JP6754259B2 - バイオセンサ、及びその製造方法 - Google Patents
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Description
圧を印加し、試料内の測定対象物質に由来する電子の電極への移動に基づく電荷移動律速電流を検出し、前記電荷移動律速電流に基づき試料中に含まれる測定対象物質の濃度を決定するバイオセンサを用いた物質の測定方法が見出された。このような測定方法では、電子伝達メディエータを含んでいない試薬層が用いられる(例えば、特許文献4参照)。
電流である。
<バイオセンサの構成>
図1は、実施形態に係る酵素電極を含んだバイオセンサの構成を模式的に示す図であり、図2は、図1に示したバイオセンサの積層状態をA−A線で切断したときの断面図である。
とを含む。バイオセンサ1は、酵素電極と、スペーサ5と、カバー6とが積層されて一体化することで形成される。絶縁性基板2と電極3の組み合わせは「基材」と呼ばれる。
酵素電極は、上記のように、絶縁性基板2と、電極3と、絶縁層4とから形成されている。
(絶縁性基板)
絶縁性基板2は、長手方向と幅方向とを有する平板状に形成されている。絶縁性基板2は、例えば、ポリエーテルイミド(PEI)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレン(PE)のような熱可塑性樹脂、ポリイミド樹脂、エポキシ樹脂のような各種の樹脂(プラスチック)、ガラス、セラミック、紙のような絶縁性材料で形成される。
電極3は、絶縁性基板2の片面上に形成されている。電極3は、絶縁性基板2の幅方向にそれぞれ延びる帯状の作用極3Aと、対極3Bと、参照極3Cとからなる。作用極3A,対極3B,及び参照極3Cは、絶縁性基板2の長手方向の一端(図1中の下端)から他端(図1中の上端)に向かって対極3B,作用極3A,参照極3Cの順に配置されている。
れる。もっとも、参照極3Cは、作用極3A,対極3Bと同様の材料を用いて形成し得る。
図1に示すように、電極3が設けられた絶縁性基板2の片面は、絶縁層4で被覆される。絶縁層4は、開口部4a,開口部4b,開口部4cを有する。開口部4aは、作用極3A上に形成され、作用極3Aの一部が露出するように形成される。
対応しない柱の側面形状であっても良い。すなわち、開口部4aの形状は検知層8と作用極3Aとの接触面積を所定面積に規定することができる限り適宜設定可能である。
スペーサ5は、長手方向と幅方向とを有する平板状に形成されており、その一端部(図1中の下端部)にスリット5aが形成されている。スペーサ5は、絶縁層4上に積層されて固定される。このとき、スリット5a内において、対極3B,参照極3Cが露出し、且つ開口部4a内に形成(固定化)された検知層8が露出する。
カバー6は、長手方向と幅方向とを有する平板状に形成されており、スペーサ5のスリット5aに対応する空気孔6aが形成されている。カバー6は、スペーサ5上に積層されて固定される。これにより、スペーサ5やカバー6で囲まれた空間がキャピラリとして機能する。スリット5aにて形成された開口部(図2のバイオセンサ1の一端(図2中の左側の端部))から導入される試料は、毛管現象により空気孔6aへ向かってキャピラリ内に導入される。
検知層8は、図2に示すように、開口部4a内に形成(固定化)される。検知層8は、少なくとも酵素と、架橋剤と、導電性ポリマーとを含む。さらに、検知層8は、糖及び導電性粒子の少なくとも一方を含むことができる。
酵素としては、例えば、酸化還元酵素が挙げられる。酸化還元酵素は、例えば、グルコースオキシダーゼ(GOD)、ガラクトースオキシダーゼ、ビリルビンオキシダーゼ、ピルビン酸オキシダーゼ、D−又はL−アミノ酸オキシダーゼ、アミンオキシダーゼ、コレステロールオキシダーゼ、コリンオキシダーゼ、キサンチンオキシダーゼ、サルコシンオキシダーゼ、L−乳酸オキシダーゼ、アスコルビン酸オキシダーゼ、チトクロムオキシダーゼ、アルコールデヒドロゲナーゼ、グルタミン酸デヒドロゲナーゼ、コレステロールデヒドロゲナーゼ、アルデヒドデヒドロゲナーゼ、グルコースデヒドロゲナーゼ(GDH)、フルクトースデヒドロゲナーゼ、ソルビトールデヒドロゲナーゼ、乳酸デヒドロゲナーゼ、リンゴ酸デヒドロゲナーゼ、グリセロールデヒドロゲナーゼ、17Bヒドロキシステロイドデヒドロゲナーゼ、エストラジオール17Bデヒドロゲナーゼ、アミノ酸デヒドロゲナーゼ、グリセルアルデヒド3−リン酸デヒドロゲナーゼ、3−ヒドロキシステロイドデヒドロゲナーゼ、ジアホラーゼ、チトクロムオキシドレダクターゼ、カタラーゼ、ペルオキシダーゼ、グルタチオンレダクターゼ等である。中でも、糖類の酸化還元酵素であることが好ましい。糖類の酸化還元酵素の例としては、例えば、グルコースオキシダーゼ(
GOD)、ガラクトースオキシダーゼ、グルコースデヒドロゲナーゼ(GDH)、フルクトースデヒドロゲナーゼ、ソルビトールデヒドロゲナーゼを挙げることができる。
導電性ポリマーとしては、ポリピロール、ポリアニリン、ポリスチレンスルホネート、ポリチオフェン、ポリイソチアナフテン、ポリエチレンジオキシチオフェン(ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)ポリ(スチレンスルホネート))、又はこれらの組み合わせ等が挙げられる。これらの市販品として、例えば、ポリピロールとして、例えば、「SSPY」(3−メチル−4−ピロールカルボン酸エチル)(化研産業株式会社製)等がある。また、ポリアニリンとして、例えば「AquaPASS01−x」(ティーエーケミカル社製)等がある。また、ポリスチレンスルホネートとして、例えば「ポリナス」(東ソー有機化学株式会社製)等がある。ポリチオフェンとして、例えば「エスペイサー100」(ティーエーケミカル社製)等がある。ポリイソチアナフテンとして、例えば「エスペイサー300」(ティーエーケミカル社製)等がある。ポリエチレンジオキシチオフェン(ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)ポリ(スチレンスルホネート))として、例えば、「PEDOT−PSS」(Polyscience,Inc.)等があ
る。また、様々な属性(例えば、水溶性)を有する導電性ポリマーを適用することができる。導電性ポリマーの官能基は、水酸基又はスルホ基を有することが好ましい。
架橋剤(バインダー)の種類として、具体的には、アルデヒド基含有化合物として、グルタルアルデヒド、ホルムアルデヒド、マロンアルデヒド、テレフタルアルデヒド、イソブチルアルデヒド、バレルアルデヒド、イソバレルアルデヒド、シンナムアルデヒド、ニコチアルデヒド、グリセルアルデヒド、グリコアルデヒド、スクシンアルデヒド、アジプアルデヒド、イソフタルアルデヒド、テレフタルアルデヒドなどが挙げられる。カルボジイミド基含有化合物として、ヘキサメチレンジイソシアネート、水添キシリレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、1,12−ジイソシアネートドデカン、ノルボルナンジイソシアネート、2,4−ビス−(8−イソシアネートオクチル)−1,3−ジオクチルシクロブタン、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネートなどが挙げられる。
シニジル−4−マレイミドメチルシクロヘキサン−1−カルボン酸、N−スルホスクシニジル−4−マレイミドメチルシクロヘキサン−1−カルボン酸、N−スクシニジル−4−マレイミドメチル安息香酸、N−スクシニジル−3−マレイミド安息香酸、N-スクシニ
ジル−4−マレイミドフェニル−4−酪酸、N−スルホスクシニジル−4−マレイミドフェニル−4−酪酸、N,N’−オキシジメチレン−ジマレイミド、N,N’−o−フェニレン-ジマレイミド、N,N’−m−フェニレン−ジマレイミド、N,N’−p−フェニレン-ジマレイミド、N,N’−ヘキサメチレン−ジマレイミド、N−スクシニジルマレイミド
カルボン酸などが挙げられる。また、サンフェルBM−G(三新化学工業株式会社製)などの市販品も挙げられる。
ゾリン)、2,2’−トリメチレン−ビス−(2−オキサゾリン)、2,2’−テトラメチレン−ビス−(2−オキサゾリン)、2,2’−ヘキサメチレン−ビス−(2−オキサゾリン)、2,2’−オクタメチレン−ビス−(2−オキサゾリン)、2,2’−エチレン−ビス−(4,4’−ジメチル−2−オキサゾリン)、2,2’−p−フェニレン−ビス−(2−オキサゾリン)、2,2’−m−フェニレン−ビス−(2−オキサゾリン)、2,2’−m−フェニレン−ビス−(4,4’−ジメチル−2−オキサゾリン)、ビス−(2−オキサゾリニルシクロヘキサン)スルフィド、ビス−(2−オキサゾリニルノルボルナン)スルフィドなどのオキサゾリン化合物が挙げられる。
ル−4−メチル−2−オキサゾリン、2−ビニル−5−メチル−2−オキサゾリン、2−イソプロペニル−2−オキサゾリン、2−イソプロペニル−4−メチル−2−オキサゾリン、2−イソプロペニル−5−エチル−2−オキサゾリンなどが挙げられ、これらの1種もしくは2種以上の化合物を重合または共重合したものを使用可能である。
糖は酵素の基質とならない糖であり、糖の構成糖の数は、例えば、1〜6であり、好ましくは2〜6である。これらはD体、L体のいずれであってもよく、またその混合物であっても良く、1種単独で又は2種以上を適宜組み合わせて使用することができる。ただし、グルコースなどの糖を測定対象とするときは、糖として、測定対象の糖とは異なる糖であって、酵素の基質とならない糖を用いる。
アノース、イソマルトトリオース、イソパノース、マルトトリオース、マンニノトリオース、メレンジトース、パノース、プランテオース、ラフィノース、ソラトリオース、ウンベリフェロースなどが挙げられる。
検知層8はさらに導電性粒子を含むことができる。導電性粒子は、金、白金、銀、パラジウムのような金属製粒子、或いは、炭素を材料とした高次構造体を適用することができる。高次構造体は、例えば、導電性カーボンブラック,カーボンナノチューブ(CNT)、フラーレンから選択される微粒子(炭素微粒子)の1種以上を含有することができる。導電性カーボンブラックとしては、ケッチェンブラック(デグザ製)、ブラックパール(キャボット)などが挙げられる。
上記したバイオセンサ1は、例えば、以下のようにして作製される。すなわち、絶縁性基板2の片面に、電極3として機能するカーボン層を形成する。例えば、所定の厚さ(例えば100μm程度)のフィルム状の絶縁性基板2の片面に、カーボンインクをスクリーン印刷する。これにより、所望の厚さ(例えば10μm程度)を有するカーボン膜が形成される。カーボン層の代わりに、金属材料を物理蒸着(PVD,例えばスパッタリング)、或いは化学蒸着(CVD)によって成膜することによって、所望の厚さ(例えば30nm程度)を有する金属層を形成することもできる。
8が作用極3Aと接する面積が略同一であるように、バイオセンサユニットは形成される。「略同一」とは、例えば、各バイオセンサにおける検知層と作用極との接触面積が、指定された所定面積(指定値(理論値ともいう))に対して誤差8%以内の範囲にあることをいう。但し、誤差の範囲は4%以内としても良く、或いは2%以内としても良い。
図3は、バイオセンサ1を用いて測定対象物質の濃度を測定する測定装置の構成例を示す図である。図3に示すグルコースセンサ17は、バイオセンサ1の一例であり、図1及び図2を用いて説明した構成を有する。測定装置Bは、当該グルコースセンサ17を使用してグルコース(血糖)濃度を測定するグルコース測定装置である。但し、以下に説明する測定装置Bの構成は例示であり、本発明の測定装置は以下の態様には限定されない。
中央演算処理装置)のようなプロセッサと、メモリ(例えばRAM(Random Access Memory)及びROM(Read Only Memory))のような記録媒体と、通信ユニットを含んでいる。プロセッサが記録媒体(例えばROM)に記憶されたプログラムをRAMにロードして実行することによって、制御コンピュータ18は、出力部10、制御部12、演算部13及び検出部14を備えた装置として機能する。なお、制御コンピュータ18は、半導体メモリ(EEPROM,フラッシュメモリ)やハードディスクのような、補助記憶装置を含んでいても良い。
しく、より好ましくは100mV以下である。下限は特に制限されないが、例えば10mV以上である。
定として、連続的な測定を行っても良く、断続的な測定を行っても良い。
〔実施例1〕
電極3の材料として、導電性カーボンインク(アサヒ化学研究所製FTUシリーズ)を用
いた。この導電性カーボンインクをスクリーン印刷にて、絶縁性基板2としてのポリエチレンテレフタレート性シート(東レ製E-22)(長さ50mm、幅5mm、厚み250μm)の一方の表面にパターンニング印刷を行い、3電極パターンを形成した。さらに、実施例1においては、3電極パターンの一つに、銀塩化銀インク(BAS社製)を塗布し、80
℃で20分乾燥させ、銀塩化銀電極を形成し、参照極3Cとした。
ック)、導電助剤としての導電性高分子(ポリアニリン)およびバインダー(オキサゾリン基含有水溶性ポリマー)含む酵素試薬を調製し、開口部4a内に0.04μL滴下し、10
0℃で120分乾燥することで、検知層8を形成した。酵素試薬の最終濃度は以下の通りである。
(酵素試薬の処方)
・KJB:0.60wt%
・酵素(Cy−GDH):7mg/mL
・リン酸Na緩衝液:5mM (pH5.8)
・架橋剤(バインダー)(EPOCROS WS-700、日本触媒製)3.00%(w/v)
・ポリアニリン(アクアパス、三菱レイヨン製)0.20%(w/v)
・トレハロース0.25wt%(酵素の保護材として使用)
図5に比較例1に係るバイオセンサの構成例を示す。図5には、バイオセンサの一部をなす酵素電極の構成(絶縁性基板2,電極3,絶縁層4)が示されている。絶縁層4は、実施例(図1)と印刷パターンが異なり、開口部4dによって、作用極3A,対極3B及び参照極3Cが露出している。作用極3A上に、上記処方の液体試薬を0.04μL滴下し、
100℃で120分乾燥することで、検知層を形成した。上記を除く比較例1の材料、構成、サイズは実施例1と同じである。比較例1では、作用極と検知層との接触面積は制御されていない。
実施例1及び比較例1について、クロノアンペロメトリー測定によりグルコースセンサの電極応答特性を評価した。クロノアンペロメトリー測定は、グルコースセンサの試料導入部にグルコース濃度が100mg/dL,300mg/dL,600mg/dLの全血を導入した後に
、作用極に200mVをステップ印加し、応答電流を測定することにより調べた。
くのに対し、実施例1では、比較例1に比べて波形が揃う(纏まる)ことが分かる。これより、実施例1では、検知層8の面積制御によって、サンプル間での応答電流のばらつきが抑えられていることが分かる。
〔実施例2〕
実施例2として、比較例1として説明した酵素電極の作用極上に、実施例1で示した処方の液体試薬を滴下(分注)し、実施例2のバイオセンサを得た。実施例2のバイオセンサとして、試薬の面積が作用極(W極)の全面を占めるバイオセンサと、作用極の面積の1/2を試薬が占めるバイオセンサと、作用極の面積の1/4を試薬が占めるバイオセンサとを用意した。
比較例2として、比較例1として説明した酵素電極の作用極上に、実施例1で示した処方から架橋剤を除いた液体試薬を滴下(分注)し、比較例2のバイオセンサを得た。比較例2のバイオセンサとして、試薬の面積が作用極(W極)の全面を占めるバイオセンサと、作用極の面積の1/2を試薬が占めるバイオセンサと、作用極の面積の1/4を試薬が占めるバイオセンサとを用意した。実施例2及び比較例2のいずれも、試薬が作用極からはみ出さないように分注した。
2・・・絶縁性基板
3・・・電極
3A・・・作用極
3B・・・対極
3C・・・参照極
4・・・絶縁層
5・・・スペーサ
6・・・カバー
B・・・測定装置
10・・・出力部
11・・・電力供給装置
12・・・制御部
13・・・演算部
14・・・検出部
15・・・表示部ユニット
16・・・バッテリ
17・・・グルコースセンサ
18・・・制御コンピュータ
19・・・ポテンショスタット
Claims (6)
- 作用極を含む複数の電極と、
前記作用極との間で電子授受を行う酵素と架橋剤と導電性ポリマーとを含むとともに、前記作用極との接触面積が所定面積で規定されている検知層と、
前記作用極が露出する開口部を残して前記作用極を被覆した絶縁層と、を含み、
前記検知層は、前記開口部に充填されている
バイオセンサ。 - 前記所定面積で前記作用極に塗布された前記検知層の材料が前記作用極上で固化している
請求項1に記載のバイオセンサ。 - 前記検知層が前記酵素の比活性に基づく反応速度に応じて予め決定した接触面積で前記作用極上に固定されている
請求項1又は2に記載のバイオセンサ。 - 請求項1から3のいずれか1項に記載のバイオセンサを複数備えたバイオセンサユニットであって、各バイオセンサにおける前記酵素が同じ反応速度を有するともに、前記接触面積が略同一である、バイオセンサユニット。
- 絶縁性基板上に作用極を含む複数の電極を形成する工程と、
前記作用極との間で電子授受を行う酵素と架橋剤と導電性ポリマーを含み、且つ前記作用極との接触面積が所定面積で規定されている検知層を前記作用極上に形成する工程と
を含み、
前記検知層を前記作用極上に形成する工程は、前記作用極が露出する開口部を残して前記作用極の上部を絶縁層で被覆し、前記開口部に前記検知層の材料を充填することを含むバイオセンサの製造方法。 - 前記検知層を前記作用極上に形成する工程は、前記検知層の材料を前記作用極上に塗布することを含む
請求項5に記載のバイオセンサの製造方法。
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