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JP6724585B2 - 燃料電池システム - Google Patents
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JP6724585B2 - 燃料電池システム - Google Patents

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Description

本発明は、燃料電池システムに関する。
燃料電池システムには、反応ガスを用いて発電する燃料電池と、燃料電池における電圧を測定する電圧センサと、燃料電池から入力される電圧を昇圧できるコンバータと、二次電池とを備えるものがある(特許文献1)。
(特許文献1)。
特開2015−220961号公報
特許文献1の燃料電池システムでは、燃料電池による発電を一時的に停止している間欠運転から、燃料電池による発電を実施する通常運転に切り替わると、コンバータは、燃料電池から出力される電圧を昇圧する。コンバータによる昇圧を行う際、発電を開始した燃料電池における実際の電圧をリアルタイムで正確に測定するのが難しいことおよび過渡応答に対する応答性向上のため、燃料電池から出力される電圧の推定値を用いて、コンバータにおけるデューティ比は算出されていた。そして、燃料電池における実際の電圧の値より推定値が小さかったとき、コンバータが燃料電池から入力される実際の電圧を過剰に昇圧して出力する場合があった。このため、コンバータが燃料電池から入力される実際の電圧を過剰に昇圧して出力することを防止できるとともに、コンバータから目的の大きさである電圧を安定して出力することができる技術が望まれていた。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態として実現することが可能である。
(1)本発明の一形態によれば、燃料電池システムが提供される。この燃料電池システムは、反応ガスを用いて発電する燃料電池と、前記燃料電池が出力する電圧を測定する電圧センサと、前記燃料電池から入力される入力電圧を昇圧するコンバータと、電力の蓄電および放電が可能な二次電池と、前記二次電池から入力される電力を用いて前記燃料電池に前記反応ガスを供給するエアコンプレッサと、前記エアコンプレッサと、前記コンバータと、を制御できる制御部と、を備え、前記制御部は、間欠運転から通常運転に切り替わったとき、前記燃料電池に前記エアコンプレッサから前記反応ガスを供給させ、前記電圧センサによる前記燃料電池の電圧の測定値Vl(V)が次の数式I
Figure 0006724585
で表される閾値Vllを超えたとき、前記コンバータに、前記燃料電池が出力する電圧を昇圧させる。なお、前記数式I中、VH(V)は、前記コンバータから出力される出力電圧の値であり、Vhul(V)は、前記出力電圧において予め設定された上限値であり、α(V)は、前記エアコンプレッサから前記燃料電池に前記反応ガスが供給されてから一定の時間経過したときの前記測定値Vlの補正量である。このような態様において、測定値Vlが閾値Vllを超えたときにおける測定値Vlと閾値Vllとの間における値の差は小さい。測定値Vlが閾値Vllを超えたときにおける閾値Vll(測定値Vlと近似している)の値で示される電圧を用いて、燃料電池から入力される実際の電圧が昇圧されることから、コンバータが燃料電池から入力される実際の電圧を過剰に昇圧して出力することを防止できるとともに、コンバータから目的の大きさである電圧を安定して出力することができる。
本発明の形態は、燃料電池システムに限るものではなく、例えば、電力を動力源とする車両および船舶などに搭載される燃料電池システム、車両そのもの、船舶そのものなどの種々の形態に適用することも可能である。また、これらを実現するコンピュータプログラムなどの態様で実現することも可能である。また、本発明は、前述の形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内において様々な形態で実施し得ることは勿論である。
燃料電池システムの電気的構成を示す説明図である。 燃料電池システムが実行する昇圧制御処理を示すフローである。 燃料電池システムの運転状態が間欠運転から通常運転に切り替わった際の測定値Vlの変動を説明した説明図である。 燃料電池システムの運転状態が間欠運転から通常運転に切り替わった際の測定値Vlの変動を説明した説明図である。 出力電圧の値VHと閾値Vllとの関係を表すマップ値を示す説明図である。
A.第1実施形態:
図1は、本発明の実施形態における燃料電池システム100の電気的構成を示す説明図である。燃料電池システム100は、駆動モーター200で駆動する車両の電源として搭載されている。燃料電池システム100は、燃料電池110と、電圧センサ115と、燃料電池コンバータ120と、二次電池130と、二次電池コンバータ140と、インバータ150aと、インバータ150bと、エアコンプレッサ160と、FDC−ECU170と、FC−ECU180とを備える。また、燃料電池システム100は、直流導線W1と、直流導線W2と、直流導線W3と、直流導線W4と、直流導線W5と、交流導線W6と、交流導線W7とを備える。
燃料電池110は、水素ガスおよび酸素の供給を受けて、水素と酸素との電気化学反応によって発電する固体高分子形燃料電池である。燃料電池110としては、固体高分子形燃料電池に限定されることはなく、種々のタイプの燃料電池を採用することが可能である。燃料電池110としては、固体高分子形燃料電池に代えて、例えば、固体酸化物型燃料電池が採用されてもよい。燃料電池110は、直流導線W1を介して、燃料電池コンバータ120と電気的に接続されている。
電圧センサ115は、直流導線W1に接続されており、燃料電池110が出力する電圧を測定する。電圧センサ115は、燃料電池110から出力される電圧の測定値Vlを示す信号を、FDC−ECU170に出力する。
燃料電池コンバータ120は、昇圧型のコンバータ装置であり、燃料電池110から入力される入力電圧を目標の電圧まで昇圧する昇圧動作をおこなう。燃料電池コンバータ120は、直流導線W2を介してインバータ150aおよびインバータ150bと電気的に接続されている。
電圧センサ125は、直流導線W2に接続されており、燃料電池コンバータ120が出力する電圧を測定する。電圧センサ125は、燃料電池コンバータ120の電圧の測定値を示す信号を、FDC−ECU170に出力する。
二次電池130は、燃料電池110とともに燃料電池システム100の電力源として機能する。本実施形態では、二次電池130は、リチウムイオン電池によって構成される。他の実施形態では、二次電池130は、鉛蓄電池、ニッケルカドミウム電池、ニッケル水素電池など他の種類の電池であってもよい。二次電池130は、直流導線W3を介して二次電池コンバータ140と電気的に接続されている。
二次電池コンバータ140は、昇圧型のコンバータ装置であり、燃料電池コンバータ120と同様な構成を有する。二次電池コンバータ140は、直流導線W4を介して、燃料電池コンバータ120とインバータ150aとを接続する直流導線W2と電気的に接続されている。二次電池コンバータ140は、燃料電池コンバータ120と協働し、インバータ150aの入力電圧である直流導線W2における電圧を調整し、二次電池130の充放電を制御する。
二次電池コンバータ140は、燃料電池コンバータ120からの出力電力が目標出力電力に対して不足する場合には、二次電池130に放電させる。一方、二次電池コンバータ140は、駆動モーター200において回生電力が発生する場合には、当該回生電力を二次電池130に蓄電させる。なお、二次電池コンバータ140は、燃料電池コンバータ120とは異なる構成を有していてもよい。
インバータ150aは、燃料電池110および二次電池130から直流導線W2を介して直流で供給される電力を三相交流の電力に変換する。インバータ150aは、交流導線W6を介して駆動モーター200と電気的に接続し、三相交流電力を駆動モーター200に供給する。また、インバータ150aは、駆動モーター200において発生する回生電力を直流電力に変換して直流導線W2に出力する。
インバータ150bは、直流導線W5を介して直流導線W2と電気的に接続されている。インバータ150bは、燃料電池110および二次電池130から直流導線W2および直流導線W5を介して直流で供給される電力を三相交流の電力に変換する。インバータ150bは、交流導線W7を介してエアコンプレッサ160と電気的に接続し、三相交流電力をエアコンプレッサ160に供給する。
エアコンプレッサ160は、三相コイルを備える同期モーターによって構成されている。エアコンプレッサ160は、インバータ150bから供給される三相交流電力に応じて同期モーターを駆動させ、発電に使用される酸素を燃料電池110に供給する。エアコンプレッサ160は、燃料電池110から供給される電力および二次電池130から供給される電力のうちどちらを用いても稼動できる。エアコンプレッサ160は、FC−ECU180からの指示に応じて、燃料電池110への酸素の供給を開始する。FC−ECU180は、PM−ECU(図示しない)およびMG−ECU(図示しない)を介して、エアコンプレッサ160に指示を示す信号を送る。
駆動モーター200は、インバータ150aから供給される三相交流電力を回転動力に変換する電動機である。
FDC−ECU170は、燃料電池コンバータ120の動作を制御する高電圧ユニット制御部である。FDC−ECU170は、測定値Vlを示す信号を電圧センサ115から受信する。FDC−ECU170は、受信した測定値Vlを示す信号を、FC−ECU180に出力する。
FC−ECU180は、燃料電池システム100に備えられた各種センサから出力される信号を受信するとともに、燃料電池システム100の各部の動作を制御する制御部である。FC−ECU180は、CPUおよびを含むマイクロコンピュータから構成されている。FC−ECU180は、燃料電池システム100の運転状態が、間欠運転から通常運転に切り替わった際、エアコンプレッサ160に燃料電池110への酸素の供給を開始するよう指示する。ここでいう間欠運転とは、燃料電池システム100が稼動しているときに、燃料電池110による発電を一時的に停止している運転状態のことである。ここでいう通常運転とは、燃料電池システム100が稼動しているときに、燃料電池110による発電を実施している運転状態のことである。
FC−ECU180は、燃料電池システム100の運転状態が、間欠運転から通常運転に切り替わったとき、燃料電池110にエアコンプレッサ160から酸素を供給させ、測定値Vlが次の数式I
Figure 0006724585
で表される閾値Vllを超えたとき、燃料電池コンバータ120に、燃料電池110が出力する電圧を昇圧させる。なお、数式I中、VH(V)は、燃料電池コンバータ120から出力される出力電圧の値であり、Vhul(V)は、燃料電池コンバータ120から出力される電圧において予め設定された上限値であり、α(V)は、エアコンプレッサ160から燃料電池110に酸素が供給されてから一定の時間経過したときにおける電圧センサ115による燃料電池110の電圧の測定値Vlの補正量である。
本実施形態では、FC−ECU180は、測定値Vlが閾値Vllを超えたとき、FDC−ECU170に信号Saを出力する。信号Saを受信したFDC−ECU170が燃料電池コンバータ120に対して信号Sbを出力することによって、燃料電池コンバータ120は、燃料電池110が出力する電圧の昇圧を開始する。
他の実施形態では、FC−ECU180は、測定値Vlが閾値Vllを超えたとき、燃料電池コンバータ120に対して信号を直接出力することによって、燃料電池コンバータ120に、燃料電池110が出力する電圧の昇圧を開始させてもよい。
本実施形態では、出力電圧の値VHは、駆動モーター200の稼動に要求される電圧の値に予め設定されている。本実施形態では、上限値Vhulは、駆動モーター200に故障を生じさせない電圧の値に予め設定されている。
補正量αは、電圧センサ115による燃料電池110の電圧の測定値Vlの誤差を補正する数値である。電圧センサ115による燃料電池110の電圧の測定値Vlの誤差とは、燃料電池における実際の電圧の値と測定値Vlとの間における誤差のことである。この誤差には、電圧センサ115による燃料電池110の電圧の測定値Vlと燃料電池における実際の電圧の値との間に生じる電圧センサ115における測定精度による誤差と、電圧センサ115が測定した燃料電池110の電圧をデジタル信号に変換する際に生じる誤差と、電圧センサ115が燃料電池110の電圧を測定してから測定値Vlを示す信号をFDC−ECU170およびFC−ECU180に出力して受信されるまでの間に生じる燃料電池110における実際の電圧との時間的なずれによる誤差と、が含まれている。
一定の時間経過したときとは、測定値Vlが閾値Vllを超えたときのことである。一定の時間経過したときの補正量αとは、一定の時間経過したときにおける測定値Vlの誤差を補正する数値のことである。
本実施形態では、補正量αは、実験によって求められた推定式に基づいて算出される。他の実施形態では、補正量αは、予めFC−ECU180に格納されたマップ値によって算出されてもよい。
本実施形態では、燃料電池コンバータ120による燃料電池110が出力する電圧の昇圧が始まる前において、駆動モーター200には、二次電池コンバータ140によって昇圧された二次電池130からの電圧が供給される。燃料電池コンバータ120による燃料電池110が出力する電圧の昇圧が始まると、二次電池130からの電圧の供給は減少する。
本発明者は、鋭意検討した結果、電圧センサ115に測定される燃料電池110における電圧が次の数式I
Figure 0006724585
で表される閾値Vllを超えたとき、燃料電池コンバータ120に、燃料電池110の電圧を昇圧させることによって、燃料電池コンバータ120が燃料電池110から入力される実際の電圧を過剰に昇圧して出力することを防止できるとともに、燃料電池コンバータ120から目的の大きさである出力電圧の値VHを示す電圧を安定して出力することができることを見出した。以下、本発明者が見出した理論を説明する。
電圧センサ115による燃料電池110の電圧の測定値Vlを、予め設定された上限値Vhulに昇圧するためのデューティ比D1は、次の式(1)で表される。
Figure 0006724585
電圧センサ115による燃料電池110の電圧の測定値Vlを補正して、燃料電池コンバータ120から出力される出力電圧の値VHに昇圧するためのデューティ比D2は、次の式(2)で表される。
Figure 0006724585
式(1)および式(2)から、予め設定された上限値Vhulを超えないよう測定値Vlを示す電圧を昇圧できるデューティ比の条件は、式(3)で表される。
Figure 0006724585
式(3)から式(4)が得られる。
Figure 0006724585
測定値Vlが式(4)を満たすとき、補正量αを補うことで算出されるデューティ比D2によって、燃料電池110から出力される実際の電圧が昇圧されると、式(3)の関係から、昇圧された燃料電池110の実際の電圧は、予め設定された上限値Vhulを超えないと考えられる。
式(4)における右辺の値を閾値Vllとすると、燃料電池110が発電を開始してから上昇してきた測定値Vlが閾値Vllを超えたときにおいて、閾値Vllは、測定値Vlと近似しているといえることから、次の式(5)で表される関係にあるといえる。
Figure 0006724585
よって、式(3)(5)から、閾値Vllの値で示される電圧を燃料電池コンバータ120から出力される出力電圧の値VHに昇圧するデューティ比(式(5)の右辺)によって、燃料電池から入力される実際の電圧が昇圧されるとき、昇圧された燃料電池110の実際の電圧は、予め設定された上限値Vhulを超えないと考えられる。
以上、式(1)〜(5)を用いた説明により、電圧センサ115に測定される燃料電池110における電圧が次の数式I
Figure 0006724585
で表される閾値Vllを超えたとき、燃料電池コンバータ120に、燃料電池110の電圧を昇圧させることによって、燃料電池コンバータ120が燃料電池110から入力される実際の電圧を過剰に昇圧して出力することを防止できるとともに、燃料電池コンバータ120から目的の大きさである出力電圧の値VHを示す電圧を安定して出力することができることを、本発明者は見出した。
図2は、燃料電池システム100が実行する昇圧制御処理を示すフローである。昇圧制御処理は、エアコンプレッサ160による燃料電池110への酸素供給が開始されると、定期的に実行される。
昇圧制御処理が開始されると、ステップS100において、測定値Vlが閾値Vllを超えたか否か判定される(ステップS100)。測定値Vlが閾値Vllを超えていないと判定された場合(ステップS100:No)、図2の昇圧制御処理は一旦終了される。
電圧センサ115による燃料電池110の電圧の測定値Vlが閾値Vllを超えたと判定された場合(ステップS100:YES)、燃料電池システム100は、燃料電池コンバータ120に、燃料電池110の電圧を昇圧させる(ステップS110)。その後、図2の昇圧制御処理は、終了される。このとき、昇圧制御処理は、次に、エアコンプレッサ160による酸素の供給が停止した状態から酸素の供給が開始される状態に切り替わるまで実行されない。
図3は、本実施形態における燃料電池システム100の運転状態が間欠運転から通常運転に切り替わった際の測定値Vlの変動を説明した説明図である。
図3のグラフG1およびグラフG2は、横軸に時間をとる。グラフG1の縦軸におけるS0は、燃料電池システム100の運転状態が間欠運転であることを示し、S1は、燃料電池システム100の運転状態が通常運転であることを示す。
グラフG2は、縦軸に電圧センサ115による燃料電池110の電圧の測定値Vlをとることによって、間欠運転から通常運転に運転状態が切り替わってからの測定値Vlの変化を示した説明図である。グラフG2における一点鎖線Vltrg1は、燃料電池110から出力される電圧の推定値を示す。
尚、上記した図3のグラフG1およびグラフG2の表記についての説明は、図4のグラフG3およびグラフG4の表記についても同様である。
図3のタイミングt0において、グラフG1のS1はS0に切り替わる。すなわち、燃料電池システム100の運転状態が間欠運転から通常運転に切り替わる。このとき、エアコンプレッサ160は、FC−ECU180からの指示によって、燃料電池110への酸素の供給を開始することから、燃料電池110は、発電を開始する。
図3のタイミングt0からタイミングt1の間において、燃料電池110の発電により、電圧センサ115による燃料電池110の電圧の測定値Vlは緩やかに上昇する。
図3のタイミングt1からタイミングt2の間において、電圧センサ115による燃料電池110の電圧の測定値Vlは、タイミングt0からタイミングt1の間と比べて、大きく上昇する。
図3のタイミングt2において、測定値Vlは閾値Vllを超える。このとき、燃料電池システム100では、測定値Vlが閾値Vllを超えたと判定される(本実施例のステップS100:YESに相当)。燃料電池システム100は、燃料電池コンバータ120に、燃料電池110の電圧を昇圧させる。
図3のタイミングt3において、燃料電池110から出力される電圧の推定値が上昇し始める。
以上説明した実施形態によれば、測定値Vlが閾値Vllを超えたときにおける閾値Vll(測定値Vlと近似している)の値で示される電圧を用いて、燃料電池110から入力される実際の電圧が昇圧されることから、燃料電池コンバータ120が燃料電池110から入力される実際の電圧を過剰に昇圧して出力することを防止できるとともに、燃料電池コンバータ120から目的の出力電圧の値VHを示す電圧を安定して出力することができる。
B.参考例:
図4は、参考例における燃料電池システムの運転状態が間欠運転から通常運転に切り替わった際の測定値Vlaの変動を説明した説明図である。測定値Vlaは、参考例における燃料電池システムの燃料電池から出力される電圧の測定値のことである。
参考例における燃料電池システムでは、燃料電池から出力される電圧の推定値を用いて燃料電池の電圧を昇圧する点が、燃料電池システム100とは異なる。グラフG4における二点鎖線Vltrg2は、参考例における燃料電池システムの燃料電池から出力される電圧の推定値を示す。図4のタイミングt4より前における二点鎖線Vltrg2は、測定値Vlと重なっている。
図4のタイミングt4以降において、燃料電池から出力される電圧の推定値は、電圧センサによる燃料電池の電圧の測定値Vlaより小さい。図4のタイミングt4以降において、燃料電池から出力される電圧の推定値を用いて燃料電池の電圧を昇圧すると、燃料電池コンバータが燃料電池から入力される実際の電圧を過剰に昇圧して出力する場合がある。
例えば、図4のタイミングt5において、燃料電池の電圧を昇圧した場合における電圧の昇圧幅は、矢印A1で表される。このとき、測定値Vlaは電圧の推定値より大きいことから、燃料電池から燃料電池コンバータに入力される実際の電圧も電圧の推定値より大きい可能性が高い。そのため、燃料電池コンバータに入力される実際の電圧が推定値より大きかった場合、燃料電池コンバータに入力される実際の電圧が矢印A1で表される昇圧幅の分だけ昇圧されることから、昇圧後の電圧は、出力電圧の値VHを超える可能性が高い。場合によっては、上限値Vhulを超えることも起こりうる。
これに対して、第1実施形態は、電圧センサ115に測定される燃料電池110における電圧が次の数式I
Figure 0006724585
で表される閾値Vllを超えたとき、燃料電池コンバータ120に、燃料電池110の電圧を昇圧させる。よって、燃料電池コンバータ120が燃料電池110から入力される実際の電圧を過剰に昇圧して出力することを防止できるとともに、燃料電池コンバータ120から目的の大きさである電圧を安定して出力することができる。
グラフG4における二点鎖線Vltrg2のように、参考例における燃料電池システム等の従来の燃料電池システムでは、燃料電池コンバータの出力する電圧を安定化させるため、燃料電池コンバータにおけるデューティ比が急変しないように、燃料電池から出力される電圧の推定値の上昇率は低めに設定されていた。そのため、燃料電池から出力される電圧の推定値と燃料電池から入力される実際の電圧との間に大きな乖離があった場合に、燃料電池から入力される実際の電圧を燃料電池コンバータが過剰に昇圧させてしまう虞があった。
そのような乖離を少なくするために、燃料電池から出力される電圧の推定値を変更することが考えられるが、間欠運転から通常運転に切り替わってからの燃料電池の出力電圧を推定することは技術的に難しいという事情があった。よって、燃料電池から出力される電圧の推定値の上昇率は低めに設定されていた。
一方、第1実施形態における燃料電池システム100では、グラフG2における一点鎖線Vltrg1のように燃料電池110から出力される電圧の推定値を設定している。燃料電池システム100では、間欠運転から通常運転に切り替わると、二次電池130から入力される電力を用いてエアコンプレッサ160から燃料電池110へ酸素が供給されることによって、燃料電池110における測定値Vlが、閾値Vllまで上昇する。このとき、燃料電池110から入力される実際の電圧と閾値Vll(燃料電池110から出力される電圧の推定値)との乖離が少なくなっていることから、燃料電池110から入力される実際の電圧を燃料電池コンバータ120が過剰に昇圧させてしまうことを抑制できる。
C.変形例:
図5は、出力電圧の値VHと閾値Vllとの関係を表すマップ値を示す説明図である。図5の縦軸は、閾値Vllをとる。図5の横軸は、燃料電池コンバータ120から出力される出力電圧の値VHをとる。本実施形態における閾値Vllは、数式Iによって求められていたが、本発明はこれに限られない。例えば、閾値Vllは、図5で示されたマップ値によって算出されてもよいし、定数化されていてもよい。
本実施形態では、FDC−ECU170およびFC−ECU180は、それぞれ独立した制御部であったが、本発明はこれに限られない。例えば、独立したFDC−ECU170およびFC−ECU180の代わりに備えられた別の制御部が、機能の一部としてFDC−ECU170およびFC−ECU180の機能を備えていてもよい。また、FDC−ECU170およびFC−ECU180の機能は、1つの制御部が実行してもよいし、別々の制御部が実行してもよい。
本発明は、上述の実施形態や実施例、変形例に限られるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の構成で実現することができる。例えば、発明の概要の欄に記載した各形態中の技術的特徴に対応する実施形態、実施例、変形例中の技術的特徴は、上述の課題の一部または全部を解決するために、あるいは、上述の効果の一部または全部を達成するために、適宜、差し替えや、組み合わせを行うことが可能である。また、その技術的特徴が本明細書中に必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除することが可能である。
100…燃料電池システム
110…燃料電池
115…電圧センサ
120…燃料電池コンバータ
125…電圧センサ
130…二次電池
140…二次電池コンバータ
150…インバータ
160…エアコンプレッサ
200…駆動モーター
D,D1,D2,D3…デューティ比
G1,G2,G3,G4…グラフ
I…数式
Sa,Sb…信号
VH…値
Vhul…上限値
Vl…測定値
Vll…閾値
Vltrg1…一点鎖線
Vltrg2…二点鎖線
W1,W2,W3,W4,W5…直流導線
W6,W7…交流導線

Claims (1)

  1. 反応ガスを用いて発電する燃料電池と、
    前記燃料電池が出力する電圧を測定する電圧センサと、
    前記燃料電池から入力される入力電圧を昇圧するコンバータと、
    電力の蓄電および放電が可能な二次電池と、
    前記二次電池から入力される電力を用いて前記燃料電池に前記反応ガスを供給するエアコンプレッサと、
    前記エアコンプレッサと、前記コンバータと、を制御できる制御部と、
    を備え、
    前記制御部は、
    間欠運転から通常運転に切り替わったとき、前記燃料電池に前記エアコンプレッサから前記反応ガスを供給させ、前記電圧センサによる前記燃料電池の電圧の測定値Vl(V)が次の数式I
    Figure 0006724585
    で表される閾値Vllを超えたとき、前記コンバータに、前記燃料電池が出力する電圧を昇圧させる、燃料電池システム。
    前記数式I中、
    VH(V)は、前記コンバータから出力される出力電圧の値であり、
    Vhul(V)は、前記出力電圧において予め設定された上限値であり、
    α(V)は、前記エアコンプレッサから前記燃料電池に前記反応ガスが供給されてから一定の時間経過したときの前記測定値Vlの補正量である。
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