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JP6709972B2 - アクチュエータ本体およびその制御方法、それを用いた把持ハンド - Google Patents
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JP6709972B2 - アクチュエータ本体およびその制御方法、それを用いた把持ハンド - Google Patents

アクチュエータ本体およびその制御方法、それを用いた把持ハンド Download PDF

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Description

本開示は、流体の圧力を湾曲度合いの変化に変換するアクチュエータに用いられるアクチュエータ本体、および、その制御方法、それを用いた把持ハンドに関する。
家庭用ロボットなど人間に近い場所において動作する機械に対する要求の高まりに伴い、人間の筋肉のように軽量かつ柔軟な特徴を備える人工筋肉アクチュエータへの期待も大きくなっている。人工筋肉アクチュエータと呼ばれるアクチュエータには様々な種類があるが、多くは軽量かつ柔軟という特徴に適合しやすいゴム状弾性材料の変形を用いたアクチュエータである。
ゴム状弾性材料の変形を用いたアクチュエータの一つとして、流体の圧力により伸縮するマッキベン型のアクチュエータが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載されたマッキベン型のアクチュエータは、編み組構造で補強されたゴムチューブにより構成され、ゴムチューブの内部を流体で加圧し、編み組の角度をパンタグラフのように変化させながら径方向の膨張を軸方向の収縮に変換することで、アクチュエータを伸縮させている。さらに、このアクチュエータの一面を軸方向に伸縮しにくくすることで、湾曲動作するアクチュエータが実現できることが知られている(例えば、非特許文献1参照)。
特開昭59−197605号公報
佐々木 大輔、外3名、"空気圧ゴム人工筋を用いたパワーアシストグローブの開発"日本ロボット学会誌,Vol.24,No.5,pp.640〜646,2006
しかしながら、マッキベン型のアクチュエータは、内部の流体圧力を増減させることで軸方向に伸縮するが、ゴムチューブの内部が加圧されると、曲げ方向への自由な動きが阻害されてしまうという問題がある。そのため、湾曲動作するアクチュエータにおいても、加圧時には湾曲方向以外の方向への曲げに対する自由な動きが阻害されてしまうという問題がある。
そこで、本開示は、湾曲動作可能であり、湾曲方向以外の方向への曲げに対する自由な動きを許容することができるアクチュエータ本体等を提供する。
本開示の一態様に係るアクチュエータ本体は、内部に空間を有し、第1軸に対して螺旋の形状に巻回された筒体を具備し、前記筒体は、複数の第1の部分および複数の第2の部分を有し、前記筒体の外周面および前記筒体の内周面の少なくとも一方には溝が設けられ、前記溝は、前記筒体の長手軸を中心軸として、螺旋状に設けられ、前記空間は前記内周面と接触し、前記外周面は前記内周面の反対の面であり、前記複数の第1の部分の各々は、前記複数の第2の部分の各々よりも高いねじり剛性を有しており、前記複数の第1の部分は、前記第1軸の方向に沿って配列されており、かつ前記複数の第2の部分は、前記複数の第1の部分と重ならない。
なお、これらの包括的かつ特定の態様は、システム、方法、並びに、システム及び方法の任意の組み合わせにより実現してもよい。
本開示のアクチュエータ本体は、湾曲動作可能であり、湾曲方向以外の方向への曲げに対する自由な動きを許容することができる。
実施の形態1に係るアクチュエータ本体を有するアクチュエータを模式的に示した図である。 実施の形態1に係るアクチュエータ本体の筒体の一部を示す図である。 実施の形態1に係るアクチュエータ本体の筒体の横断面図である。 実施の形態1に係るアクチュエータ本体の筒体を直線状にして正面から見た図である。 図4に示した筒体の縦断面図である。 アクチュエータの駆動方法を示すフローチャートである。 筒体の内部の流体を加圧する前の、第1の弾性部材の骨部を示す断面図である。 筒体の内部の流体を加圧した後の、第1の弾性部材の骨部の変形を示す断面図である。 筒体の内部の流体を加圧する前の、アクチュエータ本体を示す模式図である。 筒体の内部の流体を加圧した後の、アクチュエータ本体の湾曲を示す模式図である。 図8A中の第2の部分Sa1における筒体の骨部の厚みを示す縦断面図である。 図8A中の第2の部分Sb1およびSc1における筒体の骨部の厚みを示す縦断面図である。 図8A中の第1の部分F1における筒体の骨部の厚みを示す縦断面図である。 外力を加える前の、アクチュエータ本体を示す模式図である。 外力を加えた後の、アクチュエータ本体の屈曲状態を示す模式図である。 実施の形態1に係るアクチュエータ本体の第1の弾性部材の製造方法を示す図である。 実施の形態1の変形例1におけるアクチュエータ本体の筒体の横断面図である。 実施の形態1の変形例2におけるアクチュエータ本体の筒体の横断面図である。 実施の形態1の変形例3におけるアクチュエータ本体であって、筒体の内部の流体を加圧する前の、アクチュエータ本体を示す模式図である。 実施の形態1の変形例3におけるアクチュエータ本体であって、筒体の内部の流体を加圧した後の、アクチュエータ本体の湾曲を示す模式図である。 実施の形態2に係るアクチュエータ本体の筒体の一部を示す図である。 実施の形態2に係るアクチュエータ本体の筒体の横断面図である。 実施の形態2の変形例4におけるアクチュエータ本体の筒体の横断面図である。 実施の形態2の変形例5におけるアクチュエータ本体の筒体の横断面図である。 実施の形態3に係るアクチュエータ本体の筒体の一部を示す図である。 実施の形態3に係るアクチュエータ本体の第1の弾性部材の製造方法を示す図である。 実施の形態2の変形例6におけるアクチュエータ本体の筒体の横断面図である。 図8A中の第2の部分Sa1における筒体の骨部の幅を示す縦断面図である。 図8A中の第2の部分Sb1およびSc1における筒体の骨部の幅を示す縦断面図である。 図8A中の第1の部分F1における筒体の骨部の幅を示す縦断面図である。 図8A中の第2の部分Sa1における筒体の溝の螺旋ピッチを示す縦断面図である。 図8A中の第2の部分Sb1およびSc1における筒体の溝の螺旋ピッチを示す縦断面図である。 図8A中の第1の部分F1における筒体の溝の螺旋ピッチを示す縦断面図である。
(本開示の基礎となった知見)
本発明者は、「背景技術」の欄において記載した、マッキベン型を用いた湾曲アクチュエータに関し、以下の問題が生じることを見出した。
マッキベン型のアクチュエータは、ゴムチューブで構成されているため、元々、曲げ方向に対する柔軟性を備えているが、この柔軟性はゴムチューブの内圧が高まるほど減少し、曲げに対する剛性が高まっていく。曲げ剛性が高くなるのは、アクチュエータを曲げることで、ゴムチューブの内部空間に容積変化を引き起こすためであると考えられる。アクチュエータを曲げるには、内部空間の流体を圧縮すると共に、その圧縮力に応じた変形をゴムチューブに発生させなければならず、曲げに必要な力は内部空間の圧力が高いほど増加する。この特性は、アクチュエータの一面を軸方向に伸縮しにくくした湾曲動作のアクチュエータに対しても、湾曲方向以外の方向への曲げ剛性がゴムチューブの内圧が高まるほど増加することにつながる。
このような特性は、曲げ剛性を利用した物体の把持動作などでは有用だが、例えば、アクチュエータをグローブ状のアシストウェアに備え付けた場合に問題となる。すなわち、アクチュエータを指に沿って湾曲するよう取り付けた場合において、アクチュエータを湾曲させようとして流体を加圧すると、湾曲方向のアシスト力が発生するとともに、指を広げる方向への剛性が高まる。そのため、このアクチュエータを備え付けることで、湾曲方向への力をアシストすることはできるが、指を広げる方向への自由な動きが阻害されるという問題がある。
このような問題を解決するために、本開示の一態様に係るアクチュエータ本体は、内部に空間を有し、第1軸に対して螺旋の形状に巻回された筒体を具備し、前記筒体は、複数の第1の部分および複数の第2の部分を有し、前記筒体の外周面および前記筒体の内周面の少なくとも一方には溝が設けられ、前記溝は、前記筒体の長手軸を中心軸として、螺旋状に設けられ、前記空間は前記内周面と接触し、前記外周面は前記内周面の反対の面であり、前記複数の第1の部分の各々は、前記複数の第2の部分の各々よりも高いねじり剛性を有しており、前記複数の第1の部分は、前記第1軸の方向に沿って配列されており、かつ前記複数の第2の部分は、前記複数の第1の部分と重ならない。
この構成によれば、筒体の中空部分に流体を充填してその圧力を変化させた場合に、筒体が外側または内側に弾性変形して、筒体の溝の螺旋に沿ってねじれが発生する。このねじれが発生することで、螺旋の形状に巻回された形状を有するアクチュエータ本体を伸縮させることができる。さらに、筒体の各第1の部分は、各第2の部分よりも高いねじり剛性を有し、かつ螺旋の中心軸方向に沿って、複数の第1の部分が配列されている。これにより、アクチュエータ本体の伸縮は一様でなくなり、全体が湾曲動作するようになる。また、アクチュエータ本体を曲げる方向に外力を加えた場合に、筒体の所定方向のねじれにより筒体内部の容積が増える箇所と、逆方向のねじれにより筒体内部の容積が減る箇所との両方ができる。そのため、筒体内部の全体としての容積変化が少なくなり、アクチュエータ本体を容易に曲げることができる。
ある実施形態において、アクチュエータ本体は、内部に空間を有し、第1軸に対して螺旋の形状に巻回された筒体を具備し、前記筒体は、複数の第1の部分および複数の第2の部分を有し、前記筒体の外周面および前記筒体の内周面の少なくとも一方には、溝が設けられ、前記溝は、前記筒体の長手軸を中心軸として、螺旋状に設けられ、前記空間は前記内周面と接触し、前記外周面は前記内周面の反対の面であり、前記複数の第1の部分の各々における前記筒体の厚みは、前記複数の第2の部分の各々における前記筒体の厚みよりも大きく、前記複数の第1の部分は、前記第1軸の方向に沿って配列されており、かつ前記複数の第2の部分は、前記複数の第1の部分と重ならない。
この構成によれば、各第1の部分の厚みは各第2の部分の厚みより大きく、この厚みの増加分に応じて、筒体の各第1の部分のねじり剛性が高まるようになる。そのため、流体の圧力を変化させた場合の筒体のねじりの差が大きくなり、アクチュエータ本体が湾曲動作しやすくなる。一方で、湾曲方向以外の方向への曲げ動作には影響せず、曲げやすいままとなる。
ある実施形態において、アクチュエータ本体は、内部に空間を有し、第1軸に対して螺旋の形状に巻回された筒体を具備し、前記筒体は、複数の第1の部分および複数の第2の部分を有し、前記筒体の外周面および前記筒体の内周面の少なくとも一方には、溝が設けられ、前記溝は前記筒体の長手軸を中心軸として、螺旋状に設けられ、前記空間は前記内周面と接触し、前記外周面は前記内周面の反対の面であり、各第1の部分の前記溝間の幅は、各第2の部分の前記溝間の幅よりも広く、前記複数の第1の部分は、前記第1軸の方向に沿って配列されており、かつ前記複数の第2の部分は、前記複数の第1の部分と重ならない。
この構成によれば、各第1の部分の溝間の幅は各第2の部分の溝間の幅よりも広く、この幅の増加分に応じて、筒体の各第1の部分のねじり剛性が高まるようになる。そのため、流体の圧力を変化させた場合の筒体のねじりの差が大きくなり、アクチュエータ本体が湾曲動作しやすくなる。一方で、湾曲方向以外の方向への曲げ動作には影響せず、曲げやすいままとなる。
ある実施形態において、アクチュエータ本体は、内部に空間を有し、第1軸に対して螺旋の形状に巻回された筒体を具備し、前記筒体は、複数の第1の部分および複数の第2の部分を有し、前記筒体の外周面および前記筒体の内周面の少なくとも一方には溝が設けられ、前記溝は前記筒体の長手軸を中心軸として、螺旋状に設けられ、前記空間は前記内周面と接触し、前記外周面は前記内周面の反対の面であり、各第1の部分の前記溝の螺旋ピッチは、各第2の部分の前記溝の螺旋ピッチよりも大きく、かつ前記複数の第1の部分は、前記第1軸の方向に沿って配列されており、かつ前記複数の第2の部分は、前記複数の第1の部分と重ならない。
この構成によれば、各第1の部分の溝の螺旋ピッチは各第2の部分の溝の螺旋ピッチよりも大きく、この螺旋ピッチの増加分に応じて螺旋の巻数が減少し、筒体の各第1の部分のねじり剛性が高まるようになる。そのため、流体の圧力を変化させた場合の筒体のねじりの差が大きくなり、アクチュエータ本体が湾曲動作しやすくなる。一方で、湾曲方向以外の方向への曲げ動作には影響せず、曲げやすいままとなる。
例えば、前記筒体は、円筒状の第1の弾性部材と、前記第1の弾性部材の内側または外側に配置され、前記第1の弾性部材よりも柔軟性の高い円筒状の第2の弾性部材とにより構成され、前記溝は、前記第1の弾性部材の内周面と前記第1の弾性部材の外周面とを貫通する貫通穴と、前記第2の弾性部材の表面の一部とにより形成され、前記貫通穴は前記内周面側に第1開口と前記外周面側に第2開口を形成し、前記表面の一部は、前記第1開口、または、前記第2開口を塞ぐ。
この構成によれば、貫通穴を有する第1の弾性部材がねじれやすくなるので、筒体を確実にねじらせることができる。そのため、アクチュエータ本体を確実に湾曲動作させ、また、湾曲方向以外の方向に容易に曲げることができる。
例えば、前記第1の弾性部材は、その周方向に隣り合う2つの前記溝の間に位置する螺旋状の骨部を有し、前記骨部の厚みが、前記骨部の幅より小さくてもよい。
この構成によれば、筒体の中空部分に流体を充填してその圧力を変化させた場合に、第1の弾性部材が外側または内側に向けて変形しやすくなるので、筒体のねじりが発生しやすくなる。そのため、アクチュエータ本体が湾曲動作しやすくなり、また、湾曲方向以外の方向に容易に曲げやすくなる。
例えば、前記溝の螺旋ピッチが、前記第1の弾性部材の外周長より大きくてもよい。
この構成によれば、第1の弾性部材の外側または内側への変形が、筒体のねじれに変換されやすくなり、アクチュエータ本体が湾曲動作しやすくなる。
例えば、前記第1の弾性部材は、前記第2の弾性部材の外側に配置されており、前記第1の弾性部材の内周面と前記貫通穴の側面とにより形成される稜線が面取りされ、前記側面は前記第1の弾性部材に含まれ、かつ、前記第1開口と前記第2開口の間に位置する。
この構成によれば、第1の弾性部材および第2の弾性部材が外側または内側に弾性変形した場合の、第1の弾性部材の内周面と溝の側面との稜線に生じる応力集中を緩和することができる。これにより、アクチュエータ本体の湾曲動作や湾曲方向以外の方向への曲げ動作を滑らかにすることができる。また、アクチュエータ本体の耐久性を向上させることができる。
例えば、前記第1開口と前記第2開口の距離は、前記筒体の厚みの半分以上でもよい。
この構成によれば、溝の底に位置する筒体の肉厚部が薄く変形しやすくなり、筒体が外側または内側に弾性変形しやすくなるので、筒体のねじりが発生しやすくなる。そのため、アクチュエータ本体が湾曲動作しやすくなり、また、容易に湾曲方向以外の方向に曲げやすくなる。
例えば、前記溝の螺旋ピッチが、前記筒体の外周長より大きくてもよい。
この構成によれば、筒体の外側または内側への変形が、筒体のねじれに変換されやすくなり、アクチュエータ本体が湾曲動作しやすくなる。
例えば、前記溝は、多条溝でもよい。
溝が、多条溝である場合には、1条溝である場合に比べて、螺旋状の溝の螺旋ピッチを大きく形成することができる。これにより、筒体の外側または内側への変形が、筒体のねじれに変換されやすくなり、アクチュエータ本体が湾曲動作しやすくなる。
例えば、前記溝の幅が、一定でもよい。
この構成によれば、筒体にかかる負荷のバランスをとることができる。そのため、アクチュエータ本体の湾曲動作や湾曲方向以外の方向への曲げ動作を滑らかにすることができる。また、アクチュエータ本体の耐久性を向上させることができる。
また、上記問題を解決するために、本開示のその他の態様に係るアクチュエータ本体は、内部に空間を有し、第1軸に対して螺旋の形状に巻回された筒体を具備し、前記筒体は、円筒状の第1の弾性部材と、前記第1の弾性部材よりも柔軟性の高い第2の弾性部材とにより構成され、前記第1の弾性部材は、複数の第1の部分および複数の第2の部分を有し、前記複数の第1の部分の各々および前記複数の第2の部分の各々には、その内周面と外周面とを貫通する貫通穴が設けられ、前記貫通穴は、前記筒体の長手軸を中心軸として螺旋状に設けられ、前記空間は前記内周面と接触し、前記外周面は前記内周面の反対の面であり、前記第2の弾性部材は、前記貫通穴内に設けられ、前記複数の第1の部分の各々は、前記複数の第2の部分の各々よりも高いねじり剛性を有しており、前記複数の第1の部分は、前記第1軸の方向に沿って配列されており、かつ前記複数の第2の部分は、前記複数の第1の部分と重ならない。
この構成によれば、筒体の中空部分に流体を充填してその圧力を変化させた場合に、筒体が外側または内側に弾性変形して、第1の弾性部材の貫通穴の螺旋に沿ってねじれが発生する。このねじれが発生することで、螺旋状に巻回された形状を有するアクチュエータ本体を湾曲動作させることができる。また、アクチュエータ本体を湾曲方向以外に曲げる方向に外力を加えた場合に、筒体の所定方向のねじれにより筒体内部の容積が増える箇所と、逆方向のねじれにより筒体内部の容積が減る箇所との両方ができる。そのため、筒体内部の全体としての容積変化が少なくなり、アクチュエータ本体を容易に曲げることができる。また、筒体の厚みを薄くすることができ、アクチュエータ本体を小型化することができる。
ある実施形態において、アクチュエータ本体は、内部に空間を有し、第1軸に対して螺旋の形状に巻回された筒体を具備し、前記筒体は、円筒状の第1の弾性部材と、前記第1の弾性部材よりも柔軟性の高い第2の弾性部材とにより構成され、前記第1の弾性部材は、複数の第1の部分および複数の第2の部分を有し、前記複数の第1の部分の各々および前記複数の第2の部分の各々には、その内周面と外周面とを貫通する貫通穴が設けられ、前記貫通穴は、前記筒体の長手軸を中心軸として螺旋状に設けられ、前記空間は前記内周面と接触し、前記外周面は前記内周面の反対の面であり、前記第2の弾性部材は、前記貫通穴内に設けられ、前記複数の第1の部分の各々における前記筒体の厚みは、前記複数の第2の部分の各々における前記筒体の厚みよりも大きく、前記複数の第1の部分は、前記第1軸の方向に沿って配列されており、かつ前記複数の第2の部分は、前記複数の第1の部分と重ならない。
この構成によれば、各第1の部分の厚みは各第2の部分の厚みより大きく、この厚みの増加分に応じて、筒体の各第1の部分のねじり剛性が高まるようになる。そのため、流体の圧力を変化させた場合の筒体のねじりの差が大きくなり、アクチュエータ本体が湾曲動作しやすくなる。一方で、湾曲方向以外の方向への曲げ動作には影響せず、曲げやすいままとなる。
ある実施形態において、アクチュエータ本体は、内部に空間を有し、第1軸に対して螺旋の形状に巻回された筒体を具備し、前記筒体は、円筒状の第1の弾性部材と、前記第1の弾性部材よりも柔軟性の高い第2の弾性部材とにより構成され、前記第1の弾性部材は、複数の第1の部分および複数の第2の部分を有し、前記複数の第1の部分の各々および前記複数の第2の部分の各々には、その内周面と外周面とを貫通する貫通穴が設けられ、前記貫通穴は、前記筒体の長手軸を中心軸として螺旋状に設けられ、前記空間は前記内周面と接触し、前記外周面は前記内周面の反対の面であり、前記第2の弾性部材は、前記貫通穴内に設けられ、各第1の部分の前記貫通穴間の幅は、各第2の部分の前記貫通穴間の幅よりも広く、前記複数の第1の部分は、前記第1軸の方向に沿って配列されており、かつ前記複数の第2の部分は、前記複数の第1の部分と重ならない。
この構成によれば、各第1の部分の貫通穴間の幅は各第2の部分の貫通穴間の幅よりも広く、この幅が増加した分に応じて筒体の各第1の部分のねじり剛性が高まるようになる。そのため、流体の圧力を変化させた場合の筒体のねじりの差が大きくなり、アクチュエータ本体が湾曲動作しやすくなる。一方で、湾曲方向以外の方向への曲げ動作には影響せず、曲げやすいままとなる。
ある実施形態において、アクチュエータ本体は、内部に空間を有し、第1軸に対して螺旋の形状に巻回された筒体を具備し、前記筒体は、円筒状の第1の弾性部材と、前記第1の弾性部材よりも柔軟性の高い第2の弾性部材とにより構成され、前記第1の弾性部材は、複数の第1の部分および複数の第2の部分を有し、前記複数の第1の部分の各々および前記複数の第2の部分の各々には、その内周面と外周面とを貫通する貫通穴が設けられ、前記貫通穴は、前記筒体の軸心を中心軸として螺旋状に設けられ、前記空間は前記内周面と接触し、前記外周面は前記内周面の反対の面であり、前記第2の弾性部材は、前記貫通穴内に設けられ、各第1の部分の前記貫通穴間の螺旋ピッチは、各第2の部分の前記貫通穴間の螺旋ピッチよりも大きく、前記複数の第1の部分は、前記第1軸の方向に沿って配列されており、かつ前記複数の第2の部分は、前記複数の第1の部分と重ならない。
この構成によれば、各第1の部分の前記貫通穴間の螺旋ピッチは各第2の部分の前記貫通穴間の螺旋ピッチよりも大きく、この螺旋ピッチの増加分に応じて螺旋の巻数が減少し、筒体の各第1の部分のねじり剛性が高まるようになる。そのため、流体の圧力を変化させた場合の筒体のねじりの差が大きくなり、アクチュエータ本体が湾曲動作しやすくなる。一方で、湾曲方向以外の方向への曲げ動作には影響せず、曲げやすいままとなる。
また、上記問題を解決するために、本開示に係るアクチュエータ本体の制御方法は、制御部が指示信号を受信し、前記制御部が前記指示信号に基づいて、流体の圧力を増加または減少させ、前記アクチュエータ本体は、内部に空間を有し、第1軸に対して螺旋の形状に巻回された筒体を備え、前記筒体は、複数の第1の部分および複数の第2の部分を有し、前記筒体の外周面および前記筒体の内周面の少なくとも一方には溝が設けられ、前記溝は、前記筒体の長手軸を中心軸として、螺旋状に設けられ、前記空間は前記内周面と接触し、前記外周面は内周面の反対の面であり、前記複数の第1の部分の各々は、前記複数の第2の部分の各々よりも高いねじり剛性を有しており、前記複数の第1の部分は、前記第1軸の方向に沿って配列されており、前記複数の第2の部分は、前記複数の第1の部分と重ならず、かつ前記流体は前記筒体の内部に充填されている。
この構成によれば、アクチュエータ本体を確実に湾曲動作させることができる。
ある実施形態において、把持ハンドは、流体の圧力を湾曲度合いの変化に変換するアクチュエータ本体を用いた把持ハンドであって、以下を具備する:複数のアクチュエータ本体、ここで、前記複数のアクチュエータ本体の各々は、以下を具備する:螺旋の形状に巻回された、弾性を有する中空の筒体、ここで、前記筒体は、複数の第1の部分および複数の第2の部分からなり、前記筒体の外周面および内周面の少なくとも一方には、前記筒体の軸心を中心軸として、螺旋状に溝が設けられ、各第1の部分は、各第2の部分よりも高いねじり剛性を有しており、かつ前記螺旋の中心軸方向に沿って、前記複数の第1の部分が配列されており、前記把持ハンドは、前記複数のアクチュエータ本体を把持具として用いる。
この構成の把持ハンドによれば、湾曲動作するアクチュエータ本体を用いて物体を把持することができる。
なお、これらの包括的かつ特定の態様は、システム、方法、並びに、システム及び方法の任意の組み合わせにより実現してもよい。
以下、実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
なお、以下で説明する実施の形態は、いずれも包括的または具体的な例を示すものである。以下の実施の形態で示される、数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態、ステップ、ステップの順序などは、一例であり、本開示を限定する主旨ではない。また、以下の実施の形態における構成要素のうち、最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。
(実施の形態1)
まず、図1を参照しながらアクチュエータ1の全体構成を説明する。このアクチュエータ1は、流体の圧力を湾曲度合いの変化に変換するものであり、アクチュエータ本体2と、圧力源3と、配管4とを備えている。
アクチュエータ本体2は、中空の筒体10が螺旋状に巻回された形状をしている。筒体10の内部には、水などの流体が充填されている。アクチュエータ本体2の上部は図示しない固定具に固定され、その上端は配管4に接続されている。アクチュエータ本体2の下端は、かしめなどにより封止されている。このアクチュエータ本体2の構成については、後で詳しく説明する。
圧力源3は、配管4を介してアクチュエータ本体2に流体を出し入れすることで、アクチュエータ本体2の筒体10の内部の圧力を増減し、アクチュエータ本体2を伸縮させる。
圧力源3としては、例えば、シリンジポンプ(往復ポンプ)などが用いられる。シリンジポンプは、注射器のような円筒形のシリンジおよび可動式の押子と、押子の位置を制御する制御部とを有するポンプであり、シリンジ内を押子で加圧して流体を送り出し、また、シリンジ内を押子で減圧して流体を回収する。シリンジポンプを作動することで、アクチュエータ本体2の筒体10内部に充填される流体の量や圧力を調節することができる。コンピュータ(図示せず)は制御部に押子の位置を決定する指示信号を送付してもよい。制御部はこの指示信号を受信に従って、押子の位置を変化させて、流体の圧力を増加または減少させもよい。
配管4は、圧力源3とアクチュエータ本体2を接続して、流体の流出入の経路となるチューブ状の部材である。なお、圧力源3とアクチュエータ本体2を直結する場合は、配管4を用いなくてもよい。また、配管4を分岐し、1つの圧力源3に複数のアクチュエータ本体2を連結してもよい。
次に、本実施の形態に係るアクチュエータ本体2について説明する。
図2は、アクチュエータ本体2の筒体10の一部を示す図であり、図3は、アクチュエータ本体2の筒体10の横断面図である。
アクチュエータ本体2は、弾性を有する中空の筒体10が、螺旋の形状に巻回された形状をしている。筒体10は、アクチュエータ本体2の長軸方向の軸A1を中心に巻回されている。筒体10の外周面10bには、筒体10の軸心A2を中心軸として、螺旋状に溝cが複数設けられている。本実施の形態では、筒体10の螺旋は軸A1に対して右巻きであり、溝cの螺旋は軸心A2に対して右巻きである。すなわち、筒体10と溝cの螺旋の巻方向が一致している。
筒体10は、図3に示すように、円筒状の第1の弾性部材11と、第1の弾性部材11よりも柔軟性の高い、円筒状(管状)の第2の弾性部材12とにより構成されている。第2の弾性部材12は中空であり、この中空部分(内周面12aの内側)に流体5が充填される。
第1の弾性部材11には、その内周面11aと外周面11bを貫通する複数の貫通穴11cが設けられている。第2の弾性部材12は、第1の弾性部材11の内側に接して配置されて、貫通穴11cを塞いでいる。したがって、溝cは、第1の弾性部材11の貫通穴11cの側面と、第2の弾性部材12の表面(外周面12b)により形成される。なお、第1の弾性部材11と第2の弾性部材12は、接着されていない。
また、第1の弾性部材11は、その周方向に隣り合う溝cの間に位置する複数の骨部bを有している。骨部bは、断面が円弧状で、周方向に互いに間隔をあけて設けられている。骨部bは、4つの骨部bにより構成され、これらの骨部bが、軸心A2を中心に螺旋状に巻回されることで、4つの溝cが螺旋状に設けられている。
また、第1の弾性部材11は第2の弾性部材12の外側に配置されており、第1の弾性部材11の内周面11aと溝c(貫通穴11c)の側面とにより形成される稜線が、面取りされている。本実施の形態では、稜線が丸みを帯びて形成されているが、テーパ状に形成することも可能である。
前述したとおり、第2の弾性部材12としては、第1の弾性部材11よりも柔軟性の高い部材が用いられる。柔軟性が高い部材とは、素材として柔らかい部材、または、構造的に柔らかい部材、例えば、薄く形成したり、波状に形成したりして変形しやすくなっている部材を含む意味である。
本実施の形態では、第1の弾性部材11の材料としてナイロンが用いられ、第2の弾性部材12の材料としてシリコンゴムが用いられている。ただし、これらの材料に限られず、各種樹脂材料及び/または各種金属材料を用いることができる。これら弾性部材11、12は、必要とされる耐圧性、柔軟性、流体5に対する耐性(耐薬品性、耐溶剤性、耐油性)などを考慮して適宜選択される。例えば、弾性部材11、12に樹脂材料を用いることで、軽量なアクチュエータ本体2が得られる。また、剛性の高いエンジニアリングプラスチック及び/または剛性の高い金属材料を用いることで、アクチュエータ本体2の動作を高圧、低流量で行うことができ、流体5の流れに伴う損失を低減できる。
なお、前述したアクチュエータ1の配管4は、アクチュエータ本体2の作動時の応答性を上げるため、弾性部材11、12よりも耐圧性を有するものが用いられる。
図4は、アクチュエータ本体2の筒体10を直線状にして示した図であり、図5は、図4に示した筒体10の縦断面図である。
図4および図5に示すように、筒体10は、多条溝構造であり、具体的には、4つの溝c(c1、c2、c3、c4)と4つの骨部b(b1、b2、b3、b4)とを有している。溝c1、c2、c3、c4は互いに平行で、それぞれの幅は一定である。隣り合う溝cの間隔(例えば、溝c1と溝c2の間隔)は、溝cの条数に応じて適宜設計される。骨部b1、b2、b3、b4も互いに平行である。骨部bの厚みtは、骨部bの幅wよりも小さい。
これらの溝cは、流体による加圧力が0の場合において、筒体10の軸心A2に対して、傾きθが45°未満となるように設けられている。また、筒体10の直径dは4mmであり、溝cの螺旋ピッチp2は14.4mmである。溝cの傾きθを45°未満にすることで、溝cの螺旋ピッチp2が、筒体10の外周長πd(本実施の形態では第1の弾性部材11の外周長)より大きくなるように設定している。
図8Aは、筒体の内部の流体を加圧する前の、アクチュエータ本体2を示す模式図である。本実施の形態では、螺旋の形状に巻回された筒体10の螺旋の各巻は、図8Aに示すように、ねじり剛性が高い第1の部分(F1、F2、F3、F4またはF5)、および、第1の部分よりもねじり剛性が低い第2の部分(Sa1、Sa2、Sa3、Sa4、Sa5、Sb1、Sb2、Sb3、Sb4、Sb5、Sc1、Sc2、Sc3、Sc4またはSc5)から構成される。すなわち、筒体10は、複数の第1の部分(F1、F2、F3、F4およびF5)および複数の第2の部分(Sa1、Sa2、Sa3、Sa4、Sa5、Sb1、Sb2、Sb3、Sb4、Sb5、Sc1、Sc2、Sc3、Sc4およびSc5)を有する。さらに、図8Aに示すように、複数の第1の部分(F1、F2、F3、F4およびF5)は、筒体10の螺旋の中心軸、すなわち、アクチュエータ本体2の軸A1の方向に沿って、配列されている。このような構成のため、図8Aにおいて、アクチュエータ本体2の右側と比較して、その左側のねじり剛性が高い。これにより、流体の加圧時に図8Bに示すようにアクチュエータ本体2が湾曲する。なお、アクチュエータ1の駆動方法は後述される。
このような特徴を有する筒体10は、例えば、筒体10の骨部bの厚みを変化させることにより実現することができる。
図9Aは、図8A中の第2の部分Sa1における筒体の骨部の厚みを示す縦断面図である。図9Bは、図8A中の第2の部分Sb1およびSc1における筒体の骨部の厚みを示す縦断面図である。図9Cは、図8A中の第1の部分F1における筒体の骨部の厚みを示す縦断面図である。
例えば、図9Aに示す第2の部分Sa1の骨部bSa1、bSa2、bSa3およびbSa4の厚みtに対して、図9Bに示す第2の部分Sb1およびSc1の骨部bSbc1、bSbc2、bSbc3およびbSbc4の厚みtb1を3%増加させ、図9Cに示す第1の部分F1の骨部bF1、bF2、bF3およびbF4の厚みtb2を26%増加させれば、第1の部分F1において第2の部分Sa1、Sb1およびSc1よりもねじり剛性を高めることができる。筒体10の螺旋の各巻の骨部bの厚みは、第1の部分F1並びに第2の部分Sa1、Sb1およびSc1と同様に構成すればよい。この場合の第1の部分F1のねじり剛性は、第2の部分Sa1のねじり剛性の約2倍である。さらに、第1の部分F1から離れるほどねじり剛性が徐々に減少し、軸A1方向から見たときの±45度の位置で他の部分と変わらないねじり剛性となっている。このように、厚みを変化させる方法は、ねじり剛性を高くする方法として採用し得る。
なお、骨部bの厚みの変化のさせ方は任意であり、角度の変化に応じて直線状に変化しても、正弦波状に変化してもよい。また、第2の部分Sb1およびSc1の骨部bSbc1、bSbc2、bSbc3およびbSbc4の厚みtb1を第2の部分Sa1の厚みtと同じとし、第2の部分Sb1およびSc1から第2の部分Sa1までの間で厚みを変化させてもよい。
ねじり剛性の高低については、素材が均一の場合、上記した形状の違いから判断することができる。しかし、上記と異なる形状変化及び/または、素材が異なる場合などには、実測により評価できる。実測による評価方法としては、例えば図8AのSa2とSa3のコイル1ピッチ分隔てた部分を保持し、その間隔を増加もしくは減少させる際の力と変位の関係から、F2部分の剛性を評価することができる。同様の評価を筒体10全体で行うことにより、剛性の分布を評価できるようになる。剛性の変化が周期的な場合、コイル数ピッチ分でまとめて評価するようにしても良い。また、筒体10を分割し、それぞれの部分にねじりトルクを加えて直接剛性を評価するようにしても良い。
次に、アクチュエータ1の駆動方法について概略説明する。
図6は、アクチュエータ1の駆動方法を示すフローチャートである。図8Aおよび図8Bは、アクチュエータ本体2の湾曲を示す模式図である。なお、図8Aおよび図8Bでは、溝cの図示を省略している。
アクチュエータの駆動方法は、アクチュエータ1を準備する工程(a)と、アクチュエータ本体2の湾曲度合い(軸A1の湾曲度合い)を増減させる工程(b)とを備えている。
アクチュエータ1を準備し、筒体10の内部の流体5を加圧する前は、図8Aに示すように、アクチュエータ本体2は定常状態にある(図6のS1)。定常状態とは、筒体10の内部の流体5に予圧をかけた状態であり、アクチュエータ本体2の湾曲度合いは自然な湾曲度合いに予圧による湾曲分と外力による変形分とを加えた湾曲度合いとなる。
そして、図8Aに示す状態に対して、圧力源3を用いて流体5を、例えば0.5MPaで加圧し、アクチュエータ本体2の筒体10内にさらに流体5を供給する。これにより、図8Bに示すように、アクチュエータ本体2を軸A1の湾曲度合いを増加させる(図6のS2)。
そして、圧力源3で流体5を減圧することで、アクチュエータ本体2を軸A1の湾曲度合いを減少させ、元の湾曲度合いに戻す(図6のS3)。これらのステップを繰り返すことで、アクチュエータ本体2の湾曲度合いを増減させる。なお、湾曲度合いの増減は一方でもよいし、順序を逆にしてもよい。また、湾曲度合いの増加または減少の動作を複数回繰り返してもよい。
次に、アクチュエータ本体2の駆動メカニズムについて説明する。
図7Aは、筒体10の内部の流体5を加圧する前の、第1の弾性部材11の骨部bを示す断面図であり、図7Bは、筒体10の内部の流体5を加圧した後の、第1の弾性部材11の骨部bの変形を示す断面図である。
図7Aおよび図7Bはいずれも、骨部bの一巻分を軸心A2方向から見た図である。
流体5を加圧する前は、図7Aに示すように、骨部bの半径はrである。流体5を加圧すると、筒体10の第2の弾性部材12を介して伝えられる圧力により、筒体10の第1の弾性部材11が径方向に膨張(変形)し、それにともない、図7Bに示すように、骨部bの半径がr+Δrとなる。このとき、骨部bには、一巻きあたり、角度φ=2πΔr/(r+Δr)のねじれが発生する。そして、このねじれが第1の弾性部材11を主体とする筒体10全体を軸心A2中心にねじれさせる。
本実施の形態では、筒体10の溝cが軸心A2に対して右巻きであり、アクチュエータ本体2が軸A1に対して右巻きであるので、筒体10に発生するねじれが、図8Bに示すように、アクチュエータ本体2を軸A1方向に縮ませるように作用する。このとき、筒体10のねじり剛性が軸A1の左右で異なるので、筒体10に発生するねじれも左右で異なり、アクチュエータ本体2は発生するねじれの少ない左側に湾曲するようになる。
すなわち、筒体10には加圧による膨張に伴って全体的に軸心A2を中心に左巻方向のねじれが発生しており、アクチュエータ本体2が軸A1を中心に右巻きであるので、図8Bに示すアクチュエータ本体2の右側に着目すると、筒体10は手前側が実線矢印の方向に回転するよう左巻方向にねじられる。一方、アクチュエータ本体2の左側に着目すると、ねじれ剛性が高いので、筒体10は奧側が破線矢印の方向に回転するよう、アクチュエータ本体2の右側のねじれより少なく、左巻方向にねじられる。したがって、筒体10の全長にわたって発生するねじれは、筒体10のピッチ角αを小さくする(筒体10の螺旋ピッチp1を小さくする)ように作用する。これにより、アクチュエータ本体2の長さが短くなるとともに、ピッチ角αの変化量が左右で異なることにより湾曲する。
そして、流体5の加圧を解除すると、第1の弾性部材11と第2の弾性部材12の弾性力により、筒体10の径方向の変形やねじれが元に戻り、アクチュエータ本体2の長さも元に戻るとともに、湾曲も元に戻る。
なお、アクチュエータ本体2の筒体10が膨張(変形)する際には、径方向及び、軸A2方向にも膨張(変形)しようとし、筒体10の外周側に位置する溝cもその幅方向に広がろうとするが、本実施の形態のように、溝cの傾きθを45°未満とする(螺旋ピッチp2を筒体10の外周長πdより大きくする)ことで、溝cの幅方向の広がりが生じても、筒体10に十分なねじれが発生するので、アクチュエータ本体2を十分に縮ませることができる。
次に、アクチュエータ本体2に湾曲方向以外の方向から外力を加えて曲げ変形させる場合について説明する。本実施の形態に係るアクチュエータ本体2は、湾曲方向以外の方向から外力を加えた場合でも、流体5の圧力に関係なく、アクチュエータ本体2自身の弾性で曲げ変形させられる点にも特徴がある。
図10Aは、湾曲方向以外の方向から、例えば湾曲方向に対して垂直方向から外力を加える前の、アクチュエータ本体2を示す模式図であり、図10Bは、湾曲方向以外の方向から外力を加えた後の、アクチュエータ本体2の屈曲状態を示す模式図である。なお、図10Aおよび図10Bでは、溝cの図示を省略している。
図10Bに示すように、アクチュエータ本体2の湾曲方向以外の方向から、例えば湾曲方向に対して垂直方向の外力を加えて、曲げ変形させる場合を想定すると、筒体の10のねじれ剛性は図10Bにおける軸A1の左右で等しくなり、筒体10の一方のピッチ角α1が小さくなるとともに、他方のピッチ角α2が大きくなる。これにより、筒体10の右側は手前側が実線矢印の方向に回転するよう左巻方向にねじられ、筒体10の左側は奧側が破線矢印の方向に回転するよう右巻方向にねじられる。
溝cの螺旋の巻方向と逆方向にねじれが発生すると、筒体10の直径が大きくなり、筒体10の内部の容積が増加する。それに対し、溝cの螺旋の巻方向と同方向にねじれが発生すると、筒体10の直径が小さくなり、筒体10の内部の容積が減少する。本実施形態では、筒体10の内部の容積の増加と減少が同時に発生しているので、筒体10内部の全体としての容積変化が少なくなり、アクチュエータ本体2を容易に曲げることができる。
つまり、アクチュエータ本体2を湾曲方向以外の方向に曲げて変形させる際の剛性は、流体5に作用する圧力にはほぼ依存しないことになり、アクチュエータ本体2自身の持つ剛性が支配的となる。よって、アクチュエータ本体2として柔軟な材質のものを適用すれば、容易に曲げ変形することが可能なアクチュエータ本体2を実現できる。
次に、アクチュエータ本体2の製造方法について説明する。
まず、図11に示すように、熱可塑性樹脂からなる複数の骨部bを有する円筒部材を準備する。その際、部分的に骨部bの厚みを変化させておくことで、加工後のねじり剛性を部分的に高めることができる。次に、この円筒部材をガラス転移温度以上に加熱した状態で軸中心にねじって回転させる。その後、冷却することで、複数の螺旋状の骨部bを有する第1の弾性部材11を形成する。次に、円筒状をした第1の弾性部材11の内側に、円筒状の第2の弾性部材12を挿入し、直線状の筒体10を形成する。さらに、この筒体10を、再びガラス転移温度以上に加熱した状態で、芯材(図示せず)に巻回する。その後、冷却し、芯材を抜くことで、螺旋状に巻回されたアクチュエータ本体2を作製することができる。
また、第1の弾性部材11は、その他の製造方法により作製することもできる。例えば、芯材となるマンドレルに、熱可塑性樹脂からなる複数の骨部bを螺旋状に巻き付けて、アニール処理する。その後、マンドレルを除去することで、第1の弾性部材11を形成する。その他、3次元造形法により第1の弾性部材11を作製してもよい。
ここで、実施の形態1におけるアクチュエータ本体2の変形例について説明する。アクチュエータ本体2の筒体10としては、図12に示す変形例1のように、円筒状の第1の弾性部材11の貫通穴11cを埋めるように、第1の弾性部材11よりも柔軟性の高い第2の弾性部材12を形成してもよい。すなわち、第2の弾性部材12が、第1の弾性部材11の内周面11aと外周面11bとを貫通する貫通穴11c内に設けられていてもよい。第2の弾性部材12の厚みは、第1の弾性部材11の厚みと同じであり、第2の弾性部材12の外周面と第1の弾性部材11の外周面11bとには段差がない。この構造によれば、筒体10を薄く形成することができ、アクチュエータ本体2を小型化することができる。なお、第2の弾性部材12の厚みは、第1の弾性部材11の厚みは必ずしも等しい必要はなく、厚みに差があってもよい。
変形例1のアクチュエータ本体2の上記以外の構成は、図8Aに示されるアクチュエータ本体2と同様である。具体的には、変形例1のアクチュエータ本体2の筒体10は、螺旋の形状に巻回されている。ここで、螺旋の形状の中心軸は、第1軸とも称される。貫通穴11cは筒体10の長手軸を中心軸として螺旋状に形成されている。第1の弾性部材11は、複数の第1の部分および複数の第2の部分を有している。複数の第1の部分の各々は、複数の各第2の部分の各々よりも高いねじり剛性を有している。複数の第1の部分は、第1軸の方向に沿って、複数の第1の部分が配列されており、複数の第2の部分は、複数の第1の部分と重ならない。この構造によっても、図3に示される筒体10と同様の機能を果たすことができる。
ねじり剛性を変化させる方法として、複数の第1の部分の各々の厚みを複数の第2の部分の各々の厚みよりも大きくしてもよい。この構成によれば、各第1の部分の厚みは各第2の部分の厚みより大きく、この厚みの増加分に応じて、筒体10の各第1の部分のねじり剛性が高まるようになる。そのため、流体の圧力を変化させた場合の筒体10のねじりの差が大きくなり、アクチュエータ本体2が湾曲動作しやすくなる。一方で、湾曲方向以外の方向への曲げ動作には影響せず、曲げやすいままとなる。
ねじり剛性を変化させる他の方法として、複数の第1の部分の各々の貫通穴間の幅を複数の第2の部分の各々の貫通穴間の幅よりも大きくしてもよい。この構成によれば、各第1の部分の溝間の幅は各第2の部分の溝間の幅よりも広く、この幅の増加分に応じて、筒体10の各第1の部分のねじり剛性が高まるようになる。そのため、流体の圧力を変化させた場合の筒体のねじりの差が大きくなり、アクチュエータ本体2が湾曲動作しやすくなる。一方で、湾曲方向以外の方向への曲げ動作には影響せず、曲げやすいままとなる。
ねじり剛性を変化させる他の方法として、複数の第1の部分の各々の貫通穴間の螺旋ピッチを複数の第2の部分の各々の貫通穴間の螺旋ピッチよりも大きくしてもよい。この構成によれば、各第1の部分の溝の螺旋ピッチは各第2の部分の溝の螺旋ピッチよりも大きく、この螺旋ピッチの増加分に応じて螺旋の巻数が減少し、筒体10の各第1の部分のねじり剛性が高まるようになる。そのため、流体の圧力を変化させた場合の筒体10のねじりの差が大きくなり、アクチュエータ本体2が湾曲動作しやすくなる。一方で、湾曲方向以外の方向への曲げ動作には影響せず、曲げやすいままとなる。
また、アクチュエータ本体2の筒体10としては、図13に示す変形例2のように、第2の弾性部材12を、第1の弾性部材11の外側に接着等の手段で結合させ、第1の弾性部材11の貫通穴11cを塞ぐようにしてもよい。この場合、溝cは、第1の弾性部材11の貫通穴11cの側面と、第2の弾性部材12の表面(内周面12a)により形成される。この構造によっても、図3に示す筒体10と同様の機能を果たすことができる。
また、上記の実施の形態では、筒体10の螺旋の巻方向と溝cの螺旋の巻方向を一致させたが、螺旋の巻方向を逆にすることもできる。例えば、筒体10の螺旋を軸A1に対して右巻きとし、溝cの螺旋を軸心A2に対して左巻きとすることもできる。
上記構造をしたアクチュエータ本体(変形例3、図示省略)では、筒体10の内部の流体5が加圧された場合に、筒体10に対して右巻方向のねじり力が発生し、アクチュエータ本体2を軸A1方向に伸ばしながら湾曲するように作用する。
図14Aは、筒体10の内部の流体5を加圧する前の、アクチュエータ本体2を示す模式図であり、図14Bは、筒体10の内部の流体5を加圧した後の、アクチュエータ本体2の湾曲を示す模式図である。なお、図14Aおよび図14Bでは、溝cの図示を省略している。本実施の形態の変形例の筒体10のねじり剛性は、図8Aおよび図9に示す実施形態と同様に設定されている。すなわち、図14Aにおいて軸A1より左側の部分の筒体10のねじり剛性が高くなっている。例えば、軸A1から最も左側なる部分において骨部bの厚みが26%増加し、ねじり剛性が約2倍になっている。さらに、その部分から離れるほどねじり剛性が徐々に減少し、軸A1方向から見たときの±45度の位置で他の部分と変わらないねじり剛性となっている。
このアクチュエータ本体2では、溝cの螺旋の巻方向が左巻きであるので、加圧による膨張に伴って筒体10の軸心A2を中心に右巻方向のねじれが筒体10全体に発生する。筒体10は軸A1を中心に右巻きに巻回されているので、図14Bに示すアクチュエータ本体2の右側に着目すると、筒体10は手前側が実線矢印の方向に回転するよう右巻方向にねじられる。一方、アクチュエータ本体2の左側に着目すると、ねじれ剛性が高いので、筒体10は奧側が破線矢印の方向に回転するようアクチュエータ本体2の右側のねじれより少なく、右巻方向にねじられる。したがって、筒体10の全長にわたって発生するねじれは、筒体10のピッチ角αを大きくする(筒体10の螺旋ピッチp1を大きくする)ように作用する。これにより、アクチュエータ本体2の長さが長くなるとともに、ピッチ角αの変化量が左右で異なることにより湾曲する。
すなわち、筒体10の螺旋の巻方向と溝cの螺旋の巻方向を逆にすることで、アクチュエータ本体2を伸長させながら湾曲させることも可能である。軸A1を中心に左巻きに筒体10を巻回した場合であっても同様のことがいえる。
(実施の形態2)
実施の形態2に係るアクチュエータ本体は、第1の弾性部材11と第2の弾性部材12を一体物としている点で、実施の形態1と異なる。
図15は、アクチュエータ本体2Aの筒体10の一部を示す図であり、図16は、アクチュエータ本体2Aの筒体10の横断面図である。なお、以下の図において、実施の形態1と同様の構成については、同様の符号を付し、説明を省略する。
アクチュエータ本体2Aは、弾性を有する中空の筒体10が、螺旋の形状に巻回された形状をしている。筒体10は、アクチュエータ本体2Aの軸A1を中心に巻回されている。筒体10の外周面10bには、筒体10の軸心A2を中心軸として、螺旋状に溝cが設けられている。
筒体10に形成される溝cは、多条溝であり、溝cの幅は一定である。溝cの深さは、筒体10の厚みの半分以上である。すなわち、溝cを有する箇所は、溝cのない箇所に比べて柔軟性を有する構造となっている。また、溝cの螺旋ピッチp2は、筒体10の外周長πdより大きくなるように構成されている。
筒体10は中空であり、この中空部分に流体5が充填される。また、筒体10は、その周方向に隣り合う溝cの間に位置する複数の骨部bを有している。骨部bは、周方向に互いに間隔をあけて設けられている。骨部bは、4つの骨部b1、b2、b3、b4により構成されている。筒体10の材料としては、例えば、ナイロンが用いられる。
また、筒体10の骨部bの厚みは、図8Aおよび図9に示す実施の形態1と同様に一様ではなく、第1の部分は第2の部分に比べてその厚みが例えば26%ほど厚くなっており、ねじり剛性が高くなっている。その効果は、実施の形態1と同様であり、加圧による膨張に伴ってアクチュエータ本体2Aは湾曲動作する。
実施の形態2に係るアクチュエータ本体2Aでは、筒体10を一体物にしているので、アクチュエータ本体をシンプルな構造とすることができる。このアクチュエータ本体2Aにおいても、実施の形態1に係るアクチュエータ本体2と同様の効果を得ることができる。
ここで、実施の形態2に係るアクチュエータ本体2Aの変形例について説明する。
アクチュエータ本体2Aの筒体10としては、図17に示す変形例4のように、筒体10の内周面10aに溝を形成してもよい。また、図18に示す変形例5のように、筒体10の内周面10aと外周面10bの両方に溝cを設けてもよい。また、図21に示す変形例6のように、筒体10の内周面10aと外周面10bの両方に互い違いになるよう溝cを設けてもよい。これらの構造によっても、図16に示す筒体10と同様の機能を果たすことができる。また、変形例5では内周面10aの溝と外周面10bの溝とが同じ位置に設けられているが、これに限るものではなく、異なる位置に設けるようにしても同様に実施可能である。
(実施の形態3)
実施の形態3に係るアクチュエータ本体は、溝cが1条である点で、実施の形態1と異なる。
図19は、実施の形態3に係るアクチュエータ本体2Bの筒体10の一部を示す図である。
このアクチュエータ本体2Bも、弾性を有する中空の筒体10が、螺旋状に巻回された形状をしている。筒体10は、アクチュエータ本体2Bの軸A1を中心に巻回されている。筒体10の外周面10bには、筒体10の軸心A2を中心軸として、螺旋状に1つの溝cが設けられている。
具体的には、筒体10は、円筒状の第1の弾性部材11と、第1の弾性部材11よりも柔軟性の高い、円筒状の第2の弾性部材12とにより構成されている。第1の弾性部材11には、その内周面11aと外周面11bを貫通する1つの貫通穴11cが設けられている。第2の弾性部材12は、第1の弾性部材11の内側に接して配置されて、貫通穴11cを塞いでいる。また、第1の弾性部材11は、断面が円弧状の1つの骨部bを有している。この骨部bが、軸心A2を中心に螺旋の形状に巻回されることで、1つの溝cが螺旋状に設けられている。また、骨部bの厚みは、図8Aおよび図9に示す実施の形態1と同様に一様ではなく、第1の部分は第2の部分に比べてその厚みが例えば26%ほど厚くなっており、ねじり剛性が高くなっている。その効果は、実施の形態1と同様であり、加圧による膨張に伴ってアクチュエータ本体2Bは湾曲動作する。
次に、アクチュエータ本体2Bの製造方法について説明する。
まず、図20に示すように、熱可塑性樹脂からなる1つの骨部bを有する円筒部材を準備する。その際、部分的に骨部bの厚みを変化させておくことで、加工後のねじり剛性を部分的に高めることができる。次に、この円筒部材をガラス転移温度以上に加熱した状態で軸中心にねじって回転させる。その後、冷却することで、螺旋状の骨部bを有する第1の弾性部材11を形成する。次に、円筒状をした第1の弾性部材11の内側に、円筒状の第2の弾性部材12を挿入し、直線状の筒体10を形成する。さらに、この筒体10を、再びガラス転移温度以上に加熱した状態で、芯材に巻回する。その後、冷却し、芯材を抜くことで、螺旋状に巻回されたアクチュエータ本体2Bを作製することができる。
また、第1の弾性部材11は、その他の製造方法により作製することもできる。例えば、芯材となるマンドレルに、熱可塑性樹脂からなる1つの骨部bを螺旋状に巻き付けて、アニール処理する。その後、マンドレルを除去することで、第1の弾性部材11を形成する。その他、3次元造形法により第1の弾性部材11を作製してもよい。
このアクチュエータ本体2Bにおいても、実施の形態1に係るアクチュエータ本体2に準ずる効果を得ることができる。
以上、一つまたは複数の態様に係るアクチュエータ本体について、実施の形態に基づいて説明したが、本開示は、この実施の形態に限定されるものではない。本開示の主旨を逸脱しない限り、当業者が思いつく各種変形を本実施の形態に施したものや、異なる実施の形態における構成要素を組み合わせて構築される形態も、一つまたは複数の態様の範囲内に含まれてもよい。
例えば、前述した実施の形態では、流体として水を用いているが、これに限るものではなく、あらゆる既知の液体でも実施可能である。また、液体に限らず圧縮性の流体である各種気体に対しても実施可能である。
また、前述した実施の形態では、螺旋状の溝の幅は一定になっているが、これに限るものではなく、溝の長手方向及び/または厚み方向において溝の幅が変化していてもよい。さらに、螺旋状の溝は実施の形態のように連続した1本の溝でなくともよく、何ヶ所かで分断されるような構成であってもよい。
また、前述した実施の形態では、ねじり剛性を高めるのに骨部bの厚みを変化させているが、これに限るものではなく、溝c間の幅、すなわち、骨部bの幅を部分的に大きくしてもよい。
図22Aは、図8A中の第2の部分Sa1における筒体の骨部の幅を示す縦断面図である。図22Bは、図8A中の第2の部分Sb1およびSc1における筒体の骨部の幅を示す縦断面図である。図22Cは、図8A中の第1の部分F1における筒体の骨部の幅を示す縦断面図である。
例えば、図22Aに示す第2の部分Sa1の骨部bSa1、bSa2、bSa3およびbSa4の幅wに対して、図22Bに示す第2の部分Sb1およびSc1の骨部bSbc1、bSbc2、bSbc3およびbSbc4の幅wb1を11%増加させ、図22Cに示す第1の部分F1の骨部bF1、bF2、bF3およびbF4の幅wb2を22%増加させれば、第1の部分F1において第2の部分Sa1、Sb1およびSc1よりもねじり剛性を高めることができる。筒体10の螺旋の各巻の骨部bの幅は、第1の部分F1並びに第2の部分Sa1、Sb1およびSc1と同様に構成すればよい。
なお、骨部bの幅の変化のさせ方は任意で、骨部bの幅の変化に応じて直線状に変化しても、正弦波状に変化してもよい。また、第2の部分Sb1およびSc1のbSbc1、bSbc2、bSbc3およびbSbc4の幅wb1を第2の部分Sa1の幅wと同じとし、第2の部分Sb1およびSc1から第2の部分Sa1までの間で幅を変化させてもよい。
ねじり剛性を変化させる方法として、溝cの螺旋ピッチを部分的に大きくしてもよい。
図23Aは、図8A中の第2の部分Sa1における筒体の溝の螺旋ピッチを示す縦断面図である。図23Bは、図8A中の第2の部分Sb1およびSc1における筒体の溝の螺旋ピッチを示す縦断面図である。図23Cは、図8A中の第1の部分F1における筒体の溝の螺旋ピッチを示す縦断面図である。
例えば、図23Aに示す第2の部分Sa1の溝cの螺旋ピッチp2に対して、図23Bに示す第2の部分Sb1およびSc1の溝cの螺旋ピッチp2を8%増加させ、図23Cに示す第1の部分F1の溝cの螺旋ピッチp2を16%増加させれば、第1の部分F1において第2の部分Sa1、Sb1およびSc1よりもねじり剛性を高めることができる。筒体10の螺旋の各巻の溝cの螺旋ピッチは、第1の部分F1並びに第2の部分Sa1、Sb1およびSc1と同様に構成すればよい。
なお、溝cの螺旋ピッチの変化のさせ方は任意で、螺旋ピッチの変化に応じて直線状に変化しても、正弦波状に変化してもよい。また、第2の部分Sb1およびSc1の溝cの螺旋ピッチp2を第2の部分Sa1の溝cの螺旋ピッチのp2と同じとし、第2の部分Sb1およびSc1から第2の部分Sa1までの間で螺旋ピッチを変化させてもよい。図23A、図23Bおよび図23Cでは、溝cの幅を保つため骨部bの幅も同時に変化させている。これは上述の骨部bの幅の変化に伴う効果も同時に得られる。しかし、これに限るものではなく、骨部bの幅は一定のままであっても良い。
ねじり剛性を変化させる方法として、骨部bの材料自体を化学的な改質等で変化させてもよい。また、骨部b自体の寸法を変化させるのではなく、骨部bに別の部材を密着させることでねじり剛性を変化させてもよい。
また、前述した実施の形態では、ねじり剛性を同一の方向に対して一様に高め、単一の方向に全体的に湾曲するようにしているが、これに限るものではなく、アクチュエータ本体のそれぞれの部分において、ねじり剛性を高める方向及び/またはねじり剛性の向上具合を変化させ、同一のアクチュエータ本体がそれぞれの部分において様々な湾曲の方向及び/または湾曲の度合いで動作するようにしてもよい。例えば、グローブ状のアシストウェアにおいて指に沿って本願のアクチュエータを配置した場合に、指関節近くが湾曲するようにすることで、より指の動きにフィットしたグローブ状のアシストウェアを実現できるようになる。
また、前述した実施の形態では、圧力源としてシリンジポンプを用いているが、これに限るものではなく、流体を内部空間に出し入れ可能な圧力源であれば、あらゆる公知技術及びその組み合わせが実現可能である。
また、前述した実施の形態では、コイル体の一端を封止した他端から水を流出入させているが、これに限るものではなく、他端からも水を流出入させたり、コイル体の途中に水の流出入口を設けたりしてもよい。水の流出入口を増やすことで、アクチュエータの応答性を高めることができる。
また、前述した実施の形態のアクチュエータ本体を複数本備えた把持ハンドとすることで、指に相当するアクチュエータ本体の湾曲動作により物体を把持できるようになる。
本開示の一態様に係るアクチュエータ本体は、人間に近い場所において動作する機械を駆動する人工筋肉アクチュエータとして利用可能であり、衣服のようなウェアラブルなアシスト器機の分野に応用できる。それ以外にも、外力に対する柔軟性を備えたリニアアクチュエータとして、また、軽量なリニアアクチュエータとして利用可能である。
1 アクチュエータ
2、2A、2B アクチュエータ本体
3 圧力源
4 配管
5 流体
10 筒体
10a 筒体の内周面
10b 筒体の外周面
11 第1の弾性部材
11a 第1の弾性部材の内周面
11b 第1の弾性部材の外周面
11c 第1の弾性部材の貫通穴
12 第2の弾性部材
12a 第2の弾性部材の内周面
12b 第2の弾性部材の外周面
A1 アクチュエータ本体の軸
A2 筒体の軸心
F1、F2、F3、F4、F5 第1の部分
Sa1、Sa2、Sa3、Sa4、Sa5、Sb1、Sb2、Sb3、Sb4、Sb5、Sc1、Sc2、Sc3、Sc4、Sc5 第2の部分
b、b1、b2、b3、b4、bSa1、bSa2、bSa3、bSa4、bSbc1、bSbc2、bSbc3、bSbc4、bF1、bF2、bF3、bF4 骨部
c、c1、c2、c3、c4 溝
d 筒体の外径
p1 筒体の螺旋ピッチ
p2、p2、p2 溝の螺旋ピッチ
、tb1、tb2 骨部の厚み
、wb1、wb2 骨部の幅
θ 溝の傾き
α、α1、α2 ピッチ角

Claims (18)

  1. 以下を具備するアクチュエータ本体:
    内部に空間を有し、第1軸に対して螺旋の形状に巻回された筒体、
    ここで、
    前記筒体は、複数の第1の部分および複数の第2の部分を有し、
    前記筒体の外周面および前記筒体の内周面の少なくとも一方には、溝が設けられ、前記溝は、前記筒体の長手軸を中心軸として、螺旋状に設けられ、
    前記空間は前記内周面と接触し、前記外周面は前記内周面の反対の面であり、
    前記複数の第1の部分の各々は、前記複数の第2の部分の各々よりも高いねじり剛性を有しており、
    前記複数の第1の部分は、前記第1軸の方向に沿って配列されており、かつ
    前記複数の第2の部分は、前記複数の第1の部分と重ならない。
  2. 以下を具備するアクチュエータ本体:
    内部に空間を有し、第1軸に対して螺旋の形状に巻回された筒体、
    ここで、
    前記筒体は、複数の第1の部分および複数の第2の部分を有し、
    前記筒体の外周面および前記筒体の内周面の少なくとも一方には、溝が設けられ、前記溝は、前記筒体の長手軸を中心軸として、螺旋状に設けられ、
    前記空間は前記内周面と接触し、前記外周面は前記内周面の反対の面であり、
    前記複数の第1の部分の各々における前記筒体の厚みは、前記複数の第2の部分の各々における前記筒体の厚みよりも大きく、
    前記複数の第1の部分は、前記第1軸の方向に沿って配列されており、かつ
    前記複数の第2の部分は、前記複数の第1の部分と重ならない。
  3. 以下を具備するアクチュエータ本体:
    内部に空間を有し、第1軸に対して螺旋の形状に巻回された筒体、
    ここで、
    前記筒体は、複数の第1の部分および複数の第2の部分を有し、
    前記筒体の外周面および前記筒体の内周面の少なくとも一方には、溝が設けられ、前記溝は前記筒体の長手軸を中心軸として、螺旋状に設けられ、
    前記空間は前記内周面と接触し、前記外周面は前記内周面の反対の面であり、
    前記複数の第1の部分の各々および前記複数の第2の部分の各々は、前記溝を有し、
    前記複数の第1の部分の各々の前記溝間の幅は、前記複数の第2の部分の各々の前記溝間の幅よりも広く、
    前記複数の第1の部分は、前記第1軸の方向に沿って配列されており、かつ
    前記複数の第2の部分は、前記複数の第1の部分と重ならない。
  4. 以下を具備するアクチュエータ本体:
    内部に空間を有し、第1軸に対して螺旋の形状に巻回された筒体、
    ここで、
    前記筒体は、複数の第1の部分および複数の第2の部分を有し、
    前記筒体の外周面および前記筒体の内周面の少なくとも一方には溝が設けられ、前記溝は前記筒体の長手軸を中心軸として、螺旋状に設けられ、
    前記空間は前記内周面と接触し、前記外周面は前記内周面の反対の面であり、
    前記複数の第1の部分の各々および前記複数の第2の部分の各々は、前記溝を有し、
    前記複数の第1の部分の各々の前記溝の螺旋ピッチは、前記複数の第2の部分の各々の前記溝の螺旋ピッチよりも大きく、かつ
    前記複数の第1の部分は、前記第1軸の方向に沿って配列されており、かつ
    前記複数の第2の部分は、前記複数の第1の部分と重ならない。
  5. 前記筒体は、円筒状の第1の弾性部材と、前記第1の弾性部材の内側または外側に配置され、前記第1の弾性部材よりも柔軟性の高い円筒状の第2の弾性部材とにより構成され、
    前記溝は、前記第1の弾性部材の内周面と前記第1の弾性部材の外周面とを貫通する貫通穴と、前記第2の弾性部材の表面の一部とにより形成され、
    前記貫通穴は前記内周面側に第1開口と前記外周面側に第2開口を形成し、前記表面の一部は、前記第1開口、または、前記第2開口を塞ぐ、
    請求項1〜4のいずれか1項に記載のアクチュエータ本体。
  6. 前記第1の弾性部材は、その周方向に隣り合う2つの前記溝の間に位置する螺旋状の骨部を有し、
    前記骨部の厚みが、前記骨部の幅より小さい、
    請求項5に記載のアクチュエータ本体。
  7. 前記溝の螺旋ピッチが、前記第1の弾性部材の外周長より大きい、
    請求項5または6に記載のアクチュエータ本体。
  8. 前記第1の弾性部材は、前記第2の弾性部材の外側に配置されており、前記第1の弾性部材の内周面と前記貫通穴の側面とにより形成される稜線が面取りされ、
    前記側面は前記第1の弾性部材に含まれ、かつ、前記第1開口と前記第2開口の間に位置する、
    請求項5に記載のアクチュエータ本体。
  9. 前記第1開口と前記第2開口の距離は、前記筒体の厚みの半分以上である、
    請求項5に記載のアクチュエータ本体。
  10. 前記溝の螺旋ピッチが、前記筒体の外周長より大きい、
    請求項1〜4のいずれか1項に記載のアクチュエータ本体。
  11. 前記溝は、多条溝である、
    請求項1〜4のいずれか1項に記載のアクチュエータ本体。
  12. 前記溝の幅が、一定である、
    請求項1〜4のいずれか1項に記載のアクチュエータ本体。
  13. 以下を具備するアクチュエータ本体:
    内部に空間を有し、第1軸に対して螺旋の形状に巻回された筒体、
    ここで、
    前記筒体は、円筒状の第1の弾性部材と、前記第1の弾性部材よりも柔軟性の高い第2の弾性部材とにより構成され、
    前記第1の弾性部材は、複数の第1の部分および複数の第2の部分を有し、
    前記複数の第1の部分の各々および前記複数の第2の部分の各々には、その内周面と外周面とを貫通する貫通穴が設けられ、
    前記貫通穴は、前記筒体の長手軸を中心軸として螺旋状に設けられ、
    前記空間は前記内周面と接触し、前記外周面は前記内周面の反対の面であり、
    前記第2の弾性部材は、前記貫通穴内に設けられ、
    前記複数の第1の部分の各々は、前記複数の第2の部分の各々よりも高いねじり剛性を有しており、
    前記複数の第1の部分は、前記第1軸の方向に沿って配列されており、かつ
    前記複数の第2の部分は、前記複数の第1の部分と重ならない。
  14. 以下を具備するアクチュエータ本体:
    内部に空間を有し、第1軸に対して螺旋の形状に巻回された筒体、
    ここで、
    前記筒体は、円筒状の第1の弾性部材と、前記第1の弾性部材よりも柔軟性の高い第2の弾性部材とにより構成され、
    前記第1の弾性部材は、複数の第1の部分および複数の第2の部分を有し、
    前記複数の第1の部分の各々および前記複数の第2の部分の各々には、その内周面と外周面とを貫通する貫通穴が設けられ、
    前記貫通穴は、前記筒体の長手軸を中心軸として螺旋状に設けられ、
    前記空間は前記内周面と接触し、前記外周面は前記内周面の反対の面であり、
    前記第2の弾性部材は、前記貫通穴内に設けられ、
    前記複数の第1の部分の各々における前記筒体の厚みは、前記複数の第2の部分の各々における前記筒体の厚みよりも大きく、
    前記複数の第1の部分は、前記第1軸の方向に沿って配列されており、かつ
    前記複数の第2の部分は、前記複数の第1の部分と重ならない。
  15. 以下を具備するアクチュエータ本体:
    内部に空間を有し、第1軸に対して螺旋の形状に巻回された筒体、
    ここで、
    前記筒体は、円筒状の第1の弾性部材と、前記第1の弾性部材よりも柔軟性の高い第2の弾性部材とにより構成され、
    前記第1の弾性部材は、複数の第1の部分および複数の第2の部分を有し、
    前記複数の第1の部分の各々および前記複数の第2の部分の各々には、その内周面と外周面とを貫通する貫通穴が設けられ、
    前記貫通穴は、前記筒体の長手軸を中心軸として螺旋状に設けられ、
    前記空間は前記内周面と接触し、前記外周面は前記内周面の反対の面であり、
    前記第2の弾性部材は、前記貫通穴内に設けられ、
    前記複数の第1の部分の各々の前記貫通穴間の幅は、前記複数の第2の部分の各々の前記貫通穴間の幅よりも広く、
    前記複数の第1の部分は、前記第1軸の方向に沿って配列されており、かつ
    前記複数の第2の部分は、前記複数の第1の部分と重ならない。
  16. 以下を具備するアクチュエータ本体:
    内部に空間を有し、第1軸に対して螺旋の形状に巻回された筒体、
    ここで、
    前記筒体は、円筒状の第1の弾性部材と、前記第1の弾性部材よりも柔軟性の高い第2の弾性部材とにより構成され、
    前記第1の弾性部材は、複数の第1の部分および複数の第2の部分を有し、
    前記複数の第1の部分の各々および前記複数の第2の部分の各々には、その内周面と外周面とを貫通する貫通穴が設けられ、
    前記貫通穴は、前記筒体の軸心を中心軸として螺旋状に設けられ、
    前記空間は前記内周面と接触し、前記外周面は前記内周面の反対の面であり、
    前記第2の弾性部材は、前記貫通穴内に設けられ、
    前記複数の第1の部分の各々の前記貫通穴間の螺旋ピッチは、前記複数の第2の部分の各々の前記貫通穴間の螺旋ピッチよりも大きく、
    前記複数の第1の部分は、前記第1軸の方向に沿って配列されており、かつ
    前記複数の第2の部分は、前記複数の第1の部分と重ならない。
  17. アクチュエータ本体の制御方法であって、
    制御部が指示信号を受信し、
    前記制御部が前記指示信号に基づいて、流体の圧力を増加または減少させ、
    前記アクチュエータ本体は、
    内部に空間を有し、第1軸に対して螺旋の形状に巻回された筒体を備え、
    前記筒体は、複数の第1の部分および複数の第2の部分を有し、
    前記筒体の外周面および前記筒体の内周面の少なくとも一方には溝が設けられ、
    前記溝は、前記筒体の長手軸を中心軸として、螺旋状に設けられ、
    前記空間は前記内周面と接触し、前記外周面は前記内周面の反対の面であり、
    前記複数の第1の部分の各々は、前記複数の第2の部分の各々よりも高いねじり剛性を有しており、
    前記複数の第1の部分は、前記第1軸の方向に沿って配列されており、
    前記複数の第2の部分は、前記複数の第1の部分と重ならず、かつ
    前記流体は前記筒体の内部に充填されている
    制御方法。
  18. 以下を具備する把持ハンド:
    複数のアクチュエータ本体、ここで、
    前記複数のアクチュエータ本体の各々は、以下を具備する:
    内部に空間を有し、第1軸に対して螺旋の形状に巻回された筒体、ここで、
    前記筒体は、複数の第1の部分および複数の第2の部分を有し、
    前記筒体の外周面および前記筒体の内周面の少なくとも一方には溝が設けられ、前記溝は、前記筒体の長手軸を中心軸として、螺旋状に設けられ、
    前記空間は前記内周面と接触し、前記外周面は前記内周面の反対の面であり、
    前記複数の第1の部分の各々は、前記複数の第2の部分の各々よりも高いねじり剛性を有しており、
    前記複数の第1の部分は、前記第1軸の方向に沿って配列されており、
    前記複数の第2の部分は、前記複数の第1の部分と重ならず、かつ
    前記把持ハンドは、前記複数のアクチュエータ本体を把持具として用いる。
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