以下、添付の図面を参照して本発明に係る情報処理システムの実施の形態を説明する。なお、以下の各実施形態において、同様の構成要素については同一の符号を付している。
(実施形態1)
実施形態1では、図1から図4を参照して、移動体10の走行可能な走行路の案内表示を行う情報処理システム1について説明する。
本実施形態に係る情報処理システム1は、図1に示すように、モバイル端末2と、サーバ装置3と、移動体10の操縦支援装置11と、を備える。以下では、情報処理システム1を本システム1ともいう。本システム1では、移動体10の搭乗者がモバイル端末2を所持することを想定している。モバイル端末2とサーバ装置3とは、インターネット等のネットワーク15を介して情報通信を行う。モバイル端末2は、操縦支援装置11等の移動体10中の通信機器とも情報通信を行うことができるように構成されている。
本システム1は、モバイル端末2を介して、移動体10の走行に関する情報を取得し、取得された情報をサーバ装置3に蓄積する。本実施形態では、移動体10は、船舶である。移動体10の走行に関する情報としては、例えば、軌跡ログ情報、移動体情報が挙げられる。本実施形態では、移動体情報は、船舶情報である。本システム1は、サーバ装置3に蓄積された情報を分析することにより、移動体10が走行した実績があり、走行可能と考えられる走行路を示す走行路情報を生成する。走行路情報は、サーバ装置3によって管理され、モバイル端末2にダウンロードして表示される。本実施形態では、走行路情報は、船舶の航路情報である。
操縦支援装置11は、移動体10の操縦を支援するための情報処理装置の一例である。操縦支援装置11は、移動体10に備え付けられる。操縦支援装置11は、Wi−Fi(登録商標)、Bluetooth(登録商標)等の近距離無線通信を行う通信部、若しくは各種情報を表示する表示部を含む。操縦支援装置11は、通信部を介してモバイル端末2に通信接続し、移動体10に関する情報をモバイル端末2に送信したり、モバイル端末2から走行路情報等を受信したりする。
以下、本実施形態におけるモバイル端末2とサーバ装置3の構成をそれぞれ説明する。
(モバイル端末2)
モバイル端末2の構成について、図2を参照して説明する。
モバイル端末2は、本実施形態における情報処理装置の一例である。モバイル端末2は、例えば、スマートフォンであり、タブレット端末、携帯電話、ノートPC(Personal Computer)等の種々の情報処理装置であってもよい。モバイル端末2は、図2に示すように、端末制御部20と、端末記憶部21と、ネットワーク通信部22と、機器通信部23と、入力部24と、表示部25と、位置情報取得部26と、を備える。
端末制御部20は、例えば、ソフトウェアと協働して所定の機能を実現するCPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)を含む。端末制御部20は、モバイル端末2の動作を制御する。端末制御部20は、端末記憶部21に格納されたデータやプログラムを読み出して種々の演算処理を行い、各種の機能を実現する。上記のプログラムは、各種の通信ネットワークから提供されてもよいし、可搬性を有する記録媒体に格納されていてもよい。
なお、端末制御部20は、所定の機能を実現するように設計された専用の電子回路、若しくは再構成可能な電子回路等のハードウェア回路で構成されてもよい。端末制御部20は、種々の半導体集積回路で構成されてもよい。種々の半導体集積回路としては、CPU、MPU、マイクロコンピュータ、DSP(Digital Signal Processor)、FPGA(Field Programmable Gate Array)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)等が挙げられる。以下、マイクロコンピュータをマイコンとも称する。
端末記憶部21は、モバイル端末2の機能を実現するために必要なプログラム及びデータを記憶する記憶媒体である。端末記憶部21は、例えばフラッシュメモリを含む。端末記憶部21は、例えばDRAM(Dynamic Random Access Memory)やSRAM(Static Random Access Memory)等を含む。端末記憶部21は、各種情報を一時的に記憶してもよい。端末記憶部21は、端末制御部20の作業エリアとして機能するように構成されもよい。
例えば、端末記憶部21は、地図情報格納部40及び軌跡ログ格納部41を有している。地図情報格納部40は、地図情報を格納できるように構成されている。地図情報は、地図を示す情報である。地図情報は、例えば、予め地図情報格納部40に記憶されていてもよい。地図情報は、例えば、ネットワーク15を介して、サーバ装置3から取得されてもよい。軌跡ログ格納部41は、移動体10の軌跡の履歴を示す履歴情報を格納できるように構成されている。軌跡ログ格納部41に格納された履歴情報は、例えばサーバ装置3に送信される。
ネットワーク通信部22は、無線、又は有線の通信回線を介して、モバイル端末2をネットワーク15に接続するためのモジュールである。
機器通信部23は、操縦支援装置11等の外部機器にモバイル端末2を通信接続するためのモジュールである。機器通信部23は、所定の通信規格にしたがい通信を行うことができるように構成されている。所定の通信規格には、IEEE(Institute of Electrical and Electronic Engineers)802.3,IEEE802.11a/11b/11g/11ac等の通信規格が含まれる。所定の通信規格は、USB(Universal Serial Bus)、HDMI(High-Definition Multimedia Interface)、IEEE1395、Wi-Fi、Bluetooth等が含まれてもよい。機器通信部23は、取得部の一例である。
入力部24は、ユーザによる種々の操作を入力するユーザインタフェースである。本実施形態において、入力部24は、表示部25と共にタッチパネルを構成し、ユーザによるタッチ操作で入力される。入力部24はタッチパネルに限らず、キーボード、ボタン、スイッチ、及びこれらの組み合わせであってもよい。入力部24は、本実施形態における取得部の一例である。
表示部25は、例えば、液晶ディスプレイ、若しくは有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイで構成される。表示部25は、例えば、走行路情報等の種々の情報を表示する。
位置情報取得部26は、例えば、GPS(Global Positioning System)衛星からの電波を受信して、受信した地点の緯度及び経度を測位するGPSモジュールである。位置情報取得部26は、GPSモジュールだけでなく、例えば、ジャイロセンサと移動体10の推進から位置を推定する構成でも良い。位置情報取得部26は、受信した地点の緯度及び経度に加え、高度を測位するように構成されてもよい。以下では、GPS衛星からの電波に含まれる情報を、GPS情報とも称する。位置情報取得部26は、測位した緯度等の現在地を示す位置情報を検出する現在地検出部の一例である。
(サーバ装置3)
以下、情報処理システム1におけるサーバ装置3の構成について、図3を参照して説明する。
サーバ装置3は、本実施形態における情報管理装置の一例である。サーバ装置3は、図3に示すように、サーバ制御部30と、サーバ記憶部31と、サーバ通信部32と、を備える。
サーバ制御部30は、例えば、ソフトウェアと協働して所定の機能を実現するCPU、若しくはGPU(Graphics Processing Unit)を含んで構成される。サーバ制御部30は、サーバ装置3の動作を制御する。サーバ制御部30は、サーバ記憶部31に格納されたデータ、若しくはプログラムを読み出して種々の演算処理を行う。サーバ制御部30は、種々の演算処理により、各種の機能を実現するように構成されている。サーバ記憶部31に格納されるプログラムは、各種の通信ネットワークを介して提供されてもよい。
なお、サーバ制御部30は、所定の機能を実現するように設計された専用の電子回路、若しくは再構成可能な電子回路等のハードウェア回路で構成されてもよい。サーバ制御部30は、CPU、GPU、TPU、MPU、マイコン、DSP、FPGA、ASIC等の種々の半導体集積回路で構成されてもよい。
サーバ記憶部31は、サーバ装置3の機能を実現するために必要なプログラム及びデータを記憶する記憶媒体である。サーバ記憶部31は、例えば、HDD(Hard Disk Drive)、若しくはSSD(Solid State Drive)を含んで構成される。サーバ記憶部31は、例えば、DRAM、若しくはSRAMを含んで構成されてもよい。サーバ記憶部31は、例えば、サーバ制御部30の作業エリアとして機能するように構成されてもよい。
サーバ記憶部31は、例えば、走行実績データベース42、案内走行路データベース43、及びクラス情報44を記憶する。以下では、「データベース」を「DB」と略記する場合がある。走行実績DB42は、過去に種々の移動体10で走行が行われた走行実績情報を蓄積するデータベースである。案内走行路DB43は、モバイル端末2等に案内する走行路情報を管理するデータベースである。クラス情報44は、移動体10に関する移動体情報に応じて走行路情報を分類するための情報である。
移動体情報は、例えば、操縦士免許情報、搭乗者数情報、型式情報、及び走行区域を含む。操縦士免許情報は、移動体10の搭乗者における操縦士の操縦士免許の種別を示す情報である。すなわち、操縦士免許情報は、移動体の搭乗者に関連する情報である。操縦士免許情報は、移動体の種類、各国法令によって異なる。搭乗者数情報は、移動体10の搭乗者の人数を示す情報である。搭乗者数情報は、移動体の搭乗者に関連する情報である。型式情報は、移動体10の型式を示す情報である。具体的に、型式情報は、移動体10の形状、若しくは推進力等を規定する。
サーバ通信部32は、所定の通信規格にしたがい通信を行う通信インタフェースであり、ネットワーク15や外部機器にサーバ装置3を通信接続する。
以上のようにサーバ装置3の構成の一例を説明したが、サーバ装置3はこれに限定されず、種々の構成を有してもよい。例えば、サーバ装置3は、ASP(Application Server Provider)サーバ等であってもよく、クラウドコンピューティングにおける各種の処理を実行してもよい。
以下、本実施形態に係る情報処理システム1のサーバ装置3における各種データベースについて、図4(a),図4(b),図5(a),図5(b)を参照して説明する。
図4(a)は、走行実績DB42の一例を示す。図4(b)は、軌跡ログ格納部41に格納された軌跡ログ情報の一例を示す。図5(a)は、案内走行路DB43の一例を示す。図5(b)は、クラス情報44の一例を示す。
図4(a)の例では、走行実績DB42は、「軌跡ログ番号」と、「日付」と、「操縦士免許」と、「搭乗者数」と、「型式」と、を関連付けて記録している。「軌跡ログ番号」は、軌跡ログ情報の管理番号を示す。「日付」には、軌跡ログ情報が得られた日付が設定される。「操縦士免許」、「搭乗者数」及び「型式」は、それぞれ操縦士免許情報、搭乗者数情報及び型式情報を表す。操縦士免許情報、搭乗者数情報及び型式情報は、移動体情報に含まれる。
図4(a),図4(b)の例では、サーバ装置3は、軌跡ログ番号により走行実績DB42に関連付けして、サーバ記憶部31に蓄積された軌跡ログ情報を管理している。図4(b)に示すように、軌跡ログ情報は、「時刻」と、「緯度」と、「経度」と、を関連付けて記録されている。
図5(a)の例では、案内走行路DB43は、「分類」と「走行路情報」との関連付けにより、複数のクラスの走行路情報を記録している。「分類」は、移動体情報によって規定される分類であり、クラス情報44によって規定される。図5(b)のクラス情報44によると、例えばクラスAは、操縦士免許情報が「1級」、搭乗者数情報が「1人」、型式情報が「型式A」の場合に該当する。
例えば、操縦士免許情報の「1級」は、船舶の場合、日本において、一級小型船舶操縦士の免許を表している。操縦士免許情報は、「1級」の他にも、例えば、二級小型船舶操縦士の免許を表す「2級」、特殊小型船舶操縦士の免許を表す「特殊」が設定されてもよい。搭乗者数情報は、1人だけに限られず、例えば、複数人が設定されてもよい。
以下、本実施形態に係る情報処理システム1の動作の概要を、図6を用いて説明する。
本実施形態に係る情報処理システム1では、モバイル端末2がサーバ装置3から走行路情報をダウンロードして、走行路情報をモバイル端末2の表示部25に表示する。図6(a)には、表示部25に表示される走行路情報の第1の表示例を示す。
図6(a)に示すように、地図画像60上に、現在地アイコン100と、航路画像61とが表示される。現在地アイコン100は、移動体10の現在地を示すアイコンである。地図画像60は、地図情報格納部40において、移動体10の現在地を含む所定範囲の地図を示す画像である。航路画像61は、走行路情報によって規定される走行路を示す画像である。ユーザは、地図画像60上に表示される航路画像61及び現在地アイコン100により、走行可能な走行路の位置や範囲、現在地と走行路との位置関係等を確認することができる。モバイル端末2の表示部25は、地図画像60上に現在地アイコン100の他、移動体10の軌跡を所定の間隔で表示させてもよい。表示部25は、地図画像60上に現在地アイコン100の他、移動体10の出発地を表示させてもよい。
本システム1では、走行路情報が示す走行路が、移動体10が走行可能な範囲に合致するように、走行実績DB42のデータ分析を行って、案内走行路DB43において走行路情報を管理する。移動体10が走行可能な範囲等は移動体10ごとに異なる場合があることから、本実施形態では、案内走行路DB43において、移動体情報に基づき、複数の走行路情報を分類している。図6(b)に、走行路情報の第2の表示例を示す。
図6(b)の表示例は、図6(a)の場合とは異なる移動体情報に対応する走行路情報の表示例である。例えば、移動体10として、プレジャーボートと水上オートバイとでは、走行実績の傾向が異なることが想定される。例えば、プレジャーボートの走行傾向に合致した図6(a)に示す航路画像61と、水上オートバイの走行傾向に合致した図6(b)に示す航路画像62とが別々に表示されることが望ましい。本実施形態では、例えば、走行路情報の適切な管理を実現できるように、移動体10の搭乗者及び移動体10の型式に関連する情報を移動体情報として採用する。以下、本実施形態に係る情報処理システム1の動作の詳細について説明する。
(走行路情報の表示処理)
以下では、本実施形態に係る情報処理システム1において、モバイル端末2がサーバ装置3から走行路情報を取得して表示部25に表示する走行路情報の表示処理について、図7を用いて説明する。
図7は、本実施形態における走行路情報の表示処理を説明するためのシーケンス図である。図7に示す処理は、例えば、モバイル端末2において所定のプログラムが立ち上がったとき、或いは所定のユーザ操作が入力された場合に開始される。
まず、モバイル端末2は、移動体情報を取得する(ステップ1)。以下では、ステップをSと称する。移動体情報は、例えば、操縦士免許情報、搭乗者数情報、及び型式情報の何れか1つを含む。
ステップS1において、例えば、モバイル端末2は、ユーザによる入力部24が操作されることで、操縦士免許情報及び搭乗者数情報を取得する。モバイル端末2は、機器通信部23を用いて、移動体10における操縦支援装置11等と通信を行うことにより、移動体10の型式情報を取得する。
次に、モバイル端末2の端末制御部20は、ネットワーク通信部22を介してサーバ装置3に、取得した移動体情報を送信する。また、モバイル端末2の端末制御部20は、ネットワーク通信部22を介してサーバ装置3に、走行路情報を要求するリクエストを送信する(S2)。モバイル端末2による走行路情報のリクエストは、例えば、モバイル端末2の識別情報等を含む。
サーバ装置3は、モバイル端末2からネットワーク15を介して、走行路情報のリクエストと移動体情報とを受信する(S11)。
次に、サーバ装置3は、案内走行路DB43における複数の走行路情報の中から、受信した移動体情報に対応する走行路情報を特定する(S12)。例えば、サーバ装置3は、クラス情報44を参照して、受信した移動体情報に該当するクラスの走行路情報を特定する。
次に、サーバ装置3は、ネットワーク15を介してモバイル端末2に、特定した走行路情報を送信する(S13)。この際、サーバ装置3は、受信したリクエスト中の識別情報等を参照して、リクエストを送信したモバイル端末2への情報送信を行う。
モバイル端末2の端末制御部20は、ネットワーク通信部22を介して、サーバ装置3からの走行路情報を受信する(S3)。
次に、モバイル端末2は、表示部25において、受信した走行路情報を表示する(S4)。例えば、モバイル端末2の端末制御部20は、端末記憶部21に記憶された地図情報格納部40を参照して、図6(a)に示すように、地図画像60と、受信した走行路情報が示す走行路の航路画像61とを、緯度及び経度が合致するように重畳して、表示部25に表示させる。
ステップS4において、端末制御部20は、位置情報取得部26から位置情報を取得し、現在地アイコン100を、上記の画像において取得した位置情報に対応する位置に重畳して、表示部25に表示させる。例えば、端末制御部20は、所定の時間間隔で位置情報を取得して、リアルタイムに現在地アイコン100を移動させるように表示制御を行ってもよい。
モバイル端末2によって走行路情報が表示された(S4)後に、図7に示す処理は終了する。例えば、ユーザが終了操作を入力することで、走行路情報の表示が終了される。
以上の処理によると、例えばステップS1でモバイル端末2が取得した移動体情報がクラスAに該当する場合、クラスAの走行路情報がモバイル端末2にダウンロードされ(S3)、図6(a)に示すように表示部25に表示される(S4)。一方、取得した移動体情報がクラスBに該当する場合には、上記の走行路情報とは異なるクラスBの走行路情報が、モバイル端末2にダウンロードされ、図6(b)に示すように表示部25に表示される。モバイル端末2は、取得した移動体情報に応じて、表示される走行路情報が切り替わるように構成される。
操縦士免許情報及び搭乗者数情報は、移動体情報のうち、移動体10の搭乗者にとって比較的容易に把握できる情報である。操縦士免許情報及び搭乗者数情報は、例えば、ユーザの入力によって、簡単且つ適確に取得することができる。移動体情報のうちの型式情報は、移動体10の固有の情報であり、移動体10中の機器等から簡単で適確に情報取得することができる。本実施形態では、サーバ装置3が走行路情報の生成、走行路情報の更新時にも移動体情報を用いている。サーバ装置3は、移動体情報に基づく分類において、各々の走行実績の傾向が適確に抽出された走行路情報を獲得できる。
サーバ装置3は、例えば、移動体情報における操縦士免許情報によると、免許種別によって操縦可能な移動体10に基づく走行実績の傾向や、移動体10の操縦士による操縦の技能に応じた傾向を得られる。サーバ装置3は、型式情報によると、移動体10の形状、性能等を規定しており、物理的に移動体10が走行可能な範囲を得られる。さらに、サーバ装置3は、搭乗者数情報により、船舶の場合、搭乗者数に応じた移動体10が浸水する深さが得られる。サーバ装置3は、搭乗者数情報により、移動体10の小回りの変化による傾向を得られる。
(走行路情報の更新処理)
本実施形態に係る情報処理システム1において、走行路情報の図7で示した表示処理で利用される走行路情報は、サーバ装置3で管理される。具体的に、サーバ装置3は、種々のモバイル端末2等から軌跡ログ情報を移動体情報と共に収集する。サーバ装置3は、収集した情報に基づき各分類の走行路情報を生成する。サーバ装置3は、収集した情報に基づき各分類の走行路情報を更新する。走行路情報の更新処理の一例を、図8〜図10を用いて説明する。
図8は、情報処理システム1における走行路情報の更新処理を説明するためのシーケンス図である。図8では、軌跡ログ情報がモバイル端末2からサーバ装置3にアップロードされた際に走行路情報が更新される更新処理の例を説明する。
モバイル端末2は、移動体10の船舶情報を取得する(S21)。モバイル端末2は、移動体10の走行中に、軌跡ログ情報を記録する(S22)。例えば、モバイル端末2において、位置情報取得部26は所定の時間間隔毎にGPS情報を受信して、GPS情報が示す位置情報を端末制御部20に出力する。所定の時間間隔は、例えば、1秒間とすることができる。位置情報は、例えば、緯度及び経度である。端末制御部20は、逐次、時刻と緯度と経度とを関連付けて、端末記憶部21に軌跡ログ情報として記録する。軌跡ログ情報の記録は、例えば、ユーザによる終了操作が入力されるまで繰り返される。
モバイル端末2は、ステップS21の処理と、ステップS22の処理とが何れが先に実行されてもよい。
次に、モバイル端末2は、ネットワーク通信部22を用いてサーバ装置3に、記録した軌跡ログ情報と取得した移動体情報とを送信する(S23)。
サーバ装置3は、モバイル端末2からネットワーク15を介して、軌跡ログ情報と移動体情報とを受信する(S31)。
次に、サーバ装置3は、走行実績DB42において、新たな軌跡ログ番号等を設定して、受信した軌跡ログ情報と移動体情報とを関連付けて記録する(S32)。
次に、サーバ装置3は、移動体情報に基づいて、案内走行路DB43における複数の走行路情報の中で、更新対象の走行路情報を特定する(S33)。例えば図5の例において、ステップS31で操縦士免許「1級」、搭乗者人数「1人」且つ型式「型式A」の移動体情報を受信した場合、サーバ装置3は、図5(b)に示すクラス情報44を参照し、クラスAの走行路情報を更新対象として特定する。
次に、サーバ装置3は、特定したクラスの走行路情報を更新する(S34)。具体的に、サーバ装置3は、走行実績DB42における移動体情報を参照し、特定したクラスに該当する軌跡ログ情報を検索する。この際、サーバ装置3は、例えば走行実績DB42の日付を参照し、過去の所定期間に得られた軌跡ログ情報に限定して、軌跡ログ情報の検索を行う。過去の所定期間としては、例えば、1年間が挙げられる。検索された軌跡ログ情報に基づいて、サーバ装置3は、軌跡ログ情報による軌跡を走行路に含めるように、新たな走行路情報を生成する。
図9は、走行路情報の生成方法を説明するための図である。例えば、サーバ装置3は、図9(a)に示すように、緯度と経度の2次元座標系において、検索された軌跡ログ情報の各々が示す複数の軌跡をトレースする。サーバ装置3は、検索された軌跡ログ情報のうち、所定の回数以上の軌跡をトレースしてもよい。サーバ装置3は、所定の領域(区画)毎に軌跡を管理している。サーバ装置3は、図9(b)に示すように、トレースした軌跡に基づいて、走行路情報における走行路の範囲として提示される領域70を決定する。
図10は、走行路情報における走行路の領域70の決定方法を説明するための図である。走行路の領域70は、図10(a)及び図10(b)に示すように、例えば、2次元座標系を所定サイズで領域分割するメッシュを用いて決定される。複数のメッシュの各々は、例えば、同じ大きさの矩形状に設定されている。メッシュのサイズは、例えば、図6に示す走行路情報の航路画像61としての解像度の観点から適宜、設定される。メッシュのサイズは、例えば、5km×5kmを表示するように設定される。メッシュのサイズは、例えば、20m×20mを表示するように設定されてもよい。メッシュのサイズは、解像度の観点から設定される場合だけに限られない。メッシュのサイズは、移動体10の大きさに合わせて、移動体10ごとに複数のサイズに設定されてもよい。複数のメッシュの各々は、地図画像60上にレイヤーとして重ねて表示されるように構成される。複数のメッシュの各々は、地図画像60上に各々重複しないように配置される。複数のメッシュの各々は、地図画像60上に各々重複しないように、経度情報及び緯度情報を有している。複数のメッシュの各々は、例えば、矩形のメッシュの中心、或いは矩形のメッシュの四隅の経度情報及び緯度情報を有している。各メッシュの経度情報及び緯度情報と地図画像60における経度情報及び緯度情報がそれぞれ一致するように、各メッシュを地図画像60上に表示できるように構成される。
サーバ制御部30は、2次元座標系に含まれる複数のメッシュの中で、所定数以上の軌跡ログ情報の軌跡が通過するメッシュを、走行路の領域70に設定する。所定数としては、例えば、1つに設定される。サーバ制御部30は、走行路の領域70に設定された各々のメッシュについて、通過する軌跡の数すなわち通過頻度を算出する。各メッシュの通過頻度は、過去に移動体10が走行した走行実績に対応している。サーバ制御部30は、走行路の領域70に設定したメッシュに算出した通過頻度を関連付けて、走行路情報を生成する。これにより、走行路情報の表示時(図7のS4)に、図10(b)のように通過頻度が高いメッシュを強調表示することができる。強調表示は、例えば、明度、彩度、若しくは色相を変えることで行うことができる。
図8に戻り、サーバ装置3は、新たに生成した走行路情報に書き換えて案内走行路DB43を更新し(S34)、図8に示す走行路情報の更新処理を終了する。
以上の処理によると、情報処理システム1が、移動体情報に基づく分類において複数の走行路情報を適切に管理することができる。
以上の説明では、軌跡ログ情報がアップロードされた際に、対応する走行路情報が更新される例を説明した。走行路情報の更新処理はこれに限らず、例えば所定周期で各種走行路情報の更新が実行されてもよい。所定周期は、例えば、1日毎とすることができる。例えば、サーバ装置3は、更新タイミングの間の期間中、随時、受信される軌跡ログ情報を記録し、走行実績DB42に蓄積する。サーバ装置3は、更新タイミングを基準に、過去の所定期間内の軌跡ログ情報を用いて、各クラスの走行路情報を更新する。
以上の説明において、ステップS34で生成された走行路情報は、走行路の通過頻度を含んでいる。走行路情報には、さらに他の情報が含まれてもよく、例えば対応する分類の移動体10が、同走行路を移動する際に掛かる移動時間を示す情報が含まれてもよい。サーバ装置3は、移動体情報に基づき分類された軌跡ログ情報を用いて、各分類の走行路における移動時間を解析することができる。
サーバ制御部30は、例えば、ステップS34において、軌跡ログ格納部41に記録された図4(b)に示す時刻の情報に基づき、走行路中のメッシュ毎に、所定の基準位置(特定のメッシュ等)から各メッシュに到達するまでに掛かった時間差を算出する。サーバ制御部30は、メッシュ毎に算出した時間差を、移動時間を示す情報として走行路情報に含めることができる。複数の軌跡が同じメッシュを通過する場合、サーバ制御部30は、各々の軌跡による移動時間の平均値を算出してもよい。複数の軌跡が同じメッシュを通過する場合、サーバ制御部30は、代表的な軌跡の移動時間を算出してもよい。
上記のような走行路情報によると、モバイル端末2は、走行路情報の表示処理において、図11に示すように、走行路情報の走行路と共に移動時間を表示させることができる。
モバイル端末2は、図7のステップS3で移動時間を含んだ走行路情報を取得すると、例えば、端末制御部20が現在時刻、現在位置、及び走行路情報に含まれるメッシュ毎の移動時間等に基づき、現在位置から所定の時間間隔で到達するメッシュを算出することができる。所定の時間間隔としては、例えば、10分とすることができる。これにより、表示部25は、図11に示すように、走行路情報の航路画像61上に、移動時間を表示することができる(S4)。
以上の説明では、図10のように、メッシュを用いて走行路情報を生成する例を説明したが、走行路情報は、メッシュを用いずに生成されてもよい。この変形例を、図12を用いて説明する。
図12の変形例において、サーバ制御部30は、例えば、図12(a)に示すように、トレースした複数の軌跡(図9(a))が、互いに所定幅W1の範囲内にあるか否かを判定する。サーバ制御部30は、所定幅W1の範囲内にあると判定した場合、図12(b)に示すように、走行路情報において各々の軌跡を纏めるように走行路を設定する。サーバ制御部30は、所定幅W1の範囲内にある軌跡の数を計数し、計数した軌跡の数が多いほど、図12(c)及び図12(d)に示すように、走行路情報における走行路の幅を太く設定する。これにより、走行路情報の表示時(図7のS4)に、移動体10の通過頻度の高さに応じて走行路の幅が太くなるように、走行路情報を表示部25等に表示させることができる。情報処理システム1は、トレースした複数の軌跡を、所定の閾値ごとに各々の軌跡を纏めるように構成されていてもよい。
以上のように、本実施形態に係る情報処理システム1は、サーバ装置3と、モバイル端末2と、を備える。サーバ装置3は、走行路情報を管理する。走行路情報とは、移動体10が走行可能な走行路を示す。モバイル端末2は、サーバ装置3と情報通信を行うことができるように構成されている。モバイル端末2は、端末制御部20と、表示部25と、取得部(23,24)と、を備える。端末制御部20は、サーバ装置3との情報通信を制御して、走行路情報を取得する。表示部25は、端末制御部20によって取得された走行路情報を表示する。取得部は、移動体10の搭乗者及び型式の少なくとも一方に関連する情報である移動体情報を取得する。複数の走行路情報は、図5に示すように、移動体情報に応じて分類されている。表示部25は、図6に示すように、取得部によって取得された移動体情報に対応する分類の走行路情報を表示する。本実施形態の情報処理システム1は、移動体情報に応じて移動体10の搭乗者及び型式の少なくとも一方に関連する情報から複数の走行路情報が分類され、モバイル端末2のユーザに走行路情報を提示し易くすることができる。
本実施形態において、移動体情報は、操縦士免許情報、搭乗者数情報、及び型式情報を含む。操縦士免許情報は、移動体10の搭乗者における操縦士の操縦士免許の種別を示す。搭乗者数情報は、移動体10の搭乗者の人数を示す。型式情報は、移動体10の型式を示す。移動体情報は、操縦士免許情報、搭乗者数情報、及び型式情報のうちのいずれか1つ又は複数を含んでもよい。上記の各情報によると、情報処理システム1において簡単に情報取得を行え、適確な走行路情報を提示し易くできる。
本実施形態における取得部は、移動体10における操縦支援装置11等の通信機器から、移動体10の型式情報を受信する機器通信部23を含む。これにより、移動体10から、簡単で適確に型式情報の情報取得を行うことができる。
本実施形態において、端末制御部20は、ネットワーク通信部22を介して、移動体情報をサーバ装置3に送信し、移動体情報に対応する分類の走行路情報を、サーバ装置3から受信してもよい(S2,S3)。
本実施形態において、表示部25は、移動体情報に対応する移動体10が、走行路情報における走行路を移動する移動時間を表示する(図11)。本実施形態では、上記の移動体情報により、各々の分類の走行路情報において適確に走行実績の傾向が得られることで、精度良く移動時間を表示可能になる。
本実施形態において、走行路情報においては、図10(a)及び図10(b)で示すように、走行路が複数のメッシュで構成されていてもよい。表示部25は、移動体10の通過頻度がより高いメッシュほど強調するように、走行路情報を表示してもよい。表示部25は、強調表示として、例えば通過頻度がより高いメッシュほどより高い明度になるように、走行路情報を表示する。メッシュの強調表示はこれに限らず、例えば通過頻度がより高いメッシュほど明度をより低くしてもよいし、色味が変更されてもよい。
本実施形態において、表示部25は、図12に示すように、移動体10の通過頻度の高さに応じて走行路の幅が太くなるように、走行路情報を表示してもよい。
本実施形態において、モバイル端末2は、地図を示す地図情報を記憶する地図情報格納部40をさらに備えてもよい。表示部25は、地図情報格納部40による地図画像60上に走行路情報が示す走行路の航路画像61を表示してもよい。
本実施形態において、モバイル端末2は、移動体10の現在地を検出する現在地検出部として位置情報取得部26をさらに備えてもよい。表示部25は、走行路情報が示す走行路と共に移動体10の現在地を現在地アイコン100等により表示してもよい。
本実施形態では、以上のようなモバイル端末2の端末制御部20が実行するためのプログラムが提供されてもよい。例えば、移動体10が走行可能な走行路を示す複数の走行路情報のうち、少なくとも1つの走行路情報を表示部25に表示するモバイル端末2のためのプログラムが提供されてもよい。複数の走行路情報は、移動体情報に応じて分類されている。移動体情報は、移動体の搭乗者及び型式の少なくとも一方に関連している。表示部25は、移動体情報に対応する分類の走行路情報を表示する。
(他の実施形態)
上記の実施形態1では、移動体10が船舶である場合について説明した。本実施形態に係る情報処理システムにおける移動体は、船舶に限らず、例えばATV(All Terrain Vehicle)を含む車両、若しくはスノーモービルであってもよい。例えば、情報処理システムは、車両の型式情報に基づいて、小型の車両の走行路情報と大型の車両の走行路情報とを分類する。これにより、情報処理システムは、例えば、小型の車両が走行可能な走行路において大型の車両は走行できない位置及び範囲を得られる。車両の走行路は、例えば、舗装道路、および特に舗装されていないオフロードの何れかを含む。同様に、情報処理システムは、車両の型式情報に基づいて、3輪の車両の走行路情報と4輪の車両の走行路情報とを分類する。これにより、情報処理システムは、例えば、4輪の車両が走行可能な走行路において3輪の車両は走行できない位置及び範囲を得られる。本実施形態に係る情報処理システムは、例えば、ATVなどのバギー車が山岳地帯などのオフロードを走行する場合などに適用することができる。
上記の各実施形態では、走行路情報の更新処理(図8)において、モバイル端末2が軌跡ログ情報を生成して、サーバ装置3にアップロードした(S23)。これに限らず、例えばモバイル端末2は、位置情報を逐次、サーバ装置3に送信して、サーバ装置3が、軌跡ログ情報を生成するようにしてもよい。
上記の各実施形態では、走行路情報の表示処理(図7)において、モバイル端末2が、走行路情報のリクエストと共に移動体情報を送信して(S2)、送信した移動体情報に対応する分類の走行路情報を、サーバ装置3から受信した(S3)。これに限らず、モバイル端末2は、走行路情報のリクエストに基づき、サーバ装置3から複数の分類の走行路情報を一括してダウンロードして、端末制御部20がダウンロードした走行路情報の中から、予め取得した移動体情報に対応する分類の走行路情報を特定するようにしてもよい。
上記の各実施形態では、走行路情報をモバイル端末2の表示部25に表示したが、これに限らず、例えば移動体10の操縦支援装置11の表示部等に走行路情報を表示するようにしてもよい。上述したモバイル端末2の各種機能は、操縦支援装置11等の情報処理装置において実現されてもよい。例えば、操縦支援装置11が、位置情報取得部を備えて移動体10の現在地を検出してもよいし、ネットワーク通信部を備えて、ネットワーク15を介してサーバ装置3と情報通信を行ってもよい。本実施形態における情報処理装置は、モバイル端末2及び操縦支援装置11に限らず、種々の情報処理装置が用いられてもよい。
上記の各実施形態では、移動体情報に基づく分類のためのクラス情報44の一例(図4(b))を説明した。移動体情報に基づく分類としては、種々の分類を採用することができる。例えば、搭乗者数が多いほど走行路が制限されると考えられることから、搭乗者数「N人以下」のようなクラスを用いて(Nは自然数)、走行路情報を生成するための軌跡ログ情報の分類を行ってもよい。
上記の各実施形態では、特定した走行路情報に基づいて、表示部25が特定した1つの航路画像を表示する例を説明した。表示部25は、移動体情報に基づいた航路画像と、移動体情報に含まれる移動体10とは別の航路画像と、を表示させてもよい。情報処理装置は、例えば、移動体情報に含まれる移動体10としてプレジャーボートの航路画像を表示させ、且つ別の走行路情報として水上オートバイの航路画像を同時に表示させてもよい。情報処理装置は、プレジャーボートの航路画像と水上オートバイの航路画像とを同時に表示部25に表示させることで、プレジャーボートの走行実績と水上オートバイの走行実績とが重なる場所をユーザに要注意地域として認識させることができる。情報処理装置は、プレジャーボートの航路画像と水上オートバイの航路画像とを同時に表示部25に表示させる場合、移動体情報に基づいた航路画像と移動体情報に含まれる移動体10とは別の航路画像との違いが明確になるように、例えば、移動体10とは別の航路画像を着色した破線で示すことができる。
以上のように、本発明の具体的な実施形態及び変形例について説明したが、本発明は上述した実施形態等に限定されるものではなく、本発明の範囲内で種々の変更を行ってもよい。例えば、上記の個々の実施形態の内容を適宜組み合わせたものを本発明の一実施形態とすることができる。