JP6746461B2 - ポリイソシアネート組成物、ブロックポリイソシアネート組成物、親水性ポリイソシアネート組成物、塗料組成物、及び塗膜 - Google Patents
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Description
近年、地球環境保護の高まりから、硬化剤として使用されるポリイソシアネートの低粘度化に向けた技術開発が盛んに行われている。ポリイソシアネートを低粘度化することにより、塗料組成物に使用される有機溶剤の使用量を低減できるからである(特許文献1、2)。
また、低粘度のトリイソシアネート化合物単独(特許文献3〜5)、あるいは、これらのトリイソシアネート化合物の一部をイソシアヌレート化する技術(特許文献6)が開示されており、これらを使用した場合、低粘度化とある程度の乾燥性は満足するものが得られている。
さらに、ポリウレタン塗膜に求められる性能として、基材との密着性が挙げられる。密着性を付与するために、ポリイソシアネートにビュレット構造を用いる事が広く知られている(特許文献7、8)。
特許文献1〜8に開示されたポリイソシアネート及びトリイソシアネート化合物では、低粘度化、密着性、耐熱性、塗料組成物の耐熱黄変性を全て達成することは困難であった。
本発明は、低粘度であり、耐熱性に優れ、塗料組成物に用いた際に、基材との高い密着性と高い耐熱黄変性を持つ塗膜を形成することが出来るポリイソシアネート組成物を提供することを目的とする。
すなわち、本発明は以下のとおりである。
[3][1]に記載のポリイソシアネート組成物の、含有するイソシアネート基の少なくとも一部に親水性基を付加した、親水性ポリイソシアネート組成物。
[4][2]に記載のブロックポリイソシアネート組成物の、含有するイソシアネート基の少なくとも一部に親水性基を付加した、親水性ポリイソシアネート組成物。
[5][1]に記載のポリイソシアネート組成物と、ポリオールとを含む、塗料組成物。
[6][2]に記載のブロックポリイソシアネート組成物と、ポリオールとを含む、塗料組成物。
[7][3]又は[4]に記載の親水性ポリイソシアネート組成物と、ポリオールとを含む、塗料組成物。
[8][5]〜[7]のいずれか一つに記載の塗料組成物を硬化した、塗膜。
本明細書において、「ポリオール」とは、2つ以上のヒドロキシ基(−OH)を有する化合物をいう。
本実施形態のポリイソシアネート組成物は、一般式(I)で表されるビュレット構造を有するポリイソシアネート化合物を含む。
以下、一般式(I)で表されるポリイソシアネート化合物について説明する。
本実施形態に用いるポリイソシアネート化合物は、下記一般式(I)で表される。
一般式(I)で表されるポリイソシアネート化合物は、ビュレット構造を有する。ビュレット構造とは、トリイソシアネートモノマー3分子からなるポリイソシアネートであり、一般式(I)で示される。
一般式(I)において、Rは有機基である。複数あるRのうち少なくとも1つは、下記一般式(II)で表される基である。複数あるRは、それぞれ同一であってもよく異なっていてもよい。
本実施形態においては、3つのRのうち、少なくとも1つは、一般式(II)で表される基であり、2つのRが一般式(II)で表される基あることが好ましく、3つのRすべてが一般式(II)で表される基であることがより好ましい。
ビュレット化反応の際に溶剤を用いる事が出来る。溶剤は、トリイソシアネートモノマーもしくはジイソシアネートモノマーと水などのビュレット化剤を溶解し、反応条件下で均一相を形成させる事が出来る。
〔Y1〕
一般式(II)中、複数存在するY1は、それぞれ独立に、単結合、あるいは、エステル構造[−C(=O)−O−]及び/又はエーテル構造(−O−)を含んでもよい炭素数1〜20の2価の炭化水素基である。複数存在するY1は、それぞれ同一であってもよく異なっていてもよい。
エステル構造及び/又はエーテル構造を含んでもよい炭素数1〜20の2価の炭化水素基としては、−(CH2)n1−X−(CH2)n2−で表される基(n1及びn2はそれぞれ独立して、0〜10の整数である。但し、n1及びn2の両方とも0になることはなく、n1、n2のうち、NCOと結合している側は1以上であることが好ましい。Xは、エステル基またはエーテル基である)。
反応速度を速めたい場合、Xがエステル基であることが好ましい。
n1及びn2は0〜4が好ましく、0〜2がより好ましい。n1及びn2の組み合わせとしては、例えば、n1=0、n2=2の組み合わせ、n1=2、n2=2の組み合わせが好ましい。
R1は、水素原子又は、炭素数1〜12の1価の炭化水素基である。R1における炭化水素基としては、特に限定されず、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基等が挙げられる。R1としては、水素原子が好ましい。
分子量の下限値は、150以上が好ましく、180以上がより好ましく、200以上が特に好ましい。また分子量の上限値は、800以下が好ましく、600以下がより好ましく、400以下が特に好ましい。分子量が上記下限値以上であることにより、結晶性を抑制しやすくなる。また、分子量が上記上限値以下であることにより、低粘度化を達成しやすくなる。
また、塗料組成物の硬化剤として使用した際の耐候性を良好とするため、Y1中の炭化水素基が脂肪族基又は脂環族基を有することが好ましい。
別途、耐熱性を保持するため、複数存在するY1のうち少なくとも1つが、エステル基を有することが好ましい。
これらの中では、イソシアネート基の反応性をより向上できる観点から、NTI、GTI又はLTIが好ましく、NTI又はLTIがより好ましく、LTIが特に好ましい。
エーテルアミンとしては、例えば、ポリオキシアルキレントリアミンである三井化学ファイン社の商品名「D403」などが挙げられる。これはトリアミンであり、アミンのホスゲン化などによりエーテル構造を含むトリイソシアネートとすることができる。
アルキルトリアミンとしては、例えば、トリイソシアナトノナン(4−アミノメチル−1,8−オクタンジアミン)等が挙げられる。これはトリアミンであり、アミンのホスゲン化等により炭化水素のみを含むトリイソシアネートとすることができる。
ウレトジオン構造、アロファネート構造、イミノジオキサジアジンジオン構造、ウレタン構造、イソシアヌレート構造は、それぞれ次式(III)、(IV)、(V)、(VI)、(VII)に示される。
未反応のトリイソシアネートを除去する場合は、薄膜蒸留法や溶剤抽出法などにより、ポリイソシアネート組成物と分離することができる。
本実施形態のポリイソシアネート組成物は、ブロック剤によってイソシアネート基を保護し、ブロックポリイソシアネート組成物とすることができる。ブロック剤としては、例えば、アルコール系、アルキルフェノール系、フェノール系、活性メチレン、メルカプタン系、酸アミド系、酸イミド系、イミダゾール系、尿素系、オキシム系、アミン系、イミド系、ピラゾール系化合物等が挙げられる。より具体的なブロック剤の例を下記に示す。
(1)アルコール系;メタノール、エタノール、2−プロパノール、n−ブタノール、sec−ブタノール、2−エチル−1−ヘキサノール、2−メトキシエタノール、2−エトカシエタノール、2−ブトキシエタノールなどのアルコール類、
(2)アルキルフェノール系;炭素原子数4以上のアルキル基を置換基として有するモノおよびジアルキルフェノール類であって、例えばn−プロピルフェノール、iso−プロピルフェノール、n−ブチルフェノール、sec−ブチルフェノール、t−ブチルフェノール、n−ヘキシルフェノール、2−エチルヘキシルフェノール、n−オクチルフェノール、n−ノニルフェノール等のモノアルキルフェノール類、ジ−n−プロピルフェノール、ジイソプロピルフェノール、イソプロピルクレゾール、ジ−n−ブチルフェノール、ジ−t−ブチルフェノール、ジ−sec−ブチルフェノール、ジ−n−オクチルフェノール、ジ−2−エチルヘキシルフェノール、ジ−n−ノニルフェノール等のジアルキルフェノール類、
(3)フェノール系;フェノール、クレゾール、エチルフェノール、スチレン化フェノール、ヒドロキシ安息香酸エステル等、
(5)メルカプタン系;ブチルメルカプタン、ドデシルメルカプタン等、
(6)酸アミド系;アセトアニリド、酢酸アミド、ε−カプロラクタム、δ−バレロラクタム、γ−ブチロラクタム等、
(7)酸イミド系;コハク酸イミド、マレイン酸イミド等、
(8)イミダゾール系;イミダゾール、2−メチルイミダゾール等、
(9)尿素系;尿素、チオ尿素、エチレン尿素等、
(10)オキシム系;ホルムアルドオキシム、アセトアルドオキシム、アセトオキシム、メチルエチルケトオキシム、シクロヘキサノンオキシム等、
(11)アミン系;ジフェニルアミン、アニリン、カルバゾール、ジーn−プロピルアミン、ジイソプロピルアミン、イソプロピルエチルアミン等、
(12)イミン系;エチレンイミン、ポリエチレンイミン等、
(13)重亜硫酸塩;重亜硫酸ソーダ等、
(14)ピラゾール系;ピラゾール、3−メチルピラゾール、3,5−ジメチルピラゾール等、
(15)トリアゾール系;3,5−ジメチル−1,2,4−トリアゾール等、がある。
本実施形態のポリイソシアネート組成物は、活性水素基と親水性基を含有する化合物(親水性基含有化合物)とイソシアネート基を反応させ、親水性基を付加した親水性ポリイソシアネート組成物とすることができる。
イソシアネート基と反応できる親水性基含有化合物としては、特に限定されないが、ノニオン性、カチオン性、アニオン性の親水性基を含有する化合物が挙げられる。
ノニオン性親水性基を導入する化合物としては、特に限定されないが、例えば、メタノール、エタノール、ブタノール、エチレングリコール、ジエチレングリコール等のアルコールの水酸基にエチレンオキサイドを付加した化合物等が挙げられる。これらはイソシアネート基と反応する活性水素を有する。これらの中で、少ない使用量で親水性ポリイソシアネート組成物の水分散性を向上できるモノアルコールが好ましい。エチレンオキサイドの付加数としては、4〜30が好ましく、4〜20がより好ましい。エチレンオキサイドの付加数が4以上であることにより、水性化が確保しやすい傾向にある。また、エチレンオキサイドの付加数が30以下であることにより、低温貯蔵時に親水性ポリイソシアネート組成物の析出物が発生しにくい傾向にある。
このなかでも、カチオン性親水性基としては三級アミノ基が好ましい。親水性ポリイソシアネート組成物が三級アミノ基を有する場合には、後述する中和に用いるアニオン性化合物などの化合物が加熱で揮散しやすく、その結果、耐水性がより向上する傾向にある。
カチオン性親水性基の導入は溶剤の存在下で行うことができる。この場合の溶剤はイソシアネート基と反応しうる官能基を含まないものが好ましい。これら溶剤としては、特に限定されないが、例えば、酢酸エチル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールジメチルエーテル等が挙げられる。
本実施形態のイソシアネート化合物としては、脂肪族、脂環族、芳香族のイソシアネート基を有するジ−イソシアネート、もしくはポリ−イソシアネートである。前記ジイソシアネートとしては例えば、テトラメチレンジイソシアネート(TMDI)、ペンタメチレンジイソシアネート(PDI)、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、2,2,4−トリメチルヘキサン−1,6−ジイソシアネート、2−メチルペンタン−1,5−ジイソシアネート(MPDI)、1,3−ビス(イソシアナトメチル)−シクロヘキサン(1,3−H6−XDI)、3(4)−イソシアナトメチル−1−メチル−シクロヘキシルイソアネート(IMCI);イソホロンジイソシアネート(IPDI)、ビス(イソシアナトメチル)−ノルボルナン(NBDI)、1,3−ビス(イソシアナトメチル)−ベンゼン、1,3−ビス(2−イソシアナトプロピル−2)ベンゼンおよび4,4‘−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート(H12MDI)、リジンジイソシアネート(LDI)などが挙げられる。中でも、耐候性、工業的入手の容易さから、HDI、IPDIが好ましい。これらジイソシアネートは単独で使用してもいいし、2種以上を併用しても構わない。
前記ポリイソシアネートとは、触媒を用いたり、加熱をすることにより、前記ジイソシアネートを重合したものであり、分子中にイソシアヌレート構造、ウレトジオン構造、アロファネート構造、イミノジオキサジアジンジオン構造、ウレタン構造、ビュレット構造などが含まれる。中でも、耐候性の観点からイソシアヌレート構造を有するものが好ましい。
本実施形態のポリイソシアネート組成物は、不飽和結合含有化合物、不活性化合物、金属原子 、塩基性アミノ化合物、二酸化炭素からなる群から選ばれる1種以上の化合物を、ポリイソシアネート化合物を基準に1.0質量ppm以上1.0×104質量ppm以下含むことが、長期保存時の着色防止および長期保存安定性向上の観点から好ましい。当該含有量の範囲の下限は、3.0質量ppm以上であることがより好ましく、5.0質量ppm以上であることがさらに好ましく、10質量ppm以上であることがよりさらに好ましく、含有量の範囲の上限は、5.0×103質量ppm以下であることがより好ましく、3.0×103質量ppm以下であることがさらに好ましく、1.0×103質量ppm以下であることがよりさらに好ましい。
一般的に、炭素−炭素間の二重結合は芳香環を構成する炭素−炭素間の二重結合である場合もあるが、上記の不飽和結合含有化合物に含まれる不飽和結合は、芳香環を構成する炭素−炭素間の二重結合を含まない。
炭素−酸素間の二重結合を有する化合物としては、例えば、炭酸誘導体を挙げることができる。炭酸誘導体としては、例えば、尿素化合物、炭酸エステル、N−無置換カルバミン酸エステル、および、N−置換カルバミン酸エステルが挙げられる。
炭化水素化合物は化合物A及び化合物Bに、エーテル化合物及びスルフィド化合物は下記化合物C〜Eに、ハロゲン化炭化水素化合物は下記化合物Fに、含ケイ素炭化水素化合物、含ケイ素エーテル化合物及び含ケイ素スルフィド化合物は下記化合物Gにそれぞれ分類される。なお、ここに挙げる化合物A〜化合物Gは芳香族環以外に不飽和結合を含まず、上記した不飽和結合を有する化合物は含まれない。
化合物A:直鎖状、分岐鎖状又は環状構造を有する脂肪族炭化水素化合物。
化合物B:脂肪族炭化水素基で置換されていてもよい芳香族炭化水素化合物。
化合物C:エーテル結合又はスルフィド結合と、脂肪族炭化水素基とを有する化合物であり、同種又は異種の脂肪族炭化水素化合物が、エーテル結合又はスルフィド結合を介して結合した化合物。
化合物D:エーテル結合又はスルフィド結合と、芳香族炭化水素基とを有する化合物であり、同種又は異種の芳香族炭化水素化合物が、エーテル結合又はスルフィド結合を介して結合した化合物。
化合物E:エーテル結合又はスルフィド結合と、脂肪族炭化水素基と、芳香族炭化水素基とを有する化合物。
化合物F:脂肪族炭化水素化合物を構成する少なくとも1つの水素原子、又は、芳香族炭化水素化合物を構成する少なくとも1つの水素原子がハロゲン原子に置換されたハロゲン化物。
化合物G:上記化合物A〜化合物Eの炭素原子の一部又は全部がケイ素原子に置換された化合物。
本実施形態のポリイソシアネート組成物、ブロックポリイソシアネート組成物又は親水性ポリイソシアネート組成物を用いた塗料組成物は、溶剤ベース、水系ベースどちらにも使用可能である。
溶剤ベースの塗料組成物とした場合には、活性水素を分子内に2個以上有する化合物を含有する樹脂、あるいはその溶剤希釈物に、必要に応じて他の樹脂、触媒、顔料、レベリング剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、可塑剤、界面活性剤等の添加剤を加えたものに、本実施形態のポリイソシアネート組成物を硬化剤として添加し、必要に応じて、更に溶剤を添加して、粘度を調整した後、手攪拌、あるいはマゼラー等の攪拌機器を用いて攪拌することによって、溶剤ベースの塗料組成物を得ることができる。
塗料組成物には、必要に応じて完全アルキル型、メチロール型アルキル、イミノ基型アルキル等のメラミン系硬化剤を添加することができる。
粘度は、E型粘度計(トキメック社製)を用いて25℃で測定した。測定に際しては、標準ローター(1°34’×R24)を用いた。回転数は、以下の通り。
100rpm (128mPa・s未満の場合)
50rpm (128mPa・s〜256mPa・sの場合)
20rpm (256mPa・s〜640mPa・sの場合)
10rpm (640mPa・s〜1280mPa・sの場合)
5rpm (1280mPa・s〜2560mPa・sの場合)
NCO含有率(質量%)は、測定試料中のイソシアネート基を過剰の2Nアミンで中和した後、1N塩酸による逆滴定によって求めた。
ポリイソシアネート組成物の粘度測定結果から、50mPa・s/25℃以下の場合を〇、50mPa・s/25℃超200mPa・s/25℃以下の場合を△、200mPa・s/25℃超の場合を×とした。
ポリイソシアネート組成物を、温度90℃の環境下で10時間放置し、粘度の増加率が2倍未満であれば○とし、2倍以上であれば×とした。
アクリルポリオール(Nuplex Resin社の商品名「SETALUX1753」、樹脂分濃度70%、水酸基価138.6mgKOH/g)と、ポリイソシアネート組成物の各々を、イソシアネート基/水酸基の当量比1.0で配合し、酢酸ブチルで固形分50質量%になるように調整した。調整した塗料組成物をガラス板上に乾燥膜厚40μmになるように塗装した後、23℃/50%RHで硬化させて塗膜を形成した。特定時間経過後、その塗膜上にコットンボール(直径2.5cm、高さ2.0cmの円柱型)を置き、その上に100gの分銅を60秒間置いた。その後、分銅とコットンを取り除き、塗膜上に残ったコットン跡を観察した。跡が全く見えなくなった時間が7時間以内であった場合を◎、7時間超〜8時間以内であった場合を〇、8時間超〜10時間以内であった場合を△、10時間超であった場合を×とした。
上記方法により塗料組成物を作製し、塗板にアルミ板を用いて乾燥膜厚40μmになるように塗装し、室温で30分静置した後、140℃のオーブン内に30分静置し塗膜を形成した。作製した塗膜に100マスの碁盤目密着性試験を実施した。剥がれが0マスであれば○、1〜50マスであれば△、51〜100マスであれば×とした。
上記方法により塗料組成物を作製し、ガラス板上に乾燥膜厚40μmになるように塗装し、室温で30分静置した後、140℃のオーブン内に30分静置し塗膜を形成した。得られた塗膜を150℃の環境下に24時間放置し、以下の方法で黄変度を測定した。分光光度計(日本分光株式会社製 V−650)により、塗料組成物の380〜780nmの透過率を測定し、分光光度計の測定結果から、JIS Z8701より、X,Y,Zを求めた。求めたX,Y,Zから、JIS K7373,JIS Z8720より、YIを算出した。放置前後のYIの差が10未満であれば○、10以上であれば×とした。
ブロックポリイソシアネート組成物の粘度測定結果から、1000mPa・s/25℃未満の場合を〇、1000mPa・s/25℃以上の場合を×とした。
ブロックポリイソシアネート組成物を、温度90℃の環境下で20時間放置し、粘度の増加率が2倍未満であれば○とし、2倍以上であれば×とした。
アクリルポリオール(Nuplex Resin社の商品名「SETALUX1753」、樹脂分濃度70%、水酸基価138.6mgKOH/g)と、ブロックポリイソシアネート組成物の各々を、イソシアネート基/水酸基の当量比1.0で配合し、酢酸ブチルで固形分50質量%になるように調整した。調整した塗料組成物をガラス板上に乾燥膜厚40μmになるように塗装した後、100℃30分で硬化させて塗膜を形成した。その塗膜上にコットンボール(直径2.5cm、高さ2.0cmの円柱型)を置き、その上に100gの分銅を60秒間置いた。その後、分銅とコットンを取り除き、塗膜上に残ったコットン跡を観察した。跡が全く見えなくなった場合を○、跡が見えた場合を×とした。
上記方法により塗料組成物を作製し、塗板にアルミ板を用いて乾燥膜厚40μmになるように塗装し、室温で30分静置した後、140℃のオーブン内に30分静置し塗膜を形成した。作製した塗膜に100マスの碁盤目密着性試験を実施した。剥がれが0マスであれば○、1〜50マスであれば△、51〜100マスであれば×とした。
上記方法により塗料組成物を作製し、ガラス板上に乾燥膜厚40μmになるように塗装し、室温で30分静置した後、140℃のオーブン内に30分静置し塗膜を形成した。得られた塗膜を150℃の環境下に24時間放置し、以下の方法で黄変度を測定した。分光光度計(日本分光株式会社製 V−650)により、塗料組成物の380〜780nmの透過率を測定し、分光光度計の測定結果から、JIS Z8701より、X,Y,Zを求めた。求めたX,Y,Zから、JIS K7373,JIS Z8720より、YIを算出した。放置前後のYIの差が10未満であれば○、10以上であれば×とした。
親水性ポリイソシアネート組成物の粘度測定結果から、1000mPa・s/25℃未満の場合を〇、1000mPa・s/25℃以上の場合を×とした。
親水性ポリイソシアネート組成物を、温度90℃の環境下で20時間放置し、粘度の増加率が2倍未満であれば○とし、2倍以上であれば×とした。
アクリルディスパージョン(Nuplex Resin社の商品名「SETAQUA6510」樹脂分濃度42%、水酸基濃度4.2%(樹脂基準))と、ポリイソシアネート組成物の各々を、イソシアネート基/水酸基の当量比1.0で配合し、水で固形分40質量%になるように調整した。調整した塗料組成物をガラス板上に乾燥膜厚40μmになるように塗装した後、23℃/50%RHで硬化させ塗膜を形成した。特定時間経過後、その塗膜上にコットンボール(直径2.5cm、高さ2.0cmの円柱型)を置き、その上に100gの分銅を60秒間置いた。その後、分銅とコットンを取り除き、塗膜上に残ったコットン跡を観察した。跡が全く見えなくなった時間が10時間以内であった場合を○、10時間超であった場合を×とした。
上記方法により塗料組成物を作製し、塗板にアルミ板を用いて乾燥膜厚40μmになるように塗装し、室温で30分静置した後、120℃のオーブン内に30分静置し塗膜を形成した。作製した塗膜に100マスの碁盤目密着性試験を実施した。剥がれが0マスであれば○、1〜50マスであれば△、51〜100マスであれば×とした。
上記方法により塗料組成物を作製し、ガラス板上に乾燥膜厚40μmになるように塗装し、室温で30分静置した後、120℃のオーブン内に30分静置し塗膜を形成した。得られた塗膜を150℃の環境下に24時間放置し、以下の方法で黄変度を測定した。分光光度計(日本分光株式会社製 V−650)により、塗料組成物の380〜780nmの透過率を測定し、分光光度計の測定結果から、JIS Z8701より、X,Y,Zを求めた。求めたX,Y,Zから、JIS K7373,JIS Z8720より、YIを算出した。放置前後のYIの差が10未満であれば○、10以上であれば×とした。
ポリイソシアネート組成物300gを、500mLの容器に入れ、窒素置換して23℃で300日貯蔵した。
数平均分子量の変化(貯蔵後/貯蔵前)が1.5未満であった場合、貯蔵安定性良好と判断した。
撹拌機、温度計、ガス導入管を取り付けた4ツ口フラスコ内にエタノールアミン122.2g、o−ジクロロベンゼン100ml、トルエン420mlを入れ、氷冷化塩化水素ガスを導入し、エタノールアミンを塩酸塩に転換した。次に、リジン塩酸塩182.5gを添加し、反応液を80℃に加熱し、エタノールアミン塩酸塩を溶解させ、塩化水素ガスを導入してリジン二塩酸塩とした。さらに塩化水素ガスを20から30ml/分で通過させ、反応液を116℃に加熱し、水が留出しなくなるまでこの温度を維持した。生成した反応混合物をメタノールおよびエタノールの混合液中で再結晶してリジンβ−アミノエチルエステル三塩酸塩165gを得た。このリジンβ−アミノエチルエステル三塩酸塩100gを微粉末としてo−ジクロロベンゼン1200mlに懸濁させ、かきまぜながら反応液を昇温し、120℃に達した時点でホスゲンを0.4モル/時間の速度にて吹込みはじめ、10時間保持し、その後150℃に昇温した。懸濁液はほとんど溶解した。冷却後ろ過し、減圧下にて溶存ホスゲン及び溶媒を留去したのち、真空蒸留することにより、沸点155〜157℃/0.022mmHgの無色透明なLTI80.4gが得られた。このもののNCO含有率は47.1重量%であった。
撹拌機、温度計、ガス導入管を取り付けた4ツ口フラスコ内に4−アミノメチル−1,8−オクタメチレンジアミン(以下トリアミンと称す)1060gをメタノー ル1500gに溶かし、これに35%濃塩酸1800mlを冷却しながら徐々に滴下した。減圧下にてメタノール及び水を除去して濃縮し、60℃/5mmHgにて 24時間乾燥したところ、白色固体のトリアミン塩酸塩が得られた。得られたトリアミン塩酸塩650gを微粉末としてo−ジクロルベンゼン5000gに懸濁させ、かきまぜながら反応液を昇温し、100℃に達した時点でホスゲンを200g/Hrの速度にて吹込みはじめ、さらに昇温を続けて180℃に保持し、12時間ホスゲンを吹込み続けた。減圧下にて溶存ホスゲン及び溶媒を留去したのち、真空蒸留することにより、沸点161〜163℃/1.2mmHgの無色透明な4−イソシアネートメチル−1,8−オクタンメチレンジイソシアネート(以下「NTI」という」)420gが得られた。このもののNCO含有率50.0重量%であった。
撹拌機、温度計、還流冷却管、窒素吹き込み管を取り付けた4ツ口フラスコ内を窒素雰囲気にし、モノマーとしてNTI100g、トリメチルリン酸20g、メチルセロソルブアセテート20g、水 1.2g(NCO基/水モル比=18)を仕込み、温度を90℃で1時間保持した。その後、温度を160℃にして2時間保持し、ポリイソシアネート組成物P−1を得た。得られたポリイソシアネート組成物P−1の粘度は43mPa・s/25℃で、NCO含有率は43.4質量%であった。
さらに、ポリイソシアネート組成物P−1の低粘度化度は○、耐熱性は○、P−1を塗料組成物に用いた場合の乾燥性は○、塗膜密着性は○、塗膜耐熱黄変性は○であった。これらの評価結果を表1に記載した。
表1のモノマー、収率を記載の通りとした以外は実施例1と同様に実施した。また、得られたポリイソシアネート組成物の粘度、NCO含有率、低粘度化度、耐熱性、得られたポリイソシアネート組成物を塗料組成物に用いた場合の乾燥性、塗膜密着性、塗膜耐熱黄変性の評価結果を表1に記載した。
比較例1で得られた反応液を薄膜蒸発缶にフィードし、未反応のHDIを除去し、ポリイソシアネート組成物S−2を得た。得られたポリイソシアネート組成物S−2の粘度は11000mPa・s/25℃で、NCO含有率は21.2質量%であった。
さらに、ポリイソシアネート組成物S−2の低粘度化度は×、耐熱性は×、S−2を塗料組成物に用いた場合の乾燥性は×、塗膜密着性は○、塗膜耐熱黄変性は×であった。これらの評価結果を表1に記載した。
合成例2で合成したNTIを用い、ポリイソシアネート組成物P−9とした。ポリイソシアネート組成物S−3の低粘度化度は○、耐熱性は×、S−3を塗料組成物に用いた場合の乾燥性は○、塗膜密着性は×、塗膜耐熱黄変性は○であった。これらの評価結果を表1に記載した。
・TBA:ターシャリーブチルアルコール
・TMP:トリメチルリン酸
・MCA:メチルセロソルブアセテート
撹拌機、温度計、還流冷却管、窒素吹き込み管を取り付けた4ツ口フラスコ内を窒素雰囲気にし、実施例1で得られたポリイソシアネート組成物P−1を20g、酢酸ブチルを17.5g仕込み、温度を70℃に加熱した、その後、撹拌しながら3,5−ジメチルピラゾール20.9gを添加し、70℃を保持し、1時間撹拌した結果、NCO含有率0.0%となり、ブロックポリイソシアネート組成物P−7を得た。得られたブロックポリイソシアネート組成物の粘度は230mPa・s/25℃であった。
さらに、得られたブロックポリイソシアネート組成物の低粘度化度は○、耐熱性は○、P−7を塗料組成物に用いた場合、乾燥性は○、密着性は○、耐熱黄変性は○であった。これらの評価結果を表2に記載した。
表2の3,5−ジメチルピラゾール添加量、酢酸ブチル添加量を記載の通りにした以外は実施例7と同様に実施した。また、得られたブロックポリイソシアネート組成物の粘度、低粘度化度、耐熱性、得られたポリイソシアネート組成物を塗料組成物に用いた場合の乾燥性、密着性、耐熱黄変性の評価結果を表2に記載した。
撹拌機、温度計、還流冷却管、窒素吹き込み管を取り付けた4ツ口フラスコ内を窒素雰囲気にし、実施例1で得られたポリイソシアネート組成物P−1を20g、親水性化合物であるポリエチレンオキサイド(日本乳化剤株式会社製、商品名「MPG−130」数平均分子量=420)8.7gを仕込み、100℃に加熱撹拌しながら4時間保持し、親水性ポリイソシアネートP−13を得た。得られた親水性ポリイソシアネート組成物の粘度は90mPa・s/25℃であった。
さらに、得られた親水性ポリイソシアネート組成物の低粘度化度は○、耐熱性は○、P−13を塗料組成物に用いた場合、乾燥性は○、塗膜密着性は○、塗膜耐熱黄変性は○であった。これらの評価結果を表3に記載した。
表3のMPG−130添加量を記載の通りにした以外は実施例13と同様に実施した。また、得られた親水性ポリイソシアネート組成物の粘度、低粘度化度、低粘度化度、耐熱性、得られた親水性ポリイソシアネート組成物を塗料組成物に用いた場合の乾燥性、塗膜密着性、塗膜耐熱黄変性の評価結果を表3に記載した。
実施例1で得られたポリイソシアネート組成物P−1:300gに2,2,4−トリメチルペンタンを0.03g添加した。
このポリイソシアネート組成物の低粘度化度は○、耐熱性は○、P−1を塗料組成物に用いた場合の乾燥性は○、塗膜密着性は○、塗膜耐熱黄変性は○、貯蔵安定性評価結果は良好であった。
実施例1で得られたポリイソシアネート組成物P−1:300gにヘキサデカンを0.03g添加した。
このポリイソシアネート組成物の低粘度化度は○、耐熱性は○、P−1を塗料組成物に用いた場合の乾燥性は○、塗膜密着性は○、塗膜耐熱黄変性は○、貯蔵安定性評価結果は良好であった。
撹拌機、温度計、還流冷却管、窒素吹き込み管を取り付けた4ツ口フラスコ内を窒素雰囲気にし、NTIを20g仕込み、60℃に加熱し、メタノールを7.7g添加し、撹拌しながら4時間保持し、N−置換カルバミン酸エステルC−1を得た。
実施例1で得られたポリイソシアネート組成物P−1:300gにN−置換カルバミン酸エステルC−1を0.03g添加した。
このポリイソシアネート組成物の低粘度化度は○、耐熱性は○、P−1を塗料組成物に用いた場合の乾燥性は○、塗膜密着性は○、塗膜耐熱黄変性は○、貯蔵安定性評価結果は良好であった。
Claims (8)
- 下記一般式(I)で示されるポリイソシアネート化合物と、
下記一般式(II)−1で表されるトリイソシアネートと、
を含む、ポリイソシアネート組成物。
[一般式(I)中、複数あるRはすべて下記一般式(II)で表される基である。]
[一般式(II)中、複数あるY1は、それぞれ独立に、単結合、あるいは、エステル構造及び/又はエーテル構造を含んでもよい炭素数1〜20の2価の炭化水素基である。複数あるY1は、それぞれ同一であってもよく異なっていてもよい。R1は、水素原子又は炭素数1〜12の1価の炭化水素基である。波線は結合手を意味する。]
[一般式(II)−1中、複数あるY 10 は、それぞれ独立に、単結合、あるいは、エステル構造及び/又はエーテル構造を含んでもよい炭素数1〜20の2価の炭化水素基である。複数あるY 10 は、それぞれ同一であってもよく異なっていてもよい。R 10 は、水素原子又は炭素数1〜12の1価の炭化水素基である。] - 請求項1に記載のポリイソシアネート組成物の、含有するイソシアネート基の少なくとも一部がブロック剤で保護された、ブロックポリイソシアネート組成物。
- 請求項1に記載のポリイソシアネート組成物の、含有するイソシアネート基の少なくとも一部に親水性基を付加した、親水性ポリイソシアネート組成物。
- 請求項2に記載のブロックポリイソシアネート組成物の、含有するイソシアネート基の少なくとも一部に親水性基を付加した、親水性ポリイソシアネート組成物。
- 請求項1に記載のポリイソシアネート組成物と、ポリオールとを含む、塗料組成物。
- 請求項2に記載のブロックポリイソシアネート組成物と、ポリオールとを含む、塗料組成物。
- 請求項3又は4に記載の親水性ポリイソシアネート組成物と、ポリオールとを含む、塗料組成物。
- 請求項5〜7のいずれか一項に記載の塗料組成物を硬化した、塗膜。
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