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JP6762066B2 - 粘着シート - Google Patents
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JP6762066B2 - 粘着シート - Google Patents

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Description

本発明は、粘着シートに関する。
近年、棚、壁等に貼付し固定して周辺を消臭する目的で、消臭機能が付与された粘着シートが使用されている。このような消臭機能を付与された粘着シートについては、例えば、下記の特許文献1及び特許文献2に記載されている。
特開2000−262668号公報 特開平9−168583号公報
しかしながら、上記の特許文献1及び特許文献2に記載の粘着シートでは、消臭剤の消臭効率が十分ではなく、消臭速度が遅かった。本発明者らは、その原因を調査し、粘着剤層に消臭剤を混合した場合、粘着剤層表面近傍に存在する消臭剤は消臭機能を発揮しやすいが、粘着剤層内部深くに存在する消臭剤は消臭機能を発揮しにくいため、消臭効率が低いことによるものであることを見出した。また、基材層に消臭剤を混合した場合も同様であった。
従って、本発明の目的は、消臭剤の消臭効率に優れる粘着シートを提供することにある。
本発明者らは、上記目的を達成するため鋭意検討した結果、基材の一方の面に粘着剤層を有する粘着シートにおいて、前記基材の他方の面に、粒子状の消臭剤を含有し、前記消臭剤の平均粒子径の特定の倍率の厚みである離型処理層を設けることにより、消臭剤の消臭効率に優れる粘着シートが得られることを見出した。本発明は、これらの知見に基づいて完成されたものである。
すなわち、本発明は、基材と、前記基材の一方の面に設けられた粘着剤層と、前記基材の他方の面に設けられた離型処理層とを有し、前記離型処理層が粒子状の消臭剤を含み、前記離型処理層の厚みが前記消臭剤の平均粒子径の0.1〜2倍である粘着シートを提供する。
前記離型処理層の単位面積あたりの質量は、0.1〜10g/m2であることが好ましい。
前記消臭剤の平均粒子径は0.1〜20μmであることが好ましい。
前記粘着剤層が多孔性粘着剤層であり、前記離型処理層が多孔性離型処理層であることが好ましい。
前記基材は多孔性基材であることが好ましい。
本発明の粘着シートは、上記構成を有するので、消臭剤の消臭効率に優れる。このため、本発明の粘着シートは、従来の消臭機能を有する粘着シートに対して消臭速度が速く、即効性がある。
本発明の粘着シートの一例を示す概略図(断面概略図)である。 本発明の粘着シートの他の一例を示す概略図(断面概略図)である。 本発明の粘着シートの他の一例を示す概略図(断面概略図)である。
本発明の粘着シートは、基材と、前記基材の一方の面に設けられた粘着剤層と、前記基材の他方の面に設けられた離型処理層とを有する。すなわち、本発明の粘着シートは、離型処理層、基材、及び粘着剤層をこの順に含む構成を有する。
[離型処理層]
上記離型処理層は粒子状の消臭剤を含む。上記離型処理層の厚みは、上記消臭剤の平均粒子径の0.1〜2倍であり、好ましくは0.2〜1.5倍、より好ましくは0.5〜1.0倍である。上記離型処理層の厚みが消臭剤の平均粒子径の0.1倍以上であることにより、消臭剤が離型処理層から脱落しにくく、また、離型処理層が有する離型性を保持することができる。上記離型処理層の厚みが消臭剤の平均粒子径の2倍以下であることにより、離型処理層表面から消臭剤の表面が露出するか、あるいは離型処理層表面から離型処理層内部の消臭剤までの距離が短いため、離型処理層中の消臭剤は消臭機能を効率よく発揮することができる。また、離型処理層中のより多くの消臭剤が消臭機能を発揮することにより、消臭速度が速く即効性がある。
本発明の粘着シートにおいて、消臭剤を含む層として離型処理層を用いることを重要な特徴とする。離型処理層は、薄膜塗工しやすく比較的薄い層を設けることが可能である。このため、消臭剤を含有する層の厚みを消臭剤の平均粒子径の0.1〜2倍もの薄い厚みとすることが可能となる。
上記離型処理層は、離型性を有するように処理された層であれば特に限定されない。例えば、上記離型処理層の上記粘着剤層に対する剥離力(23℃環境下、剥離角度180°、剥離速度300mm/分)は、特に限定されないが、10.0N/50mm以下(例えば、0.1〜10.0N/50mm)が好ましく、より好ましくは5.0N/50mm以下、さらに好ましくは2.0N/50mm以下である。
上記離型処理層としては、公知乃至慣用の離型剤を含有する組成物(離型処理剤)により形成された層が使用でき、例えば、シリコーン系、長鎖アルキル系、フッ素系、硫化モリブデン系等が挙げられる。すなわち、上記離型処理剤に含まれる上記離型剤としては、シリコーン系離型剤(シリコーン系樹脂等)、長鎖アルキル系離型剤(長鎖アルキル系樹脂等)、フッ素系離型剤(フッ素系樹脂等)、硫化モリブデン系離型剤(硫化モリブデン等)等が挙げられる。上記離型剤は、1種のみを使用してもよいし、2種以上を使用してもよい。
上記離型処理層は、離型処理剤を硬化させて形成された皮膜(硬化皮膜)であることが好ましい。上記離型処理層が硬化皮膜であると、離型処理層の硬度が高くなる傾向にあり、消臭剤がより脱落しにくくなる。
上記消臭剤としては、公知乃至慣用の消臭剤が使用でき、消臭対象の物質に応じて適宜選択することができる。上記消臭剤が有する消臭機能は、特に限定されず、物理的消臭、化学的消臭、生物的消臭のいずれであってもよい。中でも、化学的消臭が好ましい。上記消臭剤は、1種のみを使用してもよいし、2種以上を使用してもよい。
上記消臭剤としては、例えば、二酸化ケイ素、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸ジルコニウム、ケイ酸亜鉛、酸化アルミニウム、リン酸ジルコニウム、リン酸チタン、リン酸カルシウム、酸化ジルコニウム、酸化ジルコニウム水和物、酸化銅、酸化銀、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化アルミニウム亜鉛、ケイ酸アルミニウム亜鉛、ハイドロタルサイト類、雲母、ゼオライト、シリカゲル、モルデナイト、クリノゾイサイト、チャバザイト、エリオナイト、セピオライト、モンモリロナイト、ベントナイト、タルク、パーライト、活性白土、珪藻土、活性炭等の、金属化合物やシリカ化合物等が挙げられる。
上記消臭剤は粒子状である。なお、粒子状の消臭剤は、完全な球状には限られず、例えばカプセル形状等の断面が楕円形状のものであってもよい。
上記消臭剤の平均粒子径は、特に限定されないが、0.1〜20μmが好ましく、より好ましくは0.2〜15μm、さらに好ましくは0.3〜10μm、特に好ましくは0.5〜5μmである。上記平均粒子径が0.1μm以上であると、消臭効率がより向上する。上記平均粒子径が20μm以下であると、消臭剤がより脱落しにくくなる。なお、上記平均粒子径は、動的光散乱法により測定されるメディアン径(D50)である。
上記離型処理層中の消臭剤の含有量は、特に限定されないが、離型剤100重量部に対して、5〜50重量部が好ましく、より好ましくは10〜40重量部である。上記含有量が5重量部以上であると、消臭効率がより向上する。上記含有量が50重量部以下であると、少量でありながら十分な消臭効率が得られ、且つ離型処理層からの消臭剤の脱落がより起こりにくくなる。また、離型処理層を形成する離型処理剤の粘度が高くなりすぎず、塗工性が良好となる。
上記離型処理層は、上記離型剤、上記消臭剤以外に、他の成分(添加剤等)を含有していてもよい。上記添加剤としては、例えば、充填剤、帯電防止剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、可塑剤、着色剤(染料や顔料等)等が挙げられる。上記添加剤は、1種のみを使用してもよいし、2種以上を使用してもよい。
上記離型処理層中の上記離型剤及び上記消臭剤の含有量の合計は、特に限定されないが、50重量%以上が好ましく、より好ましくは70重量%以上、さらに好ましくは80重量%以上、特に好ましくは90重量%以上である。上記含有量の合計が50重量%以上であると、離型処理層の離型性がより向上し、また、消臭効率がより向上する。
上記離型処理層の厚みは、特に限定されないが、0.2〜20μmが好ましく、より好ましくは0.3〜10μm、さらに好ましくは0.5〜5μmである。上記厚みが0.3μm以上であると、離型処理層の離型性が向上し、また、消臭剤の脱落がより起こりにくくなる。上記厚みが20μm以下であると、厚みが十分に薄くなるため、消臭効率がより向上する。なお、離型処理層表面から消臭剤の一部が突出している場合、上記離型処理層の厚みは、消臭剤の一部が突出していない部分の厚みをいう。また、離型処理層が後述の多孔性離型処理層である場合、上記離型処理層の厚みは、凹みがない離型処理層表面までの厚みをいう。
上記離型処理層の単位面積あたりの質量は、特に限定されないが、0.1〜10g/m2が好ましく、より好ましくは0.3〜5g/m2、さらに好ましくは0.6〜3g/m2である。上記単位面積あたりの質量が0.1g/m2以上であると、離型処理層の離型性が向上し、また、消臭剤の脱落がより起こりにくくなる。上記単位面積あたりの質量が10g/m2以下であると、離型処理層の厚みが十分に薄くなるため、消臭効率がより向上する。
上記離型処理層は、不透明であってもよいし、透明(有色透明、無色透明)であってもよい。例えば、着色剤を含有することにより、不透明な離型処理層とすることができる。
上記離型処理層は、非多孔質の離型処理層(非多孔性離型処理層)であってもよいし、多孔質の離型処理層(多孔性離型処理層)であってもよいし、非多孔性離型処理層と多孔性離型処理層の組み合わせ(例えば、非多孔性離型処理層と多孔性離型処理層の積層構造、平面上の一部が非多孔性離型処理層であり一部が多孔性離型処理層)であってもよい。上記離型処理層が多孔質であると、離型処理層に通気性を付与することができる。
[基材]
上記基材(基材層)としては、特に限定されず、粘着シートの基材として使用される公知乃至慣用のものを使用することができ、例えば、プラスチックフィルム、多孔性基材、ネット、ゴムシート、発泡シート、金属箔、これらの積層体等が挙げられる。プラスチックフィルムとしては、例えば、ポリオレフィン系フィルム、ポリエステル系フィルム、塩化ビニル系樹脂フィルム、酢酸ビニル系樹脂フィルム、ポリイミド系樹脂フィルム、ポリアミド系樹脂フィルム、フッ素系樹脂フィルム、セロハン類等が挙げられる。ポリオレフィン系フィルムとしては、ポリエチレン系フィルム、ポリプロピレン系フィルム、エチレン−プロピレン共重合体フィルム等が挙げられる。ポリエステル系フィルムとしては、例えば、ポリエチレンテレフタレートフィルム等が挙げられる。プラスチックフィルムは、無延伸タイプのものであってもよいし、延伸タイプ(1軸延伸タイプ又は2軸延伸タイプ)のものであってもよい。上記多孔性基材としては、例えば、和紙、クラフト紙、グラシン紙、上質紙、合成紙、トップコート紙等の紙類;多孔質フィルム;織布や不織布等の布類等が挙げられる。上記布類を構成する繊維材料としては、例えば、綿繊維、スフ、マニラ麻、パルプ、レーヨン、アセテート繊維、ポリエステル繊維、ポリビニルアルコール繊維、ポリアミド繊維、ポリオレフィン繊維等の、天然繊維、半合成繊維、又は合成繊維が挙げられる。上記ゴムシートを構成するゴムとしては、例えば、天然ゴムやブチルゴム等が挙げられる。上記発泡シートを構成する発泡体としては、例えば、アクリル系発泡体、ポリウレタン系発泡体、ポリエステル系発泡体、ポリオレフィン系発泡体、ポリクロロプレンゴム発泡体等が挙げられる。上記金属箔としては、例えば、アルミニウム箔や銅箔が挙げられる。なお、上記基材は、上記基材で挙げた素材を組み合わせた素材から形成された基材であってもよい。また、上記基材は単層の形態を有していてもよいし、複層の形態を有していてもよい。
上記基材としては、プラスチックフィルム、多孔性基材(特に、多孔質フィルム、不織布)が好ましい。上記基材として多孔性基材を用いた場合、基材に通気性を付与することができる。
また、多孔性基材として、貫通孔を有する基材を用いることもできる。上記貫通孔を設ける方法としては、例えば、上記基材(例えば、プラスチックフィルム)を、針で孔をあける方法(針穴加工)、レーザー加工で孔をあける方法、ロールで孔をあける方法等が挙げられる。中でも、経済性の観点から、針により貫通孔をあける方法が好ましい。上記針の直径は、特に限定されないが、50〜200μmが好ましく、より好ましくは50〜100μmである。
上記多孔質フィルムは、ポリオレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリスチレン系樹脂等の樹脂から構成(形成)されるフィルム状の多孔性基材である。
上記多孔質フィルムは、例えば、溶融成膜法(Tダイ法、インフレーション法)により、上記の多孔質フィルムを構成する樹脂及び無機充填剤等を2軸混練押出にて混合分散し、一旦ペレット状にした後、1軸押出機にて溶融押出して未延伸フィルムを作製し、該未延伸フィルムを、延伸(例えば、1軸又は2軸に延伸)することにより多孔質化して製造することができる。
上記不織布としては、例えば、ポリエステル製不織布(ポリエチレンテレフタレート製不織布(PET製不織布)等)、ポリオレフィン製不織布(ポリエチレン製不織布、ポリプロピレン製不織布等)、ポリアミド製不織布(ナイロン製不織布等)、レーヨン製不織布等公知乃至慣用の不織布(天然繊維による不織布、合成繊維による不織布等)を使用することができる。中でも、加工適性の観点から、ポリエステル製不織布、ポリオレフィン製不織布、ポリアミド製不織布が好ましく、コストを抑えることができ、原料となる樹脂の量に対して体積の大きい不織布が得られやすいという観点から、ポリエステル製不織布(特に、PET製不織布)が特に好ましい。上記不織布は、1種のみを使用してもよいし、2種以上を使用してもよい。
上記不織布の目付(目付け、目付量)は、特に限定されないが、風合いの観点から、5〜70g/m2が好ましく、より好ましくは10〜50g/m2、さらに好ましくは15〜40g/m2である。
上記基材には、必要に応じて、充填剤(無機充填剤、有機充填剤等)、老化防止剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、滑剤、可塑剤、着色剤(顔料、染料等)等の各種添加剤が配合されていてもよい。また、上記基材の表面には、表面処理が施されていてもよい。表面処理としては、例えば、コロナ処理やプラズマ処理等の物理的処理、下塗り処理等の化学的処理が挙げられる。
上記基材の厚みは、特に限定されないが、10〜1000μmが好ましく、より好ましくは20〜700μm、さらに好ましくは50〜500μmである。厚みが10μm以上であると、取り扱い性に優れる。また、上記厚みが1000μm以下であると、延伸等の変形に対する追随性に優れる。
[粘着剤層]
上記粘着剤層を構成する粘着剤としては、例えば、ゴム系粘着剤、ウレタン系粘着剤(アクリルウレタン系粘着剤等)、アクリル系粘着剤、シリコーン系粘着剤、ポリエステル系粘着剤、ポリアミド系粘着剤、エポキシ系粘着剤、ビニルアルキルエーテル系粘着剤、フッ素系粘着剤等の公知乃至慣用の粘着剤が挙げられる。上記粘着剤は、1種のみを使用してもよいし、2種以上を使用してもよい。
また、上記粘着剤は、いずれの形態を有している粘着剤であってもよく、例えば、エマルジョン型粘着剤、溶剤型粘着剤、熱溶融型粘着剤(ホットメルト型粘着剤)等が挙げられる。
また、上記粘着剤層は、いずれの特性を有している粘着剤層であってもよく、例えば、硬化性粘着剤層(加熱により架橋等が生じて硬化する熱硬化性を有している粘着剤層(熱硬化性粘着剤層)や、活性エネルギー線の照射により架橋等が生じて硬化する活性エネルギー線硬化性を有している粘着剤(活性エネルギー線硬化性粘着剤層)等)が挙げられる。なお、熱硬化性粘着剤層には、熱硬化性を発揮するための架橋剤や重合開始剤等が適宜用いられている。また、活性エネルギー線硬化性粘着剤層には、活性エネルギー線硬化性を発揮するための架橋剤や光重合開始剤等が適宜用いられている。
上記粘着剤層は、非多孔性粘着剤層(フィルム状粘着剤層)であってもよいし、多孔性粘着剤層であってもよいし、非多孔性粘着剤層と多孔性粘着剤層の組み合わせ(例えば、非多孔性粘着剤層と多孔性粘着剤層の積層構造、平面上の一部が非多孔性粘着剤層であり一部が多孔性粘着剤層)であってもよい。上記多孔性粘着剤層としては、粘着剤を繊維化して形成した粘着剤層(繊維状粘着剤層)が好ましい。より好ましくは、ホットメルト型(熱溶融型)粘着剤を、スプレー方式(スプレー塗布)により繊維化して形成された粘着剤層であり、さらに好ましくは、ホットメルト型粘着剤を、カーテンスプレー方式により、加熱溶融下において熱風を介し吹き付けて繊維化して塗布する方法にて形成された粘着剤層である。上記粘着剤層は、繊維状粘着剤層(特に、スプレー方式にて塗布して形成した繊維状粘着剤層)であると、粘着剤層に通気性を付与でき、且つ粘着剤層の通気性を低下させにくいという利点がある。
上記繊維状粘着剤層の平均繊維径は、15〜500μmが好ましく、より好ましくは20〜50μmである。平均繊維径が15μm以上であると、粘着性が強くなる傾向にある。平均繊維径が500μm以下であると、塗布時に基材に粘着剤の温度が伝わることによるダメージを軽減させる傾向がある。上記の平均繊維径は、例えば、スプレー塗布時のエアー流量、塗布部分とカーテンスプレーダイスの距離等によって制御することができる。
[粘着シート]
本発明の粘着シートは、基材の一方の面に粘着剤層を有し、他方の面に上記離型処理層する。上記粘着剤層は、基材の一方の面の、全面に設けられていてもよいし、部分的に設けられていてもよい。同様に、上記離型処理層は、基材の他方の面の、全面に設けられていてもよいし、部分的に設けられていてもよい。また、上記一方の面の、粘着剤層が設けられていない部分には上記離型処理層が設けられていてもよいし、上記他方の面の、離型処理層が設けられていない部分には上記粘着剤層が設けられていてもよい。
図1及び図2に、本発明の粘着シートの一例の断面概略図を示す。図1及び図2において、本発明の粘着シート1は、基材3と、基材3の一方の面に設けられた粘着剤層4と、基材3の他方の面に設けられた離型処理層2とを有する。そして、離型処理層2は、消臭剤5を含む。なお、図1では、本発明の粘着シート1において、離型処理層2の厚みが消臭剤5の平均粒子径の1倍であることを模式的に表している。一方、図2では、本発明の粘着シート1において、離型処理層2の厚みが消臭剤5の平均粒子径の0.5倍であることを模式的に表している。図2では、消臭剤5の一部は、離型処理層2表面から突出している。図2において、消臭剤5の離型処理層2から突出している部分は、一部又は全部が離型処理層2を形成する離型処理剤の薄膜(薄層)で覆われていてもよいし、覆われていなくてもよい。消臭剤5の離型処理層2から突出している部分が離型処理剤の薄膜で覆われている場合、本発明の粘着シートは、離型処理層の離型性により優れる。
また、図3に、本発明の粘着シートの他の一例の断面概略図を示す。図3において、本発明の粘着シート1は、基材3を有し、基材3の一方の面に粘着剤層4と離型処理層2とを、それぞれ、基材3の表面に沿って、部分的に、交互に設けられている。そして、基材3の他方の面においても同様である。但し、基材3の一方の面に離型処理層2を有する部分の他方の面には粘着剤層4が設けられており、基材3の一方の面に粘着剤層4を有する部分の他方の面には離型処理層2が設けられている。この場合も、本発明の粘着シート1は、基材3と、基材3の一方の面に設けられた粘着剤層4と、基材3の他方の面に設けられた離型処理層2とを有する。また、基材3の一方の面及び他方の面において、離型処理層2及び粘着剤層4は、ストライプ状に設けられていてもよいし、クロス状(チェック柄)に設けられていてもよい。図3に示す本発明の粘着シートは、折り畳むことで、剥離紙レスのテープを提供することができる。なお、図3に示す離型処理層2は、実際には消臭剤5を含むが、消臭剤5を含有することの記載を省略している。
本発明の粘着シートは、通気性を有していてもよいし、通気性を有していなくてもよい。通気性を有する本発明の粘着シートは、粘着シートを構成する全ての層を多孔性とすることにより得られる。例えば、基材、粘着剤層、及び離型処理層のみからなる粘着シートの場合、基材として多孔性基材を、粘着剤層として多孔性粘着剤層を、離型処理層として多孔性離型処理層を用いることにより得られる。
本発明の粘着シートは、粘着剤層の粘着面を保護する目的等で、セパレーター(剥離ライナー)を有していてもよい。また、本発明の粘着シートは、本発明の効果を損なわない範囲で、他の層(例えば、中間層や下塗り層等)を有していてもよい。
本発明の粘着シートは、ロール状に巻回された形態(巻回体)であってもよく、複数のシートが積層された形態であってもよい。例えば、本発明の粘着シートは、粘着剤層の粘着面をセパレーターにより保護した状態でロール状に巻回された形態であってもよく、離型処理層、基材、及び粘着剤層の積層構造を有して粘着剤層の粘着面を基材の背面に形成された離型処理層により保護した状態でロール状に巻回された形態であってもよい。
本発明の粘着シートが消臭対象とする物質(臭気物質)としては、特に限定されず、生活環境に存在する公知乃至慣用の悪臭物質が挙げられるが、例えば、アンモニア、酢酸、イソ吉草酸、ノネナール、メチルメルカプタン、硫化水素、インドール、アセトアルデヒド、ピリジン、トリメチルアミン等が挙げられる。本発明の粘着シートは、中でも、アンモニア消臭に用いることが好ましい。
本発明の粘着シートは、消臭効率に優れる。このため、本発明の粘着シートは、例えば、棚、壁、靴箱内、靴内(靴底等)、冷蔵庫内等の貼るだけで消臭効果を発揮できる用途;貼るタイプの使い捨てカイロ(特に、足下用の使い捨てカイロ)、使用済みおむつをくるむテープ等の固定部材を兼ねた用途等が挙げられる。
本発明の粘着シートは、離型処理層に消臭剤を含有させ、該離型処理層の厚みを消臭剤の平均粒子径の特定の範囲内の倍率となるように設けることにより、消臭剤の消臭効率に優れる。従来、粘着剤層に消臭剤を混合した粘着シートや、基材層に消臭剤を混合した粘着シートが知られていたが、粘着剤層や基材の厚みを離型処理層と同程度まで薄膜化することは困難であった。このため、このような粘着シートでは、粘着剤層や基材層の表面近傍に存在する消臭剤は消臭機能を発揮しやすいが、層内深部に存在する消臭剤は消臭機能を発揮しにくいため、消臭効率が低かった。これに対し、薄膜化が容易な離型処理層に消臭剤を含有させ、薄膜で離型処理層を設けた本発明の粘着シートは、消臭剤が層表面近傍に存在するため、消臭剤の消臭効率に優れる。
また、従来の粘着剤層や基材に消臭剤を混合した粘着シートは、消臭効率が低かったため、十分な消臭効果を得るために多量の消臭剤を用いる必要があった。このため、このような従来の粘着シートは、摩擦等により消臭剤が脱落することがあった。これに対し、本発明の粘着シートは、消臭剤の消臭効率に優れるため、消臭剤の配合量が比較的少量であっても十分に消臭機能を発揮できる。また、消臭剤の配合量を比較的少量とすることが可能であるため、消臭剤の脱離を起こりにくくすることができる。さらに、本発明の粘着シートは、離型処理層に消臭剤を含有させているため、離型性に優れ、また、撥水性にも優れる。
[製造方法]
本発明の粘着シートは、上記基材の一方の表面に上記粘着剤層を形成し、上記基材の他方の表面に上記離型処理層を設けることにより製造することができる。上記粘着剤層の形成と上記離型処理層の形成は、いずれが先であってもよい。
上記粘着剤層の形成は、例えば、上記基材の一方の表面(基材に離型処理層が設けられている場合は、離型処理層が設けられていない側の表面)に、上記粘着剤を塗布して製造する方法(直接法)、セパレーターの表面に上記粘着剤を塗布して粘着剤層を形成し、粘着剤層を上記基材と貼り合わせて製造する方法(転写法)、これらの組み合わせ等が挙げられる。上記製造方法では、必要に応じて塗布後の粘着剤層を、加熱や乾燥、活性エネルギー線照射(例えば紫外線照射等)等を行ってもよい。
上記粘着剤層が非多孔性粘着剤層である場合、上記粘着剤層は、基材上の全面に隙間なく塗工(いわゆる「ベタ塗工」)される。また、上記粘着剤層が多孔性粘着剤層である場合、基材の一部又は全面に繊維状に塗工されてもよい。
上記基材の表面に上記粘着剤を塗布(塗工)する方法としては、公知のコーティング方法を採用することができ、例えば、ロールコート、キスロールコート、グラビアコート、リバースコート、ロールブラッシュ、スプレーコート、ディップロールコート、バーコート、ナイフコート、エアーナイフコート、カーテンコート、リップコート、ダイコーター等による押出しコート法等が挙げられる。
ホットメルト型粘着剤を用いて多孔性粘着剤層を形成する場合、ホットメルト型粘着剤の塗布方法として用いられる公知慣用の方法を用いることが可能であり、例えば、通気性を維持する観点から、スプレー塗布による塗布、ストライプ塗工、ドット塗工が好ましい。
上記多孔性粘着剤層は、特に限定されないが、ホットメルト型粘着剤を、スプレー方式(スプレー塗布)により繊維化して形成することが好ましく、より好ましくは、上記粘着剤を、カーテンスプレー方式により、加熱溶融下において熱風を介し吹き付けて繊維化して塗布して形成することである。
上記多孔性粘着剤層における粘着剤の塗布量は、接着性、カーテンスプレーの加工性等の観点から、2〜100g/m2が好ましく、より好ましくは10〜50g/m2である。塗布量が2g/m2以上であると塗布ムラが小さくなる傾向があり、安定して粘着性を維持することができる。塗布量が100g/m2以下であると加工性がより安定する傾向がある。
上記カーテンスプレー方式における加熱温度(加熱溶融温度)は、特に限定されないが、160℃以上が好ましく、より好ましくは170〜200℃、さらに好ましくは175〜190℃である。加熱温度が160℃以上であると、粘着剤の粘度が低く塗工性が向上する。また、200℃以下であると、カーテンスプレーダイスが熱によりひずむことにより故障を起こりにくくすることができる。また、粘着剤が劣化しにくく、貼付後の粘着性が低下しにくくなる。エアー流量は、特に限定されないが、200〜700L/分が好ましく、より好ましくは300〜600L/分である。また、エアー温度は、特に限定されないが、180〜280℃が好ましく、より好ましくは200〜260℃である。
上記離型処理層の形成は、例えば、上記基材の一方の表面(基材に粘着剤層が設けられている場合は、粘着剤層が設けられていない側の表面)に、消臭剤を含む離型処理剤を塗布して製造する方法、消臭剤を含まない離型処理剤を塗布し次いで消臭剤を埋め込む方法、これらの組み合わせ等が挙げられる。上記製造方法では、塗布後の離型処理層を、加熱や乾燥、活性エネルギー線照射(例えば紫外線照射等)等により硬化させることが好ましい。
上記離型処理層が非多孔性離型処理層である場合、上記離型処理層は、基材上の全面に隙間なく塗工される。また、上記離型処理層が多孔性離型処理層である場合、基材の一部又は全面に繊維状に塗工されてもよい。また、基材として不織布を用いた場合、基材上の全面に塗工しても多孔性離型処理層とすることができる。
上記離型処理剤を塗布(塗工)する方法としては、公知のコーティング方法を採用することができ、上述の粘着剤の塗布方法と同様の方法が挙げられる。多孔性離型処理層を形成する場合も、上述の多孔性粘着剤層の形成と同様の方法が挙げられる。
上記多孔性離型処理層における離型処理剤の塗布量は、上記離型処理層の面積あたりの質量に応じて適宜選択することができる。
消臭剤の離型処理層から突出している部分が離型処理層の薄膜で覆われている形態は、例えば、消臭剤を含む離型処理剤を塗布して製造する方法を用い、塗布後の離型処理層を硬化させることで得ることができる。
以下に実施例を挙げて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例により何ら制限されるものではない。
実施例1
商品名「UV9300」(モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン合同会社製)と商品名「UV9380C」(モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン合同会社製)の混合物100重量部(前者:後者(重量比)=100:3)に、消臭剤(商品名「ケスモンNS−10」、東亞合成(株)製、平均粒子径:1μm)20重量部を配合して離型処理剤を得、該離型処理剤をPETフィルム(商品名「FE2002」、フタムラ化学(株)製)に、塗布量が1.0g/m2となるようにグラビア塗工し、その後紫外線照射を行って、PETフィルムの表面に離型処理層を形成した。
次いで、上記基材の離型処理層が設けられていない表面に、ゴム系粘着剤(商品名「N−785」、ヤスハラケミカル(株)製)を塗布量が30g/m2となるようにダイコーター塗布して粘着剤層を形成し、粘着剤層(厚み30μm)/基材(厚み70μm)/離型処理層(厚み約1.0μm)の構成を有する粘着シートを得た。
実施例2
市販の離型処理剤(商品名「KRM8943」、(株)ダイセル製)100重量部に、消臭剤(商品名「ケスモンTNS−130F」、東亞合成(株)製、平均粒子径:2μm)20重量部を配合して離型処理剤を得、該離型処理剤を用いたこと以外は実施例1と同様にして、粘着剤層(厚み30μm)/基材(厚み70μm)/離型処理層(厚み約1.0μm)の構成を有する粘着シートを得た。
比較例1
消臭剤を配合しなかったこと以外は実施例1と同様にして、粘着剤層(厚み30μm)/基材(厚み70μm)/離型処理層(厚み約1.0μm)の構成を有する粘着シートを得た。
比較例2
ポリエチレン100重量部、炭酸カルシウム200重量部、消臭剤(商品名「ケスモンNS−10」)8重量部を配合して樹脂組成物を形成し、厚みが70μmとなるように製膜し、縦方向(MD方向)に4倍延伸して基材を得た。そして、該基材を用いたこと以外は、比較例1と同様にして、粘着剤層(厚み30μm)/基材(厚み70μm)/離型処理層(厚み約1.0μm)の構成を有する粘着シートを得た。
比較例3
ゴム系粘着剤(商品名「N−785」)100重量部に、消臭剤(商品名「ケスモンNS−10」)5重量部を配合して粘着剤を得、該粘着剤を用いて粘着剤層を形成したこと以外は比較例1と同様にして、粘着剤層(厚み30μm)/基材(厚み70μm)/離型処理層(厚み約1.0μm)の構成を有する粘着シートを得た。
<評価>
実施例及び比較例で得られた粘着シートについて、以下の評価を行った。結果を表1に示す。
(消臭性)
粘着シートを100mm×100mmのサイズに切り出して試験片とし、温度23℃、湿度70%RHの環境下、試験片を空気で満たされたにおい袋の内側に貼付し、におい袋内のアンモニア濃度が170ppmとなるようににおい袋にアンモニアを注入した。そして、におい袋内のアンモニア濃度を、検知管を用いてアンモニアの注入直後から経時で測定した。測定結果を表1に示す。
Figure 0006762066
表1に示されるように、実施例1と比較例2及び3とを対比すると、アンモニアの消臭性に優れる同じ消臭剤(NS−10)を用いているが、本発明の粘着シートを用いた場合(実施例1)では30分でアンモニア濃度が40ppmまで低下するのに対し、消臭剤を基材に混練した場合(比較例2)ではアンモニア濃度が40ppmまで低下するのに120分もかかっており、消臭剤を粘着剤層に混練した場合(比較例3)では120分経過後でもアンモニア濃度は120ppmであった。このように、実施例1の本発明の粘着シートの方が比較例2及び3に対して消臭速度が速く、消臭効率に優れていた。
また、実施例1とは用いた消臭剤が異なる実施例2の粘着シートも、消臭性及び消臭効率に優れていた。これに対し、消臭剤を用いない粘着シート(比較例1)は消臭性及び消臭効率は悪かった。
1 本発明の粘着シート
2 離型処理層
3 基材
4 粘着剤層
5 消臭剤

Claims (5)

  1. 基材と、前記基材の一方の面に設けられた粘着剤層と、前記基材の他方の面に設けられた離型処理層とを有し、前記離型処理層が粒子状の消臭剤を含み、前記消臭剤の平均粒子径が0.5〜20μmであり、前記離型処理層の厚みが前記消臭剤の平均粒子径の0.1〜2倍である、粘着シート。
  2. 前記離型処理層の厚みが0.2〜20μmである、請求項1に記載の粘着シート。
  3. 前記離型処理層の単位面積あたりの質量が0.1〜10g/m2である、請求項1又は2に記載の粘着シート。
  4. 前記粘着剤層が多孔性粘着剤層であり、前記離型処理層が多孔性離型処理層である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の粘着シート。
  5. 前記基材が多孔性基材である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の粘着シート。
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