図1は、絞り弁54を用いてクリンプ46において封止された缶53を含むキャニスタであって薬剤製剤52が入っているキャニスタ51の形態の弁付き容器を含む従来の加圧噴霧式定量吸入器(pMDI)50を表す。キャニスタ51は、ハウジング(又は「アクチュエータ」)55内に位置している。ハウジング(又は「アクチュエータ」)55は、キャニスタ51を受ける寸法につくられた開いた端47を有し、開いた端47からキャニスタ51の基部49が突出することができる管状スリーブ部分56と、吸気オリフィス(又は空気出口)45を画定する患者ポート57の形態の(例えば、マウスピースの形態の)部分を含む。吸入器のこのような患者ポートは、本明細書中では簡略化のため「マウスピース」と呼ばれる場合がある。しかしながら、かかるマウスピースは、これに代えて、鼻吸入器のノーズピースであるように構成されることができること、及び、本開示は本明細書中に特に言及されていない場合であっても鼻吸入器に等しく適用できることを、理解されたい。ハウジング55の開放上端47は、吸込オリフィス又は空気入口を画定することができ、空気出口45は、吸入オリフィス又は空気出口を画定することができる。
ステム部分58は、絞り弁54から突出しており、ハウジング55の一体部品として形成されたステムソケット59内に配置され、摩擦によって保持されている。噴霧オリフィス60が、ステムソケット59内に形成され、弁ステム部分58と吸気オリフィス45との間に流体連通のための通路を提供する。使用時、患者は、患者ポート(例えば、マウスピース)57を体腔(例えば、口)の中に入れ、そして、キャニスタ51の突出している基部49を下方に同時に押しながら患者ポートを通して吸い込む。押す力は、キャニスタ51を弁のステム部分58に相対的に下方に動かす役割を果たす。この相対な動きは、キャニスタ51内のバルク製剤から定量の医薬製剤を分離して、ステム部分58内に形成された中空ボア48を介して定量の医薬製剤を排出する役割を果たす。そして、排出された用量は、ステムソケット59を流体通路に沿って通り、患者ポート57を通り患者の体腔(例えば、口腔及び/又は鼻腔)の中に入りそこから患者の気道の中に入る、細かい呼吸に適したスプレー61の形態で、スプレーオリフィスを介して出て、これによって患者の疾患を治療する。
そのような従来のpMDI装置50のその効能を制限する可能性を有する1つの重要な側面は、特に、吸入の開始のタイミングとキャニスタ51が下方に押される時との間の患者の良好な調整の必要性である。これは、ほとんどの患者にとって困難であり、薬剤投与の効能を、劣ったものにし、しばしば大きく変化させることになる。
第1実施形態
図2から図18bをみると、本発明の一実施形態に従う第1のpMDI150の部分が示さている。pMDI150は、キャニスタ(明瞭性のために省略されている)を含むハウジング又はアクチュエータ155を含む。キャニスタは、医薬製剤が入っている。キャニスタは、図1を参照して説明されたキャニスタ51と同じ種類であり、絞り弁付き缶を含むことが、理解されるであろう。キャニスタは、ハウジング155内に位置する。
ハウジング155は、キャニスタを受ける寸法につくられた管状のスリーブ部分156を有する下側部分200、及び吸気オリフィス(又は空気出口)を画定する患者ポート157の形態の(例えば、マウスピースの形態の)部分を含む。吸入器のそのような患者ポートは、本明細書中では簡略化のため「マウスピース」と呼ばれる場合がある。しかしながら、かかるマウスピースは、それに代えて、鼻吸入器のノーズピースであるように構成されることができ、本開示は、本明細書中に特に言及されていない場合であっても鼻吸入器に等しく適用できることを、理解されたい。
ハウジング155はまた、本発明の一実施形態に従うリセット機構を含む上側部分202も含む。
図3を参照すると、上側部分202の分解図が提供されている。上側部分は、アクチュエータリング204、シリンダ206、ピストン208、カラー210、トランスファ212、ばね214、アクチュエータ体216、Oリング218及びマウスピースカバー220を含む。
図4を参照すると、アクチュエータリング204は、成形された樹脂材料からつくられた一体の柱状体であり、第1の、上側部分の、縁222と第2の、下側の、縁224を有する。第1の縁222は、3つの等間隔に配置された、軸方向に延びる切り欠きの形態の整合溝226を画定する。各溝は、テーパ状の口を形成する縁222に、対向する2つの面取り領域を有する。第2の縁224は、一連の軸方向に延びる15個の歯228を画定する。各歯228は、概ね三角形の形状であり、端平坦部234において合わさる、まっすぐな軸方向の縁230とテーパ状の縁232(軸方向と周方向の両方に延びる)とを有する。各歯228は、縁224において歯間間隙236によって隔てられている。
図5を参照すると、シリンダ206は、成形された樹脂材料からつくられた一体の柱状体である。シリンダは、第1の、上側の、端238において閉じられ、及び、第2の、下側の、縁241において開いている。上側の閉じられた端238の中央には、同軸の空気リーク孔240が設けられている。空気リーク孔240は、後に説明される技術的効果(制動)を提供する大きさにつくられ、そのようなものとして、正確な大きさが、熟練した技術者によって決定されることができる。図5aを参照すると、空気リーク孔240の詳細断面図が示されている。孔240は、シリンダ206の内部からシリンダ206の外部まで面積が減少するようにテーパ状にされている。この結果、孔240を通して空気がシリンダに入るよりも孔240を通して流体がシリンダを出るより高い排出の効率となる。したがって、体積流量は、(同じ圧力差について)空気が孔240に入るよりも空気が孔240を出る方が、より大きい。言い換えれば、ピストンにシリンダを引き入れるときよりもピストンとシリンダを離間させるときに、より大きい抵抗にあう。
図6aから図6cを参照すると、ピストン208が示されている。ピストン208は、一体の成形された樹脂構成部品である。ピストン208は、概ね柱状のピストン胴体242とその一端のピストンヘッド244を含む。
胴体242は、ピストンヘッド244が位置する、第1の、上側の、端246、及び、開いている、第2の、下側の、端248を有する中空のシリンダである。胴体242は、その外側の面に、15の、同一の、等間隔に配置された、軸方向に延びる歯250を、画定する。各歯250は、第1の端246から第2の端248に向かって延びる(歯は胴体242に沿って途中まで延びているだけであるけれども)。歯250それぞれは、周方向及び軸方向の両方に延びるテーパ状の面252を画定する自由端を末端とする。自由端は、また、テーパ状の面252に隣接する、周方向に延びる小さい平端部254を画定する。
ピストンヘッド244は、半径方向の縁258を有する円形のピストン端キャップ256を含む。端キャップ256は、胴体242の、第1の、上側の、端246に位置する。ヘッド244は、胴体242の第2の端248に向かって軸方向に延びるOリング受けチャンネル部260を含む。Oリング受けチャンネル部260は、キャップ256の半径方向縁258と環状リング部264の半径方向縁262によって形成されている。端キャップ256の下側(すなわち、すなわち胴体242の内部に面する面)には、3つの、等間隔に配置された、半径方向に延びる、補強リブ266が設けられている。ピストンヘッド244が、胴体242から張り出して、歯250が延びる環状凹部268を提供していることが、特に図6b及び図6cからわかるであろう。
図7をみると、Oリング218が示されている。Oリング218は、普通の構成部品であり、エラストマー材料からつくられて樹脂材料に対して流体的封止を形成するように設計されている。
図8a及び図8bをみると、カラー210が示されている。カラー210は、一体の成形された樹脂構成部品である。カラー218は、中心の柱状軸270と外側環272を含む。
軸270は、第1の、上側の、端274と第2の、下側の、端276を有する。軸は、また、その上に一連の15の等間隔に配置された内側カラー歯280が画定された、半径方向に内方に向いた内側の面278を画定する。各内側カラー歯280は、軸方向に延び、(i)テーパ状の第1の、上側の、端282、及び、(ii)テーパ状の第2の、下側の端284を画定する。端282、284は、対向してテーパ状にされた細長い台形形状の歯280を提供する。歯280の側面は、平らであり、軸方向に延びている。歯280は、軸270の軸方向全長に延びる。
環272は、端274、276の間の途中で軸270から外側に延びる。環272は、第1の、上側の、面286と第2の、下側の、面288を含む。環272は、外側リム290を画定する。外側リム290には、15の外側カラー歯292が位置する。各カラー歯292は、軸方向の意味において環272の第1の面286から延びる。各外側カラー歯292は、テーパ状にされて第1の面286から延びるにつれてより狭くなる。各歯292は、端平坦部298において合わさる、テーパ状の又は傾斜した面294と平らな、軸方向の面296を画定する。
図9を参照すると、トランスファ212が詳細に示されている。トランスファ212は、環状体300とそこから延びる3つの等間隔に配置された軸方向に延びる脚302を含む、一体の、成形された、樹脂構成部品である。環状体300は、内側リム308と外側リム310と共に、第1の、上側の、面304と第2の、下側の、面306を含む。上側の面304は、内側リム308に近接する環状支え面316を画定する。環状支え面316は、面304から僅かに高くなっている。各脚302は、第2の面306から延び、断面において円形のセグメントであり、したがって部分的なシリンダを形成している。各脚302は、自由端312と、環状体300から自由端312へ脚の長さに沿って軸方向に延びるリブ314を有する。各リブ314は、各脚302の内側の面の中心線に沿って設けられている。そのように、リブ314は、互いに向かって内方に向いている。
図10を参照すると、ばね214が詳細に示されている。ばね214は、一体的な、成形された、樹脂構成部品である。ばね214は、柱状ばね胴体318とそこから突出するばね軸320を含む。ばね214は、一体のエネルギー蓄積構成として動作する。
ばね胴体318は、概ね管状で柱状であり、キャニスタ51に対してスリーブとして作動する。胴体318は、第1の、上側の、端322と第2の、下側の、端324を有する。ばね胴体318は、第1の上側の、領域326と第2の、下側の領域328を有する。
第1の領域326は、軸方向に伸張性があり弾性がある。これは、胴体318の壁を通して一連の6列のスロット様の開口330を形成することによって達成される。各列は、胴体318の周囲のまわりに等間隔に配置された3つの開口330を含む。各列は、隣接する列又は複数の列から回転方向にオフセットされている。開口330は、第1の領域326が伸縮自在に伸びることができ、図10に示されている休止状態へ戻るように、形成されている。第2の領域328は、第1、第2と第3の一対の、それぞれ、外方に延び、直径方向に対向するペグ332、334、336を含む。ペグ332、334、336は、柱状である。第1のペグは、第1の領域326に隣接して位置し、第2と第3のペグは、第2の端324に近接して位置する。第2と第3のペグ334、336は、第1と第2のペグ332、334よりも互いにより近い。
胴体318の第1の端322は、3つの脚開口340と一連の15のばね歯342を画定する環状の面338を末端とする。各脚開口340は、円形のセグメントとして形成されている。リブ受け構造345は、各脚開口の中心から径方向内向きに延びている。このように、各脚開口340は、概ね「T」形状に形成されている。ばね歯342は、脚開口340の半径方向内向きに位置する。各ばね歯342は、概ねテーパ状であり、小さい平坦部348において平らな軸方向の面346に合わさるテーパ状の面344を含む。
ばね軸320は、環状の面338の中心から延び、中空のシリンダのようにつくられている。ばね軸320は、第1の、上側の端350と、そこでばね軸320が環状の面338に接合する、第2の、下側の端352を有する。ばね軸320は、第1の端350から軸方向に延びる、3つの等間隔に配置されたばねアライメント溝354を有する。
図11a及び図11bを参照すると、アクチュエータ体216が詳細に示されている。図11bは、図11aの面Bを通る断面図である。アクチュエータ体216は、第1の、上側の、部分356と第2の、下側の、部分358を含む。部分356、358は、下側の端で開いている空洞を囲む概ね細長いハウジングを画定する。
第1の部分356は、概ね柱状であり、末端壁360によって閉じられた第1の、上側の端を有する。3つの等間隔に配置されたアクチュエータリングリブ361が設けられて、側壁に沿って末端壁360から軸方向に延びている。
第2の部分358は、断面において概ね方形であり、1対のショルダ364を介して第1の部分356に接合している。第2の部分358は、開いた端366を有する。一対の直径方向に対向する円形状アパーチャ368が、ショルダ364に近接する第2の部分の対向する壁に設けられている。各アパーチャ368は、その周囲の一部分にわたる半径方向に内向きに突出する保持フランジ370を画定する。各アパーチャは、マウスピースカバー軸M上にある。第2の部分358の対応する各内部側壁に沿って各アパーチャ368から延びる、ばねペグ溝372が、設けられている。ばねペグ溝372は、保持フランジ370の実質的に反対側の位置から始まり、第2の部分358内を軸方向に開いた端366へ延びる。
図12a及び図12bを参照すると、マウスピースカバー220がより詳細に示されている。マウスピースカバー220は、一体の、成形された樹脂構成部品である。図12bは、図12aの面Bを通る断面図である。マウスピースカバー220は、キャップ374と2つの互いの鏡像であるアーム376を含む。
キャップ374は、吸入器患者ポート157のマウスピースを封止するのに適した内部凹状構造である。キャップ374は、閉じた端378と開いた端380を有する。キャップ374は、そこからアーム376が解放端380に近接して延びる、一対の対向する側壁382を画定する。
各アーム376は、自由端384へ延びる、細長い、概ね平坦な構造である。自由端においてかつ各アーム376の内向きに対向する面上に、カム386が設けられている。カム386は、アンダーカット領域388(用語「アンダーカット」は、幾何学的な意味で用いられており、切断動作が起こったことを暗示しないことが理解されるであろう)を介してアーム376へ接続されている。
カム386は、図12bを参照すると、外側の半径RoとRoの内向きに内側の半径Riへ延びるペグ受切欠き390を有する。切欠き390は、RoとRiとの間を緩やかに曲がる、第1の、奥行きのない面392及びRoとRiとの間を(ほぼ半径方向に)より急勾配で延びる第2の面394を有する。
アセンブリ
上記の全ての構成部品は、主軸X上に整列される。図13aから図13cを(図3の分解図も合わせて)参照すると、上側部分202は、組み立てられた状態で、休止状態で(保管のために用いられ、一般的に動作中でないとき)、示されている。
アクチュエータリング204は、アクチュエータリングリブ361がアライメント溝226に係合するように、第1の部分356の中にアクチュエータリング204を挿入することによって、アクチュエータ体216の内部に固定される。アライメント溝226のテーパ状の口は、この組み合わせるプロセスを助ける。一旦挿入されると、アクチュエータリング204は、アクチュエータ体216に相対的に動くことができないように保持される。例えば、アクチュエータリングは、そこに結合されてもよい。
Oリング218は、ピストン208上の溝260の中に組み付けられ、ピストン208は、それとともにシリンダ206の開いた端の中に挿入され封止を形成する。Oリング218は、結果的にピストンの軸方向の動きが空気リーク孔240を通した空気流となるように、シリンダ206の内部側壁に対して封止する。したがって、ピストン208とシリンダ206の相対的な動きは、制動される。更に、孔240はテーパ状にされているので、ピストン208のシリンダ206の中への動きは、ピストン208のシリンダ206を出る動きよりも、抵抗がより小さい。換言すれば、ピストン208とシリンダ206の離間は、ピストン208のシリンダ206の中への動きよりも、制動される。
ピストン−シリンダアセンブリは、アクチュエータリング204内に位置し、それに対し軸方向に相対的に動くことができる。
次に、カラー210は、外側カラー歯292がアクチュエータリング歯228に面しそれらの間に差し入れられるように、アクチュエータ体216の中に配置される。カラーは、ピストン胴体242を取り囲んでいる。内側カラー歯280の上側の面282は、ピストン歯250の下方を向いた面252に面する。
次に、トランスファ212は、アクチュエータ体216の中に挿入されてカラー210の下面に係合する。トランスファ支え面316は、カラー環272の下側の面288に載り、それに対して相対的に回転することができる。
最後に、ばね214は、ばね軸320がピストン208の中に通るようにアクチュエータ体216の中に挿入される。3つのアライメント溝354は、リブ266によって係合され、ばね214とピストン208は、結合されて相対的な動きを防ぐ(ばねの変形に起因する動きを免れさせる)。トランスファ212の脚は、ばね胴体318内の脚開口340を通って、ばね214とトランスファ212との間の相対的な回転の動きではなく、相対的な軸方向の動きを可能にする。ばね歯342は、カラー210の歯280の下方に向いた面284に面する。
ばね214が挿入されると、ペグ332、334、336が、ばねペグ溝372に係合する(図13b)。第1のペグ332は、以下の方法でアクチュエータ体216にスナップで嵌合されるマウスピースカバー220の切欠き390によって係合する。
図13dから図13gを参照すると、アクチュエータ体216上のマウスピースカバー220の取り付けが、詳細に示されている。この取り付けを行うために、患者ポート157を含む下側の部分200は、アクチュエータ体216上へ未だ組み付けられていない。図13d及び図13eには、下側の部分200の意図する位置が、破線の輪郭で示されている。マウスピースカバー220は、吸入器の主軸Xに平行である軸Yを規定する休止位置を有する。休止位置で、マウスピースカバー220は、吸入器マウスピースを覆う(図2参照)。
図13d及び図13eでは、マウスピースカバー220のアーム376は、カム386がアクチュエータ体216の開口368と整列されることができるように、弾性的に離されている。カム386は、マウスピースカバー220のアーム376がアクチュエータ体216の第2の部分358の平らな壁に摺動する接触となるように、開口368に入る。カム386の開口368との全係合のために、切欠き390は、保持フランジ370と整列される必要があることに注意されたい。これは、マウスピースカバー220の1つの特定の回転の組付け角度AAにおいてのみ起こる。より詳細には、マウスピースカバー軸Mの周りに約−110度で起こる。
マウスピースカバー220は、休止位置(その位置においてキャップ374がpMDI150のマウスピースを覆う)に回転する。これは、図13f及び図13gに示されている。この位置で、保持フランジ370は、マウスピースカバー220上のカム386のアンダーカット領域388に係合してて、マウスピースを所定の位置に保持する(ただし軸Mの回りの回転は可能とする)。図13b及び図13gに示されているように、ばね214の第1のペグ332は、マウスピースカバー220のカム386内の切欠き390によって捕捉される。患者ポート157を含む下側部分200のアクチュエータ体216上への組付けとともに、マウスピースカバーは、図13d及び図13eの組付け位置に向かって回転することはもはやできないことに注意されたい。これは、吸入器が一旦完全に組み立てられるとマウスピースカバーを取り外すことがたいへん困難であることを確実にする。
動作
pMDI 150は、次のように用いられる。pMDI 150の動作は、以下に説明されるように多くの動作の状態又は段階を通して説明されるのが最適である。
1.休止状態
休止状態が、図13a、図13cに示されている。この状態で、缶53を有するキャニスタ51と弁ステム58を有する絞り弁54は、pMDI内に設けられている。キャニスタ51は、明瞭性のため隠れ線で示されている。ステム58は、pMDI150内に静止しているステム当接部59に当接する。休止状態において、キャニスタ51の下方への移動は、トリガアセンブリ(ここには記載されないが、当業界において一般に知られている)の部分であるトリガ当接部70によって禁止される。
この位置で、キャニスタ51は、ばね214内に部分的に位置し、トランスファ212の脚302の自由端312は、キャニスタ51の底に当接している(それは逆さにされているため)。トランスファ212は、その外側カラー歯292がアクチュエータリング204の下方に突出している歯228と互いにかみ合わせられているカラー210を支持している。対応する歯228、292それぞれの直線縁230、296は、軸Xのまわりの第1の回転方向+Rにおけるカラー210の回転が阻止されるように、当接している。
ばね214はまた、休止位置にあり、エネルギーを蓄えていない。ばね214は、その下側の端で固定され、(その第1のペグ332がマウスピースカバー220の切り欠き390に保持されて)かつピストン208に取り付けられているので、ばね214はまた、シリンダ206も支持する。ピストン208とシリンダ206は、図13cに示されているように、シリンダの基部に当接するピストンに十分に係合する。ピストン歯250は、軸Xに沿って内側カラー歯280から間隔をおいて配置されている。
ばね214の環状の面338は、内側カラー歯280がばね歯342と互いかみ合わせられるように、内側カラー歯280の下側の端によって当接されている。
2.準備された状態
この状態で、マウスピースカバー220は、(図13bを参照して)第1のペグ332がばねペグ溝372の中に引き込まれてしまうように、マウスピースカバー軸Mのまわりに回転している。この動作は、ばね326の第1の領域に張力を加える傾向があり、それを下方に引く。
休止状態から準備された状態へ動くマウスピースカバーの動きにおける様々なステップが、図14dから図14iに示されている。
図14d及び図14eは、軸Yに対して90度の角度Aにおけるマウスピースカバー220を示す。図14eに見えるように、カム386の回転は、ペグ332をほとんど完全に溝372の中に付勢している。ペグ332は、D1だけ、休止位置(隠れ線で示されている)から変位させられる。この位置で、吸入器は、使用できない。もしユーザがマウスピースにユーザの口を当てようとするとマウスピースカバー220がユーザの顔にぶつかってしまうことになるからである。
図14f及び図14gは、ペグ332がほとんど完全に溝372内にありD2の合計距離だけ動いた程度にカム386が回転したときの約135度の角度Bにおけるマウスピースカバーの位置を示す。このとき、切欠き390は、ペグ332を通過しているので、マウスピースカバー220の更なる回転は、ペグ332の直線的な位置に影響を与えない(D2に留まる)。この位置でも、マウスピースカバーは使用者の顔にぶつかる位置に依然としてあるので、吸入器を使用することはできない。
図14h及び図14iは、マウスピースカバーの最終的な、準備された位置を180度の角度Cで示している。角度Bから角度Cへの動きは、ペグ332のどのような更なる動きも引き起こさなかった(したがってばね214の更なる圧縮もない)が、マウスピースカバー220を退かさせる役割を果たした。この空動き(lost motion)は、ユーザが位置Bと位置Cとの間で吸入器を使用しようとするなら(これが可能であることもある)、ばね214が十分に付勢されているので吸入器は正常に動作するであろうことを、確実にする。
図14aに戻ると、最初にばね214にこの下向きの力が作用してピストン208を下方に引く(ピストン208とばね214は取り付けられている)。シリンダ206の下方への動きはこの段階では抵抗を受けないので、空気孔を通した空気流の抵抗のためばかりでなく、重力及びOリング218の摩擦のために、それもまた図14aに示されているように下方に動く。トランスファ212は、キャニスタ51に当接しているので、このときには静止したままである。ばね214の頂部は、軸Xに沿って下方に動くにつれて、ばね214とトランスファ212は、トランスファ脚302が脚開口340内で摺動できるという事実のために、離れるように動くことを開始する。
この初期動作は、図14cに示されているように、ピストン歯250のテーパ状の面252が、内側カラー歯280の第1のテーパ状の端282に当接するまで、起こる。このとき、下向きの力が、トランスファ212とキャニスタ51(トリガ当接部70によって所定の位置に保持されている)の当接のために動くことがでないカラー210に働く。したがって、ばね軸320は、カラー210、トランスファ212及びキャニスタ51上へのピストン208を通して確立された負荷経路のために、もはや動くことはできない。マウスピースカバー220が回転し続けると、ばね326の第1の領域は、伸びて、位置エネルギーを蓄える。一旦マウスピースカバー220が図14aに示された位置になると、ばね214の第1のペグ332は、ペグチャネル372の中へと下へ動き、ばねは、「プライムされる」。
ピストン208(より詳細には、ピストン歯250)とカラー210(より詳細には、内側カラー歯280)との当接は、ばね214とキャニスタ51との間の負荷経路におけるクラッチを形成することが、わかるであろう。
3.起動された状態
ユーザが薬剤を出したいとき、キャニスタ51の下方への動きがもはや禁止されないようにトリガ当接部70が動かされるトリガ機構(ここでは説明されない)が、起動される。キャニスタ51の解放は、トランスファ212、カラー210及びピストン208が下方に動くように開放し、ピストン208上のばね214の張力によって、引かれる。ばね214内に蓄えられたエネルギーが解放されると、それは、弁ステム58を弁ステム当接部59上に押し付ける役割を果たす。これはまた、弁54内の弁ばねのバイアスに対して作用してキャニスタ51を開き、薬剤の用量を放出させる。この際、ばね214からの力、Fsは、弁54からの力、Fvを超えるので、用量放出は確実になる。
図15bを参照すると、ピストン208からカラー210上への力は、内側カラー歯280の第1のテーパ状の端282に当接しているピストン歯250のテーパ状の面252を介して提供されることがわかるであろう。換言すれば、ばねの力Fsの負荷経路は、ピストン208(ばねによって下に引かれている)とカラー210(トランスファ212を押している)によって形成されたクラッチを通る。
軸方向の力だけでなく、ピストン歯250と内側カラー歯280のテーパのために、軸Xのまわりの方向+Rにおけるカラー210上の回転の力が、生成される。この力は、外側カラー歯292の軸方向の面296とアクチュエータリング204の下方に突出する歯228の軸方向の面230との当接によって作用する。図15bは、歯292、228が、アクチュエータリング204に相対的なカラー210の相対的な下方への動きのために、互いに通過したばかりであることを示していることが、理解されるであろう。それらがそれを終了してしまうまで、カラーの回転が阻止される。
4.自動開放状態
図15bに示されているように、外側カラー歯292は、アクチュエータリング歯228をやがて通過し、カラー210が軸Xのまわりに方向+Rに回転することを可能する(図16b)。この回転は、内側カラー歯280の第1のテーパ状の端282に当接するピストン歯250のテーパ状の面252の当接によって生成されたトルクのために、起こる(図16c)。
ピストン(これは回転できない、なぜならば、ピストンは、それ自体回転できない、ばねに結合されているからである)に相対的なカラー210の回転の所定の角度において、カラー210とピストンは、直線的な意味において引き離される(又は解放される)ことになる。換言すれば、カラー210が回転すると、カラー210とピストン208によって形成されたクラッチが、解放される。これは、内側カラー歯280が、ピストン208とカラー210との間の相対的直線的な動きを可能にするピストン歯250の間の間隙を通して結局動くことができるからである。
5.缶リセット状態
クラッチの開放は、今度は、システムを、反対の力をうける2つのサブアセンブリへ離間させる。図17a及び17bについて説明する。
一方で、キャニスタ弁におけるばねの復帰力Fvは、次にはカラー210をアクチュエータリング204に向けて持ち上げるトランスファ(キャニスタ51を介して)に上向きの力を加える。カラー210は、シリンダ206を支持し、シリンダ206もまた更にアクチュエータリングの中へ上方に持ち上げられる。カラー210がアクチュエータリング204に近づくと、外側カラー歯292のテーパ状の面294は、アクチュエータリング歯228のテーパ状の面232に係合して、カラーを軸Xのまわりに方向+Rに更に回転させてカラー210とアクチュエータリング204を十分に係合させる。
他方で、ばね214に残っている張力Fsは、ピストン208を下方に引くように作用する。このため、キャニスタ51がその休止(非作動)位置に戻るとき、その動きはピストン208とシリンダ206の離間によって制御される。上述したように、ピストン208とシリンダ206の相対的な動きは、空気リーク孔240の中への空気の進入によって、制御される。したがって、キャニスタ51の復帰(すなわち、キャニスタの復帰のタイミング)が制御され、上記問題を回避する。
6.休止状態への復帰
ユーザは、マウスピースカバー220を回転させて元の位置に戻す。これは、第1のペグ332を上方に引く効果(図13b参照)を有し、これによって、ばね326の第1の領域がその開始(休止)位置に向かって上方に復帰することを可能にする。この動きは、ピストン208をシリンダ206の中に再係合させ、ピストンとシリンダが離間されていたときよりもピストンはより低い抵抗(すなわち、より少なく制動された)を受ける。
図18a及び図18bを参照すると、ばね214の頂部がカラー210に向かって動くにつれて、各ばね歯342のテーパ状の面344は、各内側カラー歯280のテーパ状の第2の端284に係合して、カラー210を更に回転させる。回転は、内側カラー歯280がピストン歯250の直下に位置し、次の動作に対し準備完了するように起こる。換言すれば、クラッチの反対側が、再整列される。この回転は、また、アクチュエータリング歯228の直線状の縁230を外側カラー歯292の直線状の縁296に当接させる。したがって、軸Xの周りの第1の回転方向+Rにおけるカラー210の更なる回転(クラッチを解放する)が、再び阻止される。
第2実施形態
図19から図29をみると、本発明の一実施形態に従う第2のpMDI1150が示されている。pMDI1150は、キャニスタ51を含むハウジング又はアクチュエータ1155を含む(図20)。キャニスタ51は、医薬製剤が入っている。キャニスタは、図1を参照して説明されたキャニスタ51と同じ種類であり、絞り弁を有する缶を含むことが、理解されるであろう。キャニスタは、ハウジング1155内に位置する。pMDI1150は、詳細な説明において上述したように、患者がマウスピースを通して吸入するときに、弁のステム部分に相対的なキャニスタの下方への動きを可能にするステムソケットとトリガアセンブリを有する。ステムソケットとトリガアセンブリは、図示の明瞭性のために図20から省略されている。
pMDI1150は、吸気オリフィス(又は空気出口)を画定する患者ポート1157の形態の(例えば、マウスピースの形態の)部分を含む。吸入器のこのような患者ポートは、本明細書中では簡略化のために、「マウスピース」と呼ばれる場合がある。しかしながら、こうしたマウスピースは、これにかえて、鼻吸入器のノーズピースであるように構成されることができ、本開示は本明細書中に特に言及されていない場合であっても鼻吸入器に等しく適用できることを、理解されたい。
ハウジング1155はまた、本発明の一実施形態に従うリセット機構を含む上側部分1202を含む。
図20を参照すると、リセット機構の分解図が提供されている。リセット機構は、アクチュエータリング1204、シリンダ1206、ピストン1208、カラー1210、トランスファ1212、ばね1214、ばねスリーブ1400、第1のアクチュエータ本体部分1216、第2のアクチュエータ本体部分1217、Oリング1218及びマウスピースカバー1220を含む。
図21a及び図21bを参照すると、アクチュエータリング1204は、成形された樹脂材料からつくられた一体のシリンダ体であり、第1の、上側の、縁1222と第2の、下側の、縁1224を有する。第1の縁1222は、一連の15の軸方向に延びる歯1228を画定する。各歯1228は、形状において概ね三角形であり、端平坦部1234で合わさる、直線状の軸方向の縁1230と、テーパ状の面1232(軸方向と周方向の両方に延びる)を有する。各歯1228は、端1222において歯間間隙1236によって隔てられている。第2の縁1224は、外方に延びるリム1226を画定する。第1の周回位置において、軸方向に延びる保持部材1227が設けられている。アクチュエータリング1204の保持部材1227の内側の面上に、軸方向に延びるスロット1225が設けられている。
図22を参照すると、シリンダ1206は、成形された樹脂材料からつくられた一体の柱状体である。シリンダは、第1の、上側の、端1238で閉じられており、第2の、下側の、縁1241で開いている。上側の閉じられた端1238の中央には、同軸の空気リーク孔1240が設けられている。空気リーク孔1240は、後に説明される技術的効果(制動)を提供する大きさにつくられ、そのようなものとして、正確な大きさが、熟練した技術者によって決定されることができる。空気リーク孔240と同様に、空気リーク孔1240は、シリンダ1206の内部からシリンダ1206の外部まで面積を減少させるようにテーパ状にされている。この結果、孔1240を通して空気がシリンダに入るよりも孔1240を通して流体がシリンダを出る排出のより高い効率となる。
図23a及び図23bを参照すると、ピストン1208が示されている。ピストン1208は、一体の成形された樹脂構成部品である。ピストン1208は、概ね柱状のピストン胴体1242とその一端のピストンヘッド1244を含む。
胴体1242は、ピストンヘッド1244が位置する、第1の、上側の、端1246、及び、開いている、第2の、下側の、端1248を有する中空のシリンダである。胴体1242は、その外側の面上に、5つの、同一の、等間隔に配置された、軸方向に延びる歯1250を、画定する。各歯1250は、第1の端1246から第2の端1248に向かって延びる(歯は胴体1242に沿って途中まで延びているだけであるけれども)。歯1250それぞれは、周方向及び軸方向の両方に延びるテーパ状の面1252を画定する自由端を末端とする。
ピストンヘッド1244は、半径方向の縁1258を有する円形のピストン端キャップ1256を含む。端キャップ1256は、胴体1242の第1の、上側の、端1246に位置する。ヘッド1244は、胴体1242の第2の端1248に向かって軸方向に延びるOリング受けチャンネル部1260を含む。Oリング受けチャンネル部1260は、キャップ1256の半径方向の縁1258と環状リング部1264の半径方向の縁1262によって形成される。端キャップ1256の下側(すなわち、すなわち胴体1242の内部に対向する面)には、中央のボス1267で合わさる、3つの、等間隔に配置された、半径方向に延びるリブ1266が設けられる。ピストンヘッド1244が、胴体1242から張り出して、歯1250がその中に延びる環状凹部1268を提供していることが、特に図23bからわかるであろう。
図24をみると、Oリング1218が示されている。Oリング1218は、普通の構成部品であり、樹脂材料に対して流体的封止を形成するように設計されたエラストマー材料からつくられる。
図25を参照すると、カラー1210が示されている。カラー1210は、一体の成形された樹脂構成部品である。カラー1210は、中心の柱状軸1270と外側環1272を含む。
軸1270は、第1の、上側の、端1274と第2の、下側の、端1276を有する。軸は、また、一連の15の等間隔に配置された内側カラー歯1280がその上に画定された、半径方向に内方に向いた内側の面1278を画定する。各内側カラー歯1280は、軸方向に延び、(i)テーパ状の第1の、上側の、端1282及び(ii)テーパ状の第2の、下側の、端1284を画定する。端1282、1284は、対向してテーパ状にされ、歯1280に細長い台形形状を提供する。歯1280の側面は、平らであり、軸方向に延びている。歯1280は、軸1270の軸方向全長を延ばす。
環1272は、端1274、1276の間の中ほどで軸1270から外方に延びる。環1272は、第1の、上側の、面1286と第2の、下側の、面1288を含む。環1272は、外側のリム1290を画定する。外側リム1290には、15個の外側カラー歯1292が位置決している。各カラー歯1292は、半径方向外方にかつ第2の面1288から離れるように軸方向下方に延びている。各外側カラー歯1292は、テーパ状にされて第2の面1288から延びるにつれて狭くなっていく。各歯1292は、端平坦部1298において合わさる、テーパ状の又は傾斜した面1294と平らな、軸方向の面1296を画定する。
図26を参照すると、トランスファ1212が詳細に示されている。トランスファ1212は、環状体1300とそこから延びる3つの等間隔に配置された軸方向に延びる脚1302を含む、一体の、成形された、樹脂構成部品である。環状体1300は、内側リム1308と外側リム1310と共に、第1の、上側の、面1304と第2の、下側の、面1306を含む。上側の面1304は、内側リム1308に近接する環状支え面1316を画定する。環状支え面1316は、面1304から僅かに高くなっている。各脚1302は、第2の面1306から延び、断面において円形のセグメントであり、したがって部分的シリンダを形成している。各脚1302は、自由端1312と、環状体1300から自由端1312へ脚の長さに沿って軸方向に延びるリブ1314を有する。各リブ1314は、各脚1302の内側の面の中心線に沿って設けられている。そのように、リブ1314は、互いに向かって内方に向いている。
図27を参照すると、ばね1214が詳細に示されている。ばね1214は、一体的な、成形された、樹脂構成部品である。ばね1214は、柱状ばね胴体1318とそれから突出するばね軸1320を含む。
ばね胴体1318は、概ね柱状であり、第1の、上側の、端1322と第2の、下側の、端1324を有する。ばね胴体1318は、第1の上側の、領域1326と第2の、下側の領域1328を有する。
第1の領域1326は、軸方向に伸張性があり弾性がある。これは、胴体1318の壁を通して一連の6列のスロット様の開口1330を形成することによって達成される。各列は、胴体1318の周囲の周りに等間隔に配置された3つの開口1330を含む。各列は、隣接する列又は複数の列から回転方向にオフセットされている。開口1330は、第1の領域1326が伸縮自在に伸びることができ、図27に示されている休止状態へ戻るように、形成されている。第1の領域1326は、第1の、上側の端1322に近接する、そこから軸方向に外向きに延びるアライメントペグ1332を、更に画定する。
第2の領域1328は、第2の端1324に近接する、2つの円形のセグメントの軸方向に外向きに突出するリブ1334、1335を含む。リブ1334、1335と第1の領域1326との間に、胴体1325の中への圧縮とともにタブ1336が図27に示された位置に外方に元に戻るように、伸縮自在に変形可能なアーム1337によって弾性的にバイアスされる、軸方向外向きに突出するタブ1336が設けられている。
胴体1318の第1の端1322は、3つの脚開口1340と一連の5つのばね歯1342を画定する環状の面1338を末端とする。各脚開口1340は、円形のセグメントとして形成されている。リブ受け構造1345は、各脚開口の中心から半径方向内向きに延びている。このように、各脚開口1340は、概ね「T」形状に形成されている。ばね歯1342は、脚開口1340の半径方向に内方に位置する。各ばね歯1342は、概ねテーパ状であり、平らな軸方向の面1346に合わさるテーパ状の面1344を含む。
ばね軸1320は、環状の面1338の中心から延び、中空のシリンダのようにつくられている。ばね軸1320は、第1の、上側の端1350、及びそこでばね軸1320が環状の面1338に接合する第2の、下側の端1352を有する。ばね軸1320は、第1の端1350から軸方向に延びる、3つの等間隔に配置されたばねアライメント溝1354を有する。
図28a及び図28bを参照すると、アクチュエータ本体部分1216と1217が分解された形態で詳細に示されている。
第1のアクチュエータ本体部分1216は、概ね細長く凹状である、一体の、成形された樹脂構成部品であり、湾曲した壁1402、第1の端1404及び第1の端の反対の第2の端1406を有する。凹状壁1402の内側の側面上に、ショルダの形態で下方に向いたカラー当接部1408、及び周方向にかつ半径方向内向きに延びるリブの形態の、中央の間隙1412を有する、アクチュエータリング当接部1410が、設けられている。壁1402はまた、何れもその側面から延びる2つの平行な側面パネル1414も含む。各側面パネル1414は、平らで、その中に開口1416を画定する。各開口1416は、概ね円形であり、それから接線方向に延びる2つの対向する翼1418、1420を有する。壁1402はまた、4つの長手方向に延びる補剛リブ1422も画定する。両開口1416は、マウスピースカバー軸M上にある。
第2のアクチュエータ本体部分1217は、概ね細長く凹状である、一体の、成形された樹脂構成部品であり、湾曲した壁1424、第1の端壁1426及び第1の端の端壁の反対の第2の端壁1428を有する。凹状壁1424の内側の側面上に、ショルダの形態で下方を向いたカラー当接部1430、及び周方向にかつ半径方向内向きに延びるリブの形態のアクチュエータリング当接部1432が設けられている。壁1424はまた、4つの長手方向に延びる補剛リブ1434も画定する。
図29を参照すると、マウスピースカバー1220がより詳細に示されている。マウスピースカバー1220は、一体の、成形された樹脂構成部品である。マウスピースカバー1220は、キャップ1374と2つの互いの鏡像であるアーム1376を含む。
キャップ1374は、吸入器患者ポート1157のマウスピースを封止するのに適した内部凹状の構造である。キャップ1374は、閉じた端1378と開いた端1380を有する。キャップ1374は、そこからアーム1376が解放端1380に近接して延びる、一対の対向する側壁1382を画定する。
各アーム1376は、自由端1384へ延びる、細長い、概ね平らな構造である。自由端1384に、かつ各アーム1376の内向きに対向する面上に、カム1386が設けられている。カム1386は、2つの接線方向に延びる対向する翼1436を有する、概ね柱状胴体1388を含む。カムはまた、柱状胴体1388上で中心から外れている、内向きに突出するカムラグ1438を画定する。
図30a及び図30bをみると、ばねスリーブ1400は、概ね柱状である、一体の、成形された樹脂構成部品であり、第1の(上側の)端1440と第2の(下側の)端1442を有する。方形の軸方向に延びるスロット1444が、ばねスリーブ1400上の周囲の1つの位置に設けられている。スロット1444は、第1の端1440から第2の端1442に向かってほぼ中ほどに延びている。スロット1444から第2の端1442へ延びる、軸方向に延びるリッジ1446が、設けられている。リッジ1446は、ばねスリーブ1400から半径方向に外向き突出している。リッジ1446の内側の側面には、軸方向に延びる凹部1448が設けられている。
2つの細長い開口1450が、第1の端1440に近接しかつ平行なばねスリーブ1400内に設けられている。各開口は、湾曲した端1452と傾斜した端1454を有する。開口1450は、ばねスリーブ1400上の対向する位置にあり、互いに鏡像である。
ばねスリーブ1400の第2の端1442に、2つのクリップ1456が設けられている。2つクリップ1456それぞれは、概ね「L」形状であり第2の端1442とともにスロット1458を形成する。クリップ1456は、第2の端1442上の周方向の反対の位置に設けられ、同じ周方向を向いている。
アセンブリ
上述の構成部品は、主軸X上に整列されている。図31a及び図31bを(図20の分解図とともに)参照すると、システムは、組み立てられた状態で、休止状態(保管用に用いられ、概ね動作中でないとき)で、示されている。図31aの図は、図19の断面A内である。図31bの図は、図19の方向Bにおけるものであるが、第1のアクチュエータ本体部分1216は除かれている。
Oリング1218は、ピストン1208上の溝1260の中に組み付けられ、ピストン1208は、シリンダ1206の開いた端の中に挿入されてそれと共に封止を形成する。Oリング1218は、結果的にピストンの軸方向の動きが空気リーク孔1240を通る空気流となるように、シリンダ1206の内部の側壁に対して封止する。したがって、ピストン1208とシリンダ1206の相対な動きは、制動される。更に、孔1240はテーパ状にされているので、ピストン1208のシリンダ1206の中への動きは、ピストン1208がシリンダ1206を出る動きよりも、抵抗がより小さい。換言すれば、ピストン1208とシリンダ1206との離間は、ピストン1208のシリンダ1206の中へ動きよりも、制動される。
ピストン−シリンダアセンブリは、アクチュエータ本体部分1216、1217内に位置し、それに対し軸方向に相対的に動くことができる。
次に、カラー1210は、図31bに示されているように外側カラー歯1292が下方を向くように、アクチュエータ本体部分1216、1217の中へ配置される。カラー1210の環1272の上側の面1286は、対応するアクチュエータ本体部分1216、1217のカラー当接部1408、1430に当接している。カラーは、ピストン胴体1242を取り囲んでいる。内側カラー歯1280の上側の面1282は、ピストン歯1250の下方を向いた面1252に面している。
次に、トランスファ1212は、アクチュエータ本体部分1216、1217の中に挿入されてカラー1210の下面に係合している。トランスファ支え面1316は、カラー環1272の下側の面1288に載り、それに対して相対的に回転することができる。
アクチュエータリング1204は、アクチュエータ本体部分1216、1217の内部に固定され、アクチュエータリング当接部1410、1432上に休止する。リング1204の回転は、アクチュエータリング当接部1410の中央の間隙1412内への維持部材1227の捕捉によって禁止される。一旦組み立てられると、アクチュエータリング1204は、アクチュエータ本体部分1216、1217に相対的に動くことはできない。例えば、それは、それに結合されてもよい。図31bに示されているように、アクチュエータリング1204の上方に向いた歯1228は、カラー1210の下方に向いた外側歯1292に整列されている。
図31cを参照すると、ばね1214とばねスリーブ1400のサブアセンブリであるエネルギー蓄積構成が、示されている。ばね1214は、クリップ1456がリブ1334、1335の間の間隙を通るまで、第1の端1440からばねスリーブ1400の中に挿入される。ばねスリーブ1400の第2の端1442は、リブ1334、1335に当接している。このとき、タブ1336(図31cでは見えない)は、ばねスリーブ1400の内側の壁によって押し下げられる。そして、ばねスリーブ1400は、リブ1334、1335がスロット1458に入り、タブ1336が凹部1448の中に外向きに戻るように、図31cに示された位置へ回転する。このようにして、ばね1214とばねスリーブ1400は、それらの対応する第1の(下側の)端で取り付けられる。ばね1214は依然として延びていることができることがわかる。
ばね1214とばねスリーブ1400は、ばね軸1320がピストン1208の中へ通るように、アクチュエータ本体部分1216、1217の中に挿入される。3つアライメント溝1354は、リブ1266によって係合され、ばね1214とピストン1208は、結合されて相対的動きを阻止する(ばねの変形に起因する動きを免れさせる)。トランスファ1212の脚は、ばね胴体1318の脚開口1340を通り、ばね1214とトランスファ1212との間の相対的な回転の動きではなく、相対的な軸方向の動きを可能にする。ばね歯1342は、カラー1210の5つの内側歯1280の下方に向いた面1284に面する。
ばねのアライメントペグ1332は、ばねのこの部分が縦に摺動することができるように、アクチュエータリング1204のスロット1225に係合する。
マウスピースカバー1220は、以下の方法で第1のアクチュエータ本体部分1216の上へスナップで嵌合される。
図31eから図31gを参照すると、第1のアクチュエータ本体部分1216上へのマウスピースカバー1220の据付が、詳細に示されている。マウスピースカバー1220は、吸入器の主軸Xと平行である軸Yを規定する休止位置を有する。休止位置で、マウスピースカバー1220は、吸入器マウスピースを覆う(図31g参照)。
図31e及び図31fでは、マウスピースカバー1220のアーム1376は、カム1386が第1のアクチュエータ本体部分1216内の開口1416に整列されることができるように、弾性的に離されている。カム1386は、マウスピースカバー1220のアーム1376が第1のアクチュエータ本体部分1216の壁1414に摺動する接触となるように、開口1416に入っている。カム1386の開口1416との完全な係合のために、カム1386の翼1436は開口1416の翼1418、1420に整列される必要があることが、わかるであろう。これは、マウスピースカバー1220の1つの特定の回転組立角AAにおいて、より詳細には、軸Yからマウスピースカバー軸Mのまわりに約200度において、のみ起こる(図31e)。図31fを参照すると、カム1386の1つが開口1416に入った詳細な図が示されている。
マウスピースカバー1220は、図31gで休止位置へ回転されている(そこではキャップ1374がpMDI 1150のマウスピースを覆っている)。この位置で、翼1436は、第1のアクチュエータ本体部分1416の内側の側面に当接してマウスピースを所定の位置に保持する(但し、軸Mのまわりの回転を許容する)。第1のアクチュエータ本体部分1216の上への第2のアクチュエータ本体部分1217の組立とともに、マウスピースカバーは、図31e及び図31fの組立位置に向かって180度よりも更に回転することはもはやできないことに留意されたい。なぜならば、マウスピースカバー1220は、第2のアクチュエータ本体部分1217の頂部後縁上を通過することができないからである。これは、吸入器が一旦完全に組み立てられるとマウスピースカバーを取り外すことがたいへん困難であることを確実にする。
カムラグ1438は、ばねスリーブ1400上の開口1450に係合する(図31d)。
動作
pMDI 1150は、次のように用いられる。pMDI 1150の動作は、以下に説明されるように多くの動作の状態又は段階を通して記述されるのが最適である。
1.休止状態
休止状態が、図31aから図31dに示されている。この状態で、缶53を有するキャニスタ51と弁ステム58を有する絞り弁54は、pMDI内に設けられている。ステム58は、pMDI1150内で静止しているステム当接部に当接している。休止状態において、キャニスタ51の下方への移動は、トリガアセンブリ(ここには記載されないが、当業界において一般に知られている)の部分であるトリガ当接部によって禁止される。
この位置で、キャニスタ51は、ばね1214内に部分的に位置し(図31a)、トランスファ1212の脚部1302の自由端1312は、キャニスタ51の底に当接している(それは逆さにされているため)。トランスファ1212は、その外側カラー歯1292がアクチュエータリング1204の下方に突出している歯1228に整列されて、そこに向いているカラー1210を支持している。
ばね1214はまた、休止位置にあり、エネルギーを蓄えていない。ばねは、ばねスリーブ1400に固定され、次にばねスリーブ1400はマウスピースカバー1220のラグ1438上に支持される。ばね軸1320は、ピストン1208に取り付けられているので、シリンダ1206も支持する。ピストン1208とシリンダ1206は、図31aに示されているようにピストンがシリンダの基部に当接した状態で、十分に係合する。ピストン歯1250は、内側カラー歯1280から軸Xに沿って間隔をおいて配置されている。
ばね1214の環状の面1338は、内側カラー歯1280の下側の端によって、ばね歯1342によりそれらが互いかみ合わせられるように、当接されている。
2.準備された状態
図32aから図32cをみると、マウスピースカバー1220は、(図32bを参照すると)ラグ1438がハウジング内で下方に動いたように、マウスピースカバー軸Mのまわりに回転している。ラグ1438はばねスリーブ内で開口1450に係合しているので、マウスピースカバー1220の回転は、ばねスリーブ1450を縦方向下方に押す。この動作はまた、ばね1214に張力を加えて、それを下方に引く。
図32eから図32gをみると、第1のアクチュエータハウジング部分1216に対して休止位置から準備された位置へのマウスピースカバー1220の回転の2つの中間ステップが示されている。第2のハウジング部分1217は、明瞭性のため省略されている。図32eで、マウスピースカバーは、90度の角度Aだけ回転しており、ラグ1438は、その休止位置(隠れ線で示されている)から距離D1動いている。この位置で、マウスピースカバーはユーザの顔にぶつかってしまうであろうから、吸入器は使用できない。図32fで、マウスピースカバー1220は、約135度の角度Bだけ回転している。この位置で、ラグ1438は、合計距離D2だけ下方に動かされており、ばね1214は、十分に張力をかけられている(すなわち、機構を作動させるために十分なエネルギーを有する)。図32fから32gへの、すなわち180度の角度Cへの動きの最終段階は、ラグ1438をD3の総変位量へ動かす。しかしながら、ラグ1438の湾曲した経路のために、D2からD3への距離が最小である(及び上述したようにばね1214は既に十分に張力をかけられている)ことがわかるであろう。したがって、ユーザがD2とD3との間のいずれかの点で吸入器を使用しようとしたなら、それは十分に動作することになるであろう。
図32cを参照すると、最初にばね1214にかかるこの下向きの力が作用してピストン1208を下方に引く(ピストン1208とばね1214は取り付けられている)。シリンダ1206の下方への動きはこの段階では抵抗を受けないので、空気孔を通した空気流の抵抗のためばかりでなく、重力及びOリング1218の摩擦のために、シリンダもまた図32cに示されているように下方に動く。トランスファ1212は、キャニスタ51に当接しているので、このときには静止したままである。ばね1214の頂部が軸Xに沿って下方に動くにつれて、ばね1214とトランスファ1212は、トランスファ脚1302が脚開口1340内で摺動できるという事実のために、離れるように動き始める。
この初期の動きは、図32dに示されているように、ピストン歯1250のテーパ状の面1252が、内側カラー歯1280の第1のテーパ状の端1282に当接するまで、起こる。上述の実施形態と同様に、ピストン1208とカラー1210は、ばねの力をキャニスタに伝達するためのクラッチを形成する。このとき、下向きの力が、トランスファ1212とキャニスタ51(トリガ当接部によって所定の位置に保持されている)の当接のために動くことができないカラー1210に、働く。ピストン歯1250と内側カラー歯1280のテーパ角は、摩擦に打ち勝ちカラー1210を回転させる軸のまわりの十分な回転力なしに、縦の力が生成されるように、浅い。
したがって、ばね軸1320は、ピストン1208を通してカラー1210、トランスファ1212及びキャニスタ51上への確立された負荷経路のために、もはや動くことはできない。マウスピースカバー1220が回転し続けるにつれ、ばね1214は、伸びて、位置エネルギーを蓄える。一旦マウスピースカバー1220が図32aに示された位置になると、ばねは、「準備される」。
3.起動された状態
ユーザが薬剤を出したいとき、トリガ当接部がキャニスタ51の下方への動きがもはや禁止されていないように動かされるトリガ機構(ここでは説明されない)が、起動される。前には、キャニスタ51は、トランスファ1212の下向きの動きに抵抗しており、次にはトランスファ1212がピストン1208を保持ししたがってばね1214の上側端を保持していた(張力の下に)。キャニスタ51の解放は、トランスファ1212、カラー1210及びピストン1208が下方に動くように開放し、ピストン1208上のばね1214の張力によって、引かれる。ばねの力Fsは、ばね1214からピストン1208を通してカラー1210の中へ(即ち、ピストン1208とカラー1210によって形成されたクラッチを通して)そしてトランスファ1212に伝達される。ばね1214内の蓄えられたエネルギーが解放されると、それは、弁ステム58を弁ステム当接部上に押し付ける役割を果たす。これはまた、弁54内の弁ばねのバイアスに対して作用してキャニスタ51を開き、薬剤の用量を放出させる。
このとき、ばねの力Fsは、弁ばねのバイアスの力Fvに対抗してキャニスタ51に加えられる(図33)。
カラー1210が下方に動くにつれて、各外側カラー歯1292のテーパ状の面1294が、アクチュエータリング1204の歯1228のテーパ状の面1232に係合する。これは、カラー1210を軸Xのまわりに+R方向に回転させるように作用し、ピストン1208とカラー1210によって形成されたクラッチを開放された状態へ動かし始める。
4.自動開放状態
ピストン1208(これは、ばね1214に取り付けられているので、回転できない)に相対的なカラー1210の回転の所定の角度で、カラー1210とピストン1208によって形成されたクラッチは、直線的な意味において引き離される(又は解放される)ことになる。これは、内側カラー歯1280が、ピストン1208とカラー1210との間の相対的直線的な動きを可能にするピストン歯1250の間の間隙を通して結局動くことができるからである(図34参照)。これは、ばね1214とキャニスタ51との間の負荷経路を遮断する。
5.缶リセット状態
システムは、今度は、反対の力FsとFvをうける2つのサブアセンブリに離間される。図34について説明する。
一方で、キャニスタ弁におけるばねの復帰力Fvは、続いてカラー1210をアクチュエータリング1204から離れるように持ち上げるトランスファ(キャニスタ51を介して)に上向きの力を加える。カラー1210は、シリンダ1206を支持し、シリンダ1206もまた上方に持ち上げられる。
他方で、ばね1214に残っている張力Fsは、ピストン1208を下方に引くように作用する。このため、キャニスタ51がその休止(非作動)位置に戻るとき、その動きはピストン1208とシリンダ1206の離間によって制御される。上述したように、ピストンとシリンダの相対的な動きは、空気リーク孔1240の中への空気の進入によって、制御される。したがって、キャニスタの復帰(すなわち、キャニスタの復帰のタイミング)が制御され、上記問題を回避する。
6.休止状態への復帰
ユーザは、マウスピースカバー1220を回転させてその元の位置に戻し、これは、ラグ1438を上方に引くこと及びばね1214を持ち上げることの効果(図32e参照すると)を有する。この動きは、ピストン1208をシリンダ1206の中に再係合させる。空気リーク孔1240の形状は、上記の空気侵入のための排出と比較して、空気脱出のための排出のより高い係数を提供する。
ばね1214の頂部が、カラー1210に向かって動くと、各ばね歯1342のテーパ状の面1344が、5つの内側カラー歯1280のうちの1つのテーパ状の第2の端1284に係合して、カラー1210を更に回転させる。回転は、内側カラー歯1280がピストン歯1250の直下に位置し及び外側カラー歯1292がアクチュエータリング歯1228上に位置し次の動作に対して準備完了するように起こる。
第3実施形態
図35から図50をみると、本発明の一実施形態に従う第3のpMDI2150が示されている。pMDI2150は、キャニスタ51を含むハウジング又はアクチュエータ2155を含む(図36)。キャニスタ51には、医薬製剤が入っている。キャニスタは、図1を参照して説明されたキャニスタ51と同じ種類であり、絞り弁を有する缶を含むことが、理解されるであろう。キャニスタは、ハウジング2155内に位置する。pMDI2150は、詳細な説明において上述したように、患者がマウスピースを通して吸入するときに、弁のステム部分に相対的なキャニスタの下方への動きを可能にするステムソケットとトリガアセンブリを有する。ステムソケットとトリガアセンブリは、図示の明瞭性のために図36から省略されている。
pMDI2150は、吸気オリフィス(又は空気出口)を画定する患者ポート2157の形態の(例えば、マウスピースの形態の)部分を含む。吸入器のこのような患者ポートは、本明細書中では簡略化のために、「マウスピース」と呼ばれる場合がある。しかしながら、こうしたマウスピースは、これにかえて、鼻吸入器のノーズピースであるように構成されることができ、本開示は本明細書中に特に言及されていない場合であっても鼻吸入器に等しく適用できることが、理解される。
ハウジング2155はまた、本発明の一実施形態に従うリセット機構を含む上側部分2202を含む。
図36を参照すると、リセット機構の分解図が提供されている。リセット機構は、アクチュエータリング2204、シリンダ2206、ピストン2208、トランスファカラー2210、ばね2214、スリーブ2400、ばね当接部2212、第1のアクチュエータ本体部分2216、第2のアクチュエータ本体部分2217、Oリング2218及びマウスピースカバー2220を含む。
図37を参照すると、アクチュエータリング2204は、成形された樹脂材料からつくられた一体の柱状体であり、第1の、上側の、縁2222と第2の、下側の、縁2224を有する。第1の縁2222は、一連の12の軸方向に延びる歯2228を画定する。各歯2228は、その自由端において概ね三角形の構造であり、端平坦部2234で合わさる、直線状の軸方向の縁2230とテーパ状の面2232(軸方向及び周方向の両方に延びる)を有する。各歯2228の縁2222は、歯間間隙2236によって隔てられている。第2の縁2224は、一対の対向する湾曲した凹部2226を画定する。凹部2226の間には、細長い、アクチュエータリング2204の壁を通して周方向に延びるスロット2227が、設けられている。
図38を参照すると、シリンダ2206は、成形された樹脂材料からつくられた一体の柱状体である。シリンダは、第1の、上側の、端2238で閉じられており、第2の、下側の、縁2241で開いている。上側の閉じられた端2238の中央には、同軸の空気リーク孔2240が設けられている。空気リーク孔2240は、後に説明される技術的効果(制動)を提供する大きさにつくられ、そのようなものとして、正確な大きさが、熟練した技術者によって決定されることができる。空気リーク孔240及び1240と同様に、空気リーク孔2240は、シリンダ2206の内部からシリンダ2206の外部まで面積を減少させるようにテーパ状にされている。この結果、孔2240を通して空気がシリンダに入るよりも、孔2240を通して流体がシリンダを出る排出の効率の方が高くなる。
図39a及び図39bを参照すると、ピストン2208が示されている。ピストン2208は、一体の成形された樹脂構成部品である。ピストン2208は、概ね柱状のピストン胴体2242とその一端のピストンヘッド2244を含む。
胴体2242は、ピストンヘッド2244が位置する、第1の、上側の、端2246、及び、開いている、第2の、下側の、端2248を有する中空のシリンダである。胴体2242は、その外側の面上に、12個の、同一の、等間隔に配置された、軸方向に延びる歯2250を、画定する。各歯2250は、第1の端2246から第2の端2248に向かって延びる(歯は胴体2242に沿って途中まで延びているだけであるけれども)。歯2250それぞれは、周方向及び軸方向の両方に延びるテーパ状の面2252を画定する自由端を末端とする。胴体2241は、6つの内方に突出する細長い軸方向リブ2470を更に画定する。
ピストンヘッド2244は、半径方向の縁2258を有する円形のピストン端キャップ2256を含む。端キャップ2256は、胴体2242の第1の、上側の、端2246に位置する。ヘッド2244は、胴体2242の第2の端2248に向かって軸方向に延びるOリング受けチャンネル部2260を含む。Oリング受けチャンネル部2260は、キャップ2256の半径方向縁2258と環状リング部2264の半径方向縁2262によって形成されている。端キャップ2256の下側(すなわち、胴体2242の内部に対向する面)には、その上に画定された2つの翼2267を有する、中心の軸方向に延びる軸2266が設けられている。
図40をみると、Oリング2218が示されている。Oリング2218は、標準構成部品であり、エラストマー材料からつくられて樹脂材料に対して流体的封止を形成するように設計されている。
図41a及び図41bを参照すると、トランスファカラー2210が示されている。トランスファカラー2210は、第1及び第2実施形態のカラー210、1210とトランスファ212、1212の機能を結び付けている。したがって、トランスファカラー2210は、1つの一体の構成部品内にトランスファとカラーを効果的に含んでいる。トランスファカラー2210は、一体の成形された樹脂構成部品である。
トランスファカラー2210は、中央の柱状軸2270と環2272を含む。
軸2270は、第1の、上側の、端2274と第2の、下側の、端2276を有する。軸2270は、一連の12の等間隔に配置された外側軸歯2278と一連の12の等間隔に配置された内側軸歯2280を画定する。外側軸歯2278は、第1の端2274から第2の端2276へ延びる。内側軸歯2280それぞれは、軸2270に沿ってほぼ中ほどに、テーパ状の第1の、上側の、端2282を画定し、下側の端において環2272に接合する。
環2272は、軸2270の第2の端の内方及び外方の両方に延びている。環2272は、第1の、上側の、面2286と第2の、下側の、面2288を含む。環2272は、外側リム2290を画定する。外側リム2290には、12個の外側カラー歯2292が位置している。各外側カラー歯2292は、半径方向に外向きにかつ第2の面2288から離れるように軸方向下方に延びている。各外側カラー歯2292は、テーパ状にされて第2の面2288から延びるにつれて狭くなる。各歯2292は、端平坦部2298において合わさる、テーパ状の又は傾斜した面2294及び平らな、軸方向の面2296を画定する。
軸2270から離れるように環2272から延びる、3つの等間隔に配置された、軸方向に延びる脚2302が設けられている。各脚2302は、自由端2312及び脚と環2272との間に延びる小さな傾斜部2314を有する。傾斜部2314は、テーパ状の面によって画定されている。各傾斜部2314は、それぞれの脚2302の一方の側に位置する。
図42a及び図42bをみると、スリーブ2400が詳細に示されている。スリーブ2400は、一体の、成形された、樹脂構成部品である。スリーブ2400は、柱状のスリーブ胴体2318及びそこから突出するスリーブ軸2320を含む。
スリーブ胴体2318は、概ね柱状であり、第1の、上側の、端2322と第2の、下側の、端2324を有する。スリーブ胴体2318は、胴体2318の壁を通る第1と第2の対向するスロット2330を画定する。各スロット2330は、テーパ状の端2331と湾曲した端2332を有する。湾曲した端2332は互いに対向している。テーパ状の端2331は、結果的にスリーブ胴体2318の外側の面においてよりもスリーブ胴体2318の内側の面においてより短いスロットとなる。
胴体2318の第1の端2322は、3つの脚開口2340を画定する環状の面2338を末端とする。各脚開口2340は、円形のセグメントとして形成されている。
スリーブ軸2320は、環状の面2338の中央から延び、中空シリンダとしてつくられている。スリーブ軸2320は、同軸の開口2351を有する第1の、上側の端2350と、そこでそれが環状の面2338に接合する第2の、下側の、端2352を有する。スリーブ軸2320は、第1の端2350から第2の端2352へ軸方向に延びる、6つの軸方向に延びる等間隔に配置された溝2354を有する。
図43a及び図43bを参照すると、ばね当接部2212が示されている。ばね当接部2212は、軸2460と張出ヘッド2462を含み、それらの間のショルダ2463を画定する。軸2460は、概ね柱状であり、概ね円形状で2つの対向する翼2466を有する開口2464を画定する。ヘッド2462は、その中心に開口2468を画定する。
図44を参照すると、ばね2214が、示されており、これは、金属の圧縮ばねである(その休止状態で示されている)。
図45a及び図45bを参照すると、アクチュエータ本体部分2216と2217が分解された形態で詳細に示されている。
第1のアクチュエータ本体部分2216は、湾曲した壁2402、第1の端2404及び第1の端の反対の第2の端2406を有する、概ね細長く凹状である、一体の、成形された樹脂構成部品である。凹状壁2402の内側の側面上に、ショルダの形態の下方に向いたトランスファカラー当接部2408、及び周方向に及び半径方向に内向きに延びるリブの形態のアクチュエータリング当接部2410が、設けられている。壁2402はまた、何れもその側面から延びる2つの平行な側面パネル2414も含む。各側面パネル2414は、平らで、その中に開口2416を画定する。開口2416は、概ね円形であり、それから接線方向に延びる2つの対向する翼2418、2420を有する。壁2402はまた、4つの長手方向に延びる補剛リブ2422も画定する。両開口2416は、マウスピースカバー軸M上にある。
第2のアクチュエータ本体部分2217は、湾曲した壁2424、第1の端壁2426及び第1の端壁の反対の第2の端壁2428を有する、概ね細長く凹状である、一体の、成形された樹脂構成部品である。凹状壁2424の内側の側面上に、ショルダの形態の下方に向いたカラー当接部2430が設けられている。壁2424はまた、4つの長手方向に延びる補剛リブ2434も画定する。
図46を参照すると、マウスピースカバー2220がより詳細に示されている。マウスピースカバー2220は、一体の、成形された樹脂構成部品である。マウスピースカバー2220は、キャップ2374と2つの互いの鏡像であるアーム2376を含む。
キャップ2374は、吸入器患者ポート2157のマウスピースを封止するのに適した内部凹状の構造である。キャップ2374は、閉じた端2378と開いた端2380を有する。キャップ2374は、そこからアーム2376が解放端2380に近接して延びる、一対の対向する側壁2382を画定する。
各アーム2376は、自由端2384へ延びる、細長い、概ね平らな構造である。自由端2384にかつ各アーム2376の内向きに対向する面上に、カム2386が設けられている。カム2386は、2つの接線方向に延びる対向する翼2436を有する、概ね柱状胴体2388を含む。カムはまた、柱状胴体2388上で中心から外れている、内向きに突出するカムラグ2438を画定する。
アセンブリ
上述の構成部品は、主軸X上に整列されている。図47aから図47dを(図36の分解図とともに)参照すると、システムは、組み立てられた状態で、休止状態で(保管用に用いられ、概ね動作中でないとき)、示されている。図47aの図は、図35の断面A内である図47b及び図47cの図は、概ね図35の方向Bにあるが、図47bの場合には第1のアクチュエータ本体部分2216が取り除かれており、図47cでは両方のアクチュエータ本体部分が取り除かれている。図47dの図は、図47aの概ねDの方向における断面である。
トランスファカラー2210は、脚2302を開口2340の中へ通すことによってスリーブ2400に組み付けられる。図47dを参照すると、脚2302と傾斜部2314は、スリーブ2400の開口2340内に十分に係合されている。
図47aを参照すると、ばね2214は、スリーブ軸2320の中に挿入されて、その上側の端2350に当接する。そして、ばね当接部2212は、軸2460の端がスリーブ軸2320の開口2351の中に延びるように、ばね2214の中に挿入される。これにより、ばね2214は、ばね当接部2212のショルダ2463によって捕捉される。ばね当接部は、軸Xに沿ってスリーブ2400に相対的に摺動することができて、ばね2214を圧縮する。スリーブ2240、ばね2214及びばね当接部2212のサブアセンブリは、エネルギー蓄積構成を形成する。
ピストン2208は、ピストン軸2266がばね当接部2212上の開口2464に係合し嵌合するようにスリーブ軸2320上で摺動する。ピストン軸2266の端は、ばね当接部2212のヘッド2462に当接し、ピストン2208とばね当接部が固定されるようにそれに結合される。
また、ピストン2208の内向きに延びるリブ2470がスリーブ軸2320の外面上の溝2354に係合してスリーブ2400に相対的にピストン−ばね当接部のサブアセンブリの相対的な摺動を容易にすることがわかるであろう。
Oリング2218は、ピストン2208上の溝2260の中に組み付けられ、ピストン2208は、シリンダ2206の開いた端の中に挿入されてそれと共に封止を形成する。Oリング2218は、ピストンの軸方向の動きが結果的に空気リーク孔2240を通る空気流となるように、シリンダ2206の内側の側壁に対して封止する。したがって、ピストン2208とシリンダ2206の相対的な動きは、制動される。更に、孔2240はテーパ状にされているので、ピストン2208のシリンダ2206の中への動きは、ピストン2208がシリンダ2206を出る動きよりも、抵抗がより小さい。換言すれば、ピストン2208とシリンダ2206との離間は、ピストン2208がシリンダ2206に入っていく動きよりも、制動される。
トランスファカラー2210、スリーブ2400、ばね2214、ばね当接部2212、ピストン2208、Oリング2218及びシリンダ2206のアセンブリは、アクチュエータ本体部分2216、2217内に位置し、それに対し軸方向に相対的に動くことができる。
そして、アクチュエータリング2204は、アクチュエータ本体部分2216、2217内に位置し、スロット2227のアクチュエータリング当接部2410との係合によってそれに対して相対的に静止して保持される。
この休止位置において、外側カラー歯2292は、図47bに示されているように下方を向いて、アクチュエータリング歯2228のテーパ状の縁2232に面する。歯2292、2228は、オフセットされている。内側カラー歯2280の上側の面2282は、ピストン歯2250の下方を向いた面2252に面する。トランスファカラー2210の歯2292の上側の面は、対応するアクチュエータ本体部分2216、2217のカラー当接部2408、2430に当接する。
マウスピースカバー2220は、第2実施形態と同様の方法で(従って、ここでは詳細には説明されない)第1のアクチュエータ本体部分2216にスナップで嵌合される。ばね2214を係合させることに代えて、カムラグ2438がスリーブ2400上のスロット2330に係合することに留意されたい(図47c)。アクチュエータリング2204上の湾曲した凹部2226の提供は、この係合を容易にし、結果としてコンパクトなアセンブリとなる。
休止位置で、マウスピースカバー2220は、吸入器マウスピースを覆う(図35参照)。
動作
pMDI 2150は、次のように用いられる。pMDI 2150の動作は、以下に説明されるように多くの動作の状態又は段階を通して説明されるのが最適である。
1.休止状態
休止状態が、図35、図36及び図47aから図47dに示されている。この状態で、缶53を有するキャニスタ51及び弁ステム58を有する絞り弁54は、pMDI内に設けられる。ステム58は、pMDI2150内で静止しているステム当接部に当接する。休止状態において、キャニスタ51の下方への移動は、トリガアセンブリ(ここには記載されないが、当業界において一般に知られている)の部分であるトリガ当接部によって禁止される。
この位置で、キャニスタ51は、スリーブ2400内に部分的に位置し(図47a)、トランスファカラー2210の脚部2302の自由端2312は、キャニスタ51の底に当接している(それは逆さにされているため)。外側カラー歯2292のテーパ状の面2294は、アクチュエータリング2204の上方に突出する歯2228のテーパ状の面に、整列され、面している(図47b)。
ばね2214もまた、休止位置にあり、エネルギーを蓄えていない。図47aに示されているように、ばね2214は、長さS1にある。ピストン2208とシリンダ2206は、図47aに示されているように、ピストン内に十分に係合されたスリーブ軸2320に、十分に係合されている。ピストン歯2250は、内側カラー歯2280から軸Xに沿って間隔をおいて配置されている。
2.準備された状態
図48aから図48bをみると、マウスピースカバー2220は、ラグ2438がハウジング内で下方に動きスリーブ2400を縦方向に下方に引いたように、マウスピースカバー軸Mのまわりに回転している。
図48bを参照すると、スリーブ2400は、ばね2214に軸Xに沿って下向きの力をもたらす(明瞭性のため図48bから省略されている)。これは、次には、ばね当接部2212を下方に引き、次には、ばね当接部2212は、ピストン2208を下方に引く。ピストン2208とシリンダ2206の離間に対する抵抗があるので(開口2240とOリング2218の両方の大きさのために)、シリンダ2206もまた、トランスファカラー2210の軸2270の第1の端2274に当接するまで、下方に引かれる。同時に、図48cに示されているように、ピストン歯2250のテーパ状の面2252は、内側軸歯2280の端2282に当接する。
キャニスタ51は、トリガ機構によって所定の位置に保持され、従って、トランスファカラー2210は、下方に動くことができないことがわかるであろう。シリンダ2206とピストン2208はいずれも、両方ともトランスファカラー2210によって支持されているので、更に下方に動くことはできない。
スリーブ2400を下に引くマウスピースカバー2220の更なる動きは、ばねを長さS2に圧縮する(図48b)。これにより、ばねは、キャニスタ51のための作動エネルギーを蓄える。
図32eから図32gと同様に、ばね2214は、マウスピースの中間の位置に十分に圧縮される(すなわち、機構を作動させるに十分なエネルギーを有する)。
3.起動された状態
ユーザが薬剤を出したいとき、キャニスタ51の下方への動きがもはや禁止されないようにトリガ当接部が動かされるトリガ機構(ここでは説明されない)が、起動される。
準備された状態において、キャニスタ51は、トランスファカラー2210の下向きの動きに抵抗しており、これは次にピストン2208を、したがってばね当接部2212を介してばね2214(圧縮状態にある)の下側の端を、持ち上げるように保持していた。
キャニスタ51の解放は、トランスファカラー2210を下向き方向に解放する。スリーブ2400は、マウスピースカバー2220によって所定の位置に保持されているので、ばね2214は、ばね当接部−ピストンのアセンブリを下向きの方向に押し、これは次にトランスファカラー2210に下向きの力をもたらす(図48cに示された歯の当接部のために)。したがって、ばね2214のエネルギーが作用して、弁ステム当接部上へ弁ステム58を押すことによってキャニスタ51を圧縮する。これはまた、キャニスタ51を開け薬剤の用量を放出するように弁54内の弁ばねのバイアスに対して作用する。
このとき、ばねの力Fsは、弁ばねのバイアスの力Fvに抗してキャニスタ51に加えられている(図49)。
引き続き図49を参照すると、トランスファカラー2210が、軸Xに沿って下方に動くにつれて、外側カラー歯2292のテーパ状の面2294は、アクチュエータリング2204の歯2228のテーパ状の面2232に係合する。これは、トランスファカラー2210を軸Xのまわりに方向+Rに回転させるように作用し、ピストン2208とトランスファカラー2210によって形成されたクラッチを解放された状態へ動かし始める。
4.自動開放状態
ピストン2208(これは回転できない)に相対的なトランスファカラー2210の回転の所定の角度で、トランスファカラー2210とピストン2208によって形成されたクラッチは、直線的な意味において引き離される(又は解放される)ことになる。これは、内側カラー歯2280が、ピストン2208とトランスファカラー2210との間の相対的に直線的な動きを可能にするピストン歯2250の間の間隙を通して結局動くことができるからである(図50参照)。これは、ばね2214とキャニスタ51との間の負荷経路を遮断する。
5.缶リセット状態
システムは、今度は、反対の力FsとFvをうける2つのサブアセンブリに離間される。図50について説明する。
一方で、キャニスタ弁におけるばねの復帰力Fvは、トランスファカラー2210に、それがアクチュエータリング2204から離れるように持ち上がるように、(キャニスタ51を介して)に上向きの力を加える。トランスファカラー2210は、これもまた上方に持ち上げられるシリンダ2206を支持する。
他方で、ばね2214に残っている圧縮的な力Fsは、ピストン2208を下方に引くように作用する。このため、キャニスタ51がその休止(非作動)位置に戻るとき、その動きはピストン2208とシリンダ2206の離間によって制御される。上述したように、ピストンとシリンダの相対的な動きは、空気リーク孔2240の中への空気の進入によって、制御される。したがって、キャニスタの復帰(すなわち、キャニスタの復帰のタイミング)が制御され、上記問題を回避する。
6.休止状態への復帰
ユーザは、マウスピースカバー2220を回転させて元の位置に戻し、これは、ラグ2438を上方に引くこと及びスリーブ2400持ち上げることの効果を有する。この動きは、ピストン2208をシリンダ2206の中に再係合させる。空気リーク孔2240の形状は、上記の空気侵入のための排出と比較して、空気脱出のための排出のより高い効率を提供する。
スリーブ2400の上向きの動きは、傾斜部2314がトランスファカラー2210の復帰の/逆の回転を起こさせるように、スリーブ2400の脚開口2340内に脚2302を十分に係合させるように作用する。図47dを参照すると、起動されたとき、クラッチの開放は、方向+Rに作用する。復帰して休止するとともに、トランスファカラーは、傾斜部2314によって方向−Rにその元の位置に回転して戻る。pMDI150及びpMDI1150と対照的に、トランスファカラー2210(カラー210、1210のようではなく)は、連続的に回転させる動きに代えて逆の回転の動きを有する。元の位置に戻る回転は、ピストン歯2250のテーパ状の面2252と内側軸歯2280の端2282を再整列させる。換言すれば、クラッチは、軸方向の力がばねから次の動作の準備が完了しているキャニスタへ伝達されることができる位置にリセットされる。
第4実施形態
図51から図64をみると、本発明の一実施形態に従う第4のpMDI3150の部分が示さている。pMDI3150は、キャニスタ51を含むハウジング又はアクチュエータ3155を含む(図52)。キャニスタ51は、医薬製剤が入っている。キャニスタは、図1を参照して説明されたキャニスタ51と同じ種類であり、絞り弁を有する缶を含むことが、理解されるであろう。キャニスタは、ハウジング3155内に位置する。
ハウジング3155は、キャニスタを受ける寸法につくられた管状のスリーブ部分3156を有する下側部分3200、及び吸気オリフィス(又は空気出口)を画定する患者ポート3157の形態の(例えば、マウスピースの形態の)部分を含む。
ハウジング3155は、また、本発明の一実施形態に従うリセット機構を含む上側部分3202も含む。
図52を参照すると、上側部分3202の分解図が提供されている。上側部分は、シリンダ3206、ピストン3208、トランスファカラー3210、ばね3214、アクチュエータ体3216、Oリング3218、マウスピースカバー3220を含む。
図53を参照すると、シリンダ3206は、成形された樹脂材料からつくられた一体の柱状体である。シリンダは、第1の、上側の、端3238において閉じられ、及び、第2の、下側の、縁3241において開いている。シリンダは、上述の実施形態とは異なり、リーク孔を有していない。
図54をみると、Oリング3218が示されている。Oリング3218は、普通の構成部品であり、樹脂材料に対して流体的封止を形成するように設計されたエラストマー材料からつくられる。
図55a及び図55bを参照すると、ピストン3208が示されている。ピストン3208は、一体の成形された樹脂構成部品である。ピストン3208は、円盤様のピストンヘッド3244、中心の軸3242、3つの脚3246及びそこから軸方向に延びる3つの歯3248を含む。
ピストンヘッド3244は、Oリング受けチャンネル部3260を含む。
中心の軸3242は、ヘッド3244から軸方向に延びて、中心の軸方向ボア3250とともに3つの軸方向に延びるスロット3251を含む。
脚3246は、軸3242のまわりに等間隔に配置されており、それぞれが、断面内で概ね「L」形状であり軸方向に延びている。
歯3248は、ヘッド3244の周辺に近接して等間隔に配置されており、それぞれが、その自由端においてテーパ状の面3247を画定する。
図56aから図56cを参照すると、トランスファカラー3210が示されている。トランスファカラー3210は、一体の成形された樹脂構成部品である。トランスファカラー3218は、外側リング3270と内側リング3272を含む。
外側リング3270は、概ね柱状であり、3つの等間隔に配置された外側タブ3274を画定する。
内側リング3272もまた、概ね柱状であり、3つの等間隔に配置されたリブ3276によって外側リング3270に接続されている。内側リング3272は、それぞれがテーパ状の面3282を有する3つの軸方向に延びる歯3280を画定する。各歯に隣接して、リングは、それぞれがテーパ状の面3286を画定する、軸方向に延びる凹部3284を画定する。歯3280と凹部3284に反対に突出して、自由端3290を有する3つのトランスファ脚3288が設けられている。凹部3284は、トランスファ脚3288の中へ途中まで延びている。
内側リング3272から半径方向に内向きに突出して、内側リング3272の中央でほとんど出会う自由端3294を有する3つのアーム3292が設けられている。アーム3292は、リブ3276と同じ円周位置にある。
図57を参照すると、ばね3214が詳細に示されている。ばね3214は、複数の構成部品エネルギー蓄積構成を利用するpMDI1150及びpMDI2150とは対照的に、一体のエネルギー蓄積構成として作動する一体の、成形された、樹脂構成部品である。
ばね3214は、第1の、上側の、端3322と第2の、下側の、端3324を有する、概ね柱状である管状ばね胴体3318を含む。ばね胴体3318は、第1の、上側の、領域3326と第2の、下側の領域3328を有する。
第1の領域3326は、軸方向に伸張性があり弾性がある。これは、胴体3318の壁を通して一連の6列のスロット様の開口3330を形成することによって達成される。各列は、胴体3318の周囲の周りに等間隔に配置された6つの開口3330を含む。開口3330は、第1の領域3326が伸縮自在に伸びることができ、図57に示されている休止状態へ戻るように、形成されている。第2の領域3328は、第1と第2の一対の、それぞれ、外に向かって延び、直径方向に対向するペグ3332、3334を含む。ペグ3332、3334は、柱状である。第1の一対のペグ3334は、第1の領域3326に隣接して位置し、第2のペグは、第2の端3324に近接して位置する。
胴体3318の第1の端3322は、3つの脚開口3340を画定する平らな面3338を末端とする。4つの軸方向に延びる平らなばね部材3342が、設けられて面3338から突出している。ばね部材3342のうちの2つは、一対として設けられており、そのように、ばね部材は、等距離に間隔をあけられた3つのグループ(2つの個々の部材と1つの一対)に位置する。部材3342は、概ね方形である。面3338の中央には、位置決めピン3344が設けられている。
図58a及び図58bを参照すると、アクチュエータ体3216が詳細に示されている。図58bは、図58aの面Bを通る断面図である。アクチュエータ体3216は、第1の、上側の、部分3356と第2の、下側の、部分3358を含む。部分3356、3358は、下側の端で開いている空洞を囲む概ね細長いハウジングを画定する。
第1の部分3356は、概ね柱状であり、端壁3360によって閉じられた第1の、上側端を有する。トランスファカラー当接部3434は、その内側の面上に画定され、端3435を有する軸方向に延びるリブである。
第2の部分3358は、断面において概ね方形であり、1対のショルダ3364を介して第1の部分3356に接合する。第2の部分3358は、開いた端3366を有する。一対の対向する円形のアパーチャ3368が、ショルダ3364に近接する第2の部分の対向する壁に設けられている。各アパーチャ3368は、外向きに突出する接線方向の切欠き3370を画定する。アパーチャ両方は、マウスピースカバー軸M上にある。第2の部分3358の対応する内部側壁に沿って各アパーチャ3368から延びる、ばねペグ溝3372が、設けられている。ばねペグ溝3372は、切欠き3370に実質的に対向する位置から始まり、開いた端3366へ第2の部3358内で軸方向に延びる。
図59を参照すると、マウスピースカバー3220がより詳細に示されている。マウスピースカバー3220は、一体の、成形された樹脂構成部品である。マウスピースカバー3220は、キャップ3374と互いの鏡像である2つのアーム3376を含む。
キャップ3374は、吸入器患者ポート3157のマウスピースを封止するのに適した内部凹状の構造である。キャップ3374は、閉じた端3378と開いた端3380を有する。キャップ3374は、アーム3376が開いた端3380に近接してそこから延びる、一対の対向する側壁3382を画定する。
各アーム3376は、自由端3384へ延びる、細長い、概ね平らな構造である。自由端に、かつ各アーム3376の内向きに対向する面上に、カム3386が設けられている。カムは、アンダーカット部分を有するローブ3387を含む。
カム3386は、形状においてカム386と同様であり、外側半径、及び半径方向に内向きに延びるペグ受け切欠き3390を有する。
アセンブリ
上記の全ての構成部品は、主軸X上に整列されている。図60aから図60cを(図52の分解図も合わせて)参照すると、pMDI3150は、組み立てられた状態で、休止状態で(保管用に用いられ、概ね動作中でないとき)、示されている。
トランスファカラー3210とばね3214は、脚開口3340の中にトランスファ脚3288を通すことによって組み立てられる。図60cを参照すると、開口3340は、脚3288よりも長く、そうなので、軸Xのまわりにばね3214に相対的にトランスファカラー3210の回転の所定の角度(約10度)を可能にする。ばね部材3342は、内側リング3272を通って突出する。
図60bを参照すると、ピストン3208は、スロット3251に入るアーム3292の自由端3294の間に中心の軸3242を挿入することによって、トランスファカラー3210とばね3214に組みつけられる。アーム3292はまた、ピストン3208の脚3246の端に当接している。軸方向ボア3250は、位置決めピン3344と嵌合する。そして、ピストン3208とばね3214が結合される。
ピストン脚部3246それぞれは、図60bの左上脚に関して見えるように1つの脚3246が2つのばね部材3342の間に捕捉されて、ばね部材3342に当接している。図60aを参照すると、ピストン3208の歯3248のテーパ状の面3247は、トランスファカラー3210の歯3280のテーパ状の面3282に当接している。
図60aを参照すると、Oリング3218は、ピストン3208上の溝3260内に位置し、シリンダ3206は、ピストン3208にわたって組み付けられている。シリンダ3206の下側の縁3241は、トランスファカラー3210の外側リング3270の頂部に当接している。
アセンブリは、トランスファカラー3210の外側タブ3274がトランスファカラー当接部3434に当接して、アクチュエータ体3216内に位置する(図60b)。ばね3214のペグ3332、3334は、ばねペグ溝3372に摺動可能に係合されている。マウスピースカバー3220は、アクチュエータ体3216上に組み付けられ、所定の位置に回転する。上述の実施形態と同様に、マウスピースカバー3220は、カム3386がアパーチャ3368に係合することができるように1つの回転位置にのみ組み付けられることができることがわかるであろう。マウスピース220のように、組み立ては、ハウジングと患者部分の下側部分が設けられる前にのみなされることができる(図13dから図13e及び不随する説明参照)。pMDI150は、これを保持フランジ370によって達成し、一方、pMDI3150は、ローブ3387の存在のために、その1つの回転位置においてのみアパーチャ3368に入ることができる、成形されたカム3390を利用している。一旦係合すると、ローブ3387はアンダーカットされているので、マウスピースカバー3220は、マウスピースカバー軸Mのまわりに回転することができる。
休止位置において、マウスピースカバー220のように、切欠き3390は、ばね3214の上側ペグ3332を捕捉する。
動作
pMDI3150は、次のように用いられる。pMDI3150の動作は、以下に説明されるように多くの動作の状態又は段階を通して説明されるのが最適である。
1.休止状態
休止状態が、図60aから図60cに示されている。この状態で、キャニスタ51は、pMDI内に設けられる。上述の実施形態と同様に、キャニスタ51のステムは、pMDI3150内で静止しているステム当接部に当接する。休止状態において、キャニスタ51の下方への移動は、トリガアセンブリ(ここには記載されないが、当業界において一般に知られている)の部分であるトリガ当接部によって禁止される。
この位置で、キャニスタ51は、ばね3214内に部分的に位置し(図60a)、トランスファカラー3210の脚3288の自由端3290は、キャニスタ51の底に当接する(それは逆さにされているため)。トランスファカラー3210は、次にはシリンダ3206を支持するピストン3208を支持している。ばね3214は、マウスピースカバー3220上の切り欠き3390とのペグ3332の係合によって、上に保持されている。ばね3214は、休止位置にあり、エネルギーを蓄えていない。
2.準備された状態
この状態で、マウスピースカバー3220は、第1のペグ3332がばねペグ溝372の中に引かれてしまうように、マウスピースカバー軸Mのまわりに回転している。この動作は、ばね3326の第1の領域に張力を加える傾向があり、それを下方に引く。
ばねを延ばしてそれによってばねを作動させるマウスピースカバー3220の動きは、第1実施形態と同様である。すなわち、マウスピースカバー3220の90度の回転は、ペグ3332をほとんど完全に溝3372の中へと付勢する。この位置で、吸入器は、使用できない。なぜならば、もしユーザがマウスピースにユーザの口を当てようとするとマウスピースカバー3220がユーザの顔にぶつかってしまうことになるからである。
約135度への回転は、ペグ3332がほとんど完全に溝3372内にあるようになる程度にカム3386を回転させる。このとき、切欠き3390がペグ3332を通過してしまっているので、マウスピースカバー3220の更なる回転は、ペグ3332の直線的な位置に影響を与えない。この位置で、マウスピースカバーは、使用者の顔とぶつかることになる位置にあるので、吸入器を使用することはできない。
マウスピースカバーの最終的な準備された位置は、マウスピース3220を退かせるのみの役割を果たす(ばねは更には延ばされない)180度の角度にある。第1実施形態と同様に、この空動きは、マウスピースカバー3220が十分には回転していないときにユーザが吸入器を使おうとしても、ばね3214が十分に付勢されているので吸入器は正常に動作するであろうことを、確実にする。
最初にばね3214にかかるこの下向きの力が作用してピストン3208を下方に引く(ピストン3208とばね3214は取り付けられている)。ピストンの下向きの動きは、ピストン歯3246のトランスファカラー歯3280との当接によって抵抗を受け、トランスファカラー3210は、トリガ機構によって保持されているキャニスタ51によってピストン内に保持される。歯はテーパ状の面に当接する(トランスファカラー3210に方向−Rにトルクを生じさせる)が、トランスファカラー3210の回転は、トランスファカラー3210の外側タブ3274の、アクチュエータ体3216のトランスファカラー当接部3434との当接によって、抵抗を受ける。
シリンダ3206の下向きの動きは、ピストン3206によって、及び、シリンダ3206の、トランスファカラー3210との当接によって、抵抗を受ける。
したがって、休止状態と準備された状態との間の動きのみが、ばね3214の延びである。
3.起動された状態
ユーザが薬剤を出したいとき、キャニスタ51の下方への動きがもはや禁止されないようにトリガ当接部が動かされるトリガ機構(ここでは説明されない)が、起動される。
キャニスタ51の解放は、トランスファカラー3210とピストン3208を、取り付けられたピストン3208上のばね3214の張力によって引っ張られて、下方に動くように開放する。シリンダ3206も、図61aに示されているように、下方に動いている。ばね3214に蓄えられたエネルギーが開放されると、それは、弁ステムを弁ステム当接部上へ押す役割を果たす。これはまた、弁内の弁ばねのバイアスに対して作用して、キャニスタ51を開き、薬剤の用量を放出する。この際、ばね3214からの力Fsは、弁からの力Fvを超えるので、用量の解放が確実になる(図61)。
4.自動開放状態
トランスファカラー3210の外側タブ3274は、トランスファカラー当接部3434の自由端3435を結局通過する。これは、トランスファカラー3210が軸Xのまわりに方向−Rに回転することを可能にする(図62a)。この回転は、トランスファカラー歯3280のテーパ状の面3282に当接するピストン歯3248のテーパ状の面3247の当接によって生成されたトルクのために起こる(図60a)。
図62aに示されているように、アーム3292は、軸3242に依然として係合して脚3246に当接し、そうなので、トランスファカラー3210が回転するにつれて伸縮自在に及び弾性的に変形する必要がある(隠れ線がそれらの変形されていない状態を示す)。
ピストン3208(これは回転できない、なぜならば、ピストンは、それ自体回転できない、ばね3214に結合されているからである)に相対的なトランスファカラー3210の回転の所定の角度において、トランスファカラー3210とピストン3208は、直線的な意味において引き離される(又は解放される)ことになる。換言すれば、カラー3210が回転すると、カラー3210とピストン3208によって形成されたクラッチが解放される。これは、図62bに示されているように、ピストン歯3248が、ピストン3208とトランスファカラー3210との間で軸Xに沿う相対的な直線的動きを可能するトランスファカラー3210の凹部3284の中へ結局動くことができるからである。
5.缶リセット状態
クラッチの開放は、今度は、システムを、反対の力をうける2つのサブアセンブリへ離間させる。図63について説明する。
一方で、キャニスタ弁におけるばねの復帰力Fvは、トランスファカラー3210(キャニスタ51を介して)に上向きの力を加え、これは次にはトランスファカラー3210とそしてシリンダ3206も持ち上げる。
他方で、ばね3214に残っている張力Fsは、ピストン3208を下方に引くように作用する。このため、キャニスタ51がその休止(非作動)位置に戻るとき、その動きはピストン3208とシリンダ3206の離間によって制御される。シリンダ内に生成された減圧(又は少なくともとても低い空気圧)は、復帰を制動し、キャニスタがその休止状態に復帰する速度を制御する。
ピストン3208とトランスファカラー3210は、十分に係合されることになる。トランスファカラーは、ピストン3208によって保持されて回転できないので、アーム3292の復元の下に回転して戻ることはできないが、縦の(軸方向の)意味において結局休止位置になる。
6.休止状態への復帰
ユーザは、マウスピースカバー3220を回転させてその元の位置に戻す。これは、ばね3214の第1のペグ3332をその開始(休止)位置に向けて上方に引く効果を有する。この動きは、ピストン3208のシリンダ3206の中への再係合を可能にし、シリンダ3206はシリンダ内の減圧/低圧によってある程度付勢される。ピストン3208とトランスファカラー3210との離間は、アーム3292のバイアスの下でトランスファカラー3210がその元の回転位置へ回転することを可能にし、これによって、ピストン歯3248とトランスファカラー歯3280は、図64に示されているように、縦の当接となる。
上述の実施形態におけるバリエーションは、請求の範囲内に入ることが理解されるであろう。例えば、吸入器は、pMDIである必要はなく、DPI又は他の種類の吸入器であってよい。
一側面において、本発明のある一実施形態は、加圧噴霧式定量吸入器、ドライパウダ吸入器又はポータブル噴霧器などの吸入器装置に応用されることができる。吸入器装置は、加圧噴霧式定量吸入器(pMDI)であることが特に好ましい。なぜならば、本機構は、pMDI装置を作動させるために患者が正確な方向で精確な量の力を加える適切な手段を提供することができるからである。装置を準備させること又は装置の起動とともにサンプルされる貯蔵器内に薬の貯蔵がある、ドライパウダ吸入器の場合には、貯蔵器はキャニスタ又は他の収容器であってもよい。ユーザによって吸入の用量を位置付けするため又はエネルギー蓄積構成のエネルギーを用いて用量をエアロゾル化する何れのためにも、用量は、エネルギー蓄積構成を用いてキャニスタから投与されてもよい。ポータブル噴霧器の場合は、典型的なそのような装置が、米国特許第5964416号に開示されている。その特許の図6a、図6bでは、キャニスタがばねによって囲まれている。患者ポート用のカバーは、加圧噴霧式定量吸入器用に本明細書に開示されたものと同様の機構を用いてばねを駆動するように構成されることができるであろう。
一側面において、本発明のある実施形態は、加圧噴霧式定量吸入器、ドライパウダ吸入器又はポータブル噴霧器などの吸入器装置に応用されることができる。なぜならば、薬のエアロゾルを生成する機構は、一般的にマウスピースカバーの構成を限定しないからである。
一側面において、本発明の一実施形態は、加圧噴霧式定量吸入器、ドライパウダ吸入器又はポータブル噴霧器などの吸入器装置に対して、上記最初の側面のこれらの装置に対すると同様の方法で、応用されることができる。ここで、米国特許出願第US2009/0114925A1に示されたポータブル噴霧器は、キャニスタを囲む、軸方向に張力をかけられた駆動ばねを有する。