JP6679671B2 - 赤外線低放射性塗料組成物 - Google Patents
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Description
[1]
基体樹脂及びアルミニウム顔料を含む、赤外線低放射性塗料組成物であって、
上記赤外線低放射性塗料組成物中に含まれるアルミニウム顔料の量は、基体樹脂の樹脂固形分100質量部に対して10〜100質量部の範囲内であり、
上記アルミニウム顔料は、樹脂被覆アルミニウム顔料を、アルミニウム顔料の全量100質量部に対して60質量部以上を含む、
赤外線低放射性塗料組成物。
[2]
上記アルミニウム顔料は、アスペクト比が30〜200の範囲内である、上記赤外線低放射性塗料組成物。
[3]
上記アルミニウム顔料は、樹脂被覆アルミニウム顔料及びリーフィングアルミニウム顔料を含む、上記赤外線低放射性塗料組成物。
[4]
上記樹脂被覆アルミニウム顔料及びリーフィングアルミニウム顔料の質量比は、樹脂被覆アルミニウム顔料:リーフィングアルミニウム顔料=60:40〜99:1の範囲内である、上記赤外線低放射性塗料組成物。
[5]
上記基体樹脂は、
アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、アルキド樹脂、ポリエーテル樹脂及びフッ素樹脂からなる群から選択される1種又はそれ以上、並びに、
架橋剤、
を含む、
上記赤外線低放射性塗料組成物。
[6]
上記赤外線低放射性塗料組成物は、さらに着色顔料を含み、
上記着色顔料は、カーボンブラックを含む、
上記赤外線低放射性塗料組成物。
[7]
上記赤外線低放射性塗料組成物は、1種又はそれ以上の有機溶媒を含む溶剤型塗料組成物である、赤外線低放射性塗料組成物。
[8]
上記樹脂被覆アルミニウム顔料における樹脂被覆量は、上記樹脂被覆アルミニウム顔料中のアルミニウム100質量部に対して、2〜50質量部である、上記赤外線低放射性塗料組成物。
[9]
上記赤外線低放射性塗料組成物の塗膜は、明度L値が40以上100以下である、赤外線低放射性塗料組成物。
[10]
上記赤外線低放射性塗料組成物の塗膜を有する、赤外線低放射性物品。
上記赤外線低放射性塗料組成物は、基体樹脂を含む。基体樹脂は、塗膜を形成する樹脂である。基体樹脂として、塗料組成物分野で用いられる樹脂を用いることができる。このような樹脂として、例えば、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、アルキド樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエーテル樹脂、フッ素樹脂等を挙げることができる。基体樹脂は、1種のみを単独で用いてもよく、2種又はそれ以上を併用してもよい。また、基体樹脂は、上記樹脂に加えて、必要に応じて、架橋剤(例えば、アミノ樹脂、(ブロック)ポリイソシアネート化合物、アミン架橋剤、ポリアミド架橋剤、多価カルボン酸架橋剤等)を併用してもよい。また、上記基体樹脂は、主剤及び硬化剤から構成される2液型ポリウレタン樹脂であってもよい。
アクリル樹脂は、モノマー混合物を、溶液重合、懸濁重合、乳化重合、高温加圧連続重合等の、周知の重合方法により得ることができる。アクリル樹脂として、例えば、酸基含有アクリル樹脂、水酸基含有アクリル樹脂、グリシジル基含有アクリル樹脂等が挙げられる。なお本明細書において、(メタ)アクリルは、アクリル及びメタクリルの両方を意味するものとする。
水酸基含有アクリル系モノマーと共重合可能な他のモノマーとして、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート等のアルキルアルコールと(メタ)アクリル酸とのエステル類;スチレン、α−メチルスチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−tert−ブチルスチレン、イタコン酸ジメチル等のイタコン酸エステル、マレイン酸ジメチル等のマレイン酸エステル、フマル酸ジメチル等のフマル酸エステル、酢酸ビニル;等が挙げられる。
グリシジル基含有アクリル系モノマーと共重合可能な他のモノマーとして、例えば、上述の水酸基含有アクリル系モノマー;メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート等のアルキルアルコールと(メタ)アクリル酸とのエステル類;スチレン、α−メチルスチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−tert−ブチルスチレン、イタコン酸ジメチル等のイタコン酸エステル、マレイン酸ジメチル等のマレイン酸エステル、フマル酸ジメチル等のフマル酸エステル、酢酸ビニル;等が挙げられる。
樹脂の酸価及び水酸基価は、それぞれ固形分酸価及び固形分水酸基価を表し、JIS K 0070に記載された方法によって測定された値である。
例えば、樹脂が、複数のアクリルモノマーの重合体である場合、下記一般式
1/Tg=wa/Tga+wb/Tgb+・・・+wn/Tgn
で表されるTgを樹脂のTgとする。
Tga:モノマーAのホモポリマーのガラス転移温度(K)、wa:モノマーAの質量分率
Tgb:モノマーBのホモポリマーのガラス転移温度(K)、wb:モノマーBの質量分率
Tgn:モノマーNのホモポリマーのガラス転移温度(K)、wn:モノマーNの質量分率
(wa+wb+・・・+wn=1)
δ=(Vml 1/2δml+Vmh 1/2δmh)/(Vml 1/2+Vmh 1/2)
Vm=V1V2/(φ1V2+φ2V1)
δm=φ1δ1+φ2δ2
Vi:溶媒の分子容(ml/mol)
φi:濁点における各溶媒の体積分率
δi:溶媒のSP値
ml:低SP貧溶媒混合系
mh:高SP貧溶媒混合系
上記ポリエステル樹脂として、例えば、飽和ポリエステル樹脂、不飽和ポリエステル樹脂等が挙げられる。このようなポリエステル樹脂は、例えば、多塩基酸と多価アルコールとを縮合して調製することができる。
また、上記ポリエステル樹脂は、水酸基価が20〜120mgKOH/gの範囲内であるのが好ましく、40〜90mgKOH/gの範囲内であるのがより好ましい。
上記ポリエステル樹脂の酸価は、2〜50mgKOH/gの範囲内であるのが好ましく、5〜40mgKOH/gの範囲内であるのがより好ましい。ポリエステル樹脂の水酸基価及び酸価が上記範囲内であることによって、塗料組成物は優れた硬化性を示し、かつ、塗料組成物から得られる塗膜の耐水性等の物理的性能を良好な範囲に設計することができる。
上記アルキド樹脂として、例えば、上記多塩基酸及び多価アルコールの反応に、さらに、油脂・油脂脂肪酸(大豆油、アマニ油、ヤシ油、ステアリン酸等)、天然樹脂(ロジン、コハク等)等の変性剤を反応させて得られたアルキド樹脂を用いることができる。
ポリウレタン樹脂として、例えば、水酸基を有するアクリル樹脂、水酸基を有するポリエステル樹脂、水酸基を有するポリエーテル樹脂、水酸基を有するポリカーボネート樹脂等の各種ポリオール成分と、ポリイソシアネート化合物との反応によって得られる、ウレタン結合を有する樹脂を挙げることができる。
ポリエーテル樹脂としては、エーテル結合を有する重合体又は共重合体であり、ポリオキシエチレン系ポリエーテル、ポリオキシプロピレン系ポリエーテル、ポリオキシブチレン系ポリエーテルもしくはビスフェノールAあるいはビスフェノールF等の芳香族ポリヒドロキシ化合物から誘導されるポリエーテル等の1分子当たりに少なくとも2個の水酸基を有するポリエーテル樹脂を、又は上記ポリエーテル樹脂とコハク酸、アジピン酸、セバシン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、トリメリット酸等の多価カルボン酸類、あるいは、これらの酸無水物等の反応性誘導体とを反応させて得られるカルボキシル基含有ポリエーテル樹脂等を挙げることができる。
フッ素樹脂としては、熱可塑性フッ素樹脂であっても、熱硬化性フッ素樹脂であってもよい。該フッ素樹脂には、テトラフルオロエチレン、クロロトリフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレン、トリフルオロエチレン、フッ化ビニル、フッ化ビニリデン等の含フッ素モノマーの単独重合、あるいは他のモノマーとの共重合によって得られる含フッ素ポリマーの全てが含まれる。これらの中でも、耐候性に優れた塗膜を得る観点から、ポリフッ化ビニル及びポリフッ化ビニリデンが好ましく、ポリフッ化ビニリデンがより好ましい。ポリフッ化ビニリデンは、フッ化ビニリデンの重合体であり、例えば、高温高圧下でラジカル重合開始剤等を用いた重合により得られるものである。ポリフッ化ビニリデンの重量平均分子量は300,000〜700,000であるのが好ましい。
上記基体樹脂は、必要に応じて架橋剤を併用してもよい。架橋剤としては、加熱により上記樹脂と反応して硬化させることができるものであれば特に制限なく使用することができる。架橋剤として、アミノ樹脂及びブロック化ポリイソシアネート化合物から選ばれる少なくとも1種の架橋剤を好適に使用することができる。
アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、アルキド樹脂、ポリエーテル樹脂、フッ素樹脂からなる群から選択される1種又はそれ以上、並びに、
架橋剤、
を含む態様が挙げられる。
上記基体樹脂のより好ましい1態様として、アクリル樹脂及びポリエステル樹脂からなる群から選択される1種又はそれ以上、並びに、
架橋剤、
を含む態様が挙げられる。
上記基体樹脂の好ましい他の1態様として、酸基含有アクリル樹脂とグリシジル基含有アクリル樹脂とを用いて、酸基/グリシジル基硬化系とする態様が挙げられる。
上記態様の基体樹脂を用いることによって、塗膜物性に優れた塗膜を形成することができる利点がある。
上記赤外線低放射性塗料組成物は、アルミニウム顔料を含む。上記アルミニウム顔料は、樹脂被覆アルミニウム顔料を、アルミニウム顔料の全量100質量部に対して60質量部以上含むことを条件とする。
東洋アルミニウム社製アルペーストPCFシリーズ、PCE−Aシリーズ、FZCシリーズ、FZHシリーズ、FZUシリーズ、FZシリーズ、BPAシリーズ、BPシリーズ、BPZシリーズ等;
旭化成社製アルミペーストTRシリーズ、LRシリーズ、THRシリーズ、PVシリーズ、HRシリーズ、CRシリーズ等;
が挙げられる。
赤外線低放射性塗料組成物は、上記成分を、溶媒中に溶解又は分散させることによって調製することができる。上記赤外線低放射性塗料組成物の溶媒として、有機溶媒又は水系溶媒を用いることができる。
メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、t−ブタノール等のアルコール類;
酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸イソブチル、プロピオン酸エチル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート等のエステル類;
ジエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン(THF)等のエーテル類;
エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1、3−ブチレングリコール、ペンタメチレングリコール、1、3−オクチレングリコール等のグリコール類;
アセトン、メチルエチルケトン(MEK)、メチルプロピルケトン、メチルイソブチルケトン、アセチルアセトン、シクロヘキサノン等のケトン類;
ミネラルスピリット、灯油等の脂肪族炭化水素;
トルエン、キシレン、メシチレン、ドデシルベンゼン等の芳香族炭化水素溶媒;
等が挙げられる。
水性溶媒として、例えば、水、及び水と水混和性有機溶媒との混合物等が挙げられる。水混和性有機溶媒として、例えば、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール等のアルコール類、酢酸エチル等のエステル類、ジオキサン、テトラヒドロフラン等のエーテル類、エチレングリコール等のグリコール類、アセトン等のケトン類等が挙げられる。
撹拌機、温度調整器、冷却管、窒素導入管及び滴下ロートを備えた反応容器に、キシレン400質量部を仕込み、窒素雰囲気下で撹拌しながら115℃まで昇温し保った。これに、スチレン275質量部、2−ヒドロキシエチルメタアクリレート186質量部、ブチルアクリレート31質量部、2−エチルヘキシルアクリレート135質量部、メチルメタアクリレート365質量部及びメタクリル酸8部からなるモノマー溶液と、キシレン210質量部と開始剤であるt−アミルパーオキシー2ーエチルヘキサノエート23質量部からなる開始剤溶液を、別々の滴下ロートを通じて同時に3時間で等速滴下した。滴下終了後、さらに1時間撹拌を継続した。次いで、キシレン30質量部とt−アミルパーオキシー2ーエチルヘキサノエート3質量部からなる開始剤溶液を30分間で等速滴下した。滴下終了後、さらに1時間撹拌を継続し、アクリル樹脂A(樹脂固形分濃度:60質量%、数平均分子量:8,400、固形分酸価:5mgKOH/g、固形分水酸基価:80mgKOH/g、Tg:50℃、SP:10.4)を得た。
モノマー溶液に含まれる各成分の種類及び量を下記表1に従い変更したこと以外は、製造例1(アクリル樹脂A)と同様にして、アクリル樹脂C〜Mを製造した。得られたアクリル樹脂の数平均分子量等の諸特数値を表1に示す。
撹拌機、温度調整器、冷却管、窒素導入管及び滴下ロートを備えた反応容器に、キシレン490質量部を仕込み、窒素雰囲気下で撹拌しながら122℃まで昇温し保った。これに、スチレン164質量部、n−ブチルメタクリレート220質量部、2−エチルヘキシルアクリレート212質量部、シクロヘキシルメタクリレート164質量部、エチルアクリレート35質量部、アクリル酸25質量部、無水マレイン酸180質量部及びプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート240質量部からなるモノマー溶液と、キシレン100質量部と開始剤であるt−アミルパーオキシー2ーエチルヘキサノエート35質量部からなる開始剤溶液を、別々の滴下ロートを通じて同時に3時間で等速滴下した。滴下終了後、さらに30分間撹拌を継続した。次いで、キシレン30質量部とt−アミルパーオキシー2ーエチルヘキサノエート5質量部からなる開始剤溶液を30分間で等速滴下し、滴下終了後、さらに1時間撹拌を継続した。その後、メタノール99質量部を加え、70℃で23時間保ち、アクリル樹脂N(樹脂固形分濃度:55質量%、固形分酸価:118mgKOH/g、数平均分子量:4,300、Tg:15℃、SP:10.5)を得た。
モノマー溶液に含まれる各成分の種類及び量を下記表1に従い変更したこと以外は、製造例13(アクリル樹脂N)と同様にして、アクリル樹脂Oを製造した。得られたアクリル樹脂の数平均分子量等の諸特数値を表1に示す。
撹拌機、温度調整器、還流冷却器、窒素導入管及び温度計を備えた反応容器に、イソフタル酸526質量部、アジピン酸52質量部、ネオペンチルグリコール176質量部、トリメチロールプロパン65質量部、1,6−ヘキサンジオール181質量部、ジ−n−ブチル錫オキサイド0.5質量部及びキシレン30質量部を混合し、窒素雰囲気下で220℃まで徐々に昇温し、生成する水を留去しながら、エステル化反応を行った。酸価が6になるまで反応を進行させ、その後、キシレン553質量部を加えて、ポリエステル樹脂(樹脂固形分濃度:60質量%、数平均分子量:4,450、固形分酸価:6mgKOH/g、固形分水酸基価:50mgKOH/g、SP:10.4)を得た。
モノマー溶液に含まれる各成分の種類及び量を下記表2に従い変更したこと以外は、製造例15(ポリエステル樹脂A)と同様にして、ポリエステル樹脂B〜Eを製造した。得られたポリエステル樹脂の数平均分子量等の諸特数値を表1に示す。
撹拌機、温度調整器、還流冷却器、窒素導入管及び温度計を備えた反応容器に、大豆油脂肪酸372質量部、無水フタル酸375質量部、ペンタエリスリトール169質量部、エチレングリコール84質量部、ジ−n−ブチル錫オキサイド0.5質量部及びキシレン20質量部を混合し、窒素雰囲気下で220℃まで徐々に昇温し、生成する水を留去しながら、エステル化反応を行った後、キシレン600質量部を加えて、アルキド樹脂(樹脂固形分濃度:64質量%、固形分酸価:3mgKOH/g、固形分水酸基価:70mgKOH/g、数平均分子量:2,600)を得た
アルミニウムペーストA(FZU20C、東洋アルミ社製、樹脂被覆鱗片状アルミニウム顔料;アルミニウム顔料濃度:49質量%、樹脂被覆量:13質量%/アルミ100g)38.6質量部(アルミニウム顔料の量:18.9質量部)、基体樹脂の一種である製造例1のアクリル樹脂A 101.5質量部(樹脂固形分量:60.9質量部)、キシレン44.0質量部を、ステンレスビーカーに入れて、ディスパーを用いて混合した。次に、架橋剤(基体樹脂の一種)としてスミジュールN3300(住化バイエルウレタン社製、ポリイソシアネート樹脂;樹脂固形分濃度:100質量%、NCO当量:194g/eq、)20.2質量部を加えて混合し、赤外線低放射性塗料組成物(固形分濃度:50質量%)を得た。
各成分及び量を下記表のものに変更したこと以外は、実施例1と同様にして、赤外線低放射性塗料組成物を調製した。
なお比較例2においては、各成分を入れて混合する時点で粘度が非常に高く、塗料組成物として調製することができなかった。
SPCC鋼板を、サーフクリーナーEC90(日本ペイント・サーフケミカルズ社製)中に50℃で2分間浸漬して脱脂処理し、サーフファインGL−1(日本ペイント・サーフケミカルズ社製)で表面調整し、次いで、リン酸亜鉛化成処理液であるサーフダインSD−5000(日本ペイント・サーフケミカルズ社製、リン酸亜鉛化成処理液)中に40℃で2分間浸漬して、リン酸亜鉛化成処理を行った。
次いで、上記で調製した赤外線低放射性塗料組成物を、バーコーターを用いて、乾燥塗膜が30μmとなるように塗装した。次いで100℃で30分間加熱して、試験評価板を作製した。
天板を有するヒーターHOT PLATE FHP−450S(Fine社製)を加熱した。天板の表面温度を、熱電対AP−210(安立計器社製)で測定したところ、85℃であった。
次に、加熱された天板の上に、上記より得られた試験評価板を、試験評価板の鋼板面と天板面とが接触し、塗膜面が空気面に暴露される方向で設置した。試験評価板をヒーター上に置いてから60分後に、試験評価板の塗膜面の温度を、サーモグラフィーTVS−200EX(NEC Avio社製)を用いて測定した。
赤外線放射率εは、下記式より算出した。なお、室温は20℃(293K)とした。
赤外線放射率(ε)=(Tサーモ4 − Trt4 )/(T熱電対4 − Trt4)
Tサーモ:赤外線放射率(ε)=1.0の設定において、サーモグラフィーTVS−200EXを用いて測定した塗板の表面温度(K)
Trt:測定時の室温(293K)
T熱電対:熱電対にて測定した塗板の表面温度(K)
測定した塗膜放射率(ε)について、下記基準により評価した。
◎:ε≦0.40 (0.40以下)
○:0.40<ε≦0.50 (0.40を超え0.50以下)
△:0.50<ε≦0.60 (0.50を超え0.60以下)
×:0.60<ε (0.60を超える)
上記より得られた試験評価板を、サンシャインウェザオメーター(SWOM;スガ試験機社製)を用いて、1,000時間の促進耐候性試験を行った(運転条件:JIS K 5600に準拠)。促進耐候性試験前と、促進耐候性試験後の色相を、それぞれ色彩色差計CR−300(コニカミノルタ社製)にて測定し、色差(ΔE)を求めた。色差(ΔE)について、下記基準により評価した。
◎:ΔE≦2.0 (2.0以下)
○:2.0<ΔE≦3.0 (2.0を超え3.0以下)
△:3.0<ΔE≦5.0 (3.0を超え5.0以下)
×:5.0<ΔE (5.0を超える)
また、促進耐候性試験後の塗膜放射率を、上記方法にて測定し、放射率差(Δε)を求めた。放射率差(Δε)について、下記基準により評価した。
◎:Δε≦0.10 (0.10以下)
○:0.10<Δε≦0.20 (0.10を超え0.20以下)
△:0.20<Δε≦0.30 (0.10を超え0.30以下)
×:0.30<Δε (0.30を超える)
上記より得られた試験評価板を、5%水酸化ナトリウム水溶液に、20℃にて48時間浸漬した。浸漬前と浸漬後の色相を、それぞれ色彩色差計CR−300(コニカミノルタ社製)にて測定し、色差(ΔE)を求めた。色差(ΔE)について、下記基準により評価した。
◎:ΔE≦2.0 (2.0以下)
○:2.0<ΔE≦3.0 (2.0を超え3.0以下)
△:3.0<ΔE≦5.0 (3.0を超え5.0以下)
×:5.0<ΔE (5.0を超える)
上記より得られた試験評価板を、40℃に保持された水槽に10日間浸漬した。浸漬前と浸漬後の色相を、それぞれ色彩色差計CR−300(コニカミノルタ社製)にて測定し、色差(ΔE)を求めた。色差(ΔE)について、下記基準により評価した。
◎:ΔE≦1.0 (1.0以下)
○:1.0<ΔE≦2.0 (1.0を超え2.0以下)
△:2.0<ΔE≦4.0 (2.0を超え4.0以下)
×:4.0<ΔE (4.0を超える)
比較例1は、基体樹脂100部に対するアルミニウム顔料の量が10部に満たない例である。この例では、十分な赤外線放射率性能を得ることができなかった。
比較例2は、基体樹脂100部に対するアルミニウム顔料の量が100部を超える例である。この例では、塗料化することができなかった。
比較例3は、鱗片状であるものの樹脂被覆されていないアルミニウム顔料を用いている一方で、樹脂被覆アルミニウム顔料を用いていない例である。この例では、赤外線放射率性能が低く、また、耐候性、耐アルカリ性、耐水性も劣ることが確認された。
比較例4は、真球状であって、樹脂被覆を有しないアルミニウム顔料を用いている一方で、樹脂被覆アルミニウム顔料を用いていない例である。この例では、赤外線放射率性能が著しく低いことが確認された。
比較例5は、無機被覆のアルミニウム顔料を用いている一方で、樹脂被覆アルミニウム顔料を用いていない例である。この例では、赤外線放射率性能が低く、また、耐候性、耐アルカリ性、耐水性も劣ることが確認された。
比較例6は、アルミニウム顔料100質量部に含まれる樹脂被覆アルミニウム顔料の量が60質量部未満である例である。この例では、赤外線放射率性能が高いものの、耐候性、耐アルカリ性、耐水性も劣ることが確認された。
比較例7は、鱗片状であるものの樹脂被覆されていないリーフィングアルミニウム顔料を用いている一方で、樹脂被覆アルミニウム顔料を用いていない例である。この例では、赤外線放射率性能が高いものの、耐候性、耐アルカリ性、耐水性の劣ることが確認された
比較例8は、アルミニウム顔料を含まない例である。この例では、赤外線放射率性能が大きく劣ることが確認された。
Claims (7)
- 基体樹脂及びアルミニウム顔料を含む、赤外線低放射性塗料組成物であって、
前記赤外線低放射性塗料組成物中に含まれるアルミニウム顔料の量は、基体樹脂の樹脂固形分100質量部に対して10〜100質量部の範囲内であり、
前記アルミニウム顔料は、樹脂被覆アルミニウム顔料を、アルミニウム顔料の全量100質量部に対して60質量部以上を含み、
前記アルミニウム顔料は、樹脂被覆アルミニウム顔料及びリーフィングアルミニウム顔料を含み、前記樹脂被覆アルミニウム顔料及びリーフィングアルミニウム顔料の質量比は、樹脂被覆アルミニウム顔料:リーフィングアルミニウム顔料=60:40〜99:1の範囲内であり、および
前記赤外線低放射性塗料組成物は、1種又はそれ以上の有機溶媒を含む溶剤型塗料組成物である、
赤外線低放射性塗料組成物。 - 前記アルミニウム顔料は、アスペクト比が30〜200の範囲内である、請求項1記載の赤外線低放射性塗料組成物。
- 前記基体樹脂は、
アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、アルキド樹脂、ポリエーテル樹脂及びフッ素樹脂からなる群から選択される1種又はそれ以上、並びに、
架橋剤、
を含む、
請求項1または2に記載の赤外線低放射性塗料組成物。 - 前記赤外線低放射性塗料組成物は、さらに着色顔料を含み、
前記着色顔料は、カーボンブラックを含む、
請求項1〜3いずれかに記載の赤外線低放射性塗料組成物。 - 前記樹脂被覆アルミニウム顔料における樹脂被覆量は、前記樹脂被覆アルミニウム顔料中のアルミニウム100質量部に対して、2〜50質量部である、請求項1〜4いずれかに記載の赤外線低放射性塗料組成物。
- 請求項1〜5いずれかに記載の赤外線低放射性塗料組成物の塗膜は、明度L値が40以上70以下である、請求項1〜5いずれかに記載の赤外線低放射性塗料組成物。
- 請求項1〜6いずれかに記載の赤外線低放射性塗料組成物の塗膜を有する、赤外線低放射性物品。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2018145351A JP6679671B2 (ja) | 2018-08-01 | 2018-08-01 | 赤外線低放射性塗料組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
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