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JP6760048B2 - 回転電機のロータコア - Google Patents
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JP6760048B2 - 回転電機のロータコア - Google Patents

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Description

本発明は、回転電機のロータコア、特に永久磁石が埋め込まれるロータコアの構造に関する。
電磁鋼板を複数枚積層させて形成され、永久磁石が埋め込まれるロータコアを含んで構成されるロータ(回転子)を有する回転電機は、たとえば電気自動車やハイブリッド自動車などの電動車両において駆動用の電動機(モータ)や電力回生用の発電機(ジェネレータ)として用いられている。
ロータコアを構成する電磁鋼板には、永久磁石を挿入するための磁石孔と、磁束漏れを抑制するための磁束漏れ抑制孔とが形成されており、磁石孔と磁束漏れ抑制孔とは近接して設けられていることで、それら間の電磁鋼板(以下、ブリッジ部という)は幅が狭くなっている。ブリッジ部の幅を狭くすることで、磁束漏れ(漏れ磁束)を低減することができる。
回転電機のロータが高速回転された場合、遠心力により、ロータコアのブリッジ部に応力が集中するため、ブリッジ部にはある程度の強度が求められる。ブリッジ部の幅を広くすれば強度は高くなるが、磁束漏れを低減できなくなる。一方、ブリッジ部の幅を狭くすれば磁束漏れは低減できるが、満足する強度が得られない。そこで、従来より、ブリッジ部の幅を狭くして磁束漏れを低減しつつ、ブリッジ部の電磁鋼板を塑性加工して、ブリッジ部の強度を高めることが行われている。
特許文献1〜4には、磁石孔と磁束漏れ抑制孔との間のブリッジ部ではないが、磁石孔同士の間のブリッジ部の強度を高める技術が開示されている。特許文献1には、磁石孔同士の間のブリッジ部に、くぼみ部を設けることで、くぼみ部を設けた部分及びその周辺を加工硬化させ、ブリッジ部の強度を高める技術が開示されている。特許文献2には、磁石孔同士の間のブリッジ部の一部に塑性加工により板厚減少部を形成すると共に、その板厚減少部を接着剤で埋めることでブリッジ部の強度を高める技術が開示されている。特許文献3には、磁石孔の内周面を研磨し、電磁鋼板の表面から磁石孔の内周面に連なるエッジ部を面取りすることで、磁石孔同士の間のブリッジ部の強度を高める技術が開示されている。特許文献4には、磁石孔同士の間の帯状のブリッジ部の一部に切欠きを設け、帯状の幅が狭くなったネック部を形成することで、磁石孔同士の間のブリッジ部の強度を高める技術が開示されている。
特開2005−160133号公報 特開2005−94940号公報 特開2005−204424号公報 特開2005−57958号公報
ところで、積層された電磁鋼板(積層鋼板)に設けられた磁石孔に永久磁石を挿入した後、磁石孔と永久磁石との間隙に樹脂を注入し、永久磁石を固定することが行われている。ロータコアを構成する各電磁鋼板の磁石孔と磁束漏れ抑制孔との間のブリッジ部を塑性加工した場合には、各電磁鋼板のブリッジ部の板厚が薄くなるため、磁石孔に注入した樹脂がブリッジ部を介して磁束漏れ抑制孔側に漏れ易くなる。樹脂が磁束漏れ抑制孔側に漏れると、磁石孔にある永久磁石の固定力が低下し、ロータの回転時に漏れた樹脂が剥離し異物となる可能性がある。
そこで、本発明の目的は、ロータコアの磁石孔と磁束漏れ抑制孔との間のブリッジ部において高い強度を確保すると共に、磁石孔に注入された樹脂がブリッジ部を介して漏れることを抑制できる回転電機のロータコアを提供することである。
本発明の回転電機のロータコアは、永久磁石が挿入される磁石孔と、磁束漏れを抑制するための磁束漏れ抑制孔とを有する電磁鋼板であり、両面のうちの少なくとも一面に、他領域に比べ凹んでいる凹領域と、他領域に比べ突出している突出領域とが予め形成された電磁鋼板を複数枚積層させて形成されている回転電機のロータコアであって、前記磁石孔は、その内面と前記永久磁石の外面との間隙に樹脂が注入される孔であり、前記電磁鋼板が、前記磁石孔と前記磁束漏れ抑制孔との間のブリッジ部の第1面に他領域に比べ凹んでいる前記凹領域と他領域に比べ突出している前記突出領域を有する電磁鋼板である第1電磁鋼板と、前記ブリッジ部の第2面に他領域に比べ凹んでいる前記凹領域と他領域に比べ突出している前記突出領域を有する電磁鋼板である第2電磁鋼板を含み、前記第1電磁鋼板と前記第2電磁鋼板とは重ねられており、前記第1電磁鋼板の前記凹領域に前記第2電磁鋼板の前記突出領域が入り込み、前記第1電磁鋼板の前記突出領域が前記第2電磁鋼板の前記凹領域に入り込んでおり、前記第1電磁鋼板の前記凹領域と前記突出領域、および、前記第2電磁鋼板の前記突出領域と前記凹領域は、前記磁石孔の内面から前記磁束漏れ抑制孔の内面までに亘って形成されている、ことを特徴とする。
本発明の回転電機のロータコアは、永久磁石が挿入される磁石孔と、磁束漏れを抑制するための磁束漏れ抑制孔とを有する電磁鋼板を複数枚積層させて形成されている回転電機のロータコアであって、前記磁石孔と前記磁束漏れ抑制孔との間のブリッジ部に凸部を有する電磁鋼板である第1電磁鋼板と、前記ブリッジ部に凹部を有する電磁鋼板である第2電磁鋼板とを重ね合わせてなる電磁鋼板対であり、前記ブリッジ部において前記第1電磁鋼板の前記凸部に前記第2電磁鋼板の前記凹部が嵌合されてなる電磁鋼板対を複数枚積層させて形成されている、ことを特徴とする。
本発明の回転電機のロータコアは、永久磁石が挿入される磁石孔と、磁束漏れを抑制するための磁束漏れ抑制孔とを有する電磁鋼板を複数枚積層させて形成されている回転電機のロータコアであって、前記磁石孔と前記磁束漏れ抑制孔との間のブリッジ部において、前記磁石孔又は前記磁束漏れ抑制孔の一方から他方に向かって階段状に板厚が減少する板段を有する電磁鋼板である第1電磁鋼板と、前記ブリッジ部において、前記磁石孔又は前記磁束漏れ抑制孔の一方から他方に向かって階段状に板厚が増加する板段であり、前記第1電磁鋼板の前記各板段と接するように設けられた板段を有する電磁鋼板である第2電磁鋼板と、を重ね合わせてなる電磁鋼板対を複数枚積層させて形成されている、ことを特徴とする。
本発明の回転電機のロータコアは、永久磁石が挿入される磁石孔と、磁束漏れを抑制するための磁束漏れ抑制孔とを有する電磁鋼板を複数枚積層させて形成されている回転電機のロータコアであって、前記電磁鋼板は、前記磁石孔と前記磁束漏れ抑制孔との間のブリッジ部において、一方の面に凸部を有し、他方の面に凹部を有しており、前記ブリッジ部において、互いに接し合う前記電磁鋼板の一方の前記凸部が、他方の前記凹部に嵌合されている、ことを特徴とする。
本発明によれば、電磁鋼板の磁石孔と磁束漏れ抑制孔との間のブリッジ部に加工硬化された凹み部分を有することでブリッジ部に高い強度を確保できると共に、ブリッジ部において電磁鋼板の凹み部分に隣接する電磁鋼板の突出した部分が入り込むため、磁石孔に注入された樹脂がブリッジ部を介して漏れることを抑制することができる。
実施形態1〜3における回転電機のロータコアの斜視図である。 図1に示す回転電機のロータコアの上面一部を拡大した図である。 実施形態1における磁石孔と磁束漏れ抑制孔との間のブリッジ部の電磁鋼板対の断面図である。 実施形態1における磁石孔と磁束漏れ抑制孔との間のブリッジ部の積層鋼板の断面図である。 実施形態2における磁石孔と磁束漏れ抑制孔との間のブリッジ部の電磁鋼板対の断面図である。 実施形態2における磁石孔と磁束漏れ抑制孔との間のブリッジ部の積層鋼板の断面図である。 実施形態3における磁石孔と磁束漏れ抑制孔との間のブリッジ部の電磁鋼板の断面図である。 実施形態3における磁石孔と磁束漏れ抑制孔との間のブリッジ部の積層鋼板の断面図である。
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。以下に述べる形状、材質、孔の個数等は、説明のための例示であって、回転電機のロータコアの仕様等により、適宜変更が可能である。また、以下では、全ての図面において同様の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
図1は、以下説明する実施形態1〜3の回転電機のロータコアの斜視図である。以下では、特に断らない限り、回転電機のロータコアを、ロータコアと呼ぶ。ロータコア1と、ロータコア1に埋め込まれる永久磁石24とを含んで回転電機のロータ(回転子)が構成される。図1では、ロータコア1に永久磁石24が埋め込まれた状態が示されている。
回転電機は、電気自動車やハイブリッド自動車などの電動車両に搭載され、電動車両が力行するときは電動機として機能し、電動車両が制動時にあるときは発電機として機能するモータ・ジェネレータである。回転電機は、ロータと、ロータの外周側に所定の間隔を隔てて配置され、巻線コイルが巻回される円環状のステータ(固定子)とを含む。回転電機は、電動機として機能する時、ステータの巻線コイルに駆動電流が供給され、この駆動電流によってステータの巻線コイルに発生した電磁力により、ステータに対してロータが回転する。また、回転電機は、発電機として機能する時、ステータに対してロータが回転することで、ステータの巻線コイルに誘起電流を発生させる。
ロータコア1は、円環状にプレス打抜加工された電磁鋼板10を例えば数百枚程度積層した積層鋼板により形成されている。各電磁鋼板10に、回転電機の出力軸が固定される軸孔2と、永久磁石24が挿入される磁石孔20と、磁束漏れを抑制するための磁束漏れ抑制孔22とが同じ配置で設けられることで、電磁鋼板10を積層した積層鋼板において、それぞれの孔が軸方向(電磁鋼板10の積層方向)に貫通している。円環状の積層鋼板の中心には軸孔2が設けられており、外周には、磁石孔20と磁束漏れ抑制孔22とが複数設けられている。図1には、一部省略されているが、点線で囲まれた領域に磁石孔20と磁束漏れ抑制孔22とが複数設けられている。具体的には、図1の手前側の点線の中に示す複数の磁石孔20と複数の磁束漏れ抑制孔22とからなる孔の組合せ4(図1において点線で囲われた領域の孔の組合せ)が、円周方向に沿って45°ピッチで8個設けられている。
図2は、図1の一点鎖線で囲われた領域を拡大した図(ロータコア1の上面一部を拡大した図)である。図2に示すように、電磁鋼板10の磁石孔20には永久磁石24が挿入されており、磁石孔20と永久磁石24との間隙に樹脂30が注入されることで、永久磁石24が磁石孔20の中に固定されている。電磁鋼板10には、磁石孔20に近接して磁束漏れ抑制孔22が設けられていることで、磁石孔20と磁束漏れ抑制孔22との間には帯状のブリッジ部21が形成されている。ブリッジ部21の幅(磁石孔20と磁束漏れ抑制孔22の間隔)を狭くすることで磁束漏れを低減することができるが、ロータが高速回転された場合、遠心力によりブリッジ部21に応力が集中するため、ブリッジ部21にはある程度の強度が求められる。
そこで、以下説明する実施形態1〜3のロータコアでは、電磁鋼板10のブリッジ部21の一部を塑性加工し、加工硬化された部分を設けることでブリッジ部の強度を高める。また、従来、各電磁鋼板10のブリッジ部を塑性加工した場合には、各電磁鋼板のブリッジ部の板厚が薄くなるため、磁石孔20に注入された樹脂30がブリッジ部21を介して磁束漏れ抑制孔22側に漏れる可能性があった。しかし、以下説明する実施形態1〜3のロータコアでは、それを抑制できる構成となっている。以下、実施形態1のロータコアから順番に詳説する。
(実施形態1)
図3は、実施形態1のロータコアにおける2枚の電磁鋼板の図2のA−A断面図(ブリッジ部の断面図)である。図3の左上に示した電磁鋼板10aは、ブリッジ部において、下面(第1面)の両端部の各々が、例えばブリッジ部の全体幅(図3の左右方向の幅)の1/3(あるいは1/4)の幅にわたって塑性加工されることで加工硬化され、電磁鋼板10aの下面には2つの凹んだ凹領域16が形成される。電磁鋼板10aの初期の板厚はLorgであり、塑性加工された凹領域16の板厚はL1(<Lorg)となる。また、電磁鋼板10aの下面において、塑性加工されなかった領域、すなわち、凹領域16ではない領域は、凹領域16が塑性加工されたことによって押し出された電磁鋼板が流入することで突出し、この領域(以下、突出領域18という)の板厚はL2(>Lorg)となる。なお、電磁鋼板10aのブリッジ部ではない領域(以下、他領域という)の板厚はLorgである。
図3の左下に示した電磁鋼板10bは、ブリッジ部において、上面(第2面)の中央部が、例えばブリッジ部の全体幅の1/3(あるいは2/4)の幅にわたって塑性加工されることで加工硬化され、電磁鋼板10bの上面には1つの凹んだ凹領域16が形成される。上記した電磁鋼板10aと同様に、電磁鋼板10bの初期の板厚はLorgであり、塑性加工された凹領域16の板厚はL1(<Lorg)となる。また、電磁鋼板10bの上面において、塑性加工されなかった領域、すなわち、凹領域16ではない領域は、凹領域16が塑性加工されたことによって押し出された電磁鋼板が流入することで突出し、この領域(突出領域18)の板厚はL2(>Lorg)となる。なお、電磁鋼板10aと同様に、電磁鋼板10bのブリッジ部ではない領域(他領域)の板厚はLorgである。
図3の右側には、電磁鋼板10aと電磁鋼板10bとを重ね合わせて電磁鋼板対12を形成した時のブリッジ部の断面図が示されている。図3の右側、及び、以下で説明する図4では、ブリッジ部において電磁鋼板10aと電磁鋼板10bとが隙間無く接するように誇張して描かれているが、電磁鋼板10aと電磁鋼板10bとを重ね合わせた時に、電磁鋼板同士の間に隙間が少なくなるように電磁鋼板対12が構成される。図3に示すように、電磁鋼板対12は、電磁鋼板10aの凹領域16に電磁鋼板10bの突出領域18が入り込み、電磁鋼板10aの突出領域18が電磁鋼板10bの凹領域16に入り込んだ構成となっている。また、図3の右側に示すように、電磁鋼板対12は、ブリッジ部において矩形断面を有する。
図4は、実施形態1のロータコアにおける積層鋼板の図2のA−A断面図(ブリッジ部の断面図)である。図4では、図を簡略化するために8枚の電磁鋼板のみが示されているが、実際にはさらに多くの電磁鋼板が存在する。図4において、左側には磁石孔20があり、そこに樹脂30が注入されており、ブリッジ部21を間において、右側には磁束漏れ抑制孔22がある。図4に示すように、積層鋼板は、電磁鋼板10aと電磁鋼板10bとからなる電磁鋼板対12が複数積層された構成となっている。
前述したように、電磁鋼板対12は、電磁鋼板10aの凹領域に電磁鋼板10bの突出領域が入り込み、電磁鋼板10aの突出領域が電磁鋼板10bの凹領域に入り込んだ構成となっている。別の言い方をすれば、電磁鋼板対12は、電磁鋼板10bが有する凹形状の凹部に、電磁鋼板10aが有する凸形状の凸部が嵌め合わされて構成されている。また、電磁鋼板対12は、ブリッジ部21において矩形断面を有するため、電磁鋼板対12同士を重ねた時にそれらの間に隙間が生じることがない。よって、実施形態1のロータコアによれば、磁石孔20に注入された樹脂30がブリッジ部21で効果的に堰き止められ、樹脂30がブリッジ部21を介して磁束漏れ抑制孔22側に漏れることを抑制することができる。これにより、樹脂30が漏れることにより生じ得る、磁石孔20にある永久磁石の固定力の低下や、漏れた樹脂が剥離して異物が発生することを抑制することができる。また、実施形態1のロータコアによれば、各電磁鋼板のブリッジ部21に加工硬化された凹領域が含まれるため、ブリッジ部21に高い強度を得ることができる。
(実施形態2)
次に、実施形態2のロータコアについて説明する。図5は、実施形態2のロータコアにおける2枚の電磁鋼板の図2のA−A断面図(ブリッジ部の断面図)である。図5の左上に示した電磁鋼板10cは、ブリッジ部において、下面(第1面)の左端部が、ブリッジ部の全体幅(図5の左右方向の幅)の1/2の幅にわたって塑性加工されることで加工硬化され、電磁鋼板10cの下面の左端部には凹んだ凹領域16が形成される。電磁鋼板10cの初期の板厚はLorgであり、塑性加工された凹領域16の板厚はL1(<Lorg)となる。また、電磁鋼板10cの下面において、塑性加工されなかった領域、すなわち、凹領域16ではない領域は、凹領域16が塑性加工されたことによって押し出された電磁鋼板が流入することで突出し、この領域(突出領域18)の板厚はL2(>Lorg)となる。なお、電磁鋼板10cのブリッジ部ではない領域(他領域)の板厚はLorgである。
図5の左下に示した電磁鋼板10dは、ブリッジ部において、上面(第2面)の右端部が、ブリッジ部の全体幅の1/2の幅にわたって塑性加工されることで加工硬化され、電磁鋼板10dの上面の右端部には凹んだ凹領域16が形成される。上記した電磁鋼板10cと同様に、電磁鋼板10dの初期の板厚はLorgであり、塑性加工された凹領域16の板厚はL1(<Lorg)となる。また、電磁鋼板10dの上面において、塑性加工されなかった領域、すなわち、凹領域16ではない領域は、凹領域16が塑性加工されたことによって押し出された電磁鋼板が流入することで突出し、この領域(突出領域18)の板厚はL2(>Lorg)となる。なお、電磁鋼板10cと同様に、電磁鋼板10dのブリッジ部ではない領域(他領域)の板厚はLorgである。
図5の右側には、電磁鋼板10cと電磁鋼板10dとを重ね合わせて電磁鋼板対14を形成した時のブリッジ部の断面図が示されている。図5の右側、及び、以下で説明する図6では、ブリッジ部において電磁鋼板10cと電磁鋼板10dとが隙間無く接するように誇張して描かれているが、電磁鋼板10cと電磁鋼板10dとを重ね合わせた時に、電磁鋼板同士の間に隙間が少なくなるように電磁鋼板対14が構成される。図5に示すように、電磁鋼板対14は、電磁鋼板10cの凹領域16に電磁鋼板10dの突出領域18が入り込み、電磁鋼板10cの突出領域18が電磁鋼板10dの凹領域16に入り込んだ構成となっている。また、図5の右側に示すように、電磁鋼板対14は、ブリッジ部において矩形断面を有する。
図6は、実施形態2のロータコアにおける積層鋼板の図2のA−A断面図(ブリッジ部の断面図)である。図6では、図を簡略化するために8枚の電磁鋼板のみが示されているが、実際にはさらに多くの電磁鋼板が存在する。図6において、左側には磁石孔20があり、そこに樹脂30が注入されており、ブリッジ部21を間において、右側には磁束漏れ抑制孔22がある。図6に示すように、積層鋼板は、電磁鋼板10cと電磁鋼板10dとからなる電磁鋼板対14が複数積層された構成となっている。
前述したように、電磁鋼板対14は、電磁鋼板10cの凹領域に電磁鋼板10dの突出領域が入り込み、電磁鋼板10cの突出領域が電磁鋼板10dの凹領域に入り込んだ構成となっている。別の言い方をすれば、電磁鋼板対14は、ブリッジ部21において、電磁鋼板10cの階段状の2つの板段の各々が、電磁鋼板10dの階段状の板段の各々に接するように構成されている。また、電磁鋼板対14は、ブリッジ部21において矩形断面を有するため、電磁鋼板対14同士を重ねた時にそれらの間に隙間が生じることがない。よって、実施形態2のロータコアによれば、実施形態1のロータコアと同様に、磁石孔20に注入された樹脂30がブリッジ部21で効果的に堰き止められ、樹脂30がブリッジ部21を介して磁束漏れ抑制孔22側に漏れることを抑制することができる。また、実施形態2のロータコアによれば、実施形態1のロータコアと同様に、各電磁鋼板のブリッジ部21に加工硬化された凹領域が含まれるため、ブリッジ部21に高い強度を得ることができる。
なお、上記の説明では、電磁鋼板対14を構成する電磁鋼板10cと電磁鋼板10dとを異なるものとして扱ったが、塑性加工された電磁鋼板10cを180°回転させて下面を上面にすることで、電磁鋼板10dを得ることができる(図5を参照)。よって、1つの金型により塑性加工を行って、電磁鋼板10cと電磁鋼板10dとの両方を得ることができる。
以上説明した実施形態2のロータコアは、電磁鋼板10cと電磁鋼板10dとの各々に2つの板段を有するように(段差が1つだけ設けられるように)、塑性加工を行った。しかし、電磁鋼板10cと電磁鋼板10dとの各々に3つ以上の板段を有するように(段差が2つ以上設けられるように)、塑性加工を行っても良い。例えば、電磁鋼板10cの下面の左端からブリッジ部の全体幅の1/3の幅にわたって板厚がL1_1となるように塑性加工を行ない、その右側に、ブリッジ部の全体幅の1/3の幅にわたって板厚がL1_2(>L1_1)となるように塑性加工を行ない、電磁鋼板10cの下面の右端からブリッジ部の全体幅の1/3の幅にわたって板厚がL2(>L1_2)となる領域を設ける。すなわち、電磁鋼板10cの下面に左端から順に板厚が、L1_1、L1_2、L2(但し、L1_1<L1_2<L2)となる3つの板段を設ける。同様に、電磁鋼板10dの上面の右端からブリッジ部の全体幅の1/3の幅にわたって板厚がL1_1となるように塑性加工を行ない、その左側に、ブリッジ部の全体幅の1/3の幅にわたって板厚がL1_2(>L1_1)となるように塑性加工を行ない、電磁鋼板10dの上面の左端からブリッジ部の全体幅の1/3の幅にわたって板厚がL2(>L1_2)となる領域を設ける。すなわち、電磁鋼板10dの上面に左端から順に板厚が、L2、L1_2、L1_1(但し、L2>L1_2>L1_1)となる3つの板段を設ける。このように、電磁鋼板10cと電磁鋼板10dとの各々に3つの板段を有するように(段差が2つ設けられるように)塑性加工を行っても良い。
(実施形態3)
次に、実施形態3のロータコアについて説明する。図7は、実施形態3のロータコアにおける電磁鋼板の図2のA−A断面図(ブリッジ部の断面図)である。実施形態3の電磁鋼板10eは、ブリッジ部において、下面(第1面)の中央部が、例えばブリッジ部の全体幅(図7の左右方向の幅)の1/3(あるいは2/4)の幅にわたって塑性加工されることで加工硬化され、凹んだ凹領域16が形成される。図7において、点線は電磁鋼板10eの初期の上下左右の面の位置を示しており、電磁鋼板10eの初期の板厚はLorgである。電磁鋼板10eの下面において、塑性加工された凹領域16の下面は、電磁鋼板10eの初期の下面に比べて上側の位置となる。また、電磁鋼板10eの下面において、塑性加工されなかった領域、すなわち、凹領域16ではない領域の下面は、凹領域16が塑性加工されたことによって押し出された電磁鋼板が流入することで突出し、この領域(突出領域18)の下面は電磁鋼板10eの初期の下面に比べて下側の位置となる。なお、電磁鋼板10eのブリッジ部ではない領域(他領域)の上下の面の位置は、点線で表された上下の面の位置と同じである。
また、実施形態3の電磁鋼板10eは、ブリッジ部において、上面(第2面)の両端部の各々が、例えばブリッジ部の全体幅の1/3(あるいは1/4)の幅にわたって塑性加工されることで加工硬化され、電磁鋼板10eの上面には2つの凹んだ凹領域16が形成される。電磁鋼板10eの上面において、塑性加工された凹領域16の上面は、電磁鋼板10eの初期の上面の位置に比べて下側になる。また、電磁鋼板10eの上面において、塑性加工されなかった領域、すなわち、凹領域16ではない領域の上面は、凹領域16が塑性加工されたことによって押し出された電磁鋼板が流入することで突出し、この領域(突出領域18)の上面は電磁鋼板10eの初期の上面に比べて上側の位置となる。
図8は、実施形態3のロータコアにおける電磁鋼板10eを積層した積層鋼板の図2のA−A断面図(ブリッジ部の断面図)である。図8では、ブリッジ部において電磁鋼板同士が隙間無く接するように誇張して描かれているが、電磁鋼板同士の間に隙間が少なくなるように積層鋼板が構成される。図8では、図を簡略化するために6枚の電磁鋼板のみが示されているが、実際にはさらに多くの電磁鋼板が存在する。図8において、左側には磁石孔20があり、そこに樹脂30が注入されており、ブリッジ部21を間において、右側には磁束漏れ抑制孔22がある。
図8に示すように、互いに接し合う電磁鋼板10eにおいて、上側にある電磁鋼板10e(以下、上側電磁鋼板という)の下面に設けられた凹領域に、下側にある電磁鋼板10e(以下、下側電磁鋼板という)の上面に設けられた突出領域が入り込み、上側電磁鋼板の下面に設けられた突出領域18が、下側電磁鋼板の上面に設けられた凹領域16に入り込んでいる。別の言い方をすれば、互いに接し合う電磁鋼板10eの一方の凸形状の凸部が、他方の凹形状の凹部に嵌め合わされている。よって、実施形態3のロータコアによれば、実施形態1のロータコアと同様に、磁石孔20に注入された樹脂30がブリッジ部21で効果的に堰き止められ、樹脂30がブリッジ部21を介して磁束漏れ抑制孔22側に漏れることを抑制することができる。また、実施形態3のロータコアによれば、実施形態1のロータコアと同様に、電磁鋼板10eのブリッジ部21に加工硬化された凹領域が含まれるため、ブリッジ部21に高い強度を得ることができる。また、実施形態3のロータコアは、実施形態1のロータコアの電磁鋼板のように2枚の電磁鋼板で塑性加工する位置を変える必要がない、換言すれば、各電磁鋼板の塑性加工の位置が同じであるため、より簡易にロータコアを形成することができる。
1 回転電機のロータコア、2 軸孔、4 孔の組合せ、10,10a,10b,10c,10d,10e 電磁鋼板、12,14 電磁鋼板対、16 凹領域、18 突出領域、20 磁石孔、21 ブリッジ部、22 磁束漏れ抑制孔、24 永久磁石、30 樹脂。

Claims (1)

  1. 永久磁石が挿入される磁石孔と、磁束漏れを抑制するための磁束漏れ抑制孔とを有する電磁鋼板であり、両面のうちの少なくとも一面に、他領域に比べ凹んでいる凹領域と、他領域に比べ突出している突出領域とが予め形成された電磁鋼板を複数枚積層させて形成されている回転電機のロータコアであって、
    前記磁石孔は、その内面と前記永久磁石の外面との間隙に樹脂が注入される孔であり、
    前記電磁鋼板が、前記磁石孔と前記磁束漏れ抑制孔との間のブリッジ部の第1面に他領域に比べ凹んでいる前記凹領域と他領域に比べ突出している前記突出領域を有する電磁鋼板である第1電磁鋼板と、前記ブリッジ部の第2面に他領域に比べ凹んでいる前記凹領域と他領域に比べ突出している前記突出領域を有する電磁鋼板である第2電磁鋼板を含み、
    前記第1電磁鋼板と前記第2電磁鋼板とは重ねられており、前記第1電磁鋼板の前記凹領域に前記第2電磁鋼板の前記突出領域が入り込み、前記第1電磁鋼板の前記突出領域が前記第2電磁鋼板の前記凹領域に入り込んでおり、
    前記第1電磁鋼板の前記凹領域と前記突出領域、および、前記第2電磁鋼板の前記突出領域と前記凹領域は、前記磁石孔の内面から前記磁束漏れ抑制孔の内面までに亘って形成されている、
    回転電機のロータコア。
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