JP6754801B2 - 有機el表示パネル及び有機el表示パネルの製造方法 - Google Patents
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Description
有機EL表示パネルでは、一般に各有機EL素子の発光層と、隣接する有機EL素子とは絶縁材料からなる隔壁で仕切られており、カラー表示用の有機EL表示パネルにおいては、有機EL素子が赤色(R)、緑色(G)、青色(B)(以下、単にR、G、Bという。)の各色に発光する副画素を形成し、隣り合うRGBの副画素が組合わさってカラー表示における単位画素が形成されている。
トップエミッション型の有機EL素子は、基板上に画素電極、有機層(発光層を含む)、及び共通電極が順に設けられた素子構造を有する。発光層からの光は、光反射性材料からなる画素電極にて反射されるとともに、光透光性材料からなる共通電極から上方に出射される。共通電極は、基板上の画像表示領域の全面にわたって成膜することが多い。
これに対し、例えば、特許文献1では、共通電極上に形成された保護層上に導電性の電極(補助電極)を形成し、保護層に形成されたコンタクトホールを介して、補助電極と共通電極を電気的に接続することにより、共通電極における電圧降下を抑制するようにしている。
そのため上記コンタクトホールの加工時間(タスクタイム)が長くなり、その結果としてコンタクトホールの内側面の状態も悪くなって、補助電極用の金属を蒸着させても十分なカバレッジ(被覆面積)を得ることができず、補助電極自体の電気抵抗が増すと共に共通電極との電気的接続が十分ではなくなるという課題がある。
図18(a)〜(e)は、従来の有機EL表示パネルにおける補助電極の製造工程を示す模式断面図である。
図18(a)は、補助電極形成前の有機EL表示パネルの一部の模式断面図であり、同図に示すように、基材3111とTFT層3112からなる基板311上に層間絶縁層312が形成され、その上に複数の隔壁(バンク)314が形成され、補助電極形成領域600を除いて、隣接する隔壁314間に画素電極313、発光層315が配設されて、発光領域500を形成している。
通常、保護層318は、窒化ケイ素などの無機材料を蒸着やスパッタリングで、単層または複数層に形成してなるが、この種の無機層は、クラックが生じ易く、また、共通電極317の表面に、もし微小な異物があった場合でも、当該異物を覆い隠すように積層し、十分な耐液性を確保するため比較的膜厚を大きくする必要がある(例えば、2μm〜10μmの膜厚)。
≪本開示の一態様の概要≫
本開示の一態様は、基板上に、複数の有機EL素子列を含む発光部と、有機EL素子列を含まない非発光列とが、前記列方向と直交する方向に複数交互に配されてなる有機EL表示パネルであって、前記有機EL素子列は、前記基板上方に形成された第1電極と、前記第1電極に対向配置された第2電極と、前記第1電極と前記第2電極との間に介在する有機発光層とを含み、前記第2電極は、前記発光部と前記非発光列の全体に共通して形成されると共に、前記第2電極上に保護層が形成されており、前記複数の非発光列のうち少なくとも一部の非発光列における前記保護層上に、前記第2電極への給電を補助する給電補助電極が、前記列方向に延伸して配され、前記給電補助電極は、その直下の前記保護層に開設されたコンタクト用開口部を介して前記第2電極に電気的に接続され、前記保護層は、樹脂材料からなる第1の保護層と、無機材料からなり前記第1の保護層の上方を覆う第2の保護層とを含み、前記非発光列のうち、少なくとも前記給電補助電極が形成される領域においては前記第1の保護層が存在していないことを特徴とする。
また、本開示の別の態様は、上記態様において、前記基板を平面視したとき、前記発光部と前記非発光列との境界に、前記列方向に延伸する仕切り壁が形成されている。
また、本開示の別の態様は、前記仕切り壁を第1仕切り壁とすると、前記基板を平面視したときに、前記第1仕切り壁と前記給電補助電極が形成される領域との間に、第2仕切り壁が前記列方向に延伸して形成されている。
また、前記第2仕切り壁は、前記第1仕切り壁よりも高いこととしてもよい。
前記有機EL素子列の有機発光層は、前記列方向に延伸する隔壁によって仕切られており、前記第1仕切り壁と前記第2仕切り壁の高さは前記隔壁の高さより高いとしてもよい。
前記有機EL素子列の有機発光層は、前記列方向に延伸する隔壁によって仕切られており、前記隔壁のうち、前記非発光列に最も近い隔壁が前記仕切り壁を兼ねているとしてもよい。
前記仕切り壁の前記列方向と直交する方向における幅が、前記隔壁の前記列方向と直交する方向における幅よりも大きいとしてもよい。
また、前記非発光列における一対の仕切り壁間の、前記列方向と直交する方向における距離が、前記発光部において隣接する隔壁間の、前記列方向と直交する方向における距離よりも大きいとしてもよい。
本開示の別の態様では、前記第2電極の下層として電荷移動容易化層が前記発光部と前記非発光列に共通に形成されており、前記給電補助電極を第1給電補助電極とすると、前記非発光列における前記電荷移動容易化層の前記第2電極と反対側の面に電気的に接触する第2給電補助電極が前記列方向に延伸して形成されている。
ここで、前記第2給電補助電極は、前記第1電極と同じ材料であって、前記第1電極と同じ層に形成されているとしてもよい。
係る態様により、第2給電補助電極を第1電極の形成工程において同時に形成することができ、製造コストを抑制できるという効果が得られる。
係る態様により保護層の封止性をさらに増すことができる。
本開示に係る別の態様は、基板上に、複数の有機EL素子列を含む発光部と、有機EL素子列を含まない非発光列とが、前記列方向と直交する方向に複数交互に配されてなる有機EL表示パネルの製造方法であって、前記基板を準備する工程と、前記基板上の前記発光部の領域に、第1電極と第2電極との間に有機発光層を介在させてなる有機EL素子列を複数形成する工程と、前記第2電極は、前記発光部と前記非発光列の全体に共通して形成されており、前記第2電極上に保護層を形成する工程と、前記複数の非発光列のうち少なくとも一部の非発光列における前記保護層に、コンタクト用開口部を形成する工程と、前記コンタクト用開口部を介して前記第2電極と電気的に接続される給電補助電極を、前記列方向に延伸して形成する工程とを含み、前記保護層は、樹脂材料からなる第1保護層と、無機材料からなり前記第1保護層の上方を覆う第2保護層とを含み、前記非発光列のうち、少なくとも前記給電補助電極の形成される領域においては前記第1の保護層が存在していないことを特徴とする。
≪実施の形態≫
以下、本開示の一態様に係る有機EL表示パネルについて、図面を参照しながら説明する。なお、図面は、説明の便宜上、模式的なものを含んでおり、各部材の縮尺や縦横の比率などが実際とは異なる場合がある。
図1は、有機EL表示装置1の全体構成を示すブロック図である。有機EL表示装置1は、例えば、テレビ、パーソナルコンピュータ、携帯端末、業務用ディスプレイ(電子看板、商業施設用大型スクリーン)などに用いられる表示装置である。
有機EL表示装置1は、有機EL表示パネル10と、これに電気的に接続された駆動制御部200とを備える。
なお、図1では、一例として、駆動回路210が有機EL表示パネル10の周囲に4つ配置されているが、駆動制御部200の構成はこれに限定されるものではなく、駆動回路210の数や位置は適宜変更可能である。また、以下では説明のため、図1に示すように、有機EL表示パネル10上面の長辺に沿った方向をX方向、有機EL表示パネル10上面の短辺に沿った方向をY方向とする。
(A)平面構成
図2は、有機EL表示パネル10の画像表示面の一部を拡大した模式平面図である。有機EL表示パネル10では、一例として、R、G、B色にそれぞれ発光する副画素100R、100G、100Bが行列状に配列されている。副画素100R、100G、100Bは、X方向に交互に並び、X方向に並ぶ一組の副画素100R、100G、100Bが、一つの画素Pを構成している。
また、Y方向においては、副画素100R、副画素100G、副画素100Bのいずれかのみが並ぶことでそれぞれ副画素列CR、副画素列CG、副画素列CBが構成されている。これにより、有機EL表示パネル10全体として画素Pが、X方向及びY方向に沿った行列状に並び、この行列状に並ぶ画素Pの発色を組み合わせることにより、画像表示面に画像が表示される。
ただし、各副画素列CR、CG、CBでは、副画素100R、100G、100B同士を絶縁する画素規制層141がY方向に間隔をおいて複数配置され、各副画素100R、100G、100Bは、独立して発光することができるようになっている。
ここで、一組の副画素列CR、CG、CBからなる領域を一の発光領域500(発光部)と定義すると、隣接する2つの発光領域の間には、各副画素列と平行に伸びる補助電極形成領域600(非発光列)が存在する。
(B)有機EL素子の断面構成
上述のように、有機EL表示パネル10において、一つの画素は、R、G、Bをそれぞれ発光する3つの副画素からなる。各副画素は、対応する色を発光する有機EL素子で構成される。
図3は、図2のA−A線に沿った模式断面図である。
同図に示すように、本実施の形態においては、有機EL素子2は、基板11、層間絶縁層12、画素電極13、隔壁14、発光層15、電子輸送層16、共通電極17、および、保護層18、補助電極19とからなる。
(1)基板
基板11は、絶縁材料である基材111と、TFT(Thin Film Transistor)層112とを含む。TFT層112には、副画素ごとに駆動回路が形成されている。基材111は、例えば、ガラス基板、石英基板、シリコン基板、硫化モリブデン、銅、亜鉛、アルミニウム、ステンレス、マグネシウム、鉄、ニッケル、金、銀などの金属基板、ガリウム砒素などの半導体基板、プラスチック基板等を採用することができる。
層間絶縁層12は、基板11上に形成されている。層間絶縁層12は、樹脂材料からなり、TFT層112の上面の段差を平坦化するためのものである。樹脂材料としては、例えば、ポジ型の感光性材料が挙げられる。また、このような感光性材料として、アクリル系樹脂、ポリイミド系樹脂、シロキサン系樹脂、フェノール系樹脂が挙げられる。また、図3の断面図には示されていないが、層間絶縁層12には、副画素ごとにコンタクトホールが形成されている。
画素電極13は、光反射性の金属材料からなる金属層を含み、層間絶縁層12上に形成されている。画素電極13は、副画素ごとに設けられ、コンタクトホール(不図示)を通じてTFT層112と電気的に接続されている。
本実施の形態においては、画素電極13は、陽極として機能する。
(4)隔壁・画素規制層
隔壁14は、基板11の上方に副画素ごとに配置された複数の画素電極13を、X方向(図2参照)において列毎に仕切るものであって、X方向に並ぶ副画素列CR、CG、CBの間においてY方向に延伸するラインバンク形状である。
隔壁14は、発光層15を塗布法で形成する場合に塗布された各色のインクが溢れて混色しないようにするための構造物として機能する。
隔壁14は、有機溶媒や熱に対する耐性を有することが好ましい。また、インクの流出を抑制するために、隔壁14の表面は所定の撥液性を有することが好ましい。
画素電極13が形成されていない部分において、隔壁14の底面が層間絶縁層12の上面と接している。
画素規制層141の膜厚は、画素電極13の膜厚よりも若干大きいが、発光層15の上面までの厚みよりも小さくなるように設定されている。これにより、各副画素列CR、CG、CBにおける発光層15は、画素規制層141によっては仕切られず、発光層15を形成する際のインクの流動が妨げられない。そのため、各副画素列における発光層15の厚みを均一に揃えることを容易にする。
画素規制層141に用いられる電気絶縁性材料の具体例としては、上記隔壁14の材料として例示した樹脂材料や無機材料などが挙げられる。また、上層となる発光層15を形成する際、インクが濡れ広がりやすいように、画素規制層141の表面はインクに対する親液性を有することが好ましい。
(5)発光層
発光層15は、発光領域500における隔壁14の間に形成されており、正孔と電子の再結合により、R、G、Bの各色の光を発光する機能を有する。なお、特に、発光色を特定して説明する必要があるときには、発光層15(R)、15(G)、15(B)と記す。
電子輸送層16は、共通電極17からの電子を発光層15へ輸送する機能を有する。電子輸送層16は、電子輸送性が高い有機材料からなり、アルカリ金属、および、アルカリ土類金属を含まない。
電子輸送層16に用いられる有機材料としては、例えば、オキサジアゾール誘導体(OXD)、トリアゾール誘導体(TAZ)、フェナンスロリン誘導体(BCP、Bphen)などのπ電子系低分子有機材料が挙げられる。
共通電極17は、透光性の導電性材料からなり、電子輸送層16上に形成されている。共通電極17は、陰極として機能する。
共通電極17の材料としては、例えば、ITOやIZOや、銀、銀合金、アルミニウム、アルミニウム合金等の金属を用いるのが望ましい。金属で共通電極17を形成する場合には、共通電極17は透光性を有する必要があるため、膜厚は、約20nm以下の薄膜として形成される。
保護層18は、内部の有機EL素子の構成要素、特に、発光層15、電子輸送層16などの有機層が水分やその他の液体に晒されたり、空気に晒されたりして劣化するのを防止するために設けられるものである。
本実施の形態においては、発光領域500においては、保護層18は、それぞれ透光性を有する第1保護層181、第2保護層182、第3保護層183の3層からなる。
第2保護層182は、樹脂からなり第1保護層181の上面を、補助電極形成領域600やその周縁部を除いて被覆する。第2保護層182を形成する樹脂材料として、例えば、フッ素系やアクリル系、エポキシ系、シリコーン系等の樹脂が使用される。
このような保護層18を3層構造にすることにより、第2保護層182の樹脂が無機層からなる第1保護層181、第3保護層183の脆弱性をカバーすると共に、共通電極17上に微小な異物があったとしても、十分覆い隠して、クラックや耐液性の劣化を生じないようにすることができる。
(9)補助電極
補助電極19は、導電性に優れた金属からなる。この金属材料として、銀、アルミニウムや銅などの金属が考えられる。
図3には示されてないが、保護層18上に接着剤を介して防眩用の偏光板や上部基板を貼り合せてもよい。これらを貼り合せることによって、有機EL素子2の構成要素、特に有機層が水分および空気などから、さらに保護される。
3.有機EL表示パネル10の製造方法
以下、有機EL表示パネル10の製造方法について、図面を用いて説明する。
(1)基板準備工程
まず、基材111上にTFT層112を成膜して基板11を準備する(図4のステップS1)。TFT層112は、公知のTFTの製造方法により成膜することができる。
また、層間絶縁層12における、TFT素子の例えばソース電極上の個所にドライエッチング法を行い、コンタクトホール(不図示)を形成する。コンタクトホールは、その底部にソース電極の表面が露出するようにパターニングなどを用いて形成される。
(2)画素電極形成工程
次に、層間絶縁層12上に画素電極13を形成する(図4のステップS3)。画素電極13は、まず、層間絶縁層12上に画素電極材料層を、例えば、真空蒸着法、スパッタリング法などを用いて形成した後、エッチング法によりパターニングして、副画素ごとに区画された複数の画素電極13を形成する。
次に、隔壁14および画素規制層141を形成する(図4のステップS3)。
本実施の形態では、以下のようにしてハーフトーンマスクを用いて、隔壁14と画素規制層141同時に形成するようにしている。
まず、画素電極13が形成された層間絶縁層12上に、樹脂材料を隔壁14の膜厚だけ塗布して隔壁材料層を形成する。具体的な塗布方法として、例えばダイコート法やスリットコート法、スピンコート法などの湿式法を用いることができる。
例えば、隔壁材料層がポジ型の感光性を有する場合は、隔壁材料層140を残す箇所を遮光し、除去する部分を露光する。
そのため、この露光工程で使用されるフォトマスクは、隔壁14に対応する位置に配され光を完全に遮断する遮光部と、画素規制層141に対応する位置に配された半透明部と、それ以外の画素電極13の露出部分に対応する位置に配された透光部とを有するものが用いられる。
次に、現像を行い、隔壁材料層140の露光領域を除去することにより、隔壁14と、これよりも膜厚の小さな画素規制層141を形成することができる。具体的な現像方法としては、例えば、基板11全体を、隔壁材料層140の露光により感光した部分を溶解させる有機溶媒やアルカリ液などの現像液に浸した後、純水などのリンス液で基板11を洗浄すればよい。
(4)発光層形成工程
次に、上記画素電極13の上方に、発光層15を形成する(図4のステップS4)。
具体的には、各一対の隔壁14で挟まれた開口部に、対応する発光色の発光材料を含むインクを、印刷装置の塗布ヘッドのノズルから順次吐出して開口部内の画素電極13上に塗布する。この際、インクを画素規制層141の上方においても連続するように塗布する。これにより、Y方向に沿ってインクが流動可能となり、インクの塗布むらを低減して、同一の副画素列における発光層15の膜厚を均一化することが可能となる。
(5)電子輸送層形成工程
次に、発光層15および隔壁14上に、電子輸送層16を形成する(図4のステップS5)。電子輸送層16は、例えば、電子輸送性の有機材料を蒸着法により各副画素に共通して成膜することにより形成される。
次に、電子輸送層16上に、共通電極17を形成する(図4のステップS7)。本実施の形態では、共通電極17は、銀、アルミニウム等を、スパッタリング法または真空蒸着法により成膜することにより形成される。
(7)保護層形成工程
次に、共通電極17上に、保護層18を形成する(図4のステップS10)。
原料ガスとしては、例えば、シラン(SiH4)とアンモニア(NH3)が用いられ、さらに、窒素(N2)を用いてもよい。
次に、第2保護層182を、樹脂材料を第1保護層181上に印刷装置のヘッド部のノズルから吐出することにより形成する(図5(b))。この際、樹脂材料が、補助電極形成領域600に流れ込まないように印刷装置で塗り分ける。なお、有機EL表示パネル10の周縁部においても第2保護層182を形成しない。
そして、樹脂材料を硬化させる。例えば、これらの樹脂材料が熱硬化性を有すれば加熱し、これらの樹脂材料が紫外線硬化性を有すれば紫外線を照射することにより硬化させることができる。樹脂材料を塗布する方法としては、スクリーン印刷法やディスペンス法などを用いることができる。
次に、保護層18の補助電極形成領域600に補助電極19を形成するためのコンタクト用開口部20(本実施の形態では、溝状に形成するため、本来の貫通孔としてのコンタクトホールを含めて「コンタクト用開口部」と称する。)を形成する(ステップS8)。
上述の通り、補助電極形成領域600には、第2保護層182が形成されておらず、第1保護層181と第3保護層183が直接積層されているため、この部分における膜厚を図18で説明した従来構造よりもかなり薄くすることができる(500nm〜2000nm程度)。したがってコンタクト用開口部20をエッチング処理で形成しやすい。
(ア)まず、第3保護層183上にレジスト21を形成し、フォトリソグラフィ法によって、コンタクト用開口部20(図6(b)参照)の形成予定位置に対応する部分が開口するように感光性樹脂からなるレジスト21をパターニングする(図6(a))。
(イ)次に、ドライエッチング処理により、第1保護層181、第3保護層183に補助電極19形成用のコンタクト用開口部20を形成し、共通電極17の表面を露出させる(図6(b))。
(ウ)レジスト21をウエットプロセスにより除去し、リンス液で洗浄する。
(9)補助電極形成工程
次に、補助電極19を形成する(図4のステップS9)。
例えば、次のような手順で形成される。
(ア)保護層18の上面を覆うようにして、スパッタリング法もしくは真空蒸着法により、金属層を成膜する。
(ウ)ウエットエッチングもしくはドライエッチングにより金属層のマスクされた部分以外を除去した後、残ったレジストマスクをウエットプロセスにより除去し(レジスト剥離)、リンス液で洗浄する。
なお、上記の製造方法は、あくまで例示であり、適宜変更可能である。
上記のように、コンタクト用開口部20は、テーパーが形成され、表面の状態もよいので、金属層成膜時におけるカバレッジ(被覆性)が良好であり、完成した補助電極19の電気的抵抗を極めて低くすることができるので、共通電極17の電圧降下を抑制して輝度むらのない良質な画像を表示することができる。
上記実施の形態によれば、次のような効果が得られる。
(1)保護層18が有機EL表示パネル10の発光領域においては、水分などの液体を透過しにくい無機材料からなる第1保護層181、第3保護層183により、樹脂材料からなる第2保護層182を挟んだ3層構造となっているため厚みもあり、共通電極17上に微小な異物が仮にあったとしても十分覆うことができる。また、第2保護層182が樹脂材料からなるため外部からの衝撃を吸収して保護層18にクラックを生じにくくすることができる。
≪変形例≫
以上、本発明の一態様として、有機EL表示パネル及び有機EL表示パネルの製造方法の実施の形態について説明したが、本発明は、その本質的な特徴的構成要素を除き、以上の説明に何ら限定を受けるものではない。以下では、本発明の他の態様例である変形例を説明する。
上記実施の形態では、図4のステップS8のコンタクト用開口部形成工程において、第3保護層183上に感光性樹脂からなるレジスト21を形成して、これをパターニングし、これをドライエッチング処理によりコンタクト用開口部20を形成するようにしたが、レジスト21に代えて、ITO膜などのいわゆるハードマスク22を形成するようにしてもよい。図7は、係る変形例におけるコンタクト用開口部の形成過程を示す模式断面図である。
次に、ドライエッチング処理によりハードマスク22を介して第1保護層181、第3保護層183をエッチングしてコンタクト用開口部20’を形成する(図7(b))。
そして、蒸着またはスパッタリングにより金属層を形成した後、パターニングすることにより、図7(c)に示すように補助電極19’が形成される。コンタクト用開口部20’にサイドエッチングがないため、補助電極19’は比較的膜厚が均等であり、電圧降下抑制のための十分な導電性を確保できる。
2.補助電極形成領域600の仕切り構造の変形例
上記実施の形態では、補助電極形成領域600は、その両サイドを発光領域500における隔壁14で仕切ることにより形成されていた。
図9(a)、(b)このときの様子を示す模式断面図である。
塗布直後の樹脂材料は流動性が大きく、塗布位置がわずかにずれたり、滴下量が多くなると、図9(a)に示すように、隔壁14を超えて、補助電極形成領域600まで樹脂材料が浸入する。
図8(a)に示すように本変型例では、補助電極形成領域600と発光領域500との境界をなす隔壁(以下では、「境界隔壁41」とする。)の内側に、第2保護層182の有機材料が流入するのを阻止するための専用の隔壁(ダム隔壁)42が設けられており、境界隔壁41(第1仕切り壁)とダム隔壁42(第2仕切り壁)との間に有機材料が溢れても構わない領域(溢れマージン領域)601が形成され、一対のダム隔壁42に仕切られた領域が、真の補助電極形成領域602となる。
また、図10は、補助電極形成領域の仕切り構造の第2変形例を示す模式断面図である。
図11は、補助電極形成領域の仕切り構造の第3変形例を示す模式断面図である。
この変形例では、境界隔壁41もダム隔壁42と同じだけ高くしているので、樹脂材料の浸入をさらに確実に阻止できる。
この変形例では、境界隔壁41の幅を大きくして、補助電極形成領域600側の高さが、発光領域500側の高さよりも高くなるように段部を形成しており、丁度、図10におけるダム隔壁42を境界隔壁41に近付けて一体化したような形状になっている。
図13は、境界隔壁41の幅はそのままで、補助電極形成領域600における一対の境界隔壁41間の距離が、前記発光部500において隣接する隔壁14間の距離よりも大きくした第5変形例を示し、図14は、境界隔壁41の幅を他の隔壁14の幅よりも広くした第6変型例を示している。
3.第2保護層182の形状の変形例
上記実施の形態では、第2保護層182は、補助電極形成領域600と有機EL表示パネル10の周縁部を除いて、発光領域500の全部を覆うようにしたが、個々の有機EL素子における特に有機層を保護するという観点からすれば、図15に示すように、各発光層15の上方であって、隔壁14を跨ぐような位置のみに第2保護層182を設けるようにしても構わない。
また、保護層18は、必ずしも第1保護層181を含まなくてもよい。図16に示すように第2保護層182と第3保護層183があれば、内部への液体の吸収を防ぎ、また外気に触れることによる有機EL素子の構成要素の酸化や変質を防止するという役目を一応果たすことができるからである。また、この場合には補助電極形成領域において共通電極17上にあるのは第3保護層183だけなので、コンタクト用開口部20の形成がより容易になり、タスクタイムのさらなる短縮化を図ることができる。
図17は、補助電極(第1補助電極)19とは別に電子輸送層16の下方に第2補助電極191を設けた構成を示す模式断面図である。
第2補助電極191は、画素電極形成工程において、層間絶縁層12上に形成された画素電極材料層をパターニングする際に画素電極13と同時に形成すればよい。
6.その他の変形例
(1)上記実施の形態では、フルカラーの有機EL表示パネル10を形成するためR,G,Bの各副画素にそれぞれ対応する色を発光する発光材料を含む発光層15(R)、15(G)、15(B)を形成したが、全て白色を発光する発光層に統一して、保護層18の上方にR、G、Bのフィルターを配した公知のカラーフィルター基板を透明な接着剤などを介して貼着するように構成してもよい。
(3)上記実施の形態では、第1保護層181の成膜条件および組成と第3保護層183の成膜条件および組成は同一であるとしたが、必ずしも完全に一致する必要はなく、当業者により適宜変更されてよい。
(4)上記実施の形態では、各有機EL素子が、画素電極、発光層、電子輸送層、共通電極からなる構成であるとしたが、例えば、画素電極と発光層との間に正孔注入層や正孔輸送層を含む構成であってもよいし、電子輸送層と共通電極との間に電子注入層を含む構成であってもよい。
例えば、まず、Y方向における画素電極列を仕切るための画素規制層141を形成する。
(6)上記実施の形態においてはラインバンク方式の有機EL表示パネルについて説明したが、発光領域500において、一つの副画素ごとにその四方を隔壁で囲むようにした、いわゆるピクセルバンク方式の有機EL表示パネルであっても構わない。
なお、正孔注入層、正孔輸送層、電子輸送層、電子注入層などの機能を考慮すれば、これらの上位概念として、「電荷移動容易化層」として捉えることができる。
(10)また、上記実施の形態に係る有機EL表示パネル10は、アクティブマトリクス方式を採用したが、これに限られず、パッシブマトリクス方式を採用してもよい。
以上、本開示に係る有機EL表示パネルおよびその製造方法について、実施の形態および変形例に基づいて説明したが、本発明は、上記の実施の形態および変形例に限定されるものではない。上記実施の形態および変形例に対して当業者が思いつく各種変形を施して得られる形態や、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で実施の形態および変形例における構成要素及び機能を任意に組み合わせることで実現される形態も本発明に含まれる。
2 有機EL素子
10 有機EL表示パネル
11 基板
12 層間絶縁層
13 画素電極(第1電極)
14 隔壁
15 発光層
16 電子輸送層
17 共通電極(第2電極)
18 保護層
41 境界隔壁(第1仕切り壁)
42 ダム隔壁(第2仕切り壁)
181 第1保護層
182 第2保護層
183 第3保護層
19 補助電極(第1給電補助電極)
191 第2補助電極(第2給電補助電極)
100B、100G、100R 副画素
111 基材
112 TFT層
140 隔壁材料層
141 画素規制層
500 発光領域(発光部)
600 補助電極形成領域(非発光列)
Claims (12)
- 基板上に、複数の有機EL素子列を含む発光部と、有機EL素子列を含まない非発光列とが、前記列方向と直交する方向に複数交互に配されてなる有機EL表示パネルであって、
前記有機EL素子列は、前記基板上方に形成された第1電極と、前記第1電極に対向配置された第2電極と、前記第1電極と前記第2電極との間に介在する有機発光層とを含み、
前記第2電極は、前記発光部と前記非発光列の全体に共通して形成されると共に、前記第2電極上に保護層が形成されており、
前記複数の非発光列のうち少なくとも一部の非発光列における前記保護層上に、前記第2電極への給電を補助する給電補助電極が、前記列方向に延伸して配され、
前記給電補助電極は、その直下の前記保護層に開設されたコンタクト用開口部を介して前記第2電極に電気的に接続され、
前記保護層は、樹脂材料からなる第1の保護層と、無機材料からなり前記第1の保護層の上方を覆う第2の保護層とを含み、
前記非発光列のうち、少なくとも前記給電補助電極が形成される領域においては前記第1の保護層が存在していない
ことを特徴とする有機EL表示パネル。 - 前記基板を平面視したとき、前記発光部と前記非発光列との境界に、前記列方向に延伸する仕切り壁が形成されている
請求項1に記載の有機EL表示パネル。 - 前記仕切り壁を第1仕切り壁とすると、前記基板を平面視したときに、前記第1仕切り壁と前記給電補助電極が形成される領域との間に、第2仕切り壁が前記列方向に延伸して形成されている
請求項2に記載の有機EL表示パネル。 - 前記第2仕切り壁は、前記第1仕切り壁よりも高い
請求項3に記載の有機EL表示パネル。 - 前記有機EL素子列の有機発光層は、前記列方向に延伸する隔壁によって仕切られており、
前記第1仕切り壁と前記第2仕切り壁の高さは前記隔壁の高さより高い
請求項3または4に記載の有機EL表示パネル。 - 前記有機EL素子列の有機発光層は、前記列方向に延伸する隔壁によって仕切られており、
前記隔壁のうち、前記非発光列に最も近い隔壁が前記仕切り壁を兼ねている
請求項2に記載の有機EL表示パネル。 - 前記仕切り壁の前記列方向と直交する方向における幅が、前記隔壁の前記列方向と直交する方向における幅よりも大きい
請求項6に記載の有機EL表示パネル。 - 前記非発光列における一対の仕切り壁間の、前記列方向と直交する方向における距離が、前記発光部において隣接する隔壁間の、前記列方向と直交する方向における距離よりも大きい
請求項6または7に記載の有機EL表示パネル。 - 前記第2電極の下層として電荷移動容易化層が前記発光部と前記非発光列に共通に形成されており、
前記給電補助電極を第1給電補助電極とすると、
前記非発光列における前記電荷移動容易化層の前記第2電極と反対側の面に電気的に接触する第2給電補助電極が前記列方向に延伸して形成されている
請求項1から8までのいずれかに記載の有機EL表示パネル。 - 前記第2給電補助電極は、前記第1電極と同じ材料であって前記第1電極と同じ層に形成されている
請求項9に記載の有機EL表示パネル。 - 前記保護層は、前記第2保護層の下層に無機材料からなる第3保護層をさらに備える
請求項1から10までのいずれかに記載の有機EL表示パネル。 - 基板上に、複数の有機EL素子列を含む発光部と、有機EL素子列を含まない非発光列とが、前記列方向と直交する方向に複数交互に配されてなる有機EL表示パネルの製造方法であって、
前記基板を準備する工程と、
前記基板上の前記発光部の領域に、第1電極と第2電極との間に有機発光層を介在させてなる有機EL素子列を複数形成する工程と、
前記第2電極は、前記発光部と前記非発光列の全体に共通して形成されており、前記第2電極上に保護層を形成する工程と、
前記複数の非発光列のうち少なくとも一部の非発光列における前記保護層に、コンタクト用開口部を形成する工程と、
前記コンタクト用開口部を介して前記第2電極と電気的に接続される給電補助電極を、前記列方向に延伸して形成する工程と、
を含み、
前記保護層は、樹脂材料からなる第1保護層と、無機材料からなり前記第1保護層の上方を覆う第2保護層とを含み、
前記非発光列のうち、少なくとも前記給電補助電極の形成される領域においては前記第1の保護層が存在していない
ことを特徴とする有機EL表示パネルの製造方法。
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