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JP6762002B2 - 電力回生型パルス電源 - Google Patents
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JP6762002B2 - 電力回生型パルス電源 - Google Patents

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Description

本発明は電力回生型パルス電源に関する。さらに詳しくは、容量性負荷回路に高周波数パルス電圧を供給する場合に、容量性負荷回路に蓄えられる電荷と静電エネルギーをパルス毎に回生することで電力の利用効率の向上を実現した電力回生型パルス電源に関する。
従来から、図6に示すようなパルス電源が用いられている。図6は、従来型パルス電源の構成と動作を示す回路図である。
図6のプラズマ装置(以下、容量性負荷回路(CE)と称す)は、減圧(真空排気)下で放電ガスや反応ガスを供給する容器内に2つの電極を用いたモデルで示している。図6の上側の電極は駆動電極(5)と呼ばれ、電圧(電力)を供給して放電プラズマを生成するための電極である。図6の下側の電極は対向電極(6)と呼ばれ、電極間の電場を均一にするため駆動電極と対向するように設置される。
処理対象の基材は対向電極(6)または駆動電極(5)のいずれかに固定する場合が多い。対向電極(6)は電気的には接地(アースやグランドともいう)する場合と、基材を固定して電圧(バイアス)を加える場合がある。図6は最も代表的な例として、上側が高電圧(高周波やパルスを含む)を与える駆動電極(5)、下側が接地された対向電極(6)の例を示す。駆動電極(5)と対向電極(6)の間にコンデンサが形成され、容量性負荷回路(CE)となる。対向電極(6)を使用せずに駆動電極(5)のみが設けられているプラズマ装置もあるが、金属でできた容器が電気的には対向電極の役割を果すため、駆動電極(5)と対向電極(6)の両方が設けられた容量性負荷回路(CE)同様の構成であると考えることができる。
従来型パルス電源の基本的な構成は、高電圧の電源(E)、高速で動作する第1半導体スイッチ(SW11)と第2半導体スイッチ(SW12)、及び電流(電圧)調節回路(12)からなる。
図6の(a)は放電停止(OFF)状態から放電(ON)状態への遷移過程を示す図、図6の(b)は放電(ON)状態を示す図、図6の(c)は放電(ON)状態から放電停止(OFF)状態への遷移過程を示す図、図6の(d)は放電停止(OFF)状態を示す図である。
図6の(b)において、容量性負荷回路(CE)の放電(ON)状態を維持するために必要な電圧をV[V]、放電に供給する電流をI[A]とする。放電電極間の静電容量をC[F]とする。静電容量は電極の大きさ(面積)と対向電極までの距離等によって決定する。
図6の(b)に示す容量性負荷回路(CE)の放電(ON)状態においては、第1半導体スイッチ(SW11)のみが閉じられており(すなわち、オンの状態)、電源(E)から電流(電圧)調節回路(12)を通して、駆動電極(5)に放電のための電力(必要な電圧と電流)が供給される。
容量性負荷回路(CE)の放電(ON)状態では、電力P=V[W]が供給され、この電力は放電プラズマによって消費されている。
図6の(d)の容量性負荷回路(CE)の放電停止(OFF)状態においては第2半導体スイッチ(SW12)のみが閉じられており(すなわち、オンの状態)、駆動電極(5)が接地されていることにより、放電電極間には電力(電圧)が供給されない。
図6の(a)は、放電開始の過程で、第2半導体スイッチ(SW12)を開く(すなわち、オフにする)と同時に第1半導体スイッチ(SW11)を閉じる(すなわち、オンにする)ことにより、容量性負荷回路(CE)の放電停止(OFF)状態から放電(ON)状態へ遷移する過程を示している。
電極(間)の電圧が容量性負荷回路(CE)の放電に必要な電圧に達するには、電極間のコンデンサ(静電容量)に電荷を充電しなければならない。図6の(a)の過程において、電源(E)は電荷Q=C[C]を電流の時間積分値(Q=∫idt)として供給し、同時に静電エネルギーE=1/2C [J]を供給する必要がある。
それゆえに、図6の(a)の容量性負荷回路(CE)の放電開始過程の時間を早くするには、瞬時に大きな電流を供給する必要がある。
図6の(c)は容量性負荷回路(CE)の放電終了の過程を示し、第1半導体スイッチ(SW11)を開くと同時に第2半導体スイッチ(SW12)を閉じることにより、容量性負荷回路(CE)の放電(ON)状態から放電停止(OFF)状態への遷移状態を示している。第1半導体スイッチ(SW11)を開くことで電源(E)から放電プラズマへの電力供給が遮断されるだけでなく、第2半導体スイッチ(SW12)を通して電極間のコンデンサに蓄えられた電荷Q=C[C]は電流の時間積分値(Q=∫idt)として接地回路を通して放電(プラズマの気体放電ではなく、電気回路の放電)される。
このとき静電エネルギーE=1/2C [J]は回路配線等でジュール熱として消失しエネルギーの損失となってしまう(すなわち、放電停止となる度に容量性負荷回路(CE)に残った電荷が接地(G)に放電され、再利用することができない)。
特許文献1には、一つの半導体スイッチを使ってパルス発生とキックバックエネルギーの回生ができるようにしたパルス電源装置が開示されている。
特許文献1に記載のパルス電源装置は、パルス発生回路は充電器の出力で初期充電されたコンデンサの放電を制御して昇圧・磁気パルス圧縮回路にパルス電流を供給し、前記昇圧・磁気パルス圧縮回路でパルス電流の昇圧及び磁気パルス圧縮して負荷装置にパルス電流を供給し、
前記パルス発生回路は、前記充電器とコンデンサの間に設けられ、充電器からコンデンサへの初期充電電流を流す方向に磁気リセット状態にされる可飽和リアクトルと、
前記コンデンサが初期充電された後にターンオン制御されて該コンデンサと前記可飽和リアクトルとの間に電流路を形成し、該可飽和リアクトルの飽和動作により該コンデンサを逆極性に再充電させる半導体スイッチと、
前記コンデンサの再充電電圧の極性に対して導通し、該コンデンサから前記昇圧・磁気パルス圧縮回路への電流路を形成するダイオードと、
前記コンデンサの再充電電圧で飽和動作し、前記ダイオードを通して前記昇圧・磁気パルス圧縮回路にパルス電流を供給し、該昇圧・磁気パルス圧縮回路側からのキックバック電流に対して該コンデンサに初期充電電圧極性で回生する方向の電流を流す可飽和リアクトルを具備している。
特許文献1には、パルス発生回路のコンデンサは可飽和リアクトルを通して図示の極性に初期充電し、この後に半導体スイッチをターンオンさせ、必要に応じて追加されるリアクトルを通した振動電流によりコンデンサの充電電圧を反転させ、電流が半周期流れ終わった後の反転電圧に対して充電器内部のダイオードブリッジに対しては可飽和リアクトルで電流を阻止し、可飽和リアクトルが飽和動作したときにコンデンサからダイオード及び可飽和リアクトルを通して昇圧・磁気パルス圧縮回路にパルス電流を供給し、パルス電流が供給された負荷装置側からのキックバックエネルギーは昇圧・磁気パルス圧縮回路を通して電流と同じ極性で取り込んでコンデンサをその初期充電極性と同じ極性で充電することでキックバックエネルギーの回生を得ることが記載されている。
さらに特許文献1には、制御スイッチ素子として1つのトランジスタIGBTを使ってパルス発生制御とキックバックエネルギーの回生を行うことができ、回路構成が簡単になることが記載されている。
特許文献1の発明では、コンデンサは初期充電後に半導体スイッチと可飽和リアクトルにより逆極性に再充電し、その放電で負荷装置側にパルスを供給し、負荷装置側からのキックバックエネルギーには可飽和リアクトルによりコンデンサを初期充電電圧極性で回生するようにしたため、1つの半導体スイッチを使ってパルス発生とキックバックエネルギーの回生ができるとしている。
特許文献1の発明は、高電圧で極めて幅の狭いパルス電流(電圧)を供給するための電源であり、高気圧の気体放電を使った気体レーザーや大気圧放電への応用を目的とするパルス電源に関する発明である。
このように、高電圧で極めて幅の狭いパルス電流(電圧)を供給するための電源においては、パルス発生とキックバックエネルギーを回生することを目的とする技術的思想は存在する。
しかしながら、現在、低気圧の容量結合性プラズマ装置に適用できる電力回生型パルス電源はなく、これに関連する技術的思想もない。
仮に、特許文献1の発明を低気圧の容量結合性プラズマ装置に適用しようとしても、この発明はパルス幅を極力狭くするための電源であるため、所望の時間の間、放電プラズマを持続することができず、低気圧の容量結合性プラズマ装置に適用することはできない。
特開平11−262278号公報
叙上の通り、低気圧の容量結合性プラズマ装置に適用できる電力回生型パルス電源の技術的思想はない。
本発明は、低気圧の容量結合型プラズマ処理装置等において所望のパルス幅にわたって安定な放電プラズマの生成を高周波数で繰り返すためのパルス電圧を供給する場合に、比較的簡易な回路により、容量性負荷回路の容量に蓄えられる電荷と静電エネルギーをパルス毎に回生することができ、電力の利用効率を向上させることができる電力回生型パルス電源を提供することを目的とするものである。
請求項1に係る発明は、電源と、
充放電回路と、
電流(電圧)調節回路と
を備えた電力回生型パルス電源であって、
前記充放電回路は、第1半導体スイッチと、コンデンサと、リアクトルと、第2半導体スイッチとを備え、
前記コンデンサは、一方の電極が前記第1半導体スイッチと前記リアクトルの間に接続され、他方の電極が接地されており、
前記コンデンサは前記第1半導体スイッチを介して前記電源に接続され、
前記コンデンサは前記第2半導体スイッチと前記リアクトルを介して容量性負荷回路に接続され、
前記電流(電圧)調節回路は、前記電源と前記容量性負荷回路の間に、前記充放電回路と並列に設けられ、第3半導体スイッチを介して前記容量性負荷回路に接続されることを特徴とする、電力回生型パルス電源に関する。
請求項2に係る発明は、前記第2半導体スイッチは、双方向サイリスタ、逆並列接続した2つのサイリスタ、又は逆並列接続された2組のトランジスタとダイオードの直列回路から構成されることを特徴とする、請求項1に記載の電力回生型パルス電源に関する。
請求項3に係る発明は、前記電流(電圧)調節回路は、抵抗及び/又は半導体を1つ以上含むことを特徴とする、請求項1又は2に記載の電力回生型パルス電源に関する。
請求項4に係る発明は、前記容量性負荷回路が、第4半導体スイッチを介して接地されていることを特徴とする、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の電力回生型パルス電源に関する。
請求項5に係る発明は、前記コンデンサが可変容量型のコンデンサであることを特徴とする、請求項1乃至4のいずれか1項に記載の電力回生型パルス電源に関する。
請求項6に係る発明は、前記電源と前記第1半導体スイッチの間及び/又は前記第2半導体スイッチと前記容量性負荷回路の間に抵抗が設けられていることを特徴とする、請求項1乃至5のいずれか1項に記載の電力回生型パルス電源に関する。
請求項1に係る発明によれば、電力回生型パルス電源が、電源と、充放電回路と、電流(電圧)調節回路とを備え、前記充放電回路は、第1半導体スイッチと、コンデンサと、リアクトルと、第2半導体スイッチとを備え、前記コンデンサは、一方の電極が前記第1半導体スイッチと前記リアクトルの間に接続され、他方の電極が接地されており、前記コンデンサは前記第1半導体スイッチを介して前記電源に接続され、前記コンデンサは前記第2半導体スイッチと前記リアクトルを介して前記容量性負荷回路に接続され、前記電流(電圧)調節回路は、前記電源と前記容量性負荷回路の間に、前記充放電回路と並列に設けられ、第3半導体スイッチを介して前記容量性負荷回路に接続されているため、容量結合型プラズマ処理装置等の容量性負荷回路に高周波パルス電圧を供給する場合に、所望のパルス幅(放電時間)にわたって安定な放電プラズマを持続できるとともに容量性負荷回路の容量に蓄えられる電荷と静電エネルギーをパルス毎に回生することができ、電力の利用効率を向上させることができる。
請求項2に係る発明によれば、前記第2半導体スイッチが、双方向サイリスタ、逆並列接続した2つのサイリスタ、又は逆並列接続された2組のトランジスタとダイオードの直列回路から構成されるため、リアクトルを通して充放電する電流が充電および放電の完了とともに自動的に停止することにより、より高速で確実な半導体スイッチングが可能となり、より容易に請求項1に係る発明の効果を達成できる。
請求項3に係る発明によれば、前記電流(電圧)調節回路は、抵抗及び/又は半導体を1つ以上含むことにより、定電圧特性や負性抵抗特性などの放電プラズマの負荷特性に於いても一定の電流や電圧、又は所望の波形の電流や電圧に調整し、安定な放電プラズマを持続することが容易となる。
請求項4に係る発明によれば、前記容量性負荷回路が、第4半導体スイッチを介して接地されていることにより、容量性負荷の電荷を回生した後に第4半導体スイッチを閉じて残留した負荷を接地に逃がすことで電圧を瞬時に0にするとともに、放電停止中は電圧を0に維持することができる。
請求項5に係る発明によれば、前記コンデンサが可変容量型のコンデンサであることから、容量性負荷回路の実際の静電容量と同じ静電容量に調整することにより電力の回生効率をより高めることができる。さらには、容量性負荷の実際の静電容量よりも大きな静電容量に調整することにより、放電開始時に必要な高電圧を供給することも可能となり、電源電圧よりも高い放電開始電圧を供給することができる。
請求項6に係る発明によれば、前記電源と前記第1半導体スイッチの間及び/又は前記第2半導体スイッチと前記容量性負荷回路の間に抵抗が設けられているため、配線の浮遊容量やインダクタンスなどによる不要な共振(発振)電圧の発生を防止することができ、より容易に請求項1に係る発明の効果を達成できる。
本発明の第一実施形態に係る電力回生型パルス電源を示す回路図である。 本発明の第一実施形態に係る電力回生型パルス電源の第2半導体スイッチを示す回路図である。 本発明の第一実施形態に係る電力回生型パルス電源の動作を示す回路図である。 本発明の第二実施形態に係る電力回生型パルス電源を示す回路図である。 LC共振回路の基本構成を示す回路図である。 従来型パルス電源の構成と動作を示す回路図である。
[実施形態1]
以下、本発明に係る電力回生型パルス電源の好適な実施形態について、図面を参照しながら説明する。
図1は本発明の第一実施形態に係る電力回生型パルス電源を示す回路図である。図2は本発明の第一実施形態に係る電力回生型パルス電源の第2半導体スイッチを示す回路図である。図3は本発明の第一実施形態に係る電力回生型パルス電源の動作を示す回路図である。
図5は、LC共振回路の基本構成を示す回路図である。
本発明に係る電力回生型パルス電源は、LC共振回路の原理を発展させたものであるため、まず、LC共振回路について説明する。
図5に示すように、第1コンデンサ(C1)(静電容量C1[F])と第2コンデンサ(C2)(静電容量C2[F])をリアクトル(L)(自己インダクタンスL[H])と半導体スイッチ(SW0)(高速で動作する半導体スイッチを想定)で接続したLC共振回路とする。
半導体スイッチ(SW0)が開いた状態(すなわち、オフの状態)で、第1コンデンサ(C1)は電圧E[V]に充電され、第2コンデンサ(C2)は充電されていないものとする。半導体スイッチ(SW0)を閉じる(すなわち、オンにする)と、リアクトル(L)を通して第1コンデンサ(C1)から第2コンデンサ(C2)へ電荷を移動する電流が徐々に増加する。配線の抵抗がなく2つのコンデンサの容量が等しい場合(C1=C2)には、第1コンデンサ(C1)の電荷がすべて第2コンデンサ(C2)に移動したところで電流が止まる。
半導体スイッチが閉じたままであれば今度は逆に第2コンデンサ(C2)の電荷がリアクトル(L)を通して第1コンデンサ(C1)にもどる。半導体スイッチ(SW0)を閉じたままであれば電荷の移動が第1コンデンサ(C1)と第2コンデンサ(C2)との間で自動的に繰り返される。この現象をLC共振(回路)という。
第1コンデンサ(C1)の電荷がすべて第2コンデンサ(C2)に移動した際に半導体スイッチ(SW0)を開いたとすると、その後第1コンデンサ(C1)の電圧は0に、第2コンデンサ(C2)の電圧はE[V]に維持される。この現象をパルス放電における放電開始(図3の(b)参照)に適用する。
次に再び半導体スイッチ(SW0)を閉じると引き続き共振が生じ、電荷がコイルを通して第1コンデンサ(C1)に戻りはじめ、一定時間後にすべての電荷が第1コンデンサ(C1)に戻る。ここで半導体スイッチ(SW0)を開くと第1コンデンサ(E1)はE[V]に、第2コンデンサ(E2)は0に保たれる。この現象をパルス放電における放電終了(図3の(d)参照)に適用する。
このようにLC共振により2つのコンデンサの間で電荷が移動する現象を利用して、電源(E)側に設けるコンデンサ(C1)と、容量性負荷回路のコンデンサ(C2)(静電容量)間で電荷(電流)をやりとりすることで、充放電による電荷の損失、静電エネルギーの損失を無くすことができる。
また、充電および放電に必要な時間はリアクトル(L)の自己インダクタンスを小さくする事で短くする事ができる。現実的な数値として第1コンデンサ(C1)=第2コンデンサ(C2)=1[nF]に対してリアクトル(L)=2[μH]を用いると1/2T≒0.1[μs]とする事ができる。パルス周波数が1MHzの時、パルスの周期が1μsであるのに対して十分小さな時間で充電、放電が可能である。ただし、半導体スイッチの応答速度の限界があるため、0.1μsより小さくすることは現実的には難しい。
図1に示すように、本実施形態に係る電力回生型パルス電源は、電源(E)と、充放電回路(1)と、電流(電圧)調節回路(2)とを備えており、所望の容量性負荷回路(CE)にパルスを供給する。
尚、本発明において、容量性負荷回路(CE)とは、主に産業用プラズマ処理装置等(放電プラズマを用いた成膜装置、エッチング装置、表面処理装置等)の大面積の材料を処理する装置において、放電電極の面積が大きくなり電極がコンデンサとして振る舞う負荷回路のことを指す。
電源(E)は、一方の電極が第1半導体スイッチ(SW1)を介してコンデンサ(C0)に接続され、他方の電極が接地されている。使用する電源(E)は気体放電に必要な高電圧を供給できる直流電圧源である。
充放電回路(1)は、第1半導体スイッチ(SW1)と、コンデンサ(C0)と、リアクトル(L)と、第2半導体スイッチ(SW2)とを備えている。
本発明において、充放電回路(1)は、あらかじめ電源(E)からの電荷をコンデンサ(C0)に充電する役割と、コンデンサ(C0)に充電した電荷を放電させて容量性負荷回路(CE)に転送し充電する役割と、容量性負荷回路(CE)に充電した電荷を放電させてコンデンサ(C0)に転送し充電する回生の役割とを担う。
第1半導体スイッチ(SW1)は、充放電回路(1)内に設けられている。具体的には、電源(E)と、リアクトル(L)及びコンデンサ(C0)の間に設けられている。
第1半導体スイッチ(SW1)はMOSFETであることがより望ましい。しかし、これに限定されず、例えばサイリスタやIGBT等、半導体スイッチとして通常用いられ、当業者に自明のものであれば、いかなるものでも用いることができる。
第1半導体スイッチ(SW1)が閉じる(すなわちオンになる)ことで、電源(E)から電流が充放電回路(1)内に流れ、コンデンサ(C0)に電荷が蓄えられる。
コンデンサ(C0)は、充放電回路(1)内に設けられ、一方の電極が第1半導体スイッチ(SW1)とリアクトル(L)の間に接続され、他方の電極が接地されている。具体的には、コンデンサ(C0)は第1半導体スイッチ(SW1)を介して電源(E)に接続され、第2半導体スイッチ(SW2)とリアクトル(L)を介して容量性負荷回路(CE)に接続されている。
エネルギーの回生効率を高くするには、コンデンサ(C0)の静電容量は、容量性負荷回路(CE)の静電容量と同程度の静電容量であることが望ましい。しかしこれに限定されず、例えば容量性負荷回路(CE)よりも意図的に少し大きな静電容量にすることで、電源(E)の電圧よりも大きな電圧を容量負荷回路(CE)に供することができる。従ってコンデンサ(C0)は、容量性負荷回路(CE)の静電容量に対して適切な静電容量に調整するために可変容量型のコンデンサを用いることがより望ましい。
第1半導体スイッチ(SW1)が閉じる(すなわちオンになる)ことで、電源(E)から電流が充放電回路(1)内に流れ、コンデンサ(C0)に充電される。コンデンサ(C0)が充電された状態で、第1半導体スイッチ(SW1)を開き(すなわちオフにする)、第2半導体スイッチ(SW2)を閉じる(すなわちオンにする)ことで、コンデンサ(C0)の電荷が後述する第2半導体スイッチ(SW2)の給電用の回路(3)を介して容量性負荷回路(CE)に転送される。
リアクトル(L)は、充放電回路(1)内に設けられている。具体的には、コンデンサ(C0)と第2半導体スイッチの間に設けられている。
本実施形態において、リアクトル(L)は叙上の位置に設けられることが望ましいが、これに限定されず、例えば、第2半導体スイッチと容量性負荷回路(CE)との間に第2のリアクトル(L)を設ける等、本発明の効果を奏することができる位置や配置数であればいかなるものでもよい。
尚、リアクトル(L)は、パルス電源に通常使用され、当業者に自明のものであれば、いかなるものを用いてもよい。
第2半導体スイッチ(SW2)は、充放電回路(1)内に設けられている。具体的には、リアクトル(L)と容量性負荷回路(CE)との間に設けられている。
第2半導体スイッチ(SW2)は、MOSFET(トランジスタ)(T)とダイオード(D)が直列に接続された容量性負荷回路(CE)へ向かう給電用の回路(3)と、容量性負荷回路(CE)からコンデンサ(C0)へ向かう回生用の回路(4)から構成されており、給電用の回路(3)と回生用の回路(4)に接続されているMOSFET(T)とダイオード(D)はいずれも互いに逆向きに接続されている。
第2半導体スイッチは叙上のMOSFET(T)とダイオード(D)の組合せ回路であることが望ましいが、これに限定されず、例えば双方向サイリスタ、逆並列接続した2つのサイリスタ等、半導体スイッチとして通常用いられ、当発明の効果を奏することが当業者に自明のものであればいかなるものでも用いることができる。
サイリスタは、電流が流れきると自動的にOFFになるという点でダイオードと似た動作をするため、サイリスタ単体でMOSFETとダイオードの組合せの代替となり得る。さらに、双方向に動作する双方向サイリスタも存在する。しかしながら、サイリスタは、高速性の観点からあまり好ましくない。
図2に示すように、第2半導体スイッチ(SW2)に給電用の回路(3)と回生用の回路(4)が並列に設けられていることにより、コンデンサ(C0)が充電された状態で、第1半導体スイッチ(SW1)を開き(すなわちオフにする)、第2半導体スイッチ(SW2)の給電用の回路(3)を閉じる(すなわちオンにする)ことで、コンデンサ(C0)の電荷が第2半導体スイッチ(SW2)の給電用の回路(3)を介して容量性負荷回路(CE)に転送される。電荷の転送が終了すると第2半導体スイッチ(SW2)の給電用の回路(3)が有するダイオード(D)の作用により、容量性負荷回路(CE)からコンデンサ(C0)方向への電流の逆流は抑止され、容量性負荷回路(CE)の電圧が維持される。
容量性負荷回路(CE)が充電された状態で、第2半導体スイッチ(SW2)の給電用の回路(3)を開いて(すなわちオフにする)第2半導体スイッチ(SW2)の回生用の回路(4)を閉じる(すなわちオンにする)と容量性負荷回路(CE)に充電された電荷が回生用の回路(4)を介してコンデンサ(C0)に転送され、電荷の転送が終了すると第2半導体スイッチ(SW2)の回生用の回路(4)が有するダイオード(D)の作用により、コンデンサ(C0)から容量性負荷回路(CE)方向への電流の逆流が抑止され、容量性負荷回路(CE)に充電した電荷と静電エネルギーがコンデンサ(C0)に回生される。
電流(電圧)調節回路(2)は、電源(E)と容量性負荷回路(CE)との間に、充放電回路(1)と並列に設けられ、第3半導体スイッチ(SW3)を介して容量性負荷に接続され、抵抗及び/又は半導体を1つ以上含んでいる。
電流(電圧)調節回路(2)に設けられる抵抗及び半導体は、電源等の電気回路に通常用いられ、当業者に自明のものであれば、いかなるものを用いてもよい。
電流(電圧)調節回路(2)は、第3半導体スイッチ(SW3)を閉じる(すなわち、オンにする)ことによって、電流(電圧)調節回路(2)を通して容量性負荷回路(CE)の放電に必要な一定の電流や電圧又は必要な波形に変調された電流や電圧を持続的に供給することができる。
第3半導体スイッチ(SW3)は、電流(電圧)調節回路(2)と容量性負荷回路(CE)との間に設けられている。
第3半導体スイッチ(SW3)はMOSFETであることが望ましい。しかし、これに限定されず、例えばサイリスタやIGBT等、半導体スイッチとして通常用いられ、当業者に自明のものであれば、いかなるものでも用いることができる。
第3半導体スイッチ(SW3)が閉じる(すなわちオンになる)ことで、電源(E)から電流が電流(電圧)調節回路(2)を通して容量性負荷回路(CE)に流れ、容量性負荷回路(CE)の放電に必要な電流(電圧)を持続的に供給する。
次に、図3を用いて本実施形態に係る電力回生型パルス電源の動作について説明する。
図3の(a)は容量性負荷回路(CE)の放電が止まっている状態を示す図である。第1半導体スイッチ(SW1)のみを閉じることで、電源(E)の電流がコンデンサ(C0)に移行し、コンデンサ(C0)が充電される。この状態では、第2半導体スイッチ(SW2)及び第3半導体スイッチ(SW3)が開いているため、電源(E)やコンデンサ(C0)の電荷は容量性負荷回路(CE)に転送されない。
図3の(b)は容量性負荷回路(CE)の放電が開始する状態を示す図である。第1半導体スイッチを開いた後、第2半導体スイッチ(SW2)の給電用の回路(3)のみを閉じることで、コンデンサ(C0)の電荷が容量性負荷回路(CE)に転送され、容量性負荷回路(CE)の静電容量を充電し電圧がかかる。この際、第2半導体スイッチ(SW2)の給電用の回路(3)が備えるダイオードの作用により電流が自動的に停止して容量性負荷回路(CE)の電圧が維持される。この状態では、第2半導体スイッチ(SW2)の回生用の回路(4)は開いた状態のままである。
図3の(c)は容量性負荷回路(CE)の放電が維持されている状態を示す図である。コンデンサ(C0)の電荷が容量性負荷回路(CE)に転送され、容量性負荷回路(CE)の静電容量を充電し電圧がかかった後、第2半導体スイッチ(SW2)の給電用の回路(3)を開き、第3半導体スイッチ(SW3)を閉じることで、電流(電圧)調節回路(2)を通して容量性負荷回路(CE)の放電に必要な電流(電圧)を持続的に供給する。
第3半導体スイッチを閉じるタイミングは図3の(b)において第2半導体スイッチの給電用回路(3)を閉じるタイミングと同時であっても良い。このとき容量性負荷回路(CE)の充電にはコンデンサ(C0)の電荷の他に、電流(電圧)調整回路(2)からも電流が供給される。現実的には、高速でタイミングを調整するのが難しいため、この後者の方法(同時に閉じる)を取っている。
図3の(d)は容量性負荷回路(CE)の放電が終わった状態を示す図である。第3半導体スイッチ(SW3)を開き、電流(電圧)調節回路(2)を通して容量性負荷回路(CE)の放電に必要な電流(電圧)の供給を停止すると同時に、第2半導体スイッチ(SW2)の回生用の回路(4)を閉じることで、容量性負荷回路(CE)に充電された電荷がコンデンサ(C0)に転送され、電荷の転送が終了すると第2半導体スイッチ(SW2)の回生用の回路(4)が備えるダイオード(D)の作用により電流が自動的に停止して、容量性負荷回路(CE)に充電した電荷と静電エネルギーがコンデンサ(C0)に回生される。
本発明に係る電力回生型パルス電源は、主に高周波パルス電源として用いられる。高周波の具体的な周波数は一般的には定義されていない。本発明の有効な周波数範囲は1kHz〜1MHzである。電源(E)としては1kHz以下のいかなる低周波数でも動作可能であるが、低周波では容量性負荷回路(CE)による電力の損失が少ないため電力回生のメリットが小さい。周波数が高くなるほど周波数に比例して電力の損失が増加するため、回生のメリットが大きくなる。1MHzよりも高い周波数は原理的には適用可能であるが、実際の半導体スイッチの応答時間には制約があるため、現状では実現困難である。
このように、本実施形態に係る電力回生型パルス電源は、容量性負荷回路(CE)に充電された電荷をコンデンサ(C0)に移行させることができ、電力損失を低減できる高周波高効率パルス電源を提供することができる。
[実施形態2]
次に、図4を参照して本発明の第二実施形態に係る電力回生型パルス電源について説明する。
図4は本発明の第二実施形態に係る電力回生型パルス電源を示す回路図である。
本実施形態の電力回生型パルス電源は、叙上の第一実施形態に係る電力回生型パルス電源の構成をすべて備えており、以下の点のみ異なる。
1)気体放電では接地に対して負の高電圧を用いることが多く、電源(E)の向きを逆にして、第1乃至第3半導体スイッチについても電流の向きを逆に設定して、接地に対して負の高周波パルス電圧が発生するようにしている。
2)容量性負荷回路(CE)の実際の静電容量と同じ静電容量に調整するため、充放電回路(1)のコンデンサ(C0)は可変容量型のコンデンサを用いている。
3)配線の浮遊容量などにより不要な共振(発振)電圧が生じるのを避けるため、第1の抵抗(R1)、および第2の抵抗(R2)を挿入している。第1の抵抗(R1)は電源(E)と第1半導体スイッチ(SW1)との間に挿入し、第2の抵抗(R2)は第2半導体スイッチ(SW2)と容量性負荷回路(CE)との間に挿入している。
4)図3の(d)の放電終了時に、万が一容量性負荷回路(CE)の電荷をすべて回収できなかった場合に、容量性負荷回路(CE)に電荷が残留するのを避けるため、第4半導体スイッチ(SW4)を加えて、電荷と静電エネルギーが回生された後、残留電荷を接地(G)に逃がすようにしている。第4半導体スイッチ(SW4)は、具体的には、容量性負荷回路(CE)と接地(G)の間に設けられている。第4半導体スイッチ(SW4)はMOSFETであることが望ましい。しかし、これに限定されず、例えばサイリスタ等、半導体スイッチとして通常用いられ、当業者に自明のものであれば、いかなるものでも用いることができる。
本実施形態に係る電力回生型パルス電源の利点として、コンデンサ(C0)の値は原理によれば容量性負荷回路(CE)と一致させることになるが、意図的に容量性負荷回路(CE)よりも少し大きく(コンデンサ>容量性負荷回路)すると、電源(E)の電圧よりも高い電圧が負荷に供給される。一般に気体放電では、放電が持続している時の電圧に比べて、放電を開始するために必要な電圧が高いことから、放電開始時は高い電圧を供給し、放電開始後は電圧を低下させる必要がある。本実施形態に係る電力回生型パルス電源では、コンデンサ(C0)の容量を調整することで容量性負荷回路(CE)に必要な放電開始電圧を供給することが可能である。この効果は低周波のパルスで特に有効である。
本発明に係る電力回生型パルス電源は、低気圧の容量結合型プラズマ処理装置等の容量性負荷回路に高周波パルス電圧を供給する場合に、容量性負荷回路の容量に蓄えられる電荷と静電エネルギーをパルス毎に回生することで、電力の利用効率を向上させることができる。それゆえに、本発明に係る電力回生型パルス電源は、例えば、容量結合型プラズマ処理装置でパルス放電を行うための高周波高圧パルス電源や、プラズマ処理装置において基板バイアス(容量性負荷回路)用の高周波パルス電源等に好適に使用される。
1 充放電回路
2 電流(電圧)調節回路
3 給電用の回路
4 電力回生用の回路
C0 コンデンサ
CE 容量性負荷回路
D ダイオード
E 電源
G 接地
L リアクトル
R1 第1の抵抗
R2 第2の抵抗
SW1 第1半導体スイッチ
SW2 第2半導体スイッチ
SW3 第3半導体スイッチ
SW4 第4半導体スイッチ
T MOSFET(トランジスタ)

Claims (6)

  1. 電源と、
    充放電回路と、
    電流(電圧)調節回路と
    を備えた電力回生型パルス電源であって、
    前記充放電回路は、第1半導体スイッチと、コンデンサと、リアクトルと、第2半導体スイッチとを備え、
    前記コンデンサは、一方の電極が前記第1半導体スイッチと前記リアクトルの間に接続され、他方の電極が接地されており、
    前記コンデンサは前記第1半導体スイッチを介して前記電源に接続され、
    前記コンデンサは前記第2半導体スイッチと前記リアクトルを介して容量性負荷回路に接続され、
    前記電流(電圧)調節回路は、前記電源と前記容量性負荷回路の間に、前記充放電回路と並列に設けられ、第3半導体スイッチを介して前記容量性負荷回路に接続されることを特徴とする、電力回生型パルス電源。
  2. 前記第2半導体スイッチは、双方向サイリスタ、逆並列接続した2つのサイリスタ、又は逆並列接続された2組のトランジスタとダイオードの直列回路から構成されることを特徴とする、請求項1に記載の電力回生型パルス電源。
  3. 前記電流(電圧)調節回路は、抵抗及び/又は半導体を1つ以上含むことを特徴とする、請求項1又は2に記載の電力回生型パルス電源。
  4. 前記容量性負荷回路が、第4半導体スイッチを介して接地されていることを特徴とする、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の電力回生型パルス電源。
  5. 前記コンデンサが可変容量型のコンデンサであることを特徴とする、請求項1乃至4のいずれか1項に記載の電力回生型パルス電源。
  6. 前記電源と前記第1半導体スイッチの間及び/又は前記第2半導体スイッチと前記容量性負荷回路の間に抵抗が設けられていることを特徴とする、請求項1乃至5のいずれか1項に記載の電力回生型パルス電源。
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