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JP6732279B2 - 溝切機 - Google Patents
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JP6732279B2 - 溝切機 - Google Patents

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Description

本発明は、圃場の排水を速やかに行うための溝を形成する溝切機に係り、詳しくは跨って乗車し操舵可能な乗用溝切機に関する。
従来、圃場の排水を速やかに行うための溝を形成する溝切機が用いられているが、トラクターに牽引させたり、4輪の大型乗用の溝切機は、効率的な溝切ができる反面小回りが利かず、作物を傷めたり、圃場への入退場に困難が付きまとうような場合があった。そこで、特許文献1に記載したような、作業者が跨って乗用可能でしかも歩行型と同等に軽くまた、作業者の体重を利用して深い溝を形成できる乗用の溝切機が提案された。
この溝切機は、前部に回転駆動された駆動輪を備え、後部に溝切部を備え、作業者がその中間位置に跨り、ハンドルにより駆動輪を操舵できるため、自転車のように行きたい方向にハンドルを回動させることで方向転換できるものであった(段落0041〜0047)。
特開2005−73540号公報
しかしながら、圃場の中では、不規則な形状の土などにより走行抵抗が大きくハンドルがとられ直進性が悪くなったりするという問題や、ハンドルの操舵角が大きくなりすぎて、思った方向に進めなかったり、転倒してしまうような問題もあった。
本発明が解決しようとする課題は、作業者の体重を利用して深い溝が形成できるとともにハンドルによって操舵が可能で小回りが利き、かつ不規則な形状の土であってもハンドルを取られにくくして操舵しやすく、安定した直進ができる乗用溝切機を提供することにある。
上記課題を解決するために、請求項1に係る溝切機の発明では、前部に設けられた駆動輪と、当該駆動輪を回転駆動する駆動装置とを有する駆動部と、前記駆動輪を回転可能に支持する駆動輪支持部と、駆動輪支持部に固定されたハンドル軸と、操舵用のハンドルとを有する前フレームと、前記ハンドル軸を回動可能に支持するハンドル軸支持部と、乗用するためのサドルとを有する後フレームと、当該後フレームの後部に配置された溝切部材を有する溝切部と、を備えた溝切機であって、前記前フレームと前記後フレームとの間に介在し、操舵を抑制する付勢力を付与するセンタリング部材と、前記ハンドル軸の回動を抑制する回動抑制部材とを備えたことを要旨とする。
本発明によれば、センタリング部材により、常にハンドルは直進方向に付勢され、かつ回動抑制部材で急激なハンドルの回動が抑制されるため、自然なハンドルの戻りで直進性が得られ、かつ、ハンドルの操舵で小回りをすることもできる。そのため、軽量な車体でありながら作業者が跨った状態で作業者の体重を利用して深い溝が形成できるとともに、跨ったままハンドルによって操舵が可能で小回りが利き、かつ不規則な形状の土であっても容易にハンドルが取られないで安定した直進ができる。
請求項2に係る発明では、請求項1に記載の溝切機において、前記センタリング部材は、前記前フレームと前記後フレームとの間に介在した弾性部材であることを要旨とする。
本発明によれば、動力が不要で構造が単純で故障しにくく、効果的に走行の直進性を高めることができる。
請求項3に係る発明では、請求項2に記載の溝切機において、前記センタリング部材は、その両端が、前記前フレームと前記後フレームとにそれぞれ固定されたばねを備えたことを要旨とする。
本発明によれば、特に、耐久性を高めることができる。
請求項4に係る発明では、請求項3に記載の溝切機において、前記ばねは、つるまきばねであることを要旨とする。
本発明では、大きな操舵角を得ることができる。
請求項5に係る発明では、請求項1〜4の何れか一項に記載の溝切機において、前記回動抑制部材は、前記ハンドル軸と前記ハンドル軸支持部の間に介在させたブッシュと、前記ブッシュを前記ハンドル軸に対して押し付ける圧力を調整する圧力調整部材とからなることを要旨とする。
本発明では、簡易な構成で、効果的に操舵抵抗を変化させることができ、最適な操作性を得ることができる。
請求項6に係る発明では、請求項5に記載の溝切機において、前記圧力調整部材は、前記ハンドル軸支持部に螺入されたねじであり、その螺入量でその先端で前記ブッシュの前記ハンドル軸に対する圧力調節を可能に構成されたことを要旨とする。
本発明では、簡易な構成で、操作も簡単かつ直感的にできる。
請求項7に係る発明では、請求項1〜6の何れか一項に記載の溝切機において、前記センタリング部材の自由状態において、前記前フレームと前記後フレームとの相対位置を調整するセンタリング調整部材を備えたことを要旨とする。
本発明では、センタリング部材のセンター調整ができ、より直進性を良好にすることができる。
請求項8に係る発明では、請求項1〜7の何れか一項に記載の溝切機において、前記後フレームと前記溝切部の溝切板との固定角度を調整する直進調整部材を備えたことを要旨とする。
本発明では、直進調整部材により直進性を調整することができ、センタリング部材と相俟ってさらに良好な直進性を得ることができる。
本発明によれば、作業者の体重を利用して深い溝が形成できるとともにハンドルによって操舵が可能で小回りが利き、かつ不規則な形状の土であってもハンドルを取られにくくして操舵しやすく、安定した直進ができる。
本発明の溝切機の全体を示す斜視図。 本発明の溝切機の平面図。 (a)直進調整部材を示す斜視図、(b)直進調整部材を示す正面図。 センタリング部材と回動抑制部材を示す斜視図。 センタリング部材と回動抑制部材を示す断面図。 回動抑制部材を構成するブッシュを示す斜視図。 直進状態を示す部分平面図。 右折状態を示す部分平面図。 左折状態を示す部分平面図。 センタリング部材の別の実施例を示す部分斜視図。 回動抑制部材の別の実施例を示す部分斜視図及び断面図。 回動抑制部材の別の実施例を示す部分斜視図及び断面図。
(第1の実施形態)
以下、本発明を具体化した溝切機の一実施形態を図1〜図9にしたがって説明する。
(全体構成)
本実施形態の溝切機は、作業者がサドルに跨って地面に足を着けて乗車するもので、全体として自転車のような形状であるが、チェーンによる足漕ぎの駆動ではなく前輪で駆動する。また、自転車の後輪に替えて溝切板を備える。
以下、図1、図2を参照して溝切機の全体構成を説明する。
(駆動部)
車体前部には、駆動部1が配置される。駆動部1は駆動輪11を備える。この駆動輪11には、2点鎖線で表示したエンジン12(図においてはエンジン12を外した状態を示している。)の出力が動力伝達軸13からギヤボックス14に伝達され、ギヤボックス14で回転速度が減速され、ギヤボックス14の内側のハブ17(不図示)を介して駆動力が伝達される。
このように、駆動輪11は、滑り止め18が一定間隔で設けられた外輪15と、外輪15とハブ17とを連結するスポーク16とからなる。エンジン12、動力伝達軸13、ギヤボックス14とが駆動装置を構成する。
駆動部1は、駆動輪11と、駆動装置とから構成される。
(前フレーム)
この駆動輪11のハブ17は、逆U字状のフロントフォーク21のギヤボックス14を介して片側から回転可能に支持されている。フロントフォーク21の上端内側には、前方に向けて駆動輪11をカバーする車輪カバー(前)24と、後方に向けて駆動輪をカバーする車輪カバー(後)25を備える。フロントフォーク21の上部にはハンドルステム22が設けられ、その上端には、ハンドル23が設けられている。
このように前フレーム2は、フロントフォーク21(駆動輪支持部)、ハンドルステム22(ハンドル軸)、ハンドル23、車輪カバー(前)24、車輪カバー(後)25とから構成されている。
(後フレーム)
この前フレーム2のハンドルステム22は、後フレーム3の円筒状のヘッドチューブ31に嵌合されて回動自在に支持されている。
やや後傾した状態で概ね垂直に設けられたヘッドチューブ31には断面が縦長の長方形の直線状の角パイプからなるトップチューブ32が接続され、後方斜め下向きに延びるように設けられている。トップチューブ32の後端には、やや後傾した状態で概ね垂直に設けられたシートチューブ33が設けられている。このシートチューブ33は、上方が開口した円筒形の金属パイプであり、この中にその内径より若干小さい外形の円筒状のシートポスト34が摺動可能に挿入されている。シートポスト34の上端には、サドル35が配設されている。サドル35は、シートポスト34に溶接固定された水平な金属板と、その上部に内部にスポンジやばねなどの弾性体と、これらを包むビニルレザーの外皮とから構成され、作業者が安定して快適に跨ることができるようになっている。
シートチューブ33の上端には、シート高さ調節部材36が設けられ、挿入されたシートポスト34を締付若しくは解放することでサドル35を任意の高さに調節することができる。
シートチューブ33の後方には、トップチューブ32の延長線上に丸パイプ状の上ステー37が真っ直ぐ延び、この上ステー37は、さらに地面方向に屈曲して延びている。シートチューブ33の下端近傍から上ステー37と平行に真っ直ぐトップチューブ32と同じような角パイプからなる下ステー38が延びて、上ステー37と合流する。上ステー37の下端は開口して、溝切部取付部39が設けられている。
このように後フレーム3は、ヘッドチューブ(ハンドル軸支持部)31、トップチューブ32、シートチューブ33、シートポスト34、サドル35、シート高さ調節部材36、上ステー37、下ステー38、溝切部取付部39とから構成される。
(溝切部)
車体後部には、溝切部4が配設される。後フレーム3の溝切部取付部39には、上ステー37の内径よりやや小さい外形の丸パイプからなる溝切板ステー41が挿入されており、溝切板ステー41の下端には溝切面42が固定されている。この溝切板ステー41と溝切面42により溝切板40(溝切部材)が構成されている。溝切面42は、溝切板ステー41により若干角度が変更できるように溝切部取付部39に取付けられ、溝切部取付部39と溝切板ステー41を直径方向に貫通する貫通孔に挿入されるピンで固定されている。貫通孔は上下3段の位置に配設され、垂直方向の取付位置を調節できる。
溝切面42は、横断面視略V字形で、平面視前部が概ね前後に長い二等辺三角形であり、後部は前後に短い二等辺三角形で、全体に盾形をしている。底面中央部の稜線部には面取りをするように前後方向に帯状の平面が設けられている。
(直進調整部材)
図3(a)に示すように、溝切面42の前端には、直進調整部材43が配設されている。直進調整部材43は、溝切面42を溝切板ステー41を回転中心として、方向を微調整するものである。
図3(b)に示すように、下ステー38には、幅方向に面した板状の取付部44が下方に突出して設けられ、ここには左右方向に棒ねじからなる調整ねじ45が左右方向に水平に設けられている。一方、溝切面42の先端には上方に向けて巾方向に面した舌状の板状の調整板46が配設されている。調整板46には、調整ねじ45が挿入可能な孔が穿設されている。調整板46に挿入された調整ねじ45には、調整板46を挟むように、一対のワッシャ47と蝶ナット48が配設されている。この蝶ナット48を回転させることで調整板46を左右方向に移動して、任意の位置で固定する。この調整によって、溝切面42の方向を微調整することができる。
(センタリング部材)
次に、センタリング部材5について説明する。
図4、図5に示すように、フロントフォーク21とトップチューブ32の間にはセンタリング部材5が配設されている。センタリング部材5は、溝切面42に対する駆動輪11の方向を常に直進方向に付勢することで、ハンドル23が取られたような場合でも操舵を抑制するようにして自律的に直進性を高める機能を有する構成である(図2参照)。
フロントフォーク21には、後方に面した板状の前取付部51が固定されており、ここには雌ねじが刻設された取付孔が設けられている。コイルスプリング50は、全体が金属製のつるまきばねとして構成されているが、両端部は曲率が徐々に大きくされ、渦巻き状に中心に近づき、中心軸に沿って取付け用の孔が形成されている。コイルスプリング50は、前端が前ボルト52により前取付部51にねじ止め固定されている。
他方、図5に示すように、トップチューブ32の下面には、取付ベース54が固定されており、ここには雌ねじが刻設された螺合孔55が設けられている。この取付ベース54を間隙をもって囲むように、幅方向の断面が上方が開放したコの字形状の金属板からなる調整プレート56が設けられている。この調整プレート56には、取付ベース54の螺合孔55とほぼ同軸に、かつ螺合孔55の内径よりも大きな内径の遊嵌孔57が穿設されている。そして遊嵌孔57には、調整ボルト58が挿入され、螺合孔55に螺合されている。このとき遊嵌孔57は、調整ボルト58の外径よりも大きな内径を有しているため、調整ボルト58を締め付けていない場合には、前後左右に移動可能となっている。また、位置を決めて調整ボルト58を螺合孔55に螺合して締め付ければ、調整プレート56の取付ベース54に対する相対位置が固定される。この調整プレート56には、前取付部51と対向するような位置に配置された後取付部53が溶接等で固定されている。そして、コイルスプリング50の後端は、前端と同じように後ボルト59で後取付部53にねじ止め固定されている。このときコイルスプリング50は、わずかに伸長されるような状態となっている。
(回動抑制部材)
次に、図5、図6を参照してハンドルステム22の回動を抑制する回動抑制部材6について説明する。回動抑制部材6は、圃場の状態でハンドルがとられるような場合でも、急なハンドルの回動を抑制したり、また、センタリング部材5により、ハンドルと切った状態から急激にハンドルが直進状態に戻ることを抑制する機構である。
図5に示すようにハンドルステム22は、ヘッドチューブ31の内部に挿入された状態で、ヘッドチューブ31の上下両端部に配置されたカラーブッシュ60により支持されている。
図6に示すようにカラーブッシュ60は、ヘッドチューブ31に内周面に沿った円筒形の部分で筒状部61と、ヘッドチューブ31の端面部に当接する鍔状のフランジが形成されたフランジ部62とからなり、軸方向に沿ったスリット63が一か所形成されている。カラーブッシュは、実施形態では、例えば充填剤入り四ふっ化エチレン樹脂層、青銅焼結層、そしてバックメタルの三層から構成される無給油軸受で、無給油で潤滑することができ、かつ押圧力により摺動抵抗を変化させることができる。具体的には、オイレス工業株式会社の商品名オイレスドライメットLF(登録商標)などを好適に用いることができる。また、これに限らず金属系や樹脂系のブッシュを用いることもできる。また、配置場所は実施形態のような位置に限定されるものではなく、例えばフランジの無い円筒形のブッシュを用いることで、ヘッドチューブ31の任意の位置に配置することもできる。
図5に示すように実施形態では、ヘッドチューブ31の上端に配置されたカラーブッシュ60は、ハンドルステム22との間に配置され、適度な摺動抵抗を維持する。ボルトからなる調整ねじ64が、ヘッドチューブ31に貫通して設けられたねじ孔65に螺合され、その先端がヘッドチューブ31内に配置されたカラーブッシュ60の筒状部61のスリット63以外の側面に当接する。
このため、調整ねじ64のねじ込みでカラーブッシュ60と、その内部に挿通するハンドルステム22との押圧力が変化し、摺動抵抗が変化する。したがって、調整ねじ64を強くねじ込むことで、ハンドルステム22の回動を抑制することができる。
(実施形態の作用)
このように構成された本実施形態の作用について説明する。
<センタリング機能>
図2において、作業者は、サドル35に跨って乗車して、サドル35に体重をかけ、ハンドル23を把持する。そして図示しないコントローラでエンジン12を始動する。駆動輪11が回転を始めると、溝切機がゆっくり前進する。一般の自転車であれば、フロントフォークのキャスター角の付与やトレイルの付与で、一定の速度があれば、自立して直進するが、溝切機の場合は、速度が遅いことから自律的な直進性が期待できない。そこで、本実施形態では、センタリング部材5により、ハンドル23が直進状態になるように常時付勢して直進性を付与している。
<ダンパー機能>
図7に示すように、ハンドル23に力を加えないで、駆動輪11も圃場の接地面からの大きな力が加わらない自由状態では、コイルスプリング50が伸長されているため、前取付部51と後取付部53が相互に引き付けられ、フロントフォーク21が直進方向に付勢され、駆動輪11は直進方向を維持する。
そのため、作業者は、特に操舵をしなくても駆動輪11を駆動させれば直線状の溝を形成することができる。
ここで、作業者がハンドル23を右折方向(図において時計回り方向)に力P1を加えたり、或いは、駆動輪11が力P2を受けたときの状態について説明する。
自由状態から、力P1若しくは力P2が加わると、コイルスプリング50の引っ張り力に抗して、コイルスプリング50を捻るように引っ張り変形させてハンドル23が、時計回りに回動する。このとき、センタリング部材5のコイルスプリング50の弾性反発力に加え、回動抑制部材6のカラーブッシュ60とハンドルステム22との摺動抵抗により、回動抑制部材6がダンパーとして機能し、これらが相俟ってハンドル23の急激な角度変化は抑制される。そのため、大きなキックバックなどがあっても、ハンドル23が急激に回動して溝切機の進行方向が急激に曲がったりすることがなく、バランスを崩すことなく直進性を維持することができる。
さらに、ハンドル23が大きく切られた状態になった場合でも、センタリング部材5のみであれば、急激に直進状態に戻ろうとしてハンドルが急激に回動することになるが、本発明では、回動抑制部材6がダンパーとして機能し、回動が抑制され、ゆっくりと図7に示す直進状態に戻っていくため、作業者に負担をかけることもない。
もちろん、センタリング部材5により直進状態に戻ろうとする付勢力と、回動自体を抑制する回動抑制部材6のダンパーとしての機能から、図8に示す状態から、図7に示す状態を超えて図9に示すような反対側に振れるようなこともない。
いうまでもなく、作業者が小回りさせようと意図すれば、車体を持ち上げることなく、跨ったままハンドル23に持続的な力を掛けてをゆっくり大きく切って、小さな半径で小回りさせることもでき、狭い圃場でも乗車したまま方向転換ができる。
<センタリング調整機能>
また、作業者がハンドル23に力を加えないで駆動した時に正確に直進状態を保てない場合がある。例えば、コイルスプリング50の個体差や、取付時の傾きなどによっても完全な直進状態とならない場合がある。さらに、いくらハンドル23が真っ直ぐに調整されても、本実施形態のようにエンジン12が左側面に配置されているため左側に曲がろうとする力が生じる。このような場合には、センタリング部材5による復帰位置の調整を行う。
図5に示すセンタリング部材5の調整ボルト58を緩めると、調整ボルト58により取付ベース54に固定されていた調整プレート56が、調整ボルト58と遊嵌孔57との間隙の範囲で位置が調整可能となる。調整ボルトを緩めた状態で、ハンドル23の角度を微調整して、任意の位置で調整ボルト58を締め直す。これで、センタリング位置の修正が完了する。
<直進調整機能>
一方、図3に示す直進調整部材43による直進性の調整もできる。例えば左方向に曲がるようであれば、溝切板40の調整板46を挟んでいる左側の蝶ナット48を緩め、右側の蝶ナット48を捻じ込んで溝切面42の先端を左方向に微調整する。微調整ができたら、その位置で両側からワッシャ47を介して蝶ナット48を締め付け溝切面42の方向を固定する。
(実施形態の効果)
上記実施形態の溝切機によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)本実施形態の溝切機では、軽量な溝切機でありながら跨って乗車することで作業者の体重を利用して深い溝が形成できる。そして、ハンドル23によって操舵が可能な溝切機であって、不規則な形状の土であってもハンドル23を取られにくく、安定して直進ができる。そのため、作業者はハンドル23を大きな力で直進を維持するような必要もなく、作業者の負担を大幅に軽減できる。
(2)センタリング部材5は、コイルスプリング50の弾性力を利用しているため、動力源が不要で、構造が単純であるため、安定して機能するとともに故障もしにくくメンテナンスも容易である。
(3)特にコイルスプリング50を用いたため、力に応じてあらゆる方向に容易に大きく変形するため、取付も容易で、操舵角も大きくとることができ狭い圃場でも小回りが利く。
(4)また、金属製のコイルスプリング50は、耐久性もあり、弾性反発力も大きいため、強力に直進性を高めることができる。
(5)さらに、回動抑制部材6によれば、大きなキックバックを受けたような場合でもダンパーとして機能して直進性を維持しやすく、作業者に負担を軽減する。
(6)また、センタリング調整部材である調整プレート56によりセンタリングの位置調整も容易にでき、厳密に直進性を保つことができる。センタリング調整も調整ボルト58を緩め、調整プレート56を移動するだけで容易に調整することができる。
(7)さらに、直進調整部材43により、溝切部4においても直進性を調整することができる。
(8)また、大きくハンドル23を切った場合でも、回動抑制部材6がダンパーとして機能して、ハンドル23がゆっくり戻り急激なハンドル23の戻りもない。
なお、上記実施形態は、当業者であれば以下のように変更して実施することもできる。
○ 本実施形態のセンタリング部材5としては、1本の金属製のコイルスプリング50を用いているが、複数のコイルスプリングとしてもよい。さらに、図10に示すように金属製のコイルスプリング50に替えて、板バネ150としてもよい。さらに、金属製のものに替えて、ゴム製や樹脂製の弾性体としてもよい。
○ また、図示しないトーションばねを用いた構成などとすることもできる。
○ また、センタリング部材5の取り付け場所は、ハンドル23の回動を直進方向に付勢できればよく、実施形態の配設位置には限定されない。
○ 回動抑制部材6は、ハンドル23の回動を抑制できれば足り、図11に示すような、カラーブッシュ60を環状の締付部材164aを調節ねじ164bで締め付けて調整するような回動抑制部材106であってもよい。
○ 回動抑制部材6は、さらに図12に示す回動抑制部材206ような下端が厚みの薄いテーパ状のカラーブッシュ60を、ここに外嵌するような環状の部材264で、上から捻じ込んで押し込むことで摩擦係数を変化させるような構成でもよい。
○ また、ハンドルステムをヘッドチューブの上下にスラストベアリングを配置して保持し、上下方向からベアリングに圧力をかけるような方法も採用できる。さらに、回動抑制部材6としては、図示しないオイルなどを利用したロータリーダンパを用いてもよい。
○ 溝切部4は、用途に応じて様々な形状の溝切板を採用することができ、そろばんの玉状の回転式の溝切部材としてもよい。
○ 駆動部1は、溝切機が前進するように駆動力が与えられれば、当業者により様々な構成が採用可能で、例えば、外輪15、スポーク16、滑り止め18は様々な態様が採用でき、駆動輪11を2輪のものとしてもよい。駆動源は、モータ駆動のものであってもよく、配置もいろいろな位置のものを採用できる。
○ 前フレーム2、後フレーム3の形状も限定されず、ハンドル23の形状を後方に延ばしたような形状のものとしたり、サドル35として椅子形のシートを使用することができる。
1…駆動部、2…前フレーム、3…後フレーム、4…溝切部、5…センタリング部材、6…回動抑制部材、11…駆動輪、12…エンジン、21…フロントフォーク(駆動輪支持部)、22…ハンドルステム(ハンドル軸)、23…ハンドル、31…ヘッドチューブ(ハンドル軸支持部)、32…トップチューブ、35…サドル、39…溝切部取付部、40…溝切板(溝切部材)、42…溝切面、43…直進調整部材、50…コイルスプリング(センタリング部材)、51…前取付部(センタリング部材)、53…後取付部(センタリング部材)、54…取付ベース(センタリング部材)、55…螺合孔(センタリング調整部材)、56…調整プレート(センタリング調整部材)、57…遊嵌孔(センタリング調整部材)、58…調整ボルト(センタリング調整部材)、60…カラーブッシュ(ブッシュ・回動抑制部材)、64…調節ねじ(ねじ・回動抑制部材)

Claims (8)

  1. 前部に設けられた駆動輪と、当該駆動輪を回転駆動する駆動装置とを有する駆動部と、前記駆動輪を回転可能に支持する駆動輪支持部と、駆動輪支持部に固定されたハンドル軸と、操舵用のハンドルとを有する前フレームと、
    前記ハンドル軸を回動可能に支持するハンドル軸支持部と、乗用するためのサドルとを有する後フレームと、当該後フレームの後部に配置された溝切部材を有する溝切部とを備えた溝切機であって、
    前記前フレームと前記後フレームとの間に介在し、操舵を直進方向に抑制する付勢力を付与するセンタリング部材と、
    前記ハンドル軸の急激な回動をダンパーとして抑制する回動抑制部材と
    を備えた溝切機。
  2. 前記センタリング部材は、前記前フレームと前記後フレームとの間に介在した弾性部材であることを特徴とする請求項1に記載の溝切機。
  3. 前記センタリング部材は、その両端が、前記前フレームと前記後フレームとにそれぞれ固定されたばねを備えたことを特徴とする請求項2に記載の溝切機。
  4. 前記ばねは、つるまきばねであることを特徴とする請求項3に記載の溝切機。
  5. 前記回動抑制部材は、前記ハンドル軸と前記ハンドル軸支持部の間に介在させたブッシュと、
    前記ブッシュを前記ハンドル軸に対して押し付ける圧力を調整する圧力調整部材とからなることを特徴とする請求項1〜4の何れか一項に記載の溝切機。
  6. 前記圧力調整部材は、前記ハンドル軸支持部に螺入されたねじであり、その螺入量でその先端で前記ブッシュの前記ハンドル軸に対する圧力調節を可能に構成されたことを特徴とする請求項5に記載の溝切機。
  7. 前記センタリング部材の自由状態において、前記前フレームと前記後フレームとの相対位置を調整するセンタリング調整部材を備えたことを特徴とする請求項1〜6の何れか一項に記載の溝切機。
  8. 前記後フレームと前記溝切部の溝切板との固定角度を調整する直進調整部材を備えたことを特徴とする請求項1〜7の何れか一項に記載の溝切機。
JP2016078486A 2016-04-08 2016-04-08 溝切機 Active JP6732279B2 (ja)

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