JP6739022B2 - 海洋資源揚鉱装置およびこれを用いた海洋資源の揚鉱方法 - Google Patents
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Description
一方、エアリフト方式は、水中機器が極めて少ないことから、ポンプリフト方式に比べて信頼性および耐久性に優れるものの、エネルギー効率が悪く、ポンプリフト方式以上のさらに多大なエネルギーを要するという問題がある。
そして、レアアース泥供給部から供給されるエマルションは、海水よりも比重が軽く、また、このエマルションとレアアース泥とが結合された混合物も、海水よりも比重が軽い。そのため、本発明の第一の態様に係る海洋資源揚鉱装置によれば、エマルションにレアアース泥を吸着させた混合物を海中で自ら浮上させ、混合物回収部から回収することができる。よって、上記特許文献1ないし2に記載の技術と比べて、エネルギー効率を向上させることができる。
これに対し、本発明に係るエマルションとして、油(例えばケロシン)に界面活性剤(例えば、ドデシルスルホン酸ナトリウム)を混ぜたエマルションを用いることは好ましい。このようなエマルションを用いれば、比重が0.8から0.85になるため、海水よりも軽いので、上記混合物を自ら浮上させるためのエマルションとして好適である。
このような構成であれば、海水よりも比重が軽いエマルションを低い位置に供給するとともに、エマルションとレアアース泥とが結合されて海水よりも比重が軽い混合物を撹拌室の高い位置から回収するので、自ら浮上する混合物を効率良く回収する上でより好適である。
そのため、このような構成であれば、深海等の過酷な海洋条件下であっても、レアアース泥等の海洋資源を安定して圧送可能な信頼性の高いポンプを提供できる。また、エアリフト方式と比較して、ねじポンプ方式の採用により、エネルギー効率が極めて高く、ランニングコストの一層の削減が可能となる。
本発明の一態様に係る海洋資源の揚鉱方法によれば、本発明のいずれか一の態様に係る海洋資源揚鉱装置を用いて海洋資源を揚鉱するので、レアアース泥の揚泥コストを削減し、高いエネルギー効率で海洋資源を揚鉱できる。
まず、本発明に係る海洋資源揚鉱装置の第一実施形態について図1を参照しつつ説明する。
図1に示すように、第一実施形態の海洋資源揚鉱装置10は、長尺な中空円筒状の本体ケーシング11と、本体ケーシング11内に回転自在に支持されたシャフト40とを備える。この海洋資源揚鉱装置10は、本体ケーシング11の軸線を上下方向として海中に配備される。本体ケーシング11の上端部には、複数の軸受43が内蔵されたシャフト支持部45が設けられている。シャフト支持部45は、本体ケーシング11と同軸にシャフト40を支持するように配置され、複数の軸受43を介してシャフト40の上端部を回転自在に支持している。
エマルション供給管13は、中空円筒状の管路であり、その上端部が、不図示のエマルジョン供給ポンプを介してエマルジョン供給槽に接続され、エマルション供給部を構成している。エマルション供給管13の下部の先端部13sは、本体ケーシング11の内部の、第一撹拌翼81の上部近傍の位置まで延設されており、先端部13sが、撹拌室70の低い位置にエマルションEmを供給する吐出口になっている。
ステータ50の軸線に対し、ロータ41の軸線は、相互の軸心が所定の軸心間距離だけ離れた平行な2軸となるように配置され、ユニバーサルジョイント48を介して、ロータ41の回転軸線が、ステータ50の軸線を中心として公転するようになっている。
上述の海洋資源揚鉱装置10は、例えば、起伏可能なブームを有する海中作業機を用い、その海中作業機のブーム先端に本体ケーシング11を装着して使用する。作業時には、海洋資源揚鉱装置10を装備した海中作業機を、海中のレアアース泥床の所期の位置に配置する。本体ケーシング11は、流体モータ部20を上方とし掘削ビット91を下方とした姿勢で海底に配備される。
そして、本体ケーシング11の上部には、混合物揚鉱管14が安定室37に連通して接続されている。そのため、浮上を開始した混合物Mは、安定室37から混合物揚鉱管14を介して船上まで延設されたライザー管等の回収設備にて洋上に移送することができる。
上述したように、第一実施形態の海洋資源揚鉱装置10によれば、海底設備としては、一台の流体モータ部20を設けるだけで、流体モータ部20の駆動により、掘削ビット91でレアアース泥Rを掘削しつつ、掘削ビット91上方の撹拌部80でレアアース泥Rと海水W及びエマルションEmを混合し、アパタイト吸着エマルションを混合物Mとして生成することができる。そして、順次に生成された混合物Mを安定室37で安定させつつ、海水Wとの比重差によって自ら浮上させ、海底から船上まで延設した回収配管にて混合物Mを揚泥できる。
例えば、上記第一実施形態では、アパタイト吸着エマルションとされた混合物Mを洋上まで、海水Wとの比重差により、混合物M自身の浮上力のみによって浮上させる例を示したが、これに限定されない。例えば、混合物M自身の浮上力に加え、ポンプによる揚液力を併用してもよい。具体例を第二実施形態として図2に示す。
これにより、本体ケーシング11内にモータ部ケーシング21が位置する部分が二重管構造になっている。作動流体S1を導出する導出口26は、モータ部ケーシング21の側方に伸びる管路が、作動流体S1を海中に向けて導出可能に、本体ケーシング11の側面に貫通形成されている。
ポンプケーシング21Pの途中部分の側面には、ユニバーサルジョイント48Pのロッド部が位置する箇所に、混合物Mを揚鉱するための混合物揚鉱管14Pが接続され、混合物揚鉱管14Pは、ポンプケーシング21Pの側方に張り出すととともに上方に向けて混合物Mを導出可能に配管されている。
これに対し、第二実施形態の海洋資源揚鉱装置10によれば、流体モータ駆動揚鉱ポンプ1の駆動制御によって、混合物回収口14sからの混合物Mの揚鉱を、停止状態から所期の油滴径に対応する揚液速度を経て、機器の最大揚液速度までの任意の揚液速度に設定できる。
次に、第三実施形態について説明する。
上記第一および第二実施形態では、流体モータ部またはねじポンプ部の基本構成として、ロータおよび固定されたステータを有する一軸ねじポンプを例に説明した。しかし、本発明に採用し得るねじポンプは、これに限定されない。例えば、固定されたステータに替えて、インナロータとともにアウタロータが連れ回り駆動するねじポンプを採用することができる。
モータ部ケーシング21X内には、流体モータ部20Cが、駆動軸40kの軸方向の一端側(この例では上下方向上側)に設けられるとともに、ねじポンプ部20Qが、駆動軸40kの他端側(この例では上下方向下側)に設けられている。
そして、第一インナロータ41Cの外周面の螺旋部が、雌ねじ状の内面を形成した第一アウタロータ50Cに内装され、第一アウタロータ50Cの軸線と第一インナロータ41Cの軸線とは、相互の軸心が所定の偏心量(軸心間距離)だけ離れた平行な2軸でそれぞれ回転可能に支承され、第一アウタロータ50Cが、第一インナロータ41Cの回転に応じて連れ回りするようになっている。
さらに、上下の撹拌翼81、82間に、内周面に水中軸受71Aが装着された軸受支持筒72Aが設けられ、この水中軸受71Aによって、シャフト40の先端側が回転自在に支持されている。なお、軸受支持筒72A、72Bは、軸方向に沿って貫通する複数の貫通孔が周方向に離隔して形成され、平面視が略レンコン状をなしている。
上記のように構成された第三実施形態の海洋資源揚鉱装置10において、流体モータ部20Cに対し、上部の導入口24Cから作動流体Sとして高圧のエマルションEmが供給されると、高圧のエマルションEmが第一インナロータ41Cと第一アウタロータ50Cとの対向空間に画成された複数のキャビティに順次に導入される。
これにより、流体モータ部20Cにおいて、エマルションEmの導入圧が駆動軸40kの回転駆動力に変換される。さらに、エマルションEmは、エマルション供給管として機能する連通穴13の導入口13tに導入され、駆動軸40kの中心からシャフト40の中心に沿って軸方向に形成された連通穴13を通り、掘削ビット91の側面に開口する吐出口13sへと送出される。
ここで、ねじポンプ部20Qは、流体モータ部20Cとは逆ねじになっているので、第二アウタロータ50Qと第二インナロータ41Qとの接線で吸込側と吐出側を遮断するシールラインが吸込側から吐出側に連続的に移動することで、安定室37内の混合物Mを、下方の混合物回収口14sから上方の吐出口14tに向けて圧送することができる。
これに対し、第三実施形態の海洋資源揚鉱装置10では、機器外径は変えずにステージ数(アウタロータの1ピッチが1ステージ)を増やすことで、シンプルな形状のまま高圧化が達成できる。第三実施形態の海洋資源揚鉱装置10では、1台当り100kgf/cm2(揚程1000m)以上の吐出圧力の達成可能である。
10 海洋資源揚鉱装置
11 本体ケーシング
12 インロー嵌合部
13 エマルション供給管(エマルション供給部)
14 混合物揚鉱管(混合物回収部)
20 流体モータ部
21 モータ部ケーシング
23 作動流体導入管
24 導入口
26 導出口
36 吸込口
37 安定室
40 シャフト
41 ロータ
43 軸受
45 シャフト支持部
48 自在継手(ユニバーサルジョイント)
50 ステータ
51 ステータ外筒
52 ステータ内筒
70 撹拌室
71 水中軸受
72 軸受支持筒
80 撹拌部
81 第一撹拌翼(撹拌翼)
82 第二撹拌翼(撹拌翼)
90 掘削部(レアアース泥供給部)
91 掘削ビット
S 作動流体
Em エマルション
M 混合物(移送流体:アパタイト吸着エマルション)
R レアアース泥
W 海水
Claims (7)
- 海水が満たされる撹拌室と、
前記撹拌室内に配置された撹拌翼を有する撹拌部と、
前記撹拌室にレアアース泥を供給するレアアース泥供給部と、
前記撹拌室内に海水よりも比重が軽いエマルションを供給するエマルション供給部と、
前記エマルションと前記レアアース泥とが結合されて海水よりも比重が軽い混合物を前記撹拌室から回収する混合物回収部と、
を備えることを特徴とする海洋資源揚鉱装置。 - ケーシングと、
前記ケーシング内に設けられて下部に開口を有する撹拌室と、
前記撹拌室内に配置された撹拌翼を有する撹拌部と、
前記撹拌室の開口に臨むように設けられてレアアース泥を掘削しつつ前記撹拌室内に導く掘削部と、
前記撹拌室に海水よりも比重が軽いエマルションを供給するエマルション供給部と、
前記エマルションと前記レアアース泥とが結合されて海水よりも比重が軽い混合物を前記撹拌室から回収する混合物回収部と、
を備えることを特徴とする海洋資源揚鉱装置。 - 前記エマルション供給部および前記混合物回収部の相互は、
前記エマルション供給部が、前記撹拌室の低い位置に前記エマルションを供給し、
前記混合物回収部が、前記撹拌室の高い位置から前記混合物を回収する請求項1または2に記載の海洋資源揚鉱装置。 - ケーシングと、
前記ケーシング内に回転自在に支承されたシャフトと、
前記ケーシング内に画成されて長手方向一方側の端部に開口する撹拌室と、
前記撹拌室内に前記シャフトの途中部分と一体に設けられた撹拌翼と、
前記撹拌室内に前記開口に臨むように設けられて前記シャフトの端部に基端部が接続された掘削ビットと、
前記ケーシング内の長手方向他方側に設けられて前記ケーシングに導入された作動流体により前記シャフトを回転駆動する流体モータ部と、
前記ケーシング内の前記撹拌室と前記流体モータ部との間に設けられて前記流体モータ部による前記シャフトの回転駆動力により前記撹拌室内から移送流体を吸引するポンプ部と、
を備えることを特徴とする海洋資源揚鉱装置。 - 前記シャフトは、前記流体モータ部による当該シャフトを駆動後の前記作動流体を導入するとともに前記掘削ビットの吐出口から吐出可能な連通穴を有する請求項4に記載の海洋資源揚鉱装置。
- 前記流体モータ部は、前記シャフトの一端に設けられて雄ねじ状の外周面を有する第一インナロータと、前記第一インナロータに外挿され且つ前記ケーシング内に回転自在に支承されるとともに前記第一インナロータの回転軸線に対して所定距離偏心して配置されて前記第一インナロータのねじ巻方向と同一巻方向の雌ねじ状の内周面を有する第一アウタロータと、を有し、
前記ポンプ部は、前記シャフトの他端に設けられて前記第一インナロータのねじ巻方向と逆巻き雄ねじ状外周面を有する第二インナロータと、前記第二インナロータに外挿され且つ前記ケーシング内に回転自在に支承されるとともに前記第二インナロータの回転軸線に対して所定距離偏心して配置されて前記第二インナロータのねじ巻方向と同一巻方向の雌ねじ状の内周面を有する第二アウタロータと、を有する請求項4または5に記載の海洋資源揚鉱装置。 - 請求項1〜6のいずれか一項に記載の海洋資源揚鉱装置を用いて海洋資源を揚鉱することを特徴とする海洋資源の揚鉱方法。
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