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JP6709031B2 - 歯周病進行度の数値化装置、及び、数値化プログラム - Google Patents
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JP6709031B2 - 歯周病進行度の数値化装置、及び、数値化プログラム - Google Patents

歯周病進行度の数値化装置、及び、数値化プログラム Download PDF

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Description

本発明は、歯周病の進行度を数値化する手法に関する。
各種の情報を用いて歯周病を検出する方法が提案されている。例えば、特許文献1は、唾液中における歯周病原細菌の菌体数を検出する方法、及び、それを用いて歯周病を検出する方法を記載している。
また、特許文献2は、ユーザの年齢、性別、喫煙及び服薬の有無に関する情報を利用して、歯周病の進行度を判定する手法を記載している。
特許第4252812号公報 特許第4048262号公報
歯周病は、細菌感染、咬合、遺伝、喫煙、習癖、生活習慣などの因子が大きく関与する多因子疾患であり、特許文献1のように唾液中の歯周病原細菌数とLDH(乳酸脱水素酵素)だけを用いた予測には限界がある。
また、歯周病の進行度は、特許文献2で利用されているユーザの年齢、性別、喫煙及び服薬の有無に関する情報だけでなく、歯茎の出血や歯の動揺の有無などの自覚症状や生活習慣と相関が高いことが知られている。
本発明は、歯周病原細菌数と、自覚症状や生活習慣の情報とを利用することにより、より高い精度で歯周病の進行度を数値化することを主な目的とする。
本発明の1つの観点では、歯周病進行度の数値化装置は、被検者の唾液中の歯周病原細菌の菌数を取得する取得手段と、歯周病に関連する自覚症状についてのアンケート項目に対する回答を数値化し、回答を示す数値を生成する生成手段と、前記菌数及び前記回答を示す数値に対して、それぞれ異なる定数を乗算した結果を合計することにより、歯周病進行度を数値化する数値化手段と、を備え、前記歯周病原細菌は、T.d.菌及びT.f.菌であり、前記自覚症状についてのアンケート項目は、ブラッシング時の出血の有無に関するアンケート項目、及び、歯が揺れる感覚の有無に関するアンケート項目を含み、前記数値化手段は、T.d.菌の菌数、T.f.菌の菌数、ブラッシング時の出血の度合いを示す数値、及び、歯が揺れる感覚の度合いを示す数値に対して、それぞれ異なる定数を乗算した結果を合計することにより前記歯周病進行度を数値化する
上記の歯周病進行度の数値化装置の一態様では、前記生成手段は、さらに生活習慣に関するアンケート項目に対する回答を数値化し、回答を示す数値を生成し、前記生活習慣に関するアンケート項目は、歯磨きの時間に関するアンケート項目、及び、喫煙の有無に関するアンケート項目を含み、前記数値化手段は、さらに歯磨きの時間に関する数値、及び、喫煙の有無に関する数値に対して、それぞれ異なる定数を乗算した結果を合計することにより前記歯周病進行度を数値化する。
本発明の他の観点では、被検者の唾液中の歯周病原細菌の菌数を取得する取得手段と、生活習慣に関するアンケート項目に対する回答を数値化し、回答を示す数値を生成する生成手段と、前記菌数及び前記回答を示す数値に対して、それぞれ異なる定数を乗算した結果を合計することにより、歯周病進行度を数値化する数値化手段と、を備え、前記歯周病原細菌は、T.d.菌及びT.f.菌であり、前記生活習慣についてのアンケート項目は、歯磨きの時間に関するアンケート項目、及び、喫煙の有無に関するアンケート項目を含み、前記数値化手段は、T.d.菌の菌数、T.f.菌の菌数、歯磨きの時間に関する数値、及び、喫煙の有無に関する数値に対して、それぞれ異なる定数を乗算した結果を合計することにより前記歯周病進行度を数値化する。
本発明の他の観点では、コンピュータにより実行される歯周病進行度の数値化プログラムは、被検者の唾液中の歯周病原細菌の菌数を取得する取得手段、歯周病に関連する自覚症状についてのアンケート項目に対する回答を数値化し、回答を示す数値を生成する生成手段、前記菌数及び前記回答を示す数値に対して、それぞれ異なる定数を乗算した結果を合計することにより、歯周病進行度を数値化する数値化手段、として前記コンピュータを機能させ、前記歯周病原細菌は、T.d.菌及びT.f.菌であり、前記自覚症状についてのアンケート項目は、ブラッシング時の出血の有無に関するアンケート項目、及び、歯が揺れる感覚の有無に関するアンケート項目を含み、前記数値化手段は、T.d.菌の菌数、T.f.菌の菌数、ブラッシング時の出血の度合いを示す数値、及び、歯が揺れる感覚の度合いを示す数値に対して、それぞれ異なる定数を乗算した結果を合計することにより前記歯周病進行度を数値化する。
本発明の他の観点では、コンピュータにより実行される歯周病進行度の数値化プログラムは、被検者の唾液中の歯周病原細菌の菌数を取得する取得手段、生活習慣に関するアンケート項目に対する回答を数値化し、回答を示す数値を生成する生成手段、前記菌数及び前記回答を示す数値に対して、それぞれ異なる定数を乗算した結果を合計することにより、歯周病進行度を数値化する数値化手段、として前記コンピュータを機能させ、前記歯周病原細菌は、T.d.菌及びT.f.菌であり、前記生活習慣についてのアンケート項目は、歯磨きの時間に関するアンケート項目、及び、喫煙の有無に関するアンケート項目を含み、前記数値化手段は、T.d.菌の菌数、T.f.菌の菌数、歯磨きの時間に関する数値、及び、喫煙の有無に関する数値に対して、それぞれ異なる定数を乗算した結果を合計することにより前記歯周病進行度を数値化する。
本発明の他の観点では、歯周病進行度の数値化装置は、被検者の唾液中の歯周病原細菌の菌数を取得する取得手段と、歯周病に関連する自覚症状についてのアンケート項目に対する回答を数値化し、回答を示す数値を生成する生成手段と、前記菌数及び前記回答を示す数値に対して、それぞれ異なる定数を乗算した結果を合計することにより、歯周病進行度を数値化する数値化手段と、を備え、前記歯周病原細菌は、P.g.菌及びT.f.菌であり、前記自覚症状についてのアンケート項目は、ブラッシング時の出血の有無に関するアンケート項目、及び、歯が揺れる感覚の有無に関するアンケート項目を含み、前記数値化手段は、P.g.菌の菌数、T.f.菌の菌数、ブラッシング時の出血の度合いを示す数値、及び、歯が揺れる感覚の度合いを示す数値に対して、それぞれ異なる定数を乗算した結果を合計することにより前記歯周病進行度を数値化する
本発明の他の観点では、歯周病進行度の数値化装置は、被検者の唾液中の歯周病原細菌の菌数を取得する取得手段と、生活習慣に関するアンケート項目に対する回答を数値化し、回答を示す数値を生成する生成手段と、前記菌数及び前記回答を示す数値に対して、それぞれ異なる定数を乗算した結果を合計することにより、歯周病進行度を数値化する数値化手段と、を備え、前記歯周病原細菌は、P.g.菌及びT.f.菌であり、前記生活習慣についてのアンケート項目は、歯磨きの時間に関するアンケート項目、及び、喫煙の有無に関するアンケート項目を含み、前記数値化手段は、P.g.菌の菌数、T.f.菌の菌数、歯磨きの時間に関する数値、及び、喫煙の有無に関する数値に対して、それぞれ異なる定数を乗算した結果を合計することにより前記歯周病進行度を数値化する。
本発明の他の観点では、コンピュータにより実行される歯周病進行度の数値化プログラムは、被検者の唾液中の歯周病原細菌の菌数を取得する取得手段、歯周病に関連する自覚症状についてのアンケート項目に対する回答を数値化し、回答を示す数値を生成する生成手段、前記菌数及び前記回答を示す数値に対して、それぞれ異なる定数を乗算した結果を合計することにより、歯周病進行度を数値化する数値化手段、として前記コンピュータを機能させ、前記歯周病原細菌は、P.g.菌及びT.f.菌であり、前記自覚症状についてのアンケート項目は、ブラッシング時の出血の有無に関するアンケート項目、及び、歯が揺れる感覚の有無に関するアンケート項目を含み、前記数値化手段は、P.g.菌の菌数、T.f.菌の菌数、ブラッシング時の出血の度合いを示す数値、及び、歯が揺れる感覚の度合いを示す数値に対して、それぞれ異なる定数を乗算した結果を合計することにより前記歯周病進行度を数値化する。
本発明の他の観点では、コンピュータにより実行される歯周病進行度の数値化プログラムは、被検者の唾液中の歯周病原細菌の菌数を取得する取得手段、生活習慣に関するアンケート項目に対する回答を数値化し、回答を示す数値を生成する生成手段、前記菌数及び前記回答を示す数値に対して、それぞれ異なる定数を乗算した結果を合計することにより、歯周病進行度を数値化する数値化手段、として前記コンピュータを機能させ、前記歯周病原細菌は、P.g.菌及びT.f.菌であり、前記生活習慣についてのアンケート項目は、歯磨きの時間に関するアンケート項目、及び、喫煙の有無に関するアンケート項目を含み、前記数値化手段は、P.g.菌の菌数、T.f.菌の菌数、歯磨きの時間に関する数値、及び、喫煙の有無に関する数値に対して、それぞれ異なる定数を乗算した結果を合計することにより前記歯周病進行度を数値化する。
上記の歯周病進行度の数値化装置の他の一態様は、前記歯周病進行度を数値化した値を示すレポートを出力するレポート出力手段を備えることが好ましい。このレポートにより、被検者は自分の歯周病進行度を知ることができる。
本発明の他の観点では、歯周病進行度のレポート作成装置は、被検者の唾液中の歯周病原細菌数と、歯周病に関連する自覚症状についてのアンケート項目に対する回答とに基づいて、歯周病進行度を数値化する数値化手段と、前記歯周病進行度を数値化した値を示すレポートを出力するレポート出力手段と、を備える。このレポートにより、被検者は自分の歯周病進行度を知ることができる。
自覚症状及び生活習慣に関するアンケートの一例を示す。 事例1におけるアンケートへの回答数と歯周病進行度との関係を示す。 事例1における歯周病原細菌数及びアンケートと歯周病進行度との相関、及び、歯周病原細菌数をカテゴライズする変換表を示す。 事例1における自由度調整済み係数を示す。 事例2における自由度調整済み係数を示す。 検査キットを模式的に示す。 被検者による検査の手順を示す。 数値化装置を示す。 数値化装置の機能構成を示す。 数値化処理のフローチャートである。 検査結果レポートの例を示す。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施の形態について説明する。
[基本原理]
本発明の好適な実施形態は、被検者の唾液から複数の歯周病原細菌の数を検出するとともに、アンケートなどによって被検者の自覚症状や生活習慣に関する情報を取得し、それらを利用して歯周病進行度を判定する。ここで、本実施形態において歯周病進行度を判定する上で利用される歯周病原細菌、及び、自覚症状や生活習慣に関する情報について、以下の事例に基づいて検討する。
(事例1)
210名の成人以上の男女に対して、口腔内に関する自覚症状、生活習慣について図1のアンケートを行った上で、歯科医師による口腔内の検診を行った。検診結果としては、210人の被検者の歯周病進行度に関し、『歯周病の検査・診断・治療計画の指針2008(日本歯周病学会)』における健全、軽度歯周炎、中等度歯肉炎、重度歯肉炎を等間隔で数値化(0、1、2、3)した。以下、「歯周病進行度」とは、この数値化した値を示すものとする。
同時に、被検者の唾液を採取し、この唾液を検体として、リアルタイムPCR法でP.g.(Porphyromonas gingivalis)菌、T.d.(Treponema denticola)菌、T.f.(Tannerella forsythia)菌、A.a.(Aggregatibacter actinomycetemcomitans)菌、P.i.(Prevotella intermedia)菌、F.n.(Fusobacterium nucleatum)菌の6つの歯周病原細菌についてコピー数をカウントした。
歯周病の検査・診断・治療計画の指針2008によると、歯周病は歯肉炎と歯周炎に分類され、さらに、歯周炎は歯周組織の破壊速度の遅い慢性歯周炎と速い侵襲性歯周炎に分類される。ここで、侵襲性歯周炎による歯周組織破壊の原因は、歯周病原細菌の関与だけでなく生体防御機能の低下、歯周炎感受性遺伝子の変異などが考えられ、唾液に含まれる菌数の分析だけでは予測が難しいため、歯科医師が侵襲性歯周炎と診断した被検者は分析から除外した。
こうして、侵襲性歯周炎の被検者、及び、アンケート無回答の被検者を除く199人の被検者のデータに基づいて、歯科医師による検診で得られた歯周病進行度と6つの歯周病原細菌のそれぞれについて菌数との偏相関係数を求めた結果、特にT.d.菌及びT.f.菌が高い値を示した。これにより、歯周病進行度の判定に使用する歯周病原細菌としては、T.d.菌及びT.f.菌が適切であることがわかった。
次に、図1に示すアンケートの回答に基づいて、歯科医師による検診で得られた歯周病進行度とアンケート回答との相関を検討した。図2(A)〜(C)は、検診で得られた歯周病進行度とアンケート2〜4の回答との関係を示す。図2(A)〜(C)を比較すると理解されるように、アンケート2「ブラッシング時に出血がありますか?」及びアンケート3「歯が揺れる感じはありますか?」について、歯周病進行度との相関が高いことが確認された。よって、歯周病進行度の判定に使用する情報としては、アンケート2及び3の内容が適切であることがわかった。
図3(A)は、歯周病進行度と、T.d.菌、T.f.菌、P.g.菌、アンケート2、アンケート3及びアンケート4の各々との偏相関係数を示す。P.g.菌は、T.d.菌及びT.f.菌に比べて、歯周病進行度との相関はやや低い。よって、歯周病進行度との相関が高いと認められたT.d.菌、T.f.菌、アンケート2及びアンケート3を説明変数として重回帰分析モデルを構築し、以下の判定式を得た。
歯周病進行度 = −0.253+CTG_T.d.菌×0.145
+CTG_T.f.菌×0.165
+(アンケート2回答)×0.374
+(アンケート3回答)×0.386
なお、現時点の重回帰分析モデルの回帰係数は210人の被検者で分析した結果の推定値だが、今後の調査で被検者が追加されることで、より精度の高い推定値を選択できる。
但し、「CTG_T.d.菌」及び「CTG_T.f.菌」は、図3(B)に示す変換表によりカテゴライズされた菌数である。また、(アンケート2回答)及び(アンケート3回答)は、「いいえ」を「0」、「時々」を「1」、「はい」を「2」に変換した値とする。
次に、こうして得られた歯周病進行度を評価するため、「自由度調整済み決定係数」を算出した。ここで、「決定係数」は重回帰分析で得られた回帰モデルにおいて説明変数が目的変数のどの程度を説明できているかの指標であり、高いほど良い。また、「自由度調整済み決定係数」は自由度調整を行った際の決定係数である。
図4は、事例1における自由度調整済み決定係数の算出結果を示す。図示のように、T.d.菌とT.f.菌のみを用いた場合より、T.d.菌とT.f.菌と自覚症状に関するアンケート回答を用いた場合の方が高い値が得られている。
以上より、事例1からは、歯周病原細菌としてT.d.菌、T.f.菌の菌数を用いるとともに、自覚症状に関する情報としてアンケート2、3を用いることにより、歯周病進行度を高い精度で判定することができることがわかった。
(事例2)
事例1と別の被検者50名について同様の分析を行った。その結果、事例1と同様に、歯周病原細菌については、T.d.菌、T.f.菌が歯周病進行度と相関が高いという結果が得られた。また、アンケートについては、生活習慣に関するアンケート12「喫煙をされていますか?」、及び、アンケート20「1回の歯磨きにどれくらい時間をかけますか?」が歯周病進行度との相関が高いという結果が得られた。なお、アンケート12、20への回答は図5(A)に示す方法で数値化している。
図5(B)は、事例2における自由度調整済み決定係数の算出結果を示す。図示のように、T.d.菌とT.f.菌のみを用いた場合より、T.d.菌とT.f.菌と生活習慣に関するアンケート回答を用いた場合の方が高い値が得られている。また、さらに自覚症状に関するアンケート回答を用いると、より高い値が得られた。
以上より、事例2からは、歯周病原細菌として、T.d.菌、T.f.菌の菌数を用いるとともに、生活習慣に関する情報としてアンケート12、20を用いることにより、歯周病進行度を高い精度で判定することができることがわかった。
(まとめ)
以上より、本発明の実施形態では、歯周病原細菌数と、歯周病に関連する自覚症状又は生活習慣に関するアンケート項目への回答とに基づいて歯周病進行度を判定し数値化するものとする。ここで、歯周病原細菌としては、T.d.菌とT.f.菌の組み合わせを用いることが好ましい。但し、図3(A)に示すように、P.g.菌の偏相関係数はT.d.菌に次いで高いので、T.f.菌とP.g.の組み合わせを用いても歯周病進行度を比較的高い精度で判定できると考えられる。
また、自覚症状に関するアンケート項目としては、ブラッシング時の出血の有無に関する項目、及び、歯が揺れる感覚の有無に関する項目を用いることが好ましい。生活習慣に関するアンケート項目としては、喫煙の有無に関する項目、及び、歯磨きの時間に関する項目を用いることが好ましい。
[歯周病進行度判定システム]
次に、本発明の実施形態に係る歯周病進行度判定システム(以下、単に「判定システム」と呼ぶ。)について説明する。
(検査キット)
図6は、歯周病進行度の判定に用いられる検査キット10を模式的に示す。検査キット10は、歯周病進行度の判定を行う被検者に与えられるものであり、唾液採取チューブ12と、唾液採取ストロー13と、アンケート用紙14と、返信用封筒15とがセットになっている。唾液採取チューブ12と唾液採取ストロー13とは、外箱11内に収納されている。なお、実際には、検査キット10はこの他に「申込書」、「利用規約」、「取扱説明書」などを含む。外箱11、唾液採取チューブ12、及び、アンケート用紙14には、それぞれ同一の管理IDを有するバーコード11a、12a、14aが付与されている。
図7は、被検者による手順を示す。被検者は、検査キット10を入手すると、図7(A)に示すように、唾液採取ストロー13を利用して唾液チューブ12に唾液を採取する。図7(B)は、唾液が採取された状態の唾液採取チューブ12を示す。
また、被検者はアンケート用紙14に回答を記入する。なお、アンケート用紙14には、被検者の氏名、住所、年齢等の属性情報(個人情報)、アンケートへの回答、及び、管理IDが含まれていることが好ましい。
そして、被検者は、図7(C)に示すように、返信用封筒15に唾液採取チューブ12と、アンケート用紙14とを封入してポストに投函する。これにより、被検者の唾液採取チューブ12とアンケート用紙14は、申込書などとともに、歯周病進行度を判定するサービスの提供者(以下、「サービス提供者」と呼ぶ。)に送られる。なお、被検者は、アンケート用紙14を送付する代わりに、インターネットなどを通じてアンケートへの回答を送信してもよい。
(数値化装置)
図8は、サービス提供者側に設置される数値化装置20を模式的に示す。数値化装置20には、歯周病原細菌の菌数と、アンケート回答とが入力される。ここで、歯周病原細菌は、前述のT.d.菌とT.f.菌、又は、P.g.菌とT.f.菌とするのが好ましい。また、アンケート回答としては、前述の自覚症状又は生活習慣に関するアンケートの回答とすることが好ましい。
図9は、数値化装置20の機能構成を示す。数値化装置20は、制御部21と、メモリ22と、個人情報データベース(以下、「データベース」を「DB」と記す。)23と、分析結果DB24と、プログラムDB25と、表示部26と、印刷部27とを備える。
制御部21は、CPUなどを含み、プログラムDB25に記憶されている各種のプログラムを実行することにより数値化装置20全体を制御する。メモリ22は、RAMなどにより構成され、制御部21による処理において作業メモリとして機能する。
個人情報DB23は、被検者に関する個人情報、具体的には被検者の氏名、住所、年齢等の属性情報が記憶される。分析結果DB24は、各被検者ごとに、唾液から検出された歯周病原細菌の菌数が記憶される。プログラムDB25は、歯周病進行度の数値化処理を行うためのプログラムを含む各種のプログラムを記憶している。
(サービス提供者の作業)
次に、被検者から返信用封筒15を受け取ったサービス提供者の行う作業について説明する。まず、サービス提供者は、申込書やアンケート用紙14から、被検者の個人情報を抽出し、バーコード14aから読み取った管理IDなどと紐付けて個人情報DB23に登録する。
また、サービス提供者は、アンケート用紙14に記入されているアンケート回答を、そのアンケート用紙14に付与されているバーコード14aから読み取った管理IDと紐付けて、個人情報DB23に登録する。なお、アンケート用紙14をマークシート式などとすることにより、アンケート用紙14からアンケート回答を自動的に読み取ることができる。
さらに、サービス提供者は、被検者から提出された唾液採取チューブ12内の唾液からDNAを抽出し、リアルタイムPCR法により歯周病原細菌数(以下、単に「菌数」とも呼ぶ。)を測定する。そして、測定された菌数を、唾液採取チューブ12に付与されたバーコード12aから読み取った管理IDと紐付けて、分析結果DB24に記憶する。
(数値化処理)
次に、数値化装置20により実行される歯周病進行度の数値化処理について説明する。図10は、数値化処理のフローチャートである。この処理は、数値化装置20の制御部21が予め用意された判定プログラムを実行することにより行われる。
まず、制御部21は、対象となる被検者の個人情報を個人情報DB23から取得する(ステップS1)。次に、制御部21は、その被検者の唾液から検出された歯周病原細菌の菌数を分析結果DB24から取得する(ステップS2)。次に、制御部21は、個人情報DB23から、被検者のアンケート回答のうち、歯周病進行度の算出に使用するアンケート項目に対するアンケート回答を取得する(ステップS3)。
次に、制御部21は、特定の歯周病原細菌の菌数と、自覚症状/生活習慣に関する情報とに基づいて、前述の判定式により歯周病進行度を算出する(ステップS4)。そして、制御部21は、算出された歯周病進行度を示す検査結果レポートを作成し、印刷部27により紙媒体に出力する(ステップS5)。こうして、数値化処理は終了する。
作成された検査結果レポートは、郵送などにより被検者に提供される。検査結果レポートには、算出された歯周病進行度に加えて、例えば歯周病進行度に応じたオーラルケアのアドバイスなどの情報を含めてもよい。
検査結果レポートの例を図11に示す。図11(A)は、歯周病進行度に加え、アドバス情報を示した例である。図11(B)は、歯周病進行度に加え、参考情報として同世代の歯周病進行度の平均値を示した例である。図11(C)は、歯周病進行度に加え、被検者の唾液から検出された特定の歯周病原細菌の菌数を示した例である。
なお、上記の例では、検査結果レポートは印刷部27により紙媒体として出力されているが、その代わりに、検査結果レポートを電子データとして作成し、インターネットなどを通じて被検者に提供することとしてもよい。
10 検査キット
12 唾液採取チューブ
14 アンケート用紙
20 数値化装置
21 制御部
23 個人情報DB
24 分析結果DB
25 プログラムDB
26 表示部
27 印刷部

Claims (9)

  1. 被検者の唾液中の歯周病原細菌の菌数を取得する取得手段と、
    歯周病に関連する自覚症状についてのアンケート項目に対する回答を数値化し、回答を示す数値を生成する生成手段と、
    前記菌数及び前記回答を示す数値に対して、それぞれ異なる定数を乗算した結果を合計することにより、歯周病進行度を数値化する数値化手段と、
    を備え
    前記歯周病原細菌は、T.d.菌及びT.f.菌であり、
    前記自覚症状についてのアンケート項目は、ブラッシング時の出血の有無に関するアンケート項目、及び、歯が揺れる感覚の有無に関するアンケート項目を含み、
    前記数値化手段は、T.d.菌の菌数、T.f.菌の菌数、ブラッシング時の出血の度合いを示す数値、及び、歯が揺れる感覚の度合いを示す数値に対して、それぞれ異なる定数を乗算した結果を合計することにより前記歯周病進行度を数値化することを特徴とする歯周病進行度の数値化装置。
  2. 前記生成手段は、さらに生活習慣に関するアンケート項目に対する回答を数値化し、回答を示す数値を生成し、
    前記生活習慣に関するアンケート項目は、歯磨きの時間に関するアンケート項目、及び、喫煙の有無に関するアンケート項目を含み、
    前記数値化手段は、さらに歯磨きの時間に関する数値、及び、喫煙の有無に関する数値に対して、それぞれ異なる定数を乗算した結果を合計することにより前記歯周病進行度を数値化することを特徴とする請求項1に記載の歯周病進行度の数値化装置。
  3. 被検者の唾液中の歯周病原細菌の菌数を取得する取得手段と、
    生活習慣に関するアンケート項目に対する回答を数値化し、回答を示す数値を生成する生成手段と、
    前記菌数及び前記回答を示す数値に対して、それぞれ異なる定数を乗算した結果を合計することにより、歯周病進行度を数値化する数値化手段と、
    を備え
    前記歯周病原細菌は、T.d.菌及びT.f.菌であり、
    前記生活習慣についてのアンケート項目は、歯磨きの時間に関するアンケート項目、及び、喫煙の有無に関するアンケート項目を含み、
    前記数値化手段は、T.d.菌の菌数、T.f.菌の菌数、歯磨きの時間に関する数値、及び、喫煙の有無に関する数値に対して、それぞれ異なる定数を乗算した結果を合計することにより前記歯周病進行度を数値化することを特徴とする歯周病進行度の数値化装置。
  4. コンピュータにより実行される歯周病進行度の数値化プログラムであって、
    被検者の唾液中の歯周病原細菌の菌数を取得する取得手段、
    歯周病に関連する自覚症状についてのアンケート項目に対する回答を数値化し、回答を示す数値を生成する生成手段、
    前記菌数及び前記回答を示す数値に対して、それぞれ異なる定数を乗算した結果を合計することにより、歯周病進行度を数値化する数値化手段、
    として前記コンピュータを機能させ
    前記歯周病原細菌は、T.d.菌及びT.f.菌であり、
    前記自覚症状についてのアンケート項目は、ブラッシング時の出血の有無に関するアンケート項目、及び、歯が揺れる感覚の有無に関するアンケート項目を含み、
    前記数値化手段は、T.d.菌の菌数、T.f.菌の菌数、ブラッシング時の出血の度合いを示す数値、及び、歯が揺れる感覚の度合いを示す数値に対して、それぞれ異なる定数を乗算した結果を合計することにより前記歯周病進行度を数値化することを特徴とする歯周病進行度の数値化プログラム。
  5. コンピュータにより実行される歯周病進行度の数値化プログラムであって、
    被検者の唾液中の歯周病原細菌の菌数を取得する取得手段、
    生活習慣に関するアンケート項目に対する回答を数値化し、回答を示す数値を生成する生成手段、
    前記菌数及び前記回答を示す数値に対して、それぞれ異なる定数を乗算した結果を合計することにより、歯周病進行度を数値化する数値化手段、
    として前記コンピュータを機能させ
    前記歯周病原細菌は、T.d.菌及びT.f.菌であり、
    前記生活習慣についてのアンケート項目は、歯磨きの時間に関するアンケート項目、及び、喫煙の有無に関するアンケート項目を含み、
    前記数値化手段は、T.d.菌の菌数、T.f.菌の菌数、歯磨きの時間に関する数値、及び、喫煙の有無に関する数値に対して、それぞれ異なる定数を乗算した結果を合計することにより前記歯周病進行度を数値化することを特徴とする歯周病進行度の数値化プログラム。
  6. 被検者の唾液中の歯周病原細菌の菌数を取得する取得手段と、
    歯周病に関連する自覚症状についてのアンケート項目に対する回答を数値化し、回答を示す数値を生成する生成手段と、
    前記菌数及び前記回答を示す数値に対して、それぞれ異なる定数を乗算した結果を合計することにより、歯周病進行度を数値化する数値化手段と、
    を備え、
    前記歯周病原細菌は、P.g.菌及びT.f.菌であり、
    前記自覚症状についてのアンケート項目は、ブラッシング時の出血の有無に関するアンケート項目、及び、歯が揺れる感覚の有無に関するアンケート項目を含み、
    前記数値化手段は、P.g.菌の菌数、T.f.菌の菌数、ブラッシング時の出血の度合いを示す数値、及び、歯が揺れる感覚の度合いを示す数値に対して、それぞれ異なる定数を乗算した結果を合計することにより前記歯周病進行度を数値化することを特徴とする歯周病進行度の数値化装置。
  7. 被検者の唾液中の歯周病原細菌の菌数を取得する取得手段と、
    生活習慣に関するアンケート項目に対する回答を数値化し、回答を示す数値を生成する生成手段と、
    前記菌数及び前記回答を示す数値に対して、それぞれ異なる定数を乗算した結果を合計することにより、歯周病進行度を数値化する数値化手段と、
    を備え、
    前記歯周病原細菌は、P.g.菌及びT.f.菌であり、
    前記生活習慣についてのアンケート項目は、歯磨きの時間に関するアンケート項目、及び、喫煙の有無に関するアンケート項目を含み、
    前記数値化手段は、P.g.菌の菌数、T.f.菌の菌数、歯磨きの時間に関する数値、及び、喫煙の有無に関する数値に対して、それぞれ異なる定数を乗算した結果を合計することにより前記歯周病進行度を数値化することを特徴とする歯周病進行度の数値化装置。
  8. コンピュータにより実行される歯周病進行度の数値化プログラムであって、
    被検者の唾液中の歯周病原細菌の菌数を取得する取得手段、
    歯周病に関連する自覚症状についてのアンケート項目に対する回答を数値化し、回答を示す数値を生成する生成手段、
    前記菌数及び前記回答を示す数値に対して、それぞれ異なる定数を乗算した結果を合計することにより、歯周病進行度を数値化する数値化手段、
    として前記コンピュータを機能させ、
    前記歯周病原細菌は、P.g.菌及びT.f.菌であり、
    前記自覚症状についてのアンケート項目は、ブラッシング時の出血の有無に関するアンケート項目、及び、歯が揺れる感覚の有無に関するアンケート項目を含み、
    前記数値化手段は、P.g.菌の菌数、T.f.菌の菌数、ブラッシング時の出血の度合いを示す数値、及び、歯が揺れる感覚の度合いを示す数値に対して、それぞれ異なる定数を乗算した結果を合計することにより前記歯周病進行度を数値化することを特徴とする歯周病進行度の数値化プログラム。
  9. コンピュータにより実行される歯周病進行度の数値化プログラムであって、
    被検者の唾液中の歯周病原細菌の菌数を取得する取得手段、
    生活習慣に関するアンケート項目に対する回答を数値化し、回答を示す数値を生成する生成手段、
    前記菌数及び前記回答を示す数値に対して、それぞれ異なる定数を乗算した結果を合計することにより、歯周病進行度を数値化する数値化手段、
    として前記コンピュータを機能させ、
    前記歯周病原細菌は、P.g.菌及びT.f.菌であり、
    前記生活習慣についてのアンケート項目は、歯磨きの時間に関するアンケート項目、及び、喫煙の有無に関するアンケート項目を含み、
    前記数値化手段は、P.g.菌の菌数、T.f.菌の菌数、歯磨きの時間に関する数値、及び、喫煙の有無に関する数値に対して、それぞれ異なる定数を乗算した結果を合計することにより前記歯周病進行度を数値化することを特徴とする歯周病進行度の数値化プログラム。
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