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JP6715196B2 - 電子制御装置 - Google Patents
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本発明は、ケースに基板を収納してなる電子制御装置に関する。
基板と、この基板を収納するケースとからなる電子制御装置が実用に供されており、電子制御装置の構造が各種提案されてきた(例えば、特許文献1(図1)参照)。
特許文献1の図1(b)に示される基板(10)(括弧付き数字は、特許文献1に記載された符号を示す。以下同様)は、コネクタ(30、40)を備えている。
特許文献1の図1(a)に示されるように、袋状のケース(50)に基板が挿入され、コネクタ(30、40)が突出した状態で、ケース(50)に樹脂モールド(S)が充填固化される。これにより電子制御装置(1)が得られる。
ケース(50)は、上面に複数の凸部を有し形状が複雑であるため、一般に樹脂成形品とされる。樹脂成形品であれば、複雑な形状を容易に得ることができるからである。
基板(10)に大きな容量のパワー系電子部品が実装される場合、パワー系電子部品は発熱量が大きいため、熱対策が必要になる。
樹脂は熱伝導率が低いため、発熱量が大きい電子部品を実装した基板(10)を収納した場合に、ケース(50)が高温になり、ケース(50)の耐熱性を高めることが求められる。
また、特許文献1では、ケース(50)は封筒型であって、一端にのみ開口部を備え、この開口部から2個のコネクタ(30、40)を突出させている。性能向上に伴って、コネクタの数が増えた場合には、開口部の開口長さ(又は開口面積)を大きくする必要がある。すると、ケース(50)が大型になる。
電子制御装置(1)の小型化が求められる中、コネクタの数が増えてもケースが大きくならないような構造が望まれる。
特開2015−211109号公報
本発明は、コネクタを備える基板とこの基板を収納するケースとで構成される電子制御装置において、ケースの耐熱性を高めることができると共にコネクタの数が増えてもケースが大きくならないような構造を提供することを課題とする。
請求項1に係る発明は、一端に第1コネクタが設けられている第1基板と、
一端に第2コネクタが設けられている第2基板と、
前記第1コネクタに対して前記第2コネクタが逆向きになるように配置し且つ平面視で互いに重なるようにして、前記第1基板及び第2基板を保持する左右一対のスライダと、
一端に第1開口部を有し他端に第2開口部を有する金属製筒体であって、前記第1開口部から前記第1コネクタが突出し前記第2開口部から前記第2コネクタが突出するようにして、前記左右一対のスライダと共に前記第1基板及び前記第2基板を収納するケースと、を備えてなり、
前記スライダは、前記ケースの内面に沿ってスライドする部材であって、前記第1基板及び前記第2基板と前記ケースとの間に介在させた部材であることを特徴とする。
請求項2に係る発明では、第1開口部は左右一対のスライダと共に第1基板及び第2基板が通過可能な大きさの開口であり、第2開口部は、第2コネクタが通過可能な大きさの開口であり、第2開口部と第2コネクタとの間に、ゴムパッキンが設けられていることを特徴とする。
請求項3に係る発明では、スライダは、第1基板を保持する第1保持部と第2基板を保持する第2保持部とを備えており、ケースとスライダの間に、ケースにスライダをロックするロック機構を備えていることを特徴とする。
請求項4に係る発明では、第1開口部は樹脂注入口を兼ねており、ケース内に樹脂モールドが充填されていることを特徴とする。
請求項1に係る発明では、ケースは金属製とした。金属であれば、樹脂よりも放熱性能が高まる上に耐熱温度も高くなる。放熱性能が高まるとケースの表面温度が下がる。
加えて、ケースは一端に第1開口部を備え他端に第2開口部を備えるため、第1開口部から第1コネクタを突出させ、第2開口部から第2コネクタを突出させることができる。2つの開口部を有するため、コネクタの数が増えてもケースが大型化する心配はない。
よって、本発明によれば、ケースの耐熱性を高めることができると共にコネクタの数が増えてもケースが大きくならないような電子制御装置が提供される。
加えて、本発明では、スライダを第1基板及び第2基板とケースとの間に介在させたので、第1基板及び第2基板がケースに接触する等の不具合が起こらない。
請求項2に係る発明では、第2開口部は、第2コネクタが通過可能な大きさの開口であり、第2開口部と第2コネクタとの間に、ゴムパッキンが設けられている。スライダで第2コネクタを第2開口部側へ付勢することができ、このことにより、第2開口部と第2コネクタの間のゴムパッキンを圧縮することができ、第2開口部と第2コネクタの間のシール性を高めることができる。
請求項3に係る発明では、ケースとスライダの間に、ケースにスライダをロックするロック機構を備えている。第2開口部と第2コネクタの間のゴムパッキンを配置した場合には、ロック機構によりゴムパッキンを圧縮した状態で第2コネクタをその位置に留めることができる。また、後工程でケース内部に樹脂モールドを施す場合には、樹脂モール(樹脂材料)を充填する際に、ロック機構により第1・第2基板が浮き上がること防止することができる。
ロック機構は、一般に爪が凹部に嵌る構造が採用され、爪が凹部に嵌る際にクリック感が得られる。クリック感により、スライダの挿入位置が適正に定まる。
請求項4に係る発明では、第1開口部は樹脂注入口を兼ねており、ケース内に樹脂モールドが充填される。樹脂モールドにより、ケースに第1・第2基板が固定される。
第1開口部と樹脂注入口を各々設ける場合に比較して、第1開口部のみを設けることにより、ケースの構造が簡単になる
本発明に係る第1・第2基板及びスライダの斜視図である。 本発明に係る電子制御装置の分解斜視図である。 樹脂モールド工程を説明する図である。 本発明に係る電子制御装置の斜視図である。
本発明の実施の形態を添付図に基づいて以下に説明する。
図1(a)に示すように、第1基板20は、第1コネクタ21から延びる第1脚部22に対応する第1脚挿入穴23と、電子部品24から延びる端子25に対応するスルーホール26とを有する。スルーホール26に端子25を挿入し半田固定すると共に第1脚部22を第1脚挿入穴23に挿入することで、一端に第1コネクタ21が設けられ電子部品24が実装されている第1基板20が得られる。
図1(b)に示すように、第2基板30は、第2コネクタ31及び第3コネクタ32から第2基板30側へ延びる第2脚部33に対応する第2脚挿入穴34を有する。第2脚部33を第2脚挿入穴34に挿入することで第2基板30が得られる。
第2コネクタ31及び第3コネクタ32は、第2基板30から離れる方向へ延びる第3脚部35を更に備えている。
図1(a)にて、第1基板20は、第1脚挿入穴23から最も離れた部位に第3脚挿入穴27を更に有している。図1(b)に示す第2基板30を反転し、更に矢印(1)の如く第3脚部35を第3脚挿入穴27へ挿入する。
結果、図1(c)に示すように、第1コネクタ21に対して第2コネクタ31及び第3コネクタ32が逆向きになるように配置し且つ平面視で第1基板20に第2基板30が重なったような仮組み体が得られる。
図1(c)で、更に左右一対のスライダ40L、40R(Lは左、Rは右を示す添え字である。以下同様)を準備する。
図1(d)に示すように、スライダ40Rは、基部41の下部に第1基板20を差し込むことができる溝状の第1保持部42を有し、基部41の上部に第2基板30を差し込むことができる溝状の第2保持部44を有し、この第2保持部44の上に上下方向に揺動する腕部45を一体的に有し、先端部46に第2・第3コネクタの背面(図1(b)、符号36)に当接する押圧片47を一体的に有している。
腕部45は、コ字切欠き48を備えている。コ字切欠き48は凹部でもよい。
なお、スライダ40Rは、基部41に対して先端部46の高さ寸法が小さくなるようなテーパー形状にした。また、他方のスライダ40Lはスライダ40Rに対して、いわゆる勝手反対の形状とされ、その他の構成はスライダ40Rと同じであるため、他方のスライダ40Lの詳細な説明は省略する。
図1(e)に示すように、腕部45は上下に揺動可能な構造とされる。そして、第1保持部42に第1基板20を差し込み、第2保持部44に第2基板30を差し込むことができる。
図1(e)の要領で、図1(c)にて、第1・第2基板20、30に一対のスライダ40L、40Rを取付ける。
図2にて、ケース50の構造を説明する。
図2(a)に示すように、ケース50は、一端に第1開口部51を有し他端に第2開口部52を有する金属製筒体である。
第1開口部51は左右一対のスライダ40L、40Rと共に第1基板20及び第2基板30が通過可能な大きさの開口である。
対して、第2開口部52は、第2コネクタ31及び第3コネクタ32だけが通過可能な大きさの開口である。
すなわち、ケース50の他端に底部53が設けられ、この底部53に第2開口部52が設けられている。
金属製のケース50は、アルミダイカスト品が好適である。アルミダイカスト品は鋳物の一種であるため、鋳型から容易に外すことができるように抜き勾配を設ける必要がある。
そこで、第2開口部52から第1開口部51へ広がるように、ケース50の天井、底、側壁をテーパー構造にした。
先に述べたようにスライダ40L、40Rは先端部46が狭くなるようにテーパー形状とされているため、このテーパーを利用して、第1開口部51側からケース50に左右一対のスライダ40L、40Rと共に第1基板20及び第2基板30を挿入することができる。
また、第2コネクタ31及び第3コネクタ32は共通のフランジ37を一体的に備えており、このフランジ37に環状のゴムパッキン38が取付けられている。フランジ37の外径は第2開口部52の大きさよりは十分に大きい。
底部53の背面にゴムパッキン38が当接する。第2・第3コネクタ31、32は、押圧片(図1(b)、符号47)で押され、ゴムパッキン38を適度に圧縮する。結果、第2開口部52と第2・第3コネクタ32との間が良好にシールされる。
ケース50には、第1開口部51の上方位置に、下方へ窪む段部55と、この段部55の途中に上方へ突出するロック爪56とを備えている。
図2(b)に示すように、腕部45が段部55に収納され、コ字切欠き48にロック爪56が収納される。詳細には、腕部45がロック爪56に乗り上がった状態で移動し、コ字切欠き48にロック爪56に合致した時点で腕部45が下がる。この下がるときに、いわゆるクリック感(クリック音を含む。)が発生する。クリック感により、スライダ40L、40R等の挿入が完了したことを知ることができる。
ケース50側のロック爪56と、スライダ40L側の腕部45と、腕部45に設けたコ字切欠き48とで、ロック機構60が構成される。
なお、ロック機構60は、ケース50とスライダ40L、40Rの間に設けられ、ケース50にスライダ40L、40Rをロックする機構であれば、実施例の構造に限定されるものではない。ロック機構60は、スライダ40Lとスライダ40Rの一方のみに設けてもよい。
次に、図3に示すように、第1開口部51が上になるようにケース50を立てる。ケース50は、底が第2・第3コネクタ31、32で塞がれているため、見かけ上、上部のみが開口する袋体となる。そこで、注入器62により、樹脂材料63を第1開口部51(正しくは、第1コネクタ21の側方)を通じてケース50内部へ注入する。固まると樹脂モールド(図4、符号64)になる。
樹脂材料63は、二液タイプ(ウレタン系樹脂又はエポキシ系樹脂)が推奨される。一液タイプは低温保管が必要であり、粘度が高く流動性に難がある。この点、二液タイプであれば常温保管が可能であり、流動性に富み、細部まで浸透する。
樹脂材料63を注入する際に、第1基板20や第2基板30に樹脂圧力が加わる。しかし、図1(e)に示す第1保持部42で第1基板20が保持され、第2保持部44で第2基板30が保持されると共に、図2に示すロック機構60でスライダ40L、40Rがロックされているため、第1基板20や第2基板30が浮き上がる心配はない。結果、電子制御装置10の仕上がり精度を高めることができる。
図4に示すように、電子制御装置10では、ケース50の第1開口部51から第1コネクタ21が突出し、ケース50の第2開口部52から第2コネクタ31及び第3コネクタ32が突出するようにした。ケース50は一端及び他端に各々開口部51、52を有するため、コネクタ21、31、32の数が増えてもケース50が大型化する心配はない。
また、ケース50はアルミダイカストなどによる金属製とした。金属であれば、樹脂より熱伝導率が高い。熱伝導率が高いと、ケース50内部の熱が盛んに大気に放出される。すなわち。放熱性能が高まると、ケース50の温度が下がり、内部の電子部品が適度に保護される。
また、仮にケース50が樹脂製である場合には、耐熱性能が低いために放熱面積を増やしてケース自体の温度を下げる必要がある。放熱面積はケースを大型化することで達成できる。しかし、ケース50の大型化は好ましくない。
この点、本実施例のようにケース50が金属製であれば、耐熱性能が高いため、放熱面積を増やす必要が無く、ケース50の小型化が容易に達成できる。
よって、ケース50を金属製にすることの利点は大きい。ただし、金属製ケースは樹脂製ケースより、大きな角度の抜き勾配を設ける必要がある。勾配が大きいと基板がケースの内面に接触しやすくなる。接触すると基板は振動の影響を受ける。
この点、本実施例では、テーパーが付いたスライダ40L、40Rを介在させて、接触等の不具合が起こらないようにした。スライダ40L、40Rは樹脂製で差し支えない。
尚、図4において、第3コネクタ32は省いてもよい。この場合は、コネクタの総数は2となる。
又は、第1開口部51から第1コネクタ21に加えて第4コネクタを突出させてもよい。この場合は、コネクタの総数は4となる。
また、本発明の電子制御装置10は、小型化が求められる車載装置に好適であるが、他の用途に適用することは差し支えない。
本発明は車両に搭載される電子制御装置に好適である。
10…電子制御装置、20…第1基板、21…第1コネクタ、30…第2基板、31…第2コネクタ、38…ゴムパッキン、40L、40R……スライダ、42、44…保持部、50…ケース、51…第1開口部、52…第2開口部、60…ロック機構、64…樹脂モールド。

Claims (4)

  1. 一端に第1コネクタが設けられている第1基板と、
    一端に第2コネクタが設けられている第2基板と、
    前記第1コネクタに対して前記第2コネクタが逆向きになるように配置し且つ平面視で互いに重なるようにして、前記第1基板及び第2基板を保持する左右一対のスライダと、
    一端に第1開口部を有し他端に第2開口部を有する金属製筒体であって、前記第1開口部から前記第1コネクタが突出し前記第2開口部から前記第2コネクタが突出するようにして、前記左右一対のスライダと共に前記第1基板及び前記第2基板を収納するケースと、を備えてなり、
    前記スライダは、前記ケースの内面に沿ってスライドする部材であって、前記第1基板及び前記第2基板と前記ケースとの間に介在させた部材であることを特徴とする電子制御装置。
  2. 前記第1開口部は前記左右一対のスライダと共に前記第1基板及び前記第2基板が通過可能な大きさの開口であり、
    前記第2開口部は、前記第2コネクタが通過可能な大きさの開口であり、
    前記第2開口部と前記第2コネクタとの間に、ゴムパッキンが設けられていることを特徴とする請求項1記載の電子制御装置。
  3. 前記スライダは、前記第1基板を保持する第1保持部と前記第2基板を保持する第2保持部とを備えており、
    前記ケースと前記スライダの間に、前記ケースに前記スライダをロックするロック機構を備えていることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の電子制御装置。
  4. 前記第1開口部は樹脂注入口を兼ねており、前記ケース内に樹脂モールドが充填されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1記載の電子制御装置。
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