JP6687466B2 - 酒らしい味わいが増強された飲料 - Google Patents
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Description
(1) 1,2,3−トリアセトキシプロパン含有量が7〜1300ppmであり、pHが2〜5であり、アルコール含有量が2.8v/v%以下である容器詰飲料。
(2) アルコール含有量が2v/v%以下である、(1)に記載の飲料。
(3) 苦味物質を含有する、(1)または(2)に記載の飲料。
(4) ナリンジン、クワシン、アブシンチンおよびその混合物からなる群より選択される苦味物質を含有する、(1)〜(3)のいずれかに記載の飲料。
(5) スクラロース、アセスルファムカリウム、アスパルテーム、ステビアおよびその混合物からなる群より選ばれる高甘味度甘味料を含有する、(1)〜(4)のいずれかに記載の飲料。
(6) 炭酸ガスを含有する炭酸飲料である、(1)〜(5)のいずれかに記載の飲料。
(7) チューハイテイスト飲料サワーテイスト飲料またはビールテイスト飲料である、(1)〜(6)のいずれかに記載の飲料。
(8) 飲料の1,2,3−トリアセトキシプロパン含有量を7〜1300ppmに調整することを含む、pHが2〜5であり、アルコール含有量が2.8v/v%以下である容器詰飲料への酒感付与方法。
本発明の飲料は、7〜1300ppmの1,2,3−トリアセトキシプロパンを含有する。1,2,3−トリアセトキシプロパンとは、下式に示すグリセリンと酢酸のトリエステルであり、トリアセチン(Triacetin)とも呼ばれる。日本を始め欧米など多くの国で食品添加物としての使用が認められている。本発明において1,2,3−トリアセトキシプロパンは、化学合成によって製造したものを使用してもよいし、天然物由来の1,2,3−トリアセトキシプロパンを使用してもよい。1,2,3−トリアセトキシプロパンは、ニシキギの種子などに含まれていることが知られている。
使用機器:Agilent 1290 Infinity series
使用カラム:Phenomenex KINETEX 1.3 μm, C18, 100Å, 2.1×50 mm
移動相 A:0.1%ギ酸水溶液
B:アセトニトリル
13%(0〜2 min)→50%B(2.1〜3min)、初期移動相による平衡化2.0 min
Flow:0.6mL/min
カラム温度:40℃ 注入量:2μL
検出器(MS):Thermo Scientific Q Exactive
アルコール含有量
本発明に係る飲料は、アルコールを含有していないか、あるいはアルコール含有量が2.8v/v%以下である。アルコール含有量が2.5v/v%以下でもよく、より好ましくはアルコール含有量が2.0v/v%以下であり、さらに好ましくはアルコール含有量が1.5v/v%以下や1.0v/v%未満である。なお、本明細書においてアルコール含有量が一定濃度以下(未満)と記載した場合、アルコール非含有の態様(アルコール含有量が0v/v%の態様)を含むものとして記載される。
飲料のアルコール含有量は、国税庁所定分析法(平19国税庁訓令第6号、平成19年6月22日改訂)に記載の方法によって測定することができる。具体的には、ショ糖などの糖類を添加したものと添加していないもののそれぞれについて、以下の方法で測定することができる。
本発明に係る飲料は、飲料に苦味物質が配合されていてもよい。本発明者らによる検討によると、1,2,3−トリアセトキシプロパンによる飲料への酒感付与または増強効果は、苦味物質を含有することにより飲料にさらに酒感を付与することが可能になる。
好ましい態様において本発明の飲料には、高甘味度甘味料を配合してもよい。本発明における高甘味度甘味料とは、ショ糖に比べて強い甘味を有する天然甘味料および合成甘味料をいい、食品や飲料に配合されるものであれば特に限定されない。
使用機器:Agilent Technologies社 1290 Infinity LC システム
使用カラム:Agilent Technologies社 Zorbax Eclipse Plus RRHD C18 1.8μm 2.1 x 150 mm
移動相:
A)5mM酢酸アンモニウム水溶液
B)5mM酢酸アンモニウムアセトニトリル溶液
0.0分(60%B)→15.0分(95%B)、初期移動相による平衡化7分
流速:0.2mL/min
カラム温度:40℃
注入量:1.0μL
検出器:AB Sciex社 4000 Q TRAP(ESI negative、MRMモード、m/z 395.2→359.2)
<アセスルファムKのHPLC分析条件>
使用機器:Agilent Technologies社 1290 Infinity LC システム
使用カラム:Imtakt Cadenza CD-C18 4.6 x 150 mm
移動相:アセトニトリル/10mMギ酸アンモニウム(13/87)
流速:1.0mL/min
カラム温度:37℃
注入量:1.0μL
検出器:Dionex社 Corona Ultra
本発明の飲料は、高甘味度甘味料ではない甘味料を含有してもよい。本発明の飲料は、天然甘味料や人工甘味料を1または複数使用することができ、その種類は特に制限されない。果糖やぶどう糖、液糖を配合してもよい。
本発明の容器詰飲料は、果汁を含有してもよい。 本発明に用いることのできる果汁は特に制限されず、1または複数の果汁を用いてもよい。好適な果汁としては、例えば、柑橘類果実(例えば、レモン、グレープフルーツ(ホワイト種、ルビー種)、ライム、オレンジ類、うんしゅうみかん、タンゴール、なつみかん、甘夏、はっさく、ひゅうがなつ、シイクワシャー、すだち、ゆず、かぼす、だいだい、いよかん、ぽんかん、きんかん、さんぼうかん、オロブランコ、ぶんたん)、核果類果実(例えば、あんず、さくらんぼ、うめ、すもも類、もも類)、漿果類果実(例えば、マスカット、リースリング、デラウエア、巨峰、ピオーネ)を挙げることができる。本発明は、飲料において酒感を付与するものであるが、本発明の飲料に果汁を配合する場合は、グレープフルーツ(ホワイト種、ルビー種)などの柑橘類の果汁を配合すると好ましい。
本発明の飲料には、本発明の効果を妨げない範囲で、通常の飲料と同様、各種添加剤等を配合してもよい。各種添加剤としては、例えば、酸味料、香料、ビタミン類、色素類、酸化防止剤、乳化剤、保存料、調味料、エキス類、pH調整剤、品質安定剤等を挙げることができる。
さらに別の観点からは、本発明は、飲料の呈味を向上する方法である。具体的には、本発明は、アルコール含有量が2.8v/v%以下の飲料において、特定量の1,2,3−トリアセトキシプロパンを配合して飲料に酒感を付与する技術に関する。
チューハイテイスト飲料における1,2,3−トリアセトキシプロパン含有量の効果を調べた。具体的には、アルコール含有量が0〜3v/v%の飲料に対して0〜1500ppmの1,2,3−トリアセトキシプロパンを配合し、ショ糖4%水溶液と同じ甘味(甘味度4)となるようにアセスルファムカリウムとスクラロースを配合した(アセスルファムカリウム/スクラロースの重量比:約3.0)。各種サンプルに酸味料を加えてpHを約3.0に調製して容器詰飲料を製造した。
<飲料の酒感>
1:酒感が感じられない
2:酒感がやや感じられる
3:酒感が感じられる
4:より酒感が感じられる
5:特に酒感が感じられる
下表においては、官能評価した飲料サンプルの評点と1,2,3−トリアセトキシプロパン無添加の対照サンプルの評点の差(Δ)に基づいて、下記の基準により酒感増強または付与効果の大きさを示した。
<酒感増強効果>
◎:評点の差が2.0以上(酒感増強または付与効果が大きい)
○:評点の差が1.0以上2.0未満(酒感増強または付与効果がある)
×:評点の差が1.0未満(酒感増強または付与効果がほとんどない)
また、飲料製品においては飲みやすさも重視されるため、下記の基準に基づいて、それぞれの飲料サンプルの飲みやすさを評価した。さらに、酒感増強または付与効果と飲みやすさの評価結果から、飲料サンプルを総合評価した。
<飲みやすさ>
○:飲みやすい
△:やや飲みにくい
×:飲みにくい
<総合評価>
◎:「酒感増強または付与効果◎かつ飲みやすさが○」
○:「酒感増強または付与効果◎かつ飲みやすさ△」または「酒感増強または付与効果○かつ飲みやすさ△〜○」
×:「酒感増強または付与効果×」または「飲みやすさ×」
評価結果から明らかなように、本発明に基づいて、アルコールを含有していないか、あるいはアルコール含有量が2v/v%飲料に1,2,3−トリアセトキシプロパンを含有させると、飲みやすさを維持しながら、酒らしい風味を飲料に増強または付与することができた。
苦味物質であるクワシン、ナリンジン、アブシンチンを含有する飲料に対して50ppmの1,2,3−トリアセトキシプロパンを配合し、実施例1と同様にして容器詰飲料を製造した(飲料のpH:約3.0、アルコール含有量:0v/v%)。
ノンアルコールの炭酸飲料における1,2,3−トリアセトキシプロパン添加の効果を調べた。具体的には、100ppmの1,2,3−トリアセトキシプロパンを配合し、実験1と同様にして容器詰飲料を製造した(アルコール含有量:0v/v%、炭酸ガス圧:2.0kgf/cm2)。ただし、飲料のpHについては、酸味料を調整して約3.2と約3.6の2水準を作成し、また、1ml/Lのレモンフレーバーまたはブドウフレーバーを配合した飲料サンプルも製造した。
アルコール含有飲料における1,2,3−トリアセトキシプロパン添加の効果を確認した。具体的には、アルコール含有量が2.5v/v%および2.8v/v%の飲料に100〜1000ppmの1,2,3−トリアセトキシプロパンを配合し、実験1と同様にして容器詰飲料を製造した(pHは3.0)。
Claims (8)
- 1,2,3−トリアセトキシプロパン含有量が7〜1000ppmであり、pHが2〜5であり、アルコール含有量が2.8v/v%以下である容器詰飲料。
- アルコール含有量が2v/v%以下である、請求項1に記載の飲料。
- 苦味物質を含有する、請求項1または2に記載の飲料。
- ナリンジン、クワシン、アブシンチンおよびその混合物からなる群より選択される苦味物質を含有する、請求項1〜3のいずれか1項に記載の飲料。
- スクラロース、アセスルファムカリウム、アスパルテーム、ステビアおよびその混合物からなる群より選ばれる高甘味度甘味料を含有する、請求項1〜4のいずれか1項に記載の飲料。
- 炭酸ガスを含有する炭酸飲料である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の飲料。
- チューハイテイスト飲料、サワーテイスト飲料またはビールテイスト飲料である、請求項1〜6のいずれか1項に記載の飲料。
- 飲料の1,2,3−トリアセトキシプロパン含有量を7〜1000ppmに調整することを含む、pHが2〜5であり、アルコール含有量が2.8v/v%以下である容器詰飲料への酒感付与方法。
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