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JP6712966B2 - 点火プラグ - Google Patents
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Description

本発明は点火プラグに関し、特に非平衡プラズマを発生する点火プラグに関するものである。
内燃機関の燃焼室に吸入した混合気に点火する点火プラグとして、非平衡プラズマを利用するものがある(特許文献1)。特許文献1に開示される点火プラグは、棒状の中心電極の先端を有底筒状の絶縁体が内包し、主体金具が絶縁体を外周側から保持する。中心電極と主体金具との間に交流電圧または複数回のパルス電圧が印加されると、点火プラグは絶縁体の表面の広範囲にプラズマを発生し混合気に着火する。
特開2014−22341号公報
しかしながら、特許文献1に開示される技術では、絶縁体に包まれる中心電極と絶縁体との距離が短い部分や中心電極のうち表面の曲率が変化する部分の電界強度が高くなる傾向があるので、その部分にプラズマが偏在し、着火性が低下するおそれがある。
本発明は上述した問題点を解決するためになされたものであり、プラズマの偏在を抑制できる点火プラグを提供することを目的としている。
この目的を達成するために本発明の点火プラグは、先端が閉じた有底筒状の第1絶縁体と、第1絶縁体を外周側から保持する筒状の主体金具と、を備えている。第1絶縁体は、径方向の外側へ張り出す係止部を備え、先端側から後端側へと軸線に沿って延びている。主体金具は、第1絶縁体の係止部を先端側から係止する棚部を備えている。第1絶縁体に内包される第2絶縁体は、複数の開口部を有する貫通孔が形成され、貫通孔内に導電部材が配置される。端子は、導電部材に電気的に接続され、主体金具と絶縁される。導電部材の凸状部は、複数の開口部のうち第1絶縁体の係止部よりも先端側に形成された開口部に配置される。
請求項1記載の点火プラグによれば、第1絶縁体に内包された第2絶縁体に複数の開口部を有する貫通孔が形成され、貫通孔内に導電部材が配置される。導電部材は、複数の開口部のうち第1絶縁体の係止部よりも先端側に形成された開口部に凸状部が配置される。電界が集中する凸状部を第2絶縁体に分散して配置できるので、第1絶縁体に生じるプラズマの偏在を抑制できる。
請求項2記載の点火プラグによれば、第2絶縁体は、第1絶縁体の有底筒内に充填された複数の粒状の絶縁体の集合体である。貫通孔は、複数の粒状の絶縁体の間に形成された間隙なので、請求項1の効果に加え、絶縁体の形状や大きさ等によって凸状部の数や大きさ等を制御できる。
請求項3記載の点火プラグによれば、端子は先端部が集合体の後端部に埋設され、導電部材に電気的に接続されるので、請求項2の効果に加え、端子と導電部材との接触を良くすることができる。
請求項4記載の点火プラグによれば、第2絶縁体は、複数の開口部を有する貫通気孔を有する多孔体なので、請求項1の効果に加え、貫通気孔の形状や大きさ等によって凸状部の数や大きさ等を制御できる。
請求項5記載の点火プラグによれば、凸状部は、少なくとも一部が、主体金具の先端よりも先端側に存在する。よって、請求項1から4のいずれかの効果に加え、主体金具の先端よりも先端側にプラズマを発生させ、着火性を向上できる。
本発明の第1実施の形態における点火プラグの片側断面図である。 点火プラグの断面図である。 第2実施の形態における点火プラグの断面図である。
以下、本発明の好ましい実施形態について添付図面を参照して説明する。図1は本発明の第1実施の形態における点火プラグ10の軸線Oを境にした片側断面図であり、図2は点火プラグ10の先端付近を拡大して図示した点火プラグ10の断面図である。図1及び図2では、紙面下側を点火プラグ10の先端側、紙面上側を点火プラグ10の後端側という(図3においても同じ)。図1に示すように点火プラグ10は、主体金具20、第1絶縁体30、第2絶縁体40及び端子50を備えている。
主体金具20は、内燃機関(図示せず)のねじ穴に固定される略円筒状の部材であり、導電性を有する金属材料(例えば低炭素鋼等)によって形成されている。主体金具20は、後端側から先端側へと軸線Oに沿って加締め部21、工具係合部22、湾曲部23、座部24、胴部25の順に連接されている。胴部25は外周面にねじ部26が形成されている。
加締め部21及び湾曲部23は、主体金具20を第1絶縁体30に固定するための部位である。工具係合部22は、ねじ部26を内燃機関(図示せず)に結合するときにレンチ等の工具を係合させる部位である。座部24は、胴部25の後端側に位置し、径方向外側に環状に突出する部位である。座部24は、胴部25との間に環状のガスケット55が配置される。ガスケット55は、内燃機関にねじ部26が結合したときに、座部24と内燃機関とに挟まれてねじ穴(図示せず)とねじ部26との隙間を封止する。胴部25は、径方向の内側へ突出する棚部27が、内周に形成されている。
第1絶縁体30は、機械的特性や高温下の絶縁性に優れるアルミナ等により形成された有底円筒状の部材である。第1絶縁体30は、自身の後端に開口し先端が閉じた穴部31が軸線Oに沿って形成されている。本実施の形態では、穴部31は断面が円形である。穴部31は、径方向の内側へ突出する段部32が、先端側に形成されている。段部32よりも先端側の穴部31の内径は、段部32よりも後端側の穴部31の内径よりも小さく設定される。段部32は、先端側へ向かうにつれて内径が次第に小さくなるように傾斜している。
第1絶縁体30は、軸線O方向に延びる円筒状の胴部33と、胴部33の軸線O方向の中央から径方向の外側へ張り出す環状の張出部34と、係止部35を介して胴部33の先端側に連接される脚部36と、を備えている。脚部36の外径は胴部33の外径よりも小さく設定されており、係止部35の外径は、先端側へ向かうにつれて縮径している。
第1絶縁体30は主体金具20に挿入される。第1絶縁体30の係止部35と主体金具20の棚部27との間にパッキン39(図2参照)が介在する。パッキン39は、主体金具20を構成する金属材料よりも軟質の軟鋼板等の金属材料で形成される円環状の板材である。
第1絶縁体30の張出部34よりも後端側の胴部33と主体金具20の工具係合部22との間に、一対のリング部材56及びリング部材56に挟まれたタルク等の充填材57が配置される。主体金具20の加締め部21が第1絶縁体30に向けて径方向内側に加締められると、リング部材56及び充填材57を介して、第1絶縁体30が主体金具20の棚部27へ向けて押圧される。その結果、主体金具20は、パッキン39、リング部材56及び充填材57を介して第1絶縁体30を固定する。
図2に示すように第1絶縁体30の脚部36(図1参照)は、係止部35の先端側に連接される第1部37と、第1部37の先端側に連接される第2部38と、を備えている。第1部37及び第2部38は、それぞれ外径が軸線O方向に亘って同一に設定されている。第2部38は、第1部37の外径よりも外径が小さく設定される。第1部37の径方向の外側に主体金具20の胴部25が配置され、第1部37の先端側および第2部38は、主体金具20の先端28よりも先端側に突出する。係止部35と第1部37との境界11よりも先端側の第1部37及び第2部38は、パッキン39によって密閉された空間の外側(開放された空間)に存在する。
第2絶縁体40は、第1絶縁体30の穴部31(有底筒)内に収容されている。本実施の形態では、第2絶縁体40は、穴部31に充填された複数の粒状の絶縁体41の集合体42からなる。集合体42は、穴部31のうち段部32よりも先端側に配置されている。絶縁体41は、高温下の絶縁性や耐熱性に優れるアルミナ、マグネシア、ジルコニア、ムライト、窒化珪素などにより粒状に形成される。集合体42は、これらの粒子の1種ないしは複数種からなる。絶縁体41(粒子)の3軸平均径は0.1〜5mm程度である。
集合体42は、穴部31内にランダムに並んだ絶縁体41の間に作られる間隙43を有している。間隙43は、集合体42の後端から先端まで3次元的に網の目のように連続した貫通気孔(貫通孔)を形成する。間隙43の3軸平均径は0.1〜5mm程度である。集合体42に形成された間隙43のうち穴部31に対面する部分は、複数の開口部44を構成する。開口部44は、集合体42の穴部31に面する部分に一様に形成される。
集合体42の間隙43内に導電部材45が配置されている。導電部材45は導電性を有する部材であり、例えばPd,Au,Ag,Sn,Ni等の1種ないしは複数種を含有する金属、In,Ga等を含有する低融点金属などが用いられる。導電部材45のうち開口部44に配置された部分は凸状部46を構成する。導電部材45は、端子50と凸状部46との間を電気的に接続していれば、間隙43に密に充填されていても良いし、間隙43の一部に充填されていても良い。
凸状部46は開口部44の各々の一部ないしは全体を塞ぎ、穴部31に接触している。凸状部46は集合体42に一様に配置されている。凸状部46は、係止部35と脚部36(図1参照)との境界11よりも先端側(図2下側)に少なくとも存在する。本実施の形態では、凸状部46の一部は、主体金具20の先端28よりも先端側に存在する。
端子50は、導電性を有する金属材料(例えばニッケル基合金やステンレス鋼等)によって棒状に形成されている。端子50は先端部51が集合体42の後端部に埋設され、先端部51と導電部材45とが接触する。端子50は、先端部51に対して径方向の外側へ鍔部52が突き出している。鍔部52の外寸は、段部32よりも先端側の穴部31の内径よりも大きいので、段部32に鍔部52を突き当てると、集合体42に埋設される先端部51の深さが決まる。
本実施の形態では、先端部51は円錐状に形成されており、軸線O方向の後端側へ向かうにつれて先端部51の外径が縮径している。外径が縮径した先端部51が集合体42の後端部に埋設されるので、先端部51の端面が軸線Oに対して垂直な場合に比べて、先端部51と導電部材45との接触面積を広くできる。その結果、端子50と導電部材45との接触を良くすることができる。
図1に戻って説明する。端子金具54は、高圧ケーブル(図示せず)が接続される棒状の部材であり、導電性を有する金属材料(例えば低炭素鋼等)によって形成されている。端子金具54の先端側は第1絶縁体30の穴部31内に配置される。端子金具54と端子50との間に、導電性を有するシール材53が配置される。シール材53により端子50と端子金具54とは穴部31内で電気的に接続される。
シール材53は、例えばガラス粉末および導電性粉末の混合物を焼成したものが用いられる。ガラス粉末としては、例えばB−SiO系、BaO−B系、SiO−B−CaO−BaO系、SiO−ZnO−B系、SiO−B−LiO系およびSiO−B−LiO−BaO系等の粉末が挙げられる。
導電性粉末は、例えば半導性酸化物、金属および非金属導電性材料等からなる粉末が挙げられる。半導性酸化物としては、例えばSnOが挙げられる。金属としては、例えばZn,Sb,Sn,Ag及びNi等が挙げられる。非金属導電性材料としては、例えば無定形カーボン(カーボンブラック)、グラファイト、炭化ケイ素、炭化チタン、窒化チタン、炭化タングステン及び炭化ジルコニウム等が挙げられる。これらの導電性粉末は、1種のみを用いても良いし、2種以上を併用しても良い。
点火プラグ10は、例えば、以下のような方法によって製造される。まず、導電部材45の原料粉末および絶縁体41の混合物を第1絶縁体30の穴部31に充填した後、圧縮用棒材(図示せず)を用いて混合物を予備圧縮する。なお、導電部材45の原料粉末と絶縁体41との混合比は、穴部31に絶縁体41を密に充填したときの絶縁体41が占める充填率を考慮して決められる。
次いで、端子50を穴部31に挿入する。第1絶縁体30を炉内に移送し、例えば導電部材45の原料粉末が液相を形成する温度まで第1絶縁体30を加熱した後、鍔部52が段部32に突き当たるまで端子50に軸線O方向の荷重を加える。これにより導電部材45が圧縮・焼結され、絶縁体41の集合体42からなる第2絶縁体40に導電部材45が結合する。導電部材45は3次元の網目状の導電経路を形成する。
第1絶縁体30を炉外へ移送した後、シール材53の原料粉末を穴部31から入れて、端子50の周りに充填する。圧縮用棒材(図示せず)を用いて、穴部31に充填したシール材53の原料粉末を予備圧縮した後、第1絶縁体30を炉内に移送し、例えばシール材53の原料粉末の軟化点より高い温度まで加熱する。加熱後、第1絶縁体30の穴部31に端子金具54を挿入し、端子金具54の先端によってシール材53の原料粉末を軸方向へ圧縮する。この結果、シール材53の原料粉末が圧縮・焼結され、第1絶縁体30の内部にシール材53が形成される。第1絶縁体30を炉外へ移送した後、第1絶縁体30の外周に主体金具20を組み付け、点火プラグ10を得る。
点火プラグ10は、凸状部46が、主に第1絶縁体30の第1部37及び第2部38に覆われている。点火プラグ10は、端子金具54と主体金具20との間に交流電圧または複数回のパルス電圧が印加されると、凸状部46の電界強度が高まる。第2部38の径方向の厚さは第1部37の径方向の厚さに比べて薄いので、点火プラグ10は、主に第2部38の表面にプラズマを発生し混合気に着火する。
電界が集中する凸状部46が穴部31に分散して配置されるので、第2部38に生じるプラズマの偏在を抑制できる。その結果、第2部38の表面の広範囲にプラズマを発生させることができる。よって、混合気に濃度むらがある場合や混合気が薄い場合も火炎を発生させることができ、着火性を向上できる。また、プラズマを広範囲に発生させることができるので、オゾンや負イオン等の活性種を効率良く発生できる。
第2絶縁体40は、第1絶縁体30に充填された複数の粒状の絶縁体41の集合体42であり、絶縁体41の間に形成された間隙43に導電部材45が配置されるので、絶縁体41の形状や大きさ等によって凸状部46の数や大きさ等を制御できる。
第2絶縁体40が配置された第1絶縁体30の穴部31に面する部分に凸状部46は一様に形成されるので、第1絶縁体30、特に第2部38の表面にプラズマを一様に発生させることができる。その結果、プラズマが偏在する場合に比べて、着火確率を高めることができる。
第1絶縁体30の有底筒内に複数の絶縁体41が充填されることによって集合体42が形成され、集合体42の間隙43に導電部材45が配置されるので、導電部材45の凸状部46は穴部31に接触する。凸状部46と穴部31とに隙間があると、凸状部46と穴部31との間で放電が生じ、第2部38の電位が低下してプラズマの生成量が減少するという問題点があるが、凸状部46が穴部31に接触するので、この問題点を解決できる。よって、第2部38の電位の低下を防ぎプラズマの生成量を確保できる。
第1絶縁体30の穴部31内に複数の絶縁体41が充填され、穴部31の形状に依存した集合体42が形成される。集合体42に導電部材45が配置されるので、導電部材45、即ち穴部31の形状に関する設計の自由度を高めることができる。例えば、穴部31の断面を多角形にしたり穴部31の内寸を先端側へ向かうにつれて大きくしたりする一方、第1絶縁体30の外形を穴部31に応じた形状にすることができる。これにより、第1絶縁体30の体積を変えずに第1絶縁体30の表面積を大きくできるので、プラズマの生成量を増やすことができる。
端子50は先端部51が集合体42の後端部に埋設され、導電部材45に電気的に接続される。これにより、端子50の先端部51が集合体42に埋め込まれない場合に比べて、先端部51と導電部材45との接触面積を大きくできる。よって、端子50と導電部材45との接触を良くすることができる。
凸状部46は、少なくとも一部が、主体金具20の先端28よりも先端側に存在するので、主体金具20の先端28よりも先端側、即ち燃焼室(図示せず)の中央に近い空間にプラズマを発生させることができる。その結果、着火性を向上できる。
次に図3を参照して第2実施の形態について説明する。第1実施の形態では、複数の粒状の絶縁体41の集合体42からなる第2絶縁体40を設ける場合について説明した。これに対し第2実施の形態では、第2絶縁体61が貫通気孔63を有する多孔体62からなる場合について説明する。なお、第1実施の形態で説明した部分と同一の部分については、同一の符号を付して以下の説明を省略する。図3は、第2実施の形態における点火プラグ60の先端付近を拡大して図示した点火プラグ60の断面図である。
点火プラグ60の第2絶縁体61は多孔体62であり、第1絶縁体30の穴部31(有底筒)内に収容されている。多孔体62は、穴部31のうち段部32よりも先端側に配置されている。多孔体62は、高温下の絶縁性や耐熱性に優れるアルミナ、マグネシア、ジルコニア、ムライト、コージェライト、窒化珪素などにより形成された棒状の部材である。多孔体62は、複数の開口部64を有する貫通気孔63が、3次元の網目状にランダムに形成されている。貫通気孔63は多孔体62の後端から先端まで繋がっており、開口部64は多孔体62の側面および端面(穴部31に面する部分)に一様に形成されている。開口部64の2軸平均径は0.5〜1mm程度である。
多孔体62の貫通気孔63内に導電部材65が配置されている。導電部材65は導電性を有する金属や低融点金属などが用いられる。導電部材65のうち開口部64に配置された部分は凸状部66を構成する。凸状部66は開口部64の各々の一部ないしは全体を塞ぎ、多孔体62に一様に配置されている。多孔体62は、溝状に形成された凹部67が、後端に形成されている。
端子70は、導電性を有する金属材料(例えばニッケル基合金やステンレス鋼等)によって棒状に形成されている。端子70は、多孔体62の凹部67に係合する係合部71が先端から突出する。端子70は、段部32に突き当たる鍔部72が、係合部71に対して径方向の外側へ突き出している。多孔体62の凹部67に係合部71が係合するので、係合部71が省略された場合に比べて、端子70と導電部材65との接触面積を広くできる。その結果、端子70と導電部材65との接触を良くすることができる。
点火プラグ60は、例えば、以下のような方法によって製造される。まず、第1絶縁体30の穴部31よりも大きな多孔体62を準備し、溶融した導電部材65(溶湯)の中に多孔体62を浸漬して、多孔体62の貫通気孔63に導電部材65を入れる。多孔体62を溶湯から取り出し、多孔体62内の導電部材65が硬化した後、多孔体62を研削して第1絶縁体30の穴部31に挿入可能な大きさに加工する。
次いで、多孔体62を第1絶縁体30の穴部31に挿入した後、端子70を穴部31に挿入し、端子70の係合部71を多孔体62の凹部67に係合させる。次に、第1実施の形態と同様に、シール材53によって端子70と端子金具54との導通を確保した後、第1絶縁体30の外周に主体金具20を組み付け、点火プラグ60を得る。
点火プラグ60の第2絶縁体61は、複数の開口部64を有する貫通気孔63が形成された多孔体62なので、貫通気孔63の形状や大きさ等によって凸状部66の数や大きさ等を制御できる。電界が集中する凸状部66が分散して配置されるので、第2部38に生じるプラズマの偏在を抑制できる。その結果、第1実施の形態と同様に、第2部38の表面の広範囲にプラズマを発生させることができる。
第2絶縁体61(多孔体62)の後端に形成された凹部67に端子70の係合部71が係合し、端子70はシール材53を介して第1絶縁体30に固定される。これにより、振動などによって穴部31の中で第2絶縁体61(多孔体62)が回転しないようにできる。
2軸平均径が0.5〜1mm程度の開口部64に凸状部66が配置されており、凸状部66は多孔体62に一様に形成されるので、第1絶縁体30、特に第2部38の表面にプラズマを一様に発生させることができる。その結果、プラズマが偏在する場合に比べて、着火確率を高めることができる。
以上、実施の形態に基づき本発明を説明したが、本発明は上記実施の形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良変形が可能であることは容易に推察できるものである。
第1実施の形態では、導電部材45の原料粉末および絶縁体41の混合物を第1絶縁体30の穴部31に充填した後、第1絶縁体30を加熱して絶縁体41と導電部材45とを接合する場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。例えば、第1絶縁体30の穴部31に複数の絶縁体41を充填した後、第1絶縁体30を加熱して絶縁体41を焼成し、穴部31内に絶縁体41の集合体42を固定する。次いで、溶融した導電部材45を穴部31に注入し、集合体42の間隙43内で導電部材45を硬化させることにより、集合体42に導電部材45を配置できる。
第1実施の形態では、第2絶縁体40の直径が軸線O方向に亘って同一の場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。第2絶縁体40の根元の部分の直径よりも脚部36の先端側に配置される部分の直径を大きくすることは当然可能である。脚部36の直径や第2絶縁体40の直径を適宜設定することにより、脚部36の表面積や径方向の厚さを設定して、脚部36の周囲に発生するプラズマの量を適宜設定できる。
第2実施の形態では、棒状の多孔体62に3次元網目状の貫通気孔63が形成される場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。例えば、軸線Oに交差する複数の第1穴、及び、軸線Oと平行な第2穴が棒状の絶縁体に形成された多孔体が挙げられる。第1穴は絶縁体の側面に両端が開口し、第2穴は絶縁体の後端に開口すると共に第1穴に連通する。この場合も第1穴および第2穴に導電部材を配置することにより、第2実施の形態と同様の作用効果を実現できる。
上記各実施の形態では、断面が円形の穴部31が第1絶縁体30に形成される場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。穴部31の断面形状を三角形、四角形などの多角形状にすることは当然可能である。
上記各実施の形態では、第1絶縁体30の係止部35よりも先端側の脚部36が、根元の第1部37の直径に比べて先端側の第2部38の直径が小さい場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。軸線O方向に亘って脚部36の直径を同一にすることは当然可能である。また、第1絶縁体30の脚部36のうち主体金具20から先端側に突出した部分の直径を、脚部36のうち主体金具20の内側に存在する部分の直径より大きくすることは当然可能である。
上記各実施の形態では、第1絶縁体30が一つの部材で形成される場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。第1絶縁体30を複数の部材に分割し、その部材間を接着やねじ等によって接合して第1絶縁体30とすることは当然可能である。
10,60 点火プラグ
20 主体金具
27 棚部
28 先端
30 第1絶縁体
31 穴部
35 係止部
40,61 第2絶縁体
41 絶縁体
42 集合体
43 間隙(貫通孔)
44,64 開口部
45,65 導電部材
46,66 凸状部
50,70 端子
51 先端部
62 多孔体
63 貫通気孔(貫通孔)
O 軸線

Claims (5)

  1. 先端側から後端側へと軸線に沿って延び、径方向の外側へ張り出す係止部を備え、自身の後端が開口し先端が閉じた穴部が、前記軸線に沿って形成された有底筒状の第1絶縁体と、
    前記第1絶縁体の前記係止部を先端側から係止する棚部を備え、前記第1絶縁体を外周側から保持する筒状の主体金具と、を備える点火プラグであって、
    前記第1絶縁体に内包され、前記穴部に面する複数の開口部を有する貫通孔が形成された第2絶縁体と、
    前記貫通孔内に配置された導電部材と、
    前記導電部材に電気的に接続されると共に前記主体金具と絶縁される端子と、を備え、
    前記導電部材は、前記複数の開口部のうち前記第1絶縁体の前記係止部よりも先端側に形成された開口部に配置される凸状部を含み、
    前記凸状部は前記導電部材の一部である点火プラグ。
  2. 前記第2絶縁体は、前記第1絶縁体の有底筒内に充填された複数の粒状の絶縁体の集合体であり、
    前記貫通孔は、前記複数の粒状の絶縁体の間に形成された間隙である請求項1記載の点火プラグ。
  3. 前記端子は、先端部が前記集合体の後端部に埋設され、前記導電部材に電気的に接続される請求項2記載の点火プラグ。
  4. 前記第2絶縁体は、複数の開口部を有する貫通気孔を有する多孔体である請求項1記載の点火プラグ。
  5. 前記凸状部は、少なくとも一部が、前記主体金具の先端よりも先端側に存在する請求項1から4のいずれかに記載の点火プラグ。
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