JP6743174B2 - 部品製造方法及び部品製造システム - Google Patents
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Description
本発明は、部品製造方法及び部品製造システムに関し、特に板状部材であるスキンと、長尺状部材であるフレーム又はストリンガーを組み合わせて製作される航空機部品を製造する部品製造方法及び部品製造システムに関するものである。
胴体等の航空機部品は、たとえば、板状部材(スキン)に対してストリンガー又はフレームをリベットによって締結して一体化することによって製作される。従来、これらの部材の組立は、スキンを台状の治具に固定した状態で、別の位置決め用治具によって位置決めされたフレームやストリンガーを重ね合わせた後、仮リベットによってフレーム又はストリンガーをスキンに仮止めする。そして、仮止めが完了して検査を終えた後、予め決められたリベットの締結位置に打鋲していく。これにより、スキン、フレーム及びストリンガーが一体化された航空機部品が製作される。
航空機の胴体は、断面が円形状であり、かつ、機軸方向に沿って円形状の径が変化することから、スキン、フレーム、ストリンガーは、多種類にわたる。そのため、スキンを固定する台状の治具や、フレーム又はストリンガーの位置決め用治具も予め多数の種類を用意しておく必要がある。したがって、治具を用いて航空機部品を製作する方法に対して、ロボットを使用してスキン、フレーム、ストリンガー等の部材の位置決めを行い、ロボットによって位置決めされた部材に対して、リベットによって各部材を打鋲して一体化する方法がある。これにより、多種類の治具を用意することなく、航空機部品を製作することができ、航空機部品の製作準備にかかる時間やコストを低減しつつ、治具の保管場所を減らしたり治具の交換にかかる手間を減らすことができる。
下記の特許文献1では、スキンが取付け治具(Fixture 34)上に載置されて、部品の組み立てが行われることが開示されている。
本願の発明者らは、上述したロボットを使用してスキン、フレーム、ストリンガー等の部材を重ね合わせて航空機部品を組み立てる方法において、板状部材であるスキンの支持方法について検討した。板状部材は、剛性が低いため、重力の影響によって変形しやすい。そのため、従来、部材同士を組み合わせる際、スキンは、剛性の高い台状の治具に固定されることが一般的である。
発明者らは、航空機部品を組み立てる際の板状部材の支持方法において、板状部材の剛性が低く、重力の影響によって板状部材が変形することを利用して、板状部材を支持しつつ、部品の組立を行うことに着目した。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、重力による変形が可能な状態で板状の第1部材を支持しつつ、第1部材に対する第2部材の取り付けを容易とすることが可能な部品製造方法及び部品製造システムを提供することを目的とする。
本発明の第1態様に係る部品製造方法は、支持用ロボットが、重力による変形が可能な状態で板状の第1部材を支持する第1ステップと、予め記憶部に記録された、前記第1部材に対して第2部材を取り付ける時における前記第1部材の変形形状に基づいて、前記第1部材の支持状態を変更する第2ステップと、取付け用ロボットが、支持状態が変更された前記第1部材に対して前記第2部材を取付ける第3ステップとを備える。
この構成によれば、支持用ロボットによって、重力による変形が可能な状態で板状の第1部材が支持され、第1部材の支持状態は、予め記憶部に記録された、第1部材に対して第2部材を取り付ける時における第1部材の変形形状に基づいて変更される。そして、取付け用ロボットによって、支持状態が変更された第1部材に対して第2部材が取付けられる。このとき、第1部材は、第1部材に対して第2部材を取り付ける時における変形形状を有していることから、第1部材に対する第2部材の取り付けが容易となる。
上記第1態様において、前記第2ステップの前に、前記第1部材に対して前記第2部材を取付ける時における、前記第1部材が支持された状態の前記第1部材の変形形状と、前記支持用ロボットによる前記第1部材の支持状態を前記記憶部に記録する第4ステップを更に備え、前記第2ステップは、前記記憶部に記録された、前記第1部材に対して前記第2部材を取付ける時における、前記支持用ロボットによる前記第1部材の支持状態となるように前記第1部材の支持状態を変更してもよい。
この構成によれば、第1部材に対して第2部材を取付ける時における、第1部材が支持された状態の第1部材の変形形状と、支持用ロボットによる第1部材の支持状態が、記憶部に記録される。また、第1部材の支持状態は、予め記憶部に記録された、第1部材に対して第2部材を取り付ける時における第1部材の変形形状と、支持用ロボットによる第1部材の支持状態に基づいて変更される。すなわち、第1部材の支持状態を変更して、第1部材に対して第2部材を取り付ける時における支持状態とすることで、第1部材は、第1部材に対して第2部材を取り付ける時における変形形状を有する。その結果、第1部材に対する第2部材の取り付けが容易となる。
上記第1態様において、前記第2ステップは、検出用ロボットが、前記第1部材の形状を検出するステップと、検出された前記第1部材の形状と、予め前記記憶部に記録された、前記第1部材に対して前記第2部材を取り付ける時における前記第1部材の変形形状とを比較して、前記第1部材の支持状態を変更するステップとを有してもよい。
この構成によれば、第1部材の形状が検出され、第1部材の支持状態は、検出された第1部材の形状と、予め記憶部に記録された、第1部材に対して第2部材を取り付ける時における第1部材の変形形状とが比較されて変更される。そして、比較結果に基づいて、第1部材の支持状態を変更して、第1部材に対して第2部材を取り付ける時における支持状態とすることで、第1部材は、第1部材に対して第2部材を取り付ける時における変形形状を有する。その結果、第1部材に対する第2部材の取り付けが容易となる。
本発明の第2態様に係る部品製造システムは、重力による変形が可能な状態で板状の第1部材を支持する支持用ロボットと、前記第1部材に対して第2部材を取付ける取付け用ロボットとを備え、前記支持用ロボットは、予め記憶部に記録された、前記第1部材に対して前記第2部材を取り付ける時における前記第1部材の変形形状に基づいて、前記第1部材の支持状態を変更するように、前記支持用ロボットを駆動する第1制御部を有し、前記取付け用ロボットは、支持状態が変更された前記第1部材に対して前記第2部材を取付けるように、前記取付け用ロボットを駆動する第2制御部を有する。
上記第2態様において、前記支持用ロボットは、前記第1部材に対して前記第2部材を取付ける時における、前記第1部材が支持された状態の前記第1部材の変形形状と、前記支持用ロボットによる前記第1部材の支持状態が記録された前記記憶部を更に有し、前記支持用ロボットの前記第1制御部は、前記記憶部に記録された、前記第1部材に対して前記第2部材を取付ける時における、前記支持用ロボットによる前記第1部材の支持状態となるように、前記支持用ロボットを駆動して、前記第1部材の支持状態を変更してもよい。
上記第2態様において、前記第1部材の形状を検出する検出用ロボットを更に備え、前記支持用ロボットの前記第1制御部は、検出された前記第1部材の形状と、予め前記記憶部に記録された、前記第1部材に対して前記第2部材を取り付ける時における前記第1部材の変形形状とを比較して、前記支持用ロボットを駆動して、前記第1部材の支持状態を変更してもよい。
本発明によれば、重力による変形が可能な状態で板状の第1部材を支持しつつ、第1部材に対して第2部材を取り付ける時における変形形状を有するように支持状態を変更することによって、第1部材に対する第2部材の取り付けを容易とすることができる。
以下に、本発明に係る実施形態について、図面を参照して説明する。
[第1実施形態]
本発明の第1実施形態に係る航空機部品製造システム1は、部材の姿勢、すなわち、部材の支持状態を変更することで、部材の組立時において、常に部材が組立に有利となるように、部材の形状を変化させることができる。ここで、航空機部品とは、例えば、航空機の胴体、又は、主翼などである。以下では、航空機の胴体を製造する際、板状部材であるスキンと、長尺状部材であるフレーム又はストリンガーとを組み合わせる場合について説明する。部材の組立時において、例えばスキンが開いていたほうがよいときは、支持用ロボットがスキンの弦側を円弧側よりも上方にした支持状態とする。反対に、部材の組立時において、例えばスキンが閉じていたほうがよいときは、支持用ロボットがスキンの弦側を円弧側よりも下方にした支持状態とする。
[第1実施形態]
本発明の第1実施形態に係る航空機部品製造システム1は、部材の姿勢、すなわち、部材の支持状態を変更することで、部材の組立時において、常に部材が組立に有利となるように、部材の形状を変化させることができる。ここで、航空機部品とは、例えば、航空機の胴体、又は、主翼などである。以下では、航空機の胴体を製造する際、板状部材であるスキンと、長尺状部材であるフレーム又はストリンガーとを組み合わせる場合について説明する。部材の組立時において、例えばスキンが開いていたほうがよいときは、支持用ロボットがスキンの弦側を円弧側よりも上方にした支持状態とする。反対に、部材の組立時において、例えばスキンが閉じていたほうがよいときは、支持用ロボットがスキンの弦側を円弧側よりも下方にした支持状態とする。
スキンは、航空機の機軸方向に対して垂直に切断した断面が円弧形状を有する。フレームは、スキンの円周に沿って配置される部材であり、円弧形状であって曲率を有する。ストリンガーは、スキンに対して、航空機の機軸方向に対して平行に配置される部材であり、直線状の部材である。スキンに対して、フレーム又はストリンガーが取り付けられることによって、胴体等の航空機部品が製作される。このとき、スキンに形成されたキーホールと、フレーム又はストリンガーに形成されたキーホールとに基づいて、スキンに対するフレーム又はストリンガーの取り付け時の位置決めを行うことができる。また、スキンに形成されたキーホールと、フレーム又はストリンガーに形成されたキーホールとに仮リベットを挿通して締結することで、スキンとフレーム又はストリンガーとを一体化させることができる。また、キーホールとは、部材に貫通して形成された貫通穴であり、部材取り付け時の位置決めのために使用可能であり、また、仮リベットを挿通することも可能である。
本実施形態に係る航空機部品製造システム1は、図1及び図2に示すように、スキン51を支持する2台の支持用ロボット2と、スキン51に対してフレーム52又はストリンガー53を取り付ける取付け用ロボット3などを備える。本実施形態では、ティーチングデータを用いて、支持用ロボット2を動作させ、スキン51の向きを変更させる。
支持用ロボット2は、アーム6を備え、アーム6の先端には、スキン51を把持する把持部(ハンド)7が取り付けられている。支持用ロボット2は、例えば、スキン51の円弧形状を有する端部の中央部を把持してスキン51を支持する。支持用ロボット2は、制御部8によって制御される。
支持用ロボット2の制御部8は、図1に示すように、ティーチング部9と、メモリ10と、駆動制御部11と、判断部12等を有する。制御部8の動作は、予め記録されたプログラムを実行して、CPU等のハードウェア資源によって実現される。
ティーチング部9は、ティーチング工程において、支持用ロボット2の状態、例えば、アーム6又はハンド7の位置や向き、動作過程等をメモリ10にティーチングデータとして記録する。また、駆動制御部11は、取付け工程において、メモリ10に記録されたティーチングデータに基づいて、支持用ロボット2を動作させる。このとき、判断部12は、取付け工程における支持用ロボット2の状態が、ティーチングデータと一致しているか否かを判断する。駆動制御部11は、判断部12において、支持用ロボットの状態が、ティーチングデータと一致していると判断されたとき、支持用ロボット2の状態を維持する。
取付け用ロボット3は、アーム13を備え、アーム13の先端には、フレーム52又はストリンガー53を把持する把持部(ハンド)14が取り付けられている。取付け用ロボット3は、制御部15によって制御される。制御部15の動作は、予め記録されたプログラムを実行して、CPU等のハードウェア資源によって実現される。
取付け用ロボット3の制御部15は、駆動制御部16と、メモリ17等を有する。
駆動制御部16は、予めメモリ17に記録された取り付け位置に関するデータに基づいて、取付け用ロボット3のアーム13を駆動し、予め記録された取り付け位置へ、フレーム52又はストリンガー53を移動させる。この結果、取付け用ロボット3によって、スキン51に対して、フレーム52又はストリンガー53が重ね合わされる。
駆動制御部16は、予めメモリ17に記録された取り付け位置に関するデータに基づいて、取付け用ロボット3のアーム13を駆動し、予め記録された取り付け位置へ、フレーム52又はストリンガー53を移動させる。この結果、取付け用ロボット3によって、スキン51に対して、フレーム52又はストリンガー53が重ね合わされる。
次に、図3を参照して、本実施形態に係る航空機部品製造システム1を用いた航空機部品の製造方法について説明する。
本方法は、まず、1品目において支持用ロボット2に対して動作を教示するティーチング工程と、ティーチングデータに基づいて支持用ロボット2を作動させ、取付け用ロボット3がスキン51に対してフレーム52又はストリンガー53を取り付ける取付け工程とを有する。
本方法は、まず、1品目において支持用ロボット2に対して動作を教示するティーチング工程と、ティーチングデータに基づいて支持用ロボット2を作動させ、取付け用ロボット3がスキン51に対してフレーム52又はストリンガー53を取り付ける取付け工程とを有する。
ティーチング工程を有することにより、ティーチング工程完了後、2品目以降の部材の組立では、作業員が支持用ロボット2を操作することなく、支持用ロボット2によってスキン51の向きが自動的に変更される。そして、取付け用ロボット3は、組立時に有利となる方向となったスキン51に対してフレーム52又はストリンガー53を取り付けることができる。
ティーチング工程は、スキン51に対してフレーム52又はストリンガー53を取り付ける作業を行う際、作業者や生産技術担当者が、スキン51の向きを変更しつつ、スキン51の変形状態を確認しながら行われる。スキン51は、板状部材であり剛性が低いことから、スキン51の向きが変更されることによって、重力による影響を受けて変形する。
取り付け作業では、スキン51の向きを変更し、スキン51が組立に有利な形状や方向となったとき、スキン51に対してフレーム52又はストリンガー53を取り付ける(ステップS11)。このとき、取り付け作業が行われるときのスキン51を支持する支持用ロボット2の状態を、メモリ10にティーチングデータとして記録する(ステップS12)。ここで、支持用ロボット2の状態とは、アーム6又はハンド7の位置や向き、動作過程等である。
ティーチング工程完了後、2品目以降の部材の組立では、ティーチング工程を行わずに、取付け工程を行う。
取付け工程では、スキン51を支持している支持用ロボット2を、ティーチングデータに基づいて作動する(ステップS13)。このとき、支持用ロボット2の状態が、ティーチングデータと一致しているか否かが判断される(ステップS14)。支持用ロボット2の状態が、ティーチングデータと一致したとき、支持用ロボット2に支持されているスキン51が、組立に有利な形状や方向となっていると判断する。スキン51が組立に有利な形状や方向となっていると判断されている状態で、支持用ロボット2は、スキン51の状態を維持する。
そして、スキン51が組立に有利な形状や方向となっていると判断されている状態で、取付け用ロボット3は、取り付け位置に関するデータに基づいて、取り付け位置へ、フレーム52又はストリンガー53を移動させ、スキン51に対して、フレーム52又はストリンガー53を重ね合わせる(ステップS15)。必要な場合、支持用ロボット2が作動して、フレーム52又はストリンガー53に対して、スキン51を更に重ね合わせる。
その後、打鋲用ロボット(図示せず。)が、重ね合わされたスキン51とフレーム52又はストリンガー53のキーホールに仮リベットを挿通し、仮リベットによってスキン51とフレーム52又はストリンガー53を締結する(ステップS16)。
スキン51は、板状部材であり剛性が低いことから、重力による影響を受けて変形する。したがって、支持用ロボット2が作動してスキン51の向きを変更することによって、スキン51を組立てに有利な形状に変形させることができる。例えば、断面が円弧形状を有するスキン51に対して、スキン51の向きを変えることで、スキン51の曲率を大きくしたり小さくしたりすることができる。
例えば、スキン51の一端部と他端部を結ぶ弦が、水平状態(図4及び図5参照)、垂直状態(図6参照)、又は、水平に対して傾斜した状態(図7参照)となるように、スキン51の向きが変更される。また、スキン51が水平状態にある状態とは、スキン51の円弧が弦よりも上方にある場合(図4参照)と、反対に、スキン51の円弧が弦よりも下方にある場合(図5参照)とがある。これらそれぞれの状態で、支持用ロボット2に支持されたスキン51は、重力の影響によって異なる形状となる。
組立に有利なスキンの形状や方向とは、例えば、適切に打鋲にできるようにスキン51に対してフレーム52又はストリンガー53が適切に重ね合わされた状態や、スキン51に対してフレーム52又はストリンガー53が重ね合わされたとき、打鋲用ロボットが仮リベットを打鋲しやすい状態などである。
なお、上述した実施形態では、スキン51に対するフレーム52又はストリンガー53の取付け作業を行っている最中、スキン51は、一定の位置に維持される場合について説明したが、本発明はこの例に限定されず、取付け作業を行いながら、支持用ロボット2が作動して、スキン51の姿勢を変更してもよい。
以上、本実施形態によれば、重力による変形が可能となるように支持されたスキン51に対して、取付け工程において組立に有利となるように、スキン51の形状や方向が調整される。そして、支持用ロボット2や取付け用ロボット3を使用して、スキン51、フレーム52、ストリンガー53等の部材の位置決めを行い、位置決めされた部材に対して、仮リベットによって各部材を打鋲して一体化する際、作業の効率化を図ることができる。
[第2実施形態]
本発明の第2実施形態に係る航空機部品製造システム1は、図8に示すように、スキン51を支持する2台の支持用ロボット2と、スキン51に対してフレーム52又はストリンガー53を取り付ける取付け用ロボット3と、スキン51の形状を検出する検出用ロボット4などを備える。本実施形態では、検出用ロボット4によって取得されたデータを用いて、支持用ロボット2を動作させ、スキン51の向きを変更させる。
本発明の第2実施形態に係る航空機部品製造システム1は、図8に示すように、スキン51を支持する2台の支持用ロボット2と、スキン51に対してフレーム52又はストリンガー53を取り付ける取付け用ロボット3と、スキン51の形状を検出する検出用ロボット4などを備える。本実施形態では、検出用ロボット4によって取得されたデータを用いて、支持用ロボット2を動作させ、スキン51の向きを変更させる。
検出用ロボット4は、図9に示すように、アーム18を備え、アーム18の先端に3Dスキャナカメラ19が取り付けられている。検出用ロボット4は、制御部20によって制御される。制御部20の動作は、予め記録されたプログラムを実行して、CPU等のハードウェア資源によって実現される。
検出用ロボット4の制御部20は、図8に示すように、駆動制御部21と、メモリ22等を有する。
駆動制御部21は、スキン51に関する設計データに基づいて、アーム18に取り付けられた3Dスキャナカメラ19をスキン51の近傍へ移動させ、3Dスキャナカメラ19をスキン51の近傍で走査させる。
駆動制御部21は、スキン51に関する設計データに基づいて、アーム18に取り付けられた3Dスキャナカメラ19をスキン51の近傍へ移動させ、3Dスキャナカメラ19をスキン51の近傍で走査させる。
3Dスキャナカメラ19は、スキン51の形状を撮像する。3Dスキャナカメラ19によって取得された撮像データは、支持用ロボット2の制御部23へ送信される。
支持用ロボット2は、第1実施形態の図2と同様に、アーム6を備え、アーム6の先端には、スキン51を把持する把持部(ハンド)7が取り付けられている。支持用ロボット2は、例えば、スキン51の円弧形状を有する端部の中央部を把持してスキン51を支持する。支持用ロボット2は、制御部23によって制御される。
支持用ロボット2の制御部23は、図8に示すように、メモリ24と、駆動制御部25と、判断部26等を有する。制御部23の動作は、予め記録されたプログラムを実行して、CPU等のハードウェア資源によって実現される。
駆動制御部25は、取付け工程において、支持用ロボット2を動作させる。
判断部26は、3Dスキャナカメラ19から撮像データを受信する。判断部26は、3Dスキャナカメラ19によって取得された形状データと、予めメモリ24に記録されている組立に有利なスキンの形状や方向に関するデータとを比較する。
判断部26は、3Dスキャナカメラ19から撮像データを受信する。判断部26は、3Dスキャナカメラ19によって取得された形状データと、予めメモリ24に記録されている組立に有利なスキンの形状や方向に関するデータとを比較する。
また、判断部26は、3Dスキャナカメラ19によって取得された形状データと、予めメモリ24に記録されている組立に有利なスキン51の形状や方向に関するデータとの比較結果に基づいて、支持用ロボット2に支持されたスキン51が組立に有利な形状や方向となっているか否かを判断する。
駆動制御部25は、判断部26における、3Dスキャナカメラ19によって取得された形状データと、予めメモリ24に記録されている組立に有利なスキンの形状や方向に関するデータとの比較結果が、組立に有利なスキンの形状や方向となるように、支持用ロボット2を作動する。駆動制御部25は、判断部26において、支持用ロボット2の状態が、予めメモリ24に記録されている組立に有利なスキン51の形状や方向に関するデータと一致していると判断されたとき、支持用ロボット2の状態を維持する。
取付け用ロボット3は、第1実施形態の図2と同様に、アーム13を備え、アーム13の先端には、フレーム52又はストリンガー53を把持する把持部(ハンド)14が取り付けられている。取付け用ロボット3は、制御部15によって制御される。制御部15の動作は、予め記録されたプログラムを実行して、CPU等のハードウェア資源によって実現される。
取付け用ロボット3の制御部15は、図8に示すように、駆動制御部16と、メモリ17等を有する。
駆動制御部16は、予めメモリ17に記録された取り付け位置に関するデータに基づいて、取付け用ロボット3のアーム13を駆動し、予め記録された取り付け位置へ、フレーム52又はストリンガー53を移動させる。この結果、取付け用ロボット3によって、スキン51に対して、フレーム52又はストリンガー53が重ね合わされる。
駆動制御部16は、予めメモリ17に記録された取り付け位置に関するデータに基づいて、取付け用ロボット3のアーム13を駆動し、予め記録された取り付け位置へ、フレーム52又はストリンガー53を移動させる。この結果、取付け用ロボット3によって、スキン51に対して、フレーム52又はストリンガー53が重ね合わされる。
次に、図10を参照して、本実施形態に係る航空機部品製造システム1を用いた航空機部品の製造方法について説明する。
本方法は、まず、検出用ロボット4が、支持用ロボット2によって支持されたスキン51の形状を検出する工程と、検出されたスキン51の形状に基づいて支持用ロボット2を作動させ、取付け用ロボット3がスキン51に対してフレーム52又はストリンガー53を取り付ける取付け工程とを有する。
本方法は、まず、検出用ロボット4が、支持用ロボット2によって支持されたスキン51の形状を検出する工程と、検出されたスキン51の形状に基づいて支持用ロボット2を作動させ、取付け用ロボット3がスキン51に対してフレーム52又はストリンガー53を取り付ける取付け工程とを有する。
これにより、作業員が支持用ロボット2を操作することなく、都度スキン51の形状が検出されて、スキン51の変形状態に応じてフレーム52又はストリンガー53の取り付けに有利な形状となるように、支持用ロボット2によってスキン51の向きが自動的に変更される。そして、取付け用ロボット3は、組立時に有利となる方向となったスキン51に対してフレーム52又はストリンガー53を取り付けることができる。
検出工程は、まず、検出用ロボット4が、アーム18の先端に取り付けられた3Dスキャナカメラ19を走査して、スキン51の形状を検出する(ステップS21)。3Dスキャナカメラ19によって取得された形状データは、支持用ロボット2の制御部23へ送信される。
支持用ロボット2の制御部23は、3Dスキャナカメラ19によって取得された形状データと、予めメモリ24に記録されているスキン51の設計データ(CADデータ)とを比較する。これにより、支持用ロボット2によって支持されているスキン51が、完成時の形状に比べて、どのように変形しているかを判断できる。
支持用ロボット2の制御部23は、さらに、3Dスキャナカメラ19によって取得された形状データと、予めメモリ24に記録されている組立に有利なスキン51の形状や方向に関するデータとを比較する(ステップS22)。このとき、3Dスキャナカメラ19によって取得された形状データと、予めメモリ24に記録されているスキン51の設計データ(CADデータ)とを比較して得られる差分データを用いて、予めメモリ24に記録されている組立に有利なスキン51の形状や方向に関するデータとスキン51の設計データ(CADデータ)との差分データとを比較してもよい。
3Dスキャナカメラ19によって取得された形状データと、予めメモリ24に記録されている組立に有利なスキン51の形状や方向に関するデータとの比較結果が、組立に有利なスキン51の形状や方向となるように、支持用ロボット2が作動される(ステップS23)。
そして、3Dスキャナカメラ19によって逐次取得された形状データが、予めメモリ24に記録されている組立に有利なスキン51の形状や方向に関するデータと一致しているか否かが判断される(ステップS24)。3Dスキャナカメラ19によって逐次取得された形状データが、予めメモリ24に記録されている組立に有利なスキン51の形状や方向に関するデータと一致したとき、支持用ロボット2に支持されているスキン51が、組立に有利な形状や方向となっていると判断できる。したがって、3Dスキャナカメラ19によって取得された形状データが、予めメモリ24に記録されている組立に有利なスキン51の形状や方向に関するデータと一致していると判断されたとき、支持用ロボット2は、その状態を維持する。
次に、スキン51が組立に有利な形状や方向となっていると判断されている状態で、取付け工程へ移行する。
取付け工程では、取付け用ロボット3は、取り付け位置に関するデータに基づいて、取り付け位置へ、フレーム52又はストリンガー53を移動させ、スキン51に対して、フレーム52又はストリンガー53を重ね合わせる。必要な場合、支持用ロボット2が作動して、フレーム52又はストリンガー53に対して、スキン51を更に重ね合わせる(ステップS25)。
その後、打鋲用ロボット(図示せず。)が、重ね合わされたスキン51とフレーム52又はストリンガー53のキーホールに仮リベットを挿通し、仮リベットによってスキン51とフレーム52又はストリンガー53を締結する(ステップS26)。
スキン51は、板状部材であり剛性が低いことから、重力による影響を受けて変形する。したがって、支持用ロボット2が作動してスキン51の向きを変更することによって、スキン51を組立てに有利な形状に変形させることができる。例えば、断面が円弧形状を有するスキン51に対して、スキン51の向きを変えることで、スキン51の曲率を大きくしたり小さくしたりすることができる。
例えば、スキン51の一端部と他端部を結ぶ弦が、水平状態、垂直状態、又は、水平に対して傾斜した状態となるように、スキン51の向きが変更される。また、スキン51が水平状態にある状態とは、スキン51の円弧が弦よりも上方にある場合と、反対に、スキン51の円弧が弦よりも下方にある場合とがある。これらそれぞれの状態で、支持用ロボット2に支持されたスキン51は、重力の影響によって異なる形状となる。
組立に有利なスキンの形状や方向とは、例えば、適切に打鋲にできるようにスキン51に対してフレーム52又はストリンガー53が適切に重ね合わされた状態や、スキン51に対してフレーム52又はストリンガー53が重ね合わされたとき、打鋲用ロボットが仮リベットを打鋲しやすい状態などである。
なお、上述した実施形態では、スキン51に対するフレーム52又はストリンガー53の取付け作業を行っている最中、スキン51は、一定の位置に維持される場合について説明したが、本発明はこの例に限定されず、取付け作業を行いながら、支持用ロボット2が作動して、スキン51の姿勢を変更してもよい。
以上、本実施形態によれば、重力による変形が可能となるように支持されたスキン51に対して、取付け工程において組立に有利となるように、スキン51の形状や方向が調整される。そして、支持用ロボット2や取付け用ロボット3を使用して、スキン51、フレーム52、ストリンガー53等の部材の位置決めを行い、位置決めされた部材に対して、仮リベットによって各部材を打鋲して一体化する際、作業の効率化を図ることができる。
1 :航空機部品製造システム
2 :支持用ロボット
3 :取付け用ロボット
4 :検出用ロボット
6 :アーム
7 :ハンド
8 :制御部
9 :ティーチング部
10 :メモリ
11 :駆動制御部
12 :判断部
13 :アーム
15 :制御部
16 :駆動制御部
17 :メモリ
18 :アーム
19 :3Dスキャナカメラ
20 :制御部
21 :駆動制御部
22 :メモリ
23 :制御部
24 :メモリ
25 :駆動制御部
26 :判断部
51 :スキン
52 :フレーム
53 :ストリンガー
2 :支持用ロボット
3 :取付け用ロボット
4 :検出用ロボット
6 :アーム
7 :ハンド
8 :制御部
9 :ティーチング部
10 :メモリ
11 :駆動制御部
12 :判断部
13 :アーム
15 :制御部
16 :駆動制御部
17 :メモリ
18 :アーム
19 :3Dスキャナカメラ
20 :制御部
21 :駆動制御部
22 :メモリ
23 :制御部
24 :メモリ
25 :駆動制御部
26 :判断部
51 :スキン
52 :フレーム
53 :ストリンガー
Claims (6)
- 支持用ロボットが、重力による変形が可能な状態で板状の第1部材を支持する第1ステップと、
予め記憶部に記録された、前記第1部材に対して第2部材を取り付ける時における前記第1部材の変形形状に基づいて、前記第1部材の支持状態を変更する第2ステップと、
取付け用ロボットが、支持状態が変更された前記第1部材に対して前記第2部材を取付ける第3ステップと、
を備える部品製造方法。 - 前記第2ステップの前に、前記第1部材に対して前記第2部材を取付ける時における、前記第1部材が支持された状態の前記第1部材の変形形状と、前記支持用ロボットによる前記第1部材の支持状態を前記記憶部に記録する第4ステップを更に備え、
前記第2ステップは、前記記憶部に記録された、前記第1部材に対して前記第2部材を取付ける時における、前記支持用ロボットによる前記第1部材の支持状態となるように前記第1部材の支持状態を変更する請求項1に記載の部品製造方法。 - 前記第2ステップは、
検出用ロボットが、前記第1部材の形状を検出するステップと、
検出された前記第1部材の形状と、予め前記記憶部に記録された、前記第1部材に対して前記第2部材を取り付ける時における前記第1部材の変形形状とを比較して、前記第1部材の支持状態を変更するステップと、を有する請求項1に記載の部品製造方法。 - 重力による変形が可能な状態で板状の第1部材を支持する支持用ロボットと、
前記第1部材に対して第2部材を取付ける取付け用ロボットと、
を備え、
前記支持用ロボットは、予め記憶部に記録された、前記第1部材に対して前記第2部材を取り付ける時における前記第1部材の変形形状に基づいて、前記第1部材の支持状態を変更するように、前記支持用ロボットを駆動する第1制御部を有し、
前記取付け用ロボットは、支持状態が変更された前記第1部材に対して前記第2部材を取付けるように、前記取付け用ロボットを駆動する第2制御部を有する部品製造システム。 - 前記支持用ロボットは、前記第1部材に対して前記第2部材を取付ける時における、前記第1部材が支持された状態の前記第1部材の変形形状と、前記支持用ロボットによる前記第1部材の支持状態が記録された前記記憶部を更に有し、
前記支持用ロボットの前記第1制御部は、前記記憶部に記録された、前記第1部材に対して前記第2部材を取付ける時における、前記支持用ロボットによる前記第1部材の支持状態となるように、前記支持用ロボットを駆動して、前記第1部材の支持状態を変更する請求項4に記載の部品製造システム。 - 前記第1部材の形状を検出する検出用ロボットを更に備え、
前記支持用ロボットの前記第1制御部は、検出された前記第1部材の形状と、予め前記記憶部に記録された、前記第1部材に対して前記第2部材を取り付ける時における前記第1部材の変形形状とを比較して、前記支持用ロボットを駆動して、前記第1部材の支持状態を変更する請求項4に記載の部品製造システム。
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