実施の形態について、図面を用いて詳細に説明する。但し、本発明は以下の説明に限定されず、本発明の趣旨及びその範囲から逸脱することなくその形態及び詳細を様々に変更し得ることは当業者であれば容易に理解される。従って、本発明は以下に示す実施の形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。なお、以下に説明する発明の構成において、同一部分又は同様な機能を有する部分には同一の符号を異なる図面間で共通して用い、その繰り返しの説明は省略する。
(実施の形態1)
本実施の形態では、本発明の一態様の表示パネルの構成について、図面を参照しながら説明する。
図2は本発明の一態様の表示パネルの構成を説明する図である。図2(A)は本発明の一態様の表示パネル200の上面図である。また、図2(B)は図2(A)の切断線A−Bおよび切断線C−Dにおける断面図である。
また、図2(C)は図2(B)に示す表示パネル200とは、異なる構成を備える表示パネル200Bの構成を説明する断面図である。
<表示パネルの構成例1.>
本実施の形態で説明する表示パネル200は、端子219と、端子219を支持する第1の基材210と、第1の基材210に重なる領域を備える第2の基材270と、第1の基材210と第2の基材270を貼り合わせる接合層205と、第1の基材210と第2の基材270の間に端子219と電気的に接続する表示素子250と、第1の基材210、第2の基材270および接合層205と接する絶縁層290と、を有する。絶縁層290は、開口部291および開口部295を有する。
本実施の形態で説明する表示パネル200は、端子219を支持する第1の基材210、第1の基材210に重なる第2の基材270および第1の基材210と第2の基材270を貼り合わせる接合層205と接する、絶縁層290を含んで構成される。これにより、絶縁層290に囲まれた領域への不純物の拡散を抑制することができる。その結果、利便性または信頼性に優れた新規な表示パネルを提供できる。
また、本実施の形態で説明する表示パネル200は、表示素子250が配置される領域に重なる領域に開口部291を備える絶縁層290を有する。これにより、表示素子250に重なる領域に発光を吸収する層を形成することなく、不純物の拡散を抑制する絶縁層を他の領域に設けることができる。その結果、信頼性に優れ且つ消費電力が抑制された新規な表示パネルを提供できる。
また、表示パネル200は、端子219および表示素子250と電気的に接続する配線211を有する。
また、表示パネル200は、表示素子250が配置される領域と第1の基材210の端部の間に駆動回路203Gを有する。
なお、図2(B)を参照しながら説明する表示パネル200は、第1の基材210、第2の基材270および接合層205で囲まれた領域に接合層205とは異なる材料(例えば気体、液体または液晶)を含む。
一方、図2(C)を参照しながら説明する表示パネル200Bは、表示素子250と第2の基材270の間を接合層205が満たしている点が、図2(B)を参照しながら説明する表示パネル200とは異なる。
ところで、表示パネル200は、駆動回路203Gを有し、駆動回路203Gから最も近い第1の基材210の端部までの距離L2は、1.0mm以下好ましくは0.3mm以下であり、0mmより大きい。
例えば、表示パネル200は、駆動回路203Gを第1の基材210の端部との間に挟むように配置された表示素子250から、最も近い第1の基材210の端部までの距離L1を4.0mm以下好ましくは2mm以下さらに好ましくは1.0mm以下であり、0mmより大きい。
例えば、表示パネル200は表示素子250を有し、第1の基材210の端部または第2基材270の端部から最も近い表示素子250までの距離L3は、3.0mm未満好ましくは1.5mm未満であり、0mmより大きい。
例えば、表示パネル200は接合層205を有し、第2の基材270に重なる第1の基材210の端部から接合層205の端部までの距離または、第1の基材210に重なる第2の基材270の端部から接合層205の端部までの距離のいずれか最も長い距離L4が、0.3mm以上好ましくは0.5mm以上10mm未満である。例えば、原子層堆積法を用いることにより、成膜材料を回り込ませて、絶縁層290を形成することができる(図2(B)参照)。
以下に、表示パネル200を構成する個々の要素について説明する。なお、これらの構成は明確に分離できず、一つの構成が他の構成を兼ねる場合や他の構成の一部を含む場合がある。
《表示パネル200》
表示パネル200は、端子219、第1の基材210、第2の基材270、接合層205、表示素子250、および絶縁層290を有する。
また、表示パネル200は、配線211を有する。
《第1の基材210》
第1の基材210または第2の基材270の少なくとも一方は、透光性を備える領域を表示素子250と重なる領域に有する。
第1の基材210は、製造工程に耐えられる程度の耐熱性および製造装置に適用可能な厚さおよび大きさを備えるものであれば、特に限定されない。
有機材料、無機材料または有機材料と無機材料の複合材料等を第1の基材210に用いることができる。例えば、ガラス、セラミックス、金属等の無機材料を第1の基材210に用いることができる。
具体的には、無アルカリガラス、ソーダ石灰ガラス、カリガラスまたはクリスタルガラス等を、第1の基材210に用いることができる。具体的には、無機酸化物膜、無機窒化物膜または無機酸窒化物膜等を、第1の基材210に用いることができる。例えば、酸化珪素、窒化珪素、酸化窒化珪素、アルミナ膜等を、第1の基材210に用いることができる。SUSまたはアルミニウム等を、第1の基材210に用いることができる。
例えば、樹脂、樹脂フィルムまたはプラスチック等の有機材料を第1の基材210に用いることができる。具体的には、ポリエステル、ポリオレフィン、ポリアミド、ポリイミド、ポリカーボネートまたはアクリル樹脂等の樹脂フィルムまたは樹脂板を、第1の基材210に用いることができる。
例えば、金属板、薄板状のガラス板または無機材料等の膜を樹脂フィルム等に貼り合わせた複合材料を第1の基材210に用いることができる。例えば、繊維状または粒子状の金属、ガラスもしくは無機材料等を樹脂フィルムに分散した複合材料を、第1の基材210に用いることができる。例えば、繊維状または粒子状の樹脂もしくは有機材料等を無機材料に分散した複合材料を、第1の基材210に用いることができる。
また、単層の材料または複数の層が積層された材料を、第1の基材210に用いることができる。例えば、基材と基材に含まれる不純物の拡散を防ぐ絶縁層等が積層された材料を、第1の基材210に用いることができる。具体的には、ガラスとガラスに含まれる不純物の拡散を防ぐ酸化シリコン層、窒化シリコン層または酸化窒化シリコン層等から選ばれた一または複数の膜が積層された材料を、第1の基材210に適用できる。または、樹脂と樹脂を透過する不純物の拡散を防ぐ酸化シリコン膜、窒化シリコン膜または酸化窒化シリコン膜等が積層された材料を、第1の基材210に適用できる。
可撓性を有する材料を第1の基材210に用いることができる。例えば、折り曲げることができる程度または折り畳むことができる程度の可撓性を有する材料を用いることができる。具体的には5mm以上、好ましくは4mm以上、より好ましくは3mm以上、特に好ましくは1mm以上の曲率半径で屈曲できる材料を用いることができる。また、厚さが2.5μm以上3mm以下好ましくは5μm以上1.5mm以下より好ましくは10μm以上500μm以下の材料を第1の基材210に用いることができる。
例えば、可撓性を有する基材210b、不純物の拡散を防ぐバリア膜210aおよび基材210bとバリア膜210aを貼り合わせる接着層210cを備える積層体を、第1の基材210に用いることができる。
《第2の基材270》
第1の基材210に用いることができる材料を、第2の基材270に用いることができる。
例えば、第2の基材270は、可撓性を有する基材270b、不純物の拡散を防ぐバリア膜270aおよび基材270bとバリア膜270aを貼り合わせる接着層270cを備える。
《接合層205》
第1の基材210および第2の基材270を貼り合わせることができる材料を、接合層205に用いることができる。
無機材料、有機材料または無機材料と有機材料の複合材料等を接合層205に用いることができる。
例えば、融点が400℃以下好ましくは300℃以下のガラスを、接合層205に用いることができる。
例えば、熱溶融性の樹脂または硬化性の樹脂等の有機材料を、接合層205に用いることができる。
例えば、光硬化型接着剤、反応硬化型接着剤、熱硬化型接着剤または/および嫌気型接着剤等の有機材料を接合層205に用いることができる。
具体的には、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、フェノール樹脂、ポリイミド樹脂、イミド樹脂、PVC(ポリビニルクロライド)樹脂、PVB(ポリビニルブチラル)樹脂、EVA(エチレンビニルアセテート)樹脂等を含む接着剤を用いることができる。
《配線211、端子219》
導電性を有する材料を配線211または端子219に用いることができる。
例えば、無機導電性材料、有機導電性材料、金属または導電性セラミックスなどを配線211または端子219に用いることができる。
具体的には、アルミニウム、金、白金、銀、銅、クロム、タンタル、チタン、モリブデン、タングステン、ニッケル、鉄、コバルト、パラジウムまたはマンガンから選ばれた金属元素などを、配線211または端子219に用いることができる。または、上述した金属元素を含む合金などを、配線211または端子219に用いることができる。または、上述した金属元素を組み合わせた合金などを、配線211または端子219に用いることができる。
具体的には、酸化インジウム、インジウム錫酸化物、インジウム亜鉛酸化物、酸化亜鉛、ガリウムを添加した酸化亜鉛などの導電性酸化物を、配線211または端子219に用いることができる。
具体的には、グラフェンまたはグラファイトを含む膜を配線211または端子219に用いることができる。
例えば、酸化グラフェンを含む膜を形成し、酸化グラフェンを含む膜を還元することにより、グラフェンを含む膜を形成することができる。還元する方法としては、熱を加える方法や還元剤を用いる方法等を挙げることができる。
具体的には、導電性高分子を配線211または端子219に用いることができる。
《表示素子250》
さまざまな表示素子を表示素子250に用いることができる。
例えば、電気的または磁気的作用により、コントラスト、輝度、反射率、透過率などが変化する表示媒体を表示素子に用いることができる。
具体的には、EL(エレクトロルミネッセンス)素子(有機物及び無機物を含むEL素子、有機EL素子、無機EL素子)、LED(白色LED、赤色LED、緑色LED、青色LEDなど)、トランジスタ(電流に応じて発光するトランジスタ)、電子放出素子、液晶素子、電子インク、電気泳動素子、グレーティングライトバルブ(GLV)、プラズマディスプレイ(PDP)、MEMS(マイクロ・エレクトロ・メカニカル・システム)を用いた表示素子、デジタルマイクロミラーデバイス(DMD)、DMS(デジタル・マイクロ・シャッター)、MIRASOL(登録商標)、IMOD(インターフェアレンス・モジュレーション)素子、シャッター方式のMEMS表示素子、光干渉方式のMEMS表示素子、エレクトロウェッティング素子、圧電セラミックディスプレイ、カーボンナノチューブを用いた表示素子、などを用いることができる。
《絶縁層290》
絶縁層290は、表示素子250が配置される領域に重なる領域に開口部291を備える。また、端子219と重なる領域に開口部295を備える。
例えば、酸化物、窒化物、フッ化物、三元化合物またはポリマーを含む膜を形成することができる。
具体的には、酸化アルミニウム、酸化ハフニウム、アルミニウムシリケート、ハフニウムシリケート、酸化ランタン、酸化珪素、チタン酸ストロンチウム、酸化タンタル、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化ニオブ、酸化ジルコニウム、酸化スズ、酸化イットリウム、酸化セリウム、酸化スカンジウム、酸化エルビウム、酸化バナジウムまたは酸化インジウム等を含む材料を用いることができる。
例えば、窒化アルミニウム、窒化ハフニウムまたは窒化珪素等を含む材料を用いることができる。
なお、図2を参照しながら説明する表示パネル200および表示パネル200Bは、第1の基材210および第2の基材270の表面が露出するように絶縁層290に開口部291が設けられているが、これに限られない。図3に示すように、表示パネル200および表示パネル200Bは、第2の基材270の表面が露出するように絶縁層290に開口部291が設けられていてもよい。また、表示パネル200および表示パネル200Bは、第1の基材210の表面が露出するように絶縁層290に開口部291が設けられていてもよい。
ところで、表示パネル200および表示パネル200Bにおいて絶縁層290は、図1に示すように接合層205と接する領域に設けられていてもよい。
また、開口部295に代えて、開口部295を形成する機能を有するマスクを絶縁層290と端子219の間に有していてもよい。具体的には、マスキングテープ等をマスクに用いることができる。例えば、表示パネルにフレキシブルプリント基板221を接続する時に、マスクを除去することにより、端子219を露出させることができる。
電気的な絶縁性を備える材料または不純物の拡散を抑制する機能を備える材料を絶縁層290に用いることができる。
例えば、水蒸気の透過を抑制する材料を絶縁層290に用いることができる。具体的には、10−5g/(m2・day)以下、好ましくは10−6g/(m2・day)以下の水蒸気透過率を備える材料を絶縁層290に用いることができる。
例えば、原子層堆積(ALD:Atomic Layer Deposition)法を用いて形成することができる材料を、絶縁層290に用いることができる。
ところで、絶縁層290に含まれるクラック、ピンホールなどの欠陥または絶縁層290の厚さのムラは、不純物の拡散を助長する場合がある。原子層堆積法を用いて絶縁層290を形成すると、絶縁層290に含まれる欠陥または絶縁層290の厚さのムラを低減することができる。また、絶縁層290を緻密にすることができる。これにより、不純物の拡散を抑制することができる絶縁層290を提供できる。
第1の基材210または第2の基材270を他の基材から分断すると、端面に微細なヒビ(マイクロクラックともいう)が形成される場合がある。具体的には、けがき(スクライブともいう)をし、けがきに集中するように応力を加えて分断されたガラスの端面には、微細なヒビが形成される場合がある。原子層堆積法を用いて絶縁層290を形成すると、端面に形成された微細なヒビを塞ぐことができる場合がある。
また、原子層堆積法を絶縁層290の形成方法に用いることができる。原子層堆積法を用いると、加工部材に与える損傷を、例えば、プラズマCVDや熱CVDに比べて軽減することができる。
ところで、3nm以上200nm以下好ましくは5nm以上50nm以下の厚さを有する無機化合物を含む膜を絶縁層290に用いることができる。
特に、前駆体を含む要素を供給するステップと、ラジカルを含む要素を供給するステップと、を有する原子層堆積法を用いて、良好なカバレッジを留意して形成された無機化合物を含む膜を、絶縁層290に用いることができる。これにより、水分等の不純物を含む大気等が接合層205に触れないようにすることができる。
なお、原子層堆積法は、第1の要素を加工基材の表面に供給する第1のステップと、第1の要素と反応する第2の要素を供給する第2のステップと、を有し、加工基材の表面に第1の要素と第2の要素の反応生成物を堆積する成膜方法である。
なお、第1のステップにおいて、加工基材の表面に吸着する第1の要素の量は温度等の加工条件に基づいて限られる。なお、これを自己停止機構が作用する条件ともいう。これにより、一の第1のステップおよび一の第2のステップを含む1サイクルにおいて、制限された量の第1の要素と第2の要素の反応生成物を堆積することができる。
例えば、第1のステップと第2のステップを交互に繰り返すことにより、所定の量の第1の要素と第2の要素の反応生成物を加工基材の表面に堆積することができる。
また、第1のステップの後に、第1のステップにおいて余剰に供給された第1の要素を排出するステップを有してもよい。
また、第2のステップの後に、第2のステップにおいて余剰に供給された第2の要素を排出するステップを有してもよい。
具体的には、第1のステップにおいて、加工基材が配置され、所定の環境に準備された反応室に第1の要素を供給する。これにより、第1の要素が加工基材の表面に吸着される。
次いで、パージガスを供給しながら反応室内に残留する余剰な第1の要素を排気する。
第2のステップにおいて、第2の要素を供給する。これにより、加工基材の表面に吸着された第1の要素は第2の要素と反応し、加工基材の表面に反応生成物が堆積する。
次いで、パージガスを供給しながら反応室内に残留する余剰な第2の要素を排気する。
以後、第1のステップと第2のステップを繰り返し、加工基材の表面に所定の量の反応生成物を堆積する。
堆積したい反応生成物の種類に応じて選択された前駆体(プリカーサともいう)等を第1の要素に用いることができる。具体的には、揮発性の有機金属化合物、金属アルコキシド等を第1の要素に用いることができる。
なお、気化装置(ベーパライザまたはバブリング装置ともいう)を用いて気化された前駆体を第1の要素に用いることができる。
なお、複数の要素を含む材料を第1の要素に用いることができる。また、繰り返される第1のステップにおいて、異なる材料を第1の要素に用いることができる。
例えば、堆積したい反応生成物の種類および第1の要素に応じて選択された、第1の要素と反応をするさまざまな材料を第2の要素に用いることができる。例えば、酸化反応に寄与する材料、還元反応に寄与する材料、付加反応に寄与する材料、分解反応に寄与する材料または加水分解反応に寄与する材料などを第2の要素に用いることができる。
なお、第2の要素にプラズマを用いることができる。具体的には、酸素ラジカルまたは窒素ラジカル等を第2の要素に用いることができる。これにより、第1の要素との反応速度を高めることができる。その結果、加工基材の温度の上昇を抑制することができる。または、成膜時間を短縮できる。
<表示パネルの構成例2.>
本発明の一態様の表示パネルの別の構成について、図4を参照しながら説明する。
図4は本発明の一態様の表示パネルの構成を説明する図である。図4(A)は本発明の一態様の表示パネル200Cの上面図である。また、図4(B)は図4(A)の切断線A−Bおよび切断線C−Dにおける断面図である。
また、図4(C)は図4(B)に示す表示パネル200Cとは、異なる構成を備える表示パネル200Dの構成を説明する断面図である。
なお、表示パネル200Cは、絶縁層290が有する開口部の位置が異なる点が、図2を参照しながら説明する表示パネル200とは異なる。ここでは異なる構成について詳細に説明し、同様の構成を用いることができる部分は、上記の説明を援用する。
本実施の形態で説明する表示パネル200Cは、絶縁層290が開口部292および開口部295を有する、上記の表示パネルである。また、基材210bおよび基材270bは可撓性を有する。
本実施の形態で説明する表示パネル200Cは、絶縁層290が配線211と重なる領域に開口部292を有する構成である。これにより、表示パネル200Cの開口部292の位置における可撓性を他の領域より高めることができる。その結果、筐体への収納性または信頼性に優れた新規な表示パネルを提供できる。
《表示パネル200C》
表示パネル200Cは、端子219、第1の基材210、第2の基材270、接合層205、表示素子250および絶縁層290を有する。
また、表示パネル200Cは、配線211を有する。
また、絶縁層290は、配線211と重なる領域に開口部292を有する。
なお、絶縁層290が、表示素子250が配置される領域の一部と重なる領域に開口部292を有していてもよい。例えば、表示素子250が配置される領域を2等分する線を含む帯状に開口部292を有していてもよい(図4(B)参照)。また例えば、表示素子250が配置される領域を3等分する線を含む帯状に開口部292を有していてもよい。
<表示パネルの構成例3.>
本発明の一態様の表示パネルの別の構成について、図5を参照しながら説明する。
図5は本発明の一態様の表示パネルの構成を説明する図である。図5(A)は本発明の一態様の表示パネル200Eの上面図である。また、図5(B)は図5(A)の切断線A−Bおよび切断線C−Dにおける断面図である。
また、図5(C)は図5(B)に示す表示パネル200Eとは、異なる構成を備える表示パネル200Fの構成を説明する断面図である。
なお、表示パネル200Eは、樹脂層298を有する点が、図2を参照しながら説明する表示パネル200とは異なる。ここでは異なる構成について詳細に説明し、同様の構成を用いることができる部分は、上記の説明を援用する。
本実施の形態で説明する表示パネル200Eは、樹脂層298を有する上記の表示パネルである。そして、絶縁層290は、接合層205と樹脂層298の間に挟まれる領域を備える。
本実施の形態で説明する表示パネル200Eは、接合層205と樹脂層298の間に挟まれる絶縁層290を含んで構成される。これにより、さまざまな応力を分散し、応力の集中に伴う絶縁層の破壊を防ぐことができる。その結果、利便性または信頼性に優れた新規な表示モジュールを提供できる。
《表示パネル200E》
表示パネル200Eは、樹脂層298、端子219、第1の基材210、第2の基材270、接合層205、表示素子250、および絶縁層290を有する。
また、表示パネル200Eは、配線211を有する。
《樹脂層298》
表示パネル200Eは絶縁層290が接合層205との間に挟まれる領域を有するように配置された樹脂層298を有する。
例えば、接合層205に用いることができる材料と同様の材料を樹脂層298に用いることができる。
なお、本実施の形態は、本明細書で示す他の実施の形態と適宜組み合わせることができる。
(実施の形態2)
本実施の形態では、本発明の一態様の表示モジュールの構成について、図6及び図7を参照しながら説明する。
図6は本発明の一態様の表示モジュールの構成を説明する図である。図6(A)は本発明の一態様の表示モジュール200Mの上面図である。また、図6(B)は図6(A)の切断線A−Bおよび切断線C−Dにおける断面図である。
また、図6(C)は図6(B)に示す表示モジュール200Mとは、異なる構成を備える表示モジュール200MBの構成を説明する断面図である。
<表示モジュールの構成例1.>
本実施の形態で説明する表示モジュール200Mは、端子219と、端子219を支持する第1の基材210と、第1の基材210に重なる領域を備える第2の基材270と、第1の基材210と第2の基材270を貼り合わせる接合層205と、第1の基材210と第2の基材270の間に端子219と電気的に接続する表示素子250と、端子219と電気的に接続されるフレキシブルプリント基板221と、第1の基材210、第2の基材270および接合層205と接する絶縁層290と、を有する。
本実施の形態で説明する表示モジュール200Mは、端子219を支持する第1の基材210、第1の基材210に重なる第2の基材270および第1の基材210と第2の基材270を貼り合わせる接合層205と接する、絶縁層290と、端子219と電気的に接続されるフレキシブルプリント基板221を含んで構成される。これにより、絶縁層290に囲まれた領域への不純物の拡散を抑制することができる。その結果、利便性または信頼性に優れた新規な表示モジュールを提供できる。
また、表示モジュール200Mは、端子219および表示素子250と電気的に接続する配線211を有する。
なお、図6(B)を参照しながら説明する表示モジュール200Mは、表示素子250と第2の基材270の間に接合層205とは異なる材料を含む領域を有する。例えば気体を含む領域を有する。
一方、図6(C)を参照しながら説明する表示モジュール200MBは、表示素子250と第2の基材270の間に接合層205を有する点が、図6(B)を参照しながら説明する表示モジュール200Mとは異なる。
なお、表示モジュール200Mは、フレキシブルプリント基板221および異方性導電膜222を有する点が、図2を参照しながら説明する表示パネル200とは異なる。ここでは異なる構成について詳細に説明し、同様の構成を用いることができる部分は、上記の説明を援用する。
《フレキシブルプリント基板221》
フレキシブルプリント基板221は、端子219と電気的に接続する配線、当該配線を支持する基材および当該配線と重なる領域を備える被覆層を有する。配線は、基材と被覆層の間に挟まれる領域および被覆層と重ならない領域を備える。
なお、配線の被覆層と重ならない領域をフレキシブルプリント基板221の端子に用いることができる。
導電性を有する材料をフレキシブルプリント基板221の配線に用いることができる。例えば、配線211等に用いることができる材料をフレキシブルプリント基板221の配線に用いることができる。具体的には、銅等を用いることができる。
絶縁性の領域をフレキシブルプリント基板221の配線と接する領域に備える材料をフレキシブルプリント基板221の基材に用いることができる。
例えば、樹脂、樹脂フィルムまたはプラスチック等の有機材料を基材に用いることができる。具体的には、ポリエステル、ポリオレフィン、ポリアミド、ポリイミド、ポリカーボネートまたはアクリル樹脂等の樹脂層、樹脂フィルムまたは樹脂板を、基材に用いることができる。ガラス転位温度が、150℃以上好ましくは200℃以上より好ましくは250℃以上の延伸フィルムを、基材に用いることができる。
なお、異方性導電膜222をフレキシブルプリント基板221と端子219を電気的に接続する材料に用いることができる。例えば、導電性を備える粒子および樹脂等を含む材料を異方性導電膜222に用いることができる。これにより、フレキシブルプリント基板221の端子と端子219を導電性の粒子等を用いて電気的に接続することができる。
<表示モジュールの構成例2.>
本発明の一態様の表示モジュールの別の構成について、図7を参照しながら説明する。
図7は本発明の一態様の表示モジュールの構成を説明する図である。図7(A)は本発明の一態様の表示モジュール200MCの上面図である。また、図7(B)は図7(A)の切断線A−Bおよび切断線C−Dにおける断面図である。
また、図7(C)は図7(B)に示す表示モジュール200MCとは異なる構成を備える表示モジュール200MDの構成を説明する断面図である。
なお、表示モジュール200MCは、樹脂層298を有する点が、図6を参照しながら説明する表示モジュール200Mとは異なる。ここでは異なる構成について詳細に説明し、同様の構成を用いることができる部分は、上記の説明を援用する。
本実施の形態で説明する表示モジュール200MCは、樹脂層298と、を有する上記の表示モジュールである。そして、絶縁層290は、接合層205と樹脂層298の間に挟まれる領域を備える。
本実施の形態で説明する表示モジュール200MCは、接合層205と樹脂層298の間に挟まれる絶縁層290を含んで構成される。これにより、さまざまな応力を分散し、応力の集中に伴う絶縁層の破壊を防ぐことができる。その結果、利便性または信頼性に優れた新規な表示モジュールを提供できる。
《表示モジュール200MC》
表示モジュール200MCは、樹脂層298、端子219、第1の基材210、第2の基材270、接合層205、表示素子250、フレキシブルプリント基板221または絶縁層290を有する。
また、表示モジュール200MCは、配線211を有する。
《樹脂層298》
接合層205との間に挟まれる領域を絶縁層290が有するように配置された樹脂層298を有する。
例えば、接合層205に用いることができる材料と同様の材料を樹脂層298に用いることができる。
なお、本実施の形態は、本明細書で示す他の実施の形態と適宜組み合わせることができる。
(実施の形態3)
本実施の形態では、本発明の一態様の表示パネルの作製の方法について、図8乃至図11を参照しながら説明する。
図8は本発明の一態様の表示パネルの作製の方法を説明するフロー図である。
図9は本発明の一態様の表示パネルの作製方法を説明する図である。図9(A)乃至図9(C)は作製工程中の表示パネルの断面図である。
<表示パネルの作製方法例1>
本実施の形態で説明する表示パネルの作製方法は、以下の3つのステップを有する(図8参照)。
《第1のステップ》
第1のステップにおいて、端子219、端子219を支持する第1の基材210、第1の基材210に重なる領域を備える第2の基材270、第1の基材210と第2の基材270を貼り合わせる接合層205および第1の基材210と第2の基材270の間に端子219と電気的に接続する表示素子250を有する加工部材を準備して、表示素子250が配置される領域に重なる領域に、第1の基材210と第2の基材270のそれぞれに接するようにマスク223を形成する(図8(S1)および図9(A)参照)。
なお、第1のステップにおいて、端子219と重なる領域にマスク224を形成してもよい。
《第2のステップ》
第2のステップにおいて、原子層堆積法を用いて、第1の基材210、第2の基材270、接合層205および端子219と接する絶縁層290を形成する(図8(S2)参照)。
なお、端子219が露出する面を全てマスク224が覆っている場合は、第2のステップにおいて絶縁層290は端子219上に形成されない。
ところで、絶縁層290に含まれるクラック、ピンホールなどの欠陥または絶縁層290の厚さのムラは、不純物の拡散を助長する場合がある。原子層堆積法を用いて絶縁層290を形成すると、絶縁層290に含まれる欠陥または絶縁層290の厚さのムラを低減することができる。また、絶縁層290を緻密にすることができる。これにより、不純物の拡散を抑制することができる絶縁層290を提供できる。
第1の基材210または第2の基材270を他の基材から分断すると、端面に微細なヒビ(マイクロクラック225)が形成される場合がある。具体的には、けがき(スクライブともいう)をし、けがきに集中するように応力を加えて分断(ブレイクともいう)する方法で得られたガラスの端面には、微細なヒビが形成される場合がある。原子層堆積法を用いて絶縁層290を形成すると、端面に形成された微細なヒビを塞ぐことができる場合がある(図9(B)参照)。
例えば、実施の形態4において説明する成膜装置190を用いて、原子層堆積法により絶縁層290を形成することができる。
《第3のステップ》
第3のステップにおいて、絶縁層290の一部をマスク223と共に取り除き、絶縁層290の表示素子250と重なる領域に開口部291を形成する(図8(S3)および図9(B)参照)。
なお、端子219上にマスク224が重なっている場合は、第3のステップにおいて絶縁層290の一部をマスク224と共に取り除き、絶縁層290の端子219と重なる領域に開口部295を形成する。
本実施の形態で説明する表示パネルの作製方法は、表示素子250と重なる領域にマスク223を形成する第1のステップと、原子層堆積法を用いて絶縁層290を形成する第2のステップと、絶縁層290の表示素子250と重なる領域に開口部291を形成する第3のステップとを含んで構成される。これにより、表示素子と重なる領域に開口部を有する絶縁層を形成することができる。その結果、信頼性に優れた新規な表示パネルの作製方法を提供できる。
<表示パネルの作製方法の変形例>
本実施の形態で説明する表示パネルの作製方法は、上記のステップに加えて第4のステップを有する。
《第4のステップ》
第4のステップにおいて、接合層205と樹脂層298の間に挟まれる領域が、絶縁層290に形成されるように樹脂層298を形成する(図9(C)参照)。
<表示パネルの作製方法例2>
本発明の一態様の表示パネルの別の作製方法例について、図10を参照しながら説明する。
図10は本発明の一態様の表示パネルの作製方法を説明する図である。図10(A)乃び図10(B)は作製工程中の表示パネルの断面図である。
なお、図10を参照しながら説明する作製方法は、マスク223を形成する領域が異なる点が、図9を参照しながら説明する作製方法とは異なる。ここでは異なる点について詳細に説明し、同様の作製方法を適用することができる部分は、上記の説明を援用する。
《第1のステップ》
第1のステップにおいて、端子219、端子219を支持する第1の基材210、第1の基材210に重なる領域を備える第2の基材270、第1の基材210と第2の基材270を貼り合わせる接合層205および第1の基材210と第2の基材270の間に端子219と電気的に接続する表示素子250を有する加工部材を準備して、配線211と重なる領域に、第1の基材210と第2の基材270のそれぞれに接するようにマスク223を形成する(図8(S1)および図10(A)参照)。
なお、第1のステップにおいて、マスク223を表示素子250が配置される領域の一部と重なる領域に形成してもよい。例えば、表示素子250が配置される領域を2等分する線を含む帯状にマスク223を形成してもよい(図10(A)参照)。また例えば、表示素子250が配置される領域を3等分する線を含む帯状にマスク223を形成してもよい。
また、マスク223の断面形状は矩形に限られない。マスク223の端部が他の膜(ここでは第1の基材および第2の基材)と接する部分の断面においてマスク223の側面および他の膜の表面がなす角が90°以上となるマスク223を用いることで、絶縁層290の端部を順テーパ形状とすることができる。その結果、絶縁層290の密着性を向上させることができる。例えば、マスク223の断面形状が円または長円であってもよい(図11(A)及び図11(B)参照)。
なお、本実施の形態は、本明細書で示す他の実施の形態と適宜組み合わせることができる。
(実施の形態4)
本実施の形態では、本発明の一態様の表示モジュールの作製に用いることができる成膜装置について、図12および図13を参照しながら説明する。
図12は本発明の一態様の表示モジュールの作製に用いることができる成膜装置190を説明する断面図である。
図13(A)は本発明の一態様の表示モジュールの作製に用いることができる加工部材10の斜視図である。
図13(B)は本発明の一態様の表示モジュールの作製に用いることができる加工部材10が支持体186によって支持されている状態を説明する図である。
<成膜装置190の構成例>
本実施の形態で説明する成膜装置190は、成膜室180と、成膜室180に接続される制御部182と、を有する。
制御部182は、制御信号を供給する制御装置(図示せず)ならびに制御信号を供給される流量制御器182a、流量制御器182bおよび流量制御器182cを備える。例えば、高速バルブを流量制御器に用いることができる。具体的にはALD用バルブ等を用いることにより、精密に流量を制御することができる。また、流量制御器および配管の温度を制御する加熱機構182hを有する。
流量制御器182aは、制御信号ならびに第1の原料および不活性ガスを供給され、制御信号に基づいて第1の原料または不活性ガスを供給する機能を有する。
流量制御器182bは、制御信号ならびに第2の原料および不活性ガスを供給され、制御信号に基づいて第2の原料または不活性ガスを供給する機能を有する。
流量制御器182cは、制御信号を供給され、制御信号に基づいて排気装置185に接続する機能を有する。
《原料供給部》
なお、原料供給部181aは、第1の原料を供給する機能を有し、流量制御器182aに接続されている。
原料供給部181bは、第2の原料を供給する機能を有し、流量制御器182bに接続されている。
気化器または加熱手段等を原料供給部に用いることができる。これにより、固体の原料や液体の原料から気体の原料を生成することができる。
なお、原料供給部は2つに限定されず、3つ以上の原料供給部を有することができる。
《原料》
さまざまな材料を第1の原料に用いることができる。
例えば、揮発性の有機金属化合物、金属アルコキシド等を第1の原料に用いることができる。
第1の原料と反応をするさまざまな材料を第2の原料に用いることができる。例えば、酸化反応に寄与する材料、還元反応に寄与する材料、付加反応に寄与する材料、分解反応に寄与する材料または加水分解反応に寄与する材料などを第2の原料に用いることができる。
また、ラジカルを含む材料を第2の原料に用いることができる。例えば、材料をプラズマ源に供給し、プラズマ状態の材料を第2の原料に用いることができる。具体的には酸素ラジカル、窒素ラジカル等を第2の原料に用いることができる。
また、第2の原料は、室温に近い温度で第1の原料と反応する原料が好ましい。例えば、反応温度が室温以上200℃以下好ましくは50℃以上150℃以下である材料が好ましい。
《排気装置185》
排気装置185は、排気する機能を有し、流量制御器182cに接続されている。なお、排出される材料を捕捉するトラップを排出口184と流量制御器182cの間に有してもよい。
《制御部182》
制御装置は、流量制御器を制御する制御信号または加熱機構を制御する制御信号等を供給する。例えば、第1のステップにおいて、第1の原料を加工基材の表面に供給する。そして、第2のステップにおいて、第1の原料と反応する第2の原料を供給する。これにより第1の原料は第2の原料と反応し、反応生成物が加工部材10の表面に堆積することができる。
なお、加工部材10の表面に堆積させる反応生成物の量は、第1のステップと第2のステップを繰り返すことにより、制御することができる。
なお、加工部材10に供給される第1の原料の量は、加工部材10の表面が吸着することができる量により制限される。例えば、第1の原料の単分子層が加工部材10の表面に形成される条件を選択し、形成された第1の原料の単分子層に第2の原料を反応させることにより、極めて均一な第1の原料と第2の原料の反応生成物を含む層を形成することができる。
その結果、入り組んだ構造を表面に備える加工部材10の表面に、さまざまな材料を成膜することができる。例えば3nm以上200nm以下の厚さを備える膜を、加工部材10に形成することができる。
例えば、加工部材10の表面にピンホールと呼ばれる小さい穴等が形成されている場合、ピンホールの内部に回り込んで成膜材料を成膜し、ピンホールを埋めることができる。
また、余剰の第1の原料または第2の原料を、排気装置185を用いて成膜室180から排出する。例えば、アルゴンまたは窒素などの不活性ガスを導入しながら排気してもよい。
《成膜室180》
成膜室180は、第1の原料、第2の原料および不活性ガスを供給される導入口183と、第1の原料、第2の原料および不活性ガスを排出する排出口184とを備える。
成膜室180は、単数または複数の加工部材10を支持する機能を備える支持体186と、加工部材を加熱する機能を備える加熱機構187と、加工部材10の搬入および搬出をする領域を開閉する機能を備える扉188と、を有する。
例えば、抵抗加熱器または赤外線ランプ等を加熱機構187に用いることができる。
加熱機構187は、例えば80℃以上、100℃以上または150℃以上に加熱する機能を備える。
ところで、加熱機構187は、例えば室温以上200℃以下好ましくは50℃以上150℃以下の温度になるように加工部材10を加熱する。
また、成膜室180は、圧力調整器および圧力検知器を有する。
《支持体186》
支持体186は、加工部材10を支持する。
例えば、6つの加工部材10が7つの支持体186を用いて支持されている状態を図12および図13(B)に示す。
支持体186は、例えば、外形が表示素子250の配置された領域より大きく、かつ加工部材10よりも小さい。
支持体186に用いる材料としては、プラスチックのほか、金属、合金、紙、ガラスなどが挙げられる。また、表面に弱い粘着性を有する材料(例えば、微粘着シート、シリコンシート、ゴムシートなど)を用いることで、加工部材10に支持体186を隙間なく配置することができる。
一の支持体186に支持された一の加工部材10に他の支持体186を載せ、他の支持体186を用いて他の加工部材10を支持することができる。このように支持体186と加工部材10を交互に重ねることにより、成膜室180に複数の加工部材を準備することができる。
加工部材10の外形より小さい支持体186を用いて、支持体186の外側に端部がはみ出すように加工部材10を配置する。これにより、加工部材10の端部とその側面に原料を均一に供給することができる(図13(B)参照)。
また、加工部材10の端部を、成膜室180の壁面から離して配置する。例えば、加工部材10の端部から成膜室180の壁面までの距離を、一の加工部材10と他の加工部材10の間隔より大きくする。これにより、原料を均一に供給することができる。
支持体186は、個々に配置が可能な構成でもよく、また複数の支持体186を連結する梁部を備えていてもよい。
ところで、端子219と重なる位置にマスク186aを載せてもよい。マスク186aは、個々に配置が可能な構成でもよく、また一の支持体186と連結する構成であってもよい。マスク186aに用いる材料としては、例えば支持体186と同様の材料が挙げられる。
なお、図13(C)に示すように、支持体186のかわりに、断面が円または長円の支持体186Bを用いてもよい。支持体186Bに用いる材料としては、プラスチック、金属、合金、ガラスなどが挙げられる。
ところで、図26および図27に示すように、支持体186のかわりにセパレートフィルム196を用いてもよい。セパレートフィルム196は加工部材10の上下に配置されている。セパレートフィルム196は、加工部材10の表面を保護する機能を有する。セパレートフィルム196は、加工部材10の外形と一致していてもよい。また、セパレートフィルム196が加工部材10の外形よりも小さくなるように加工し、セパレートフィルム196の外側に加工部材10の端部がはみ出すようにしてもよい(図26(A)参照)。図26(A)に示す加工部材10は、第1の基材210と、第2の基材270と、接合層205と、端子を含む配線211と、表示素子250と、セパレートフィルム196と、着色層845と、を有する。複数の加工部材10を重ねて絶縁層290を形成し(図26(B)参照)、その後セパレートフィルム196を除去することで、図26(C)に示すように第1の基材210、第2の基材270および接合層205と接する領域に絶縁層290を形成できる。また、セパレートフィルム196および加工部材10が開口部199を有する場合は、複数重ねた加工部材10における最上層および最下層のセパレートフィルム196と重なる位置に支持体186を設けてもよい(図27(A)参照)。図27(A)に示すように支持体186を設けた後に絶縁層290を成膜し、支持体186を除去し(図27(B)参照)、セパレートフィルム196を除去することで、図27(C)に示すように開口部199を有する加工部材10の側面にのみ絶縁層290を形成することができる。なお、図26(B)、図27(A)、(B)では、第1の基材210および第2の基材270の一部を省略している。
<膜の例>
本実施の形態で説明する成膜装置190を用いて、作製することができる膜について説明する。
例えば、酸化物、窒化物、フッ化物、硫化物、三元化合物、金属またはポリマーを含む膜を形成することができる。
例えば、酸化アルミニウム、酸化ハフニウム、アルミニウムシリケート、ハフニウムシリケート、酸化ランタン、酸化珪素、チタン酸ストロンチウム、酸化タンタル、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化ニオブ、酸化ジルコニウム、酸化スズ、酸化イットリウム、酸化セリウム、酸化スカンジウム、酸化エルビウム、酸化バナジウムまたは酸化インジウム等を含む材料を用いることができる。
例えば、窒化アルミニウム、窒化ハフニウム、窒化珪素、窒化タンタル、窒化チタン、窒化ニオブ、窒化モリブデン、窒化ジルコニウムまたは窒化ガリウム等を含む材料を用いることができる。
例えば、銅、白金、ルテニウム、タングステン、イリジウム、パラジウム、鉄、コバルトまたはニッケル等を含む材料を用いることができる。
例えば、硫化亜鉛、硫化ストロンチウム、硫化カルシウム、硫化鉛、フッ化カルシウム、フッ化ストロンチウムまたはフッ化亜鉛等を含む材料を用いることができる。
例えば、チタンおよびアルミニウムを含む窒化物、チタンおよびアルミニウムを含む酸化物、アルミニウムおよび亜鉛を含む酸化物、マンガンおよび亜鉛を含む硫化物、セリウムおよびストロンチウムを含む硫化物、エルビウムおよびアルミニウムを含む酸化物、イットリウムおよびジルコニウムを含む酸化物等を含む材料を用いることができる。
《酸化アルミニウムを含む膜》
例えば、アルミニウム前駆体化合物を含む材料を気化させたガスを第1の原料に用いることができる。具体的には、トリメチルアルミニウム(TMA、化学式はAl(CH3)3)またはトリス(ジメチルアミド)アルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、アルミニウムトリス(2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオナート)などを用いることができる。
水蒸気(化学式はH2O)を第2の原料に用いることができる。
成膜装置190を用いて上記の第1の原料および第2の原料から、酸化アルミニウムを含む膜を形成できる。
《酸化ハフニウムを含む膜》
例えば、ハフニウム前駆体化合物を含む材料を気化させたガスを第1の原料に用いることができる。具体的には、テトラキスジメチルアミドハフニウム(TDMAH、化学式はHf[N(CH3)2]4)またはテトラキス(エチルメチルアミド)ハフニウム等のハフニウムアミドを含む材料を用いることができる。
オゾンを第2の原料に用いることができる。
《タングステンを含む膜》
例えば、WF6ガスを第1の原料に用いることができる。
B2H6ガスまたはSiH4ガスなどを第2の原料に用いることができる。
なお、本実施の形態は、本明細書で示す他の実施の形態と適宜組み合わせることができる。
(実施の形態5)
本実施の形態では、後述する表示モジュールの画素に適用できるトランジスタの構成例について、図面を参照して説明する。
<トランジスタの構成例>
図14(A)に、以下で例示するトランジスタ100の上面概略図を示す。また図14(B)に図14(A)中に示す切断線A−Bにおけるトランジスタ100の断面概略図を示す。図14(A)(B)で例示するトランジスタ100はボトムゲート型のトランジスタである。
トランジスタ100は、基板101上に設けられるゲート電極102と、基板101及びゲート電極102上に設けられる絶縁層103と、絶縁層103上にゲート電極102と重なるように設けられる酸化物半導体層104と、酸化物半導体層104の上面に接する一対の電極105a、105bとを有する。また、絶縁層103、酸化物半導体層104、一対の電極105a、105bを覆う絶縁層106と、絶縁層106上に絶縁層107が設けられている。
《基板》
基板101の材質などに大きな制限はないが、少なくとも、後の熱処理に耐えうる程度の耐熱性を有する材料を用いる。例えば、ガラス基板、セラミック基板、石英基板、サファイヤ基板、YSZ(イットリア安定化ジルコニア)基板等を、基板101として用いてもよい。また、シリコンや炭化シリコンを材料とした単結晶半導体基板、多結晶半導体基板、シリコンゲルマニウムを材料とした化合物半導体基板、SOI基板等を適用することも可能である。また、これらの基板上に半導体素子が設けられたものを、基板101として用いてもよい。
また、基板101として、プラスチックなどの可撓性基板を用い、該可撓性基板上に直接、トランジスタ100を形成してもよい。または、基板101とトランジスタ100の間に剥離層を設けてもよい。剥離層は、その上層にトランジスタの一部あるいは全部を形成した後、基板101より分離し、他の基板に転載するのに用いることができる。その結果、トランジスタ100は耐熱性の劣る基板や可撓性の基板にも転載できる。
《ゲート電極》
ゲート電極102は、アルミニウム、クロム、銅、タンタル、チタン、モリブデン、タングステンから選ばれた金属、または上述した金属を成分とする合金か、上述した金属を組み合わせた合金等を用いて形成することができる。また、マンガン、ジルコニウムのいずれか一または複数から選択された金属を用いてもよい。また、ゲート電極102は、単層構造でも、二層以上の積層構造としてもよい。例えば、シリコンを含むアルミニウム膜の単層構造、アルミニウム膜上にチタン膜を積層する二層構造、窒化チタン膜上にチタン膜を積層する二層構造、窒化チタン膜上にタングステン膜を積層する二層構造、窒化タンタル膜または窒化タングステン膜上にタングステン膜を積層する二層構造、チタン膜と、そのチタン膜上にアルミニウム膜を積層し、さらにその上にチタン膜を形成する三層構造等がある。また、アルミニウムに、チタン、タンタル、タングステン、モリブデン、クロム、ネオジム、スカンジウムから選ばれた一または複数を組み合わせた合金膜、もしくは窒化膜を用いてもよい。
また、ゲート電極102は、インジウム錫酸化物、酸化タングステンを含むインジウム酸化物、酸化タングステンを含むインジウム亜鉛酸化物、酸化チタンを含むインジウム酸化物、酸化チタンを含むインジウム錫酸化物、インジウム亜鉛酸化物、酸化シリコンを添加したインジウム錫酸化物等の透光性を有する導電性材料を適用することもできる。また、上記透光性を有する導電性材料と、上記金属の積層構造とすることもできる。
また、ゲート電極102と絶縁層103との間に、In−Ga−Zn系酸窒化物半導体膜、In−Sn系酸窒化物半導体膜、In−Ga系酸窒化物半導体膜、In−Zn系酸窒化物半導体膜、Sn系酸窒化物半導体膜、In系酸窒化物半導体膜、金属窒化膜(InN、ZnN等)等を設けてもよい。これらの膜は5eV以上、好ましくは5.5eV以上の仕事関数を有し、トランジスタのしきい値電圧をプラスにシフトすることができ、所謂ノーマリーオフ特性のスイッチング素子を実現できる。例えば、In−Ga−Zn系酸窒化物半導体膜を用いる場合、少なくとも酸化物半導体層104より高い窒素濃度、具体的には7原子%以上のIn−Ga−Zn系酸窒化物半導体膜を用いる。
《絶縁層》
絶縁層103は、ゲート絶縁膜として機能する。酸化物半導体層104の下面と接する絶縁層103は、酸化物絶縁膜であることが好ましい。
絶縁層103は、例えば酸化シリコン、酸化窒化シリコン、窒化酸化シリコン、窒化シリコン、酸化アルミニウム、酸化ハフニウム、酸化ガリウムまたはGa−Zn系金属酸化物などを用いればよく、積層または単層で設ける。
また、絶縁層103として、ハフニウムシリケート(HfSiOx)、窒素が添加されたハフニウムシリケート(HfSixOyNz)、窒素が添加されたハフニウムアルミネート(HfAlxOyNz)、酸化ハフニウム、酸化イットリウムなどのhigh−k材料を用いることでトランジスタのゲートリークを低減できる。
《一対の電極》
一対の電極105a及び105bは、トランジスタのソース電極またはドレイン電極として機能する。
一対の電極105a、105bは、導電材料として、アルミニウム、チタン、クロム、ニッケル、銅、イットリウム、ジルコニウム、モリブデン、銀、タンタル、またはタングステンなどの金属、またはこれを主成分とする合金を単層構造または積層構造として用いることができる。例えば、シリコンを含むアルミニウム膜の単層構造、アルミニウム膜上にチタン膜を積層する二層構造、タングステン膜上にチタン膜を積層する二層構造、銅−マグネシウム−アルミニウム合金膜上に銅膜を積層する二層構造、チタン膜または窒化チタン膜と、そのチタン膜または窒化チタン膜上に重ねてアルミニウム膜または銅膜を積層し、さらにその上にチタン膜または窒化チタン膜を形成する三層構造、モリブデン膜または窒化モリブデン膜と、そのモリブデン膜または窒化モリブデン膜上に重ねてアルミニウム膜または銅膜を積層し、さらにその上にモリブデン膜または窒化モリブデン膜を形成する三層構造等がある。なお、酸化インジウム、酸化錫または酸化亜鉛を含む透明導電材料を用いてもよい。
《絶縁層》
絶縁層106は、化学量論的組成を満たす酸素よりも多くの酸素を含む酸化物絶縁膜を用いることが好ましい。化学量論的組成を満たす酸素よりも多くの酸素を含む酸化物絶縁膜は、加熱により一部の酸素が脱離する。化学量論的組成を満たす酸素よりも多くの酸素を含む酸化物絶縁膜は、昇温脱離ガス分光法(TDS:Thermal Desorption Spectroscopy)分析にて、酸素原子に換算しての酸素の脱離量が1.0×1018atoms/cm3以上、好ましくは3.0×1020atoms/cm3以上である酸化物絶縁膜である。なお、上記TDS分析時における膜の表面温度としては100℃以上700℃以下、または100℃以上500℃以下の範囲が好ましい。
絶縁層106としては、酸化シリコン、酸化窒化シリコン等を用いることができる。
なお、絶縁層106は、後に形成する絶縁層107を形成する際の、酸化物半導体層104へのダメージ緩和膜としても機能する。
また、絶縁層106と酸化物半導体層104の間に、酸素を透過する酸化物膜を設けてもよい。
酸素を透過する酸化物膜としては、酸化シリコン、酸化窒化シリコン等を用いることができる。なお、本明細書中において、酸化窒化シリコン膜とは、その組成として、窒素よりも酸素の含有量が多い膜を指し、窒化酸化シリコン膜とは、その組成として、酸素よりも窒素の含有量が多い膜を指す。
絶縁層107は、酸素、水素、水等のブロッキング効果を有する絶縁膜を用いることができる。絶縁層106上に絶縁層107を設けることで、酸化物半導体層104からの酸素の外部への拡散と、外部から酸化物半導体層104への水素、水等の侵入を防ぐことができる。酸素、水素、水等のブロッキング効果を有する絶縁膜としては、窒化シリコン、窒化酸化シリコン、酸化アルミニウム、酸化窒化アルミニウム、酸化ガリウム、酸化窒化ガリウム、酸化イットリウム、酸化窒化イットリウム、酸化ハフニウム、酸化窒化ハフニウム等がある。
<トランジスタの作製方法例>
続いて、図14に例示するトランジスタ100の作製方法の一例について説明する。
まず、図15(A)に示すように、基板101上にゲート電極102を形成し、ゲート電極102上に絶縁層103を形成する。
ここでは、基板101としてガラス基板を用いる。
《ゲート電極の形成》
ゲート電極102の形成方法を以下に示す。はじめに、スパッタリング法、CVD法、蒸着法等により導電膜を形成し、導電膜上に第1のフォトマスクを用いてフォトリソグラフィ工程によりレジストマスクを形成する。次に、該レジストマスクを用いて導電膜の一部をエッチングして、ゲート電極102を形成する。その後、レジストマスクを除去する。
なお、ゲート電極102は、上記形成方法の代わりに、電解メッキ法、印刷法、インクジェット法等で形成してもよい。
《ゲート絶縁層の形成》
絶縁層103は、スパッタリング法、PECVD法、蒸着法等で形成する。
絶縁層103として酸化シリコン膜、酸化窒化シリコン膜、または窒化酸化シリコン膜を形成する場合、原料ガスとしては、シリコンを含む堆積性気体及び酸化性気体を用いることが好ましい。シリコンを含む堆積性気体の代表例としては、シラン、ジシラン、トリシラン、フッ化シラン等がある。酸化性気体としては、酸素、オゾン、一酸化二窒素、二酸化窒素等がある。
また、絶縁層103として窒化シリコン膜を形成する場合、2段階の形成方法を用いることが好ましい。はじめに、シラン、窒素、及びアンモニアの混合ガスを原料ガスとして用いたプラズマCVD法により、欠陥の少ない第1の窒化シリコン膜を形成する。次に、原料ガスを、シラン及び窒素の混合ガスに切り替えて、水素濃度が少なく、且つ水素をブロッキングすることが可能な第2の窒化シリコン膜を成膜する。このような形成方法により、絶縁層103として、欠陥が少なく、且つ水素ブロッキング性を有する窒化シリコン膜を形成することができる。
また、絶縁層103として酸化ガリウム膜を形成する場合、MOCVD(Metal Organic Chemical Vapor Deposition)法を用いて形成することができる。
《酸化物半導体層の形成》
次に、図15(B)に示すように、絶縁層103上に酸化物半導体層104を形成する。
酸化物半導体層104の形成方法を以下に示す。はじめに、酸化物半導体膜を形成する。続いて、酸化物半導体膜上に第2のフォトマスクを用いてフォトリソグラフィ工程によりレジストマスクを形成する。次に、該レジストマスクを用いて酸化物半導体膜の一部をエッチングして、酸化物半導体層104を形成する。その後、レジストマスクを除去する。
この後、加熱処理を行ってもよい。加熱処理を行う場合には、酸素を含む雰囲気下で行うことが好ましい。また、上記加熱処理の温度としては、例えば、150℃以上600℃以下、好ましくは200℃以上500℃以下とすればよい。
《一対の電極の形成》
次に、図15(C)に示すように、一対の電極105a、105bを形成する。
一対の電極105a、105bの形成方法を以下に示す。はじめに、スパッタリング法、PECVD法、蒸着法等で導電膜を形成する。次に、該導電膜上に第3のフォトマスクを用いてフォトリソグラフィ工程によりレジストマスクを形成する。次に、該レジストマスクを用いて導電膜の一部をエッチングして、一対の電極105a、105bを形成する。その後、レジストマスクを除去する。
なお、図15(B)に示すように、導電膜のエッチングの際に酸化物半導体層104の上部の一部がエッチングされ、薄膜化することがある。そのため、酸化物半導体層104の形成時、酸化物半導体膜の厚さを予め厚く設定しておくことが好ましい。
《絶縁層の形成》
次に、図15(D)に示すように、酸化物半導体層104及び一対の電極105a、105b上に、絶縁層106を形成し、続いて絶縁層106上に絶縁層107を形成する。
絶縁層106として酸化シリコン膜または酸化窒化シリコン膜を形成する場合、原料ガスとしては、シリコンを含む堆積性気体及び酸化性気体を用いることが好ましい。シリコンを含む堆積性気体の代表例としては、シラン、ジシラン、トリシラン、フッ化シラン等がある。酸化性気体としては、酸素、オゾン、一酸化二窒素、二酸化窒素等がある。
例えば、プラズマCVD装置の真空排気された処理室内に載置された基板を180℃以上260℃以下、さらに好ましくは200℃以上240℃以下に保持し、処理室に原料ガスを導入して処理室内における圧力を100Pa以上250Pa以下、さらに好ましくは100Pa以上200Pa以下とし、処理室内に設けられる電極に0.17W/cm2以上0.5W/cm2以下、さらに好ましくは0.25W/cm2以上0.35W/cm2以下の高周波電力を供給する条件により、酸化シリコン膜または酸化窒化シリコン膜を形成する。
成膜条件として、上記圧力の反応室において上記パワー密度の高周波電力を供給することで、プラズマ中で原料ガスの分解効率が高まり、酸素ラジカルが増加し、原料ガスの酸化が進むため、酸化物絶縁膜中における酸素含有量が化学量論比よりも多くなる。しかしながら、基板温度が、上記温度であると、シリコンと酸素の結合力が弱いため、加熱により酸素の一部が脱離する。この結果、化学量論的組成を満たす酸素よりも多くの酸素を含み、加熱により酸素の一部が脱離する酸化物絶縁膜を形成することができる。
また、酸化物半導体層104と絶縁層106の間に酸化物絶縁膜を設ける場合には、絶縁層106の形成工程において、該酸化物絶縁膜が酸化物半導体層104の保護膜となる。この結果、酸化物半導体層104へのダメージを低減しつつ、パワー密度の高い高周波電力を用いて絶縁層106を形成することができる。
例えば、PECVD装置の真空排気された処理室内に載置された基板を180℃以上400℃以下、さらに好ましくは200℃以上370℃以下に保持し、処理室に原料ガスを導入して処理室内における圧力を20Pa以上250Pa以下、さらに好ましくは100Pa以上250Pa以下とし、処理室内に設けられる電極に高周波電力を供給する条件により、酸化物絶縁膜として酸化シリコン膜または酸化窒化シリコン膜を形成することができる。また、処理室の圧力を100Pa以上250Pa以下とすることで、該酸化物絶縁層を成膜する際に、酸化物半導体層104へのダメージを低減することが可能である。
酸化物絶縁膜の原料ガスとしては、シリコンを含む堆積性気体及び酸化性気体を用いることが好ましい。シリコンを含む堆積性気体の代表例としては、シラン、ジシラン、トリシラン、フッ化シラン等がある。酸化性気体としては、酸素、オゾン、一酸化二窒素、二酸化窒素等がある。
絶縁層107は、スパッタリング法、PECVD法等で形成することができる。
絶縁層107として窒化シリコン膜、または窒化酸化シリコン膜を形成する場合、原料ガスとしては、シリコンを含む堆積性気体、酸化性気体、及び窒素を含む気体を用いることが好ましい。シリコンを含む堆積性気体の代表例としては、シラン、ジシラン、トリシラン、フッ化シラン等がある。酸化性気体としては、酸素、オゾン、一酸化二窒素、二酸化窒素等がある。窒素を含む気体としては、窒素、アンモニア等がある。
以上の工程により、トランジスタ100を形成することができる。
<トランジスタの変形例>
以下では、トランジスタ100と一部が異なるトランジスタの構成例について説明する。
《変形例1》
図16(A)に、以下で例示するトランジスタ110の断面概略図を示す。トランジスタ110は、酸化物半導体層の構成が異なる点で、トランジスタ100と相違している。
トランジスタ110が有する酸化物半導体層114は、酸化物半導体層114aと酸化物半導体層114bとが積層されて構成される。
なお、酸化物半導体層114aと酸化物半導体層114bの境界は不明瞭である場合があるため、図16(A)等の図中には、これらの境界を破線で示している。
酸化物半導体層114aは、代表的にはIn−Ga酸化物、In−Zn酸化物、In−M−Zn酸化物(MはAl、Ti、Ga、Y、Zr、La、Ce、Nd、またはHf)を用いる。また、酸化物半導体層114aがIn−M−Zn酸化物であるとき、ZnおよびOを除いてのInとMの原子数比率は、好ましくは、Inが50atomic%未満、Mが50atomic%以上、さらに好ましくは、Inが25atomic%未満、Mが75atomic%以上とする。また例えば、酸化物半導体層114aは、エネルギーギャップが2eV以上、好ましくは2.5eV以上、より好ましくは3eV以上である材料を用いる。
酸化物半導体層114bはIn若しくはGaを含み、代表的には、In−Ga酸化物、In−Zn酸化物、In−M−Zn酸化物(MはAl、Ti、Ga、Y、Zr、La、Ce、NdまたはHf)であり、且つ酸化物半導体層114aよりも伝導帯の下端のエネルギーが真空準位に近く、代表的には、酸化物半導体層114bの伝導帯の下端のエネルギーと、酸化物半導体層114aの伝導帯の下端のエネルギーとの差が、0.05eV以上、0.07eV以上、0.1eV以上、または0.15eV以上、且つ2eV以下、1eV以下、0.5eV以下、または0.4eV以下とすることが好ましい。
また、酸化物半導体層114bがIn−M−Zn酸化物であるとき、Zn及びOを除いてのInとMの原子数比率は、好ましくは、Inが25atomic%以上、Mが75atomic%未満、さらに好ましくは、Inが34atomic%以上、Mが66atomic%未満とする。
例えば、酸化物半導体層114aとしてIn:Ga:Zn=1:1:1、In:Ga:Zn=1:1:1.2、またはIn:Ga:Zn=3:1:2の原子数比のIn−Ga−Zn酸化物を用いることができる。また、酸化物半導体層114bとしてIn:Ga:Zn=1:3:2、1:6:4、または1:9:6の原子数比のIn−Ga−Zn酸化物を用いることができる。なお、酸化物半導体層114a、及び酸化物半導体層114bの原子数比はそれぞれ、誤差として上記の原子数比のプラスマイナス20%の変動を含む。
上層に設けられる酸化物半導体層114bに、スタビライザとして機能するGaの含有量の多い酸化物を用いることにより、酸化物半導体層114a、及び酸化物半導体層114bからの酸素の放出を抑制することができる。
なお、これらに限られず、必要とするトランジスタの半導体特性及び電気特性(電界効果移動度、しきい値電圧等)に応じて適切な組成のものを用いればよい。また、必要とするトランジスタの半導体特性を得るために、酸化物半導体層114a、酸化物半導体層114bのキャリア密度や不純物濃度、欠陥密度、金属元素と酸素の原子数比、原子間距離、密度等を適切なものとすることが好ましい。
なお、上記では酸化物半導体層114として、2つの酸化物半導体層が積層された構成を例示したが、3つ以上の酸化物半導体層を積層する構成としてもよい。
《変形例2》
図16(B)に、以下で例示するトランジスタ120の断面概略図を示す。トランジスタ120は、酸化物半導体層の構成が異なる点で、トランジスタ100及びトランジスタ110と相違している。
トランジスタ120が有する酸化物半導体層124は、酸化物半導体層124a、酸化物半導体層124b、酸化物半導体層124cが順に積層されて構成される。
酸化物半導体層124a及び酸化物半導体層124bは、絶縁層103上に積層して設けられる。また酸化物半導体層124cは、酸化物半導体層124bの上面、並びに一対の電極105a、105bの上面及び側面に接して設けられる。
例えば、酸化物半導体層124bとして、上記変形例1で例示した酸化物半導体層114aと同様の構成を用いることができる。また例えば、酸化物半導体層124a、124cとして、上記変形例1で例示した酸化物半導体層114bと同様の構成を用いることができる。
例えば、酸化物半導体層124bの下層に設けられる酸化物半導体層124a、及び上層に設けられる酸化物半導体層124cに、スタビライザとして機能するGaの含有量の多い酸化物を用いることにより、酸化物半導体層124a、酸化物半導体層124b、及び酸化物半導体層124cからの酸素の放出を抑制することができる。
また、例えば酸化物半導体層124bに主としてチャネルが形成される場合に、酸化物半導体層124bにInの含有量の多い酸化物を用い、酸化物半導体層124bと接して一対の電極105a、105bを設けることにより、トランジスタ120のオン電流を増大させることができる。
<トランジスタの他の構成例>
以下では、本発明の一態様の酸化物半導体膜を適用可能な、トップゲート型のトランジスタの構成例について説明する。
なお、以下では、上記と同様の構成、または同様の機能を有する構成要素においては、同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
《構成例》
図17(A)に、以下で例示するトップゲート型のトランジスタ150の断面概略図を示す。
トランジスタ150は、絶縁層151が設けられた基板101上に設けられる酸化物半導体層104と、酸化物半導体層104の上面に接する一対の電極105a、105bと、酸化物半導体層104、一対の電極105a、105b上に設けられる絶縁層103と、絶縁層103上に酸化物半導体層104と重なるように設けられるゲート電極102とを有する。また、絶縁層103及びゲート電極102を覆って絶縁層152が設けられている。
絶縁層151は、基板101から酸化物半導体層104への不純物の拡散を抑制する機能を有する。例えば、上記絶縁層107と同様の構成を用いることができる。なお、絶縁層151は、不要であれば設けなくてもよい。
絶縁層152には、上記絶縁層107と同様、酸素、水素、水等のブロッキング効果を有する絶縁膜を適用することができる。なお、絶縁層107は不要であれば設けなくてもよい。
《変形例1》
以下では、トランジスタ150と一部が異なるトランジスタの構成例について説明する。
図17(B)に、以下で例示するトランジスタ160の断面概略図を示す。トランジスタ160は、酸化物半導体層の構成が異なる点で、トランジスタ150と相違している。
トランジスタ160が有する酸化物半導体層164は、酸化物半導体層164a、酸化物半導体層164b、及び酸化物半導体層164cが順に積層されて構成されている。
酸化物半導体層164a、酸化物半導体層164b、酸化物半導体層164cのうち、いずれか一、またはいずれか二、または全部に、先に説明した酸化物半導体膜を適用することができる。
例えば、酸化物半導体層164bとして、上記変形例1で例示した酸化物半導体層114aと同様の構成を用いることができる。また例えば、酸化物半導体層164a、164cとして、上記変形例1で例示した酸化物半導体層114bと同様の構成を用いることができる。
また、酸化物半導体層164bの下層に設けられる酸化物半導体層164a、及び上層に設けられる酸化物半導体層164cに、スタビライザとして機能するGaの含有量の多い酸化物を用いることにより、酸化物半導体層164a、酸化物半導体層164b、酸化物半導体層164cからの酸素の放出を抑制することができる。
《変形例2》
以下では、トランジスタ150と一部が異なるトランジスタの構成例について説明する。
図17(C)に、以下で例示するトランジスタ170の断面概略図を示す。トランジスタ170は、酸化物半導体層104に接する一対の電極105a、105bの形状、及びゲート電極102の形状等で、トランジスタ150と相違している。
トランジスタ170は、絶縁層151が設けられた基板101上に設けられる酸化物半導体層104と、酸化物半導体層104上の絶縁層103と、絶縁層103上のゲート電極102と、絶縁層151及び酸化物半導体層104上の絶縁層154と、絶縁層154上の絶縁層156と、絶縁層154、156に設けられる開口部を介して酸化物半導体層104に電気的に接続される一対の電極105a、105bと、絶縁層156及び一対の電極105a、105b上の絶縁層152と、を有する。
絶縁層154としては、例えば水素を含む絶縁膜で形成される。該水素を含む絶縁膜としては、窒化シリコン膜等が挙げられる。絶縁層154に含まれる水素は、酸化物半導体層104中の酸素欠損と結合することで、酸化物半導体層104中でキャリアとなる。したがって、図17(C)に示す構成においては、酸化物半導体層104と絶縁層154が接する領域をn型領域104b及びn型領域104cとして表している。なお、n型領域104bとn型領域104cに挟まれる領域は、チャネル領域104aとなる。
酸化物半導体層104中にn型領域104b、104cを設けることで、一対の電極105a、105bとの接触抵抗を低減させることができる。なお、n型領域104b、104cは、ゲート電極102の形成時、及びゲート電極102を覆う絶縁層154を用いて自己整合的に形成することができる。図17(C)に示すトランジスタ170は、所謂セルフアライン型のトップゲート型のトランジスタである。セルフアライン型のトップゲート型のトランジスタ構造とすることで、ゲート電極102と、ソース電極及びドレイン電極として機能する一対の電極105a、105bと、の重なりが生じないため、電極間に生じる寄生容量を低減することができる。
また、トランジスタ170が有する絶縁層156としては、例えば、酸化窒化シリコン膜等により形成することができる。
本実施の形態は、本明細書中に記載する他の実施の形態と適宜組み合わせて実施することができる。
(実施の形態6)
本実施の形態では、本発明の一態様の表示モジュールに適用することのできる酸化物半導体の構成について説明する。
酸化物半導体は、エネルギーギャップが3.0eV以上と大きく、酸化物半導体を適切な条件で加工し、そのキャリア密度を十分に低減して得られた酸化物半導体膜が適用されたトランジスタにおいては、オフ電流を従来のシリコンを用いたトランジスタと比較して極めて低いものとすることができる。
適用可能な酸化物半導体としては、少なくともインジウム(In)あるいは亜鉛(Zn)を含むことが好ましい。特にInとZnを含むことが好ましい。また、該酸化物半導体を用いたトランジスタの電気特性のばらつきを減らすためのスタビライザとして、それらに加えてガリウム(Ga)、スズ(Sn)、ハフニウム(Hf)、ジルコニウム(Zr)、チタン(Ti)、スカンジウム(Sc)、イットリウム(Y)、ランタノイド(例えば、セリウム(Ce)、ネオジム(Nd)、ガドリニウム(Gd))から選ばれた一種、または複数種が含まれていることが好ましい。
例えば、酸化物半導体として、酸化インジウム、酸化スズ、酸化亜鉛、In−Zn系酸化物、Sn−Zn系酸化物、Al−Zn系酸化物、Zn−Mg系酸化物、Sn−Mg系酸化物、In−Mg系酸化物、In−Ga系酸化物、In−Ga−Zn系酸化物(IGZOとも表記する)、In−Al−Zn系酸化物、In−Sn−Zn系酸化物、Sn−Ga−Zn系酸化物、Al−Ga−Zn系酸化物、Sn−Al−Zn系酸化物、In−Hf−Zn系酸化物、In−Zr−Zn系酸化物、In−Ti−Zn系酸化物、In−Sc−Zn系酸化物、In−Y−Zn系酸化物、In−La−Zn系酸化物、In−Ce−Zn系酸化物、In−Pr−Zn系酸化物、In−Nd−Zn系酸化物、In−Sm−Zn系酸化物、In−Eu−Zn系酸化物、In−Gd−Zn系酸化物、In−Tb−Zn系酸化物、In−Dy−Zn系酸化物、In−Ho−Zn系酸化物、In−Er−Zn系酸化物、In−Tm−Zn系酸化物、In−Yb−Zn系酸化物、In−Lu−Zn系酸化物、In−Sn−Ga−Zn系酸化物、In−Hf−Ga−Zn系酸化物、In−Al−Ga−Zn系酸化物、In−Sn−Al−Zn系酸化物、In−Sn−Hf−Zn系酸化物、In−Hf−Al−Zn系酸化物を用いることができる。
ここで、In−Ga−Zn系酸化物とは、InとGaとZnを主成分として有する酸化物という意味であり、InとGaとZnの比率は問わない。また、InとGaとZn以外の金属元素が入っていてもよい。
また、酸化物半導体として、InMO3(ZnO)m(m>0、且つ、mは整数でない)で表記される材料を用いてもよい。なお、Mは、Ga、Fe、Mn及びCoから選ばれた一の金属元素または複数の金属元素、若しくは上記のスタビライザとしての元素を示す。また、酸化物半導体として、In2SnO5(ZnO)n(n>0、且つ、nは整数)で表記される材料を用いてもよい。
例えば、In:Ga:Zn=1:1:1、In:Ga:Zn=1:3:2、In:Ga:Zn=1:3:4、In:Ga:Zn=1:3:6、In:Ga:Zn=3:1:2あるいはIn:Ga:Zn=2:1:3の原子数比のIn−Ga−Zn系酸化物やその組成の近傍の酸化物を用いるとよい。
酸化物半導体膜に水素が多量に含まれると、酸化物半導体と結合することによって、水素の一部がドナーとなり、キャリアである電子を生じてしまう。これにより、トランジスタのしきい値電圧がマイナス方向にシフトしてしまう。そのため、酸化物半導体膜の形成後において、脱水化処理(脱水素化処理)を行い酸化物半導体膜から、水素、又は水分を除去して不純物が極力含まれないように高純度化することが好ましい。
なお、酸化物半導体膜への脱水化処理(脱水素化処理)によって、酸化物半導体膜から酸素も同時に減少してしまうことがある。よって、酸化物半導体膜への脱水化処理(脱水素化処理)によって増加した酸素欠損を補填するために酸素を酸化物半導体膜に加える処理を行うことが好ましい。本明細書等において、酸化物半導体膜に酸素を供給する場合を、加酸素化処理と記す場合がある。または酸化物半導体膜に含まれる酸素を化学量論的組成よりも多くする場合を過酸素化処理と記す場合がある。
このように、酸化物半導体膜は、脱水化処理(脱水素化処理)により、水素または水分が除去され、加酸素化処理により酸素欠損を補填することによって、i型(真性)化またはi型に限りなく近く実質的にi型(真性)である酸化物半導体膜とすることができる。なお、実質的に真性とは、酸化物半導体層のキャリア密度が、1×1017/cm3未満であること、好ましくは1×1015/cm3未満であること、さらに好ましくは1×1013/cm3未満、さらに好ましくは8×1011/cm3未満、さらに好ましくは1×1011/cm3未満、さらに好ましくは1×1010/cm3未満であり、1×10−9/cm3以上であることを指す。
またこのように、i型又は実質的にi型である酸化物半導体膜を備えるトランジスタは、極めて優れたオフ電流特性を実現できる。例えば、酸化物半導体膜を用いたトランジスタがオフ状態のときのドレイン電流を、室温(25℃程度)にて1×10−18A以下、好ましくは1×10−21A以下、さらに好ましくは1×10−24A以下、または85℃にて1×10−15A以下、好ましくは1×10−18A以下、さらに好ましくは1×10−21A以下とすることができる。なお、トランジスタがオフ状態とは、nチャネル型のトランジスタの場合、ゲート電圧がしきい値電圧よりも十分小さい状態をいう。具体的には、ゲート電圧がしきい値電圧よりも1V以上、2V以上または3V以上小さければ、トランジスタはオフ状態となる。
以下では、酸化物半導体膜の構造について説明する。
なお、本明細書において、「平行」とは、二つの直線が−10°以上10°以下の角度で配置されている状態をいう。したがって、−5°以上5°以下の場合も含まれる。また、「略平行」とは、二つの直線が−30°以上30°以下の角度で配置されている状態をいう。また、「垂直」とは、二つの直線が80°以上100°以下の角度で配置されている状態をいう。したがって、85°以上95°以下の場合も含まれる。また、「略垂直」とは、二つの直線が60°以上120°以下の角度で配置されている状態をいう。
また、本明細書において、結晶が三方晶または菱面体晶である場合、六方晶系として表す。
酸化物半導体は、単結晶酸化物半導体と、それ以外の非単結晶酸化物半導体とに分けられる。非単結晶酸化物半導体としては、CAAC−OS(C Axis Aligned Crystalline Oxide Semiconductor)、多結晶酸化物半導体、微結晶酸化物半導体、非晶質酸化物半導体などがある。
また別の観点では、酸化物半導体は、非晶質酸化物半導体と、それ以外の結晶性酸化物半導体とに分けられる。結晶性酸化物半導体としては、単結晶酸化物半導体、CAAC−OS、多結晶酸化物半導体、微結晶酸化物半導体などがある。
まずは、CAAC−OSについて説明する。なお、CAAC−OSを、CANC(C−Axis Aligned nanocrystals)を有する酸化物半導体と呼ぶこともできる。
CAAC−OSは、c軸配向した複数の結晶部(ペレットともいう。)を有する酸化物半導体の一つである。
透過型電子顕微鏡(TEM:Transmission Electron Microscope)によって、CAAC−OSの明視野像と回折パターンとの複合解析像(高分解能TEM像ともいう。)を観察すると、複数のペレットを確認することができる。一方、高分解能TEM像ではペレット同士の境界、即ち結晶粒界(グレインバウンダリーともいう。)を明確に確認することができない。そのため、CAAC−OSは、結晶粒界に起因する電子移動度の低下が起こりにくいといえる。
以下では、TEMによって観察したCAAC−OSについて説明する。図18(A)に、試料面と略平行な方向から観察したCAAC−OSの断面の高分解能TEM像を示す。高分解能TEM像の観察には、球面収差補正(Spherical Aberration Corrector)機能を用いた。球面収差補正機能を用いた高分解能TEM像を、特にCs補正高分解能TEM像と呼ぶ。Cs補正高分解能TEM像の取得は、例えば、日本電子株式会社製原子分解能分析電子顕微鏡JEM−ARM200Fなどによって行うことができる。
図18(A)の領域(1)を拡大したCs補正高分解能TEM像を図18(B)に示す。図18(B)より、ペレットにおいて、金属原子が層状に配列していることを確認できる。金属原子の各層の配列は、CAAC−OSの膜を形成する面(被形成面ともいう。)または上面の凹凸を反映しており、CAAC−OSの被形成面または上面と平行となる。
図18(B)に示すように、CAAC−OSは特徴的な原子配列を有する。図18(C)は、特徴的な原子配列を、補助線で示したものである。図18(B)および図18(C)より、ペレット一つの大きさは1nm以上3nm以下程度であり、ペレットとペレットとの傾きにより生じる隙間の大きさは0.8nm程度であることがわかる。したがって、ペレットを、ナノ結晶(nc:nanocrystal)と呼ぶこともできる。
ここで、Cs補正高分解能TEM像をもとに、基板5120上のCAAC−OSのペレット5100の配置を模式的に示すと、レンガまたはブロックが積み重なったような構造となる(図18(D)参照。)。図18(C)で観察されたペレットとペレットとの間で傾きが生じている箇所は、図18(D)に示す領域5161に相当する。
また、図19(A)に、試料面と略垂直な方向から観察したCAAC−OSの平面のCs補正高分解能TEM像を示す。図19(A)の領域(1)、領域(2)および領域(3)を拡大したCs補正高分解能TEM像を、それぞれ図19(B)、図19(C)および図19(D)に示す。図19(B)、図19(C)および図19(D)より、ペレットは、金属原子が三角形状、四角形状または六角形状に配列していることを確認できる。しかしながら、異なるペレット間で、金属原子の配列に規則性は見られない。
次に、X線回折(XRD:X−Ray Diffraction)によって解析したCAAC−OSについて説明する。例えば、InGaZnO4の結晶を有するCAAC−OSに対し、out−of−plane法による構造解析を行うと、図20(A)に示すように回折角(2θ)が31°近傍にピークが現れる場合がある。このピークは、InGaZnO4の結晶の(009)面に帰属されることから、CAAC−OSの結晶がc軸配向性を有し、c軸が被形成面または上面に略垂直な方向を向いていることが確認できる。
なお、CAAC−OSのout−of−plane法による構造解析では、2θが31°近傍のピークの他に、2θが36°近傍にもピークが現れる場合がある。2θが36°近傍のピークは、CAAC−OS中の一部に、c軸配向性を有さない結晶が含まれることを示している。より好ましいCAAC−OSは、out−of−plane法による構造解析では、2θが31°近傍にピークを示し、2θが36°近傍にピークを示さない。
一方、CAAC−OSに対し、c軸に略垂直な方向からX線を入射させるin−plane法による構造解析を行うと、2θが56°近傍にピークが現れる。このピークは、InGaZnO4の結晶の(110)面に帰属される。CAAC−OSの場合は、2θを56°近傍に固定し、試料面の法線ベクトルを軸(φ軸)として試料を回転させながら分析(φスキャン)を行っても、図20(B)に示すように明瞭なピークは現れない。これに対し、InGaZnO4の単結晶酸化物半導体であれば、2θを56°近傍に固定してφスキャンした場合、図20(C)に示すように(110)面と等価な結晶面に帰属されるピークが6本観察される。したがって、XRDを用いた構造解析から、CAAC−OSは、a軸およびb軸の配向が不規則であることが確認できる。
次に、電子回折によって解析したCAAC−OSについて説明する。例えば、InGaZnO4の結晶を有するCAAC−OSに対し、試料面に平行にプローブ径が300nmの電子線を入射させると、図21(A)に示すような回折パターン(制限視野透過電子回折パターンともいう。)が現れる場合がある。この回折パターンには、InGaZnO4の結晶の(009)面に起因するスポットが含まれる。したがって、電子回折によっても、CAAC−OSに含まれるペレットがc軸配向性を有し、c軸が被形成面または上面に略垂直な方向を向いていることがわかる。一方、同じ試料に対し、試料面に垂直にプローブ径が300nmの電子線を入射させたときの回折パターンを図21(B)に示す。図21(B)より、リング状の回折パターンが確認される。したがって、電子回折によっても、CAAC−OSに含まれるペレットのa軸およびb軸は配向性を有さないことがわかる。なお、図21(B)における第1リングは、InGaZnO4の結晶の(010)面および(100)面などに起因すると考えられる。また、図21(B)における第2リングは(110)面などに起因すると考えられる。
また、CAAC−OSは、欠陥準位密度の低い酸化物半導体である。酸化物半導体の欠陥としては、例えば、不純物に起因する欠陥や、酸素欠損などがある。したがって、CAAC−OSは、不純物濃度の低い酸化物半導体ということもできる。また、CAAC−OSは、酸素欠損の少ない酸化物半導体ということもできる。
酸化物半導体に含まれる不純物は、キャリアトラップとなる場合や、キャリア発生源となる場合がある。また、酸化物半導体中の酸素欠損は、キャリアトラップとなる場合や、水素を捕獲することによってキャリア発生源となる場合がある。
なお、不純物は、酸化物半導体の主成分以外の元素で、水素、炭素、シリコン、遷移金属元素などがある。例えば、シリコンなどの、酸化物半導体を構成する金属元素よりも酸素との結合力の強い元素は、酸化物半導体から酸素を奪うことで酸化物半導体の原子配列を乱し、結晶性を低下させる要因となる。また、鉄やニッケルなどの重金属、アルゴン、二酸化炭素などは、原子半径(または分子半径)が大きいため、酸化物半導体の原子配列を乱し、結晶性を低下させる要因となる。
また、欠陥準位密度の低い(酸素欠損が少ない)酸化物半導体は、キャリア密度を低くすることができる。そのような酸化物半導体を、高純度真性または実質的に高純度真性な酸化物半導体と呼ぶ。CAAC−OSは、不純物濃度が低く、欠陥準位密度が低い。即ち、高純度真性または実質的に高純度真性な酸化物半導体となりやすい。したがって、CAAC−OSを用いたトランジスタは、しきい値電圧がマイナスとなる電気特性(ノーマリーオンともいう。)になることが少ない。また、高純度真性または実質的に高純度真性な酸化物半導体は、キャリアトラップが少ない。酸化物半導体のキャリアトラップに捕獲された電荷は、放出するまでに要する時間が長く、あたかも固定電荷のように振る舞うことがある。そのため、不純物濃度が高く、欠陥準位密度が高い酸化物半導体を用いたトランジスタは、電気特性が不安定となる場合がある。一方、CAAC−OSを用いたトランジスタは、電気特性の変動が小さく、信頼性の高いトランジスタとなる。
また、CAAC−OSは欠陥準位密度が低いため、光の照射などによって生成されたキャリアが、欠陥準位に捕獲されることが少ない。したがって、CAAC−OSを用いたトランジスタは、可視光や紫外光の照射による電気特性の変動が小さい。
次に、微結晶酸化物半導体について説明する。
微結晶酸化物半導体は、高分解能TEM像において、結晶部を確認することのできる領域と、明確な結晶部を確認することのできない領域と、を有する。微結晶酸化物半導体に含まれる結晶部は、1nm以上100nm以下、または1nm以上10nm以下の大きさであることが多い。特に、1nm以上10nm以下、または1nm以上3nm以下の微結晶であるナノ結晶を有する酸化物半導体を、nc−OS(nanocrystalline Oxide Semiconductor)と呼ぶ。nc−OSは、例えば、高分解能TEM像では、結晶粒界を明確に確認できない場合がある。なお、ナノ結晶は、CAAC−OSにおけるペレットと起源を同じくする可能性がある。そのため、以下ではnc−OSの結晶部をペレットと呼ぶ場合がある。
nc−OSは、微小な領域(例えば、1nm以上10nm以下の領域、特に1nm以上3nm以下の領域)において原子配列に周期性を有する。また、nc−OSは、異なるペレット間で結晶方位に規則性が見られない。そのため、膜全体で配向性が見られない。したがって、nc−OSは、分析方法によっては、非晶質酸化物半導体と区別が付かない場合がある。例えば、nc−OSに対し、ペレットよりも大きい径のX線を用いるXRD装置を用いて構造解析を行うと、out−of−plane法による解析では、結晶面を示すピークが検出されない。また、nc−OSに対し、ペレットよりも大きいプローブ径(例えば50nm以上)の電子線を用いる電子回折(制限視野電子回折ともいう。)を行うと、ハローパターンのような回折パターンが観測される。一方、nc−OSに対し、ペレットの大きさと近いかペレットより小さいプローブ径の電子線を用いるナノビーム電子回折を行うと、スポットが観測される。また、nc−OSに対しナノビーム電子回折を行うと、円を描くように(リング状に)輝度の高い領域が観測される場合がある。さらに、リング状の領域内に複数のスポットが観測される場合がある。
このように、ペレット(ナノ結晶)間では結晶方位が規則性を有さないことから、nc−OSを、RANC(Random Aligned nanocrystals)を有する酸化物半導体、またはNANC(Non−Aligned nanocrystals)を有する酸化物半導体と呼ぶこともできる。
nc−OSは、非晶質酸化物半導体よりも規則性の高い酸化物半導体である。そのため、nc−OSは、非晶質酸化物半導体よりも欠陥準位密度が低くなる。ただし、nc−OSは、異なるペレット間で結晶方位に規則性が見られない。そのため、nc−OSは、CAAC−OSと比べて欠陥準位密度が高くなる。
次に、非晶質酸化物半導体について説明する。
非晶質酸化物半導体は、膜中における原子配列が不規則であり、結晶部を有さない酸化物半導体である。石英のような無定形状態を有する酸化物半導体が一例である。
非晶質酸化物半導体は、高分解能TEM像において結晶部を確認することができない。
非晶質酸化物半導体に対し、XRD装置を用いた構造解析を行うと、out−of−plane法による解析では、結晶面を示すピークが検出されない。また、非晶質酸化物半導体に対し、電子回折を行うと、ハローパターンが観測される。また、非晶質酸化物半導体に対し、ナノビーム電子回折を行うと、スポットが観測されず、ハローパターンのみが観測される。
非晶質構造については、様々な見解が示されている。例えば、原子配列に全く秩序性を有さない構造を完全な非晶質構造(completely amorphous structure)と呼ぶ場合がある。また、長距離秩序性を有さないが、ある原子から最近接原子または第2近接原子までの範囲において秩序性を有していてもよい構造を非晶質構造と呼ぶ場合もある。したがって、最も厳格な定義によれば、僅かでも原子配列に秩序性を有する酸化物半導体を非晶質酸化物半導体と呼ぶことはできない。また、少なくとも、長距離秩序性を有する酸化物半導体を非晶質酸化物半導体と呼ぶことはできない。よって、結晶部を有することから、例えば、CAAC−OSおよびnc−OSを、非晶質酸化物半導体または完全な非晶質酸化物半導体と呼ぶことはできない。
なお、酸化物半導体は、nc−OSと非晶質酸化物半導体との間の構造を有する場合がある。そのような構造を有する酸化物半導体を、特に非晶質ライク酸化物半導体(a−like OS:amorphous−like Oxide Semiconductor)と呼ぶ。
a−like OSは、高分解能TEM像において鬆(ボイドともいう。)が観察される場合がある。また、高分解能TEM像において、明確に結晶部を確認することのできる領域と、結晶部を確認することのできない領域と、を有する。
鬆を有するため、a−like OSは、不安定な構造である。以下では、a−like OSが、CAAC−OSおよびnc−OSと比べて不安定な構造であることを示すため、電子照射による構造の変化を示す。
電子照射を行う試料として、a−like OS(試料Aと表記する。)、nc−OS(試料Bと表記する。)およびCAAC−OS(試料Cと表記する。)を準備する。いずれの試料もIn−Ga−Zn酸化物である。
まず、各試料の高分解能断面TEM像を取得する。高分解能断面TEM像により、各試料は、いずれも結晶部を有することがわかる。
なお、どの部分を一つの結晶部と見なすかの判定は、以下のように行えばよい。例えば、InGaZnO4の結晶の単位格子は、In−O層を3層有し、またGa−Zn−O層を6層有する、計9層がc軸方向に層状に重なった構造を有することが知られている。これらの近接する層同士の間隔は、(009)面の格子面間隔(d値ともいう。)と同程度であり、結晶構造解析からその値は0.29nmと求められている。したがって、格子縞の間隔が0.28nm以上0.30nm以下である箇所を、InGaZnO4の結晶部と見なすことができる。なお、格子縞は、InGaZnO4の結晶のa−b面に対応する。
図22は、各試料の結晶部(22箇所から45箇所)の平均の大きさを調査した例である。ただし、上述した格子縞の長さを結晶部の大きさとしている。図22より、a−like OSは、電子の累積照射量に応じて結晶部が大きくなっていくことがわかる。具体的には、図22中に(1)で示すように、TEMによる観察初期においては1.2nm程度の大きさだった結晶部(初期核ともいう。)が、累積照射量が4.2×108e−/nm2においては2.6nm程度の大きさまで成長していることがわかる。一方、nc−OSおよびCAAC−OSは、電子照射開始時から電子の累積照射量が4.2×108e−/nm2までの範囲で、結晶部の大きさに変化が見られないことがわかる。具体的には、図22中の(2)および(3)で示すように、電子の累積照射量によらず、nc−OSおよびCAAC−OSの結晶部の大きさは、それぞれ1.4nm程度および2.1nm程度であることがわかる。
このように、a−like OSは、電子照射によって結晶部の成長が見られる場合がある。一方、nc−OSおよびCAAC−OSは、電子照射による結晶部の成長がほとんど見られないことがわかる。即ち、a−like OSは、nc−OSおよびCAAC−OSと比べて、不安定な構造であることがわかる。
また、鬆を有するため、a−like OSは、nc−OSおよびCAAC−OSと比べて密度の低い構造である。具体的には、a−like OSの密度は、同じ組成の単結晶の密度の78.6%以上92.3%未満となる。また、nc−OSの密度およびCAAC−OSの密度は、同じ組成の単結晶の密度の92.3%以上100%未満となる。単結晶の密度の78%未満となる酸化物半導体は、成膜すること自体が困難である。
例えば、In:Ga:Zn=1:1:1[原子数比]を満たす酸化物半導体において、菱面体晶構造を有する単結晶InGaZnO4の密度は6.357g/cm3となる。よって、例えば、In:Ga:Zn=1:1:1[原子数比]を満たす酸化物半導体において、a−like OSの密度は5.0g/cm3以上5.9g/cm3未満となる。また、例えば、In:Ga:Zn=1:1:1[原子数比]を満たす酸化物半導体において、nc−OSの密度およびCAAC−OSの密度は5.9g/cm3以上6.3g/cm3未満となる。
なお、同じ組成の単結晶が存在しない場合がある。その場合、任意の割合で組成の異なる単結晶を組み合わせることにより、所望の組成における単結晶に相当する密度を見積もることができる。所望の組成の単結晶に相当する密度は、組成の異なる単結晶を組み合わせる割合に対して、加重平均を用いて見積もればよい。ただし、密度は、可能な限り少ない種類の単結晶を組み合わせて見積もることが好ましい。
以上のように、酸化物半導体は、様々な構造をとり、それぞれが様々な特性を有する。なお、酸化物半導体は、例えば、非晶質酸化物半導体、a−like OS、微結晶酸化物半導体、CAAC−OSのうち、二種以上を有する積層膜であってもよい。
CAAC−OS膜は、例えば以下の方法により形成することができる。
CAAC−OS膜は、例えば、多結晶である酸化物半導体スパッタリング用ターゲットを用い、スパッタリング法によって成膜する。
成膜時の基板温度を高めることで、基板到達後にスパッタリング粒子のマイグレーションが起こる。具体的には、基板温度を100℃以上740℃以下、好ましくは200℃以上500℃以下として成膜する。成膜時の基板温度を高めることで、スパッタリング粒子が基板に到達した場合、基板上でマイグレーションが起こり、スパッタリング粒子の平らな面が基板に付着する。このとき、スパッタリング粒子が正に帯電することで、スパッタリング粒子同士が反発しながら基板に付着するため、スパッタリング粒子が偏って不均一に重なることがなく、厚さの均一なCAAC−OS膜を成膜することができる。
成膜時の不純物混入を低減することで、不純物によって結晶状態が崩れることを抑制できる。例えば、成膜室内に存在する不純物濃度(水素、水、二酸化炭素及び窒素など)を低減すればよい。また、成膜ガス中の不純物濃度を低減すればよい。具体的には、露点が−80℃以下、好ましくは−100℃以下である成膜ガスを用いる。
また、成膜ガス中の酸素割合を高め、電力を最適化することで成膜時のプラズマダメージを軽減すると好ましい。成膜ガス中の酸素割合は、30体積%以上、好ましくは100体積%とする。
または、CAAC−OS膜は、以下の方法により形成する。
まず、第1の酸化物半導体膜を1nm以上10nm未満の厚さで成膜する。第1の酸化物半導体膜はスパッタリング法を用いて成膜する。具体的には、基板温度を100℃以上500℃以下、好ましくは150℃以上450℃以下とし、成膜ガス中の酸素割合を30体積%以上、好ましくは100体積%として成膜する。
次に、加熱処理を行い、第1の酸化物半導体膜を結晶性の高い第1のCAAC−OS膜とする。加熱処理の温度は、350℃以上740℃以下、好ましくは450℃以上650℃以下とする。また、加熱処理の時間は1分以上24時間以下、好ましくは6分以上4時間以下とする。また、加熱処理は、不活性雰囲気または酸化性雰囲気で行えばよい。好ましくは、不活性雰囲気で加熱処理を行った後、酸化性雰囲気で加熱処理を行う。不活性雰囲気での加熱処理により、第1の酸化物半導体膜の不純物濃度を短時間で低減することができる。一方、不活性雰囲気での加熱処理により第1の酸化物半導体膜に酸素欠損が生成されることがある。その場合、酸化性雰囲気での加熱処理によって該酸素欠損を低減することができる。なお、加熱処理は1000Pa以下、100Pa以下、10Pa以下または1Pa以下の減圧下で行ってもよい。減圧下では、第1の酸化物半導体膜の不純物濃度をさらに短時間で低減することができる。
第1の酸化物半導体膜は、厚さが1nm以上10nm未満であることにより、厚さが10nm以上である場合と比べ、加熱処理によって容易に結晶化させることができる。
次に、第1の酸化物半導体膜と同じ組成である第2の酸化物半導体膜を10nm以上50nm以下の厚さで成膜する。第2の酸化物半導体膜はスパッタリング法を用いて成膜する。具体的には、基板温度を100℃以上500℃以下、好ましくは150℃以上450℃以下とし、成膜ガス中の酸素割合を30体積%以上、好ましくは100体積%として成膜する。
次に、加熱処理を行い、第2の酸化物半導体膜を第1のCAAC−OS膜から固相成長させることで、結晶性の高い第2のCAAC−OS膜とする。加熱処理の温度は、350℃以上740℃以下、好ましくは450℃以上650℃以下とする。また、加熱処理の時間は1分以上24時間以下、好ましくは6分以上4時間以下とする。また、加熱処理は、不活性雰囲気または酸化性雰囲気で行えばよい。好ましくは、不活性雰囲気で加熱処理を行った後、酸化性雰囲気で加熱処理を行う。不活性雰囲気での加熱処理により、第2の酸化物半導体膜の不純物濃度を短時間で低減することができる。一方、不活性雰囲気での加熱処理により第2の酸化物半導体膜に酸素欠損が生成されることがある。その場合、酸化性雰囲気での加熱処理によって該酸素欠損を低減することができる。なお、加熱処理は1000Pa以下、100Pa以下、10Pa以下または1Pa以下の減圧下で行ってもよい。減圧下では、第2の酸化物半導体膜の不純物濃度をさらに短時間で低減することができる。
以上のようにして、合計の厚さが10nm以上であるCAAC−OS膜を形成することができる。
以上のいずれかの構成を有する酸化物半導体膜を用いて、本発明の一態様に係る表示モジュールを構成することができる。
なお、本実施の形態は、本明細書で示す他の実施の形態と適宜組み合わせることができる。
(実施の形態7)
本実施の形態では、本発明の一態様の表示モジュールの構成について、図23を参照しながら説明する。
図23は本発明の一態様の表示モジュールの構成を説明する図である。図23(A)は本発明の一態様の表示モジュールの上面図であり、図23(B)は図23(A)の切断線A2−B2における断面図である。
本実施の形態で示す表示モジュールは、カラーフィルタ方式を用いたトップエミッション型の表示モジュールである。本実施の形態において、表示モジュールは、例えば、R(赤)、G(緑)、B(青)の3色の副画素で1つの色を表現する構成や、R、G、B、W(白)の4色の副画素で1つの色を表現する構成、R、G、B、Y(黄)の4色の副画素で1つの色を表現する構成等が適用できる。色要素としては特に限定はなく、RGBWY以外の色を用いてもよく、例えば、シアンやマゼンタ等を用いてもよい。
図23(A)に示す表示モジュールは、絶縁層890、表示部804、動作回路部806、FPC808を有する。表示部804は、発光素子として有機EL素子を有する。動作回路部806には、例えば走査線駆動回路や信号線駆動回路が含まれる。
図23(B)において、表示モジュールは、第1の基材800(基板801、接着層803、絶縁層805)、複数のトランジスタ、端子857、絶縁層815、絶縁層816、絶縁層817、複数の発光素子、絶縁層821、接合層822、着色層845、遮光層847及び第2の基材810(絶縁層815、接着層813、基板811)を有する。接合層822、絶縁層815、接着層813及び基板811は可視光を透過する。表示部804及び動作回路部806に含まれる発光素子やトランジスタは絶縁層805、絶縁層815、及び接合層822によって封止されている。
本実施の形態で説明する表示モジュールは、端子857を支持する第1の基材800、第1の基材に重なる第2の基材810および第1の基材800と第2の基材810を貼り合わせる接合層822と接する、絶縁層890を含んで構成される。これにより、絶縁層890に囲まれた領域への不純物の拡散を抑制することができる。その結果、利便性または信頼性に優れた新規な表示モジュールを提供できる。
なお、図28(A)および図28(B)に示すように、絶縁層890で囲まれる空間に第1の基材800および発光素子830が含まれるように絶縁層890を形成してもよい。
表示部804は、接着層803、及び絶縁層805を介して基板801上にトランジスタ820及び発光素子830を有する。発光素子830は、絶縁層817上の下部電極831と、下部電極831上のEL層833と、EL層833上の上部電極835と、を有する。すなわち、発光素子830は、下部電極831と、上部電極835と、下部電極831と上部電極835に挟持されたEL層833を備える。
下部電極831は、トランジスタ820のソース電極又はドレイン電極と電気的に接続する。下部電極831の端部は、絶縁層821で覆われている。下部電極831は可視光を反射することが好ましい。上部電極835は可視光を透過する。
また、表示部804は、発光素子830と重なる着色層845と、絶縁層821と重なる遮光層847と、を有する。発光素子830と着色層845の間は接合層822で充填されている。
絶縁層815および絶縁層816は、トランジスタを構成する半導体への不純物の拡散を抑制する効果を奏する。また、絶縁層817は、トランジスタ起因の表面凹凸を低減するために平坦化機能を有する絶縁層を選択することが好適である。
動作回路部806は、接着層803及び絶縁層805を介して基板801上にトランジスタを複数有する。図23(B)では、動作回路部806が有するトランジスタのうち、1つのトランジスタを示している。
絶縁層805や絶縁層815に防湿性の高い膜を用いることで、発光素子830やトランジスタ820に水等の不純物が侵入することを抑制でき、表示モジュールの信頼性を高くすることができる。また、表示モジュールが基板を有することで、物理的な衝撃から表示モジュールの表面を保護することができるため好ましい。基板801は接着層803によって絶縁層805と貼り合わされている。また、基板811は接着層813によって絶縁層815と貼り合わされている。
端子857は、動作回路部806に外部からの信号(ビデオ信号、クロック信号、スタート信号、又はリセット信号等)や電位を伝達する外部電極と電気的に接続する。ここでは、外部電極としてFPC808を設ける例を示している。工程数の増加を防ぐため、端子857は、表示部や駆動回路部に用いる電極や配線と同一の材料、同一の工程で作製することが好ましい。ここでは、端子857を、トランジスタ820を構成する電極と同一の材料、同一の工程で作製した例を示す。
図23(B)に示す表示モジュールでは、FPC808が絶縁層815上に位置する。接続体825は、絶縁層815、接合層822、絶縁層817、及び絶縁層816に設けられた開口を介して端子857と接続している。また、接続体825はFPC808に接続している。接続体825を介してFPC808と端子857は電気的に接続する。
<材料および形成方法の一例>
次に、表示モジュールに用いることができる材料等を説明する。なお、本明細書中で先に説明した構成については説明を省略する場合がある。
基板には、ガラス、石英、有機樹脂、金属、合金などの材料を用いることができる。発光素子からの光を取り出す側の基板は、該光を透過する材料を用いる。
特に、可撓性基板を用いることが好ましい。例えば、有機樹脂や可撓性を有する程度の厚さのガラス、金属、合金を用いることができる。
ガラスに比べて有機樹脂は比重が小さいため、可撓性基板として有機樹脂を用いると、ガラスを用いる場合に比べて表示モジュールを軽量化でき、好ましい。
基板には、靱性が高い材料を用いることが好ましい。これにより、耐衝撃性に優れ、破損しにくい表示モジュールを実現できる。例えば、有機樹脂基板や、厚さの薄い金属基板もしくは合金基板を用いることで、ガラス基板を用いる場合に比べて、軽量であり、破損しにくい表示モジュールを実現できる。
金属材料や合金材料は熱伝導性が高く、基板全体に熱を容易に伝導できるため、表示モジュールの局所的な温度上昇を抑制することができ、好ましい。金属材料や合金材料を用いた基板の厚さは、10μm以上200μm以下が好ましく、20μm以上50μm以下であることがより好ましい。
金属基板や合金基板を構成する材料としては、特に限定はないが、例えば、アルミニウム、銅、ニッケル、又は、アルミニウム合金もしくはステンレス等の金属の合金などを好適に用いることができる。
また、基板に、熱放射率が高い材料を用いると表示モジュールの表面温度が高くなることを抑制でき、表示モジュールの破壊や信頼性の低下を抑制できる。例えば、基板を金属基板と熱放射率の高い層(例えば、金属酸化物やセラミック材料を用いることができる)の積層構造としてもよい。
可撓性及び透光性を有する基板としては、フィルム状のプラスチック基板、例えば、ポリイミド(PI)、アラミド、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリカーボネート(PC)、ナイロン、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリスルホン(PSF)、ポリエーテルイミド(PEI)、ポリアリレート(PAR)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、シリコーン樹脂などのプラスチック基板を用いることができる。また、該基板は、繊維などを含んでいてもよく、例えばプリプレグなどを含んでいてもよい。また、該基板としては、樹脂フィルムに限定されず、パルプを連続シート加工した透明な不織布や、フィブロインと呼ばれるたんぱく質を含む人工くも糸繊維を含むシートや、これらと樹脂とを混合させた複合体、繊維幅が4nm以上100nm以下のセルロース繊維からなる不織布と樹脂膜の積層体、人工くも糸繊維を含むシートと樹脂膜の積層体を用いてもよい。
可撓性基板としては、上記材料を用いた層が、装置の表面を傷などから保護するハードコート層(例えば、窒化シリコン層など)や、押圧を分散可能な材質の層(例えば、アラミド樹脂層など)等と積層されて構成されていてもよい。
可撓性基板は、複数の層を積層して用いることもできる。特に、ガラス層を有する構成とすると、水や酸素に対するバリア性を向上させ、信頼性の高い表示モジュールとすることができる。
例えば、発光素子に近い側からガラス層、接着層、及び有機樹脂層を積層した可撓性基板を用いることができる。当該ガラス層の厚さとしては20μm以上200μm以下、好ましくは25μm以上100μm以下とする。このような厚さのガラス層は、水や酸素に対する高いバリア性と可撓性を同時に実現できる。また、有機樹脂層の厚さとしては、10μm以上200μm以下、好ましくは20μm以上50μm以下とする。このような有機樹脂層を設けることにより、ガラス層の割れやクラックを抑制し、機械的強度を向上させることができる。このようなガラス材料と有機樹脂の複合材料を基板に適用することにより、極めて信頼性が高いフレキシブルな表示モジュールとすることができる。
ここで、可撓性を有する表示モジュールを形成する方法について説明する。
ここでは便宜上、画素や駆動回路を含む構成、カラーフィルタ等の光学部材を含む構成、タッチセンサ回路を含む構成、またはそのほかの機能性部材を含む構成を素子層と呼ぶこととする。素子層は例えば表示素子を含み、表示素子のほかに表示素子と電気的に接続する配線、画素や回路に用いるトランジスタなどの素子を備えていてもよい。
またここでは、素子層が形成される絶縁表面を備える支持体のことを、基材と呼ぶこととする。
可撓性を有する基材上に素子層を形成する方法としては、基材上に直接素子層を形成する方法と、基材とは異なる剛性を有する支持基材上に素子層を形成した後、素子層と支持基材とを剥離して素子層を基材に転置する方法と、がある。
基材を構成する材料が、素子層の形成工程にかかる熱に対して耐熱性を有する場合には、基材上に直接素子層を形成すると、工程が簡略化されるため好ましい。このとき、基材を支持基材に固定した状態で素子層を形成すると、装置内、及び装置間における搬送が容易となるため好ましい。
また、素子層を支持基材上に形成した後に、基材に転置する方法を用いる場合、まず支持基材上に剥離層と絶縁層を積層し、当該絶縁層上に素子層を形成する。続いて、支持基材から素子層を剥離し、基材に転置する。このとき、剥離層として、支持基材と剥離層の界面、剥離層と絶縁層の界面、または剥離層中で剥離が生じるような材料を選択すればよい。このような方法により、素子層の形成工程において基材の耐熱温度よりも高い温度での処理を行うことが可能となるため、表示モジュールの信頼性を向上させることができる。
例えば剥離層としてタングステンなどの高融点金属材料を含む層と、当該金属材料の酸化物を含む層を積層して用い、剥離層上に絶縁層として、窒化シリコンや酸化窒化シリコンを複数積層した層を用いることが好ましい。高融点金属材料を用いると、素子層の形成時に高温の処理を行うことができ、信頼性を向上させることができる。例えば素子層に含まれる不純物をより低減することや、素子層に含まれる半導体などの結晶性をより高めることができる。
剥離は、機械的な力を加えて引き剥がすことや、剥離層をエッチングにより除去すること、または剥離界面の一部に液体を滴下して剥離界面全体に浸透させることなどにより行ってもよい。
また、支持基材と絶縁層の界面で剥離が可能な場合には、剥離層を設けなくてもよい。例えば、支持基材としてガラスを用い、絶縁層としてポリイミドなどの有機樹脂を用いて、有機樹脂の一部をレーザ光等により局所的に加熱することにより剥離の起点を形成し、ガラスと絶縁層の界面で剥離を行ってもよい。または、支持基材と有機樹脂を含む絶縁層の間に、金属や半導体などの熱伝導性の高い材料の層を設け、これに電流を流して加熱することにより剥離しやすい状態とし、剥離を行ってもよい。このとき、有機樹脂を含む絶縁層は基材として用いることもできる。
接着層には、紫外線硬化型等の光硬化型樹脂、反応硬化型樹脂、熱硬化型樹脂、嫌気型樹脂などの各種硬化型樹脂を用いることができる。これら樹脂としては、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、フェノール樹脂、ポリイミド樹脂、イミド樹脂、PVC(ポリビニルクロライド)樹脂、PVB(ポリビニルブチラル)樹脂、EVA(エチレンビニルアセテート)樹脂等が挙げられる。特に、エポキシ樹脂等の透湿性が低い材料が好ましい。また、二液混合型の樹脂を用いてもよい。また、接着シート等を用いてもよい。
また、上記樹脂に乾燥剤を含んでいてもよい。例えば、アルカリ土類金属の酸化物(酸化カルシウムや酸化バリウム等)のように、化学吸着によって水分を吸着する物質を用いることができる。又は、ゼオライトやシリカゲル等のように、物理吸着によって水分を吸着する物質を用いてもよい。乾燥剤が含まれていると、水分などの不純物が発光素子に侵入することを抑制でき、表示モジュールの信頼性が向上するため好ましい。
また、上記樹脂に屈折率の高いフィラーや光散乱部材を混合することにより、発光素子からの光取り出し効率を向上させることができる。例えば、酸化チタン、酸化バリウム、ゼオライト、ジルコニウム等を用いることができる。
絶縁層805および絶縁層815としては、防湿性の高い絶縁膜を用いることが好ましい。または、絶縁層805および絶縁層815は、不純物の発光素子への拡散を防ぐ機能を有していることが好ましい。
防湿性の高い絶縁膜としては、窒化シリコン膜、窒化酸化シリコン膜等の窒素と珪素を含む膜や、窒化アルミニウム膜等の窒素とアルミニウムを含む膜等が挙げられる。また、酸化シリコン膜、酸化窒化シリコン膜、酸化アルミニウム膜等を用いてもよい。
例えば、防湿性の高い絶縁膜の水蒸気透過量は、1×10−5[g/(m2・day)]以下、好ましくは1×10−6[g/(m2・day)]以下、より好ましくは1×10−7[g/(m2・day)]以下、さらに好ましくは1×10−8[g/(m2・day)]以下とする。
表示モジュールにおいて、絶縁層805又は絶縁層815のうち、少なくとも発光面側の絶縁層は、発光素子の発光を透過する必要がある。表示モジュールが絶縁層805及び絶縁層815を有する場合、絶縁層805又は絶縁層815のうち、発光素子の発光を透過する側の絶縁層は、他方の絶縁層よりも、波長400nm以上800nm以下における透過率の平均が高いことが好ましい。
絶縁層805や絶縁層815は、酸素、窒素、及びシリコンを有することが好ましい。例えば、絶縁層805や絶縁層815は、酸化窒化シリコンを有することが好ましい。また、絶縁層805や絶縁層815は、窒化シリコン又は窒化酸化シリコンを有することが好ましい。また、絶縁層805や絶縁層815は、酸化窒化シリコン膜及び窒化シリコン膜を有し、該酸化窒化シリコン膜及び該窒化シリコン膜は接することが好ましい。酸化窒化シリコン膜と、窒化シリコン膜と、を交互に積層し、逆位相の干渉が可視領域で多く起こるようにすることで、積層体の可視領域における透過率を高めることができる。
絶縁層890の材料および形成方法としては、実施の形態1で説明した絶縁層290の説明を参照できる。また絶縁層890として、絶縁層805や絶縁層815と同様の材料を用いてもよい。
表示モジュールが有するトランジスタの構造は特に限定されない。例えば、スタガ型のトランジスタとしてもよいし、逆スタガ型のトランジスタとしてもよい。また、トップゲート型又はボトムゲート型のいずれのトランジスタ構造としてもよい。トランジスタに用いる半導体材料は特に限定されず、例えば、シリコン、ゲルマニウム、有機半導体等が挙げられる。又は、In−Ga−Zn系金属酸化物などの、インジウム、ガリウム、亜鉛のうち少なくとも一つを含む酸化物半導体を用いてもよい。なお、酸化物半導体を用いたトランジスタの構成例については、先の実施の形態で説明したトランジスタを適用することができる。
トランジスタの特性安定化等のため、下地膜を設けることが好ましい。下地膜としては、酸化シリコン膜、窒化シリコン膜、酸化窒化シリコン膜、窒化酸化シリコン膜などの無機絶縁膜を用い、単層で又は積層して作製することができる。下地膜はスパッタリング法、CVD(Chemical Vapor Deposition)法(プラズマCVD法、熱CVD法、MOCVD(Metal Organic CVD)法など)、ALD(Atomic Layer Deposition)法、塗布法、印刷法等を用いて形成できる。なお、下地膜は、必要で無ければ設けなくてもよい。上記各構成例では、絶縁層805がトランジスタの下地膜を兼ねることができる。
発光素子としては、自発光が可能な素子を用いることができ、電流又は電圧によって輝度が制御される素子をその範疇に含んでいる。例えば、発光ダイオード(LED)、有機EL素子、無機EL素子等を用いることができる。
発光素子は、トップエミッション型、ボトムエミッション型、デュアルエミッション型のいずれであってもよい。光を取り出す側の電極には、可視光を透過する導電膜を用いる。また、光を取り出さない側の電極には、可視光を反射する導電膜を用いることが好ましい。
可視光を透過する導電膜は、例えば、酸化インジウム、インジウム錫酸化物(ITO:Indium Tin Oxide)、インジウム亜鉛酸化物、酸化亜鉛(ZnO)、ガリウムを添加した酸化亜鉛などを用いて形成することができる。また、金、銀、白金、マグネシウム、ニッケル、タングステン、クロム、モリブデン、鉄、コバルト、銅、パラジウム、もしくはチタン等の金属材料、これら金属材料を含む合金、又はこれら金属材料の窒化物(例えば、窒化チタン)等も、透光性を有する程度に薄く形成することで用いることができる。また、上記材料の積層膜を導電層として用いることができる。例えば、銀とマグネシウムの合金とITOの積層膜などを用いると、導電性を高めることができるため好ましい。また、グラフェン等を用いてもよい。
可視光を反射する導電膜は、例えば、アルミニウム、金、白金、銀、ニッケル、タングステン、クロム、モリブデン、鉄、コバルト、銅、もしくはパラジウム等の金属材料、又はこれら金属材料を含む合金を用いることができる。また、上記金属材料や合金に、ランタン、ネオジム、又はゲルマニウム等が添加されていてもよい。また、アルミニウムとチタンの合金、アルミニウムとニッケルの合金、アルミニウムとネオジムの合金、アルミニウム、ニッケル、及びランタンの合金(Al−Ni−La)等のアルミニウムを含む合金(アルミニウム合金)や、銀と銅の合金、銀とパラジウムと銅の合金(Ag−Pd−Cu、APCとも記す)、銀とマグネシウムの合金等の銀を含む合金を用いて形成することができる。銀と銅を含む合金は、耐熱性が高いため好ましい。さらに、アルミニウム合金膜に接する金属膜又は金属酸化物膜を積層することで、アルミニウム合金膜の酸化を抑制することができる。該金属膜、金属酸化物膜の材料としては、チタン、酸化チタンなどが挙げられる。また、上記可視光を透過する導電膜と金属材料からなる膜とを積層してもよい。例えば、銀とITOの積層膜、銀とマグネシウムの合金とITOの積層膜などを用いることができる。
下部電極831、上部電極835に用いる材料として、上記の可視光を透過する導電膜または可視光を反射する導電膜を用いることができる。
電極は、それぞれ、蒸着法やスパッタリング法を用いて形成すればよい。そのほか、インクジェット法などの吐出法、スクリーン印刷法などの印刷法、又はメッキ法を用いて形成することができる。
下部電極831及び上部電極835の間に、発光素子の閾値電圧より高い電圧を印加すると、EL層833に陽極側から正孔が注入され、陰極側から電子が注入される。注入された電子と正孔はEL層833において再結合し、EL層833に含まれる発光物質が発光する。
EL層833は少なくとも発光層を有する。EL層833は、発光層以外の層として、正孔注入性の高い物質、正孔輸送性の高い物質、正孔ブロック材料、電子輸送性の高い物質、電子注入性の高い物質、又はバイポーラ性の物質(電子輸送性及び正孔輸送性が高い物質)等を含む層をさらに有していてもよい。
EL層833には低分子系化合物及び高分子系化合物のいずれを用いることもでき、無機化合物を含んでいてもよい。EL層833を構成する層は、それぞれ、蒸着法(真空蒸着法を含む)、転写法、印刷法、インクジェット法、塗布法等の方法で形成することができる。
発光素子830は、2以上の発光物質を含んでいてもよい。これにより、例えば、白色発光の発光素子を実現することができる。例えば2以上の発光物質の各々の発光が補色の関係となるように、発光物質を選択することにより白色発光を得ることができる。例えば、R(赤)、G(緑)、B(青)、Y(黄)、又はO(橙)等の発光を示す発光物質や、R、G、Bのうち2以上の色のスペクトル成分を含む発光を示す発光物質を用いることができる。例えば、青の発光を示す発光物質と、黄の発光を示す発光物質を用いてもよい。このとき、黄の発光を示す発光物質の発光スペクトルは、緑及び赤のスペクトル成分を含むことが好ましい。また、発光素子830の発光スペクトルは、可視領域の波長(例えば350nm以上750nm以下、又は400nm以上800nm以下など)の範囲内に2以上のピークを有することが好ましい。
EL層833は、複数の発光層を有していてもよい。EL層833において、複数の発光層は、互いに接して積層されていてもよいし、分離層を介して積層されていてもよい。例えば、蛍光発光層と、燐光発光層との間に、分離層を設けてもよい。
分離層は、例えば、燐光発光層中で生成する燐光材料等の励起状態から蛍光発光層中の蛍光材料等へのデクスター機構によるエネルギー移動(特に三重項エネルギー移動)を防ぐために設けることができる。分離層は数nm程度の厚さがあればよい。具体的には、0.1nm以上20nm以下、あるいは1nm以上10nm以下、あるいは1nm以上5nm以下である。分離層は、単一の材料(好ましくはバイポーラ性の物質)、又は複数の材料(好ましくは正孔輸送性材料及び電子輸送性材料)を含む。
分離層は、該分離層と接する発光層に含まれる材料を用いて形成してもよい。これにより、発光素子の作製が容易になり、また、駆動電圧が低減される。例えば、燐光発光層が、ホスト材料、アシスト材料、及び燐光材料(ゲスト材料)からなる場合、分離層を、該ホスト材料及びアシスト材料で形成してもよい。上記構成を別言すると、分離層は、燐光材料を含まない領域を有し、燐光発光層は、燐光材料を含む領域を有する。これにより、分離層と燐光発光層とを燐光材料の有無の選択によって各々蒸着することが可能となる。また、このような構成とすることで、分離層と燐光発光層を同じチャンバーで成膜することが可能となる。これにより、製造コストを削減することができる。
また、発光素子830は、EL層を1つ有するシングル素子であってもよいし、電荷発生層を介して積層されたEL層を複数有するタンデム素子であってもよい。
発光素子は、防湿性の高い絶縁膜に囲まれて設けられていることが好ましい。これにより、発光素子に水等の不純物が侵入することを抑制でき、表示モジュールの信頼性の低下を抑制できる。
絶縁層815および絶縁層816としては、例えば、酸化シリコン膜、酸化窒化シリコン膜、酸化アルミニウム膜などの無機絶縁膜を用いることができる。なお、絶縁層815と絶縁層816を、それぞれ別の材料で形成してもよい。また、絶縁層817としては、例えば、ポリイミド、アクリル、ポリアミド、ポリイミドアミド、ベンゾシクロブテン系樹脂等の有機材料をそれぞれ用いることができる。また、低誘電率材料(low−k材料)等を用いることができる。また、絶縁層を複数積層させることで、各絶縁層を形成してもよい。
絶縁層821としては、有機絶縁材料又は無機絶縁材料を用いて形成する。樹脂としては、例えば、ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂、アクリル樹脂、シロキサン樹脂、エポキシ樹脂、又はフェノール樹脂等を用いることができる。特に感光性の樹脂材料を用い、下部電極831上に開口部を形成し、その開口部の側壁が連続した曲率を持って形成される傾斜面となるように形成することが好ましい。
絶縁層821の形成方法は、特に限定されないが、フォトリソグラフィ法、スパッタ法、蒸着法、液滴吐出法(インクジェット法等)、印刷法(スクリーン印刷、オフセット印刷等)等を用いればよい。
トランジスタの電極や配線、又は発光素子の補助電極等として機能する、表示モジュールに用いる導電層は、例えば、モリブデン、チタン、クロム、タンタル、タングステン、アルミニウム、銅、ネオジム、スカンジウム等の金属材料又はこれらの元素を含む合金材料を用いて、単層で又は積層して形成することができる。また、導電層は、導電性の金属酸化物を用いて形成してもよい。導電性の金属酸化物としては酸化インジウム(In2O3等)、酸化スズ(SnO2等)、ZnO、ITO、インジウム亜鉛酸化物(In2O3−ZnO等)又はこれらの金属酸化物材料に酸化シリコンを含ませたものを用いることができる。
着色層は特定の波長帯域の光を透過する有色層である。例えば、赤色、緑色、青色、又は黄色の波長帯域の光を透過するカラーフィルタなどを用いることができる。各着色層は、様々な材料を用いて、印刷法、インクジェット法、フォトリソグラフィ法を用いたエッチング方法などでそれぞれ所望の位置に形成する。また、白色の副画素では、発光素子と重ねて透明又は白色等の樹脂を配置してもよい。
遮光層は、隣接する着色層の間に設けられている。遮光層は隣接する発光素子からの光を遮光し、隣接する発光素子間における混色を抑制する。ここで、着色層の端部を、遮光層と重なるように設けることにより、光漏れを抑制することができる。遮光層としては、発光素子からの発光を遮る材料を用いることができ、例えば、金属材料や顔料や染料を含む樹脂材料を用いてブラックマトリクスを形成すればよい。なお、遮光層は、駆動回路部などの表示部以外の領域に設けると、導波光などによる意図しない光漏れを抑制できるため好ましい。
また、着色層及び遮光層を覆うオーバーコートを設けてもよい。オーバーコートを設けることで、着色層に含有された不純物等の発光素子への拡散を防止することができる。オーバーコートは、発光素子からの発光を透過する材料から構成され、例えば窒化シリコン膜、酸化シリコン膜等の無機絶縁膜や、アクリル膜、ポリイミド膜等の有機絶縁膜を用いることができ、有機絶縁膜と無機絶縁膜との積層構造としてもよい。
また、接着層の材料を着色層及び遮光層上に塗布する場合、オーバーコートの材料として接着層の材料に対してぬれ性の高い材料を用いることが好ましい。例えば、オーバーコートとして、ITO膜などの酸化物導電膜や、透光性を有する程度に薄いAg膜等の金属膜を用いることが好ましい。
接続体としては、様々な異方性導電フィルム(ACF:Anisotropic Conductive Film)や、異方性導電ペースト(ACP:Anisotropic Conductive Paste)などを用いることができる。
なお、本実施の形態は、本明細書で示す他の実施の形態と適宜組み合わせることができる。
(実施の形態8)
本実施の形態では、実施の形態7とは異なる本発明の一態様の表示モジュールの構成について、図24及び図25を参照しながら説明する。
図24は、本発明の一態様の表示モジュールを示す上面図である。図24に示す表示モジュール700は、第1の基材701上に設けられた画素部702と、第1の基材701に設けられたソースドライバ回路部704及びゲートドライバ回路部706と、画素部702、ソースドライバ回路部704、及びゲートドライバ回路部706を囲むように配置される接合層712と、第1の基材701に対向するように設けられる第2の基材705と、接合層712を囲むように配置される絶縁層790と、を有する。なお、第1の基材701と第2の基材705は、接合層712及び絶縁層790によって封止されている。すなわち、画素部702、ソースドライバ回路部704、及びゲートドライバ回路部706は、第1の基材701と接合層712と絶縁層790と第2の基材705によって封止されている。なお、図24には図示しないが、第1の基材701と第2の基材705の間には表示素子が設けられる。
また、表示モジュール700は、第1の基材701上の接合層712によって囲まれている領域とは異なる領域に、画素部702、ソースドライバ回路部704、及びゲートドライバ回路部706とそれぞれ電気的に接続されるFPC端子部708(FPC:Flexible printed circuit)が設けられる。また、FPC端子部708には、FPC716が接続され、FPC716によって画素部702、ソースドライバ回路部704、及びゲートドライバ回路部706に各種信号等が供給される。また、画素部702、ソースドライバ回路部704、ゲートドライバ回路部706、及びFPC端子部708には、信号線710が各々接続されている。FPC716により供給される各種信号等は、信号線710を介して、画素部702、ソースドライバ回路部704、ゲートドライバ回路部706、及びFPC端子部708に与えられる。
また、表示モジュール700にゲートドライバ回路部706を複数設けてもよい。また、表示モジュール700としては、ソースドライバ回路部704、及びゲートドライバ回路部706を画素部702と同じ第1の基材701に形成している例を示しているが、この構成に限定されない。例えば、ゲートドライバ回路部706のみを第1の基材701に形成しても良い、またはソースドライバ回路部704のみを第1の基材701に形成しても良い。この場合、ソースドライバ回路またはゲートドライバ回路等が形成された基板(例えば、単結晶半導体膜、多結晶半導体膜で形成された駆動回路基板)を、第1の基材701に実装する構成としても良い。なお、別途形成した駆動回路基板の接続方法は、特に限定されるものではなく、COG(Chip On Glass)方法、ワイヤボンディング方法などを用いることができる。
また、表示モジュール700が有する画素部702、ソースドライバ回路部704及びゲートドライバ回路部706は、複数のトランジスタを有している。該複数のトランジスタとしては、先の実施の形態で説明したトランジスタを適用することができる。
また、表示モジュール700は、液晶素子を有することが出来る。該液晶素子を用いた表示装置の一例としては、液晶ディスプレイ(透過型液晶ディスプレイ、半透過型液晶ディスプレイ、反射型液晶ディスプレイ、直視型液晶ディスプレイ、投射型液晶ディスプレイ)などがある。なお、半透過型液晶ディスプレイや反射型液晶ディスプレイを実現する場合には、画素電極の一部、または、全部が、反射電極としての機能を有するようにすればよい。例えば、画素電極の一部、または、全部が、アルミニウム、銀、などを有するようにすればよい。さらに、その場合、反射電極の下に、SRAMなどの記憶回路を設けることも可能である。これにより、さらに、消費電力を低減することができる。
なお、表示モジュール700における表示方式は、プログレッシブ方式やインターレース方式等を用いることができる。また、カラー表示する際に画素で制御する色要素としては、RGB(Rは赤、Gは緑、Bは青を表す)の三色に限定されない。例えば、Rの画素とGの画素とBの画素とW(白)の画素の四画素から構成されてもよい。または、ペンタイル配列のように、RGBのうちの2色分で一つの色要素を構成し、色要素よって、異なる2色を選択して構成してもよい。またはRGBに、イエロー、シアン、マゼンタ等を一色以上追加してもよい。なお、色要素のドット毎にその表示領域の大きさが異なっていてもよい。ただし、開示する発明はカラー表示の表示装置に限定されるものではなく、モノクロ表示の表示装置に適用することもできる。
また、バックライト(有機EL素子、無機EL素子、LED、蛍光灯など)に白色光(W)を用いて表示装置をフルカラー表示させるために、着色層(カラーフィルタともいう。)を用いてもよい。着色層は、例えば、レッド(R)、グリーン(G)、ブルー(B)、イエロー(Y)などを適宜組み合わせて用いることができる。着色層を用いることで、着色層を用いない場合と比べて色の再現性を高くすることができる。このとき、着色層を有する領域と、着色層を有さない領域と、を配置することによって、着色層を有さない領域における白色光を直接表示に利用しても構わない。一部に着色層を有さない領域を配置することで、明るい表示の際に、着色層による輝度の低下を少なくでき、消費電力を2割から3割程度低減できる場合がある。ただし、有機EL素子や無機EL素子などの自発光素子を用いてフルカラー表示する場合、R、G、B、Y、ホワイト(W)を、それぞれの発光色を有する素子から発光させても構わない。自発光素子を用いることで、着色層を用いた場合よりも、さらに消費電力を低減できる場合がある。なお、本実施の形態においては、バックライト等を設けない構成、所謂反射型の液晶表示モジュールについて、以下説明を行う。
図24に示す一点鎖線A3−B3における断面図を図25に示す。図25に示す表示モジュールの詳細について、以下説明を行う。
<表示モジュールに関する説明>
図25に示す表示モジュール700は、引き回し配線部711と、画素部702と、ソースドライバ回路部704と、FPC端子部708と、を有する。また、引き回し配線部711は、信号線710を有する。また、画素部702は、トランジスタ750及び容量素子740を有する。また、ソースドライバ回路部704は、トランジスタ752を有する。
トランジスタ750及びトランジスタ752としては、先に示すトランジスタを用いることができる。
本実施の形態で用いるトランジスタは、高純度化し、酸素欠損の形成を抑制した酸化物半導体膜を有する。該トランジスタは、オフ状態における電流値(オフ電流値)を低くすることができる。よって、画像信号等の電気信号の保持時間を長くすることができ、電源オン状態では書き込み間隔も長く設定できる。よって、リフレッシュ動作の頻度を少なくすることができるため、消費電力を抑制する効果を奏する。
また、本実施の形態で用いるトランジスタは、比較的高い電界効果移動度が得られるため、高速駆動が可能である。例えば、このような高速駆動が可能なトランジスタを液晶表示装置に用いることで、画素部のスイッチングトランジスタと、駆動回路部に使用するドライバトランジスタを同一基板上に形成することができる。すなわち、別途駆動回路として、シリコンウェハ等により形成された半導体装置を用いる必要がないため、半導体装置の部品点数を削減することができる。また、画素部においても、高速駆動が可能なトランジスタを用いることで、高画質な画像を提供することができる。
容量素子740は、一対の電極間に誘電体を有する構造である。より詳しくは、容量素子740の一方の電極としては、トランジスタ750のゲート電極として機能する導電膜と同一工程で形成された導電膜を用い、容量素子740の他方の電極としては、トランジスタ750のソース電極及びドレイン電極として機能する導電膜を用いる。また、一対の電極間に挟持される誘電体としては、トランジスタ750のゲート絶縁層として機能する絶縁層を用いる。
また、図25において、トランジスタ750、トランジスタ752、及び容量素子740上に、絶縁層764、768及び平坦化絶縁層770が設けられている。
絶縁層764としては、例えば、PECVD装置を用いて、酸化シリコン膜、酸化窒化シリコン膜等を形成すればよい。また、絶縁層768としては、例えば、PECVD装置を用いて、窒化シリコン膜等を形成すればよい。また、平坦化絶縁層770としては、ポリイミド樹脂、アクリル樹脂、ポリイミドアミド樹脂、ベンゾシクロブテン樹脂、ポリアミド樹脂、エポキシ樹脂等の耐熱性を有する有機材料を用いることができる。なお、これらの材料で形成される絶縁層を複数積層させることで、平坦化絶縁層770を形成してもよい。また、平坦化絶縁層770を設けない構成としてもよい。また、絶縁層790の材料および形成方法としては、実施の形態1で説明した絶縁層290の説明を参照できる。また絶縁層790として、絶縁層764や絶縁層768と同様の材料を用いてもよい。
また、信号線710は、トランジスタ750、752のソース電極及びドレイン電極として機能する導電膜と同じ工程で形成される。なお、信号線710は、トランジスタ750、752のソース電極及びドレイン電極と異なる工程で形成された導電膜、例えばゲート電極として機能する導電膜としてもよい。信号線710として、例えば、銅元素を含む材料を用いた場合、配線抵抗に起因する信号遅延等が少なく、大画面での表示が可能となる。
また、FPC端子部708は、端子760、異方性導電膜780、及びFPC716を有する。なお、端子760は、トランジスタ750、752のソース電極及びドレイン電極として機能する導電膜と同じ工程で形成される。また、端子760は、FPC716が有する端子と異方性導電膜780を介して、電気的に接続される。
また、第1の基材701及び第2の基材705としては、例えばガラス基板を用いることができる。また、第1の基材701及び第2の基材705として、可撓性を有する基板を用いてもよい。該可撓性を有する基板としては、例えばプラスチック基板等が挙げられる。
また、第1の基材701と第2の基材705の間には、構造体778が設けられる。構造体778は、絶縁層を選択的にエッチングすることで得られる柱状のスペーサであり、第1の基材701と第2の基材705の間の距離(セルギャップ)を制御するために設けられる。なお、構造体778として、球状のスペーサを用いていても良い。また、本実施の形態においては、構造体778を第1の基材701側に設ける構成について例示したが、これに限定されない。例えば、第2の基材705側に構造体778を設ける構成、または第1の基材701及び第2の基材705双方に構造体778を設ける構成としてもよい。
また、第2の基材705側には、ブラックマトリクスとして機能する遮光膜738と、カラーフィルタとして機能する着色膜736と、遮光膜738及び着色膜736に接する絶縁層734が設けられる。
本実施の形態で説明する表示モジュールは、端子760を支持する第1の基材701、第1の基材に重なる第2の基材705および第1の基材701と第2の基材705を貼り合わせる接合層712と接する、絶縁層790を含んで構成される。これにより、絶縁層790に囲まれた領域への不純物の拡散を抑制することができる。その結果、利便性または信頼性に優れた新規な表示モジュールを提供できる。
<表示素子として液晶素子を用いる構成例>
図25に示す表示モジュール700は、液晶素子775を有する。液晶素子775は、導電膜772、導電膜774、及び液晶層776を有する。導電膜774は、第2の基材705側に設けられ、対向電極としての機能を有する。図25に示す表示モジュール700は、導電膜772と導電膜774に印加される電圧によって、液晶層776の配向状態が変わることによって光の透過、非透過が制御され画像を表示することができる。
液晶層776に用いる液晶素子としては、サーモトロピック液晶、低分子液晶、高分子液晶、高分子分散型液晶、強誘電性液晶、反強誘電性液晶等を用いることができる。これらの液晶材料は、条件により、コレステリック相、スメクチック相、キュービック相、カイラルネマチック相、等方相等を示す。
また、導電膜772は、トランジスタ750が有するソース電極及びドレイン電極のいずれか一方として機能する導電膜に接続される。導電膜772は、平坦化絶縁層770上に形成され画素電極、すなわち表示素子の一方の電極として機能する。また、導電膜772は、反射電極としての機能を有する。図25に示す表示モジュール700は、外光を利用し導電膜772で光を反射して着色膜736を介して表示する、所謂反射型のカラー液晶表示装置である。
導電膜772としては、可視光において透光性のある導電膜、または可視光において反射性のある導電膜を用いることができる。可視光において透光性のある導電膜としては、例えば、インジウム(In)、亜鉛(Zn)、錫(Sn)の中から選ばれた一種を含む材料を用いるとよい。可視光において反射性のある導電膜としては、例えば、アルミニウム、または銀を含む材料を用いるとよい。本実施の形態においては、導電膜772として、可視光において、反射性のある導電膜を用いる。
また、導電膜772として、可視光において反射性のある導電膜を用いる場合、該導電膜を積層構造としてもよい。例えば、下層に膜厚100nmのアルミニウム膜を形成し、上層に厚さ30nmの銀合金膜(例えば、銀、パラジウム、及び銅を含む合金膜)を形成する。上述の構造とすることで、以下の優れた効果を奏する。
(1)下地膜と導電膜772との密着性を向上させることができる。(2)薬液によってアルミニウム膜と、銀合金膜とを一括してエッチングすることが可能である。(3)導電膜772の断面形状を良好な形状(例えば、テーパー形状)とすることができる。(3)の理由としては、アルミニウム膜は、銀合金膜よりも薬液によるエッチング速度が遅い、または上層の銀合金膜のエッチング後、下層のアルミニウム膜が露出した場合に、銀合金膜よりも卑な金属、別言するとイオン化傾向の高い金属であるアルミニウムから電子を引き抜くため、銀合金膜のエッチングが抑制され、下層のアルミニウム膜のエッチングの進行が速くなるためである。
また、図25に示す表示モジュール700においては、画素部702の平坦化絶縁層770の一部に凹凸が設けられている。該凹凸は、例えば、平坦化絶縁層770を有機樹脂膜等で形成し、該有機樹脂膜の表面に凹凸を設けることで形成することができる。また、反射電極として機能する導電膜772は、上記凹凸に沿って形成される。したがって、外光が導電膜772に入射した場合において、導電膜772の表面で光を乱反射することが可能となり、視認性を向上させることができる。図25に示すように、反射型のカラー液晶表示装置とすることで、バックライトを用いずに表示することが可能となるため、消費電力を低減することができる。
なお、図25に示す表示モジュール700は、反射型のカラー液晶表示モジュールついて例示したが、これに限定されない、例えば、導電膜772を可視光において、透光性のある導電膜を用いることで透過型のカラー液晶表示モジュールとしてもよい。透過型のカラー液晶表示モジュールの場合、平坦化絶縁層770に設けられる凹凸については、設けない構成としてもよい。
なお、図25において図示しないが、導電膜772、774の液晶層776と接する側に、それぞれ配向膜を設ける構成としてもよい。また、図25において図示しないが、偏光部材、位相差部材、反射防止部材などの光学部材(光学基板)などは適宜設けてもよい。例えば、偏光基板及び位相差基板による円偏光を用いてもよい。また、透過型の表示モジュール、または半透過型の表示モジュールの場合、光源としてバックライト、サイドライトなどを設けてもよい。
なお、液晶素子として横電界方式を採用する場合、配向膜を用いないブルー相を示す液晶を用いてもよい。ブルー相は液晶相の一つであり、コレステリック液晶を昇温していくと、コレステリック相から等方相へ転移する直前に発現する相である。ブルー相は狭い温度範囲でしか発現しないため、温度範囲を改善するために数重量%以上のカイラル剤を混合させた液晶組成物を用いて液晶層に用いる。ブルー相を示す液晶とカイラル剤とを含む液晶組成物は、応答速度が短く、光学的等方性であるため配向処理が不要である。また、ブルー相を示す液晶材料は、視野角依存性が小さい。また配向膜を設けなくてもよいのでラビング処理も不要となるため、ラビング処理によって引き起こされる静電破壊を防止することができ、作製工程中の液晶表示装置の不良や破損を軽減することができる。
また、表示素子として液晶素子を用いる場合、TN(Twisted Nematic)モード、IPS(In−Plane−Switching)モード、FFS(Fringe Field Switching)モード、ASM(Axially Symmetric aligned Micro−cell)モード、OCB(Optical Compensated Birefringence)モード、FLC(Ferroelectric Liquid Crystal)モード、AFLC(AntiFerroelectric Liquid Crystal)モードなどを用いることができる。
また、ノーマリーブラック型の液晶表示装置、例えば垂直配向(VA)モードを採用した透過型の液晶表示装置としてもよい。垂直配向モードとしては、いくつか挙げられるが、例えば、MVA(Multi−Domain Vertical Alignment)モード、PVA(Patterned Vertical Alignment)モード、ASVモードなどを用いることができる。
なお、本実施の形態は、本明細書で示す他の実施の形態と適宜組み合わせることができる。
例えば、本明細書等において、XとYとが接続されている、と明示的に記載されている場合は、XとYとが電気的に接続されている場合と、XとYとが機能的に接続されている場合と、XとYとが直接接続されている場合とが、本明細書等に開示されているものとする。したがって、所定の接続関係、例えば、図または文章に示された接続関係に限定されず、図または文章に示された接続関係以外のものも、図または文章に記載されているものとする。
ここで、X、Yは、対象物(例えば、装置、素子、回路、配線、電極、端子、導電膜、層、など)であるとする。
XとYとが直接的に接続されている場合の一例としては、XとYとの電気的な接続を可能とする素子(例えば、スイッチ、トランジスタ、容量素子、インダクタ、抵抗素子、ダイオード、表示素子、発光素子、負荷など)が、XとYとの間に接続されていない場合であり、XとYとの電気的な接続を可能とする素子(例えば、スイッチ、トランジスタ、容量素子、インダクタ、抵抗素子、ダイオード、表示素子、発光素子、負荷など)を介さずに、XとYとが、接続されている場合である。
XとYとが電気的に接続されている場合の一例としては、XとYとの電気的な接続を可能とする素子(例えば、スイッチ、トランジスタ、容量素子、インダクタ、抵抗素子、ダイオード、表示素子、発光素子、負荷など)が、XとYとの間に1個以上接続されることが可能である。なお、スイッチは、オンオフが制御される機能を有している。つまり、スイッチは、導通状態(オン状態)、または、非導通状態(オフ状態)になり、電流を流すか流さないかを制御する機能を有している。または、スイッチは、電流を流す経路を選択して切り替える機能を有している。なお、XとYとが電気的に接続されている場合は、XとYとが直接的に接続されている場合を含むものとする。
XとYとが機能的に接続されている場合の一例としては、XとYとの機能的な接続を可能とする回路(例えば、論理回路(インバータ、NAND回路、NOR回路など)、信号変換回路(DA変換回路、AD変換回路、ガンマ補正回路など)、電位レベル変換回路(電源回路(昇圧回路、降圧回路など)、信号の電位レベルを変えるレベルシフタ回路など)、電圧源、電流源、切り替え回路、増幅回路(信号振幅または電流量などを大きく出来る回路、オペアンプ、差動増幅回路、ソースフォロワ回路、バッファ回路など)、信号生成回路、記憶回路、制御回路など)が、XとYとの間に1個以上接続されることが可能である。なお、一例として、XとYとの間に別の回路を挟んでいても、Xから出力された信号がYへ伝達される場合は、XとYとは機能的に接続されているものとする。なお、XとYとが機能的に接続されている場合は、XとYとが直接的に接続されている場合と、XとYとが電気的に接続されている場合とを含むものとする。
なお、XとYとが電気的に接続されている、と明示的に記載されている場合は、XとYとが電気的に接続されている場合(つまり、XとYとの間に別の素子又は別の回路を挟んで接続されている場合)と、XとYとが機能的に接続されている場合(つまり、XとYとの間に別の回路を挟んで機能的に接続されている場合)と、XとYとが直接接続されている場合(つまり、XとYとの間に別の素子又は別の回路を挟まずに接続されている場合)とが、本明細書等に開示されているものとする。つまり、電気的に接続されている、と明示的に記載されている場合は、単に、接続されている、とのみ明示的に記載されている場合と同様な内容が、本明細書等に開示されているものとする。
なお、例えば、トランジスタのソース(又は第1の端子など)が、Z1を介して(又は介さず)、Xと電気的に接続され、トランジスタのドレイン(又は第2の端子など)が、Z2を介して(又は介さず)、Yと電気的に接続されている場合や、トランジスタのソース(又は第1の端子など)が、Z1の一部と直接的に接続され、Z1の別の一部がXと直接的に接続され、トランジスタのドレイン(又は第2の端子など)が、Z2の一部と直接的に接続され、Z2の別の一部がYと直接的に接続されている場合では、以下のように表現することが出来る。
例えば、「XとYとトランジスタのソース(又は第1の端子など)とドレイン(又は第2の端子など)とは、互いに電気的に接続されており、X、トランジスタのソース(又は第1の端子など)、トランジスタのドレイン(又は第2の端子など)、Yの順序で電気的に接続されている。」と表現することができる。または、「トランジスタのソース(又は第1の端子など)は、Xと電気的に接続され、トランジスタのドレイン(又は第2の端子など)はYと電気的に接続され、X、トランジスタのソース(又は第1の端子など)、トランジスタのドレイン(又は第2の端子など)、Yは、この順序で電気的に接続されている」と表現することができる。または、「Xは、トランジスタのソース(又は第1の端子など)とドレイン(又は第2の端子など)とを介して、Yと電気的に接続され、X、トランジスタのソース(又は第1の端子など)、トランジスタのドレイン(又は第2の端子など)、Yは、この接続順序で設けられている」と表現することができる。これらの例と同様な表現方法を用いて、回路構成における接続の順序について規定することにより、トランジスタのソース(又は第1の端子など)と、ドレイン(又は第2の端子など)とを、区別して、技術的範囲を決定することができる。
または、別の表現方法として、例えば、「トランジスタのソース(又は第1の端子など)は、少なくとも第1の接続経路を介して、Xと電気的に接続され、前記第1の接続経路は、第2の接続経路を有しておらず、前記第2の接続経路は、トランジスタを介した、トランジスタのソース(又は第1の端子など)とトランジスタのドレイン(又は第2の端子など)との間の経路であり、前記第1の接続経路は、Z1を介した経路であり、トランジスタのドレイン(又は第2の端子など)は、少なくとも第3の接続経路を介して、Yと電気的に接続され、前記第3の接続経路は、前記第2の接続経路を有しておらず、前記第3の接続経路は、Z2を介した経路である。」と表現することができる。または、「トランジスタのソース(又は第1の端子など)は、少なくとも第1の接続経路によって、Z1を介して、Xと電気的に接続され、前記第1の接続経路は、第2の接続経路を有しておらず、前記第2の接続経路は、トランジスタを介した接続経路を有し、トランジスタのドレイン(又は第2の端子など)は、少なくとも第3の接続経路によって、Z2を介して、Yと電気的に接続され、前記第3の接続経路は、前記第2の接続経路を有していない。」と表現することができる。または、「トランジスタのソース(又は第1の端子など)は、少なくとも第1の電気的パスによって、Z1を介して、Xと電気的に接続され、前記第1の電気的パスは、第2の電気的パスを有しておらず、前記第2の電気的パスは、トランジスタのソース(又は第1の端子など)からトランジスタのドレイン(又は第2の端子など)への電気的パスであり、トランジスタのドレイン(又は第2の端子など)は、少なくとも第3の電気的パスによって、Z2を介して、Yと電気的に接続され、前記第3の電気的パスは、第4の電気的パスを有しておらず、前記第4の電気的パスは、トランジスタのドレイン(又は第2の端子など)からトランジスタのソース(又は第1の端子など)への電気的パスである。」と表現することができる。これらの例と同様な表現方法を用いて、回路構成における接続経路について規定することにより、トランジスタのソース(又は第1の端子など)と、ドレイン(又は第2の端子など)とを、区別して、技術的範囲を決定することができる。
なお、これらの表現方法は、一例であり、これらの表現方法に限定されない。ここで、X、Y、Z1、Z2は、対象物(例えば、装置、素子、回路、配線、電極、端子、導電膜、層、など)であるとする。
なお、回路図上は独立している構成要素同士が電気的に接続しているように図示されている場合であっても、1つの構成要素が、複数の構成要素の機能を併せ持っている場合もある。例えば配線の一部が電極としても機能する場合は、一の導電膜が、配線の機能、及び電極の機能の両方の構成要素の機能を併せ持っている。したがって、本明細書における電気的に接続とは、このような、一の導電膜が、複数の構成要素の機能を併せ持っている場合も、その範疇に含める。