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JP6707438B2 - プレビューシステム、プレビュー方法およびプログラム - Google Patents
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プレビューシステム、プレビュー方法およびプログラム Download PDF

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Description

本発明の実施形態は、コンピュータを利用して組み込み機器の開発を支援する技術に関する。
放送システムなどの社会インフラは、実稼働前に多様な検証作業や試験をパスすることを求められる。例えば、開発対象のアプリケーション(ソフトウェア)が組み込み機器(embedded device)において正常に機能するかを検証することは、重要である。しかしソースコードのバグ取り(Bug Fix)や、あらゆる状況を想定して機器の挙動を検証することはシステムが巨大化するにつれ困難になる。近年の在京放送局には大規模なデジタル放送マスタ送出システムがインストールされるようになってきており、その検証作業にかかる時間も長期化してきている。
放送システムの検証作業においては機器単体だけでなく、複数の機器の連係を確認する必要がある。また、機器の制御の正否だけでなく、放送出力された画像や音声、文字情報、番組プログラム情報(EPG:Electric Program Guide)の確認や、これらの出力タイミングなども確認する必要がある。さらに、複数の前提条件や制御操作において検査すべき項目など、確認すべき項目の数は非常に多い。検証作業の効率を高めるため、コンピュータリソースを用いた仮想化技術により試験環境を構築することも検討されており、社会インフラの検証にかかる時間を少しでも短くしたいというニーズは強い。
長石 敦、向山 豊彦、金田 昌之著、「地上デジタル放送マスタ送出システム」、東芝レビュー Vol.59 No.2(2004)、p7〜17
検証時間そのものを短縮することと同じくらい重要なのが、検証結果の見落としを防止することである。検証結果の見落としが判明すると最初から検証作業をやり直さなくてはならないので、所要時間が倍増するばかりか、手間も大幅に増える。何らかの対処が望まれている。
目的は、放送局設備の開発の効率を高めることの可能なプレビューシステム、プレビュー方法およびプログラムを提供することにある。
実施形態によれば、プレビューシステムは、それぞれアプリケーションにより制御される複数の放送関連機器を備える社会インフラを対象とする。このプレビューシステムは、実行環境構築部、仮想マシン生成部、シナリオ作成部、シナリオ短縮部、シミュレート部、マーキング部を具備する。実行環境構築部は、仮想化された共通の実行環境を構築する。仮想マシン生成部は、アプリケーションを搭載された放送関連機器をそれぞれ仮想化して複数の仮想マシンを生成する。シナリオ作成部は、放送プログラムに従って仮想マシンを状態遷移させるための制御ポイントを計算し、当該放送プログラムを反映する制御シナリオを作成する。シナリオ短縮部は、制御シナリオに含まれる制御ポイントの時間間隔を適応的に短縮して短縮シナリオを作成する。シミュレート部は、実行環境における複数の仮想マシンの協調動作を模倣するシミュレーションを短縮シナリオに従って実行する。マーキング部は、短縮シナリオに含まれる制御ポイントに関連付けられるマーキング情報を生成する。
図1は、地上波デジタル放送システムの一例を示す概念図である。 図2は、実施形態に係る放送局設備の一例を示す機能ブロック図である。 図3は、図2に示される放送局設備におけるイベントの発生に伴う制御シーケンスの一例を示す図である。 図4は、実施形態に係るプレビューシステムのハードウェア環境の一例を示す図である。 図5は、図4に示されるプレビューシステムの一例を示す機能ブロック図である。 図6は、検証用の放送プログラムの一例を示す図である。 図7は、図5に示されるサーバ500に備わる機能ブロック間の関係を示す模式図である。 図8は、制御シナリオの一例を示す図である。 図9は、短縮シナリオの一例を示す図である。 図10は、マーカテーブル52gの一例を示す図である。 図11は、仮想実行環境における仮想マシンの一例を示す図である。 図12は、実施形態におけるサーバ500の処理手順の一例を示すフローチャートである。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。例えば、映像音声機器の出力の合成処理を制御するシステムが広く知られている。このシステムが制御の対象とする放送関連機器はVTR、映像合成装置、映像出力信号切り替え装置(スイッチャ)、映像音声データ圧縮装置など多岐にわたる。これらの機器一式を局内に据え付けて運用を開始するまでには膨大な項目に及ぶ検証作業を実施する必要がある。
それぞれの機器は、専用に開発されたアプリケーションにより制御される、いわゆる組み込み機器である。この実施形態では、複数の放送関連機器を備える社会インフラとしての放送局設備を対象とする。より詳しくは、組み込み機器に搭載されるアプリケーションを検証する新規な手法について、以下に開示する。
図1は、地上デジタル放送システムの一例を示す概念図である。放送局100のマスタ送出システムで作成されたトランスポートストリーム(TS)は、専用線網などの通信ネットワーク200を経由して例えば電波塔300まで伝送される。電波塔300はTS信号をデジタル変調してマイクロ波帯で放射する。放射された電波は各家庭400の受像機で受信され、映像と音声が再生される。模式的に示すように、放送局100に備えられる設備機器は大規模かつ多種多様である。
図2は、実施形態に係る放送局設備の一例を示す機能ブロック図である。放送局設備は、情報系10、信号処理系20、伝送系30、監視系システム40および時計ノード80を備える。これらはLAN(Local Area Network)などの局内ネットワーク50を介して相互接続される。このうち時計ノード80は、各放送関連機器に対しマスタ時刻を供給する。
局内ネットワーク50は、例えば、画像/音声データ、放送関連機器間で授受される制御情報や各種電文などを伝送する。
情報系10は、放送情報スケジューラ11、およびデータベース12を備える。
信号処理系20は、制御系60、スイッチャ(SW)21、エンコーダ(ENC)23、SI送出部24、VBR25、多重化部(MUX)26、およびスクランブラ(SCR)27を備える。なお、信号処理系20は例えば2系統(1系および0系など)を用意されることで、冗長構成をとることも可能である。
スイッチャ21は、収録済み放送素材サーバ70からの番組コンテンツやCMコンテンツ、文字情報、LIVE素材である回線素材、スタジオからの映像/音声信号、あるいは各種機材からの映像信号/音声信号/データ信号を取り込み、番組表に従って経路切換して次段のエンコーダ23に接続する。
エンコーダ23は所定の手順に従って映像信号/音声信号/データ信号を符号化し、次段の多重化部26に入力する。多重化部26は、エンコーダ23からの符号化信号、SI送出部24からのSI(Service Information)信号、ECM信号、およびVBR25からの信号を多重化し、スクランブラ27経由で、伝送系30のストリーム切り替え部31,32に送出する。
信号処理系20の制御系60は、機器制御スケジューラ61、リアルタイムコントローラ62、およびノード(NODE)63を備える。機器制御スケジューラ61は、放送スケジュールの制御に係わる処理を実行する。
リアルタイムコントローラ62は、実時間制御に係わる処理を実行する。すなわちリアルタイムコントローラ62は、放送プログラムに基づいて作成された制御スケジュールに基づいて、各放送関連機器を制御する。
ノード63は、例えば、局内ネットワーク50への接続インタフェースを持たない機材(アナログVTRなど)に接続され、局内ネットワーク50へのインタフェースを提供する。これにより旧式の機材なども放送局設備の制御下に置くことができる。必要に応じてノード63は複数設けられても良い。
監視系システム40は、放送スケジュール表示、システム系統状態表示、素材・送出映像表示、機器操作などの複数の監視制御用機器とその操作機能を備える。放送スケジュール表示は、例えばOA(オンエア)表示端末に関連する処理を行う機能ブロックである。システム系統状態表示は、例えば監視指示端末およびアラーム端末に関連する処理を行う機能ブロックである。素材・送出映像表示は、例えばマルチモニタに関連する処理を行う機能ブロックである。機器操作は、例えば監視卓および監視指示端末に関連する処理を行う機能ブロックである。
時計ノード80は、上記の各放送関連機器に対しマスタ時刻を供給する。
図3は、図2に示される放送局設備におけるイベントの発生に伴う制御シーケンスの一例を示す図である。図3において、VTR1から10:00にオンエア(OA)データを出力するメッセージが、放送プログラム送出部91から機器制御スケジューラ61に与えられたとする。そうすると機器制御スケジューラ61はリアルタイムコントローラ62にCDTメッセージを与える。
これを受けたリアルタイムコントローラ62は専用電文により、VTR−startメッセージ(START(PLAY))をVTR−NODE92に通知する。ここではVTR93の機構的なタイムラグや制御遅延などを考慮して、ターゲット時刻より前(例えば09:59:57)にVTR93をスタートすべき指示を送信する。これを受けたVTR−NODE92は、VTR93にPLAY指示を与えて映像再生が開始される。
一方、10:00:00に、クロスポイント(Xp)切替指示がリアルタイムコントローラ62からスイッチャ制御NODE94に与えられる。これにより、例えば電文メッセージがログに表示される(自動運行サービス制御)。
スイッチャ制御NODE94は、配下のスイッチャ21にクロスポイント切替指示を与え、これに応じてスイッチャ21はクロスポイントを切り替える(自動運行制御)。またスイッチャ21は、自らのクロスポイントの設定状態(Xp状態)を、タリー信号として監視系システム40のシステム系統状態表示部95に通知する(Xp状態表示切替)。
次に、上記したような放送局設備をコンピュータリソースを用いて仮想化し、仮想環境上でアプリケーションソフトウェアを検証する新規な形態について説明する。以下ではこの種のシステムをプレビューシステム、仮想試験プラットフォーム(VTP:Virtual Test Platform)、あるいは仮想試験システムと称して説明する。
図4は、実施形態に係るプレビューシステムのハードウェア環境の一例を示す図である。図4に示されるプレビューシステムは、サーバ500およびクライアント端末700を備える。サーバ500およびクライアント端末700は、ネットワーク600を介して互いに通信可能に接続される。クライアント端末700のモニタ75に表示される各種の情報に基づいて、ユーザはアプリケーションの検証作業、試験の過程や結果などの情報を知ることができる。
ネットワーク600は有線LANまたは無線LAN(Wi−Fi(登録商標)など)、あるいは公衆網を経由するVPN(Virtual Private Network)などの通信ネットワークであっても良い。要するにサーバ500およびクライアント端末700は同じ建物内に在っても、離れた位置に在っても良い。なおクライアント端末700は、ノートパソコンやタブレット端末として、あるいはシンクライアント端末として実現されても良い。
図5は、図4に示されるプレビューシステムの一例を示す機能ブロック図である。図5において、サーバ500およびクライアント端末700は、いずれも(CPUCentral Processing Unit)および記憶部(半導体メモリやハードディスクなど)を備えるコンピュータである。各コンピュータに搭載されるOS(Operating System)は、例えばWindows(登録商標)、Linux(登録商標)などの著名なOSはもとより、専用に開発されたOSであっても良い。特に、クライアント端末700がタブレット端末であればAndroid(登録商標)やiOS(登録商標)などのOSを搭載していてもよい。
サーバ500は、制御部51、記憶部52、およびインタフェース部53を備える。このうちインタフェース部53はネットワーク600を介してクライアント端末700と通信する。
記憶部52は、RAM(Random Access Memory)やROM(Read Only Memory)などの半導体メモリ、ハードディスクドライブ(HDD)、ソリッドステートドライブ(SSD)などの記憶デバイスを利用してもよい。
制御部51は、実行環境構築部51a、仮想マシン生成部51b、シナリオ作成部51c、シナリオ短縮部51d、シミュレーション部51e、およびマーキング部51fを備える。
実行環境構築部51aは、サーバ制御プログラム52aに記述された命令を解釈し、実行する。実行環境構築部51aは、仮想化された共通の実行環境をサーバ500に構築する。
仮想マシン生成部51bは、サーバ制御プログラム52aに記述された命令を解釈し、実行する。仮想マシン生成部51bは、図2に示される放送局設備に含まれる機器をそれぞれ仮想化し、仮想マシンを生成する。それぞれの仮想マシンは、アプリケーションを搭載された機器を模倣するもので、仮想実行環境において機能するオブジェクトである。
なお、放送局設備における各機器のプラットフォームは普通、統一されていない。つまりx86アーキテクチャ、x64アーキテクチャをベースとする機器もあれば、PPC(PowerPC(登録商標))アーキテクチャで構成される機器、あるいはまったく別のアーキテクチャに基づく機器もある。アーキテクチャの差異は、CPUの違いによるエンディアン(バイトオーダー)の違い、アプリケーション及びOSの違い、デバイスにおけるデータ型(長さとアライメント)の違い、システムコールの違いなどあらゆる層(レイヤ)に及ぶ。このような機器間の差異は、多種多様な機器を備える放送局設備において特に著しい。
アプリケーションは組み込み先の機器のプラットフォーム向けに開発されるので、仮想実行空間上で複数機器の仮想マシンを動作させるにはプラットフォームの差異を解決する必要がある。そこで実施形態では、異なるプラットフォームの機器が混在するケースにおいて、仮想マシン生成部51bは、プラットフォームの差異に基づくアプリケーションに固有の仕様を仮想実行環境に対して隠蔽して、仮想マシンを生成する。
シナリオ作成部51cは、サーバ制御プログラム52aに記述された命令を解釈し、実行する。シナリオ作成部51cは、クライアント端末700から取得した放送プログラムデータ72bに沿って上記仮想マシンを状態遷移させるための制御ポイントを計算し、放送プログラムデータ72bを反映する制御シナリオを作成する。
放送プログラムデータ72bは、いわゆる番組プログラム情報(EPG)に相当するデータであり、時刻ごとの放送コンテンツを時系列で示すデータである。例えば検証用の放送プログラムの一例を図6に示す。
シナリオ短縮部51dは、サーバ制御プログラム52aに記述された命令を解釈し、実行する。シナリオ短縮部51dは、シナリオ作成部51cにより作成された制御シナリオに含まれる制御ポイントの時間間隔を適応的に短縮して、短縮シナリオを作成する。すなわちシナリオ短縮部51dは、制御ポイントの時間間隔を合理的かつ可能な限り、あるいは臨機応変に短縮して短縮シナリオを作成する。つまり、時間間隔を短縮することの許される制御ポイントもあれば、後述するアンタイムイベントのように、時間間隔を短縮すべきでない制御ポイントもある。シナリオ短縮部51dは、制御ポイントごとにこのような見極めを行い、いわば盲目的にではなく、制御ポイントの時間間隔をインテリジェントに短縮する。
シミュレーション部51eは、サーバ制御プログラム52aに記述された命令を解釈し、実行する。シミュレーション部51eは、実行環境構築部51aにより構築された仮想実行環境において、上記仮想マシンの協調動作を模倣するシミュレーションを実行する。特にシミュレーション部51eは、制御シナリオデータ52b、またはその短縮版である短縮シナリオデータ52fに従って上記シミュレーションを実行する。
記憶部52は、サーバ500を制御してその機能を実現するサーバ制御プログラム52aに加えて、制御シナリオデータ52b、制御情報データ52c、制御ポイントデータ52d,52e、短縮シナリオデータ52f、およびマーカテーブル52gを記憶する。
クライアント端末700は、制御部71、記憶部72、インタフェース部73、操作部74、およびモニタ75を備える。このうちインタフェース部73はネットワーク600を介してサーバ500と通信する。操作部74およびモニタ75はマウス、キーボードあるいはタッチパネルなどの操作手段であり、GUI(Graphical User Interface)などのユーザインタフェースを提供する。
制御部71は、操作制御部71aを備える。操作制御部71aは、記憶部72の端末制御プログラム72aに記述された命令を解釈し、実行する。操作制御部71aは、操作部74を用いたユーザの操作を受け付け、操作内容に応じたコマンドをネットワーク600経由でサーバ500に通知する。特に、操作制御部71aは、シミュレーションのやり直しに係わるマーキング情報の選択指定を受け付け、サーバ500に通知する。
また、制御部71は、仮想マシンに搭載されたアプリケーションを、シミュレーション部51eにより実行されたシミュレーションに基づいて評価する機能を備えても良い。例えば評価者が人間であれば、シミュレーションの進行する様子や結果をモニタ75に表示することで、評価者はアプリケーションの挙動や不具合を評価することができる。あるいは、シミュレーションの結果に基づいてアプリケーションを自動的に評価するツール(評価モジュール)を用意し、そのツールにシミュレーションの結果を渡す(リダイレクト)ようにしても良い。
記憶部72は、半導体メモリ、HDD、SSD、光ディスク、光磁気ディスクなどの記憶デバイスである。記憶部72は、クライアント端末700を制御してその機能を実現する端末制御プログラム72aに加えて、放送プログラムデータ72bを記憶する。
図7は、図5に示されるサーバ500に備わる機能ブロック間の関係を示す模式図である。
シナリオ作成部51cは、実施形態に係わる機能ブロックとして放送プログラム取得部c1、制御情報作成部c2、および制御シナリオ作成部c3を備える。
放送プログラム取得部c1は、放送プログラムデータ72bをクライアント端末700から取得し、制御情報作成部c2に渡す。
制御情報作成部c2は、放送プログラムデータ72bに従って各放送関連機器を適切に状態遷移させるための制御情報と、その送出時刻とを計算する。作成された制御情報は送出時刻とともに制御シナリオ作成部c3、およびシナリオ短縮部51dに渡される。
制御シナリオ作成部c3は、制御情報作成部c2から渡された各制御情報とその送出時刻に基づいて、放送プログラムデータ72bを反映する制御シナリオを作成する。制御シナリオは制御シナリオデータ52b、制御情報データ52cとして記憶される。
図8は、制御シナリオの一例を示す図である。制御シナリオは、放送プログラムに基づいて計算された制御情報とその送出時刻とを、時系列でリストアップしたデータといえる。この制御シナリオは例えばXML(eXtended Markup Language)形式などで、制御シナリオデータ52bとして記憶される。
シナリオ短縮部51dは、実施形態に係わる機能ブロックとして時刻制御可能ポイント抽出部d1、手動制御待ちポイント抽出部d2、および制御シナリオ短縮部d3を備える。
時刻制御可能ポイント抽出部d1は、制御情報作成部c2から渡された制御情報から、制御シナリオにおいて制御情報の送出時刻が規定間隔を超えるポイントを抽出する。抽出されたポイントは、制御ポイントデータ52dとして記憶される。
手動制御待ちポイント抽出部d2は、制御情報作成部c2から渡された制御情報から、制御シナリオにおいて、ユーザの介入を要するアンタイムイベントに対応する、時刻制御不可能な制御ポイントを抽出する。制御情報の送出時刻が規定間隔を超えるポイントを抽出する。抽出されたポイントは、制御ポイントデータ52eとして記憶される。
制御シナリオ短縮部d3は、制御情報データ52c、制御ポイントデータ52d,52eを参照し、制御シナリオ作成部c3により作成された制御シナリオに含まれる制御ポイントの時間間隔を適応的に短縮して短縮シナリオを作成する。すなわち、手動制御に係わる制御ポイントデータ52eを除く、時間的位置を変更することの可能な制御ポイントデータ52dの間の期間を短縮することで、アンタイムイベントの待機期間を確保した短縮シナリオを作成することができる。
図9は、短縮シナリオの一例を示す図である。図8の(*)マークで示されるイベントは、次のイベントまで3分、あるいは10分程度の空き時間がある。そこでシナリオ短縮部51dは、この空き時間をできるだけ短くすべく制御シナリオを改変し、図9に示されるような制御シナリオのいわば短縮版を作成する。
つまりシナリオ短縮部51dは、制御シナリオにおける制御情報の送出時刻が規定間隔を超えるポイントを抽出し、この抽出されたポイントに係わる制御情報の送出時刻を前倒しすることで、短縮シナリオを作成する。図9に示される短縮シナリオにおいては、(○)マークで示されるように、イベント間の時間間隔は1分程度に短縮されている。その際、アンタイムイベント時間帯にかかる部分においては制御シナリオの制御情報送出時刻を前倒ししないようにする。
このように、放送プログラムに基づいて作成された制御シナリオにおける無駄時間を抽出し、その結果に基づいて制御シナリオを短縮することで、シミュレーション無駄時間の積み重なりを防止することができる。これによりシミュレーションに要する時間を効果的に短縮することが可能になる。生成された短縮シナリオは短縮シナリオデータ52fとして記憶される。
ところで、サーバ500の制御部51(図5)におけるマーキング部51fは、短縮シナリオに含まれる制御ポイントに関連付けられるマーキング情報を、例えばシミュレーションの進行に伴って生成する。生成されたマーキング情報は制御情報に関連付けられ、マーカテーブル52gとして記憶される。
図10は、マーカテーブル52gの一例を示す図である。マーカテーブル52gは、短縮シナリオにおける特定のイベント(例えばCMスタート、番組スタート等)に、一意に区別可能なマーキング情報を対応付けて作成される。マーキング情報を指定すれば、対応するイベントにジャンプすることが可能である。
クライアント端末700の操作部74は、例えばGUI(Graphical User Interface)メニューなどを用いたユーザによるマーキング情報の指定を受け付ける。この操作が例えばシミュレーションの終了後になされた場合、シミュレーション部51eは、指定されたマーキング情報に対応する制御ポイントからシミュレーションを再度、実行する。これにより、例えば以下に示すような機能を実現することが可能になる。
(1) 現在の制御ポイントから一つ前の制御ポイントに戻る機能。
(2) 次の制御ポイントに進む機能(ステップ実行)。
(3) 指定した場所(イベント)にジャンプする機能。すなわち中間をカットする機能。
(4) 指定した期間を実時間で実行する機能。
(5) 指定した場所(イベント)に戻る機能。
図11は、仮想実行環境における仮想マシンの一例を示す図である。サーバ500は、仮想マシンとしての機器制御スケジューラV1、リアルタイムコントローラV2、操作卓制御装置V3、マスタースイッチャV4、NTPサーバV5、およびプレビューサーバV6を備える。プレビューサーバV6は、ログ収集サーバV7、仮想制御装置V8、および放送時刻コントローラV9を備える。これらはいずれもサーバ500のリソースを利用する仮想的なオブジェクトである。
クライアント端末700は、仮想マシンとしての手動送出制御部V10、機器監視部V11、送出サービススケジューラV12、電文ロガーV13、およびプレビュー操作部V14を備える。プレビュー操作部V14は、ログ表示/検索部V15、VM(VirtualMachine:仮想マシン)操作部V16、およびエミュレータ操作部V17を備える。これらはいずれもクライアント端末700のリソースを利用する仮想的なオブジェクトである。
サーバ500およびクライアント端末700は、2種類の通信インタフェースを介して接続される。すなわちイーサネット(登録商標)をベースとする汎用LAN601と、制御専用ネットワーク602である。
汎用LAN601の用途は主に画像データや音声データの伝送であり、TCP/IPなどの汎用プロトコルを用いることができる。制御専用ネットワーク602はリアルタイム性を確保可能なネットワークで、主に機器間で電文を授受するために用いられる。この種のネットワークのトポロジはトークンリング型が代表的であり、例えばSECNET3として知られるネットワークを挙げることができる。
図11と図2との比較において、機器制御スケジューラV1は、機器制御スケジューラ61に対応する。リアルタイムコントローラV2は、リアルタイムコントローラ62に対応する。操作卓制御装置V3は、監視系システム40に対応する。マスタースイッチャV4は、スイッチャ21に対応する。放送時刻コントローラV9は、時計ノード80に対応する。このほかNTPサーバV5、プレビューサーバV6、ログ収集サーバV7、および仮想制御装置V8も、放送局設備に備わるいずれかの機器に対応付けることが可能である。
また、機器監視部V11は、監視系システム40内に設けられる監視卓(図示せず)や監視指示端末に対応する。このほか手動送出制御部V10、送出サービススケジューラV12、電文ロガーV13、プレビュー操作部V14、ログ表示/検索部V15、VM操作部V16、エミュレータ操作部V17も、放送局設備に備わるいずれかの機器に対応付けることが可能である。
図12は、実施形態におけるサーバ500の処理手順の一例を示すフローチャートである。この処理手順は、例えば放送システムの実稼働前の検証に実施される。検証作業に際しては実運用を想定した検証用放送プログラムが用意され、そのプログラムに従ってシステムの動作を確認(プレビュー)することとなる。
図12において、先ず、検証時間範囲が設定される(ステップS1)。そうすると、次の制御情報および制御ポイント情報がデータベース12から読み込まれ(ステップS2、S3)、さらに、検証に係わる放送時刻が設定される(ステップS4)。
次に、検証終了時間が到来したか否かが判定され(ステップS5)、ここでYesと判定されるまでステップS6〜S9のループが繰り返される。ループに入ると先ず、不確定イベント(アンタイムイベント)の時間帯であるかどうかが判定される(ステップS6)。
アンタイムイベントの時間帯でない(No)状態で操作部74から制御移動指示が入力されると(ステップS7)、サーバ500は、指示されたマーキング情報に対応する時点の次の制御時刻、つまりその時点から見て次の制御情報の送出時刻を制御ポイントデータ52eから検出して設定し(ステップS8)、その時刻までマスタ時刻(放送時刻)を進める。つまりサーバ500は、変数としての放送時刻に、次の制御時刻を代入する(ステップS8)
一方、ステップS6でアンタイムイベントの時間帯であれば(Yes)、サーバ50060は放送時刻を進める処理をスキップしてステップS5の判定処理にもどる。これによりマスタ時刻は進むことなく実時間と同期した状態を保つ。
単純に次の制御時刻を目指してマスタ時刻を進ませると、進んだ先の制御情報単独では機器が正しく動作しないことがある。そこで、サーバ500は、その制御を含む事前準備に関連する情報を事前に明確にし、ジャンプ可能な制御時刻を時刻制御可能ポイントとして検出する。この時刻制御可能ポイントは制御シナリオに埋め込まれても良い。あるいは関連する情報を予め別途テーブル化し、ジャンプ可能な位置情報を算出できるようにしてもよい。
以上述べたように実施形態では、シミュレーションによりシステム検証を行うに際し、制御シナリオにおいて制御情報の送出の間隔が規定値を超えるポイントを抽出し、マスタ時刻を進めることでその期間を短縮して、検証時間(試験時間)全体での無駄時間を削減するようにした。これによりシミュレーションにかかる時間を短縮することができる。
また実施形態では、マーキング情報をシミュレーションイベントに関連づけて生成、記録するようにしたので、シナリオにおいて検証(試験)すべき箇所を自由に行き来することが可能になる。これにより、シミュレーション過程においてシーンの変化を目視し損なった場合でも、そのシーンにまで戻ってシミュレーションを再度実行することができる。よって結果を見逃してしまった場合でも、検証を最初から実施しなくてもよくなり、時間のロスを格段に抑制することができる。
これらのことから、放送局設備の開発の効率を高められ、操作性を一段と向上させたプレビューシステム、プレビュー方法およびプログラムを提供することが可能になる。
なお本発明は上記実施の形態に限定されるものではない。例えば、実施形態で説明したシステムおよび方法は、コンピュータを用いた仮想環境下において構築される放送システムに適用することができるのに加え、実体を伴う放送システムに適用することももちろん可能である。例えば図10のサーバ500上のプレビューサーバV6やNTPサーバV5は、実体を伴うコンピュータであっても良い。
また、サーバ500の一部、または全ての機能をクラウドコンピューティングシステム(いわゆるクラウド)にインプリメントすることも可能である。例えば、アプリケーション(ソフトウェア)をサービスとして提供するSaaS(Software as a Service)、アプリケーションを稼働させるための基盤(プラットフォーム)をサービスとして提供するPaaS(Platform as a Service)、あるいは、サーバ装置、中央演算処理装置およびストレージなどのリソースをサービス(パブリッククラウド)として提供するIaaS(Infrastructure as a Service)が、クラウドの形態として知られている。実施形態のプレビューシステムはいずれの形態でも実現し得るが、特にPaaSとの親和性が高い。
また、実施形態に係るプレビューシステムを実現するプログラムを、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録することも可能である。この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行させることにより、プレビューシステムを実現することが可能である。「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものであってもよい。
また「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、フラッシュメモリ等の書き込み可能な不揮発性メモリ、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(例えばDRAM(Dynamic Random Access Memory))のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。
また、上記プログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピュータシステムから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピュータシステムに伝送されてもよい。ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワーク(通信網)や電話回線等の通信回線(通信線)のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。
また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良い。さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であっても良い。
本発明の実施形態を説明したが、この実施形態は例として提示するものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。この新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。この実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
10…情報系、11…放送情報スケジューラ、12…データベース、20…信号処理系、21…スイッチャ、23…エンコーダ、24…SI送出部、26…多重化部、30…伝送系、31…ストリーム切り替え部、32…ストリーム切り替え部、40…監視系システム、50…局内ネットワーク、51…制御部、51a…実行環境構築部51b…仮想マシン生成部51c…シナリオ作成部51d…シナリオ短縮部51e…シミュレーション部51f…マーキング部52…記憶部、52a…サーバ制御プログラム、52b…制御シナリオデータ、52c…制御情報データ、52d…制御ポイントデータ、52e…制御ポイントデータ、52f…短縮シナリオデータ、52g…マーカテーブル、53…インタフェース部、60…制御系、61…機器制御スケジューラ、62…リアルタイムコントローラ、63…ノード、70…収録済み放送素材サーバ、71…制御部、71a…操作制御部72…記憶部、72a…端末制御プログラム、72b…放送プログラムデータ、73…インタフェース部、74…操作部、75…モニタ、80…時計ノード、91…放送プログラム送出部、100…放送局、200…通信ネットワーク、300…電波塔、400…家庭、500…サーバ、600…ネットワーク、602…制御専用ネットワーク、700…クライアント端末、50060…サーバ、601…汎用LAN、94…スイッチャ制御NODE、V1…機器制御スケジューラ、V2…リアルタイムコントローラ、V3…操作卓制御装置、V4…マスタースイッチャ、V5…NTPサーバ、V6…プレビューサーバ、V7…ログ収集サーバ、V8…仮想制御装置、V9…放送時刻コントローラ、V10…手動送出制御部、V11…機器監視部、V12…送出サービススケジューラ、V13…電文ロガー、V14…プレビュー操作部、V15…ログ表示/検索部、V16…仮想マシン操作部、V17…エミュレータ操作部、c1…放送プログラム取得部、c2…制御情報作成部、c3…制御シナリオ作成部、d1…時刻制御可能ポイント抽出部、d2…手動制御待ちポイント抽出部、d3…制御シナリオ短縮部。

Claims (9)

  1. それぞれアプリケーションにより制御される複数の放送関連機器を対象とするプレビューシステムであって、
    仮想化された共通の実行環境を構築する実行環境構築部と、
    前記アプリケーションを搭載された前記放送関連機器をそれぞれ仮想化して複数の仮想マシンを生成する仮想マシン生成部と、
    放送プログラムに従って前記仮想マシンを状態遷移させるための制御ポイントを計算し、当該放送プログラムを反映する制御シナリオを作成するシナリオ作成部と、
    前記制御シナリオに含まれる制御ポイントの時間間隔を適応的に短縮して短縮シナリオを作成するシナリオ短縮部と、
    前記実行環境における前記複数の仮想マシンの協調動作を模倣するシミュレーションを前記短縮シナリオに従って実行するシミュレート部と、
    前記短縮シナリオに含まれる前記制御ポイントに関連付けられるマーキング情報を生成するマーキング部とを具備する、プレビューシステム。
  2. 前記シナリオ短縮部は、ユーザの介入を要するアンタイムイベントの待機期間を確保したうえで前記制御ポイントの時間間隔を可変制御する、請求項1に記載のプレビューシステム。
  3. 前記シナリオ短縮部は、時刻制御可能な制御ポイントと、前記アンタイムイベントに対応する、時刻制御不可能な制御ポイントとをそれぞれ抽出し、
    前記時刻制御可能な制御ポイントの時間間隔を短縮して前記短縮シナリオを作成する、請求項2に記載のプレビューシステム。
  4. さらに、マーキング情報の指定を受け付ける操作部を具備し、
    前記シミュレート部は、前記指定されたマーキング情報に対応する制御ポイントから前記シミュレーションを再実行する、請求項1に記載のプレビューシステム。
  5. それぞれアプリケーションにより制御される複数の放送関連機器を対象とするプレビューを、クライアントおよびサーバにより実行するプレビュー方法であって、
    前記サーバが、仮想化された共通の実行環境を構築することと、
    前記サーバが、前記アプリケーションを搭載された前記放送関連機器をそれぞれ仮想化して複数の仮想マシンを生成することと、
    前記サーバが、放送プログラムに従って前記仮想マシンを状態遷移させるための制御ポイントを計算し、当該放送プログラムを反映する制御シナリオを作成することと、
    前記サーバが、前記制御シナリオに含まれる制御ポイントの時間間隔を適応的に短縮して短縮シナリオを作成することと、
    前記サーバが、前記実行環境における前記複数の仮想マシンの協調動作を模倣するシミュレーションを前記短縮シナリオに従って実行することと、
    前記サーバが、前記短縮シナリオに含まれる前記制御ポイントに関連付けられるマーキング情報を生成することとを具備する、プレビュー方法。
  6. 前記短縮シナリオを作成することは、ユーザの介入を要するアンタイムイベントの待機期間を確保したうえで前記制御ポイントの時間間隔を可変制御することを含む、請求項5に記載のプレビュー方法。
  7. 前記短縮シナリオを作成することは、
    時刻制御可能な制御ポイントと、前記アンタイムイベントに対応する、時刻制御不可能な制御ポイントとをそれぞれ抽出することと、
    前記時刻制御可能な制御ポイントの時間間隔を短縮して前記短縮シナリオを作成することとを含む、請求項6に記載のプレビュー方法。
  8. さらに、前記クライアントが、マーキング情報の指定を受け付けることと、
    前記サーバが、前記指定されたマーキング情報に対応する制御ポイントから前記シミュレーションを再実行することとを含む、請求項5に記載のプレビュー方法。
  9. 請求項5乃至8のいずれか1項に記載の方法を、クライアントおよびサーバを含むコンピュータ群に実行させるための命令を含む、プログラム。
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