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JP6745147B2 - 包装部材および環状体用保管具 - Google Patents
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JP6745147B2 - 包装部材および環状体用保管具 - Google Patents

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Description

本発明は、例えば長尺の帯状部材を同心状に巻き重ねて構成された中空円筒状の環状体を保護する包装部材および環状体用保管具に関するものである。
従来から、下水道管、農業用水管などといった既設管が老朽化した場合に、長尺の帯状部材を既設管内に順次供給しながら既設管内周面に沿って管状体(更生管)を形成することにより、既設管の内周面を更生することが広く行われている。
このような更生管を形成する長尺の帯状部材は、施工時の利便性を考慮して、通常、工場等において輸送用ドラムに巻き重ねられた状態で保管される。このように、長尺の帯状部材を輸送用ドラムに巻き重ねられた状態で保管しておけば、そのままの状態で施工現場に輸送し、この輸送用ドラムを回転台上にセットした後に、輸送用ドラムから帯状部材を直接繰り出すことで、帯状部材を既設管内に容易に送り込むことが可能となる。
ところで、工場等における保管スペースには限りがあることから、最近では、嵩張りがちな輸送用ドラムを用いた保管形態に代えて、輸送用ドラムを用いない所謂ドラムレスの保管形態が提案されている。また、保管・輸送時に帯状部材が汚損しないために環状体用の包装部材が提案されている。
例えば特許文献1には、ひだが伸ばされることによって、環状体の外周面および両端面を覆う形状に変形する主被覆部材と、環状体の中心孔に向かって折り込まれることによって、環状体の内周面を覆う内周被覆部材と、を備えた環状体用包装材が提案されている。
特開2012−106791号公報
しかしながら、特許文献1の環状体用包装材は、主被覆部材および内周被覆部材の複数の部材で構成されているため、環状体に包装材を取り付ける際に手間がかかるという問題があった。また、包装材の取り付けを簡易にする構造としては、環状体の中心孔に向かって折り込んで内周面を覆わずに環状体の外側全体を覆うようにすることも考えられる。しかしながら、このような包装材にすると中空部にアクセスして環状体を荷台に固定したり、または、施工現場などにおいて環状体を吊り込んだりする際に、包装体を都度取り外す必要があり、包装材の取り付け、取り外しに余計に手間がかかるという問題があった。さらに、環状体の固定や吊り込みのために包装材を取り外すことは、取り外している間に環状体に汚れや雨水が付着し、また、傷がついてしまう原因となり得る。
そこで、本発明は、上記事情を鑑みてなされたものであり、環状体を保管・搬送する場合において、簡単な構成で環状体に容易に取り付けることができ、かつ、環状体の中空部に容易にアクセスでき、環状体の固定や吊り込みなどを行う際に、汚れや雨水が付着したり、傷が付いたりしてしまうことを抑制することができる包装部材および環状体用保管具を提供するものである。
上記の課題を解決するために、本発明の包装部材は、軸線が水平方向を向く状態とされた中空円筒状の環状体を覆う包装部材であって、前記環状体の軸線方向両端側の端面および中空部の開口を覆う第一被覆部と、前記環状体の外周面の内、両側部および上部を覆う第二被覆部と、前記第一被覆部および前記第二被覆部の下端により形成されて前記環状体に対して上下方向に着脱可能とする開口部と、を備え、前記第一被覆部は、少なくとも前記環状体の中空部の下端部に対向した箇所に、前記中空部と外部とを連通させるように開閉可能な開閉部が設けられ、前記開閉部は、前記第一被覆部の下端部から上方に向かって形成された切り込みに設けられ、前記開閉部が開状態のときに、前記第一被覆部における前記切り込みを挟んで両側に配置された一対の境界部は、前記中空部の下端部が露出するまで捲り上げ可能であることを特徴としている。
本発明によれば、包装部材が環状体を覆う大きさで、かつ、第一被覆部、第二被覆部および開口部によって袋状に形成されていることにより、環状体に対して上方から包装部材を被せるだけで環状体を保護することができる。つまり、簡単な構成の包装部材を用いることで環状体に容易に取り付けることができる。
また、環状体を保管・搬送するために環状体を荷台(パレットやトラックなど)に固定することになるが、それよりも先に包装部材を環状体に取り付けることができる。具体的には、環状体に包装部材を取り付けた後、環状体を荷台に固定する際に、包装部材における環状体の中空部の下端部に対向した箇所に設けられた開閉部を開状態にすることにより、環状体の内周面(中空部の下端部)と荷台との間を結束する固定具を容易に装着することができる。また、固定具装着後に、開閉部を開状態から再び閉状態に容易に戻すことができる。つまり、環状体の固定を行う際に、包装部材を環状体に取り付けた状態でも開閉部を開閉させるだけで、環状体の中空部に容易にアクセスして固定具を装着することができる。結果として、環状体の固定・保管時に、環状体に汚れや雨水が付着したり、傷が付いたりしてしまうことを抑えることができる。
また、本発明の包装部材は、前記開閉部が、前記中空部の上端部に対向した箇所も開閉可能であることを特徴としている。
このように構成することで、環状体を所定位置まで搬送した後、環状体を施工用治具へ移し替える際に、環状体を包装部材で保護した状態で中空部の上端部(環状体の内周面)に環状体吊り上げ用治具を容易に取り付けることができる。
そして、本発明の環状体用保管具は、中空円筒状の環状体を、該環状体の軸線が水平方向を向く状態で保管するための環状体用保管具であって、上述したいずれかの包装部材と、前記環状体の周方向と交差する方向に前記環状体を束ねる複数の結束材と、前記環状体の下方に配置される荷台と、前記環状体の下端部を周方向に挟んで、前記荷台から浮いた状態で前記環状体を支持する一対のストッパと、前記環状体の中空部を挿通して前記環状体の下端部に巻き付けられることで前記環状体を前記荷台に固定する固定具と、を備えていることを特徴としている。
このように構成することで、結束材により中空円筒状の環状体として形状を保持することができ、該環状体を一対のストッパにより荷台上に保持することができる。また、固定具を用いることで環状体を荷台に確実に支持固定することができる。そして、包装部材が環状体を覆う大きさで、かつ、第一被覆部、第二被覆部および開口部によって袋状に形成されていることにより、環状体に対して上方から包装部材を被せるだけで環状体を保護することができる。また、環状体を保管・搬送するために環状体を荷台(パレットやトラックなど)に固定することになるが、それよりも先に包装部材を環状体に取り付けることができる。具体的には、環状体に包装部材を取り付けた後、環状体を荷台に固定する際に、包装部材における環状体の中空部の下端部に対向した箇所に設けられた開閉部を開状態にすることにより、環状体の内周面(中空部の下端部)と荷台との間を結束する固定具を容易に装着することができる。また、固定具装着後に、開閉部を開状態から再び閉状態に容易に戻すことができる。つまり、環状体の固定を行う際に、包装部材を環状体に取り付けた状態でも開閉部を開閉させるだけで、環状体の中空部に容易にアクセスして固定具を装着することができる。結果として、環状体の固定・保管時に、環状体に汚れや雨水が付着したり、傷が付いたりしてしまうことを抑えることができる。
また、本発明の包装部材は、軸線が水平方向を向く状態とされた中空円筒状の環状体を覆う包装部材であって、前記環状体の軸線方向両端側の端面および中空部の開口を覆う第一被覆部と、前記環状体の外周面の内、両側部および上部を覆う第二被覆部と、前記第一被覆部および前記第二被覆部の下端により形成されて前記環状体に対して上下方向に着脱可能とする開口部と、を備え、前記第一被覆部は、少なくとも前記環状体の中空部の上端部に対向した箇所に、前記中空部と外部とを連通させるように開閉可能な開閉部が設けられ、前記開閉部は、前記第一被覆部の下端部から上方に向かって形成された切り込みに設けられ、前記開閉部が開状態のときに、前記第一被覆部における前記切り込みを挟んで両側に配置された一対の境界部は、前記中空部の上端部が露出するまで捲り上げ可能であることを特徴としている。
本発明によれば、包装部材が環状体を覆う大きさで、かつ、第一被覆部、第二被覆部および開口部によって袋状に形成されていることにより、環状体に対して上方から包装部材を被せるだけで環状体を保護することができる。つまり、簡単な構成の包装部材を用いることで環状体に容易に取り付けることができる。
また、施工現場などにおいて、環状体を荷台から施工治具へ吊り上げて移設することになるが、包装部材を環状体に取り付けた状態で移設することができる。具体的には、荷台に載置され包装部材で覆われた環状体を荷台(パレットやトラックなど)から施工治具へ移設する際に、包装部材における環状体の中空部の上端部に対向した箇所に設けられた開閉部を開状態にすることにより、環状体の内周面(中空部の上端部)に取り付ける必要のある吊上げ用治具を容易に装着することができる。つまり、環状体の移設を行う際に、包装部材を環状体に取り付けた状態でも開閉部を開閉させるだけで、環状体の中空部に容易にアクセスして吊上げ用治具を装着することができる。結果として、環状体の移設時に、環状体に汚れや雨水が付着したり、傷が付いたりしてしまうことを抑えることができる。
本発明に係る包装部材および環状体用保管具によれば、環状体を保管・搬送する場合において、簡単な構成で環状体に容易に取り付けることができ、かつ、環状体の中空部に容易にアクセスでき、環状体の固定や吊り込みなどを行う際に、汚れや雨水が付着したり、傷が付いたりしてしまうことを抑制することができる。
本実施形態に係る結束材が巻かれた環状体を示す斜視図である。 本実施形態に係る環状体が包装部材により覆われた状態を示す正面図である。 本実施形態に係る環状体がパレットに固定された状態(包装部材を省略した状態)を示す斜視図である。 本実施形態に係る結束材を構成する緩衝材を模式的に示す展開図であり、(a)は環状体の上端部および両側端部に巻かれる緩衝材を示し、(b)は環状体の下端部に巻かれる緩衝材を示す。 本実施形態に係る環状体が包装部材により覆われた状態を示す斜視図である。 図5において包装部材の一部が開放された状態を示す斜視図である。 本実施形態に係る環状体を施工現場において移設・施工する際の施工手順を模式的に説明する図である。 環状体の施工手順(図7の続き)を模式的に説明する図である。 本実施形態に係る環状体が包装部材により覆われた状態における別の態様を示す斜視図である。 図9において包装部材の一部が開放された状態を示す斜視図である。 本実施形態に係る環状体が包装部材により覆われた状態におけるさらに別の態様を示す斜視図である。
以下、本発明の実施形態に係る包装部材、該包装部材を用いて搬送する環状体、及び環状体を保管・搬送する際に用いる環状体用保管具について、図面に基づいて説明する。なお、図面の縮尺については、適宜変更している。
図1は、結束材2,5が巻かれた環状体10を示す斜視図である。また、図2は、環状体10が包装部材9により覆われた状態を示す正面図である。さらに、図3は、環状体10がパレット12に固定された状態(包装部材9の図示を省略した状態)を示す斜視図である。
図1〜図3に示すように、環状体用保管具1は、パレット(荷台)12に載置される中空円筒状の環状体10を保管するためのものである。環状体用保管具1は、環状体10を構成する帯状部材11を上下左右で束ねる4つの結束材2,5と、環状体10の下端部付近を支持する一対のストッパ8,8(図3参照)と、環状体10全体を覆う包装部材9(図2参照)と、環状体10をパレット12に固定するラッシングベルト(固定具)13と、を有している。
−環状体−
図1に示すように、本実施形態の保管対象となる環状体10は、下水道管、農業用水管などといった既設管が老朽化した場合に、既設管内で螺旋状に巻回されて管状体(更生管)を形成することにより、既設管の内周面を更生する長尺の帯状部材(長尺部材)11で構成されている。具体的には、環状体10は、製造ドラム(図示せず)を用いて帯状部材11を同心状に巻き重ねることによって、図1に示すように、中空円筒状に形成されている。そして、環状体10は、製造ドラムが取り外された後も帯状部材11が同心状に巻き重ねられた状態が維持されるように、環状体用保管具1を構成する4つの結束材2,5によって、上端部、下端部および左右の側端部が結束されている。なお、環状体10は、例えば、直径2000mm、奥行き1200mm程度の大きさを有している。
中空円筒状に形成された環状体10は、中空部10aに通した吊上げ用治具26(図8(a)参照)を介してクレーン等によって吊り上げて搬送される。このため、筒軸(環状体10の軸線方向)Pが上下方向になるように環状体10を保管すると、搬送や施工に際して都度環状体10を起き上げる手間が生じる。したがって、図3に示すように、環状体10は筒軸Pが水平方向になるようにパレット12に載置されている。パレット12には、環状体10が載置された際に、環状体10の筒軸Pと略平行の方向に開口部12aが形成されている。開口部12aは間隔を空けて2箇所に形成されている。パレット12に載置された環状体10は、開口部12aに通したラッシングベルト13を、環状体10の中空部10aに通して環状体10の下端部に巻き付けることで、パレット12に固定されている。
−環状体用保管具−
環状体用保管具1は、上述の如く、4つの結束材2,5(3つの結束材2と、1つの結束材5)と、環状体10の下方に配置されるパレット12と、パレット12の上面に配された一対のストッパ8,8と、環状体10を覆う包装部材9と、環状体10をパレット12に固定するラッシングベルト13と、を備えている。
図4は、結束材2の緩衝材3、および結束材5の緩衝材6を模式的に示す展開図であり、同図(a)は、環状体10の上端部および左右の側端部に巻かれる緩衝材3を示し、同図(b)は、環状体10の下端部に巻かれる緩衝材6を示す。なお、以下では、環状体10の下端部に巻かれる結束材を特に下側結束材5と称し、それ以外の結束材を単に結束材2と称する。
結束材2は、環状体10の周方向と交差する方向に帯状部材11を束ねるものである。結束材2は、環状体10の周方向と交差する方向に巻回されて環状体10を締め付ける結束バンド4と、環状体10と結束バンド4との間に介在して、環状体10が傷つくのを防止する緩衝材3と、によって構成されている。緩衝材3は、例えばポリエチレン等の樹脂材料で形成された帯状の部材である。図4(a)に示すように、緩衝材3は、4つの折り目3aが形成されていて、これらの折り目3aで容易に折れ曲がるように構成されている。また、緩衝材3は、中央部3bが環状体10の外周面10cを覆うようになっている。また、折り目3aを介して中央部3bに対し略直角に折り曲げられる第1折り曲げ部3cが環状体10の筒軸P方向両端に配された端面10dを覆うようになっている。さらに、中央部3bと対向するように、折り目3aを介して第1折り曲げ部3cに対し略直角に折り曲げられる第2折り曲げ部3dが環状体10の内周面10eを覆うように構成されている。
下側結束材5も、結束材2と同様に、結束バンド7と緩衝材6とによって構成されている。緩衝材6は、緩衝材3と同様、例えばポリエチレン等の樹脂材料で形成された帯状の部材であり、図4(b)に示すように、4つの折り目6aが形成されていて、これらの折り目6aで容易に折れ曲がるように構成されている。また、緩衝材6は、緩衝材3よりも広い幅を有している。より詳しくは、下側結束材5は、中空部10aを通って環状体10の下端部に巻き付けられるラッシングベルト13と環状体10(帯状部材11)とが直接接触しないように、環状体10の内周側の縁部10bを覆い、且つ、一対のストッパ8,8の間で環状体10の外周面(下端面)10cを覆うような幅を有している。
緩衝材6は、中央部6bが環状体10の外周面(下端面)10cを覆うようになっている。また、折り目6aを介して中央部6bに対し略直角に折り曲げられた第1折り曲げ部6cが環状体10の端面10dを覆うようになっている。さらに、中央部6bと対向するように、折り目6aを介して第1折り曲げ部6cに対し略直角に折り曲げられた第2折り曲げ部6dが環状体10の内周面10eを覆うように構成されている。
なお、2つの第2折り曲げ部3d,3d(6d,6d)の合計の長さは、中央部3b(6b)の長さよりも短くなっている。つまり、環状体10の内周面10eと結束バンド4(7)との間に緩衝材3(6)が介在していない部分が生じる。なお、環状体10の内周面10eと結束バンド4(7)との間には、緩衝材3(6)の厚み分だけ隙間が空いている。したがって、結束バンド4(7)を環状体10に締め付けても、環状体10が結束バンド4(7)によって傷つかないようになっている。同様に、ラッシングベルト13を緩衝材6に重なるように締め付けても、環状体10がラッシングベルト13によって傷つかないようになっている。
一対のストッパ8,8は、例えば発泡樹脂で形成された略楔状の部材である。ストッパ8には、下面から下方に突出する突起8aが形成されている(図3参照)。一対のストッパ8,8は、突起8aをパレット12に形成された上方に開口する凹部12bに差し込むことで、先端同士の間隔が緩衝材6の幅よりも狭い間隔だけ離れた状態でパレット12上に支持固定されるように構成されている。パレット12上に配置された一対のストッパ8,8上に環状体10を載置すると、一対のストッパ8,8が、環状体10の外周面(下端面)10cを周方向に挟んで、パレット12から若干浮いた状態で環状体10を支持するように構成されている。なお、環状体10は相当の重量を有しているが、クッション性の高い発泡樹脂製のストッパ8によって環状体10を支持することから、保管時に環状体10を構成する帯状部材11が傷つけられるのを抑制することができる。
−包装部材−
図2、図5に示すように、包装部材9は、例えばポリエチレン等の樹脂材料で形成されていて、下方が開口した袋状をなしている。この包装部材9は、パレット12上に載置された環状体10に上から被せることで、環状体10の両端面10d,10d、中空部10a、およびパレット12と対向する部分を除いた環状体10の外周面10cを覆う大きさで形成されている。より具体的には、包装部材9は、環状体10の両端面10d,10d及び中空部10aの開口10hを覆う一対の第1面材(第一被覆部)40,40と、環状体10の外周面10cの両側部および上部を覆う(外周面10cにおけるパレット12と対向する部分を除いた箇所を覆う)第2面材(第二被覆部)41と、第1面材40および第2面材41の下端により形成されて環状体10に対して上下方向に着脱可能とする開口部46と、を備えている。第2面材41には、内容物や搬送先を記載したラベルを封入するためのポケット42が設けられている。なお、図示省略しているが、風等によって包装部材9が捲れたり、外れたりしないように、紐等によって包装部材9の下端部をパレット12に固定してもよい。
ここで、包装部材9の第1面材40,40は、それぞれ面材の一部が開閉できるように構成されている。具体的には、第1面材40の下端部44から環状体10の筒軸P近傍を通過する上方に向かって切り込みが形成され、該切り込み部分にファスナー(開閉部)43が設けられている。つまり、図6に示すように、ファスナー43を開けることにより、第1面材40は当該切り込み部分を境に左右両方向に捲り上げることが可能となっている。つまり、ファスナー43を開状態にして第1面材40を捲り上げることにより、環状体10の中空部10aと外部とを連通させることができる。本実施形態では、ファスナー43として樹脂製の線ファスナー(ジッパー、チャック)が設けられている。なお、開閉部としては、ファスナー43以外にも金属製の線ファスナー、面ファスナー(マジックテープ(登録商標)、ベルクロ(登録商標))、フックなどで構成されていてもよい。
また、第1面材40を捲り上げた際に、第1面材40の下端部44を第2面材41に保持することができるようにマジックテープやボタンなどの保持部材47,48を設けておくのが好ましい。本実施形態では、第1面材40にスナップボタンの凸部材47を取り付け、第2面材41にスナップボタンの凹部材48を取り付けている。また、第2面材41の凹部材48は、ファスナー43の開状態の大きさに合わせて2箇所に取り付けられている。なお、上記凹部材48は、捲り上げた状態を保持できる箇所であれば第1面材40に設けられていてもよい。また、保持部材47,48は、面ファスナーなどで構成してもよい。
包装部材9の第1面材40のファスナー43を開状態にして、第1面材40を捲り上げた際には、環状体10の中空部10aの下端部10gが視認できる(露出する)ように構成されている。このように構成することにより、包装部材9を環状体10に取り付けた後であっても、容易に、ラッシングベルト13を環状体10とパレット12との間に締結することができる。そして、環状体10をパレット12に支持固定した後に、左右に捲り上げた第1面材40を元の状態に戻し、ファスナー43を閉状態にすることで環状体10の全体を包装部材9で覆うことができる。
また、環状体10を製造工場などの保管場所から施工現場に搬送するために、環状体10をトラックに移設し、該トラックの荷台に支持固定する必要がある。その際も、上述したパレット12への支持固定と同様の方法にて行うことができる。つまり、包装部材9を取り外すことなく、ファスナー43を開閉させることで、環状体10の中空部10aにラッシングベルト13を挿通し、環状体10とトラックとを支持固定することができる。その後、第1面材40を元の状態に戻し、ファスナー43を閉状態にすることで環状体10の全体を包装部材9で覆うことができる。
また、包装部材9に形成された切り込みは、第1面材40を捲り上げた際に、中空部10aの上端部10fが視認できる大きさで形成されている。このように切り込みを形成することにより、中空部10aの上端部10fおよび下端部10gが共に視認できることになる。結果として、包装部材9を環状体10に取り付けた状態においても、ファスナー43を適宜開閉させることにより、ラッシングベルト13および吊上げ用治具26の着脱を行うことができる。さらに、包装部材9の第1面材40に設けられたファスナー43を覆うようにカバー片45が設けられている。カバー片45を設けることにより、包装部材9の内部にゴミや埃が浸入するのをより確実に抑制することができる。なお、カバー片45は設けられていなくてもよい。
以上のように構成された環状体用保管具1によれば、包装部材9が環状体10の両端面10d,10d、中空部10a、およびパレット12と対向する部分を除いた環状体10の外周面10cを覆うことから、環状体10が雨水や埃等によって汚れるのを抑えることができる。また、ストッパ8の上に環状体10を載置し、ラッシングベルト13を環状体10の中空部10aに通して下端部10gに巻き付けても、図3に示すように、第1折り曲げ部6cと第2折り曲げ部6dとの接続部(折り目6a)によって、環状体10の内周側の縁部10bが覆われているため、ラッシングベルト13と環状体10とが直接接触するのを防止することができる。さらに、一対のストッパ8,8がパレット12から浮いた状態で環状体10を支持するとともに、緩衝材6の中央部6bによって、一対のストッパ8,8の間で環状体10の外周面10cが覆われていることから、パレット12と環状体10との接触を防止できる。結果として、地面からの雨水等の跳ね返りにより環状体10が汚れるのを抑えることができる。つまり、本実施形態の包装部材9によれば、長尺の帯状部材11から構成される環状体10を保管・搬送する場合において、簡単な構成で環状体10に容易に取り付けることができる。その上、包装部材9を取り付けた状態においても、環状体10の中空部10aに容易にアクセスでき、環状体10の固定や吊り込みなどを行う際に、汚れや雨水が付着したり、傷が付いたりしてしまうことを抑制することができる。
−環状体の現場への搬送および現場での施工手順−
次いで、本実施形態の環状体用保管具1によって保管・搬送される環状体10の現場での施工手順を、図7および図8を参照しつつ説明する。なお、図7および図8では、補強桟25によって隠れる、紙面に直交する方向に延びるロッド22を、大きな黒丸で誇張して示している。
先ず、長尺の帯状部材11を円環状に巻回することで形成された環状体10をパレット12に載置し、包装部材9で環状体10の両端面10d,10d、中空部10a、およびパレット12と対向する部分を除いた環状体10の外周面10cを覆う。その後、包装部材9の第1面材40のファスナー43を開状態にして左右に捲り上げる。この状態で、ラッシングベルト13を用いて、環状体10とパレット12とを支持固定する。その後、第1面材40を元の状態に戻し、環状体10の全体が包装部材9で覆われた状態で保管する。
次いで、環状体10を製造工場などの保管場所から施工現場に搬送するために、パレット12に支持固定された環状体10をトラックの荷台にフォークリフトなどを用いて移設する。その後、トラックの荷台上に搬送された環状体10をトラックに支持固定する。環状体10をトラックの荷台に支持固定する際も、上述したパレット12への支持固定と同様の方法にて行う。つまり、包装部材9を取り外すことなく、ファスナー43を開閉させることで、環状体10の中空部10aにラッシングベルト13を挿通し、環状体10とトラックの荷台とを支持固定する。その後、第1面材40を元の状態に戻し、環状体10の全体が包装部材9で覆われた状態で搬送する。
次いで、図7(a)に示すような施工用治具20を施工現場に用意する。この施工用治具20は、対向配置される一対の枠体21,21と、これら一対の枠体21,21を対向方向に連結する8本のロッド22と、を備えている。枠体21は、内周リング23と、外周リング24と、同心に配置された内周リング23および外周リング24を径方向に連結し、周方向に等間隔に設けられた8本の補強桟25と、を備えている。ロッド22は、その両端が対向する補強桟25にそれぞれ固定されるようになっており、ロッド22と補強桟25とは、着脱可能に構成されている。
そして、内周リング23の中心を基準として8本のロッド22の内側端が描く円の内径が、環状体10の外径よりも若干大きくなるように、各補強桟25に各ロッド22が固定される。その後、この施工用治具20を回転台30の上にセットする。次いで、一対の枠体21,21と8本のロッド22とによって区画される空間に環状体10を挿入することができるよう、図7(b)の白丸で示すように、正面視で上方に位置する3本のロッド22を一対の枠体21から取り外す。
このように、環状体10を施工用治具20内に収容する準備が整うと、図7(c)に示すように環状体用保管具1によって保管された状態で搬送されてきた環状体10を施工用治具20内に収容する。具体的には、図7(d)に示すように、包装部材9のファスナー43を全開状態にした後、第1面材40を左右に捲り上げて環状体10の中空部10aの上端部10fが視認できる(露出した)状態にする。このとき、保持部材47,48によって第1面材40の下端部44を第2面材41に保持するとよい。その後、ラッシングベルト13を取り外して、環状体10とパレット12(およびトラックの荷台)との固定を解く。このようにラッシングベルト13を取り外しても、環状体10は一対のストッパ8,8によって支えられているため、環状体10がパレット12から転がり落ちることはない。
次いで、図8(a)に示すように、環状体10の中空部10aに吊上げ用治具26を通し、かかる吊上げ用治具26を介してクレーン等により、環状体10をパレット12から吊り上げて施工用治具20へ移動させる。このとき、吊上げ用治具26を環状体10の中空部10aに取り付けるが、包装部材9を取り付けた状態においても、中空部10aの上端部10fが視認できるため、容易に吊上げ用治具26を取り付けることができる。
次いで、図8(b)に示すように、一対の枠体21,21と5本のロッド22とによって区画される空間に環状体10をセットする。環状体10を施工用治具20内に収容した後に、包装部材9を環状体10から取り外す。環状体10に対してこの段階まで包装部材9を取り付けた状態を保持することができるため、環状体10を構成している帯状部材11に傷が付いたりするのをより確実に抑制することができる。
次いで、図8(c)に示すように、一対の枠体21,21から取り外していた3本のロッド22を再び一対の枠体21,21に取付けて、施工用治具20が回転しても環状体10が施工用治具20外に転がり出ないようにする。
施工用治具20への環状体10のセットが完了すると、帯状部材11を束ねていた4つの結束材2,5を環状体10から取り外す。そして、環状体10の内周部に位置する帯状部材11の端部を、図8(d)に示すように、内周リング23の内側から引き出せば、回転台30上にセットされた施工用治具20が回転し、帯状部材11が順次繰り出されるため、帯状部材11を既設管内に容易に送り込むことが可能となる。
本実施形態によれば、環状体10を現場施工に供する際、現場において、ラッシングベルト13の固定を解いた後に、環状体10を施工用治具20に移し替え、その後、包装部材9を環状体10から外すという簡単な作業で、環状体10を施工用治具20にセットすることが可能となる。つまり、輸送用ドラムを用いて保管する場合よりも保管スペースを小さくしつつ、輸送用ドラムを用いる場合と同等の施工性を維持することができる。また、包装部材9を袋状に形成し、環状体10に対して上方から覆うように取り付けるため、簡単に取り付けることができる。さらに、上述したように、環状体10を施工用治具20に移し替えるまで包装部材9を取り付けた状態で保持できるため、環状体10が雨水や埃等によって汚れや傷が生じるのを防止することができる。
以上、本発明に係る包装部材の一実施形態について説明したが、本発明は上記の一実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
上記実施形態の包装部材9は、第1面材40の下端部44から環状体10の筒軸P近傍を通過する上方に向かって切り込みが形成された場合の説明をしたが、図9、図10に示すように、包装部材90は、第1面材40の正面視左右側に2箇所のファスナー43,43を設けてもよい。
また、上記実施形態では、更生管を形成する長尺の帯状部材11を巻重ねた環状体10を用いて説明したが、これに限らず、例えば、下水熱利用システムに用いられる採熱管を巻重ねた環状体や、電線等の各種線材を中空円筒状に巻重ねた環状体や、パルプシートなどを中空円筒状に巻重ねたパルプロールなどに本発明を適用してもよい。
また、上記実施形態では、4つの結束材2,5のうち下側結束材5の緩衝材6のみを他の結束材2の緩衝材3よりも幅広としたが、これに限らず、例えば、上端部に巻かれる結束材2の緩衝材3も幅広としてもよい。このようにすれば、吊上げ用治具26を介して環状体10を吊り上げる際に、環状体10を構成する帯状部材11が傷つけられるのを抑えることができる。
さらに、上記実施形態では、下方が開口した袋状の包装部材9を環状体10に被せるようにしたが、これに加えて、包装部材9の開口部46を巾着状にしてもよい。このようにすれば、包装部材9を環状体10に被せた後、巾着状の開口部46を絞ることで、環状体10が雨水や埃等によって汚れるのをより一層抑えることができる。
そして、上記実施形態では、包装部材9における第1面材40の下端部44から中空部10aの上端部10fが視認できる位置まで開閉できるように構成したが、図11に示すように、包装部材900は、中空部10aの上端部10fに対向した位置が部分的に開閉できる開閉部943を設けるようにしてもよい。つまり、包装部材900の下端部44から中空部10aの下端部10gが視認できる位置まではファスナー43で開閉できるように構成し、中空部10aの上端部10fに対向した位置は小窓のように部分的に開閉可能な開閉部943を設けてもよい。このように構成することで、環状体10を施工用治具20へ移し替える際に、包装部材900については吊上げ用治具26を挿通させるための開閉部943のみを開放すればよく、環状体10の略全体を包装部材900で覆った状態で移し替えることができる。
1 環状体用保管具
2 結束材
5 下側結束材(結束材)
8 ストッパ
9,90,900 包装部材
10 環状体
10a 中空部
10d 端面
10c 外周面
10f 上端部
10g 下端部
10h 中空部の開口
12 パレット(荷台)
13 ラッシングベルト(固定具)
40 第1面材(第一被覆部)
41 第2面材(第二被覆部)
43,943 ファスナー(開閉部)
46 開口部
P 筒軸(環状体の軸線)

Claims (4)

  1. 軸線が水平方向を向く状態とされた中空円筒状の環状体を覆う包装部材であって、
    前記環状体の軸線方向両端側の端面および中空部の開口を覆う第一被覆部と、
    前記環状体の外周面の内、両側部および上部を覆う第二被覆部と、
    前記第一被覆部および前記第二被覆部の下端により形成されて前記環状体に対して上下方向に着脱可能とする開口部と、を備え、
    前記第一被覆部は、少なくとも前記環状体の中空部の下端部に対向した箇所に、前記中空部と外部とを連通させるように開閉可能な開閉部が設けられ、
    前記開閉部は、前記第一被覆部の下端部から上方に向かって形成された切り込みに設けられ、
    前記開閉部が開状態のときに、前記第一被覆部における前記切り込みを挟んで両側に配置された一対の境界部は、前記中空部の下端部が露出するまで捲り上げ可能であることを特徴とする包装部材。
  2. 前記開閉部は、前記中空部の上端部に対向した箇所も開閉可能であることを特徴とする請求項1に記載の包装部材。
  3. 中空円筒状の環状体を、該環状体の軸線が水平方向を向く状態で保管するための環状体用保管具であって、
    請求項1または2に記載の包装部材と、
    前記環状体の周方向と交差する方向に前記環状体を束ねる複数の結束材と、
    前記環状体の下方に配置される荷台と、
    前記環状体の下端部を周方向に挟んで、前記荷台から浮いた状態で前記環状体を支持する一対のストッパと、
    前記環状体の中空部を挿通して前記環状体の下端部に巻き付けられることで前記環状体を前記荷台に固定する固定具と、を備えていることを特徴とする環状体用保管具。
  4. 軸線が水平方向を向く状態とされた中空円筒状の環状体を覆う包装部材であって、
    前記環状体の軸線方向両端側の端面および中空部の開口を覆う第一被覆部と、
    前記環状体の外周面の内、両側部および上部を覆う第二被覆部と、
    前記第一被覆部および前記第二被覆部の下端により形成されて前記環状体に対して上下方向に着脱可能とする開口部と、を備え、
    前記第一被覆部は、少なくとも前記環状体の中空部の上端部に対向した箇所に、前記中空部と外部とを連通させるように開閉可能な開閉部が設けられ、
    前記開閉部は、前記第一被覆部の下端部から上方に向かって形成された切り込みに設けられ、
    前記開閉部が開状態のときに、前記第一被覆部における前記切り込みを挟んで両側に配置された一対の境界部は、前記中空部の上端部が露出するまで捲り上げ可能であることを特徴とする包装部材。
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