以下、本発明の一実施形態に係る排気ガス浄化触媒、排気ガス浄化触媒の製造方法及び排気ガス浄化モノリス触媒について詳細に説明する。なお、以下の実施形態で引用する図面の寸法比率は、説明の都合上誇張されており、実際の比率とは異なる場合がある。
図1に示すように、本実施形態の排気ガス浄化触媒10は、第一粒子11と、第一粒子11に担持された第二粒子12とを含むものである。そして、第二粒子12は、第三粒子13と、第三粒子13に担持された第四粒子14とからなる。なお、第一粒子11は、酸素吸蔵放出材からなる。また、第三粒子13は、第一粒子11と異なる組成を有し、かつ、ランタノイド系列金属、アルカリ土類金属及びイットリウムからなる群より選ばれた少なくとも1種を含有する。さらに、第四粒子14は、貴金属からなる。
このような構成とすることによって、貴金属を担持した粒子の凝集や焼結、貴金属自体の凝集が抑制されるため、耐久後において、優れた排気ガス浄化性能を有する排気ガス浄化触媒となる。
ここで、本発明において、「異なる組成を有する」とは、例えば、含有成分(酸素を除く。)のうちのいずれかの元素の濃度が異なっていることを意味する。また、特に限定されるものではないが、例えば、より優れた排気ガス浄化性能が得られ易いという観点から含有成分のいずれかの濃度が酸化物換算で5質量%以上異なっていることが好ましく、20質量%以上異なっていることがより好ましく、50質量%以上異なっていることがさらに好ましい。もちろん、第一粒子と第三粒子とが共通する含有成分(酸素を除く。)を含まない場合が、本発明の範囲に含まれることは言うまでもない。
第三粒子が第一粒子と異なる組成を有することにより、第一粒子に担持された第三粒子、換言すれば、貴金属を担持した粒子の凝集や焼結が抑制される。また、第三粒子に含まれるランタノイド系列金属、アルカリ土類金属、イットリウムなどが、第四粒子である貴金属(PM)、例えば、パラジウム(Pd)、白金(Pt)、ロジウム(Rh)などとの相互作用により、PM−O−M(Mは、ランタノイド系列金属、アルカリ土類金属及びイットリウムからなる群より選ばれた少なくとも1種である。)のような相互作用(結合)状態を形成する。これにより、アンカー機能が発揮され、貴金属自体の凝集が抑制される。そして、これらの凝集や焼結を抑制する効果が相乗的に奏されることにより、貴金属の凝集が抑制される。
また、アンカー機能がより優れるという観点からは、ランタノイド系列金属としては、セリウム(Ce)、ネオジム(Nd)、ランタン(La)が好ましく、アルカリ土類金属としては、バリウム(Ba)、カルシウム(Ca)、マグネシウム(Mg)が好ましく、イットリウム(Y)も好ましい。さらに、酸素吸蔵放出能を発揮するという観点からは、セリウム(Ce)、ネオジム(Nd)、ランタン(La)が好ましい。また、シミュレーション結果からは、セリウム(Ce)よりも、ランタン(La)、イットリウム(Y)、カルシウム(Ca)、バリウム(Ba)、マグネシウム(Mg)がアンカー効果が高いと考えられる。
但し、上記のメカニズムはあくまでも推測に基づくものである。従って、上記のメカニズム以外のメカニズムにより上述のような効果が得られていたとしても、本発明の範囲に含まれることは言うまでもない。
また、本実施形態においては、第一粒子が、第三粒子に含まれるランタノイド系列金属、アルカリ土類金属及びイットリウムからなる群より選ばれた少なくとも1種と同一の元素を含有し、第三粒子に含まれるランタノイド系列金属、アルカリ土類金属及びイットリウムからなる群より選ばれた少なくとも1種の濃度が、第一粒子に含まれる同一の元素の濃度より高いことが好適である。ランタノイド系列金属、アルカリ土類金属、イットリウムなどは、貴金属に対してアンカー機能を発揮するために必要な成分であるため、第三粒子におけるランタノイド系列金属、アルカリ土類金属、イットリウムなどの濃度を第一粒子における同一の元素の濃度より高くすることにより、貴金属を担持した粒子の凝集や焼結がより抑制され、また、貴金属自体の凝集がより抑制されるため、耐久後において、より優れた排気ガス浄化性能を有する排気ガス浄化触媒となる。
さらに、本実施形態においては、第三粒子に含まれるランタノイド系列金属、アルカリ土類金属及びイットリウムからなる群より選ばれた少なくとも1種の元素の含有量が、0質量%超15質量%以下であることが好適である。このような元素の含有量を0質量%超15質量%以下とすることにより、分散度維持率をより向上させることができる。また、このような元素の含有量が15質量%を超えると分散度維持率の向上幅が小さくなる。
また、本実施形態においては、その中でも、第三粒子に含まれるランタノイド系列金属、アルカリ土類金属及びイットリウムからなる群より選ばれた少なくとも1種の元素が、ネオジム(Nd)又はランタン(La)であり、その含有量が0質量%超15質量%以下であることがより好適である。ネオジム(Nd)又はランタン(La)の含有量を0質量%超15質量%以下とすることにより、分散度維持率をより向上させることができる。また、このような元素の含有量が15質量%を超えると分散度維持率の向上幅が小さくなる。
例えば、第四粒子である貴金属(例えば、パラジウム(Pd)である。)粒子と第三粒子との間にアンカー機能が発揮され、高温時における凝集が抑制される。そして、第三粒子における含有量を上述のような範囲とすることにより、パラジウム(Pd)がNd2O3又はLa2O3の内部に埋もれることがないため、貴金属粒子の分散度の低下、つまり、貴金属粒子の凝集が抑制される。
但し、上記のメカニズムはあくまでも推測に基づくものである。従って、上記のメカニズム以外のメカニズムにより上述のような効果が得られていたとしても、本発明の範囲に含まれることは言うまでもない。
さらに、本実施形態においては、酸素吸蔵放出材が、セリウム(Ce)を含有することが好適である。酸素吸蔵放出能は、セリウム(Ce)などの元素が排気ガスの雰囲気変動に応じて価数変化することによって発揮される。そのため、酸素吸蔵放出材には、排気ガスの雰囲気変動に応じて価数変化する元素を含むことが必須となる。第一粒子がセリウムを含有する酸素吸蔵放出材からなるものとすることにより、優れた酸素吸蔵放出能が発揮され、さらに、上述のように、アンカー機能が発揮され、第一粒子に担持された第三粒子の凝集や焼結が抑制される。その結果、耐久後において、より優れた排気ガス浄化性能を有する排気ガス浄化触媒となる。
また、酸素吸蔵放出材においては、ジルコニウム(Zr)などと複合化させることにより、耐熱性を向上させることができ、より凝集や焼結を抑制することが可能となり、排気ガス雰囲気下において、高温域においても、酸素吸蔵放出能を発揮させることが可能となる。
酸素吸蔵放出材としては、例えば、セリウム酸化物、セリウムジルコニウム酸化物、ジルコニウムセリウムネオジム酸化物、セリウムプラセオジム酸化物、ジルコニウムセリウムプラセオジム酸化物、ジルコニウムセリウムプラセオジムネオジム酸化物などの酸化物を挙げることができる。しかしながら、これらに限定されるものではなく、例えば、プラセオジム酸化物、プラセオジムジルコニウム酸化物、ジルコニウムプラセオジムネオジム酸化物などの酸化物を適用することもできる。
また、第三粒子は、上述した第一粒子と異なる組成を有し、かつ、ランタノイド系列金属、アルカリ土類金属及びイットリウムからなる群より選ばれた少なくとも1種を含有していれば、特に限定されるものではない。例えば、セリウム酸化物(CeO2)、ネオジム酸化物(Nd2O3)、ランタン酸化物(La2O3)を適用することができる。しかしながら、これらに限定されるものではなく、例えば、酸素1原子当たりの生成エントロピーが高く、酸素との結合が相対的に強い、サマリウム(Sm)、ユウロピウム(Eu)、カルシウム(Ca)、マグネシウム(Mg)などが添加されて複合化しているものや、セリウム酸化物(CeO2)、ネオジム酸化物(Nd2O3)に加えて、サマリウム酸化物(Sm2O3)、ユウロピウム酸化物(Eu2O3)、カルシウム酸化物(CaO)、マグネシウム酸化物(MgO)を含むものなどを適用することもできる。
また、本実施形態においては、第二粒子の粒子径が、5〜30nmであることが好適である。第二粒子の粒子径を5〜30nmの範囲内とすることにより、上述した貴金属からなる第四粒子の凝集抑制効果を維持しつつ、担持される貴金属の比表面積を向上させることができ、耐久後において、また、初期において、より優れた排気ガス浄化性能を有する排気ガス浄化触媒となる。ただし、このような範囲に何ら制限されるものではなく、本発明の作用効果を発現できるものであれば、この範囲を外れていてもよいことは言うまでもない。
なお、本発明において、「粒子径」とは、走査型電子顕微鏡(SEM)や透過型電子顕微鏡(TEM)、走査透過型電子顕微鏡(STEM)などの観察手段を用いて観察される第二粒子(観察面)の輪郭線上の任意の2点間の距離のうち、最大の距離を意味する。
さらに、本実施形態においては、第四粒子の貴金属が、パラジウム(Pd)を含むことが好適である。なお、パラジウム(Pd)を含む場合には、パラジウム(Pd)のみからなる場合が含まれる。排気ガス浄化性能は、排気ガス雰囲気下において、低温域から高温域に亘って、貴金属が反応活性点として機能することによって発揮される。特に、貴金属としてパラジウム(Pd)を適用すると、低温域から高温域に亘って、貴金属が反応活性点として機能する。しかしながら、本発明においては、パラジウム(Pd)に限定されるものではなく、パラジウム(Pd)に代えて又はパラジウム(Pd)とともに、例えば、白金(Pt)やロジウム(Rh)を適用することもできる。
また、本実施形態においては、第四粒子のエネルギー分散型X線(EDX)分析による粒子径が、3nm以下であることが好適である。このように、第四粒子の粒子径が小さいと、耐久後において、また、初期において、より優れた排気ガス浄化性能を有する排気ガス浄化触媒となる。ただし、このような範囲に何ら制限されるものではなく、本発明の作用効果を発現できるものであれば、この範囲を外れていてもよいことは言うまでもない。
なお、本発明において、「エネルギー分散型X線(EDX)分析による粒子径」とは、エネルギー分散型X線(EDX)分析装置によって特定の元素の分布を測定したとき、その分布において観察される粒子のドット径を意味する。
例えば、解像度が3nmであるエネルギー分散型X線(EDX)分析装置によって、特定の元素の分布を測定したとき、その分布において観察される粒子が、1ドットとしてのみ観察される場合には、エネルギー分散型X線(EDX)分析による粒子径は3nm以下となる。
第2−1の実施形態の排気ガス浄化触媒の製造方法は、上述した本発明の一実施形態に係る排気ガス浄化触媒を製造するに際し、酸素吸蔵放出材からなる第一粒子の少なくとも一部の含有成分を含有する前駆体である水酸化物ゲルに、第一粒子と異なる組成を有し、かつ、ランタノイド系列金属、アルカリ土類金属及びイットリウムからなる群より選ばれた少なくとも1種を含有する第三粒子と、第三粒子に担持された貴金属からなる第四粒子とからなる第二粒子の前駆体である水酸化物ゲルを付着させる工程を含む製造方法である。
また、第2−2の実施形態の排気ガス浄化触媒の製造方法は、上述した本発明の一実施形態に係る排気ガス浄化触媒を製造するに際し、酸素吸蔵放出材からなる第一粒子の前駆体である水酸化物ゲルに、第一粒子と異なる組成を有し、かつ、ランタノイド系列金属、アルカリ土類金属及びイットリウムからなる群より選ばれた少なくとも1種を含有する第三粒子と、第三粒子に担持された貴金属からなる第四粒子とからなる第二粒子の前駆体である水酸化物ゲルを付着させる工程を含む製造方法である。
これらのような構成とすることによって、貴金属を担持した粒子の凝集や焼結、貴金属自体の凝集が抑制されるため、耐久後において、優れた排気ガス浄化性能を有する排気ガス浄化触媒を容易に得ることができる。
まず、第一粒子の前駆体である水酸化物ゲルを作製する。ここで、酸素吸蔵放出材からなる第一粒子として、ジルコニウムセリウムネオジム酸化物を適用する場合について説明する。ジルコニウム化合物、セリウム化合物及びネオジム化合物を秤量し、各水溶液を得る。次いで、得られたジルコニウム化合物水溶液とセリウム化合物水溶液とネオジム化合物水溶液とが酸化物換算で所定の割合となるように混合し、混合水溶液を得る。しかる後、得られた混合水溶液を十分に撹拌しながら、アルカリ水溶液を添加して、ジルコニウム水酸化物ゲル、セリウム水酸化物ゲル及びネオジム水酸化物ゲルからなる混合水酸化物ゲルの分散液を得る。なお、得られた混合水酸化物ゲルの分散液については、洗浄を行う。このようにして、第一粒子の前駆体である水酸化物ゲルを調製する。
上記ジルコニウム化合物としては、例えば、オキシ硝酸ジルコニウム、塩化ジルコニウム、オキシ塩化ジルコニウム、硝酸ジルコニウム、硫酸ジルコニウム、炭酸ジルコニウム、酢酸ジルコニウムなどを挙げることができる。
また、上記アルカリ水溶液としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどのアルカリ金属水酸化物の水溶液を適用することができる。しかしながら、これらに限定されるものではなく、例えば、アンモニアを適用することもできる。
さらに、上記洗浄に際しては、陽イオン、陰イオン、塩を除去することができれば特に限定されるものではなく、従来公知の限外ろ過膜法、ろ過分離法、遠心分離ろ過法、イオン交換樹脂法などを適用することができる。
一方で、第二粒子の前駆体である水酸化物ゲルを作製する。ここで、第一粒子と異なる組成を有し、セリウム、ネオジム等を含有する第三粒子と、第三粒子に担持された貴金属からなる第四粒子とからなる第二粒子として、パラジウム担持セリウム酸化物を適用する場合について説明する。セリウム化合物及びパラジウム化合物を秤量し、各水溶液を得る。次いで、得られたセリウム化合物水溶液とパラジウム化合物水溶液とが酸化物換算(パラジウムについては金属換算)で所定の割合となるように混合し、混合水溶液を得る。しかる後、得られた混合水溶液を十分に撹拌しながら、アルカリ水溶液を添加して、セリウム水酸化物ゲル及びパラジウム水酸化物ゲルからなる混合水酸化物ゲルの分散液を得る。なお、得られた混合水酸化物ゲルの分散液については、洗浄を行う。このようにして、第二粒子の前駆体である水酸化物ゲルを調製する。
なお、上記混合水溶液に上記アルカリ水溶液を添加するに際し、カルボン酸やカルボン酸塩、ヒドロキシカルボン酸、ヒドロキシカルボン酸塩などの粒子成長調整剤を予め添加しておいてもよい。
上記カルボン酸やカルボン酸塩としては、例えば、ギ酸、酢酸、アクリル酸などのモノカルボン酸、及びそのモノカルボン酸塩、リンゴ酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタール酸、アジピン酸、セバシン酸、マレイン酸、フマル酸、フタル酸などの多価カルボン酸、及びその多価カルボン酸塩などを適用することができる。
また、上記ヒドロキシカルボン酸やヒドロキシカルボン酸塩としては、例えば、α−乳酸、β−乳酸、γ−吉草酸、グリセリン酸、酒石酸、クエン酸、トロパ酸、ベンジル酸などのヒドロキシカルボン酸、及びそのヒドロキシカルボン酸塩が挙げられる。
次いで、洗浄された一方の混合水酸化物ゲルを十分に撹拌しながら、他方の混合水酸化物ゲルを添加して、混合することにより、第一粒子の前駆体である水酸化物ゲルに、第二粒子の前駆体である水酸化物ゲルを付着させる。
なお、水酸化物ゲルの洗浄は、2つの混合水酸化物ゲルを予め混合し、第一粒子の前駆体である水酸化物ゲルに、第二粒子の前駆体である水酸化物ゲルを付着させた後に行ってもよい。
しかる後、第一粒子の前駆体である水酸化物ゲルに、第二粒子の前駆体である水酸化物ゲルを付着させたものを、例えば、50〜100℃で1〜24時間乾燥し、さらに600〜1200℃で5分間〜12時間加熱処理することにより、排気ガス浄化触媒を得る。
また、排気ガス浄化触媒の製造方法の一実施形態について他の一例を挙げてより具体的に説明する。なお、各化合物や洗浄方法については、上述したものと同様のものを適用することができる。
まず、第一粒子の少なくとも一部の含有成分を含有する前駆体である水酸化物ゲルを作製する。ここで、酸素吸蔵放出材からなる第一粒子として、ジルコニウムセリウムネオジム酸化物を適用する場合について説明する。ジルコニウム化合物及びネオジム化合物を秤量し、各水溶液を得る。次いで、得られたジルコニウム化合物水溶液とネオジム化合物水溶液とが酸化物換算で所定の割合となるように混合し、混合水溶液を得る。しかる後、得られた混合水溶液を十分に撹拌しながら、アルカリ水溶液を添加して、ジルコニウム水酸化物ゲル及びネオジム水酸化物ゲルからなる混合水酸化物ゲルの分散液を得る。なお、得られた混合水酸化物ゲルの分散液については、洗浄を行う。このようにして、第一粒子の少なくとも一部の含有成分を含有する前駆体である水酸化物ゲルを調製する。
一方で、第二粒子の前駆体である水酸化物ゲルを作製する。ここで、第一粒子と異なる組成を有し、セリウム、ネオジム等を含有する第三粒子と、第三粒子に担持された貴金属からなる第四粒子とからなる第二粒子として、パラジウム担持セリウム酸化物を適用する場合について説明する。セリウム化合物及びパラジウム化合物を秤量し、各水溶液を得る。次いで、得られたセリウム化合物水溶液とパラジウム化合物水溶液とが酸化物換算(パラジウムについては金属換算)で所定の割合となるように混合し、混合水溶液を得る。しかる後、得られた混合水溶液を十分に撹拌しながら、アルカリ水溶液を添加して、セリウム水酸化物ゲル及びパラジウム水酸化物ゲルからなる混合水酸化物ゲルの分散液を得る。なお、得られた混合水酸化物ゲルの分散液については、洗浄を行う。このようにして、第二粒子の前駆体である水酸化物ゲルを調製する。
次いで、洗浄された一方の混合水酸化物ゲルを十分に撹拌しながら、他方の混合水酸化物ゲルを添加して、混合することにより、第一粒子の少なくとも一部の含有成分を含有する前駆体である水酸化物ゲルに、第二粒子の前駆体である水酸化物ゲルを付着させる。
しかる後、第一粒子の少なくとも一部の含有成分を含有する前駆体である水酸化物ゲルに、第二粒子の前駆体である水酸化物ゲルを付着させたものを、例えば、50〜100℃で1〜24時間乾燥し、さらに600〜1200℃で5分間〜12時間加熱処理することにより、排気ガス浄化触媒を得る。このとき、第二粒子は、ジルコニウムネオジムセリウム酸化物となっており、第二粒子に担持された第一粒子は、パラジウム担持セリウム酸化物となっている。
図3(A)〜(D)に示すように、本実施形態の排気ガス浄化モノリス触媒1は、上述した本発明の一実施形態に係る排気ガス浄化触媒10を含有する触媒層2が、モノリス担体3の排気ガス流路3aに形成されているものである。
ここで、排気ガス浄化触媒10は、上述したように、第一粒子と、第一粒子に担持された第二粒子とを含むものである。そして、第二粒子は、第三粒子と、第三粒子に担持された第四粒子とからなる。なお、第一粒子は、酸素吸蔵放出材からなる。また、第三粒子は、第一粒子と異なる組成を有し、かつ、ランタノイド系列金属、アルカリ土類金属及びイットリウムからなる群より選ばれた少なくとも1種を含有する。さらに、第四粒子は、貴金属からなる。
また、モノリス担体3としては、例えば、コーディエライトなどのセラミックやフェライト系ステンレスなどの金属等の耐熱性材料からなるハニカム担体などを適用することができる。
このような構成とすると、排気ガス浄化触媒と排気ガスとの接触性が向上し、排気ガス浄化性能が向上するため、耐久後において、優れた排気ガス浄化性能を有する排気ガス浄化モノリス触媒となる。
なお、図示しないが、触媒層は、単層からなる構成であることに限られず、複数層からなる構成であってもよく、少なくとも1層が上述の排気ガス浄化触媒を含有していればよい。
例えば、触媒層の最下層に、耐熱性無機酸化物を含むアンダーコート層を有することが好ましい。モノリス担体に排気ガス浄化触媒をコートするとハニカム担体の角に触媒が集まり、部分的にコート層が厚くなる。コート層が厚くなると排気ガスが拡散しづらくなるため、角に配設された触媒は排気ガスの浄化に使用されなくなる。これを抑制ないし防止するために、アンダーコート層を設け、ハニカム担体の角を無くすことにより、排気ガス浄化触媒と排気ガスとの接触性が低い部分に配設される排気ガス浄化触媒を少なくすることができる。
例えば、触媒作用を有するものとしては、その他の触媒成分、助触媒成分などを挙げることができる。また、触媒作用を有しないものとしては、例えば、排気ガス浄化触媒などを担持するアルミナ等の高比表面基材、排気ガス浄化触媒などの凝集を抑制し、排気ガスの拡散経路を確保するアルミナやランタン添加アルミナ等の保持材などを挙げることができる。
以下、本発明を若干の実施例により更に詳細に説明する。
(参考例1−1)
まず、ジルコニウムネオジム酸化物(87.5質量%ジルコニウム酸化物(ZrO2)−12.5質量%ネオジム酸化物(Nd2O3))の前駆体である水酸化物ゲルを作製した。具体的には、ジルコニウム化合物(オキシ硝酸ジルコニウム)及びネオジム化合物(硝酸ネオジム)を秤量し、各水溶液を得た。次いで、得られたジルコニウム化合物水溶液とネオジム化合物水溶液とが酸化物換算で所定の割合となるように混合し、混合水溶液を得た。しかる後、得られた混合水溶液を十分に撹拌しながら、アルカリ水溶液としての水酸化ナトリウム溶液を添加して、ジルコニウム水酸化物ゲル及びネオジム水酸化物ゲルからなる混合水酸化物ゲルの分散液を得た。このようにして、第一粒子の少なくとも一部の含有成分を含有する前駆体である水酸化物ゲルを調製した。
一方、セリウム酸化物(CeO2)からなる第三粒子と、これに担持された貴金属であるパラジウム(Pd)からなる第四粒子とからなる第二粒子(10質量%パラジウム担持セリウム酸化物(10質量%Pd/CeO2))の前駆体である水酸化物ゲルを作製した。具体的には、セリウム化合物(硝酸セリウム)及び20質量%硝酸パラジウム溶液を秤量し、各水溶液を得た。次いで、得られたセリウム化合物水溶液と硝酸パラジウム水溶液とが酸化物換算(パラジウムについては金属換算)で所定の割合となるように混合し、混合水溶液を得た。しかる後、得られた混合水溶液を十分に撹拌しながら、アルカリ水溶液としての水酸化ナトリウム溶液を添加して、セリウム水酸化物ゲル及びパラジウム水酸化物ゲルからなる混合水酸化物ゲルの分散液を得た。このようにして、第二粒子の前駆体である水酸化物ゲルを調製した。
次いで、第一粒子の少なくとも一部の含有成分を含有する前駆体である混合水酸化物ゲルを含む溶液と第二粒子の前駆体である混合水酸化物ゲルを含む溶液を混合して、撹拌することにより、第一粒子の少なくとも一部の含有成分を含有する前駆体である水酸化物ゲルに、第二粒子の前駆体である水酸化物ゲルを付着させた。
さらに、第一粒子の少なくとも一部の含有成分を含有する前駆体である混合水酸化物ゲルに、第二粒子の前駆体である混合水酸化物ゲルを付着させたものを、ろ過し、イオン交換水で洗浄した。さらに、ナトリウムが検出されなくなるまで、デカンテーションした。
しかる後、100℃で16時間乾燥し、さらに600℃で5時間加熱処理することによって、粉末を得た。この粉末のパラジウム(Pd)濃度は、2質量%である。また、細孔分布装置による細孔容積は0.68ml/gである。
さらに、得られた排気ガス浄化触媒粉末、バインダーとしてベーマイトアルミナ、コート層全体の50質量%分のγ−アルミナ、硝酸、純水を磁性ポットに投入し、アルミナボールと共に振とう粉砕して、スラリーを得、得られたスラリーをセラミック製のハニカム担体(0.119L)に投入し、空気流にて余剰のスラリーを除去した。次いで、120℃で乾燥した。しかる後、空気流通下、400℃で焼成して、本例の排気ガス浄化モノリス触媒を得た。このときのコート量は、145.6g/Lであった。また、排気ガス浄化モノリス触媒中のパラジウム(Pd)量は0.96g/Lであった。
図4(A)は、エネルギー分散型X線(EDX)分析装置による参考例1−1のセリウム(Ce)分布の測定結果を示す図であり、図4(B)は、エネルギー分散型X線(EDX)分析装置による参考例1−1のパラジウム(Pd)分布の測定結果を示す図である。なお、用いたエネルギー分散型X線(EDX)分析装置の解像度は3nmである。
図4(A)及び図4(B)より、セリウム酸化物(CeO2)上にエネルギー分散型X線分析による粒子径が3nm以下(1〜3nm)であるパラジウム(Pd)粒子が分散して担持されていることが分かる(矢印Yで示す部位参照。)。また、図4(A)において、バックグラウンドのセリウム(Ce)は第一粒子に含まれるものであり(矢印Xで示す部位参照。)、第三粒子のセリウム濃度が第一粒子のセリウム濃度より高いことが分かる。
図5は、参考例1−1の明視野走査透過型電子顕微鏡(BF−STEM)像である。図5に示すように、本例においては、輪郭線で囲った第二粒子(パラジウム担持セリウム酸化物(Pd/CeO2))の粒子径は、5〜30nmであった。
(実施例1−2)
まず、ジルコニウムセリウム酸化物(77.8質量%ジルコニウム酸化物(ZrO2)−22.2質量%セリウム酸化物(CeO2))の前駆体である水酸化物ゲルを作製した。具体的には、ジルコニウム化合物(オキシ硝酸ジルコニウム)及びセリウム化合物(硝酸セリウム)を秤量し、各水溶液を得た。次いで、得られたジルコニウム化合物水溶液とセリウム化合物水溶液とが酸化物換算で所定の割合となるように混合し、混合水溶液を得た。しかる後、得られた混合水溶液を十分に撹拌しながら、アルカリ水溶液としての水酸化ナトリウム溶液を添加して、ジルコニウム水酸化物ゲル及びセリウム水酸化物ゲルからなる混合水酸化物ゲルの分散液を得た。このようにして、第一粒子の少なくとも一部の含有成分を含有する前駆体である水酸化物ゲルを調製した。
一方、ネオジム酸化物(Nd2O3)からなる第三粒子と、これに担持された貴金属であるパラジウム(Pd)からなる第四粒子とからなる第二粒子(20質量%パラジウム担持ネオジム酸化物(20質量%Pd/Nd2O3))の前駆体である水酸化物ゲルを作製した。具体的には、ネオジム化合物(硝酸ネオジム)及び20質量%硝酸パラジウム溶液を秤量し、各水溶液を得た。次いで、得られたネオジム化合物水溶液と硝酸パラジウム水溶液とが酸化物換算(パラジウムについては金属換算)で所定の割合となるように混合し、混合水溶液を得た。しかる後、得られた混合水溶液を十分に撹拌しながら、アルカリ水溶液としての水酸化ナトリウム溶液を添加して、ネオジム水酸化物ゲル及びパラジウム水酸化物ゲルからなる混合水酸化物ゲルの分散液を得た。このようにして、第二粒子の前駆体である水酸化物ゲルを調製した。
次いで、第一粒子の少なくとも一部の含有成分を含有する前駆体である混合水酸化物ゲルを含む溶液と第二粒子の前駆体である混合水酸化物ゲルを含む溶液を混合して、撹拌することにより、第一粒子の少なくとも一部の含有成分を含有する前駆体である水酸化物ゲルに、第二粒子の前駆体である水酸化物ゲルを付着させた。
さらに、第一粒子の少なくとも一部の含有成分を含有する前駆体である混合水酸化物ゲルに、第二粒子の前駆体である混合水酸化物ゲルを付着させたものを、ろ過し、イオン交換水で洗浄した。さらに、ナトリウムが検出されなくなるまで、デカンテーションした。
しかる後、100℃で16時間乾燥し、さらに600℃で5時間加熱処理することによって、粉末を得た。この粉末のパラジウム(Pd)濃度は、2質量%である。また、細孔分布装置による細孔容積は0.73ml/gである。
さらに、得られた排気ガス浄化触媒粉末、バインダーとしてベーマイトアルミナ、コート層全体の50質量%分のγ−アルミナ、硝酸、純水を磁性ポットに投入し、アルミナボールと共に振とう粉砕して、スラリーを得、得られたスラリーをセラミック製のハニカム担体(0.119L)に投入し、空気流にて余剰のスラリーを除去した。次いで、120℃で乾燥した。しかる後、空気流通下、400℃で焼成して、本例の排気ガス浄化モノリス触媒を得た。このときのコート量は、145.6g/Lであった。また、排気ガス浄化モノリス触媒中のパラジウム(Pd)量は0.96g/Lであった。
(比較例1−1)
まず、ジルコニウムネオジムセリウム酸化物(70質量%ジルコニウム酸化物(ZrO2)−10質量%ネオジム酸化物(Nd2O3)−20質量%セリウム酸化物(CeO2))からなる第一粒子の前駆体である水酸化物ゲルを作製した。具体的には、ジルコニウム化合物(オキシ硝酸ジルコニウム)、ネオジム化合物(硝酸ネオジム)及びセリウム化合物(硝酸セリウム)を秤量し、各水溶液を得た。次いで、得られたジルコニウム化合物水溶液とネオジム化合物水溶液とセリウム化合物水溶液とが酸化物換算で所定の割合となるように混合し、混合水溶液を得た。しかる後、得られた混合水溶液を十分に撹拌しながら、アルカリ水溶液としての水酸化ナトリウム溶液を添加して、ジルコニウム水酸化物ゲル、ネオジム水酸化物ゲル及びセリウム水酸化物ゲルからなる混合水酸化物ゲルの分散液を得た。このようにして、第一粒子の前駆体である水酸化物ゲルを調製した。
一方、アルミニウム酸化物(Al2O3)からなる第五粒子と、これに担持された貴金属であるパラジウム(Pd)からなる第四粒子とからなる第六粒子(10質量%パラジウム担持アルミニウム酸化物(10質量%Pd/Al2O3))の前駆体である水酸化物ゲルを作製した。具体的には、アルミニウム化合物(硝酸アルミニウム)及び20質量%硝酸パラジウム溶液を秤量し、各水溶液を得た。次いで、得られたアルミニウム化合物水溶液とパラジウム化合物水溶液とが酸化物換算(パラジウムについては金属換算)で所定の割合となるように混合し、混合水溶液を得た。しかる後、得られた混合水溶液を十分に撹拌しながら、アルカリ水溶液としての水酸化ナトリウム溶液を添加して、アルミニウム水酸化物ゲル及びパラジウム水酸化物ゲルからなる混合水酸化物ゲルの分散液を得た。このようにして、第六粒子の前駆体である水酸化物ゲルを調製した。
次いで、第一粒子の前駆体である混合水酸化物ゲルを含む溶液と第六粒子の前駆体である混合水酸化物ゲルを含む溶液を混合して、撹拌することにより、第一粒子の前駆体である水酸化物ゲルに、第六粒子の前駆体である水酸化物ゲルを付着させた。
さらに、第一粒子の前駆体である混合水酸化物ゲルに、第六粒子の前駆体である混合水酸化物ゲルを付着させたものを、ろ過し、イオン交換水で洗浄した。さらに、ナトリウムが検出されなくなるまで、デカンテーションした。
しかる後、100℃で16時間乾燥し、さらに600℃で5時間加熱処理することによって、粉末を得た。この粉末のパラジウム(Pd)濃度は、2質量%である。
図6は、比較例1−1の排気ガス浄化触媒を示す説明図である。図6に示すように、本例の排気ガス浄化触媒10’は、第一粒子11と、第一粒子11に担持された第六粒子16とを含むものである。そして、第六粒子16は、第五粒子15と、第五粒子15に担持された第四粒子14とからなる。なお、第一粒子11は、酸素吸蔵放出材であるジルコニウムセリウムネオジム酸化物からなる。また、第五粒子15は、アルミニウム酸化物からなるものであり、第一粒子と異なる組成を有するものであるものの、ランタノイド系列金属、アルカリ土類金属及びイットリウムからなる群より選ばれた少なくとも1種を含有するものではない。さらに、第四粒子14は、貴金属であるパラジウムからなる。
さらに、得られた排気ガス浄化触媒粉末、バインダーとしてベーマイトアルミナ、コート層全体の50質量%分のγ−アルミナ、硝酸、純水を磁性ポットに投入し、アルミナボールと共に振とう粉砕して、スラリーを得、得られたスラリーをセラミック製のハニカム担体(0.119L)に投入し、空気流にて余剰のスラリーを除去した。次いで、120℃で乾燥した。しかる後、空気流通下、400℃で焼成して、本例の排気ガス浄化モノリス触媒を得た。このときのコート量は、145.6g/Lであった。また、排気ガス浄化モノリス触媒中のパラジウム(Pd)量は0.96g/Lであった。
[性能評価]
上記参考例1−1、実施例1−2及び比較例1−1の初期及び耐久後の排気ガス浄化モノリス触媒を用いて、下記評価条件下、排気ガス浄化性能を評価した。具体的には、各排気ガス浄化モノリス触媒を用いて、排気ガスの各成分(炭化水素(HC)、一酸化炭素(CO)、窒素酸化物(NOx))の転化率が50%となる温度を測定した。
得られた結果を各例の仕様の一部とともに表1〜表3に示す。なお、表1中における「Zr−Nd−Ce−Ox」は、ジルコニウムネオジムセリウム酸化物を示す。また、表1中において、「ΔT(HC)(℃)」とは、耐久後HC−T50(℃)と初期HC−T50(℃)との差を示す。さらに、表1中において、「耐久後HC−T50(℃)」とは、耐久後の排気ガス浄化モノリス触媒における炭化水素(HC)転化率が50%となった温度を示し、「初期HC−T50(℃)」とは、初期の排気ガス浄化モノリス触媒における炭化水素(HC)転化率が50%となった温度を示す。また、表2及び表3中のCOやNOxの記載についても同様である。さらに、「初期の排気ガス浄化モノリス触媒」とは、モノリス触媒作製後、そのまま性能評価に供されるものを意味し、「耐久後の排気ガス浄化モノリス触媒」とは、モノリス触媒作製後、下記耐久条件下、耐久処理をした後、性能評価に供されるものを意味する。
<耐久条件>
日産自動車株式会社製V型6気筒3.5Lエンジンの後方に各例の排気ガス浄化モノリス触媒を配置し、触媒入口温度が930℃となるように調整し、排気ガス雰囲気下にて50時間耐久処理を行った。なお、燃料は無鉛ガソリンを使用した。
<評価条件>
・コート量:145.6g/L
・ハニカム担体容量:0.119L
・評価モード:日産自動車株式会社製直列4気筒2.4Lエンジン使用、A/F:14.6(一定)
・昇温速度:10℃/分
表1〜表3より、本発明の範囲に属する実施例1−2は、本発明外の比較例1−1と比較して、耐久後と初期におけるHC転化率、CO転化率及びNOx転化率が50%となる温度の差が小さく、耐久性が優れることが分かる。したがって、耐久後において、優れた排気ガス浄化性能を有する排気ガス浄化触媒及び排気ガス浄化モノリス触媒であることが分かる。
これは、実施例1−2においては、上述した本発明の構成を有する一方、比較例1−1においては、上述した本発明の構成を有しないためと考えられる。一般的に、アルミニウム酸化物は、セリウム酸化物やネオジム酸化物と比較して比表面積が大きいため、貴金属であるパラジウムをアルミニウム酸化物に担持させた場合、パラジウムの分散性に優れ、優れた排気ガス浄化性能を有するものと考えられる。しかしながら、パラジウムとアルミニウム酸化物との間には、パラジウムとセリウム酸化物やネオジム酸化物との間のように、セリウム酸化物やネオジム酸化物との相互作用(結合)状態が形成されないため、アンカー機能が発揮されず、パラジウムが凝集してしまうと考えられる。
また、実施例1−2においては、上述した本発明の構成を有するとともに、好適な構成を有する一方、比較例1においては、上述した本発明の構成を有しないためとも考えられる。
(実施例2−1)
まず、ジルコニウムセリウム酸化物(77.8質量%ジルコニウム酸化物(ZrO2)−22.2質量%セリウム酸化物(CeO2))の前駆体である水酸化物ゲルを作製した。具体的には、ジルコニウム化合物(オキシ硝酸ジルコニウム)及びセリウム化合物(硝酸セリウム)を秤量し、各水溶液を得た。次いで、得られたジルコニウム化合物水溶液とセリウム化合物水溶液とが酸化物換算で所定の割合となるように混合し、混合水溶液を得た。しかる後、得られた混合水溶液を十分に撹拌しながら、アルカリ水溶液としての水酸化ナトリウム溶液を添加して、ジルコニウム水酸化物ゲル及びセリウム水酸化物ゲルからなる混合水酸化物ゲルの分散液を得た。このようにして、第一粒子の少なくとも一部の含有成分を含有する前駆体である水酸化物ゲルを調製した。
一方、ランタン酸化物(La2O3)からなる第三粒子と、これに担持された貴金属であるパラジウム(Pd)からなる第四粒子とからなる第二粒子(10質量%パラジウム担持ランタン酸化物(10質量%Pd/La2O3))の前駆体である水酸化物ゲルを作製した。具体的には、ランタン化合物(硝酸ランタン)及び20質量%硝酸パラジウム溶液を秤量し、各水溶液を得た。次いで、得られたセリウム化合物水溶液と硝酸パラジウム水溶液とが酸化物換算(パラジウムについては金属換算)で所定の割合となるように混合し、混合水溶液を得た。しかる後、得られた混合水溶液を十分に撹拌しながら、アルカリ水溶液としての水酸化ナトリウム溶液を添加して、セリウム水酸化物ゲル及びパラジウム水酸化物ゲルからなる混合水酸化物ゲルの分散液を得た。このようにして、第二粒子の前駆体である水酸化物ゲルを調製した。
次いで、第一粒子の少なくとも一部の含有成分を含有する前駆体である混合水酸化物ゲルを含む溶液と第二粒子の前駆体である混合水酸化物ゲルを含む溶液を混合して、撹拌することにより、第一粒子の少なくとも一部の含有成分を含有する前駆体である水酸化物ゲルに、第二粒子の前駆体である水酸化物ゲルを付着させた。
さらに、第一粒子の少なくとも一部の含有成分を含有する前駆体である混合水酸化物ゲルに、第二粒子の前駆体である混合水酸化物ゲルを付着させたものを、ろ過し、イオン交換水で洗浄した。さらに、ナトリウムが検出されなくなるまで、デカンテーションした。
しかる後、100℃で16時間乾燥し、さらに600℃で5時間加熱処理することによって、粉末を得た。この粉末のパラジウム(Pd)濃度は、2質量%である。また、細孔分布装置による細孔容積は0.70ml/gである。
さらに、得られた排気ガス浄化触媒粉末、バインダーとしてベーマイトアルミナ、コート層全体の50質量%分のγ−アルミナ、硝酸、純水を磁性ポットに投入し、アルミナボールと共に振とう粉砕して、スラリーを得、得られたスラリーをセラミック製のハニカム担体(0.119L)に投入し、空気流にて余剰のスラリーを除去した。次いで、120℃で乾燥した。しかる後、空気流通下、400℃で焼成して、本例の排気ガス浄化モノリス触媒を得た。このときのコート量は、145.6g/Lであった。また、排気ガス浄化モノリス触媒中のパラジウム(Pd)量は0.96g/Lであった。
(実施例2−2)
まず、ジルコニウムセリウム酸化物(77.8質量%ジルコニウム酸化物(ZrO2)−22.2質量%セリウム酸化物(CeO2))の前駆体である水酸化物ゲルを作製した。具体的には、ジルコニウム化合物(オキシ硝酸ジルコニウム)及びセリウム化合物(硝酸セリウム)を秤量し、各水溶液を得た。次いで、得られたジルコニウム化合物水溶液とセリウム化合物水溶液とが酸化物換算で所定の割合となるように混合し、混合水溶液を得た。しかる後、得られた混合水溶液を十分に撹拌しながら、アルカリ水溶液としての水酸化ナトリウム溶液を添加して、ジルコニウム水酸化物ゲル及びセリウム水酸化物ゲルからなる混合水酸化物ゲルの分散液を得た。このようにして、第一粒子の少なくとも一部の含有成分を含有する前駆体である水酸化物ゲルを調製した。
一方、ネオジム酸化物(Nd2O3)からなる第三粒子と、これに担持された貴金属であるパラジウム(Pd)からなる第四粒子とからなる第二粒子(20質量%パラジウム担持ネオジム酸化物(20質量%Pd/Nd2O3))の前駆体である水酸化物ゲルを作製した。具体的には、ネオジム化合物(硝酸ネオジム)及び20質量%硝酸パラジウム溶液を秤量し、各水溶液を得た。次いで、得られたネオジム化合物水溶液と硝酸パラジウム水溶液とが酸化物換算(パラジウムについては金属換算)で所定の割合となるように混合し、混合水溶液を得た。しかる後、得られた混合水溶液を十分に撹拌しながら、アルカリ水溶液としての水酸化ナトリウム溶液を添加して、ネオジム水酸化物ゲル及びパラジウム水酸化物ゲルからなる混合水酸化物ゲルの分散液を得た。このようにして、第二粒子の前駆体である水酸化物ゲルを調製した。
次いで、第一粒子の少なくとも一部の含有成分を含有する前駆体である混合水酸化物ゲルを含む溶液と第二粒子の前駆体である混合水酸化物ゲルを含む溶液を混合して、撹拌することにより、第一粒子の少なくとも一部の含有成分を含有する前駆体である水酸化物ゲルに、第二粒子の前駆体である水酸化物ゲルを付着させた。
さらに、第一粒子の少なくとも一部の含有成分を含有する前駆体である混合水酸化物ゲルに、第二粒子の前駆体である混合水酸化物ゲルを付着させたものを、ろ過し、イオン交換水で洗浄した。さらに、ナトリウムが検出されなくなるまで、デカンテーションした。
しかる後、100℃で16時間乾燥し、さらに600℃で5時間加熱処理することによって、粉末を得た。この粉末のパラジウム(Pd)濃度は、2質量%である。また、細孔分布装置による細孔容積は0.63ml/gである。
さらに、得られた排気ガス浄化触媒粉末、バインダーとしてベーマイトアルミナ、コート層全体の50質量%分のγ−アルミナ、硝酸、純水を磁性ポットに投入し、アルミナボールと共に振とう粉砕して、スラリーを得、得られたスラリーをセラミック製のハニカム担体(0.119L)に投入し、空気流にて余剰のスラリーを除去した。次いで、120℃で乾燥した。しかる後、空気流通下、400℃で焼成して、本例の排気ガスガス浄化モノリス触媒を得た。このときのコート量は、145.6g/Lであった。また、排気ガス浄化モノリス触媒中のパラジウム(Pd)量は0.96g/Lであった。
[性能評価]
上記実施例2−1、実施例2−2の初期及び耐久後の排気ガス浄化モノリス触媒を用いて、下記評価条件下、排気ガス浄化性能を評価した。具体的には、各排気ガス浄化モノリス触媒を用いて、排気ガスの各成分(炭化水素(HC)、一酸化炭素(CO)、窒素酸化物(NOx))の転化率が50%となる温度を測定した。
得られた結果を各例の仕様の一部とともに表4〜表6に示す。なお、表4中における「Zr−La−Ce−Ox」は、ジルコニウムランタンセリウム酸化物、「Zr−Nd−Ce−Ox」は、ジルコニウムネオジムセリウム酸化物を示す。また、表4中において、「ΔT(HC)(℃)」とは、耐久後HC−T50(℃)と初期HC−T50(℃)との差を示す。さらに、表4中において、「耐久後HC−T50(℃)」とは、耐久後の排気ガス浄化モノリス触媒における炭化水素(HC)転化率が50%となった温度を示し、「初期HC−T50(℃)」とは、初期の排気ガス浄化モノリス触媒における炭化水素(HC)転化率が50%となった温度を示す。また、表5及び表6中のCOやNOxの記載についても同様である。さらに、「初期の排気ガス浄化モノリス触媒」とは、モノリス触媒作製後、そのまま性能評価に供されるものを意味し、「耐久後の排気ガス浄化モノリス触媒」とは、モノリス触媒作製後、下記耐久条件下、耐久処理をした後、性能評価に供されるものを意味する。
<耐久条件>
日産自動車株式会社製V型6気筒3.5Lエンジン後方に各例の排気ガス浄化モノリス触媒を配置し、触媒入口温度が900℃となるように調整し、排気ガス雰囲気下にて50時間耐久処理を行った。なお、燃料は無鉛ガソリンを使用した。
<評価条件>
・コート量:145.6g/L
・ハニカム担体容量:0.119L
・評価モード:日産自動車株式会社製直列4気筒2.4Lエンジン使用、A/F:14.6(一定)
・昇温速度:10℃/分
さらに、各例の耐久後のTEM観察によるPdの平均粒子径及び検出粒子数を表7及び表8に示す。なお、「平均粒子径」の値としては、透過型電子顕微鏡(TEM)を用いて観察される粒子(観察面)の輪郭線上の任意の2点間の距離のうち、最大の距離を粒子径とし、この粒子径の平均値として算出される値を採用するものとする。
表4〜表6より、本発明の範囲に属する実施例2−1及び実施例2−2は、耐久後と初期におけるHC転化率、CO転化率及びNOx転化率が50%となる温度の差が小さく、耐久性が優れることが分かる。したがって、耐久後において、優れた排気ガス浄化性能を有する排気ガス浄化触媒及び排気ガス浄化モノリス触媒であることが分かる。
表7より、実施例1−2は、比較例1−1よりもパラジウムの凝集が抑制できていると考えられる。また、表8より、実施例2−1及び実施例2−2もパラジウムの凝集が抑制できていると考えられる。
表1〜表8の結果を考慮すると、第二粒子の組成がPd/Al2O3である場合と比較して、Pd/CeO2である場合のパラジウム凝集抑制効果が高く、Pd/Nd2O3である場合のパラジウム凝集抑制効果がより高く、Pd/La2O3である場合のパラジウム凝集抑制効果がさらに高いことが分かる。
(実施例3−1)
まず、ジルコニウムセリウムイットリウム酸化物(60.0質量%ジルコニウム酸化物(ZrO2)−20.0質量%セリウム酸化物(CeO2)−20.0質量%イットリウム酸化物(Y2O3))の前駆体である水酸化物ゲルを作製した。具体的には、ジルコニウム化合物(オキシ硝酸ジルコニウム)及びセリウム化合物(硝酸セリウム)とイットリウム化合物(硝酸イットリウム)を秤量し、各水溶液を得た。次いで、得られたジルコニウム化合物水溶液とセリウム化合物水溶液とイットリウム化合物水溶液が酸化物換算で所定の割合となるように混合し、混合水溶液を得た。しかる後、得られた混合水溶液を十分に撹拌しながら、アルカリ水溶液としての水酸化ナトリウム溶液を添加して、ジルコニウム水酸化物ゲル及びセリウム水酸化物ゲルとイットリウム水酸化物ゲルからなる混合水酸化物ゲルの分散液を得た。このようにして、第一粒子の少なくとも一部の含有成分を含有する前駆体である水酸化物ゲルを調製した。
一方、ネオジム酸化物(Nd2O3)からなる第三粒子と、これに担持された貴金属であるパラジウム(Pd)からなる第四粒子とからなる第二粒子(50質量%パラジウム担持ネオジム酸化物(50質量%Pd/Nd2O3))の前駆体である水酸化物ゲルを作製した。具体的には、ネオジム化合物(硝酸ネオジム)及び50質量%硝酸パラジウム溶液を秤量し、各水溶液を得た。次いで、得られたネオジム化合物水溶液と硝酸パラジウム水溶液とが酸化物換算(パラジウムについては金属換算)で所定の割合となるように混合し、混合水溶液を得た。しかる後、得られた混合水溶液を十分に撹拌しながら、アルカリ水溶液としての水酸化ナトリウム溶液を添加して、ネオジム水酸化物ゲル及びパラジウム水酸化物ゲルからなる混合水酸化物ゲルの分散液を得た。このようにして、第二粒子の前駆体である水酸化物ゲルを調製した。
次いで、第一粒子の少なくとも一部の含有成分を含有する前駆体である混合水酸化物ゲルを含む溶液と第二粒子の前駆体である混合水酸化物ゲルを含む溶液を混合して、撹拌することにより、第一粒子の少なくとも一部の含有成分を含有する前駆体である水酸化物ゲルに、第二粒子の前駆体である水酸化物ゲルを付着させた。
さらに、第一粒子の少なくとも一部の含有成分を含有する前駆体である混合水酸化物ゲルに、第二粒子の前駆体である混合水酸化物ゲルを付着させたものを、ろ過し、イオン交換水で洗浄した。さらに、ナトリウムが検出されなくなるまで、デカンテーションした。
しかる後、100℃で16時間乾燥し、さらに600℃で5時間加熱処理することによって、粉末を得た。この粉末のパラジウム(Pd)濃度は、2質量%である。このように得た粉末をNd後入れ粉末と定義する。この場合、第一粒子はZr−Ce−Y−OxにNdが必ず混入するので、第一粒子はZr−Ce−Y−Nd−Oxと表記する。
(実施例3−2)
まず、ジルコニウムセリウムイットリウム酸化物(60.0質量%ジルコニウム酸化物(ZrO2)−20.0質量%セリウム酸化物(CeO2)−20.0質量%イットリウム酸化物(Y2O3))の前駆体である水酸化物ゲルを作製した。具体的には、ジルコニウム化合物(オキシ硝酸ジルコニウム)及びセリウム化合物(硝酸セリウム)とイットリウム化合物(硝酸イットリウム)を秤量し、各水溶液を得た。次いで、得られたジルコニウム化合物水溶液とセリウム化合物水溶液とイットリウム化合物水溶液が酸化物換算で所定の割合となるように混合し、混合水溶液を得た。しかる後、得られた混合水溶液を十分に撹拌しながら、アルカリ水溶液としての水酸化ナトリウム溶液を添加して、ジルコニウム水酸化物ゲル及びセリウム水酸化物ゲルとイットリウム水酸化物ゲルからなる混合水酸化物ゲルの分散液を得た。このようにして、第一粒子の少なくとも一部の含有成分を含有する前駆体である水酸化物ゲルを調製した。
一方、ネオジム酸化物(Nd2O3)からなる第三粒子と、これに担持された貴金属であるパラジウム(Pd)からなる第四粒子とからなる第二粒子(20質量%パラジウム担持ネオジム酸化物(20質量%Pd/Nd2O3))の前駆体である水酸化物ゲルを作製した。具体的には、ネオジム化合物(硝酸ネオジム)及び20質量%硝酸パラジウム溶液を秤量し、各水溶液を得た。次いで、得られたネオジム化合物水溶液と硝酸パラジウム水溶液とが酸化物換算(パラジウムについては金属換算)で所定の割合となるように混合し、混合水溶液を得た。しかる後、得られた混合水溶液を十分に撹拌しながら、アルカリ水溶液としての水酸化ナトリウム溶液を添加して、ネオジム水酸化物ゲル及びパラジウム水酸化物ゲルからなる混合水酸化物ゲルの分散液を得た。このようにして、第二粒子の前駆体である水酸化物ゲルを調製した。
次いで、第一粒子の少なくとも一部の含有成分を含有する前駆体である混合水酸化物ゲルを含む溶液と第二粒子の前駆体である混合水酸化物ゲルを含む溶液を混合して、撹拌することにより、第一粒子の少なくとも一部の含有成分を含有する前駆体である水酸化物ゲルに、第二粒子の前駆体である水酸化物ゲルを付着させた。
さらに、第一粒子の少なくとも一部の含有成分を含有する前駆体である混合水酸化物ゲルに、第二粒子の前駆体である混合水酸化物ゲルを付着させたものを、ろ過し、イオン交換水で洗浄した。さらに、ナトリウムが検出されなくなるまで、デカンテーションした。
しかる後、100℃で16時間乾燥し、さらに600℃で5時間加熱処理することによって、Nd後入れ粉末を得た。このNd後入れ粉末のパラジウム(Pd)濃度は、2質量%である。
(実施例3−3)
まず、ジルコニウムセリウムイットリウム酸化物(60.0質量%ジルコニウム酸化物(ZrO2)−20.0質量%セリウム酸化物(CeO2)−20.0質量%イットリウム酸化物(Y2O3))の前駆体である水酸化物ゲルを作製した。具体的には、ジルコニウム化合物(オキシ硝酸ジルコニウム)及びセリウム化合物(硝酸セリウム)とイットリウム化合物(硝酸イットリウム)を秤量し、各水溶液を得た。次いで、得られたジルコニウム化合物水溶液とセリウム化合物水溶液とイットリウム化合物水溶液が酸化物換算で所定の割合となるように混合し、混合水溶液を得た。しかる後、得られた混合水溶液を十分に撹拌しながら、アルカリ水溶液としての水酸化ナトリウム溶液を添加して、ジルコニウム水酸化物ゲル及びセリウム水酸化物ゲルとイットリウム水酸化物ゲルからなる混合水酸化物ゲルの分散液を得た。このようにして、第一粒子の少なくとも一部の含有成分を含有する前駆体である水酸化物ゲルを調製した。
一方、ネオジム酸化物(Nd2O3)からなる第三粒子と、これに担持された貴金属であるパラジウム(Pd)からなる第四粒子とからなる第二粒子(13.3質量%パラジウム担持ネオジム酸化物(13.3質量%Pd/Nd2O3))の前駆体である水酸化物ゲルを作製した。具体的には、ネオジム化合物(硝酸ネオジム)及び13.3質量%硝酸パラジウム溶液を秤量し、各水溶液を得た。次いで、得られたネオジム化合物水溶液と硝酸パラジウム水溶液とが酸化物換算(パラジウムについては金属換算)で所定の割合となるように混合し、混合水溶液を得た。しかる後、得られた混合水溶液を十分に撹拌しながら、アルカリ水溶液としての水酸化ナトリウム溶液を添加して、ネオジム水酸化物ゲル及びパラジウム水酸化物ゲルからなる混合水酸化物ゲルの分散液を得た。このようにして、第二粒子の前駆体である水酸化物ゲルを調製した。
次いで、第一粒子の少なくとも一部の含有成分を含有する前駆体である混合水酸化物ゲルを含む溶液と第二粒子の前駆体である混合水酸化物ゲルを含む溶液を混合して、撹拌することにより、第一粒子の少なくとも一部の含有成分を含有する前駆体である水酸化物ゲルに、第二粒子の前駆体である水酸化物ゲルを付着させた。
さらに、第一粒子の少なくとも一部の含有成分を含有する前駆体である混合水酸化物ゲルに、第二粒子の前駆体である混合水酸化物ゲルを付着させたものを、ろ過し、イオン交換水で洗浄した。さらに、ナトリウムが検出されなくなるまで、デカンテーションした。
しかる後、100℃で16時間乾燥し、さらに600℃で5時間加熱処理することによって、Nd後入れ粉末を得た。このNd後入れ粉末のパラジウム(Pd)濃度は、2質量%である。
(実施例3−4)
まず、ジルコニウムセリウムイットリウム酸化物(60.0質量%ジルコニウム酸化物(ZrO2)−20.0質量%セリウム酸化物(CeO2)−20.0質量%イットリウム酸化物(Y2O3))の前駆体である水酸化物ゲルを作製した。具体的には、ジルコニウム化合物(オキシ硝酸ジルコニウム)及びセリウム化合物(硝酸セリウム)とイットリウム化合物(硝酸イットリウム)を秤量し、各水溶液を得た。次いで、得られたジルコニウム化合物水溶液とセリウム化合物水溶液とイットリウム化合物水溶液が酸化物換算で所定の割合となるように混合し、混合水溶液を得た。しかる後、得られた混合水溶液を十分に撹拌しながら、アルカリ水溶液としての水酸化ナトリウム溶液を添加して、ジルコニウム水酸化物ゲル及びセリウム水酸化物ゲルとイットリウム水酸化物ゲルからなる混合水酸化物ゲルの分散液を得た。このようにして、第一粒子の少なくとも一部の含有成分を含有する前駆体である水酸化物ゲルを調製した。
一方、ネオジム酸化物(Nd2O3)からなる第三粒子と、これに担持された貴金属であるパラジウム(Pd)からなる第四粒子とからなる第二粒子(10.0質量%パラジウム担持ネオジム酸化物(10.0質量%Pd/Nd2O3))の前駆体である水酸化物ゲルを作製した。具体的には、ネオジム化合物(硝酸ネオジム)及び10.0質量%硝酸パラジウム溶液を秤量し、各水溶液を得た。次いで、得られたネオジム化合物水溶液と硝酸パラジウム水溶液とが酸化物換算(パラジウムについては金属換算)で所定の割合となるように混合し、混合水溶液を得た。しかる後、得られた混合水溶液を十分に撹拌しながら、アルカリ水溶液としての水酸化ナトリウム溶液を添加して、ネオジム水酸化物ゲル及びパラジウム水酸化物ゲルからなる混合水酸化物ゲルの分散液を得た。このようにして、第二粒子の前駆体である水酸化物ゲルを調製した。
次いで、第一粒子の少なくとも一部の含有成分を含有する前駆体である混合水酸化物ゲルを含む溶液と第二粒子の前駆体である混合水酸化物ゲルを含む溶液を混合して、撹拌することにより、第一粒子の少なくとも一部の含有成分を含有する前駆体である水酸化物ゲルに、第二粒子の前駆体である水酸化物ゲルを付着させた。
さらに、第一粒子の少なくとも一部の含有成分を含有する前駆体である混合水酸化物ゲルに、第二粒子の前駆体である混合水酸化物ゲルを付着させたものを、ろ過し、イオン交換水で洗浄した。さらに、ナトリウムが検出されなくなるまで、デカンテーションした。
しかる後、100℃で16時間乾燥し、さらに600℃で5時間加熱処理することによって、Nd後入れ粉末を得た。このNd後入れ粉末のパラジウム(Pd)濃度は、2質量%である。
(比較例3−1)
まず、ジルコニウムセリウム酸化物(80.0質量%ジルコニウム酸化物(ZrO2)−20.0質量%セリウム酸化物(CeO2))の前駆体である水酸化物ゲルを作製した。具体的には、ジルコニウム化合物(オキシ硝酸ジルコニウム)及びセリウム化合物(硝酸セリウム)を秤量し、各水溶液を得た。次いで、得られたジルコニウム化合物水溶液とセリウム化合物水溶液とが酸化物換算で所定の割合となるように混合し、混合水溶液を得た。しかる後、得られた混合水溶液を十分に撹拌しながら、アルカリ水溶液としての水酸化ナトリウム溶液を添加して、ジルコニウム水酸化物ゲル及びセリウム水酸化物ゲルからなる混合水酸化物ゲルの分散液を得た。このようにして、第一粒子の少なくとも一部の含有成分を含有する前駆体である水酸化物ゲルを調製した。
次いで、第一粒子の少なくとも一部の含有成分を含有する前駆体である混合水酸化物ゲルを含む溶液と硝酸パラジウム溶液を混合して、撹拌することにより、第一粒子の少なくとも一部の含有成分を含有する前駆体である水酸化物ゲルにパラジウムを付着させた。
さらに、第一粒子の少なくとも一部の含有成分を含有する前駆体である混合水酸化物ゲルに、パラジウムを付着させたものを、ろ過し、イオン交換水で洗浄した。
しかる後、100℃で16時間乾燥し、さらに600℃で5時間加熱処理することによって、粉末を得た。この粉末のパラジウム(Pd)濃度は、2質量%である。
(実施例4−1)
まず、ジルコニウムセリウムイットリウム酸化物(60.0質量%ジルコニウム酸化物(ZrO2)−20.0質量%セリウム酸化物(CeO2)−20.0質量%イットリウム酸化物(Y2O3))の前駆体である水酸化物ゲルを作製した。具体的には、ジルコニウム化合物(オキシ硝酸ジルコニウム)及びセリウム化合物(硝酸セリウム)とイットリウム化合物(硝酸イットリウム)を秤量し、各水溶液を得た。次いで、得られたジルコニウム化合物水溶液とセリウム化合物水溶液とイットリウム化合物水溶液が酸化物換算で所定の割合となるように混合し、混合水溶液を得た。しかる後、得られた混合水溶液を十分に撹拌しながら、アルカリ水溶液としての水酸化ナトリウム溶液を添加して、ジルコニウム水酸化物ゲル及びセリウム水酸化物ゲルとイットリウム水酸化物ゲルからなる混合水酸化物ゲルの分散液を得た。このようにして、第一粒子の少なくとも一部の含有成分を含有する前駆体である水酸化物ゲルを調製した。
一方、ランタン酸化物(La2O3)からなる第三粒子と、これに担持された貴金属であるパラジウム(Pd)からなる第四粒子とからなる第二粒子(50質量%パラジウム担持ランタン酸化物(50質量%Pd/La2O3))の前駆体である水酸化物ゲルを作製した。具体的には、ランタン化合物(硝酸ランタン)及び50質量%硝酸パラジウム溶液を秤量し、各水溶液を得た。次いで、得られたセリウム化合物水溶液と硝酸パラジウム水溶液とが酸化物換算(パラジウムについては金属換算)で所定の割合となるように混合し、混合水溶液を得た。しかる後、得られた混合水溶液を十分に撹拌しながら、アルカリ水溶液としての水酸化ナトリウム溶液を添加して、セリウム水酸化物ゲル及びパラジウム水酸化物ゲルからなる混合水酸化物ゲルの分散液を得た。このようにして、第二粒子の前駆体である水酸化物ゲルを調製した。
次いで、第一粒子の少なくとも一部の含有成分を含有する前駆体である混合水酸化物ゲルを含む溶液と第二粒子の前駆体である混合水酸化物ゲルを含む溶液を混合して、撹拌することにより、第一粒子の少なくとも一部の含有成分を含有する前駆体である水酸化物ゲルに、第二粒子の前駆体である水酸化物ゲルを付着させた。
さらに、第一粒子の少なくとも一部の含有成分を含有する前駆体である混合水酸化物ゲルに、第二粒子の前駆体である混合水酸化物ゲルを付着させたものを、ろ過し、イオン交換水で洗浄した。さらに、ナトリウムが検出されなくなるまで、デカンテーションした。
しかる後、100℃で16時間乾燥し、さらに600℃で5時間加熱処理することによって、粉末を得た。この粉末のパラジウム(Pd)濃度は、2質量%である。このように得た粉末をLa後入れ粉末と定義する。この場合、第一粒子はZr−Ce−Y−OxにLaが必ず混入するので、第一粒子はZr−Ce−Y−La−Oxと表記する。
(実施例4−2)
まず、ジルコニウムセリウムイットリウム酸化物(60.0質量%ジルコニウム酸化物(ZrO2)−20.0質量%セリウム酸化物(CeO2)−20.0質量%イットリウム酸化物(Y2O3))の前駆体である水酸化物ゲルを作製した。具体的には、ジルコニウム化合物(オキシ硝酸ジルコニウム)及びセリウム化合物(硝酸セリウム)とイットリウム化合物(硝酸イットリウム)を秤量し、各水溶液を得た。次いで、得られたジルコニウム化合物水溶液とセリウム化合物水溶液とイットリウム化合物水溶液が酸化物換算で所定の割合となるように混合し、混合水溶液を得た。しかる後、得られた混合水溶液を十分に撹拌しながら、アルカリ水溶液としての水酸化ナトリウム溶液を添加して、ジルコニウム水酸化物ゲル及びセリウム水酸化物ゲルとイットリウム水酸化物ゲルからなる混合水酸化物ゲルの分散液を得た。このようにして、第一粒子の少なくとも一部の含有成分を含有する前駆体である水酸化物ゲルを調製した。
一方、ランタン酸化物(La2O3)からなる第三粒子と、これに担持された貴金属であるパラジウム(Pd)からなる第四粒子とからなる第二粒子(20質量%パラジウム担持ランタン酸化物(20質量%Pd/La2O3))の前駆体である水酸化物ゲルを作製した。具体的には、ランタン化合物(硝酸ランタン)及び20質量%硝酸パラジウム溶液を秤量し、各水溶液を得た。次いで、得られたセリウム化合物水溶液と硝酸パラジウム水溶液とが酸化物換算(パラジウムについては金属換算)で所定の割合となるように混合し、混合水溶液を得た。しかる後、得られた混合水溶液を十分に撹拌しながら、アルカリ水溶液としての水酸化ナトリウム溶液を添加して、セリウム水酸化物ゲル及びパラジウム水酸化物ゲルからなる混合水酸化物ゲルの分散液を得た。このようにして、第二粒子の前駆体である水酸化物ゲルを調製した。
次いで、第一粒子の少なくとも一部の含有成分を含有する前駆体である混合水酸化物ゲルを含む溶液と第二粒子の前駆体である混合水酸化物ゲルを含む溶液を混合して、撹拌することにより、第一粒子の少なくとも一部の含有成分を含有する前駆体である水酸化物ゲルに、第二粒子の前駆体である水酸化物ゲルを付着させた。
さらに、第一粒子の少なくとも一部の含有成分を含有する前駆体である混合水酸化物ゲルに、第二粒子の前駆体である混合水酸化物ゲルを付着させたものを、ろ過し、イオン交換水で洗浄した。さらに、ナトリウムが検出されなくなるまで、デカンテーションした。
しかる後、100℃で16時間乾燥し、さらに600℃で5時間加熱処理することによって、La後入れ粉末を得た。このLa後入れ粉末のパラジウム(Pd)濃度は、2質量%である。
(実施例4−3)
まず、ジルコニウムセリウムイットリウム酸化物(60.0質量%ジルコニウム酸化物(ZrO2)−20.0質量%セリウム酸化物(CeO2)−20.0質量%イットリウム酸化物(Y2O3))の前駆体である水酸化物ゲルを作製した。具体的には、ジルコニウム化合物(オキシ硝酸ジルコニウム)及びセリウム化合物(硝酸セリウム)とイットリウム化合物(硝酸イットリウム)を秤量し、各水溶液を得た。次いで、得られたジルコニウム化合物水溶液とセリウム化合物水溶液とイットリウム化合物水溶液が酸化物換算で所定の割合となるように混合し、混合水溶液を得た。しかる後、得られた混合水溶液を十分に撹拌しながら、アルカリ水溶液としての水酸化ナトリウム溶液を添加して、ジルコニウム水酸化物ゲル及びセリウム水酸化物ゲルとイットリウム水酸化物ゲルからなる混合水酸化物ゲルの分散液を得た。このようにして、第一粒子の少なくとも一部の含有成分を含有する前駆体である水酸化物ゲルを調製した。
一方、ランタン酸化物(La2O3)からなる第三粒子と、これに担持された貴金属であるパラジウム(Pd)からなる第四粒子とからなる第二粒子(13.3質量%パラジウム担持ランタン酸化物(13.3質量%Pd/La2O3))の前駆体である水酸化物ゲルを作製した。具体的には、ランタン化合物(硝酸ランタン)及び13.3質量%硝酸パラジウム溶液を秤量し、各水溶液を得た。次いで、得られたセリウム化合物水溶液と硝酸パラジウム水溶液とが酸化物換算(パラジウムについては金属換算)で所定の割合となるように混合し、混合水溶液を得た。しかる後、得られた混合水溶液を十分に撹拌しながら、アルカリ水溶液としての水酸化ナトリウム溶液を添加して、セリウム水酸化物ゲル及びパラジウム水酸化物ゲルからなる混合水酸化物ゲルの分散液を得た。このようにして、第二粒子の前駆体である水酸化物ゲルを調製した。
次いで、第一粒子の少なくとも一部の含有成分を含有する前駆体である混合水酸化物ゲルを含む溶液と第二粒子の前駆体である混合水酸化物ゲルを含む溶液を混合して、撹拌することにより、第一粒子の少なくとも一部の含有成分を含有する前駆体である水酸化物ゲルに、第二粒子の前駆体である水酸化物ゲルを付着させた。
さらに、第一粒子の少なくとも一部の含有成分を含有する前駆体である混合水酸化物ゲルに、第二粒子の前駆体である混合水酸化物ゲルを付着させたものを、ろ過し、イオン交換水で洗浄した。さらに、ナトリウムが検出されなくなるまで、デカンテーションした。
しかる後、100℃で16時間乾燥し、さらに600℃で5時間加熱処理することによって、La後入れ粉末を得た。このLa後入れ粉末のパラジウム(Pd)濃度は、2質量%である。
(実施例4−4)
まず、ジルコニウムセリウムイットリウム酸化物(60.0質量%ジルコニウム酸化物(ZrO2)−20.0質量%セリウム酸化物(CeO2)−20.0質量%イットリウム酸化物(Y2O3))の前駆体である水酸化物ゲルを作製した。具体的には、ジルコニウム化合物(オキシ硝酸ジルコニウム)及びセリウム化合物(硝酸セリウム)とイットリウム化合物(硝酸イットリウム)を秤量し、各水溶液を得た。次いで、得られたジルコニウム化合物水溶液とセリウム化合物水溶液とイットリウム化合物水溶液が酸化物換算で所定の割合となるように混合し、混合水溶液を得た。しかる後、得られた混合水溶液を十分に撹拌しながら、アルカリ水溶液としての水酸化ナトリウム溶液を添加して、ジルコニウム水酸化物ゲル及びセリウム水酸化物ゲルとイットリウム水酸化物ゲルからなる混合水酸化物ゲルの分散液を得た。このようにして、第一粒子の少なくとも一部の含有成分を含有する前駆体である水酸化物ゲルを調製した。
一方、ランタン酸化物(La2O3)からなる第三粒子と、これに担持された貴金属であるパラジウム(Pd)からなる第四粒子とからなる第二粒子(10質量%パラジウム担持ランタン酸化物(10質量%Pd/La2O3))の前駆体である水酸化物ゲルを作製した。具体的には、ランタン化合物(硝酸ランタン)及び10質量%硝酸パラジウム溶液を秤量し、各水溶液を得た。次いで、得られたセリウム化合物水溶液と硝酸パラジウム水溶液とが酸化物換算(パラジウムについては金属換算)で所定の割合となるように混合し、混合水溶液を得た。しかる後、得られた混合水溶液を十分に撹拌しながら、アルカリ水溶液としての水酸化ナトリウム溶液を添加して、セリウム水酸化物ゲル及びパラジウム水酸化物ゲルからなる混合水酸化物ゲルの分散液を得た。このようにして、第二粒子の前駆体である水酸化物ゲルを調製した。
次いで、第一粒子の少なくとも一部の含有成分を含有する前駆体である混合水酸化物ゲルを含む溶液と第二粒子の前駆体である混合水酸化物ゲルを含む溶液を混合して、撹拌することにより、第一粒子の少なくとも一部の含有成分を含有する前駆体である水酸化物ゲルに、第二粒子の前駆体である水酸化物ゲルを付着させた。
さらに、第一粒子の少なくとも一部の含有成分を含有する前駆体である混合水酸化物ゲルに、第二粒子の前駆体である混合水酸化物ゲルを付着させたものを、ろ過し、イオン交換水で洗浄した。さらに、ナトリウムが検出されなくなるまで、デカンテーションした。
しかる後、100℃で16時間乾燥し、さらに600℃で5時間加熱処理することによって、La後入れ粉末を得た。このLa後入れ粉末のパラジウム(Pd)濃度は、2質量%である。
[性能評価]
上記実施例3−1〜3−4、比較例3−1及び実施例4−1〜4−4の粉末について、分散度を測定し、分散度維持率を算出して、評価した。
具体的には、まず、マイクロトラック・ベル株式会社のBEL−METAL−3を用い、COパルス法にて分散度を測定した。分散度測定は、初期品、つまり粉末作成後の段階と、マッフル炉を用い1100℃で3時間大気中焼成後の段階で行った。次に、以下の式により分散度維持率を算出した。
なお、各例の仕様の一部とともに、得られた結果を表9及び表10に示す。
表9及び表10より、ネオジム又はランタンの含有量が0質量%超15質量%以下であると分散度維持率が向上することが分かる。また、エンジンで900℃50時間耐久後の触媒性能試験をした際に、分散度維持率が高いほど、CO−T50(℃)が低くなる傾向があることが分かっている。したがって、分散度維持率が高いため、低温活性が向上していると予測される。なお、「CO−T50(℃)」とは、初期の排気ガス浄化モノリス触媒における一酸化炭素(CO)転化率が50%となった温度を示す。
(実施例5−1)
まず、ジルコニウムセリウムイットリウム酸化物(60.0質量%ジルコニウム酸化物(ZrO2)−20.0質量%セリウム酸化物(CeO2)−20.0質量%イットリウム酸化物(Y2O3))の前駆体である水酸化物ゲルを作製した。具体的には、ジルコニウム化合物(オキシ硝酸ジルコニウム)及びセリウム化合物(硝酸セリウム)とイットリウム化合物(硝酸イットリウム)を秤量し、各水溶液を得た。次いで、得られたジルコニウム化合物水溶液とセリウム化合物水溶液とイットリウム化合物水溶液が酸化物換算で所定の割合となるように混合し、混合水溶液を得た。しかる後、得られた混合水溶液を十分に撹拌しながら、アルカリ水溶液としての水酸化ナトリウム溶液を添加して、ジルコニウム水酸化物ゲル及びセリウム水酸化物ゲルとイットリウム水酸化物ゲルからなる混合水酸化物ゲルの分散液を得た。このようにして、第一粒子の少なくとも一部の含有成分を含有する前駆体である水酸化物ゲルを調製した。
一方、ネオジム酸化物(Nd2O3)からなる第三粒子と、これに担持された貴金属であるパラジウム(Pd)からなる第四粒子とからなる第二粒子(20質量%パラジウム担持ネオジム酸化物(20質量%Pd/Nd2O3))の前駆体である水酸化物ゲルを作製した。具体的には、ネオジム化合物(硝酸ネオジム)及び20質量%硝酸パラジウム溶液を秤量し、各水溶液を得た。次いで、得られたネオジム化合物水溶液と硝酸パラジウム水溶液とが酸化物換算(パラジウムについては金属換算)で所定の割合となるように混合し、混合水溶液を得た。しかる後、得られた混合水溶液を十分に撹拌しながら、アルカリ水溶液としての水酸化ナトリウム溶液を添加して、ネオジム水酸化物ゲル及びパラジウム水酸化物ゲルからなる混合水酸化物ゲルの分散液を得た。このようにして、第二粒子の前駆体である水酸化物ゲルを調製した。
次いで、第一粒子の少なくとも一部の含有成分を含有する前駆体である混合水酸化物ゲルを含む溶液と第二粒子の前駆体である混合水酸化物ゲルを含む溶液を混合して、撹拌することにより、第一粒子の少なくとも一部の含有成分を含有する前駆体である水酸化物ゲルに、第二粒子の前駆体である水酸化物ゲルを付着させた。
さらに、第一粒子の少なくとも一部の含有成分を含有する前駆体である混合水酸化物ゲルに、第二粒子の前駆体である混合水酸化物ゲルを付着させたものを、ろ過し、イオン交換水で洗浄した。さらに、ナトリウムが検出されなくなるまで、デカンテーションした。
しかる後、100℃で16時間乾燥し、さらに600℃で5時間加熱処理することによって、粉末を得た。この粉末のパラジウム(Pd)濃度は、2質量%である。このように得た粉末はNd後入れ粉末である。この場合、第一粒子はZr−Ce−Y−OxにNdが必ず混入するので、第1粒子はZr−Ce−Y−Nd−Oxと表記する。
さらに、得られた排気ガス浄化触媒粉末、バインダーとしてベーマイトアルミナ、コート層全体の50質量%分のγ−アルミナ、硝酸、純水を磁性ポットに投入し、アルミナボールと共に振とう粉砕して、スラリーを得、得られたスラリーをセラミック製のハニカム担体(0.094L)に投入し、空気流にて余剰のスラリーを除去した。次いで、120℃で乾燥した。しかる後、空気流通下、400℃で焼成して、本例の排気ガス浄化モノリス触媒を得た。このときのコート量は、145.6g/Lであった。また、排気ガス浄化モノリス触媒中のパラジウム(Pd)量は0.96g/Lであった。
(実施例5−2)
まず、ジルコニウムセリウムイットリウム酸化物(60.0質量%ジルコニウム酸化物(ZrO2)−20.0質量%セリウム酸化物(CeO2)−20.0質量%イットリウム酸化物(Y2O3))の前駆体である水酸化物ゲルを作製した。具体的には、ジルコニウム化合物(オキシ硝酸ジルコニウム)及びセリウム化合物(硝酸セリウム)とイットリウム化合物(硝酸イットリウム)を秤量し、各水溶液を得た。次いで、得られたジルコニウム化合物水溶液とセリウム化合物水溶液とイットリウム化合物水溶液が酸化物換算で所定の割合となるように混合し、混合水溶液を得た。しかる後、得られた混合水溶液を十分に撹拌しながら、アルカリ水溶液としての水酸化ナトリウム溶液を添加して、ジルコニウム水酸化物ゲル及びセリウム水酸化物ゲルとイットリウム水酸化物ゲルからなる混合水酸化物ゲルの分散液を得た。このようにして、第一粒子の少なくとも一部の含有成分を含有する前駆体である水酸化物ゲルを調製した。
一方、ランタン酸化物(La2O3)からなる第三粒子と、これに担持された貴金属であるパラジウム(Pd)からなる第四粒子とからなる第二粒子(20質量%パラジウム担持ランタン酸化物(20質量%Pd/La2O3))の前駆体である水酸化物ゲルを作製した。具体的には、ランタン化合物(硝酸ランタン)及び20質量%硝酸パラジウム溶液を秤量し、各水溶液を得た。次いで、得られたランタン化合物水溶液と硝酸パラジウム水溶液とが酸化物換算(パラジウムについては金属換算)で所定の割合となるように混合し、混合水溶液を得た。しかる後、得られた混合水溶液を十分に撹拌しながら、アルカリ水溶液としての水酸化ナトリウム溶液を添加して、ランタン水酸化物ゲル及びパラジウム水酸化物ゲルからなる混合水酸化物ゲルの分散液を得た。このようにして、第二粒子の前駆体である水酸化物ゲルを調製した。
次いで、第一粒子の少なくとも一部の含有成分を含有する前駆体である混合水酸化物ゲルを含む溶液と第二粒子の前駆体である混合水酸化物ゲルを含む溶液を混合して、撹拌することにより、第一粒子の少なくとも一部の含有成分を含有する前駆体である水酸化物ゲルに、第二粒子の前駆体である水酸化物ゲルを付着させた。
さらに、第一粒子の少なくとも一部の含有成分を含有する前駆体である混合水酸化物ゲルに、第二粒子の前駆体である混合水酸化物ゲルを付着させたものを、ろ過し、イオン交換水で洗浄した。さらに、ナトリウムが検出されなくなるまで、デカンテーションした。
しかる後、100℃で16時間乾燥し、さらに600℃で5時間加熱処理することによって、粉末を得た。この粉末のパラジウム(Pd)濃度は、2質量%である。このように得た粉末はLa後入れ粉末である。この場合、第一粒子はZr−Ce−Y−OxにLaが必ず混入するので、第1粒子はZr−Ce−Y−La−Oxと表記する。
さらに、得られた排気ガス浄化触媒粉末、バインダーとしてベーマイトアルミナ、コート層全体の50質量%分のγ−アルミナ、硝酸、純水を磁性ポットに投入し、アルミナボールと共に振とう粉砕して、スラリーを得、得られたスラリーをセラミック製のハニカム担体(0.094L)に投入し、空気流にて余剰のスラリーを除去した。次いで、120℃で乾燥した。しかる後、空気流通下、400℃で焼成して、本例の排気ガス浄化モノリス触媒を得た。このときのコート量は、145.6g/Lであった。また、排気ガス浄化モノリス触媒中のパラジウム(Pd)量は0.96g/Lであった。
(実施例5−3)
まず、ジルコニウムセリウムイットリウム酸化物(60.0質量%ジルコニウム酸化物(ZrO2)−20.0質量%セリウム酸化物(CeO2)−20.0質量%イットリウム酸化物(Y2O3))の前駆体である水酸化物ゲルを作製した。具体的には、ジルコニウム化合物(オキシ硝酸ジルコニウム)及びセリウム化合物(硝酸セリウム)とイットリウム化合物(硝酸イットリウム)を秤量し、各水溶液を得た。次いで、得られたジルコニウム化合物水溶液とセリウム化合物水溶液とイットリウム化合物水溶液が酸化物換算で所定の割合となるように混合し、混合水溶液を得た。しかる後、得られた混合水溶液を十分に撹拌しながら、アルカリ水溶液としての水酸化ナトリウム溶液を添加して、ジルコニウム水酸化物ゲル及びセリウム水酸化物ゲルとイットリウム水酸化物ゲルからなる混合水酸化物ゲルの分散液を得た。このようにして、第一粒子の少なくとも一部の含有成分を含有する前駆体である水酸化物ゲルを調製した。
一方、カルシウム酸化物(CaO)からなる第三粒子と、これに担持された貴金属であるパラジウム(Pd)からなる第四粒子とからなる第二粒子(20質量%パラジウム担持カルシウム酸化物(20質量%Pd/CaO))の前駆体である水酸化物ゲルを作製した。具体的には、カルシウム化合物(硝酸カルシウム)及び20質量%硝酸パラジウム溶液を秤量し、各水溶液を得た。次いで、得られたカルシウム化合物水溶液と硝酸パラジウム水溶液とが酸化物換算(パラジウムについては金属換算)で所定の割合となるように混合し、混合水溶液を得た。しかる後、得られた混合水溶液を十分に撹拌しながら、アルカリ水溶液としての水酸化ナトリウム溶液を添加して、カルシウム水酸化物ゲル及びパラジウム水酸化物ゲルからなる混合水酸化物ゲルの分散液を得た。このようにして、第二粒子の前駆体である水酸化物ゲルを調製した。
次いで、第一粒子の少なくとも一部の含有成分を含有する前駆体である混合水酸化物ゲルを含む溶液と第二粒子の前駆体である混合水酸化物ゲルを含む溶液を混合して、撹拌することにより、第一粒子の少なくとも一部の含有成分を含有する前駆体である水酸化物ゲルに、第二粒子の前駆体である水酸化物ゲルを付着させた。
さらに、第一粒子の少なくとも一部の含有成分を含有する前駆体である混合水酸化物ゲルに、第二粒子の前駆体である混合水酸化物ゲルを付着させたものを、ろ過し、イオン交換水で洗浄した。さらに、ナトリウムが検出されなくなるまで、デカンテーションした。
しかる後、100℃で16時間乾燥し、さらに600℃で5時間加熱処理することによって、粉末を得た。この粉末のパラジウム(Pd)濃度は、2質量%である。このように得た粉末はCa後入れ粉末である。この場合、第一粒子はZr−Ce−Y−OxにCaが必ず混入するので、第1粒子はZr−Ce−Y−Ca−Oxと表記する。
さらに、得られた排気ガス浄化触媒粉末、バインダーとしてベーマイトアルミナ、コート層全体の50質量%分のγ−アルミナ、硝酸、純水を磁性ポットに投入し、アルミナボールと共に振とう粉砕して、スラリーを得、得られたスラリーをセラミック製のハニカム担体(0.094L)に投入し、空気流にて余剰のスラリーを除去した。次いで、120℃で乾燥した。しかる後、空気流通下、400℃で焼成して、本例の排気ガス浄化モノリス触媒を得た。このときのコート量は、145.6g/Lであった。また、排気ガス浄化モノリス触媒中のパラジウム(Pd)量は0.96g/Lであった。
[性能評価]
上記実施例5−1、実施例5−2及び実施例5−3の耐久後の排気ガス浄化モノリス触媒を用いて、下記評価条件下、排気ガス浄化性能を評価した。具体的には、各排気ガス浄化モノリス触媒を用いて、排気ガスの各成分(炭化水素(HC)、一酸化炭素(CO)、窒素酸化物(NOx))の転化率が20%となる温度を測定した。
得られた結果を各例の仕様の一部とともに表11〜表13に示す。なお、表11中における「Zr−Y−Ce−Nd−Ox」は、ジルコニウムイットリウムセリウムネオジム酸化物、「Zr−Y−Ce−La−Ox」は、ジルコニウムイットリウムセリウムランタン酸化物、「Zr−Y−Ce−Ca−Ox」は、ジルコニウムイットリウムセリウムカルシウム酸化物を示す。また、表11中において、「耐久後HC−T20(℃)」とは、耐久後の排気ガス浄化モノリス触媒における炭化水素(HC)転化率が20%となった温度を示す。また、表12及び表13中のCOやNOxの記載についても同様である。「耐久後の排気ガス浄化モノリス触媒」とは、モノリス触媒作製後、下記耐久条件下、耐久処理をした後、性能評価に供されるものを意味する。
<耐久条件>
日産自動車株式会社製V型6気筒3.5Lエンジンの後方に各例の排気ガス浄化モノリス触媒を配置し、触媒入口温度が900℃となるように調整し、排気ガス雰囲気下にて50時間耐久処理を行った。なお、燃料は無鉛ガソリンを使用した。
<評価条件>
・コート量:145.6g/L
・ハニカム担体容量:0.094L
・評価モード:モデルガス評価
・濃度:HC(1667体積ppmC)、CO(0.7体積%)、O2(0.5体積%)、CO2(14体積%)、NO(1000体積ppm)、N2(バランス)
・流量:40L/分
・昇温速度:10℃/分
さらに、各例の耐久後のTEM観察によるPdの平均粒子径及び検出粒子数を表14に示す。なお、「平均粒子径」の値としては、透過型電子顕微鏡(TEM)を用いて観察される粒子(観察面)の輪郭線上の任意の2点間の距離のうち、最大の距離を粒子径とし、この粒子径の平均値として算出される値を採用するものとする。
表11〜表13より、本発明の範囲に属する実施例5−1〜5−3は、耐久後HC−T20(℃)が低いことが分かる。したがって、耐久後において、優れた排気ガス浄化性能を有する排気ガス浄化触媒及び排気ガス浄化モノリス触媒であることが分かる。また、表11〜13における実施例5−1〜5−3の結果を比較すると、実施例5−1より、実施例5−2や実施例5−3が耐久性が優れると考えられる。
表14における実施例5−1〜5−3の結果と、表7における比較例1−1の結果とを比較すると、実施例5−1〜5−3においては、パラジウムの凝集が抑制できていることが分かる。
以上、本発明を若干の実施形態、実施例などにより説明したが、本発明は、これら実施形態及び実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内で種々の変形が可能である。