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JP6668566B2 - 燃料ガス供給システム、船舶、及び燃料ガス供給方法 - Google Patents
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JP6668566B2 - 燃料ガス供給システム、船舶、及び燃料ガス供給方法 - Google Patents

燃料ガス供給システム、船舶、及び燃料ガス供給方法 Download PDF

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Description

本発明は、液化ガスから気化するボイルオフガスを燃料ガスとしてエンジンに供給する燃料ガス供給システム、このシステムを用いた船舶、及び燃料ガス供給方法に関する。
LNG(液化天然ガス)運搬船においては、タンクに貯留されている液化ガスからボイルオフガスが気化する。このボイルオフガスを有効に処理するために、燃料ガスとして船舶のエンジンに供給することが行われている。
ボイルオフガスのような低圧の流体を、エンジンの燃料ガスとして適合させるために高圧の流体とする必要がある。このため、ボイルオフガスをエンジンの燃料ガスとして供給する燃料ガス供給システムでは、例えば多段の加圧装置を用いてボイルオフガス等の燃料を加圧(圧縮)する。この加圧した燃料をエンジンに向けて送出する。
一方、エンジンは負荷変動などにより、燃料ガスの需要が変化する場合がある。この場合、エンジンの負荷変動に対応して、燃料ガス供給システムが送出する燃料の量を制御することが望まれている。
例えば、2機以上のガス焚きディーゼルエンジンに異なる圧力の燃料ガスを供給することができ、かつ、省スペース化を図ることができる船舶が知られている(特許文献1)。
当該船舶では、加圧装置である高圧ポンプの回転数及び流量制御便の開度、および圧力調整弁を制御することにより、供給ガス圧力の変動を許容範囲に抑えることができるとされている。
特開2016−49881号公報
しかし、上記船舶では、複数の運転中のエンジンのうち、一部のエンジンの負荷が急激に変化した場合、例えば、一部のエンジンの運転中に別のエンジンが運転準備状態に入りこのエンジン上流の流量制御弁が開放された場合、このエンジン内に多量の燃料ガスが流入し、その結果、配管内の燃料ガスの圧力が急減し、運転中の上記一部のエンジンに供給される燃料ガスの圧力が要求圧力に対して大きく下回る問題がある。また、複数のエンジンの運転中、一部のエンジンがトラブルなどで停止した場合、燃料ガスの消費量の急減により配管内の燃料ガスの圧力が急上昇する虞がある。
このような問題は、複数のエンジンには限らず、1つのエンジンで負荷が急激に変化した場合においても起こり得る。このように、エンジンの急激な負荷の変動に対応させて、燃料ガス供給システムから供給される燃料ガスの供給量を変化させることは難しい。また、上記船舶では、どのように燃料ガスの供給量を制御するかについては開示されていない。
そこで、本発明は、急激なエンジンの負荷変動が生じても、エンジンの負荷変動に対応するように燃料ガスの供給を制御して、安定した燃料ガスをエンジンに供給することができる、燃料ガス供給システム、燃料ガス供給方法、及び船舶を提供することを目的とする。
本発明の一態様は、エンジンに燃料ガスを供給する燃料ガス供給システムである。当該燃料ガス供給システムは、
液化ガスを貯留するタンクと、
前記液化ガスから気化したボイルオフガスをエンジンに燃料ガスとして供給するために、前記液化ガスから気化したボイルオフガスあるいは前記液化ガスを燃料として加圧し送出する加圧機構と、
前記加圧機構が送出する燃料の送出量を制御する加圧制御装置と、
前記加圧機構とエンジンを接続し、前記加圧機構が送出した燃料がエンジンに流れる主配管と、を備える。
前記加圧制御装置により行う前記送出量の制御は、前記エンジンの要求する燃料の要求圧力に基づいて定めた設定圧力と前記主配管における前記燃料の計測圧力との差分に基づいて前記送出量を制御するフィードバック制御と、前記エンジンの燃料ガスの消費量を示すガスロード信号の時間変化が所定範囲を外れて大きくなった場合前記時間変化に基づいて前記送出量を制御するフィードフォワード制御と、を含む。
本発明の一態様は、エンジンに燃料ガスを供給する燃料ガス供給システムである。当該燃料ガス供給システムは、
液化ガスを貯留するタンクと、
前記液化ガスから気化したボイルオフガスをエンジンに燃料ガスとして供給するために、前記液化ガスから気化したボイルオフガスあるいは前記液化ガスを燃料として加圧し送出する加圧機構と、
前記加圧機構が送出する前記燃料の送出量を制御する加圧制御装置と、
前記加圧機構と前記エンジンを接続し、前記加圧機構が送出した前記燃料が前記エンジンに流れる主配管と、を備える。
前記加圧制御装置により行う前記送出量の制御は、前記エンジンの要求する前記燃料の要求圧力に基づいて定めた設定圧力と前記主配管における前記燃料の計測圧力との差分に基づいて前記送出量を制御するフィードバック制御と、前記エンジンの前記燃料ガスの消費量を示すガスロード信号の変動に基づいて前記送出量を制御するフィードフォワード制御と、を含み、
前記主配管には、前記エンジンへの前記燃料ガスの供給のオン/オフを行う開閉バルブが設けられ、
前記加圧制御装置が行う前記送出量の制御は、さらに、前記開閉バルブのオンからオフあるいはオフからオンへの変化の情報に基づいて、前記送出量を制御するフィードフォワード制御を含む。
前記加圧制御装置は、前記送出量の制御量が前記設定圧力に応じて調整されるように、前記送出量の制御を行う、ことが好ましい。
前記加圧機構は、前記燃料を加圧する加圧装置と、前記加圧装置による加圧前後の燃料が流れる配管の間を、前記加圧装置を迂回して接続したバイパス管と、前記バイパス管を流れる燃料の量を制御する調整バルブと、を備え、
前記加圧制御装置は、前記調整バルブの開度を、前記フィードフォワード制御を用いて制御することにより、前記送出量を制御する、ことが好ましい。
前記加圧機構は、前記燃料を加圧する加圧装置と、前記加圧装置による加圧前後の燃料が流れる配管の間を、前記加圧装置を迂回して接続したバイパス管と、前記バイパス管を流れる燃料の量を制御する調整バルブと、を備える組を複数組、直列に設けられた多段式加圧機構であり、
前記加圧制御装置は、前記複数組のそれぞれの調整バルブの開度を、前記フィードフォワード制御を用いて制御することにより、前記送出量を制御する、ことが好ましい。
本発明の他の一態様は、
前記燃料ガス供給システムと、
前記加圧機構で加圧した燃料を用いて駆動する推進エンジンと、
前記推進エンジンを制御するコントロールユニットと、を備えることを特徴とする船舶である。
本発明の他の一態様は、エンジンに燃料ガスを供給する燃料ガス供給方法である。当該燃料ガス供給方法は、
液化ガスを貯留するタンクから気化したボイルオフガスを複数のエンジンに燃料ガスとして供給するために、前記液化ガスから気化したボイルオフガスあるいは前記液化ガスを燃料として加圧し送出するステップと、
エンジンの要求する燃料の要求圧力に基づいて定めた設定圧力と加圧した前記燃料の計測圧力との差分に基づいて前記送出量をフィードバック制御するステップと、
前記エンジンの燃料ガスの消費量を示すガスロード信号の変動に基づいて前記送出量をフィードフォワード制御するステップと、を備える。
前記フィードフォワード制御は、前記ガスロード信号の時間変化が所定の範囲を外れて大きくなった場合に行われる。
本発明の他の一態様は、エンジンに燃料ガスを供給する燃料ガス供給方法である。当該燃料ガス供給方法は、
液化ガスを貯留するタンクから気化したボイルオフガスを複数のエンジンに燃料ガスとして供給するために、前記液化ガスから気化したボイルオフガスあるいは前記液化ガスを燃料として加圧し送出するステップと、
前記エンジンの要求する前記燃料の要求圧力に基づいて定めた設定圧力と加圧した前記燃料の計測圧力との差分に基づいて前記燃料の送出量をフィードバック制御するステップと、
前記エンジンの前記燃料ガスの消費量を示すガスロード信号の変動に基づいて前記送出量をフィードフォワード制御するステップと、を備える。
前記フィードフォワード制御は、前記ガスロード信号の変動が所定の範囲を外れた場合に行われ、
さらに、各エンジンへの前記燃料ガスの供給のオン/オフを行う開閉バルブのオンからオフあるいはオフからオンへの変化に基づいて、前記送出量を制御するフィードフォワード制御をするステップを含む。
前記送出量の制御では、前記送出量の制御量が前記設定圧力に応じて調整される、ことが好ましい。
燃料の加圧及び送出は、加圧機構で行われ、
前記加圧機構は、前記燃料を加圧する加圧装置と、前記加圧装置による加圧前後の燃料が流れる配管の間を、前記加圧装置を迂回して接続したバイパス管と、を含み、
前記送出量の制御は、前記バイパス管を流れる燃料の流量を、前記フィードフォワード制御を用いて制御することにより行われる、ことが好ましい。
燃料の加圧及び送出は、加圧機構で行われ、
前記加圧機構は、前記燃料を加圧する加圧装置と、前記加圧装置による加圧前後の燃料が流れる配管の間を、前記加圧装置を迂回して接続したバイパス管と、を備える組を複数組、直列に設けられた多段式加圧機構であり、
前記送出量の制御は、前記複数の組それぞれにおけるバイパス管を流れる燃料の流量を、前記フィードフォワード制御を用いて制御することにより行われる、ことが好ましい。
上記態様の燃料ガス供給システム、燃料ガス供給方法、及び船舶によれば、急激なエンジンの負荷変動が生じても、エンジンの負荷変動に対応するように燃料ガスの供給を制御して、安定した燃料ガスをエンジンに供給することができる。
一実施形態の燃料ガス供給システムの構成の一例を示す図である。 一実施形態の加圧機構の構成の例を示す図である。 他の一実施形態の加圧機構の構成の例を示す図である。 一実施形態の加圧制御装置が行う制御の例の制御ブロック図である。 他の一実施形態の加圧制御装置が行う制御の例の制御ブロック図である。 一実施形態の制御で用いる補正係数と設定圧力の関係の例を示す図である。
以下、本発明の燃料ガス供給システム及び燃料ガス供給方法を詳細に説明する。
図1は、本実施形態の船舶の推進エンジンに液化ガスのボイルオフガスを燃料ガスとして供給する燃料ガス供給システム10の構成の一例を示す図である。燃料ガス供給システム10の液化ガスとして液化天然ガス(LNG)を用いるが、液化天然ガスに限定されず、純メタンガスやエタンガス等の液化ガスを用いることができる。ボイルオフガスは、タンク内で自然入熱によって気化したガスの他に、LNG(液化天然ガス)を意図的に加熱して強制的に気化したガスも含まれる。本実施形態では、タンク内で自然入熱によって気化したガスを用いて説明する。強制的に気化したガスを用いる場合、液化ガスを強制的に気化させる強制気化器が設けられ、加圧されるまえに液化ガスの気化が行われる。
また、本実施形態では、加圧する対象は、ボイルオフガスであるが、液化ガスを対象とすることもできる。この場合、加圧機構は本実施形態のガスコンプレッサに代えて液化ガスを加圧する高圧ポンプが用いられる。この場合、液化ガスの加圧後、液化ガスに熱を与えてガス状態にする熱交換器が用いられるとよい。
燃料ガス供給システム10は、液化天然ガスを運搬するLNG船において、液化天然ガスを貯留するタンク20内で気化したボイルオフガスを燃料ガスとして推進エンジン40a,40bに供給するために用いられる。本実施形態は、加圧機構30が送出したボイルオフガス(以降、燃料ガスともいう)が流れる主配管31を備える。本実施形態では、1つの推進エンジン40を備えるが、2つ、3つ、あるいは4つ以上の推進エンジンを備えてもよい。この場合、複数の推進エンジンは、主配管31から分岐した、それぞれの推進エンジン毎に設けられた分岐配管に接続される。
本明細書では、ボイルオフガスがタンク20から推進エンジン40に供給される方向を下流方向、その反対方向を上流方向といい、ある基準とする位置から下流方向の側を下流側といい、ある基準とする位置から上流方向の側を上流側という。
本実施形態の燃料ガス供給システム10は、タンク20と、加圧機構30と、液化装置50と、を主に有する。タンク20から推進エンジン40に延びるボイルオフガスの流れる主配管31上に加圧機構30が設けられている。
加圧機構30は、液化ガスから気化したボイルオフガスを、ボイルオフガスの一部を推進エンジン40に燃料ガスとして供給するために加圧し送出する装置である。
液化装置50は、加圧機構30で加圧されて送出されたボイルオフガスの一部を液化してタンク20に戻す装置である。
(加圧機構)
図2は、加圧機構30の構成の一例を示す図である。加圧機構30は、ガスコンプレッサ32a〜32eと、バイパス管33a〜33eと、調整バルブ34a〜34eと、吸引スナッバ35a〜35eと、吐出スナッバ36a〜36eと、熱交換器37a〜37eと、を主に備える。
吸引スナッバ35a〜35eは、ガスコンプレッサ32a〜32eの上流側に、ボイルオフガスを一時貯留し、ボイルオフガスが円滑にガスコンプレッサ32a〜32eに吸引されるように構成した空間を備える容器である。吐出スナッバ36a〜36eは、ガスコンプレッサ32a〜32eの下流側に、ボイルオフガスを一時貯留し、ボイルオフガスを円滑に送出できるように構成した空間を備える容器である。熱交換器37a〜37eは、吐出スナッバ36a〜36eの下流側に設けられ、加圧することにより高温になったボイルオフガスを冷却する。
ガスコンプレッサ32a〜32eは、ボイルオフガスを圧縮して送出する直列に接続された多段の加圧装置である。ガスコンプレッサ32a〜32eは、吸引スナッバ35a〜35e内のボイルオフガスを吸引して、所定の圧力に加圧する部分である。ガスコンプレッサ32a〜32eは、例えば、ガスコンプレッサ32a〜32e内の可動部(プランジャ又はピストン)が直線往復運動をすることによって吸引スナッバ35a〜35eから気体を吸い込み、その後加圧する、往復圧縮機を用いることができる。ガスコンプレッサ32a〜32eのうち、ガスコンプレッサ32a〜32dは、無給油式圧縮機が用いられ、高圧にボイルオフガスを加圧するガスコンプレッサ32eには給油式圧縮機が用いられる。ガスコンプレッサ32a〜32eの可動部は、加圧制御装置62により駆動が制御される図示されない駆動源の動力で回転する回転軸を介して連動して駆動される。ガスコンプレッサ32a〜32eにおいて、ボイルオフガスはそれぞれ同程度の圧縮率で段階的に圧縮されることで、ボイルオフガスは圧縮率の5乗まで圧縮される。例えば、ガスコンプレッサ32a〜32eのそれぞれにおいて3〜4倍に圧縮することで、ボイルオフガスは3〜4倍に圧縮される。例えば、ガスコンプレッサ32aの吸引側におけるボイルオフガスの圧力が0.1MPaであれば、ガスコンプレッサ32aの吐出(送出)側の圧力は約0.33MPa、ガスコンプレッサ32bの吐出側の圧力は約1.10MPa、ガスコンプレッサ32cの吐出側の圧力は約3.64MPa、ガスコンプレッサ32dの吐出側の圧力は約12.06MPaとなる。そして、ガスコンプレッサ32eの吐出側の圧力は設定された目標圧力、例えば39.9Mpaまで上昇される。
バイパス管33aは、ガスコンプレッサ32aを迂回して吸引スナッバ35aと熱交換器37aの出力端とを接続する、すなわち、ガスコンプレッサ32aによる加圧前のボイルオフガスが流れる配管の部分とガスコンプレッサ32aによる加圧後のボイルオフガスが流れる配管の間を接続した、ボイルオフガスが流れる管である。バイパス管33b〜33dは、対応するガスコンプレッサ32b〜32dを迂回して対応する吸引スナッバ35b〜35dと対応する熱交換器37b〜37dの出力端とを接続する、すなわち、ガスコンプレッサ32b〜32dによる加圧前のボイルオフガスが流れる配管の部分と対応するガスコンプレッサ32b〜32dによる加圧後のボイルオフガスが流れる配管の間を接続した、ボイルオフガスが流れる管である。
バイパス管33eは、ガスコンプレッサ32eを迂回して吸引スナッバ35eと熱交換器37eの出力端とを接続する、すなわち、ガスコンプレッサ32eによる加圧前のボイルオフガスが流れる配管の部分とガスコンプレッサ32eによる加圧後のボイルオフガスが流れる配管の間を接続した、ボイルオフガスが流れる管である。
バイパス管33a〜33dには、バルブの開度が調整可能な調整バルブ34a〜34eが設けられている。また、バイパス管33a〜33dのそれぞれには、ガスコンプレッサ32a〜32dで加圧されたボイルオフガスの圧力を計測する圧力計38a〜38dが設けられている。この圧力計38a〜38dで計測された圧力情報により調整バルブ34a〜34dそれぞれの開度が調整される。主配管31におけるバイパス管33eの下流側には、ガスコンプレッサ32eで加圧された後のボイルオフガスの圧力を計測する圧力計38eが設けられている。圧力計38eで計測された圧力情報により調整バルブ34eの開度が調整される。具体的には、圧力計38a〜38eで計測された計測圧力の情報は、後述する加圧制御装置62c(図1参照)に供給され、加圧制御装置62cで計測圧力と設定された圧力との差分に基づいてバイパス管33a〜33eを流れるボイルオフガスの量を制御するフィードバック制御の制御信号として、調整バルブ34a〜34eに供給される。
例えば、上流側から1時間当たり1500kgのボイルオフガスが供給され、ガスコンプレッサ32a〜32eが1時間当たり2000kgのボイルオフガスを加圧して下流側に送出する時、対応するバイパス管33a〜33eに、1時間当たり500kgのボイルオフガスを流し、ガスコンプレッサ32a〜32eの上流側に戻す。このように1時間当たり500kgのボイルオフガスが流れるように、バイパス管33a〜33eのそれぞれに設けられた調整バルブ34a〜34eの開度は制御される。これにより、ガスコンプレッサ32a〜32eの下流側の圧力を所定の圧力に調整することができる。所定の圧力に調整することで、加圧機構30から推進エンジン40に向けて流れるボイルオフガスを、推進エンジン40の要求する要求圧力及び燃料供給量にすることができる。
本実施形態では、各ガスコンプレッサ32a〜32eのそれぞれを迂回するようにバイパス管33a〜33eが設けられているが、一実施形態によれば、隣り合う複数のガスコンプレッサ32a〜32eの少なくとも2つを1つの組として、この組のコンプレッサを迂回するようにバイパス管が設けられる構成とすることも好ましい。図3は、加圧機構30の一実施形態の構成の一例を示す図である。図3に示す例は、ガスコンプレッサ32a,32bを同時に迂回するようにバイパス管33aが設けられ、ガスコンプレッサ32c,32dを同時に迂回するようにバイパス管33cが設けられている構成である。
図2,3に示す実施形態の加圧機構30では、第4段目のガスコンプレッサ32dと第5段面のガスコンプレッサ32eの間に逆止弁38が設けられている。無給油式圧縮機であるガスコンプレッサ32d及びその上流側にあるガスコンプレッサ32a,32b,32cに、給油式圧縮機であるガスコンプレッサ32eから送出されるボイルオフガスに含まれる、給油式圧縮機から流れ出たオイル等の不純物が流れ込み、ガスコンプレッサ32d及びその上流側にあるガスコンプレッサ32a,32b,32c等の装置を汚染することを阻止するために、逆止弁38は設けられる。
また、一実施形態によれば、上流側から数えて第1段目のガスコンプレッサ32aと第2段面のガスコンプレッサ32bの間に逆止弁を設けることも好ましい。
さらに、一実施形態によれば、推進エンジン40に一旦供給されたボイルオフガスが上流側に向かって逆流することがないように、バイパス管33eの下流側に逆止弁を設けることも好ましい。
バイパス管33bの主配管31からの分岐点とバイパス管33cの主配管31への合流点の間から、抽気配管が分岐し、ガス処理装置70に接続されている(図2参照、図1では、ガス処理装置70の図示は省略されている)。ガス処理装置70は、ボイルオフガスを処理する装置であって、ボイラーや発電機用エンジンが例示される。
ガス処理装置70に延びる配管には、調整バルブが設けられ、ガス処理装置70で処理するボイルオフガスの量を調整するように構成することができる。
(推進エンジン)
本実施形態に用いる船舶には、推進エンジン40が設けられている。本実施形態の燃料ガス供給システム10には、加圧機構30が送出したボイルオフガスが流れる主配管31を含む配管機構を備える。推進エンジン40は、例えば液化ガスのボイルオフガスを燃料ガスとする一方、重油等のオイルを燃料として選択的に用いることができる二元燃料エンジンであってもよい。
推進エンジン40は供給されるボイルオフガスを燃料ガスとして燃焼室で燃焼させて動力を取り出し、主軸45および船舶のプロペラ46を回転させる。推進エンジン40には、例えば2ストロークサイクルの低速ディーゼルエンジンを用いることができる。
推進エンジン40は、エンジンコントロールユニット(以降、ECUという)60と接続されており、ECU60によって駆動が制御されている。ECU60は、主軸45の回転を計測するように設けられた回転計42により計測された主軸回転数が目標回転数になるように、推進エンジン40に燃料ガスを供給する主配管31上に設けられた圧力制御バルブ64の開度を制御することで、推進エンジン40の駆動を制御する。すなわち、ECU60は、推進エンジン40と推進用のプロペラ46を接続した主軸45の主軸回転数が目標回転数になるように、推進エンジン40の負荷を定め、これに基づいて燃料ガスの圧力を制御する装置である。ECU60は、気象、海象の風、波高等の自然状況の変化によって変化する主軸回転数が目標回転数に維持されるように、推進エンジン40の負荷を定める他、オペレータの減速、加速、旋回等の指示によって提供されるプロペラ回転数の操作指令値に応じて、推進エンジン40の負荷を定めることもできる。ECU60は、定めた負荷に基づいて、最下流に位置するガスコンプレッサ32eの送出側の目標圧力を設定し、この目標圧力を後述する制御統合装置62c(図1参照)に送るように構成されている。この目標圧力は、推進エンジン40が要求する燃料ガスの要求圧力である。制御統合装置62cは、この要求圧力を用いて、加圧装置30のボイルオフガスの送出量を制御する。ボイルオフガスの送出量の制御は後述する。
(液化装置)
液化装置50は、バイパス管33cの主配管31からの分岐点と逆止弁38との間から分岐する抽気管51を通して、加圧機構30と接続されている。
液化装置50は、推進エンジン40の負荷の変動により不要となったボイルオフガスを液化ガスとしてタンク20に戻す装置である。ボイルオフガスの一部は液化されず気体を維持する。このボイルオフガスは、必要に応じて、タンク20から加圧装置30により吸引されて流れるボイルオフガスに合流して、再度加圧装置30で加圧される。図示されないが、液化装置50は、例えば、ボイルオフガスを液化する前にボイルオフガスを冷却する熱交換器、冷却したボイルオフガスを膨張して液化させる膨張バルブ、膨張バルブによって作られた気液混合流体を分離する気液分離器、分離した気体を、タンク20から加圧装置30により吸引されて流れるボイルオフガスに合流させるガス配管、及び分離した液化ガスをタンクに流す液化ガス配管を備える。
(加圧機構によるボイルオフガスの送出量の制御)
本実施形態における加圧機構30によるボイルオフガスの送出量の制御には、加圧機構30と、ECU60と、圧力制御器61と、加圧制御装置62と、圧力制御バルブ64と、圧力計65と、開閉バルブ66と、が主に用いられる。加圧機構30によるボイルオフガスの送出量の制御は、加圧機構30におけるバイパス管33eを流れるボイルオフガスの量を制御することにより行われる。バイパス管33eを流れるボイルオフガスの量の制御は、調整バルブ34eの開度の制御により行われる。この開度の制御は、後述するように、加圧制御装置62で生成される制御信号FFw,FFv,FBpを用いて行われる。
圧力制御バルブ64は、主配管31に設けられ、加圧機構30に対して主配管31の下流側部分に流れ込むボイルオフガスの圧力を、圧力制御バルブ64の開度で制御する。圧力制御バルブ64の開度は、圧力制御器61から送られる制御信号により制御される。圧力制御バルブ64の開度は、主配管31に設けられた圧力計65で計測された圧力がECU60により定められた要求圧力になるように制御される。こうして、ボイルオフガスの圧力が各要求圧力になるように制御することにより、所定のボイルオフガラスの供給量が燃料として推進エンジン40に供給される。
さらに、主配管31には、推進エンジン40への燃料の供給のオン/オフを行う開閉バルブ66が設けられている。開閉バルブ66による燃料の供給のオン/オフは、ECU60からの制御信号によって制御される。例えば、推進エンジン40を始動する場合、開閉バルブ66を開ける。推進エンジン40の駆動を維持したまま、推進エンジン40の使用する燃料を、ボイルオフガスから重油等のオイルに変更する場合、推進エンジン40の回転を維持したまま、開閉バルブ66を閉じる場合もある。このような場合を想定して、ECU60からの制御信号によって開閉バルブ66の開閉が制御される。開閉バルブ66は、複数のバルブと流路からなるガス・バルブ・トレインで構成することもできる。
ECU60は、推進エンジン40の回転数が、設定された負荷に応じて定まる目標回転数になるように推進エンジン40に制御信号を送る。また、ECU60は、推進エンジン40の負荷に応じて推進エンジン40が要求する燃料ガスの要求圧力を設定し、この要求圧力の情報を、圧力制御器61及び制御統合装置62c(図1参照)に送る。また、ECU60は、推進エンジン40の設定された負荷によって推進エンジン40が消費する燃料ガスの消費量の情報を示すガスロード信号ACLを、加圧制御装置62の燃料制御装置62aに送る。ガスロード信号ACLは、(推進エンジン40の一回転当たりの燃料ガスの噴射率)・(実際のエンジン40の回転数)/(推進エンジン40の常用最大回転数)を表した信号である。ここで、燃料ガスの噴射率は、推進エンジン40の負荷が100%であるときの一回転当たりの燃料ガスの噴射量を100%としたときの現在の噴射量の比率である。
ECU60は、設定した開閉バルブ66の開閉の情報を、加圧制御装置62の開閉バルブ制御装置62bに送る。
制御統合装置62c(図1参照)は、制御統合装置62cに送られた燃料ガスの要求圧力に一定(定数)の圧力を加算した結果を設定圧力Svとして設定する。要求圧力に一定(定数)の圧力(α)を加算する(要求圧力+α)のは、圧力制御バルブ64あるいは開閉バルブ66において圧力の低下が発生する場合があり、要求圧力を設定圧力Svとすると、推進エンジン40が要求する燃料ガスの要求圧力を満たさない場合があるからである。
なお、圧力制御バルブ64あるいは開閉バルブ66において圧力の低下する量が、推進エンジン40のガスロード信号ACLによって変化する場合、一実施形態によれば、制御統合装置62cは、要求圧力に一定(定数)の圧力を加算する代わりに、ガスロード信号ACLに対して予め定めた関数にしたがって加算圧力を算出し、この加算圧力を、一定の圧力(α)に代えて要求圧力に加算することも好ましい。
図1では、要求圧力に圧力を加算する構成の図示は省略されている。
加圧制御装置62は、燃料制御装置62a、開閉バルブ制御装置62b、及び制御統合装置62cを備える。
は、加圧制御装置62が行う制御の一例の制御ブロック図である。
燃料制御装置62aは、推進エンジン40が消費する燃料ガスの消費量を示すガスロード信号ACLの変動に基づいて加圧装置30から送出されるボイルオフガスの送出量を制御するフィードフォワード制御の制御信号FFwを生成する。この制御信号FFwの生成は、ガスロード信号ACLの変動が所定の範囲を外れた場合に行われる。具体的には、ガスロード信号ACLの変動に対して、燃料制御装置62aが記憶保持するFFw関数を用いて制御信号FFwを生成する。ガスロード信号ACLの変動とは、ECU60から所定のクロックで逐次送られてくるガスロード信号ACLの時間変化である。燃料制御装置62aは、この時間変化が所定の範囲から外れた(ガスロード信号ACLの変動が大きい)場合、圧力計38eの計測した圧力が燃料ガスの設定圧力Svから大きく逸脱する。
設定圧力Svは、図に示す例では、要求圧力に、圧力制御バルブ64あるいは開閉バルブ66において圧力が低下する量を考慮して一定(定数)の圧力(α)が加算された圧力(要求圧力+α)である。このため、推進エンジン40におけるガスロード信号ACLの時間変化が所定の範囲を外れた場合、加圧機構30の主配管31内のボイルオフガスの圧力が燃料ガスの設定圧力Svから大きく変化しないように、燃料制御装置62aは、加圧機構30から送出されるボイルオフガスの送出量を燃料供給量の変動に応じて制御する。
燃料制御装置62aは、例えば、推進エンジン40のガスロード信号ACLとFFw関数を用いて演算し、さらに、予め定めた補正係数を乗算し、その値を調整バルブ34eの開度の調整量として表した制御信号FFwとして生成する。生成された制御信号FFwは、制御統合装置62cに送られる。補正係数については後述する。本実施形態の燃料制御装置62aは、FFw関数を用いて制御信号FFwを算出するが、一実施形態によれば、予めガスロード信号ACLの変化と調整バルブ34eの開度の調整量の関係を示した参照テーブルを記憶しておき、送られてきたガスロード信号ACLから参照テーブルを参照して、制御信号FFwとして生成してもよい。
開閉バルブ制御装置62bは、推進エンジン40に設けられる開閉バルブ66のオン(全開)からオフ(完全に閉じる)あるいはオフ(完全に閉じる)からオン(全開)への変化に基づいて、ボイルオフガスの送出量を制御するフィードフォワード制御の制御信号FFvを生成する。具体的には、二元燃料エンジンである推進エンジン40を、ボイルオフガスを用いて駆動している状態から、推進エンジン40に供給する燃料の種類をボイルオフガスから重油等のオイルに変更する場合、開閉バルブ66を急激に閉じる。この場合、ボイルオフガスが開閉バルブ66から推進エンジン40の側の配管に流れ込むのが阻止されるため、開閉バルブ66の上流側の主配管31及び圧縮機構30の送出側の部分の圧力は急激に上昇し異常圧力になる。
また、推進エンジン40に供給する燃料の種類を重油等のオイルからボイルオフガスに変更する場合、開閉バルブ66aを急激に開く。この場合、開閉バルブ66の上流側の主配管31及び圧縮機構30の送出側の部分の圧力は急激に低下する。この急激の低下により、推進エンジン40は十分な出力を瞬時に発揮しない。
このため、開閉バルブ制御装置62bは、推進エンジン40に設けられる開閉バルブ66のオンからオフあるいはオフからオンへの変化の情報Vに基づいて、ボイルオフガスの送出量を制御するフィードフォワード制御を行うため、制御信号FFvを生成する。生成された制御信号FFvは、制御統合装置62cに送られる。
開閉バルブ制御装置62bは、例えば、開閉バルブ66の変化の情報Vと、開閉バルブ制御装置62bが記憶保持するFFv関数を用いて演算し、さらに、予め定めた補正係数を乗算し、その値を調整バルブ34eの開度の調整量として表した制御信号FFvとして生成する。具体的には、ボイルオフガスの送出量を一定量増やすあるいは減らすような制御信号FFvを生成する。補正係数については後述する。
本実施形態の開閉バルブ制御装置62bは、FFv関数を用いて制御信号FFvを生成するが、一実施形態によれば、予めオン/オフの情報Vと調整バルブ34eの開度の調整量の関係を示した参照テーブルを記憶しておき、情報Vから参照テーブルを参照して、制御信号FFvを生成することも好ましい。
開閉バルブ66が、複数のバルブと流路からなるガス・バルブ・トレインで構成されている場合、一実施形態によれば、バルブ毎にオン、オフが行われ、さらに、開放されるバルブ毎ごとに上記フィードフォワード制御が行われるように制御信号FFvが生成されることが好ましい。
制御統合装置62cは、上記2つのフィードフォワード制御のための制御信号FFw,FFvと、制御統合装置62cで生成される後述するフィーバック制御のための制御信号FBpを1つの制御信号FFBにまとめて、加圧機構30の調整バルブ34eへ送る装置である。
制御統合装置62cは、推進エンジン40の設定圧力Svと圧縮機構30の送出側の主配管31の部分における燃料の計測圧力Pvとの差分に基づいて圧縮機構30の燃料の送出量を制御するフィードバック制御のための制御信号FBpを生成する。制御信号FBpの値は調整バルブ34eの開度の調整量として表されている。
計測圧力Pvとは、圧力計38eで計測された圧力であり、この圧力が制御統合装置62cに送られる。設定圧力Svとは、推進エンジン40に要求する燃料の要求圧力に基づいて定められた圧力(要求圧力+α)をいう。要求圧力は、例えば低負荷では低く、高負荷では高く設定される。このような要求圧力は、予め推進エンジン40に応じて設定されて、ECU60に記憶されている。
制御統合装置62cは、例えば、計測圧力Pvと設定圧力Svを差し引いた差分に対してPID制御を用いたフィードバック制御の制御信号FBpとして生成する。
一実施形態によれば、制御統合装置62cは、予め設定圧力Svと計測圧力Pvの差分と調整バルブ34eの開度の調整量の関係を示した参照テーブルを記憶しておき、設定圧力Svと計測圧力Pvの差分から参照テーブルを参照して、制御信号FBpを生成することも好ましい。
制御統合装置62cは、燃料制御装置62aから送られてきた制御信号FFwと、開閉バルブ制御装置62bから送られてきた制御信号FFvと、制御統合装置62cで生成された制御信号FBpを加算して1つの制御信号FFBに纏めて、加圧機構30の調整バルブ34eに送る。このようにボイルオフガスの圧力を制御することより、圧縮機構30が送出するボイルオフガスの送出量を制御することができる。また、制御統合装置62cは、圧力計38eから送られてくる計測圧力Pvに基づいて、調整バルブ34の開度をPID制御により制御する。この制御では、圧力計38における計測圧力Pvが所定の範囲に入るように、調整バルブ34eの開度を制御する制御信号を生成し、調整バルブ34eに送る。
このように、多段式のガスコンプレッサの最下流の段に設けられボイルオフガスの圧力を最大にするガスコンプレッサ32eのバイパス管33eに設けられた調整バルブ34eの開度をフィードフォワード制御とフードバック制御で制御する。これにより、推進エンジン40の負荷の急激な変化や開閉バルブ66のオン/オフに対する圧力の急激な変化に対して、供給しようとする燃料の圧力の変動を最も効果的に抑制できることができる。
さらに、図3には示されないが、一実施形態によれば、制御統合装置62cは、上記2つのフィードフォワード制御のための制御信号FFw,FFvと、圧力計38a〜38dで計測された計測圧力と予め設定された目標圧力との差分に基づいて生成されるPID制御に基づく制御信号を纏めて1つの制御信号として、加圧機構30の調整バルブ34a〜34dへ送ることも好ましい。また、ガスコンプレッサ32a〜32eと、バイパス管33a〜33eと、調整バルブ34a〜34eと、を備える組を複数組、直列に設けられた多段式の加圧機構において、加圧制御装置62は、複数組の調整バルブ34a〜34eそれぞれの開度を、制御信号FFwと制御信号FFvとを加算したフィードフォワード制御信号を用いて制御することにより、燃料の送出量を制御する、ことが好ましい。
これにより、加圧機構30が送出するボイルオフガスの送出量をより効率よく制御することができる。特に、推進エンジン40の負荷の急激な変化や開閉バルブ66のオン/オフに対する圧力の急激な変化に対して、加圧機構30内の圧力が異常圧力になることを抑制でき、安定した加圧を維持することができる。
このように、加圧制御装置62が行う加圧機構30の燃料の送出量の制御では、開閉バルブ66のオン(全開)からオフ(完全に閉じる)あるいはオフ(完全に閉じる)からオン(全開)への変化に基づいて、燃料の送出量を制御するフィードフォワード制御を含むので、二元燃料エンジンを用いて、燃料の種類を切り替える場合等において、開閉バルブ66がオン/オフの動作をしても、推進エンジン40に供給する燃料の圧力の急激な変動を抑制することができる。
本実施形態では、図4に示すように、制御信号FFwと、制御信号FFvと、制御信号FBpとを加算して1つの制御信号FFBに纏め、この制御信号FFBを調整バルブ34eに送り、調整バルブ34eの開度を制御する。一実施形態によれば、図5に示すように、制御統合装置62cは、制御信号FFwと制御信号FBpとを加算した制御信号と、固定値(定数値)の制御信号のいずれか一方を選択し切り換える切換器62dを備え、切換器62dで選択した制御信号を調整バルブ34eに送る構成としてもよい。図5は、このような一実施形態の加圧制御装置62が行う制御の例の制御ブロック図である。
この場合、切換器62dにおける制御信号の選択は、ECU60からの制御信号である開閉バルブ66の変化の情報Vに基づいて行われる。具体的には、情報Vが開閉バルブ66を閉じる情報である場合、切換器62dは固定値(定数値)の制御信号を選択し、情報Vが開閉バルブ66を開く情報である場合、切換器62dは制御信号FFwと制御信号FBpとを加算した制御信号を選択する。開閉バルブ66を閉じる場合、加圧機構30から推進エンジン40にボイルオフガスを燃料ガスとして供給しない。このとき、吐出スナッバ36eの圧力が一定になるような制御バルブ34eの開度は一定であるので、切換器62dは固定値(定数値)の制御信号を選択する。制御信号の固定値は、吐出スナッバ36eの圧力が一定になるように設定されている。
加圧制御装置62は、加圧機構30からの燃料の送出量の制御量が設定圧力Svに応じて調整されるように、燃料の送出量の制御を行うことが好ましい。図1に示されるように、
制御統合装置62cから燃料制御装置62aに送られる設定圧力Svに応じて定まる補正係数を、燃料制御装置62aが生成するフィードフォワード制御の制御信号FFwに乗算することにより、制御信号FFwを補正する。また、制御統合装置62cから開閉バルブ制御装置62bに送られる設定圧力Svに応じて定まる補正係数を、開閉バルブ制御装置62bがフィードフォワード制御の制御信号FFvに乗算することにより、制御信号FFvを補正する。
図6は、上記補正係数と設定圧力Svの関係の一例を示す図である。すなわち、設定圧力Svが小さくなれば、補正係数を小さくするとよい。
主配管31内の燃料の圧力が異なれば、燃料の送出量を同じだけ変化させる場合でも加圧機構30の動作は異なる場合がある。加圧機構30が多段式のガスコンプレッサであり、加圧機構30のボイルオフガスの送出時の燃料の圧力の制御をバイパス管33eに設けられた調整バルブ34eで行われる場合、加圧するボイルオフガスの圧力が異なると、流量を同じだけ変化させるための調整バルブ34eの開度は大きく異なる。より安定した制御を実現するため、この差を補正するために推進エンジン40の設定圧力Svに応じて制御信号FFw、FFvに乗算する補正係数を変更することにより、ボイルオフガス(燃料)の送出量を調整することが好ましい。
また、加圧機構30から送出される燃料の送出量の制御は、ガスコンプレッサ32a〜32eを駆動する駆動源の回転数を制御することにより行ってもよいが、本実施形態のように、加圧制御装置62は、調整バルブ34a〜34eのすべての開度を制御することにより、加圧機構30から送出されるボイルオフガス等の燃料の送出量を制御することが、燃料の送出量の制御を容易にできる点から好ましい。
このような燃料ガス供給システム10を用いることで、以下に説明するような燃料ガス供給方法を行うことができる。
すなわち、複数の推進エンジン40に燃料ガスを供給するとき、燃料ガス供給システム10は、
(a)液化ガスを貯留するタンク20から気化したボイルオフガスを推進エンジン40に燃料ガスとして供給するために、液化ガスから気化したボイルオフガスあるいは液化ガスを燃料として加圧機構30で加圧し送出するステップと、
(b)推進エンジン40が要求する燃料の要求圧力に基づいて定めた設定圧力Svと加圧した燃料の計測圧力Pvとの差分に基づいて、加圧機構30が送出する燃料の送出量をフィードバック制御するステップと、
(c)推進エンジン40の燃料ガスの消費量を示すガスロード信号ACLの変動に基づいて前記送出量をフィードフォワード制御するステップと、を実行する。このとき、フィードフォワード制御は、推進エンジン40のガスロード信号ACLの変動が所定の範囲を外れた場合に行われる。
さらに、推進エンジン40への燃料ガスの供給のオン/オフを行う開閉バルブ66のオンからオフあるいはオフからオンへの変化に基づいて、加圧機構30の燃料の送出量を制御するフィードフォワード制御をするステップを含む。
加圧機構30による燃料の送出量の制御では、燃料の送出量の制御量が設定圧力Svに応じて調整される。
さらに、加圧機構30による燃料の送出量の制御は、バイパス管33a〜33eそれぞれを流れる燃料の流量を制御することにより行われる。
以上、本発明の燃料ガス供給システム、燃料ガス供給方法、及び船舶について詳細に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されず、本発明の主旨を逸脱しない範囲において、種々の改良や変更をしてもよいのはもちろんである。
10 燃料ガス供給システム
20 タンク
30 加圧機構
31 主配管
32a〜32e ガスコンプレッサ
33a〜33e バイパス管
34a〜34e 調整バルブ
35a〜35e 吸引スナッバ
36a〜36e 吐出スナッバ
37a〜37e 熱交換器
38 逆止弁
38a〜38e,65a,65b 圧力計
40 推進エンジン
42 回転計
45 主軸
46 プロペラ
50 液化装置
60 エンジンコントロールユニット
61 圧力制御器
62 加圧制御装置
62a 燃料制御装置
62b 開閉バルブ制御装置
62c 制御統合装置
64 圧力制御バルブ
66 開閉バルブ
70 ガス処理装置

Claims (11)

  1. エンジンに燃料ガスを供給する燃料ガス供給システムであって、
    液化ガスを貯留するタンクと、
    前記液化ガスから気化したボイルオフガスをエンジンに燃料ガスとして供給するために、前記液化ガスから気化したボイルオフガスあるいは前記液化ガスを燃料として加圧し送出する加圧機構と、
    前記加圧機構が送出する前記燃料の送出量を制御する加圧制御装置と、
    前記加圧機構と前記エンジンを接続し、前記加圧機構が送出した前記燃料が前記エンジンに流れる主配管と、を備え、
    前記加圧制御装置により行う前記送出量の制御は、前記エンジンの要求する前記燃料の要求圧力に基づいて定めた設定圧力と前記主配管における前記燃料の計測圧力との差分に基づいて前記送出量を制御するフィードバック制御と、前記エンジンの前記燃料ガスの消費量を示すガスロード信号の時間変化が所定範囲を外れて大きくなった場合前記時間変化に基づいて前記送出量を制御するフィードフォワード制御と、を含むことを特徴とする燃料ガス供給システム。
  2. エンジンに燃料ガスを供給する燃料ガス供給システムであって、
    液化ガスを貯留するタンクと、
    前記液化ガスから気化したボイルオフガスをエンジンに燃料ガスとして供給するために、前記液化ガスから気化したボイルオフガスあるいは前記液化ガスを燃料として加圧し送出する加圧機構と、
    前記加圧機構が送出する前記燃料の送出量を制御する加圧制御装置と、
    前記加圧機構と前記エンジンを接続し、前記加圧機構が送出した前記燃料が前記エンジンに流れる主配管と、を備え、
    前記加圧制御装置により行う前記送出量の制御は、前記エンジンの要求する前記燃料の要求圧力に基づいて定めた設定圧力と前記主配管における前記燃料の計測圧力との差分に基づいて前記送出量を制御するフィードバック制御と、前記エンジンの前記燃料ガスの消費量を示すガスロード信号の変動に基づいて前記送出量を制御するフィードフォワード制御と、を含み、
    前記主配管には、前記エンジンへの前記燃料ガスの供給のオン/オフを行う開閉バルブが設けられ、
    前記加圧制御装置が行う前記送出量の制御は、さらに、前記開閉バルブのオンからオフあるいはオフからオンへの変化の情報に基づいて、前記送出量を制御するフィードフォワード制御を含む、ことを特徴とする燃料ガス供給システム。
  3. 前記加圧制御装置は、前記送出量の制御量が前記設定圧力に応じて調整されるように、前記送出量の制御を行う、請求項1または2に記載の燃料ガス供給システム。
  4. 前記加圧機構は、前記燃料を加圧する加圧装置と、前記加圧装置による加圧前後の前記燃料が流れる配管の間を、前記加圧装置を迂回して接続したバイパス管と、前記バイパス管を流れる前記燃料の量を制御する調整バルブと、を備え、
    前記加圧制御装置は、前記調整バルブの開度を、前記フィードフォワード制御を用いて制御することにより、前記送出量を制御する、請求項1〜3のいずれか1項に記載の燃料ガス供給システム。
  5. 前記加圧機構は、前記燃料を加圧する加圧装置と、前記加圧装置による加圧前後の前記燃料が流れる配管の間を、前記加圧装置を迂回して接続したバイパス管と、前記バイパス管を流れる前記燃料の量を制御する調整バルブと、を備える組を複数組、直列に設けられた多段式加圧機構であり、
    前記加圧制御装置は、前記複数組のそれぞれの調整バルブの開度を、前記フィードフォワード制御を用いて制御することにより、前記送出量を制御する、請求項1〜3のいずれか1項に記載の燃料ガス供給システム。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の燃料ガス供給システムと、
    前記加圧機構で加圧した前記燃料を用いて駆動する推進エンジンと、
    前記推進エンジンを制御するコントロールユニットと、を備えることを特徴とする船舶。
  7. エンジンに燃料ガスを供給する燃料ガス供給方法であって、
    液化ガスを貯留するタンクから気化したボイルオフガスを複数のエンジンに燃料ガスとして供給するために、前記液化ガスから気化したボイルオフガスあるいは前記液化ガスを燃料として加圧し送出するステップと、
    前記エンジンの要求する前記燃料の要求圧力に基づいて定めた設定圧力と加圧した前記燃料の計測圧力との差分に基づいて前記燃料の送出量をフィードバック制御するステップと、
    前記エンジンの前記燃料ガスの消費量を示すガスロード信号の時間変化に基づいて前記送出量をフィードフォワード制御するステップと、を備え、
    前記フィードフォワード制御は、前記ガスロード信号の時間変化が所定の範囲を外れて大きくなった場合に行われる、ことを特徴とする燃料ガス供給方法。
  8. エンジンに燃料ガスを供給する燃料ガス供給方法であって、
    液化ガスを貯留するタンクから気化したボイルオフガスを複数のエンジンに燃料ガスとして供給するために、前記液化ガスから気化したボイルオフガスあるいは前記液化ガスを燃料として加圧し送出するステップと、
    前記エンジンの要求する前記燃料の要求圧力に基づいて定めた設定圧力と加圧した前記燃料の計測圧力との差分に基づいて前記燃料の送出量をフィードバック制御するステップと、
    前記エンジンの前記燃料ガスの消費量を示すガスロード信号の変動に基づいて前記送出量をフィードフォワード制御するステップと、を備え、
    前記フィードフォワード制御は、前記ガスロード信号の変動が所定の範囲を外れた場合に行われ、
    さらに、各エンジンへの前記燃料ガスの供給のオン/オフを行う開閉バルブのオンからオフあるいはオフからオンへの変化に基づいて、前記送出量を制御するフィードフォワード制御をするステップを含む、ことを特徴とする燃料ガス供給方法。
  9. 前記送出量の制御では、前記送出量の制御量が前記設定圧力に応じて調整される、請求項7または8に記載の燃料ガス供給方法。
  10. 前記燃料の加圧及び送出は、加圧機構で行われ、
    前記加圧機構は、前記燃料を加圧する加圧装置と、前記加圧装置による加圧前後の前記燃料が流れる配管の間を、前記加圧装置を迂回して接続したバイパス管と、を含み、
    前記送出量の制御は、前記バイパス管を流れる前記燃料の流量を、前記フィードフォワード制御を用いて制御することにより行われる、請求項7〜9のいずれか1項に記載の燃料ガス供給方法。
  11. 前記燃料の加圧及び送出は、加圧機構で行われ、
    前記加圧機構は、前記燃料を加圧する加圧装置と、前記加圧装置による加圧前後の前記燃料が流れる配管の間を、前記加圧装置を迂回して接続したバイパス管と、を備える組を複数組、直列に設けられた多段式加圧機構であり、
    前記送出量の制御は、前記複数の組それぞれにおけるバイパス管を流れる前記燃料の流量を、前記フィードフォワード制御を用いて制御することにより行われる、請求項7〜9のいずれか1項に記載の燃料ガス供給方法。
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