、
(D)カチオン性ポリマーを0.1質量%以上1.5質量%以下、及び
水
を含有する、液体柔軟剤組成物。 - (A)が、(A1)下記一般式(1)で表される第3級アミン化合物及びその酸塩、並びに(A2)下記一般式(1)で表される第3級アミン化合物の4級化物から選ばれる1種以上の化合物である、請求項1記載の液体柔軟剤組成物。
〔R1−C(=O)−O−(CpH2pO)r−CqH2q〕mN(R2)3−m (1)
〔式中、R1は炭素数11以上23以下の炭化水素基であり、R2は炭素数1以上3以下の炭化水素基及びHO−(CpH2pO)r−CqH2q基から選ばれる基であり、mは1以上3以下の数であり、p及びqは2又は3の数であり、rは0以上5以下の数である。同一分子内にR1、R2、HO−(CpH2pO)r−CqH2q基、p、q、rが複数存在する場合、それらは同一でも異なっていても良い。〕 - (C)が、ヒドロキシ基を2以上6以下有する炭素数2以上10以下の多価アルコールと炭素数12以上24以下の脂肪酸とのエステル化合物である、請求項1又は2に記載の液体柔軟剤組成物。
- 更に(E)非イオン界面活性剤を含有する、請求項1〜3の何れかに記載の液体柔軟剤組成物。
- 更に(F)キレート剤を含有する、請求項1〜4の何れかに記載の液体柔軟剤組成物。
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