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JP6736026B2 - プリッキングローラー - Google Patents
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Description

本発明は、タイヤ用ゴム材料に空気抜きの孔を設けるプリッキングローラーに関する。
空気入りタイヤの製造工程においては、シート状のタイヤ用ゴム材料を複数積層することによりローカバー(生タイヤ)を成形するが、積層させたタイヤ用ゴム材料の間に空気が残っていると、加硫後の製品タイヤの品質を悪化させる原因になる。
このため、従来より、ローカバー成形前のタイヤ用ゴム材料に空気抜き用の孔を設ける孔開け加工(プリッキング加工)が行われている。例えば、プライ原反を所定の角度で切断してPLYを作製するバイアス工程のPLYカッター設備に、複数の錐(ピン)を有したプリッキングローラーを設け、切断前のプライ原反にプリッキングローラーを押し当ててローラー表面のピンにより、複数の空気抜き用の孔を形成している(特許文献1)。
このときにプライ原反の温度が低いと、ゴムの弾性によって一度形成された孔が塞がってしまう可能性があるため、孔開け加工を行うプリッキングローラーを加熱することによりピンを加熱している。
このようなプリッキングローラーを加熱する技術として、従来より、電熱線が鉄製などの筒体に巻き付けられた回転ローラーや、電熱線がアルミ合金などに一体的に埋め込まれた回転ローラーが使用されている(特許文献2)。
特開2013−215908号公報 特開昭62―37892号公報
しかしながら、上記したようなプリッキングローラーは、ローラーと電熱線とを接触させてローラー表面を直接昇温させているため、ローラー表面に温度ムラが生じる。具体的には、電熱線付近のローラー表面の温度が高くなる一方で、電熱線から離れたローラー表面の温度が低くなる。このような温度ムラが生じたローラーを用いて孔開け加工を行った場合、均一に孔を形成することができないため、ゴム材料の品質が安定しなくなる恐れがある。
そこで、本発明は、ローラー表面に温度ムラが生じることを防止して、均一な孔開け加工ができるプリッキングローラーを提供することを課題とする。
請求項1に記載の発明は、
筒状のローラー本体の表面に複数本のピンが設けられたプリッキングローラーであって、
前記ローラー本体の内部に挿通されたシーズヒーターと、
前記シーズヒーターと前記ローラー本体の内周面との間に隙間が形成されるように、前記シーズヒーターを挿通させる貫通孔が単数または複数設けられており、前記シーズヒーターを前記貫通孔に挿通した状態で支持する支持材と、
前記シーズヒーターと前記支持材との間に配置された絶縁性の碍子と
を備えており、
前記シーズヒーターと前記ローラー本体の内周面との間の隙間の空気を伝達媒体として、前記シーズヒーターからの熱を前記ローラー本体の表面に伝達するように構成されており、
前記碍子が、リング状の碍子であり、
さらに、前記シーズヒーターが金属パイプ内部に電熱線が収容されることにより構成されており、
前記金属パイプの端面と前記電熱線に電力を供給する電極部との間に、絶縁性のマイカワッシャが設けられており、
前記マイカワッシャが、リング状のマイカワッシャであることを特徴とするプリッキングローラーである。
請求項2に記載の発明は、
前記シーズヒーターが、前記ローラー本体の内部に複数配置されていることを特徴とする請求項1に記載のプリッキングローラーである。
請求項3に記載の発明は、
前記シーズヒーターが4本であることを特徴とする請求項2に記載のプリッキングローラーである。
請求項4に記載の発明は、
前記シーズヒーターが、周方向において等間隔に配置されていることを特徴とする請求項2または請求項3に記載のプリッキングローラーである。
請求項5に記載の発明は、
前記碍子が、磁器またはセラミックで形成されていることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載のプリッキングローラーである。
請求項6に記載の発明は、
前記ローラー本体がステンレス製であることを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載のプリッキングローラーである。
本発明によれば、ローラー表面に温度ムラが生じることを防止して、均一な孔開け加工ができるプリッキングローラーを提供することができる。
本発明の一実施の形態に係るプリッキングローラーの断面構造を模式的に示す図である。 図1のプリッキングローラーを分解した状態を示す図である。 図1のプリッキングローラーのシーズヒーターと支持材を示す斜視図である。 図1のプリッキングローラーの支持材周辺の断面構造を模式的に示す図である。 ヒーター温度とプリッキングローラーの表面温度の関係を示すグラフである。
1.本発明に至る経緯
本発明の実施の形態を説明するに先立って、本発明に至る経緯について説明する。
本発明者は、先ず、ローラー表面に温度ムラが生じることを防止するために、金属製のパイプ(シース)内に、電熱線と漏電防止用の絶縁材(例えばマグネシア)が収容された棒状のシーズヒーターを、筒状のローラー本体の内部に挿通させ、ローラー本体の内周面とシーズヒーターとの間に隙間が設けられるようにシーズヒーターを支持することを考えた。
この場合、ローラー本体の内周面とシーズヒーターとの間の隙間の空気を伝達媒体としてシーズヒーターの熱がローラー本体に伝えられ、隙間の空気においてシーズヒーターから生じた熱が適度に分散するため、ローラーと電熱線とが接触している従来の技術と異なり、電熱線付近のみが昇温されるようなことがなく、ローラー表面の温度ムラが生じることを防止できる。
しかし、このようなシーズヒーターを使用した場合、シーズヒーターに供給された電流がローラー本体の内部に漏電する恐れがあるという新たな問題が発生した。
具体的には、タイヤ用ゴム材料への孔開け加工を適切に実施するには、プリッキングローラーの表面温度を140℃程度まで昇温させることが求められるが、図5に示すように、ローラーの表面温度が130℃以上となったとき、ヒーター温度は400℃以上に達している。この400℃以上という加熱温度は、ヒーター内に充填されている漏電防止用の絶縁材の絶縁限界温度を超えているため、絶縁材として機能しなくなる。この場合、シーズヒーター内部の電熱線が、シーズヒーターの金属パイプおよびシーズヒーターを支持する支持材を介して、ローラー本体と通電して漏電トラブルを発生させる恐れがある。
そこで、本発明者は、シーズヒーターを用いた場合に発生する漏電トラブルの発生を防止するためにさらに検討を重ね、シーズヒーターと支持材の間に、絶縁材料からなる碍子を配置し、ヒーター温度が絶縁材の絶縁限界温度を超えた場合でも、電熱線からローラー本体に電流が流れないようにすることに思い至り、本発明を完成させるに至った。
2.本実施の形態に係るプリッキングローラー
以下、本発明の一実施の形態に係るプリッキングローラーを具体的に説明する。
図1は本実施の形態に係るプリッキングローラーの断面構造を模式的に示す図であり、図2は図1のプリッキングローラーを分解した状態を示す図である。また、図3は図1のプリッキングローラーのシーズヒーターと支持材を示す斜視図であり、図4は支持材周辺の断面構造を模式的に示した図である。
(1)全体構成
図1に示すように、本実施の形態に係るプリッキングローラー1は、ローラー本体2の内部に、複数本のシーズヒーター3が挿通されている。なお、本実施の形態においてはシーズヒーター3を4本用いている(図3参照)。
ローラー本体2は筒状の部材であり、外周面に複数本のピン2aが所定の間隔を空けて設けられており、このピン2aをタイヤ用ゴム材料(図示省略)に突き刺すことにより、タイヤ用ゴム材料に空気抜き用の孔を形成する。ローラー本体2には、ステンレス製の筒体を用いることが好ましい。
ローラー本体2内の両端部には軸受9が取り付けられており、この軸受9に支軸6が挿通されている。本実施の形態に係るプリッキングローラーは、外管部であるローラー本体2が、軸受9によって支軸6を中心に回転する所謂フリーローラーである。
シーズヒーター3は、金属パイプ3bの内部に、発熱体として電熱線(例えばニクロム線)3aのコイルが収納された棒状のヒーターである(図4参照)。また、シーズヒーター3の金属パイプ3bの内部には、漏電防止用の絶縁物(例えばマグネシア)が充填されている。
また、図示は省略するが、プリッキングローラー内のシーズヒーター3は、制御機構に接続されており、ローラー本体2の表面温度が設定温度(例えば140℃)に維持されるようにシーズヒーター3への電力の供給が制御されている。
そして、本実施の形態に係るプリッキングローラーは、以下の2点を特徴としている。
(2)第1の特徴
本実施の形態に係るプリッキングローラーは、シーズヒーター3とローラー本体2の内周面との間に隙間が形成されるように、シーズヒーター3を支持する支持材5を備えており、この隙間における空気を伝達媒体として、シーズヒーター3からの熱をローラー本体2の表面に伝達するように構成されている点を第1の特徴としている。
具体的には、支持材5は、図3に示すように、複数の貫通穴が形成された2枚の円盤状の部材であり、支持材5の中心の貫通穴に支軸6が挿通され、支軸6の周囲の貫通穴の各々にシーズヒーター3が挿通されて支持されている。
図1に示すように、本実施の形態においては、上記した構造の支持材5が、シーズヒーター3の軸方向に沿って所定の間隔で5個設けられており、シーズヒーター3が各々の支持材5に支持された状態でローラー本体2の内部に挿入されている。
このように、複数のシーズヒーター3の各々を支持材5で支持することにより、シーズヒーター3とローラー本体2の内周面との間に隙間が形成される。本実施の形態においては、この隙間における空気を伝達媒体としてシーズヒーター3からの熱をローラー本体2の表面に伝達する。このとき、シーズヒーター3からの熱が、空気を伝達している間に分散されるため、従来のローラーと異なり、温度ムラを生じさせることなく、ローラー表面、さらにはピン2aを均一に加熱することができる。
この結果、タイヤ用ゴム材料(図示省略)にピン2aを突き刺して空気抜き用の孔を設ける際に、均一に孔を設けることができるため、品質が安定したゴム材料を容易に製造することができる。
(3)第2の特徴
次に、本実施の形態に係るプリッキングローラーは、第2の特徴として、シーズヒーターと支持材とを絶縁する碍子を備えている。
図3および図4に示すように、碍子103は、支持材5の貫通穴に嵌め込まれたリング状の部材であり、碍子103の中心の孔にはシーズヒーター3が挿入されている。また、シーズヒーター3が挿入された碍子103は、2枚の支持材5の間に挟み込まれることにより保持されている。
この碍子103は、シーズヒーター3が厳しい高温状態になっても絶縁機能を失わないような絶縁材料(例えば、アルミナ磁器やセラミック)で形成されており、シーズヒーター3と支持材5とが通電することを防止している。
本実施の形態においては、このようにシーズヒーター3と支持材5との間に、絶縁性の碍子103が配置されているため、シーズヒーター3の温度が、金属パイプ3b内の絶縁物の絶縁限界温度を超えた場合であっても、シーズヒーター3から支持材5へ電流が流れることがなく、ローラー本体2の内部へ漏電することが防止される。
(4)その他の構成
(a)漏電対策用の部品
本実施の形態のようにシーズヒーター3を使用する場合には、上記した碍子103に加えて、漏電対策用の部品を使用することが好ましい。具体的には、図3および図4に示すように、ヒーター内部の電熱線3aに電力を供給するために、シーズヒーター3の端面には、給電コード11に接続された電極部106が取り付けられるが、この電極部106とシーズヒーター3の外管である金属パイプ3bが通電して漏電する可能性がある。
このような電極部106とシーズヒーター3の金属パイプ3bとの通電を防止するには、シーズヒーター3の両端面、即ち、電極部106と金属パイプ3bとの間に、絶縁材からなるリング状のマイカワッシャ101を配置することが好ましい。
このリング状のマイカワッシャ101によって、電極部106と金属パイプ3bとを絶縁することができる一方で、電極部106とシーズヒーター3の電熱線3aとを通電させることができる。
また、マイカワッシャ101は、マイカチューブ102がシーズヒーター3から抜け落ちることを防止するという役割も果たす。
(b)シーズヒーターの本数と配置
上記した実施の形態においては、図3に示すように4本のシーズヒーター3が用いられているが、シーズヒーターの本数は特に限定されず、1本でもよい。但し、加熱の効率などを考慮すると、複数本のシーズヒーターを用いることが好ましい。
また、複数本のシーズヒーターを用いる場合には、各々のシーズヒーターが周方向において等間隔に配置されていることが好ましい。これにより、ローラー本体の表面をより均一に昇温させてローラー表面の温度ムラをより適切に防止することができる。
以上、本発明を実施の形態に基づいて説明したが、本発明は上記の実施の形態に限定されるものではない。本発明と同一および均等の範囲内において、上記の実施の形態に対して種々の変更を加えることができる。
1 プリッキングローラー
2 ローラー本体
2a ピン
3 シーズヒーター
3a 電熱線
3b 金属パイプ
5 支持材
6 支軸
9 軸受
11 給電コード
101 マイカワッシャ
102 マイカチューブ
103 碍子
106 電極部

Claims (6)

  1. 筒状のローラー本体の表面に複数本のピンが設けられたプリッキングローラーであって、
    前記ローラー本体の内部に挿通されたシーズヒーターと、
    前記シーズヒーターと前記ローラー本体の内周面との間に隙間が形成されるように、前記シーズヒーターを挿通させる貫通孔が単数または複数設けられており、前記シーズヒーターを前記貫通孔に挿通した状態で支持する支持材と、
    前記シーズヒーターと前記支持材との間に配置された絶縁性の碍子と
    を備えており、
    前記シーズヒーターと前記ローラー本体の内周面との間の隙間の空気を伝達媒体として、前記シーズヒーターからの熱を前記ローラー本体の表面に伝達するように構成されており、
    前記碍子が、リング状の碍子であり、
    さらに、前記シーズヒーターが金属パイプ内部に電熱線が収容されることにより構成されており、
    前記金属パイプの端面と前記電熱線に電力を供給する電極部との間に、絶縁性のマイカワッシャが設けられており、
    前記マイカワッシャが、リング状のマイカワッシャであることを特徴とするプリッキングローラー。
  2. 前記シーズヒーターが、前記ローラー本体の内部に複数配置されていることを特徴とする請求項1に記載のプリッキングローラー。
  3. 前記シーズヒーターが4本であることを特徴とする請求項2に記載のプリッキングローラー。
  4. 前記シーズヒーターが、周方向において等間隔に配置されていることを特徴とする請求項2または請求項3に記載のプリッキングローラー。
  5. 前記碍子が、磁器またはセラミックで形成されていることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載のプリッキングローラー。
  6. 前記ローラー本体がステンレス製であることを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載のプリッキングローラー。
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