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JP6715091B2 - アルミニウム樹脂複合積層板の孔抜き加工方法 - Google Patents
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アルミニウム樹脂複合積層板の孔抜き加工方法 Download PDF

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Description

本発明は、アルミニウム板と発泡合成樹脂層とを積層してなるアルミニウム樹脂複合積層板に孔を加工するための孔抜き加工方法に関する。
近年、様々な用途に用いられている板状部材においては素材の軽量化が大きな課題であり、自動車分野に留まらず鉄道車両、航空機、船舶及びその他輸送機材、家電製品、IT関連部材、及び住宅からビル等の外内壁材までもが軽量化を求められている。一例として、自動車分野では車両部品に用いられる鋼板の一部をアルミニウム板や樹脂板、CFRP(炭素繊維強化プラスチック)板に置換することが検討されている。更に、用途によっては軽量性だけでなく、制振性や遮音性、断熱性など付加的性能が求められることが多く、そのような要求に応えるための板材料の一つとして、二枚のアルミニウム板の間に合成樹脂層を挟んで積層したアルミニウム樹脂複合積層板を用いることが提案されている。
このようなアルミニウム樹脂複合積層板としては、例えば、特許文献1に二枚のアルミニウム合金板の間に発泡性樹脂層が設けられた積層板が開示されている。また、特許文献2には、独立気泡からなる発泡樹脂の両面にアルミニウム合金板(金属板)を積層したパネルに、その厚さ方向に貫通する複数の孔を形成した吸音パネルが開示されている。この特許文献2には、吸音パネルの孔は、パネルの発泡樹脂とアルミニウム合金板とにドリル、孔あけパンチ、針、釘、突起等の孔形成手段を貫通させることにより形成することが記載されている。また、特許文献2には、表面に針が設けられた第1ロールと、表面に針に対応する凹部が設けられた第2ロールとの2つのロール間にパネルを通して、パネルに針を突き刺すことで孔を形成する方法や、表面に針が設けられた第1プレス板と、針に対応する凹部が表面に設けられた第2プレス板との2つのプレス板でパネルを挟んでプレスすることで孔を形成する方法が例示されている。
国際公開第2010/029955号公報 特許第5626995号公報
ところが、特許文献2に記載されているような孔加工方法により、アルミニウム樹脂複合積層板を加工した場合では、孔を加工した周辺に生じる凹み(ダレ)や、芯材である発泡合成樹脂層の切断面に生じるバリ(髭)、さらに抜きカスにより生じる押し込みピット等の発生を防止することができず、外観不良を引きおこしやすい。特に、車両部材に用いられる複合積層板の場合は、小径から大径サイズまでの各サイズの孔加工への対応や、円形孔、四角孔、長孔としった各種形状の孔加工に対応でき、切断面に孔周囲の凹みや潰れ等の押し込みや、バリやカエリといった突起等の発生を防止することが求められることから、改善が望まれている。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、ダレやバリ等の外観不良を抑制できるアルミニウム樹脂複合積層板の孔抜き加工方法を提供することを目的とする。
本発明のアルミニウム樹脂複合積層板の孔抜き加工方法は、発泡合成樹脂層の両面にア
ルミニウム板材が積層されてなるアルミニウム樹脂複合積層板のブランク板材の外周部をダイとブランクホルダーとの間に挟持して押圧荷重を付与した状態で、該ブランク板材の厚み方向にパンチを貫通させて孔形状の加工を行う孔抜き工程を有し、前記ブランク板材の前記発泡合成樹脂層を、発泡倍率が1.5倍以上10倍以下で、板厚が1mm以上10mm以下とし、該発泡合成樹脂層の両面に積層される前記アルミニウム板材のうちの一方面に配置される第1アルミニウム板材の引張強さを、他方面に配置される第2アルミニウム板材の引張強さよりも小さくしておき、前記孔抜き工程は、常温において、前記ブランク板材の前記第1アルミニウム板材側から前記第2アルミニウム板材側にかけて前記パンチを貫通させて行う。
アルミニウム樹脂複合積層板は、芯材である発泡合成樹脂層が設けられていることから、金属単体で形成された金属板を加工する場合に比べて、孔抜き加工を施すことが非常に難しい。つまり、芯材である発泡合成樹脂層が柔らかく、両面に配置されるアルミニウム板材(第1アルミニウム板材、第2アルミニウム板材)と発泡合成樹脂層との引張強さが異なることから、孔抜き工程時にパンチにより加えられる加圧力により、表面のアルミニウム板材が切断される前に発泡合成樹脂層が変形・縮小しやすく、この影響を表面のアルミニウム板材が受けることで、ダレやバリ等が発生するおそれがある。
この点、本発明の孔抜き加工方法においては、ブランク板材の両面に配置されるアルミニウム板材のうち、引張強さが小さい第1アルミニウム板材側から引張強さが大きい第2アルミニウム板材側にかけてパンチを貫通させて打ち抜くこととしており、発泡合成樹脂層の引張強さと近い、引張強さが小さい方の第1アルミニウム板材側から打ち抜くことで、発泡合成樹脂層に塑性変形を生じさせ難くでき、第1アルミニウム板材、発泡合成樹脂層、第2アルミニウム板材の切断タイミングを近接させることができる。したがって、加工開始面側の第1アルミニウム板材の表面に生じるダレや変形、加工終了面側の第2アルミニウム板材の表面に生じるバリ等の外観不良を抑制でき、アルミニウム樹脂複合積層板からなるブランク板材の加工性を高めることができる。
本発明のアルミニウム樹脂複合積層板の孔抜き加工方法において、前記孔抜き工程は、前記押圧荷重を0.2kN以上15kN以下で付与した状態で行うとよい。
ブランク板材の外周部をダイとブランクホルダーとの間に挟持して0.2kN以上15kN以下の押圧荷重を付与した状態とすることで、ブランク板材の位置ずれを防止でき、ダレやバリ等の発生をさらに抑制できることから、小径サイズの孔形状の孔抜きや、円形孔以外の各種形状の孔抜きを良好に行うことができる。
なお、押圧荷重が0.2kN未満であると、ブランク板材の固定力が不十分となり、パンチが当接した際にブランク板材の位置がずれるおそれがある。また、押圧荷重の最大荷重が15kNを超える場合は、ブランク板材の挟持部分に凹みや変形を生じさせるおそれがある。
本発明のアルミニウム樹脂複合積層板の孔抜き加工方法において、前記ブランクホルダーの前記ダイと対向する固定面に、ショア硬度A15以上A45以下の低硬度ウレタンを設けておくとよい。
ブランクホルダーの固定面に低硬度ウレタンを設けておくことで、さらにブランク板材の位置ずれを防止するとともに、ブランク板材の挟持部分に傷や凹み等の発生を防止できる。
なお、ショア硬度がA15未満であると、ブランク板材の固定力が不十分となり、ブランク板材の位置ずれが生じるおそれがある。また、ショア硬度がA45を超えると、低硬度ウレタンが硬すぎて、ブランク板材に傷や凹み等を生じさせるおそれがある。
本発明のアルミニウム樹脂複合積層板の孔抜き加工方法において、前記パンチと前記ダイのダイ孔との間の片側クリアランスは、0.5mm以上1.5mm以下の範囲内で設けられているとよい。
パンチとダイ孔との間の片側クリアランスが0.5mm未満では、片側クリアランスが小さ過ぎるため、二次せん断面やバリ、ダレ、変形が生じやすくなる。一方、片側クリアランスが1.5mmを超える場合にも、片側クリアランスが大き過ぎるため、ダレやバリ、変形が生じ易くなる。
本発明によれば、アルミニウム樹脂複合積層板に孔形状を加工する場合にも、ダレやバリ等の外観不良が生じることを防止できる。
本発明の実施形態のアルミニウム樹脂複合積層板の孔抜き加工方法を説明するものであり、ブランク板材をプレス成形金型に設置した状態を示す断面図である。 図1に示すプレス成形金型の断面図であり、図1の状態からパンチを移動させて、ブランク板材をパンチで打ち抜いた状態を説明するものである。
以下、本発明に係るアルミニウム樹脂複合積層板の孔抜き加工方法の実施形態を説明する。
本発明に用いられるアルミニウム樹脂複合積層板からなるブランク板材10は、図1に模式的に図示したように、発泡合成樹脂層13の両面にそれぞれ引張強さが異なるアルミニウム板材11,12が積層された構成である。以下では、これらのアルミニウム板材11,12のうちの発泡合成樹脂層13の一方面に配置されるアルミニウム板材を第1アルミニウム板材11、他方面に配置され、第1アルミニウム板材11よりも引張強さが小さいアルミニウム板材を第2アルミニウム板材12とする。
ブランク板材10を構成する発泡合成樹脂層13は、発泡倍率1.5以上10倍以下で板厚t3が1mm以上10mm以下とされる。発泡合成樹脂層13の発泡倍率が1.5倍未満では制振性、遮音性、断熱性の面で不十分であり、逆に10倍を超えると均一安定な発泡状態が得られなくなり、ブランク板材10の加工において局部変形による割れ、しわなどの不具合を引き起こす。また発泡合成樹脂層13の板厚t3が1mm以下では制振性等の性能が不十分であるとともに、ブランク板材10の成形加工が非常に困難となる。発泡合成樹脂層13の板厚t3が10mmを超えるとやはり成形加工が困難となり肌荒れなどの外観異常を引き起こしやすい。
具体的には、発泡合成樹脂層13を形成する合成樹脂の種類は、ポリエチレン樹脂(PE)、ポリプロピレン樹脂(PP)、ポリスチレン樹脂(PS)、AS樹脂、ABS樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂(PVC)、メタクリル樹脂(PMMA)、ポリエチレンテレフタレート樹脂(PET)、ポリカーボネート(PC)のいずれかから選択して用いるのが良い。
第1アルミニウム板材11は、引張強さが100MPa以上200MPa以下、耐力が80MPa以上180MPa以下、伸びが3%以上27%以下とされており、例えば、第1アルミニウム板材11は、銅(Cu)を0.01質量%以上0.03質量%以下含有し、残部がアルミニウム及び不可避不純物からなる。具体的には、日本工業規格(JIS規格)の一部の1000系アルミニウム(1050等)が該当する。
第2アルミニウム板材12は、引張強さが150MPa以上610MPa以下、耐力が120MPa以上500MPa以下、伸びが2.5%以上18%以下とされ、引張強さが第1アルミニウム板材11よりも10MPa以上大きいものとされる。例えば、第2アルミニウム板材12は、マグネシウムを1.5質量%以上1.8質量%以下、銅を0.01質量%以下含有し、残部がアルミニウム及び不可避不純物からなる。具体的には、日本工業規格の一部の5000系アルミニウム(5151等)が該当する。
また、第1アルミニウム板材11の板厚t1は0.1mm以上0.3mm以下とされ、第2アルミニウム板材12の板厚t2は0.25mm以上0.5mm以下とされ、第1アルミニウム板材11の板厚t1の方が第2アルミニウム板材12の板厚t2よりも小さく設けられている
なお、第1アルミニウム板材11と第2アルミニウム板材12とは、上記の機械的性質を満たすものであれば、目的とされる三次元成形加工品の形状、それに伴う細部の加工度や外観特性、耐食性、その他の要求特性により、合金成分はこれに限定されるものではなく、また材料調質も適宜選定されうる。
このように構成される両アルミニウム板材11,12及び発泡合成樹脂層13を積層してなるアルミニウム樹脂複合積層板からなるブランク板材10全体としては、引張強さが15MPa以上150MPa以下、耐力が10MPa以上130MPa以下、伸びが2.5%以上27%以下であるとよく、安定したプレス加工品を成形することができる。
そして、アルミニウム樹脂複合積層板からなるブランク板材10は、発泡合成樹脂層13、両アルミニウム板材11,12をそれぞれ用意し、これらを接着層を介して積層することにより、製造される。接着層は、芯材の発泡合成樹脂層13の材質と同系の樹脂を主成分とするものを選定することが、必要な接着性を確保するうえで好ましい。例えば、芯材となる発泡合成樹脂層13をポリプロピレンで構成する場合は、ポリプロピレンが主成分の接着剤等により接着層を構成することが好適である。この場合、両側のアルミニウム板材11,12と芯材である発泡合成樹脂層13との密着性が増し、孔抜き加工時やその後の使用時においてアルミニウム板材11,12と発泡合成樹脂層13との界面における剥離を抑制することができる。
そして、このような接着剤を発泡合成樹脂層13の両面又は両アルミニウム板材11,12の片面に塗布し、両アルミニウム板材11,12の間に発泡合成樹脂層13を挟み、これらをホットプレスやホットロールにより加圧・加熱することにより、発泡合成樹脂層13の両面に接着層を介してアルミニウム板材11,12を一体に積層する。
(アルミニウム樹脂複合積層板の孔抜き加工方法)
次に、このようにして得られたアルミニウム樹脂複合積層板のブランク板材10に孔抜き加工を行うには、例えば図1及び図2に示すように、プレス用金型101を用いる。プレス用金型101は、形成する孔形状と略同形状のダイ孔22を有するダイ21と、ダイ孔22と略同形状の貫通孔32を有するブランクホルダー31と、孔形状を打ち抜く柱状形状のパンチ41とを備えるものである。なお、本実施形態では、円形孔を打ち抜くため、ダイ孔22、貫通孔32、パンチ41のいずれも円形に設けられている。また、プレス用金型101のブランクホルダー31には、ダイ21とブランクホルダー31との間に挟持されるブランク板材10の外周部に押圧荷重を付与するためのスプリング35が装着されている。
スプリング35は、初期荷重が0.2kN以上で、最大荷重が15kN以下に設けられるものであり、このスプリング35により、ブランク板材10の外周部をダイ21とブランクホルダー31との間で挟持した際に、ブランク板材10の外周部に0.2kN以上15kN以下の押圧荷重が付与されるようになっている。また、ブランクホルダー31のダ
イ21と対向する固定面には、ショア硬度A15以上A45以下の低硬度ウレタン33が設けられており、挟持されたブランク板材10の位置ずれが防止され、さらにブランク板材10の表面に傷や凹み等の生じることを防止できる。低硬度ウレタン33のショア硬度がA15未満であると、ブランク板材10の固定力が不十分となり、ブランク板材10の位置ずれが生じるおそれがある。また、低硬度ウレタン33のショア硬度がA45を超えると、低硬度ウレタン33が硬すぎて、ブランク板材10に傷や凹み等を生じさせるおそれがある。なお、ショア硬度は、JIS‐K6253のタイプAデュロメータを用いて測定した値である。
また、図1及び図2に示すように、パンチ41とダイ21のダイ孔22との間の片側クリアランスc1は、0.5mm以上1.5mm以下の範囲内で設けられている。なお、パンチ41とダイ孔22との間の片側クリアランスc1が0.5mm未満では、片側クリアランスc1が小さ過ぎるため、二次せん断面やバリ、ダレ、変形が生じやすくなる。一方、片側クリアランスc1が1.5mmを超える場合にも、片側クリアランスc1が大き過ぎるため、ダレやバリ、変形が生じ易くなる。
そして、本実施形態の孔抜き加工方法では、このプレス用金型101を用いて、以下に説明する孔抜き工程を経て、ブランク板材10の厚み方向に貫通する孔形状の加工を行う。
(孔抜き工程)
孔抜き工程は、常温(25℃)で行う。まず、このプレス用金型101のダイ21上に、第2アルミニウム板材12を重ねるようにしてブランク板材10を配置する。すなわち、発泡合成樹脂層13の両面に積層されたアルミニウム板材11,12のうち、引張強さが小さい方の第1アルミニウム板材11を加工開始面側のブランクホルダー31に向けて配置し、引張強さが大きい方の第2アルミニウム板材12を加工終了面側のダイ21に向けて配置する。そして、ダイ21上にブランク板材10を配置した後、ブランクホルダー31を下降移動させて、図1に示すように、ダイ21とブランクホルダー31とによりブランク板材10の外周部を挟持した状態に保持する。この際、ブランク板材10の外周部には、スプリング35により0.2kN以上15kN以下の押圧荷重が付与された状態となる。
次に、図2に示すように、ブランク板材10の外周部を挟持して押圧荷重を付与した状態で、パンチ41を下降移動させ、パンチ41を第1アルミニウム板材11側から第2アルミニウム板材12側にかけて貫通させることで、孔形状15を打ち抜く。この際、両面に配置されたアルミニウム板材11,12のうち、芯材である発泡合成樹脂層13の引張強さと近い引張強さを有する第1アルミニウム板材11を最初にパンチ41と当接させて、引張強さの小さい第1アルミニウム板材11側から引張強さの大きい第2アルミニウム板材12側にかけてパンチ41を貫通させることにしているので、発泡合成樹脂層13に塑性変形を生じさせ難く、第1アルミニウム板材11、発泡合成樹脂層13、第2アルミニウム板材12の切断タイミングを近接させることができる。したがって、加工開始面側の第1アルミニウム板材11の表面に生じるダレや変形、加工終了面側の第2アルミニウム板材12の表面に生じるバリ等の外観不良を抑制でき、アルミニウム樹脂複合積層板からなるブランク板材10の加工性を高めることができる。
なお、第2アルミニウム板材12側から第1アルミニウム板材11側にかけてパンチ41を貫通させた場合には、引張強さの大きい第2アルミニウム板材12は変形しにくいことから、第2アルミニウム板材12が切断される前に、パンチ41により第2アルミニウム板材12を介して発泡合成樹脂層13が変形・縮小等して塑性変形しやすく、この影響を第2アルミニウム板材12や第1アルミニウム板材11が受けることで、表面にダレやバリ等が発生するおそれがある。
また、孔抜き工程では、ブランク板材10の外周部をダイ21とブランクホルダー31との間に挟持することで、ブランク板材10の位置ずれを防止できるので、ダレやバリ等の発生をさらに抑制できる。したがって、小径サイズの孔形状の孔抜きや、円形孔以外の各種形状の孔抜きを良好に行うことができる。
なお、ブランクホルダー31による押圧荷重が0.2kN未満であると、ブランク板材10の固定力が不十分となり、パンチ41が当接した際にブランク板材10の位置がずれるおそれがある。また、ブランクホルダー31の押圧荷重の最大荷重が15kNを超える場合は、ブランク板材10の挟持部分に凹みや変形を生じさせるおそれがある。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
表1に示す発泡合成樹脂層、第1アルミニウム板材、第2アルミニウム板材を用いてアルミニウム樹脂複合積層板を製造し、このアルミニウム樹脂複合積層板からなるブランク板材に、直径10mmの円形孔を孔抜き加工した。なお、発泡合成樹脂層の樹脂の種類の「PP」はポリプロピレン、「PE」はポリエチレン、「PC」はポリカーボネートを表す。また、各ブランク板材への孔抜き加工は、表1に示す条件で行った。なお、第1アルミニウム板材と第2アルミニウム板材の引張強さは、JIS‐Z2241の5号試験片を作製して引張試験を行い測定した。
そして、孔抜き工程後の各ブランク板材を観察し、表2に示す評価項目(寸法精度、孔周囲の凹み、孔の変形、ダレ、バリ、反り、二次せん断面)の評価を行った。「寸法精度」は、寸法公差が±10μm以内であった場合を「◎」、寸法公差が±10μm以内には入らないが±50μm以内であった場合を「○」、寸法公差が±50μm以内には入らないが±100μm以内であった場合を「△」、寸法公差が±100μm以内から外れた場合を「×」と評価した。また、「孔周囲の凹み」、「孔の変形」、「ダレ」、「バリ」、「反り」は、ハロゲンライトをかざして(ハロゲンライト下)の目視検査にて確認できない場合を「◎」、ハロゲンライト下では目視で確認できるが白色灯下では目視で確認できない場合を「○」とし、さらに白色灯下では目視で確認できるが通常光の下で目視確認できない、又はごくわずかに確認できる場合を「△」、通常光の下でも目視で明瞭に確認できる場合を「×」とした。また、これらの評価項目の全てが「○」以上であり、かつ「◎」が3個以上の場合を「A」とし、評価項目の全てが「○」以上であり、かつ「◎」が1個又は2個の場合を「B」、評価項目の全てが「△」以下であり、かつ「△」が3個以上の場合を「C」、評価項目の全てが「△」以下であり、かつ「△」が1個又は2個の場合を「D」として判定を行った。
表2からわかるように、実施例のNo.1〜11では、外観不良がなく、寸法精度に優れた孔形状を加工でき、良好な加工性を示している。これに対して、比較例のNo.12〜20では、孔周囲の凹み、孔の変形、ダレ、バリ、反りのいずれかの発生が認められ、十分な寸法精度が得られず、加工性が低下することがわかる。
10 アルミニウム樹脂複合積層板のブランク板材
11 第1アルミニウム板材
12 第2アルミニウム板材
13 発泡合成樹脂層
15 孔形状
101 プレス用金型
21 ダイ
22 ダイ孔
31 ブランクホルダー
32 貫通孔
33 低硬度ウレタン
35 スプリング
41 パンチ

Claims (4)

  1. 発泡合成樹脂層の両面にアルミニウム板材が積層されてなるアルミニウム樹脂複合積層板のブランク板材の外周部をダイとブランクホルダーとの間に挟持して押圧荷重を付与した状態で、該ブランク板材の厚み方向にパンチを貫通させて孔形状の加工を行う孔抜き工程を有し、
    前記ブランク板材の前記発泡合成樹脂層を、発泡倍率が1.5倍以上10倍以下で、板厚が1mm以上10mm以下とし、該発泡合成樹脂層の両面に積層される前記アルミニウム板材のうちの一方面に配置される第1アルミニウム板材の引張強さを、他方面に配置される第2アルミニウム板材の引張強さよりも小さくしておき、
    前記孔抜き工程は、常温において、前記ブランク板材の前記第1アルミニウム板材側から前記第2アルミニウム板材側にかけて前記パンチを貫通させて行うことを特徴とするアルミニウム樹脂複合積層板の孔抜き加工方法。
  2. 前記孔抜き工程は、前記押圧荷重を0.2kN以上15kN以下で付与した状態で行うことを特徴とする請求項1に記載のアルミニウム樹脂複合積層板の孔抜き加工方法。
  3. 前記ブランクホルダーの前記ダイと対向する固定面に、ショア硬度A15以上A45以下の低硬度ウレタンを設けておくことを特徴とする請求項1又は2に記載のアルミニウム樹脂複合積層板の孔抜き加工方法。
  4. 前記パンチと前記ダイのダイ孔との間の片側クリアランスは、0.5mm以上1.5mm以下の範囲内で設けられていることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載のアルミニウム樹脂複合積層板の孔抜き加工方法。
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